No.9 日本の輸入車市場の動向 ①②

０３．６．１３ No.9
内山 貴史
日本の輸入車市場の動向
①現在の輸入車市場
日本に輸入されてくる外国産自動車は、1996 年の 49 万台をピークに減少を続けてお
り、2001 年度には 27 万台と年々規模が縮小している。これは景気の減退や日本メーカ
ーによる逆輸入車の減少などの影響によるもので、しばらくはこの水準が続くと思われ
る。
② 輸入・販売のプロセス
外