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平成24年度 [PDF:9.2MB]

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平成24年度 [PDF:9.2MB]
中国スタディツアー
短期留学文集
短期留学アルバム
写真①
西南大学国際学院 2012 年度の留学生入学式(1)
写真②
(右)西南大学国際学院 2012 年度の留学生入学式(2)
写真③ (左)短期留学生の授
業風景(少人数クラス)
写真④
国際学院(事務室、留学生寮等が入っている)ロビー
写真⑤
国際学院正面玄関
写真⑥
西南大学外国語学院の学生(本学にて交換留学生として一年留学)と短期留学生
感想文
1111003 秋山ももこ
今回、10 日間のスタディーツアーに参加して本当に多くのことを学び、経験することができまし
た。行く前は、自分の中で中国に対して様々なイメージを抱いていましたが、実際に行き、自分の
体で感じ、目で見ることで、それらが単なる想像や偏見でしかなかったことに改めて気づかされま
した。驚いたことや、感動したこと、いろいろな視点から中国を見つめることができました。また、
たった 10 日間ではありましたが、異文化の中で生活すると改めて日本を客観視することもでき、も
っと広い世界を見て、自分の視野を広げたいなと感じるようになりました。
私が特に印象深かった思い出は、北京国際関係学院と上海大学の生徒たちと交流をしたことです。
日本語専攻の生徒たちだったため、みんなとても日本語が上手で驚きました。中国の大学生の生活
や、今流行の音楽などを教えてもらい、たくさんの情報を得ることができました。さらに驚いたこ
とは、生徒たちは日本の歴史や文化、日本で流行っているアニメや音楽などを本当によく知ってい
るということです。日本にこんなにも興味を持ってくれているのだと知り、嬉しくなりました。一
方の私は、中国語もろくに話すことができず、中国の歴史や文化、流行っていることなど何も知ら
ないな、と振り返りました。私自身は中国に対して興味はあるけれど、まだ自分から学んだり、情
報を得たりする段階まではいってないことに気づき、今回のこの交流を通してよりいっそう興味が
わき、もっと知りたいと思えるようになりました。北京国際関係学院の生徒とは、一緒にご飯を食
べたり、観光地を案内してもらったりと、本当に優しく接してもらい、つながりができました。今
後も広島市立大学と北京国際関係学院の交流が長く続けばと願います。
さらに、私がこのスタディーツアーで一番強く感じたことはもっと中国語が話せるようになりた
いということです。上海大学で中国語の授業を受けたときに、現地に留学している日本人の学生の
方に出会いました。私はもう大学で 2 年も中国語を習っているのに、ほんの少ししか身についてい
ないと改めて実感し、もっと勉強して話せるようになりたいという意欲がわきました。また向こう
の学生と交流する機会があれば、今度は私が中国語を使って会話できるようになりたいと思いまし
た。
北京では万里の長城や十三陵、上海では故宮や天安門など、たくさんの歴史的観光地へ行って、
実際に自分のこの目で中国の古い歴史を感じることができて本当によかったです。昔、教科書で見
ていた場所に実際に立っていたのだと思うと不思議な感じでした。
これらの観光地は事前に DVD を
通して学習しては行ったものの、もっと自分で興味をもって調べて行っていたら、もっとおもしろ
かっただろうと思います。
中国はやっぱり大きな国で、交通や食事、空気、生活習慣の違いにとまどいも多少ありましたが、
それも本当にいい経験で、自分の視野が少し広がった気がします。もっと中国のことを知りたいと
思ったし、それ以上にもっと日本のことを知り、大切にしたいと感じました。このスタディーツア
ーを楽しかっただけで終わらせるのではなく、今後の自分の意欲や挑戦につなげていけたらいいな
と思います。
平成 23 年 10 月 9 日
「我感谢和你见面的奇迹」
「出会えた奇跡に感謝」
0832002 芸術学部
デザイン工芸科
石堂
漆専攻
みずき
2012 年 9 月 8 日から 29 日までの 3 週間、私は西南大学に短期留学しました。
たった 3 週間と思っていた留学は、私に素晴らしい出会いをくれました。
今回留学して一番良かったと思うことも、もちろん人との出会いです。中国人はじめ、
アメリカ人、カナダ人、ロシア人、ベトナム人、ザンビア人、モンゴル人、韓国人、タ
イ人・・・さまざまな国の友達が出来ました。複数の言語が飛び交い、外国人同士の交
流は基本的に中国語でした。私はまだ初級レベルの中国語しか話せませんでしたが、そ
のマイナスが逆に良かったと思っています。戸惑いや勘違いをいっぱいしたかわりに、
面白い発見がたくさんありました。自分の意志が全然伝えられなかったかわりに、母語
の偉大さが身に染みて、伝える、伝わるという当たり前の活動がすごいことなのだと思
い知りました。中国語の勉強にも人一倍力が入りました。自分の意志を伝えるために、
表情や身振り手振りに必死だったので、感情表現も豊かになったかもしれません。
勉強した中国語を使って言葉遊びをしたり、冗談を言い合ったり、同じ目標を持った
者同士すぐに打ち解けて仲良くなりました。特に同じクラスの学生とは、毎日午前中一
緒に勉強する中で、互いに教えあい、支え合いながら勉強するので、兄弟のような存在
になりました。
またルームメイトのタイ人留学生とも、姉妹のように仲良くなりました。彼女は最高
の室友であり、大きな支えになってくれました。彼女は英語と中級程度の中国語を話せ
ましたが、私は英語が全然ダメで、中国語も初級レベルだったので、会話は簡単な中国
語中心でした。私は最初中国語で話す勇気がなく会話を避けていました。でも彼女は言
葉の通じないこんな私にも、熱心に話しかけ、いつも私を気にかけてくれました。最初
は短い会話と笑顔でしか交流できませんでしたが、最後の 1 週間は中国語で恋愛や趣味、
自分の国のことなど夜中じゅう語り明かしました。
また李佳桐さんはじめ、日本語専攻の中国人学生たちとの交流やバックアップには本
当に助けられました。宿舎のチェックインから食事、観光などあらゆる面で彼らの助け
がなければ不便で仕方なかったと思います。中国語を使うぞ!と意気込んで行きました
が、彼らの日本語に助けられっぱなしでした。日中関係の影響で、日本にいる家族や友
達、大学には心配をかけましたが、現地の大半の中国人は変わらず私たちに親切にして
くれました。さすがに日本人立ち入り禁止の張り紙を見たり、大学内で反日デモが起こ
ったりした時は怖くなりましたが、そのとき友人が言ってくれた言葉に助けられました。
「みずき、绝对别忘啊。不管中日关系怎么样我们永远是朋友。所以你有问题的话,什么
时候都告诉我。
」
「みずき、忘れないで。日中関係がどうだとしても私たちは永遠に友達
でしょ。だから困ったことがあったらいつでも言ってよね。
」日本ではマスメディアの
影響で中国人に対する偏見はたくさんあります。しかし私が実際に出会い、交流した本
当の中国人の姿は、日本と同じように人の痛みを自分のことのように悲しみ、困った人
がいたら笑顔で助けることの出来る心優しい人たちです。
また中国語を本気で勉強したい人にとってもいい経験になると思います。私自身、そ
うですが、独学で生きた中国語をマスターするのは難しいし、勉強方法で悩むことも多
いです。しかしここでは、今までにない学習方法で楽しく生きた中国語に触れることが
出来ます。少人数制で、一回の授業で最低 5 回は発言するような形なので、緊張感があ
り、集中して勉強出来ます。教科書をただ読むのではなく、新しく覚えた単語や文法で
新たな文を作って発表したり、ジェスチャーで単語を表現してみたり、中国語を使った
ゲームで試合をしたりして、日々中国語を話すのが楽しくなりました。
重慶に到着してすぐは、暑いし天気は悪いしで、印象は良くなかったけれど、慣れる
と親切な重慶人や留学生、おいしい食べ物、静かで勉強しやすい西南大学が大好きにな
りました!
今は重慶で、西南大学で出会ったすべての人が懐かしく、愛おしく思えます。
帰国前、たくさんの留学生友達や中国人の学生がお別れ会をしてくれて、プレゼント
もくれました。私たちの帰国を悲しみ、涙を流してくれるクラスメイトもいました。こ
んなに幸せなことはありません。彼女の手紙には「我感谢和你见面的奇迹」
「あなたに
出会えた奇跡に感謝する。
」と書いてありました。私もそうです。教科書で”奇迹“を
習ったときはみんな「奇跡なんて体験したことないから、文章が作れない。
」と言って
いたのに、最後「私たちのおかげで使えたね。
」と笑い合ったのが昨日のことのようで
す。
たった三週間、されど三週間です。使いようによっては素晴らしい出会いと体験が待
っているかもしれません。今後も機会があれば絶対に参加します。
最後に、この留学の機会を下さり、私たちをさまざまな面でサポートして下さった欒
先生はじめ、事務の小柳さん、西南大学の李佳桐さんに心からの感謝を伝えたいと思い
ます。
「本当に素晴らしい体験をありがとうございました。」
<中国スタディーツアーの感想>
岩井まなみ
海外旅行は初めてではないが、中国に行くのは初めてで、行く前からとにかく楽しみで
仕方がなかった。実際、本当に楽しい旅行だった。
・・・感想文、何から書こうか。
なにはともあれ、中国はとにかく広かった。空から見えた工場地帯、北京空港、ショッ
ピングモールなど。日本にもある施設でも、中国だとスケールが違う!!と、到着したときか
ら感動した。世界一長い回廊がある頤和園や映画でも有名な故宮は一日では周りきれない
ぐらい広大で、事前学習 DVD で見た何倍も何倍も美しくて、昔にタイムスリップしたみた
いな感覚になった。故宮の奥の景色に高層ビルがたくさん見えたときは、一気に現代に引
き戻された感じがしたけれど。それでも、昔の皇帝たちが実際に暮らし、遊び、歩いたで
あろう場所を歩かせてもらっていると思うと、本当に鳥肌が立つほど感動した。万里の長
城は、緩やかだと言われている方に進んだのに傾斜がほぼ 90 度の階段があったり、上り下
りが激しかったりと、凄まじい城壁だった。あの頑丈そうで巨大なものを人間の力だけで、
しかも険しい山に建てたなんて昔の人は本当に命がけだっただろうなと思い人間の強さを
感じた。またそこから見える景色も絶景で、普段は自然の風景を見てもそこまで感動しな
い私でさえ何枚写真を撮ってもこの美しさと壮大さは伝わりきらないと感じたほどだった。
上海はガラス張りの高層ビルがたくさんそびえ立っていてとてもかっこよかった。そし
て、世界で一番高い、100F にある展望台から見た夜景は今まで見たどんな夜景より綺麗だ
った。世界でも有名な一流ブランドのビルが立ち並び、みんな地下鉄で忙しそうにしてい
て、かっこいい都市だと思った。ただ、デパートで従業員さん同士が突然喧嘩を始めたり、
商品を買わないお客さんに対しては冷たい態度をとっていたりするのを見て、接客のルー
ルが日本とは違うので本当に驚いた。上海での接客の冷たさはけっこう有名だという話を
北京に戻ってから聞いて、最初こそ驚いたがそれを体験できたのでとてもおもしろい土産
話だと思う。
今回の旅行で得たものはとても多かった。中国の人たちの日常に触れたし、世界遺産も
見て回った。お土産もたくさん買ったし、写真もたくさん撮った。だけど、一番うれしか
ったのは、やっぱり中国に友達が何人もできたことだ。交流会で仲良くなった人に次の日
の自由行動の時北京を案内してもらったり、日本に戻ってきてからたくさんメールをした
り、来年は広州においでと言ってくれる、そんな優しい友達ができたことがとてもうれし
い。ここ最近、中国のニュースでも日本のニュースでも報道されているのは、尖閣諸島の
問題のためにこじれた不穏な日中関係ばかりだ。そんななかで、”そんなことは関係なく日
本が好き”だとか”日本も中国ももっと尊重しあうべきだと思う”というような考えを持って
いる人たちに会えて、お互いに嫌悪して挑発しあうのではなく、もっと平和的な解決はな
いのだろうかと改めて考えさせられた。
中国に対して今まではメディアを通したイメージしかなかった。この旅行で、少しは中
国に対して視野が広がったのではないかと思う。参加できて心からよかったと思う。
スタディーツアー感想文
1年
大藤尚子
正直、中国へ出発するときはとても不安でした。尖閣諸島をめぐって日中関係が荒れ始
めていた時期だったからです。だから北京空港に着いて国際関係学院の学生さんが笑顔で
迎えてくれたときはとてもほっとしたことを覚えています。
初めての海外、初めての中国はみるものひとつひとつに吃驚し、感動しました。バスか
ら眺める高層ビルの高さ、カラフルな看板は眩しく、日本の都市とは違う華やかさを持っ
ているなと思い齧り付くように見ました。
中国の広さは空港についた時に感じましたが、最初に訪れた頤和園ではっきりと感じま
した。日本とは規模が違う、中国は大きいと肌で感じました。それからも、観光地にいく
たび、バスから風景を眺めるたびに中国は大きいなと思いました。
二日目の国際学院の学生との交流はコミュニケーションがとれるか心配していたけれど、
杞憂に終わりました。こちらは日本語でしたが、あちらは日本語も英語もとても上手だっ
たからです。勉強を初めて 2 年程度という人が多かったですが、そうとは思えないほどに
流暢に日本語を話してらっしゃいました。それをすごいと思い、自分が情けなくなりまし
た。次に会うときは中国語で話せるくらい私も頑張って勉強しようと思います。
万里の長城は映像でみたとおり、大きく、長く、人間ってすごいなと思いました。あり
きたりですが、自分の考えていることがとてもちっぽけだなと思いました。
四日目以降は楽しみつつ感動しつつ、腹痛との戦いでした。四日目は頭痛腹痛腰の痛み
筋肉痛と大変でした。けれど楽しんでいるときはそれを一瞬忘れているから不思議です。
生きてきて一番の下痢をしましたが、きっと私の腸は鍛えられ、以前よりも強くなったは
ずです。だから次に中国に行った時は屋台でうっている焼き鳥などの火の通ったものはチ
ャレンジしてみたいと思っています。そのためにもはやく日中関係の緊張が緩和すること
を願っています。
上海は、北京とはまた違った都会でした。夜景が綺麗だったことが忘れられません。イ
メージしていた昔の中国の雰囲気も味わえたし、最近テレビでみる大都会も見られ、もう
一週間くらいいたかったです。
上海大学の広さ、綺麗さに口があんぐりしました。もはや大学というよりも国立公園か
なにかではないかと思いました。授業体験はうまく聞き取ることはできなかったけれど、
やっている内容は私たちと似ているなと思いました。生徒も、眠っている人、積極的な人、
ただ聞いているような人など、日本と似ていました。生徒の国籍は多種多様。
スタディーツアーを通して、中国のマイナスのイメージが薄らいだように思います。今
までは勝手な偏見で嫌っていた部分も、実際に体験してみるとそうでもなかったりしまし
た。逆にやっぱり嫌だなと思う場面もありましたが、経験しなければわからないと、自分
の世界の広がりを感じました。そして何より私の普段の学習態度の見直しができました。
中国の学生に負けないように私も頑張りたいと思いました。
充実した 10 日間でした。先生方には沢山迷惑をかけてしまいすいませんでした。素敵
な旅にしてくださり、本当にありがとうございました!!
西南大学短期語学研修について
国際学部 3年
1011022 岡崎彩恵
私は 2012 年9月8日から 29 日に中国の重慶市にある西南大学に短期語学研修をしてき
た。西南大学は中国に6つしかない師範大学の中の1つである。外国語学部や心理学部な
ど様々な学部があり、約5万人の生徒がいるそうだ。大学のほとんどの生徒は大学の敷地
内に入っている寮に住んでいる。西南大学は学生数が多く寮などの施設もあるため、とて
も広く3週間いても回りきることができないほど広かった。広島市立大学からは私を含め
て6人が参加した。国際学部だけでなく芸術学部の生徒も参加していた。私は3週間も外
国に滞在するのも、中国に行くのも初めてだったので驚くことや学んだことがたくさんあ
った。
中国について
中国で最も自分の思っていたこととのギャップが大きかったことは、中国の人が親切だ
ということである。例えば私たちが空港に到着したときに西南大学の学生さんが迎えに来
てくれ、私たちの荷物をバスに入れるのを手伝ってくれた。また大学の生徒さんは私たち
ととても仲良くしてくれて、学校の中や外の案内や、食事や遊びにも積極的に誘ってくれ
た。私の今までの勝手なイメージでは、中国人は自己中心的であまり他人に優しくないと
思っていたため、実際の中国人はそのようなことはないと気付けたので良かった。
中国の環境について私の感想は、空気が汚いということである。中国は車の交通量が多
く排気ガスも日本より汚かった。また、道路を歩きながら煙草を吸っている人も多かった。
大学の中は特に空気が湿ってじめじめとしていて、臭いがこもっていた。
中国の物価はとても安く、大学にある学生食堂では1食が 100 円くらいで食べることが
できた。平均的な食堂では、ラーメンが4元で買うことができ、日本円だと 48 円である。
スーパーでは 500 ミリリットルのミネラルウォーターが1元(12 円)で販売されていた。
料理については、重慶市は基本的には四川料理なため、全体的に辛い物が多かった。大
学の食堂のメニューもラーメンや麻婆豆腐など日本よりも辛い味付けだった。四川料理で
有名な火鍋は辛い出汁だけでなく、普通の出汁もあったので2つの味を食べることができ、
辛い料理が苦手な人でも食べることができた。
留学について
大学には留学生の棟があり、その中に教室や寮が入っているため、生活や授業はほとん
ど棟でしていた。留学生の棟は今年できたばかりなそうでとてもきれいだった。寮の部屋
は1人部屋と2人部屋があり、各部屋にテレビと冷蔵庫と電気ポット、トイレとシャワー
が備えられてあり、生活しやすい環境だった。しかし、中国にはお風呂に入る習慣が無い
ため、浴槽はなかった。学生食堂は一番近いところで学部棟から歩いて 2,3 分の場所にに
あった。そのほかにもいくつかの学生食堂があり、洋食のメニューがある食堂もあった。
大学の外にはスーパーや飲食店、服屋などのお店があり、生活に必要なものは揃えること
ができる。また、休日は出店が開かれていて、交通量も多く賑わっていた。
授業は平日の午前に 45 分間の中国語の授業が 4 コマあり、午後は自由に参加できる習字
や太極拳などの授業があった。クラスは学力別に 6 つに分かれていて、アメリカやロシア、
韓国など、様々な国の人がいた。特にタイ人が多かった。
休日は大学が用意してくれた観光ツアーに参加したり、重慶の中心街に行ったりし、ま
た峡博物館や開放記念碑を見ることができた。
反日問題について
私たちが中国に行く前から、尖閣諸島の領土について中国との間に問題が発生しており、
日本のニュースでも報道されていた。しかし私たちが中国にいる間に、東京都が尖閣諸島
を購入し正式に日本の領土になったためさらに尖閣諸島問題が深刻になった。中国の各地
で反日デモが勃発し、ソニーやイオンどの中国にある日系の企業も被害にあっていた。中
国にいる日本人が中国人に「ジャパニーズ?」と声をかけられ暴力を奮われるという事件
などもあったそうだ。西南大学は学生が多く田舎にあるため安心して生活することができ
たが、北京や上海などの都会の方では大きな問題になっていた。特に 9 月 18 日、満州事変
が起こった日は各地で反日デモが起こり、西南大学の中でも一部の生徒によりデモがあっ
た。重慶の中心街に買い物に行ったとき、日本人立ち入り禁止の貼り紙がある店があり驚
いた。買い物をしていると「どこの国の人?」と尋ねられることもあり、
「韓国人です」と
答えるようにしていた。私たちは中国人から直接被害を受けることはなかったが、中国人
に声をかけられるだけでひやひやしてしまった。
3 週間はあっという間に終わったが、中国語だけでなく、中国の文化や習慣など多くのこ
とを学ぶことができた。西南大学の日本以外の国から来た留学生や西南大学の学生、先生
などたくさんの人と出会い、交流ができた。留学しないと経験することができない貴重な 3
週間になった。
短期留学を通して
1011023岡崎 有梨
私は9月8日から3週間の短期留学を経験しました。西南大学への留学は非常に新鮮なものでした。私
は市立大学の寮生活をしていたこともあって広島市立大学に留学に来ている西南大学の多くの学生と
交流したことがありました。そして、今回は私が訪れたことで、かつての友人にも会うこともできました。
向こうでの授業のクラスは初級の2になりました。クラスメートと中国語で会話したり、合唱をしたり、授業
での活動は私の学力向上と深く関連付けられていたといえます。私は、もう一人日本人がいたので二人
の力を合わせてなんとか乗り切りましたが、初級1は本当の初級過ぎて簡単ですし、初級2は聞く能力が
ないと授業についていけないので、中国語を一年ぐらい勉強して行くにはすごく難しい決断を迫られる
状態だったと思います。
少し物足りなかった点として、期間が3週間と短かかったということです。よって向こうでの生活は、予想
以上にぎっしりとしたスケジュールで動いていました。行き帰りが土日だったことで授業のない土日が2
回しかなかったのは、少し物足りなかったです。もっと向こうの生活を堪能できる時間がほしかったと思
いました。特に時期が悪かったため、外出を制限される場合が多くしたいことをすべてやり遂げられなか
った状態での帰国となってしまいました。
すごく満足している点として、向こうでの生活費が非常に安くつくと言うことです。留学生の寮もきれい
で安かったです。食事も安く堪能することができました。生活費が安く、旅行しやすいということをもっと
主張すればもっと人が集まる留学プランになると思いました。
また、多くの西南大学の先生方が授業を見学させてくださったり、参加させてくださったりしました。一
緒に食事につれていっていただいたこともありました。優しい先生方が多くて安心しました。
改善してほしい点として、ネット環境です。連絡できる手段が限られており、食事は日本の携帯電話が
使える食堂でWi-fiがあるところに縛られていた気がしました。次期が時期だったために、親や学校から
の連絡を迫られることが多くネット環境には大変苦労しました。
また、30元を出してネットを使えるパスワードを購入しましたが、パソコンが使える場所がなく大変苦労
しました。使える場所はあったとしてもまともに使えるパソコンは1つもありませんでした。短期なので学生
証も発行していただけず、図書館にいくのもパソコン室にいくことも非常に手間のかかる作業となってし
まいました。携帯電話があればと考えたのですが、3週間は中国で携帯を購入するには短すぎます。よ
ってネット環境においては非常に不便な生活を送りました。今回は石堂さんが、もっていたから助かりま
したが学校側の対応、対策がなにか必要だったのではないかと感じました。安全面を考慮してもみんな
で1つは必要だと思います。
また、飛行機の乗り換え、向こうでの生活を考えるとある程度中国語ができる人がひとりはいないと連
絡事項などに支障が生じると思います。西南大学の先生で日本語がわかる人がいないので、市立大学
からひとり先生が最初から最後までついておくか、中国語ができる人が参加する必要があると思いまし
た。
さらに、授業の時間割についてなのですが一緒にいった6人がまとまって行動することが多かったの
でほとんどのクラスは午前中に授業が終わるのに、初級1の片方だけ午後まで授業があるのはかわいそ
うでした。授業が午後に渡ると少ない自由時間がさらに短くなると思いました。
少し不思議に思った点として、飛行機に乗せられる荷物の重さです。ひとりあたり23キロまでと聞いて
いました。荷物を23キロまでにおさえるためにたくさんの荷物を捨てました。しかし、いざ空港について
みると、ひとり23キロの荷物が2個、計46キロまでということが、分かりました。次回もこの留学プランがある
なら航空関係のことについて、生徒に詳しく教えていただければ、もっと楽しめたと思いました。
終わりに、今回の留学をサポート、支援してくださった多くの方々に感謝したいです。また、厳しい状
況下だったにも関わらず現地で優しくしてくださった多くの方々の温かさにも気付かされました。次回の
この留学プランがますます有意義のものになるように願っています。ありがとうございました。
感想文
小田真理子
私は、9月4日から10日間、中国スタディーツアーに参加した。参加を決めた理由は
2つある。1つは現在中国語を勉強しているのだが、実際に中国に足を運んだことがない
ため、中国語学習者として現地の雰囲気を味わっておきたいと思ったからである。また、
私は交換留学制度を利用した中国への1年間の留学を希望しており、北京国際関係学院へ
の留学に以前から興味があった。今回その北京国際関係学院に訪問、宿泊できると知り、
学校の様子を下見したいと思ったからである。もう一つの理由は日中関係が問題になって
いる中で、中国に対する理解が足りないと感じたからである。実際足を運ぶことでなにか
見えてくるのではないかと思い、今回ツアーへの参加を決めた。
今回のスタディーツアーを通して感じたのは、実際に足を運んで自分の目で確かめなけ
れば何もわからない、ということである。私は中国へ行く前、中国に対してあまり良いイ
メージを持っていなかった。
日本のテレビ、新聞から得る中国のニュースはどれも過激で、
とてもいいイメージを持てるものではなかったからである。しかし、中国へ着いて現地の
学生を対面すると、そのイメージはがらりと変わった。日中間の領土問題が表面化してき
た最中での訪問だ、時期的に何を思われても仕方ないし、それなりの態度を示してくる中
国人もいるだろうと思っていた。しかし、そのような人は誰一人としていなかった。とて
つもなく広い中国のごく一部を誇張した報道をみて、メディアによって作られたイメージ
を何の疑いもなく全て受け入れてきた自分を恥ずかしく思った。確かに報道されているよ
うに、日本に対して激しい反日感情を抱く人がいるのも事実で、この時期に中国を訪れた
のにもかかわらず、反日デモに遭遇せずトラブルに巻き込まれなかったのは、私たちがた
またまものすごく幸運であっただけなのかもしれない。しかし、私が 10 日間みてきた中
国は、日本で報道されているあの中国とは、まったく別物であった。今回私たちと関わっ
た中国の人々は皆親切で、彼らのおかげで 10 日間楽しむことができた。この 10 日間で見
えた中国はごく一部だが、やはり実際に足を運び自分で確かめてからでないと、物事を決
めつけてはならないと思った。このことに気が付けたというのが、私にとって最も大きな
収穫である。もう一つ、自分の中でハッとさせられたことがある。それは、中国人学生の
学習態度である。私は国際関係学院に宿泊中の夜、現地の学生に講義棟に連れて行っても
らった。そのとき時間は 10 時半頃であったが教室の電気はほとんどついていて、棟内に
もたくさんの学生が残っていた。教室を覗いてみると、どの教室でも学生が猛勉強してい
た。私は自分が恥ずかしくなった。私も中国の学生たちを見習って、もっとたくさん勉強
しなければいけないと強く思った。
今回のツアーは、私にとってとても刺激になるものだった。想像以上の汚さ、人々の荒
さ、ルールの違いには驚いたが、それ以上にこれからの自分にプラスになる発見が多く、
本当に意味のあるスタディーツアーになった。今回中国で受けたたくさんの刺激を、これ
からの学習に生かしていきたいし、その成果を確かめにまた中国を訪れたい。
10 日間、本当にお世話になりました。ありがとうございました。
2012 年 10 月 3 日
国際学部 2 年 来田 卓哉
今、大学にある語学センターの自習室で今回の語学研修を振り替えっての感想文を書いて
いる。しかし、難しい。
「楽しい」や「刺激的だった」、
「また行きたい」というような平易
な表現でこの思いを書き綴るのは本当に難しい。だが次に参加される方が定員越えになる
ことを祈りながら書こう(今回は定員割れ)。
私は今回、市大が募集をかけていた今回の中国語研修プログラムを廊下で見て、5 分ぐら
い思慮した結果、応募を決めた。簡単だった。そこには、中国語を全く勉強していないと
いう恥や外聞、また金銭的な考慮を無視した選択だった。私には「中国に行きたいから、
行く」ただその選択しかなかった。無謀である。両親兄弟にも後に散々罵倒された。しか
し、持ち前の強引さと弁舌でなんとか説得できた。次の障壁は、語学である。中国語は全
くの初心者であったが、英語がある程度できれば大丈夫だよと、大学側から言われていた
ので調子に乗って、もとい、多忙のあまり中国語に専念できずに私は 9 月 8 日、日本を発
った。
今回の研修先は中国の内陸部に位置する西南大学という所である。そこで私は初心者ク
ラスに参加した。出身は、ロシアやカナダ、フランス、アメリカ、タイ、ベトナム。この
ような多国籍の中で授業はもちろん英語で行われた。いやはや、中国語と英語で頭が困惑
した。海外で同じような多言語空間での困惑を経験した人にはわかると思う。日本語が恋
しくなる。しかし、思えば英語を勉強するには最高の空間だった。思い返して、一番使用
した言語は日本語の次に英語だし、上達した感触は中国語よりむしろ英語にあると感じる。
先生も厳しかった。私の発音が悪く、「Open your mouth more!!」としきりに注意された。
普段、アクセントや口の開け方などに気を払わなかったが、中国語は違った。発音の仕方
だけでも 4 つもあるだけに、発音の仕方を少しでも違ったならば、たちまち意味が変化し
てしまう。それだけに何度も練習を重ねることが重要だと言われたが、なかなかできなか
った。ただ、読み書きの授業は日本人であることが功を奏した。基本的には漢字は酷似し
ており、意味もだいたい似ている。1000 年以上も前に渡来人を通して儒教と一緒に漢字文
化を共有したことを授業中に嬉しく思った。クラスの、特に欧米の学生はこの漢字に苦労
していた。そもそもアルファベットに画数や、部首など存在しない。表音文字と表意文字
の違いを受け入れるのに、彼らは苦労していたようだった。確信たる言葉が「字をきれい
に書く必要性が理解できない」だった。ごもっともだ。先生も、
「文化だから」と答えるの
が精一杯だった、みたいで書道を習っていた僕が援護射撃をしたのはちょっとした自慢話
だ。
「字を書くのではなく、描く」ということを休憩時間に説明したときに、ようやく理解
できたときは、自分のつたない英語が伝わったのが非常にうれしかったと同時に、お互い
の価値観を共有できたことは感慨深いものだった。
同行した市立大学の研修メンバーや西南大学の日本語学科の学生たちには本当に多くの
ことで助けられた。メンバーは皆中国語を勉強しており、またすべて女性ということもあ
り、非常に便りがいがあった。好奇心旺盛で、いつも感心させられた。また西南大学の学
生らは非常に日本語が堪能で、いつもお世話になった。それに甘えて中国語を勉強しに来
たはずなのに、日本語ばかり使っていた。しかし同時に日本語の難しさをしるいい機会に
なった。このような複雑かつ曖昧な言語をよくぞ学べるなあと思い、非常に感心させられ
た。海外にいって初めてしる日本語の難しさに気づけたのはいい機会であった。彼女らに
は重慶名物・火鍋屋や、大学周辺の観光案内連れて行って貰った。渡航前には周囲の人か
ら「中国人は高慢で、危ないから気をつけろよ」と注意されていたが、そんなものはただ
の虚構であると知った。彼女らの親切心と気遣い、心遣いは決して忘れはしないだろう。
他にもクラスの皆や、旅先であった方々にも親切にして頂いたクラスのみんなには授業の
最後の日に一緒に火鍋屋に行き、お互い中国語の習得に頑張ることを誓い合った。同じ寮
のアメリカ人留学生たちには一緒に博物館へ行ったり、大学近くのバーに行ったりして、3
時間ぐらい飲み語りあったのはいい思い出だ。
今回の研修で一番忘れてはならない人物がいる。それは李佳桐さんだ。彼女は以前市大
にも留学しており、日本語に堪能で現地では本当にお世話になった。現在は西南大学の院
生で日本語を学部生に教えている。彼女の存在には感謝しても仕切れない。向こうで彼女
の誕生日を祝えたことを誇りに思う。彼女の誕生日は 9 月 29 日。日中国交正常化の日であ
る。自身でも「中国と日本の懸け橋になる」と言っていた。僕らも頑張らねばと思い知ら
された。
果たして、29 日の研修期間は長くもあり、短くもあった。ありきたりの表現で締めるが、
多くの方が自分の旅路を思い返したとき同様の感慨に触れるだろう。願わくば、もう一度
中国に行けることを。多くの人に感謝します。
感想文
国際学部
2年
向上詩乃
スタディーツアーで中国へ行ってみて、わたしの中で中国に対するイメージが
ガラリと変わった。行く前までは、中国=“怖い国”というイメージが強かった
が、行ってみると、とてもおもしろい国だと思った。車の運転は少し荒く、清潔
感には欠けるが安くておいしいものはたくさんある。テレビで放送されているよ
うな、日本の商品を壊したり、デモを行ったりする人もいるが、すべての人がそ
うではなく、あたたかい人もたくさんいる。
“日本のこと好きだよ”
、そう言って
くれる人もたくさんいる。その中でも特にわたしは、中国の建築に興味をもった。
街並みや建物は、中国の歴史を感じされるものが多く、建物ひとつを見ても、た
くさんの模様や飾りがあり、その一つ一つに意味が込められていることに感心し
た。わたしは中国の建築がすごく好きだ、と思った。
そして、中国の“貧富の差”を肌で感じた。その大きさに驚いた。たくさんの
ビルが立ち並ぶすぐ横に、古い老朽化した建物が立ち並んでいる。輝かしい街の
中で、
「お金ください」と立ち寄ってくる人もいる。観光客に木の実を売りつける、
がりがりに痩せ細ったおじいさんもいた。なんだか複雑な気持ちになったし、中
国の社会情勢についてもっと調べてみたいと思った。
“どうしてこんなにも貧富の
差が広がってしまったのか・・・。” わたしの中で大きな疑問となった。
それと同時に自分の国、
“日本”がどれだけ素晴らしい国かということも実感し
た。蛇口から出る水はそのまま飲めるし、道端にゴミはない。建物やお店は綺麗
だし、車の運転は穏やか。そしてなによりも、人々はあたたかい人ばかりだ。自
分の住んでいる国、
“日本”をもっと誇りに思おうと思ったし、日本で生活ができ
るということは本当に恵まれていることなのだな、とも思った。中国に行く前よ
りも、日本のことがもっともっと好きになった。
この旅で一番思ったのは、“自分の目で見る”ことの重要性である。聞いたり、
読んだりすることよりも、たくさんのことを感じることができるし、たくさんの
パワーをもらうことができる。これからも自分の目でいろいろなところを見てい
きたいと思った。もっとたくさんの国に行こう、そう決心させてくれた旅だった。
さいごに、引率してくださった飯島先生、瀋先生本当にお世話になりました。
本当に楽しいツアーになりました。感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうご
ざいました!
中国留学を終えて
1232009
芸術学部
デザイン工芸学科
心石彩加
中国に行って、私がまず驚いたことは空港の広さと人の多さであった。そして整備された道路に走る
無数の車。出国前の私の中国のイメージとは大きく異なるものであった。飛行機の乗り継ぎの待ち時間
の 3 時間、無数にある空港内のテレビでは中国人の評論家が日中問題について熱く語っていた。その内
容は、中国語がわからない私でも容易に想像がつくものであった。そして重慶空港を出た私達を迎えて
くれたのはにこやかに笑い、日本語を流暢に話す 2 人の中国人の学生であった。
約 1 時間後、車は西南大学の 5 号門を通って留学生寮に着いた。そして寮の大きなドアの前に立って周
りを見渡した。これから 3 週間をここで生活すると思うと、正直言って本当に不安だった。それは私の
中国のイメージと現実のギャップのせいなのか、周りに友達や知り合いがいないからなのか、携帯の通
信機能が遮断されているからなのか、それともこれからの日程やスケジュールがほとんど把握できてい
ないからなのか、わからなかった。だけどこれから 3 週間はどんなことがあっても日本に帰ることはな
いのだと思うと、逆に開き直った気持ちになった。
中国に到着したのは土曜日だったので、次の日は日曜日で 1 日フリーだった。大学の日本語学部の生徒
に校内とすこしだけ校外の案内をしてもらった。中国に行ってすぐに授業が始まっていたら何もわから
ないままだっただろうから、この日は私達日本人留学生達にとって、とても大切な 1 日であった。そし
て平日の午前中は毎日授業。40 分 1 コマでそのつど休憩が 10 分。毎日 4 コマの授業があった。寮の9
階が自室で、2 階が教室であった。
授業の前後、同じエレベーターに乗り合わせたら知り合いでなくても挨拶をして少し会話をする、とい
うのが当たり前に行われていることにはすこし驚いたが、自然と慣れてそのうち自分から話しかけるよ
うになっていた。
はじめての週末は重慶市内へ観光に行った。大学構内の和やかな雰囲気のままバスに乗って市内に行っ
たが、観光の途中で同行してくれていた日本語学部の学生の元に市内でデモが起こりそうだから気をつ
けたほうがいいという連絡がはいった。その日はすでに日本が尖閣諸島を国有化し、そのことについて
反発した中国国民によるデモが各地で多発していた。しかし私達の大学やその周辺ではまったくといっ
ていいほどそれを感じることは無かった。実際に市内に行くと中国語や英語で何人なのかと聞かれたり、
ある店では『日本人、立ち入り禁止』と送り仮名つきの日本語で書かれた看板があったりもした。同行
してくれた中国人の学生曰く、それは本当に日本人を嫌ってそういうことをしているわけではなく、そ
の看板をかけることによって中国人のお客を呼び込みたいらしい。しかしそれはどちらにしても、私達
にとって悲しい事実であることには変わりはなかった。その日を境にして、私達は校外では韓国人やタ
イ人と名乗って行動するようになった。日本人であることをこんなにも意識したのは生まれて初めての
ことだった。そして私はこのとき、自分が「広島市立大学」だけでなく「日本」の代表としてこの中国
にいることを自覚した。代表という言葉を使うと大げさかもしれないが、私がこの国で様々な人と接し
て、たとえば不快な思いをさせてしまったら、その相手にとっての印象というものは私自身に対してだ
けでなく、日本人や日本の大学生のイメージすら悪くしてしまうのである。国が違うということはつま
りそういうことなのかもしれない。しかし逆に、私自身が相手に接する上でいい印象を与えることがで
きたらそれはそのまま日本人への評価へと繋がるのではないかと考えた。しかし言葉の通じない異国で
は、相手を不快にさせることは簡単でも、好感を持ってもらうことはとても難しいことであった。しか
しこれは中国で過ごす残りの2週間、私の中での大きなテーマとなった。
その後の大学内での生活は本当に早かった。最初はまったく予定やスケジュールがわからず不安だらけ
であったが、1週間をすごしたところでようやく生活のリズムがつかめてきた。そして授業が終わって
空いている午後は、本当に毎日なにか予定が入っていて、ゆっくりと部屋で休む日、というものは最終
日までに1日も無かった。その予定というのは、日本語学部の生徒の授業に参加して交流を図ったり、
芸術学部の工房を見学させてもらったり、中国人学生と一緒に学校周辺での買い物など、いろいろな事
を体験させてらった。
今回の中国留学で、私が一番感じたことは人との交流の楽しさであった。国も生活もなにもかもが違う
人と分かり合えたり、笑いあえたり、時には悲しませることもできてしまう、言葉というコミュニケー
ションツールの大切さも学んだ。しかしほとんど英語も中国語も話せない私でも、クラスメイトや学校
周辺の店の店員、日本の大学院に進みたいという中国人学生、さらに食堂で働く従業員とさえ(こちらの
勝手な思い込みかもしれないけど)交流をして、気持ちを交わすことができた。そしてそれらの交流は日
本にいたときには絶対に味わえなかった「面白さ」を私に体感させてくれた。最初は不安で日本に帰り
たいといつも思っていた自分が、帰国 3 日目にはここを離れたくないと思っていた。しかし今考えると
それは中国を離れたくないという思いよりも、中国で出会ったたくさんの人との別れの悲しさのほうが
大きかったのかもしれない。
中国スタディツアー感想文
才上真由子
今回のスタディ・ツアーは私にとって、とても実りのあるものとなりました。というの
も、私は三年次からの中国への長期留学を考えており、その下見といった意味も兼ねてこ
のツアーに参加したからです。
中国に向けて発つ 5 日、長期休暇中でなかなか会うことのない友人たちと久しぶりに出
会い、いよいよこれから出発なのだと、期待に胸を膨らませました。乗り継ぎで着いた大
連はもちろんもう中国語が使われる土地で、興奮と少しの不安が混ざっていたのを今では
懐かしく思います。ようやく着いた北京は思っていたよりも涼しく空気が澄んでいて、違
う土地に来たのだという実感が湧きました。ゲートを出ると、国際関係学院の学生たちが
出迎えに来てくれていたことに感動しました。正直、中国は現在政治において複雑な関係
にあるので、学院の生徒と仲良くできるか少し心配していました。しかし、出迎えてくれ
た彼らの快い対応と笑顔に、その心配は杞憂に終わりました。
それからの日々は、毎日がとても濃いものでした。学院の学生との交流、頤和園や万里
の長城、十三陵などの観光。お茶とお菓子を頂きながらの京劇はとても興奮しました。ト
ランジットの大連を除けば初めての中国だった北京での滞在は、私にとってとても印象深
いものでした。
学院の生徒に一旦の別れを告げ、北京を離れ次は上海へ。北京に比べ暖かく、同じ中国
といっても違う雰囲気をもった土地でした。ここでは大学ではなくホテルに泊まったので、
「中国の街並み」により近い場所の様に感じました。近くにはコンビニや果物屋が並び、
わくわくしながら買いに行きました。上海では自由行動が多く、先生や友人の持っていた
観光ブックに助けられました。上海大学では中国語の授業を受けましたが、中国語Ⅲまで
履修している私は難しいクラスでした。先生が何を言っているのかが全然分からず、唖然
としました。しかしそこで学んでいる日本人学生は授業を理解し、休憩時間には他の国の
学生と中国語で話をしている様に見えました。私が留学に行ったら、彼女の様に中国語を
話せる様になるのだろうか、そう考えたらわくわくしました。ただ、今の私は授業で何を
行っているのかも分かりませんでした。もっと、もっと勉強が必要だと感じました。
楽しかった上海を終え、再び懐かしい北京へ。空港を出ると、またもや学院の学生たち
が迎えに来てくれていたことがとても嬉しかったです。友人との再会というものの素敵さ
を改めて感じました。それからも色々なところに行ったし、色々な話をしました。先生方
もご一緒にカラオケに行ったこと、最終日にみんなで寝ずに DVD を観て朝を迎えたことは
とても思い出深いです。今回のツアーで人の優しさや暖かさ、異なる文化に触れることの
楽しさを強く感じました。実のところ、どこかの学生や露店の人に日本人だからと、心無
いことを言われた人もいたそうです。そういう点も含めての今回のツアーは、私にとって
とても貴重な経験です。先生方や学院のみんな、そして寝食を共にした仲間たちのおかげ
でとてもいい日々を過ごすことができました。好きだと感じる人がたくさん増え、幸せで
す。本当にありがとうございました。
中国スタツア感想
2年
齊藤祐亮
今回私が中国スタツアに参加した理由はおそらく他の参加者とは違うものだったと思う。
なぜなら私は中国という国に対していいイメージを一つも持っておらず、世界中の国の中
でも1,2を争うくらいに嫌いな国の一つであったからである。中国に行き、その国の雰
囲気、反日というのはどれほどのものなのか、これらを感じることができれば、中国との
関係を勉強していく中でプラスになるだろうと思い参加した。また大学に入り、講義を受
けていく中で中国の外交戦略、特に尖閣諸島関係を学んでいるうちに、中国人はみな国家
の言うように尖閣は自分らのものだと言っているのかを知りたくなったというのも理由の
一つである。
しかし上記のようにまったく中国に対していいイメージがない状況で中国に十日間行き、
日本に帰ってきたとき、私の中国に対して抱く感情は正反対のものになっていた。中国人
は全員が日本のことを嫌いなわけではないということがはっきりと認識できたからである。
特に国際関係学院の方々は私たち日本人のことを嫌うどころか私たちが楽しめるよう、安
全に過ごせるよう学校の授業の合間などを使って私たちを世話してくれ、そのおかげで私
たちはほとんど何の支障もなく中国での日々を過ごすことができた。もちろん中には日本
のことを嫌っている中国人もおり、街中を歩いていると睨まれたりすることもあり、少し
怖く感じたこともあったが、中国の反日感情を少しでも感じることが出来たのも今回のス
タツアに参加してためになったことの一つであることは間違いない。しかしこの緊迫した
日中関係の中で私たちが何に巻き込まれることもなく、無事に帰ってこられたことは私た
ちによくしてくれた国際関係学院に人たちのおかげであり、私は日本に帰ってきてから、
どうすれば彼らに恩返しができるかを考えた。
私は自分が中国で感じた実際の中国という国、メディアの偏った情報とは違う本当の中
国というものを広めていくことが今できる恩返しだと考える。日本にも中国に対していい
イメージを抱いている人は少なく、中国を嫌っている人は多い。日本も中国もお互いのこ
とをよく知らないから、争いが起きると私は考える。争いをなくすには互いが互いのこと
をよく知らなければいけない。そのために私ができることは先ほども述べたように、実際
に中国に行き感じた中国という国を広げることだ。そのためにはより日中関係、歴史を学
んで知識を増やしていかなければいけないとも感じる。今回のスタツアを通してこのよう
な考えを作ることが出来たので私にとって貴重な時間であった。
また今回のスタツアのなかでいろいろな観光地に行くこともでき、単純に楽しむことも
できた。今回のスタツアは学ぶこともでき、観光をして楽しむこともできたのでとてもよ
いスタツアであった。
「中国スタディーツアーで感じたこと」
1111048 佐古大記
今回のスタディーツアーで、一番印象に残っているのは、国際関係学院と上海大学の学
生との交流です。彼らの多くは日本語を学習し始めて 1,2 年と言っていましたが、とても流
暢に日本語を話していました。しかも中には TOIEC のスコアが 900 点という生徒もおり、
彼らの勉学に対する意識の高さを感じました。私の勉学に対する意識がどれほど低いか実
感し、恥ずかしくなりました。今のままではいけないと感じることができたのは、彼らと
の交流があったおかげです。彼らとの会話は、楽しさだけでなく、学習意欲も与えてくれ
ました。中国語をもっと話せるようになりたいと切実に思っています。
また、異国の文化に直接触れたのは今回のスタツアが初めてだったわけですが、やはり
いろいろ戸惑うことがありました。トイレや交通ルール、食べ物など、様々な場面で、日
本との違いを発見することができました。その違いはおもしろくもあり、時には受け入れ
難いものでもありました。しかし、そういった文化の違いに直接触れられたことは貴重な
体験だったと思います。これまで私は国際交流においては、他国の文化を尊重することが
重要であると学んできましたが、実際にはどうしても自国の文化を中心に考えてしまい、
その文化を拒んでしまうことが多かったです。しかし今回のスタツアでは、文化の違いを
純粋に楽しむことで生まれる心地よさを感じることができました。その感覚をこれからも
味わっていきたいですし、いろいろな文化に飛び込んでいきたいと思います。
日本と中国は、尖閣諸島の領有化をめぐって対立しており、中国に実際に行くまでその
イメージは決して良いものではありませんでした。しかし、今回のスタツアでそのイメー
ジは払拭されました。国際関係学院の皆はもちろん、出かけた先で出会った人々も温かい
人ばかりでした。私たちが日本人であることを知っていながら、笑顔で接してくれました。
今多くの日本人はテレビで流されている中国人によるデモの様子を見て、中国人に対して
悪いイメージを抱いていると思いますが、それはあくまで一部の人々であることを知って
ほしいです。メディアが流す中国に関する情報は、私たち日本人の反中感情を促すものが
多く、それにそのまま流されてしまうことは非常に残念です。私たちスタツアメンバーは、
日本のメディアが伝える中国と私たちが実際に見てきた中国とのギャップを、周りの人々
に伝えていくべきだと思います。実際にこの目で見ないと知れない事実があるということ
を、今回のスタツアで実感しました。これはきっと、日中の領土問題だけでなく、他のこ
とにも言えることです。メディアが伝える様々な問題の裏にあるものを冷静に見る力を養
ってゆきたいです。
今回のスタディーツアーに参加して、本当に良かったと思います。今後の学習意欲につ
ながるものでしたし、何より楽しかったです。できればもっと中国で生活したかったです。
中国語や政治問題をこれまで以上に勉強し、もう一度中国に戻りたいと思います。最後に、
先生方、スタディーツアーのメンバーの皆さん、国際関係学院の皆さん、本当にありがと
うございました。
スタアディツアー感想文
庄野早紀子
今回私がこのスタディツアーに参加した理由は、単に海外に行ってそこでの文化や生活
に触れたいと思ったからだ。初めての海外であったが私自身とても良い経験ができた。ず
っと日本で生活してきたけど、国が違うだけで食事だけでなく生活まで異なってくるから
とてもおもしろいなと思った。
10 日間の中国滞在生活の中で特に驚いたことは、地下鉄内での席の譲り合いだ。日本で
はもちろんお年寄りや子供、妊婦さんや障害者の方に席を譲るようになっている。だが、
私が電車やバスを利用しているとき席を譲ろうとしない若者が多い。周りに関心がなく気
づいていないからなのか席を譲る人を見ることは少ない。でも私が中国で見た光景は停車
駅につき大勢の人が乗ってくると、何も言わずに席を立ち譲る人が多かった。儒教の発祥
の地である中国において、目上の人を敬う意識が強いのかわからないがマナーの一つにし
ろ日本と少し違う部分があるように感じた。北京の交通マナーは日本よりも荒い部分があ
ったが、乗り物のマナーに関しては中国のほうが良い。
また、世界遺産である万里の長城に行けたことはほんとに感動的だった。ここで歴史が
刻まれたのだと思うと神秘的だったし、広大な地域を周辺の遊牧民族から守るために築か
れた万里の長城は、想像以上に長くて急で、険しいものだった。世界の遺産に一つでも触
れられてとてもよかったと思う。
そして、何より北京国際関係学院や上海大学の学生と交流できてすごく楽しかった。国
は違っても一緒に話したりするとやっぱり同じ学生だなと感じた。これからもここでの出
会いを大切にしていきたいと思った。
日中関係は深刻化していく一方で日本人の中でも中国に対して悪いイメージを持つ人が
多い。だけど、決してそんなことなくてここで出会った学生だけでなくて、中華料理店の
お店の人や、空港の案内所の人、タクシーの運転手、素敵な人がたくさんいた。これから
も中国についてもっと知りたいと思ったし、またもう一度行きたいと思った。
中国スタディーツアー感想
国際学部二年 住田 諒
このたびのスタディーツアーは、私にとってとても貴重な経験となりました。
そもそも私は、大学の第二外国語の枠で、中国語を履修していません。正直、中国にはあまり
興味がありませんでした。その上、テレビのニュースで中国のことを報道する際、それは往々に
して、マイナスのイメージとなるものばかりだったので、あまり、良いイメージも持っていませんで
した。しかし、仲の良い友人に誘われ、私としても海外へは行ったことが無かったので、単に
「海外旅行」という気持ちで参加しました。
そして、そこで私が得たものは、多くの刺激と驚きと出会いでした。私たちが、北京空港へ着い
たとき、その出口で、たくさんの日本語学生の方々が出迎えてくれました。私はその光景を見
たとき感動しました。現在、領土問題などで日中関係が悪化していく中、名前も顔も知らない
私たちのために足を運んでくれたのです。そして、この後も彼らは私たちの面倒をよく見てくれ
ました。このツアーが楽しかったと、生産性のあるものになったと言えるのは、彼らが私たちの
ために尽力してくれたからに他ならないと思います。このことだけでも、私が持っていた中国へ
の悪いイメージを払拭するのに十分な出来事でした。
二日目以降の観光地巡りの中で最も楽しかったのは、万里の長城でした。簡単なコースを選
んだとはいえ、思っていたほど辛い距離でもなく、常に広大な景色が広がっていたので、楽し
く登頂することができました。北京で最も印象に残っていることは、自由時間の時に、国際関係
学院の寮で世話をしてくださったリャウさんが、スターバックスと北京大学へ連れて行ってくださ
ったことです。彼は私たちが分かりやすいように英語で話してくださったのですが、彼の英語は
本当に達者で、思いがけず、自分の英語力の無さを痛感しました。北京大学では、石像の意
味や建物など詳しく説明してくださいました。そこで、何より驚いたのは、図書館です。かなり大
きな建物で、衝撃を受けました。
その他の自由時間の時、中国人の学生たちと公園へ遊びに行ったこともよく覚えています。そ
こでは、初めにバスケットボールで遊んでいたのですが、後からやってきたおじさんが、日本で
いう、蹴鞠のようなものを始めて、いきなり私を誘ってきました。もちろん私は参戦しました。そ
れはボールではなく、羽の付いた、平らな金属のようなもので作られていたのですが、予想以
上に難しく、上手く蹴れませんでした。そして、他のみんなも混ざってその遊びに夢中になりま
した。しばらく遊び、そのおじさんと別れを告げた後、帰り道の先には、ずっとそのおじさんがい
ました。すると、そのおじさんは、私たちが世話になっていた国際関係学院の学長さんだという
ことを知り、とても驚きました。
上海では、上海タワーへ行ったことが、最も印象に残っています。世界最高の展望台を擁して
いて、100 階から上海の景色はとても綺麗で、忘れられないものとなりました。
私はどちらかといえば、中国人が嫌いでした。ですが、それは何もせず、ただ聞いた情報によ
ってのみ、得ていたものでした。このたび、実際に中国へ行って彼らは好奇心が強く、多くを学
び、温かい人々なのだと感じました。とても有意義な旅でした。
中国スタディーツアー感想文
谷田真由美
中国スタディーツアーを熊猫会が主催するにあたり、3か月前からコツコツとスケジュ
ールやメンバー集めなど準備をしていき、また西日本日中旅行社の方と連絡を何度も取っ
たりして、楽しいものになるのかなど多くの不安がありました。ですが、メンバーが集ま
り事前ミーティングをしたときから、アットホームな雰囲気で楽しくなるのではないかと
思ったのと同時に、みんな楽しそうなのでまとめるのが大変なんじゃないかなどと思うこ
とはたくさんありました。でもスタツア中も話を聞いて~。と言えばみんな聞いてくれ、
とても楽しいスタツアになったのではないかと思います。北京国際関係学院のみんなも万
里の長城などいろいろな観光地に講義を休んでまで同行してくれ、中国語をあまり話せな
い私はお買い物をするときなど通訳をしてくれ、とても助かりました。ですが、この1年
間中国語を勉強してきたのに話せなかったので(話しても通じなかったので)もどかしか
ったです。次に北京国際関係学院のみんなと会うときには中国語で会話するという目標も
できました。
万里の長城や頤和園など多くのところへ行きましたが、一番万里の長城が印象的です。
私はスタツアメンバーの中で一番体力がありませんでした。みんな入口を入ると左側へ突
き進んでいき、私たちのグループは先頭を行っていたのですが、いつしか全部のグループ
に追い抜かされ私は最後にゆっくりと登っていました。ですが、山下くんや夢来ちゃん、
あーちゃんが手を差し伸べてくれたおかげで無事一番端まで登りきることができました。
途中才上さんに彼女の好きなジュースをもらったのですが、そのジュースは美味しくあり
ませんでした。ただでさえ体力がなくてひん死状態だったのに、さらにそのジュースのせ
いで体力がなくなってしまいました。
(笑)万里の長城は、写真で見ていたよりかなり迫力
があり、見た時は驚きました。やはり山の斜面を削って作っているだけあり、本当に険し
い道のりでした。でも登りきったときの達成感はとても大きかったです。
地下鉄に乗る前に学院のみんなが「地下鉄がんばって乗ってね」と何度も言っていたの
ですが、最初は意味がわかりませんでした。ですが一目見ただけでその意味がすぐわかり、
降りる人の波に流されないようみんな必死に地下鉄に乗っていました。ですが、乗車待機
烈の最後に並んでいた佐古くんが、地下鉄のドアに挟まったときが一番面白かったです。
日本では時々JRでドアにちょっと挟まる人はいますが、がっつり挟まった人は初めて見
ました。佐古くんには悪いですが、挟まった瞬間を見た時私と才上さんは大爆笑でした。
台湾ドラマを見ていて前から思っていたのですが、中国の人はデートでボートに乗るの
が定番なのですか?日本にもあるのかもしれませんが、広島ではボートを見たことがなか
っただけに、頤和園でボートを見た時ものすごくテンションが上がり、新鮮性と松田さん
と庄野さんでボートに乗ったことは忘れることができないほど、大切な思い出です。頤和
園でボートを見た瞬間、ずっとボートに乗りたい!と言っていました。最初は松田さんと
瀋先生がボートを漕いでくれました。折り返し地点に到着した時に私と庄野さんに交代し
ました。瀋先生と松田さんは足が長いので余裕で漕げていましたが、私は足が短いので足
をのばすことに必死でした。浅く腰をかけすぎて、最初に落ちるかと思ったことは悲しい
思い出です。
たくさん思い出がありすぎて1300字では足りません。ですが何よりうれしかったこ
とは、このスタツアで同級生や下級生、先生方ととても楽しい時間を過ごせたことです。
私のチームは瀋先生とずっと一緒でした。時には騒ぎすぎてご迷惑をおかけしたことが
多々あると思いますが、嫌な顔一つせず最後まで私たちに付き合っていただいて本当に楽
しかったです。体調が悪かった時、みんな心配してくれましたが一番心配してくれたのは
飯島先生です。最初は正直不安がたくさんあったスタツアでしたが、本当に10日間はあ
っという間でこのメンバーだったから楽しかったということもありスタツア中、最終日に
近づくにつれてホテルに戻ってから終わってほしくないと何度も思いました。また来年も
今回の反省点も含め、より良いスタツアにしてほしいと思います。
瀋先生、飯島先生、そして北京国際関係学院、上海大学の方とずっと連絡を取ってくださ
った欒先生、ありがとうございました!!!
とても楽しいスタツアでした!
中国スタディーツアー感想文
広島市立大学国際学部2年
1111075
西川
政子
今回、熊猫会が主催する中国スタディーツアーに参加して、観光という面と交流という 2
つの視点から感想を述べようと思う。
観光という観点では、願和園や天安門、十三凌など中国の有名地を観光した。初めて中
国に来てこんなにたくさんの観光地を回れるとは思ってもいなかった。10 日間という短い
期間では十分だと感じた。残念だったのはやはり歴史的なことを勉強していないと観光し
たとしてもこの建物にどんな意味があるのか、現在はこの建物は中国の人々にとってどの
ような存在なのかが分からず疑問を残すこととなった点である。事前に勉強しておけば、
観光地で少し意味が分からなくてつまらなかったとういうことはなかったと思う。
更に京劇、雑技の伝統ある舞台も見ることができた。京劇自体は知識がなかったために、
内容の理解が正直あんまりできなかったが、そのあとのカンフーや演奏などは楽しめたと
思う。
観光という観点から、最も印象に残っているのは万里の長城である。このツアーがなけ
れば一生のうちに登ることはなかっただろうし、つらい思いをして登った分、達成感と頂
上での景色を心の底から楽しむことができた。万里の長城を登れたことはこれからの人生
忘れることのない思い出となった。
3 日目に万里の長城に登ったが、スダディーツアー参加メンバーと国際関係学院の学生た
ちと交流が更に深めることができたと感じた。
そこで、次に交流という視点から感想を述べたいと思う。上海大学の学生との交流会は
ほぼ英語で行い、国際関係学院の学生との交流は日本語でおこなったため、中国語を使う
機会は少なかったと思った。
国際関係学院の学生たちとは充実した交流ができたと感じる。私たちのために多くのこ
とを準備してくれていてとても嬉しかった。一緒に観光したり、中国語を教えてもらった
り、日本語を教えたり、短い間でとても仲良くなれたと思う。これからも是非交流を続け
たいと思った。
観光、そして交流という 2 つの観点から感想を述べたが、全体を通じて思ったことは、
とても充実したスタディーツアーであったということだ。しかし、反省点として語学に関
しても知識や歴史的なことに関しても勉強不足だと感じた。事前にもっと勉強しておけば
もっと楽しめたのではないかと思う。
[テキストを入力]
留学の感想
0811077 橋本 佳奈
9 月 8 日から 29 日までの西南大学への三週間の短期留学で、私は語学の習得以上に日本
では学べないようなことを学び、有意義な時間を過ごすことができた。西南大学への短期
留学制度は今回が初めてということや、研修期間中に日中関係が悪化するなどで、不安も
あったが、先生方や、友人、周りの方々のおかげで無事に研修を終えることができた。今
回の反省を活かし、今後より良い研修となることを期待する。
Ⅰ、全体の改善点
改善点として 3 つ挙げられる。1、安定して使用できる連絡手段の確保。2、日程、スケ
ジュール、授業内容など事前の情報量を増やす。3、中国と日本の歴史的な関係など理解し、
危険に備える。
1、安定して使用できる連絡手段の確保。
学内で Wi­fi を安定的に使えなかったことは非常に不便であった。今回は誰もパソコンを
持って行っておらず、寮の共用のパソコンもほとんど繋がらなかったため、日本へ連絡す
る際は、Wi­fi のある食堂まで行かなければならなかった。食堂に行ってもネットにつなが
らない日もあり不便であった。寮では有線でネットが使えたので、パソコンとケーブルを
持って行くのが良いだろう。
また、今回は石堂さんが現地の携帯電話を持っていたり、李佳桐さんとほぼ毎日行動を
共にしていたため、学校からの連絡にすぐに対応できたり、先生や現地の学生との連絡を
円滑に行うことができた。もしも一台も現地の携帯電話がなければとても不便だったと思
う。また、常に全員で行動するわけではないので、一緒に研修に行っている学生間での連
絡を円滑に行うためにも、一人一台現地の携帯電話を持っておくことが望ましい。
2、事前情報
現地でどのようなスケジュールで生活するのか事前に知っておくべき情報量が少なかっ
た。私は以前中国に留学経験があるため、授業や生活についてある程度想像することがで
きたが、初めての海外という人もいる中で、行ってからの予定がほとんどわからないとい
うのは不安だったに違いない。三週間という限られた期間を有効に利用するためにも、も
う少し研修内容を詳しく知っておきたかった。
また、部屋の形式(一人部屋か二人部屋か)や寮費について事前情報と食い違いがあり、一
人部屋で希望していたはずが、二人部屋になっていたり、一人部屋の値段が聞いていたも
のより高かったりした。結果としては大きな問題ではなかったが、こうした食い違いはで
きる限りなくしていただきたい。
3、歴史の理解と危険時の対応
今回は特に研修期間中に魚釣島の国有化に伴い日中関係が悪化するという事態が起き、
不安を感じながらの研修となった。9 月 18 日は満州事変の日で、また、重慶市が空襲日本
軍から空襲を受けた日でもある。そのため、市内でデモが起き、日本車に乗っていた中国
人が中国人に襲われたという話も聞いた。市内に出かけた際、日本語で話しているとちら
ちら見られ、日本人出入り禁止の看板を出している店があった。国家間の関係や歴史と個
人の関係は別であるが、すべての人がそれを理解している人わけではない。あまりいい気
持ちはしないが、日本人と名乗らないようにするなど身を守るための対策が必要である。
特にこの時期に重慶に行く場合は十分に注意するべきだろう。
Ⅱ、個人の感想
改善するべき点はあるが、騒動が一番激しかった時期は、先生たちが大変気にかけてく
ださり、夜にその日一日何事もなかったか確認の電話をくださったり、あまり外出できな
い私たちが退屈しないよう、ご厚意で予定されていなかったカンフーや茶道の授業を組ん
でくださったりと親切に対応してくださった点にとても満足している。
また、授業は丁寧でわかりやすく、寮や教室もできたばかりで新しかったので学習環境
はとてもよかった。中国語の授業はほとんどのクラスで 12 時までで、午後からは自由に過
ごすことができた。午後は選択授業で希望者は茶道、切り絵、カンフー、書道など中国文
化の授業に参加することができた。しかし、授業が始まるのは 2 週目からなので、短期留
学の場合 2 回しか授業に参加することができない。そのような理由から、今回私たちは文
化の授業には参加しなかった。しかし、日本語学部の先生が交流授業を開いてくださった
り、日本人の先生が授業に招いてくださったり、李佳桐さんの日本語の授業に参加させて
もらったりと、中国の学生と交流する機会をたくさん作っていただいたおかげで、中国人
の友達をたくさん作ることができ、放課時間も有意義に過ごすことができた。
私は今回、三週間という短い時間を少しでも無駄にしないように、自分に時間があると
きはできる限り授業で知り合った中国人の友達と連絡を取って交流した。日本語学部の学
生たちは日本語が堪能なので、こちらも日本語で話してしまいそうになったが、会話力を
身に着けるためできるだけ中国語で話した。三週間は本当にあっという間なので、自分の
やりたいことや目標などを決め、積極的に行動するべきだと思う。
最後に、今回は留学期間中に日中関係が悪化するという事態が起きてしまったが、その
中でいろいろなことを感じ考えることができた。日本にいるとあまり意識することはない
が、自分は日本人であると意識する瞬間が何度もあった。中国人の友達が、ある時私に、
「政
府の問題と、友達は全く別ものだと思う。だから私は日本を嫌ったりしないよ。
」と言って
くれたことがとても嬉しく、忘れられない。何人であるとか、そういった違いや壁を乗り
越えてコミュニケーションすることができるということを今回改めて感じることができた。
中国スタディーツアー感想 松田理奈
私は、このスタディーツアーが初めての海外でした。スタディーツアーでは、たくさん
の観光地に行ったり、北京の国際関係学院や、上海大学の学生と交流したり、とても楽し
い時間を過ごすことができました。しかしこのスタディーツアーでは、ただ楽しかったと
いう思い出だけではなく、考えさせられる場面や気づかされたことが多くありました。
そのうちのひとつは、日本の豊かさです。中国で一番困ったことは、お風呂でした。日
本は、蛇口をひねればすぐにお湯が出て、何の心配もなく温かいお湯を浴び続けることが
できます。しかし、泊まった宿舎では、一定時間お湯を使うと、タンクの中にお湯がなく
なってしまい、水しか出なくなります。私にとってこのことはとても苦痛でした。スタデ
ィーツアー後半にはこの環境にも慣れましたが、日本の豊かさを感じる場面でした。
もう一つは、物乞いの多さです。私は、物乞いをしている人を生で見たのは初めてでし
た。障害を持った人、老人、子供を抱いた母親、など、いろいろな人たちが物乞いをして
いました。私は何度かお金を恵んで欲しいというように空の器を差し出されたこともあり
ましたが、その時はすごく怖くなって逃げてしまいました。ステディーツアーでは、上海
タワーや高層ビルなど、国の豊かさを象徴するような建物をたくさん見ましたが、その一
方で、物乞いをして収入を得ている人もたくさんいるのだなと思いました。
私は、このスタディーツアーで、日本と中国との文化や習慣の違い、環境の違いにたく
さん触れることができました。カルチャーショックを受け、戸惑ったこともたくさんあり
ましたが、慣れてくると、その戸惑いさえも楽しく感じました。私は、このスタディーツ
アーでもっと中国について深く知りたいと思いました。また、私は他のいろいろな国に行
って、色々なことを知って、視野を広げたいと思いました。
1.感想文
森戸 美圭
私が日本にいるとき、テレビや新聞などでは、尖閣諸島をめぐる反日運動、高速鉄道の
事故、既存の商品・キャラクターの偽造・盗作など中国にある悪いイメージを植え付ける
ような報道しかされておらず、私自身、正直中国に対してそこまで良い印象を持っていな
かった。そんな私は、たまたま中国語の授業を取っており、そこで中国スタディーツアー
の誘いを受けたこと、そして、私が大好きな中華料理を本場で食べてみたいと思ったこと
を理由に、中国スタディーツアーに参加することを決意した。
今回の中国スタディーツアーで中国に行く前に抱いていた中国のイメージが大きく変わ
ったように思う。ツアー当日、日本で大きく報道されていた「尖閣諸島問題」
。中国に来て
みて驚いたのは、この問題が中国国内ではさほど騒がれていなかったことである。ツアー
中に日本の尖閣諸島の国有化が決定した時は大きく報道されていたが、それまでは新聞の
記事で小さく載る程度の問題であった。たまたま私たちが行った北京や上海ではなかった
だけなのかもしれないが、日本で取り上げられている反日デモにも遭遇することはなく、
むしろ日本人である私たちに対して親切に接してくれる中国人が多いと感じた。また、国
際関係学院及び上海大学の学生たちの交流の場で、
「日本の料理が好き」だとか「日本のア
ニメが好き」など、日本の好きなところを次々に挙げてくれることはとても嬉しかった。
特に日本のアニメに関しては北京市内にドラえもん専門店があったり、上海の豫園で日本
のアニメの専門店があったりと中国国内で人気があるように感じた。中国に行く前に知っ
ていた既存キャラクターの盗作に対して私は良い印象を持っていなかったが、これはひょ
っとしたら日本のアニメの人気故なのではないかと考えると、なんだか嬉しい気持ちにも
なった。反日デモなどの様子を見ると、日本人は中国人から嫌われているのかと思ったが、
案外それは一部であって思ったほど嫌われてないのではないかと思った。
そして、私が一番楽しみにしていたといっても過言ではない、中華料理についてである
が、意外と自分の口に合ってないものが多いように思った。もちろん、美味しいものもあ
った。しかしそれは麻婆豆腐や餃子など日本の中華料理店でよく目にするものがほとんど
である。私が中国の料理で最初に衝撃を受けたのは黒いスープ (酸辣湯?) である。この食
べ物からは、動物園の匂いがして、私には受け付けなかった。後にこのスープにパクチー
という物が入れられており、あの動物園のような匂いはパクチーが原因であるらしいこと
も分かった。パクチーは今回のツアーで初めて食べ、嫌いにはなったが、今まで食べたこ
とのない中華料理を食べることができ、面白い経験ができたように思う。中国には他にも
臭豆腐やサソリ、タニシなどといった、日本では目にすることのない食べ物がたくさん出
てきた。日本にいたら絶対に食べることはない物が出てくるのは驚いたけれど、きっと食
文化の違いによるものなのだろう。日本と中国の文化の違いを直に感じることが出来たの
は、私にとって面白いことであった。
尖閣諸島問題や歴史的問題などから、中国人は日本人を嫌い、私は中国に行くと冷たく
あしらわれる気がしていたため、親切に接してくれた中国人には少し驚いた。むしろ日本
を好んでいる人が予想以上に多い気がしたし、それは私にとって嬉しい事であった。そし
て、中華料理は私が中国に行く前に知っていたものの他に、普段目にすることのない食べ
物が多く、驚くと同時に面白い発見があったように思う。今回のスタディーツアーで、中
国のことを全部知ったとは思えないが、日本にいるだけでは中国のことは分からないのだ
と思った。現代は確かに情報を得やすくなってはいるが、その情報の内容が偏っているよ
うな気がする。日本のメディアで中国の良い部分も報道されて欲しいと思うし、その事を
日本の人にも分かってほしいと思った。
スタディーツアー感想文
広島市立大学国際学部 3 年
1011108 山本詩織
今回のスタディーツアーは、私にとって初めての海外経験であった。だから、事前に不
安だったことや手こずったこともあった。購入したキャリーバックの大きさが空港での制
限をオーバーしており、返品して買い直すことになった。空港でのルールなど、渡航の手
続きに関することは、細心の注意を払って準備しなければならないということを学んだ。
荷づくりについて、事前に予約して 1 時間ほど飯島先生からアドバイスをいただけたこ
とがとても役に立った。入浴後はスリッパが重宝すること、バスタオルの代わりに水泳用
の吸水タオルを持っていけば荷物がかさばらなくて済むこと、ボロ布が入浴後、ユニット
バスの便器を拭くために役立ったことなど。経験者の意見は重要だと思った。だから、私
は記録係として持ってきてよかったもの、持ってくればよかったもの、どこでどんなお土
産が買えたか、食べ物は何が美味しかったか、それぞれのところでの注意点、良かった点
などを、自分なりにまめにメモしていくことを心がけた。それが、次回の参加者にとって
少しでも役立てば嬉しいと思う。
海外に行けば当たり前のことだが、様々な面でカルチャーショックを受けた。交通では
クラクションを鳴らされることも多く自己責任で移動しなければならないということ、飲
み水などはペットボトルのものを買わなければならず水を大切にしなければならないとい
うこと、とくに交通費が安く、物価の安さに驚いたこと、買い物では値切らなければ買い
手が損することもあるということなど。万里の長城、天壇、故宮など観光地の規模の大き
さにも驚かされた。観光地では国際関係学院の学生に案内していただけたことがありがた
かった。国際交流では、自分の国の文化についてよく理解し、それを外国人に分かりやす
く伝えられるということも大切であると思った。
これも当たり前のことかもしれないが、語学力は大学の単位や検定試験のためだけでは
なく、実用的なものであるということを実感した。値切ったり、レストランで正確に注文
したりするなど、上手に買い物するためには語学力は大切であると思った。正確な文法や
発音で話せなくても中国語、英語、日本語を混ぜたり、身振り、手振りを使ったり、筆談
や絵も使ったりして、相手の言いたいことを理解しよう、自分の言いたいことを伝えよう
という気持ちや工夫が大切であると思った。とくに上海大学での交流会では、中国語と日
本語では漢字が同じ、似た使われ方をされていることも多いので、中国語を紙に書くとコ
ミュニケーションがとりやすかった。
旅行中、お腹をこわすなど辛いこともあったが、たった 10 日間で北京と上海を満喫で
き、トータルして楽しく、充実したスタディーツアーであったと思う。前半に頤和園、万
里の長城、天壇などたくさん歩いてハードなところ、疲れてきた中盤に京劇・雑技の鑑賞、
上海での買い物、あっさりとした餃子専門店など身体的に比較的楽なこと、体力を使いき
ってもいい終盤に故宮・王府井・天安門などたくさん歩いてハードなところというプラン
も良かったと思う。言語や文化の違いに臨機応変に対応したり、柔軟に適応したりしてい
くことの大変さや大切さが学べた、有意義な 10 日間であったと思う。
感想文
山下祐樹
今回の中国のスタディツアー、行く以前にはいろいろな人から「大丈夫なん!?」「気を
つけろよ!!」などといわれた。確かに世間一般から見るとかなり緊張した時期に中国へ
向かったことは明らかであった。悪化した日中関係からさまざまな事件が起こった時期で
あったのだから、これらの声が挙がるのはとても自然なことである。しかし、私は逆にと
てもいい時期にいけたと思っている。このような状況にあるからこそ、実際にいくことで
中国国内の本当の状況を知ることができたからだ。
正直、中国に行く以前は私も決していい印象はもっていなかった。楽しみのほうが断然
大きいものではあったが、中国に対して抱いていたイメージにはネガティブな面も少なか
らずあった。だが、実際にいくとすぐにそれは消えていった。その上で一番大きかったの
は中国人学生達の歓迎だった。本気で歓迎してくれていて本当にうれしかった。もちろん
彼らは日本語学の生徒であるから反日感情が少ないのは当然といえば当然なのだがこのこ
とで「中国人」への印象は間違いなく変わった。そして自分たちも彼らが日本に来るとき
には思いっきり歓迎してあげようと思った。九泊十日という期間であったがこの歓迎の後
も上海でも北京でもあらゆる場所でやさしい人に出会った。それは自分たちがそのような
場所を選んで行っていたからかもしれないが、このスタディツアーの中で「日本人だから」
といった意識を感じたことは一度もなかった。何か買ったらおおまけをくれたり、必死に
こっちが言うことを理解してくれようとしたりいい人だらけだった。むしろ日本人のほう
が温かみに欠けていると感じたくらいだ。
今でも日中関係において問題がおき、中国でデモが起こる。それをメディアは大きく取
り上げる。それを聞き実際を見もせずに中国は敵という意識を植え付けられていく日本人。
このままでは関係は悪化していくばかりだ。14 億という膨大な人が住む中国で反日の人が
いるのはもう仕方ないし当然であろう。しかしそのような感情を抱きデモに参加している
人も 14 億のほんの一部であり、
ほとんどの人はそのようなことに関心のない人なのである。
国と国同士のことになると今の状況であれば対立してしまうが、個人として関われば何も
問題ない、ただの人同士なのである。
私は今回のスタディツアーで実際に自分の足で踏み入れ、目で見ることの重要性を感じ
た。それを感じるのはどこの国に行っても同じかもしれない。だが、今回このような時期
に中国に行ったからこそさらにその重要性を大きく感じた。メディアの報道こそが真実と
いうわけではない。だからこそ自分の肌で感じること。そしてそれをまた違う人にできる
だけ多くの人に伝えていくことこそが今のこの時代、そして日中関係においてもっとも大
事なことなのではないだろうか。今回のスタディツアーにいって本当によかったとおもう。
企画してくれた人、いっしょに行けたみんな、本当に感謝しています。ありがとうござい
ました。
スタディツアー感想文
国際学部 1年
古田
智佳子
今回10日間の中国スタディツアーに参加させて頂き、中国の伝統や文化と触れ合ったり、現地の
学生と交流したりと、様々な貴重な体験をすることができました。海外経験は何度かありましたが、
今回向かう先は現在日本と領土問題において緊迫した関係にある中国であり、メディアなどの情報
では中国で反日デモが行われているという情報を耳にしていたので、初めは今回のスタツアに少し
不安がありました。しかし、実際に私の目で見た中国はそのようなイメージとは異なるものでした。
学生の方々は私達を温かく迎え入れてくださり、積極的に話しかけてくださったり、行動を共にし、
食事の際や観光の際にも中国の文化などについて一生懸命説明してくださったりしました。また、
観光の途中で初めて出会ったにも関わらず、
「一緒に写真をとろうよ!」などと優しく声をかけてく
ださる方もいました。今回の体験で、物事を実際に自分の目で見つめて自分自身で考察することの
大切さを改めて認識することができたことも、今回のスタツアでの大きな収穫でした。
また、多くの学生の方々と触れ合う中で強く感じたのが中国の学生の学ぶことに対する姿勢が非常
に積極的で熱心であるということです。彼らは私達に日本語を使って話しかけてくれ、私達が話す
日本語でわからない言葉があったらその場で辞書を引いたり、他の学生に意味を確認したりとすぐ
に行動を起こしていました。「皆本当に日本語が上手だね。
」と声をかけると、何人かの学生は「私
達は普段日本人と話す機会が滅多にないから、こういう交流の機会はとても大切なんだ。
」と答えて
くれました。一概に言えることではありませんが、日本の学生の学ぶことに対する姿勢に比べて、
中国の学生の学ぶことへのハングリー精神はすばらしいものであることを強く感じました。同時に、
ほとんどの会話を日本語で行っていることを少し恥ずかしく感じました。しかし、私自身が使える
中国語はほんのわずかなものであり、彼らとの会話をスムーズに成立させることができるような力
が今の私にはなく、非常にもどかしい思いをしたことが何度もありました。結果として彼らとの交
流は自分自身の学ぶことに対する姿勢を見直すとても良い機会になり、もっと中国語を話せるよう
になりたいと強い思いを抱くきっかけにもなりました。この旅で観光を楽しむだけでなく、そのよ
うな面でも刺激を受けいれたことがとても嬉しかったです。
途中、体調を崩すなどといったこともありましたが、この10日間は自分にとって本当に実りの多
いものとなりました。このスタツアに参加することができたことを、心から嬉しく思います。現地
の学生の方々、旅に同行して下さった先生方、優しくしてくださった先輩方、同級生のみんな…こ
の旅に関わって下さったすべての方々に心から感謝をしています。
た。
本当にありがとうございまし
雑
感
「百聞は一見に如かず」というのは正にこのことでしょう。短い期間でしたが、この目
で見たり、この身で体験したりしたことによって「中国に関するイメージはすっかり変わ
った」とか「中国に行ってよかった」とか「中国の若者の友達が沢山できて嬉しかった」
とか、殆どの参加者の感想文にこのように書かれている。それは引率者または同行者にと
って何よりの収穫で、苦労した甲斐もあって、教師冥利に尽きることです。
今日、日中関係は難しい局面に直面しているが、その難局を打開するのには両国の地道
な努力、英知と勇気が必要で且つ不可欠です。何よりも両国民の草の根の交流を根気よく
絶え間なく続けることは肝要であると、学生の感想文を通じて痛感させられた。また、マ
スコミ等による相手国のイメージにとらわれず、先入観を捨てて自ら相手の国に赴き、体
験すれば、必ず新発見があり、また新たな知見を多く得ることができることを、学生の感
想文にも教えられた。一人の人間の力は微々たるものであるが、相互理解、相互尊重をモ
ットに貫き、小異を残して大同につき、皆力を合わせて日中友好という大樹を育てて行く
なら、必ずや花が満開し、結実の多い、不朽の大木になるに違いないと確信する。また、
そう願って止まない。
学生の短期留学、スタデイツアーを通して、改めて真の国際交流とは何かについて考え
させられました。つまり、眞の国際交流は我々自らの足下より始まるものであると言って
よいであろう。
この冊子は参加者の貴重な体験談をリアルに紡いでおり、今後の国際交流特に短期留学
等に資することが多々あると思う。ご一読頂ければ幸甚のことと存じます。
西南大学短期留学、北京・
上海スタデイツアー引率者
欒竹民
飯島典子 瀋俊毅
百聞は一見(一口?)に如かず
飯島典子
今回の引率は私にとって 2 回目である。一度目は一昨年、欒先生、瀋先生がいらしてくれたので
私は刺身のツマ、つまり「添え物」感覚で付いていった、という方が正しい。今回は 2 回目とは言
え、瀋先生と私だけである。スタディツアーが決まった時点からかなり緊張していた。
特に北京では故宮、頤和園、明の十三陵と世界的な名所旧跡が目白押しのスケジュールだったの
で、是非事前の予習が必要だと思い、以前録画してあった関連番組をダビングし、参加メンバーに
自宅で見て貰った。そして実際の見学の際は、それを踏まえた上で必要ならこちらが補足の解説を
するという形を取ったのである。私がガイドブック(北京、上海)も持っていったので、故宮では私
と行動した小グループでは、一人がそのガイドブックを持ち、その他のメンバーがそれを一緒に見
つつ、私が必要に応じて簡潔にコメントするという方式をとった。事前に DVD で自主予習をする
という形式をとったことで、どの程度実地での理解が深いものになるかという一種の「実験」でも
あったのだが、帰国後の感想文を見ると、更にそれでも実際に集まっての勉強会があればなお良か
ったという意見が少なからず見られ、自主的な予習だけでは網羅しきれない予備知識を得る場所の
必要性を感じた。今後は北京や上海の歴史など、スタディツアーの事前予習「にも」なる内容を中
国文化の授業に組み込むことなどを考えたい。
留学生の協力で中国語を履修していない参加者のための中国語講習会も開かれたが、これは大変
好評であった。中国語学習歴があった方がよいことは確かだが、漠然としていても中国に関心があ
る人には広く参加の門戸を開けておくことがこうした企画には必要だと思っている。
今回長年中国と関わってきた筆者にとって既に「当たり前」となっていた食文化が、中国に初め
て来た参加者には戸惑いとなり、却ってこちらが驚いた、という事がままあった。中国のお米はチ
ャーハンやピラフに向くインディカ米なのだが、粘りがあるジャポニカ米になれていた参加者には
これが結構衝撃だったようである。更に団体旅行ということもあって全員の卓に料理が揃わないと
箸をつけることができないため、慣れないインディカ米が冷めてしまったことが余計に日本の白米
を恋しくさせてしまったらしい。留学や調査で暫く滞在すれば周辺の美味しい料理屋も分かり、イ
ンディカ米でも炊きたては十分美味しいことを知っている筆者としては残念至極である。ふと広州
で行きつけにしている蒸籠蒸し丼の専門店を思い出してしまった。インディカ米の名誉の為に言う
と蒸籠に入った丼飯のインディカ米は十分美味しい。
酢辛湯(辛くて酸っぱいスープ)、香草(コリアンダー)がのった料理、特に後者は私にとっては「中
国へ来た」という一種懐かしさを感じさせるものだが、メンバーは僅かしか箸をつけてくれなかっ
た。多くの香辛料がそうであるように、人は最初多少抵抗感を覚えていても何度か口にする内に好
きになり、最後はハマってしまう。言ってみれば殆ど麻薬に近く、こうなるともはやそれを嫌う人
の気持ちになることは出来ない。中国には日本人かどうかを見分けるのにはコリアンダーを食べさ
せてみろという風説があって私は今まで一笑に付していたが、あながち的外れとも言えないようで
ある。中国の食文化については授業でも時間を割いて取りあげているが、何事も百聞は一見(一口?)
に如かず、を絵に描いたような体験談であった。
日本に最初に伝わった中華料理は上海料理とのことだが、そのためか上海料理を取り分け気に入
った参加者は多かった。海鮮を多く使うこと、少し甘めで盛りつけが美しい所が味覚、視覚ともに
日本人の琴線に触れるのだろうか。
重なる移動が強行軍になってしまったが、広い中国の中で北京と上海における違いを肌で感じる
機会を提供できたことはこちらも充実感を感じた。チャイナドレスもその着こなしで「
(北)京派」
「
(上)海派」に分かれるが、筆者は今回そしてこれからの参加者からバランスよく「京派」
「海派」
が育ってくれることを願ってやまない。
中国スタディツアーの感想
瀋俊毅
今回飯島先生と一緒に 17 名の学生(一年生 4 名、二年生 12 名、三年生 1 名)を引率し
て、10 日間(9 月 5 日-14 日)の中国スタディツアーに参加した。総体的に、主催主体で
あるパンダ会のよくできた以前準備と訪問した北京国際関係学院と上海大学の先生と学生
の方々の周到なアレンジのお陰で、今回のスタディツアーはいい思い出ができた旅である
と思う。具体的な感想に関しては、今回スタディツアーの参加者が書いた多くの感想(例
えば、
「自分の目で見る」ことの重要さを感じることなど)と同感する部分が多いため、こ
こでは重複しないことにし、今後のスタディツアーについて、私なりに考えた反省点また
は改善点を以下の通りに述べていく。
まず、今後のスタディツアーにおいて、中国国内での移動を減らすために、毎年のスタ
ディツアーの訪問都市を一ヵ所に絞ったほうがよいかと考えている。例えば、2013 年に北
京のみに行き、翌年(2014 年)に上海のみに行く。そうすれば、中国国内での長距離の移
動が減り、各都市で今回より長く滞在することができ、その都市の特色を深く味わうこと
ができるというメリットがある。また、連続の二年間に異なる都市を訪問することで、2013
年のスタディツアーの参加者は 2014 年に別の都市に行くので、2014 年のツアーにも参加
する可能性が高くなるかもしれない。そうすると、スタディツアーの継続がある程度保た
れると思う。
次に、スタディツアーに行く前の中国語の特訓が必要であると思われる。スタディツア
ーの重点はツアーだけに置くことではなく、スタディにも置くべきであるという点から、
行く前に挨拶の言葉や簡単な生活用語、自己紹介などを含む中国語の特訓が必要である。
そうすれば、中国に行って、交流会でも自由行動でも自分がマスターした中国語を話せて、
スタディツアーをもっと充実させることができると思う。
それから、スタディツアーの実施時期に関して、日中関係の歴史上のことを考慮に入れ
ると、9 月 18 日の前後に実施することを避けたほうがよいかと思う。2010 年前のスタディ
ツアーは毎年 3 月に実施されて、2010 年に上海万博の開催をきっかけにして、2010 年と
それ以降のスタディツアーは毎年 9 月に実施されることになった。今ふりかえてみたら、
やはり 3 月に実施したほうが政治的・外交的なリスクが少なくなると思う。もちろん、北
京と上海では 3 月の気温がまだ低いので、荷物が増えるのはデメリットである。
最後に、細かいことであるが、スタディツアーに持っていく物(例えば、中国の大学先
生または学生へのお土産など)は事前に(少なくとも空港出発の前に)最終確認する必要
がある。また、お土産の量を多めに用意したほうがいいと思う。なぜなら、中国で日本産
のお土産を手に入るのは容易なことではない一方、それらの値段は日本での値段と比べて 2
倍ほど高いからである。
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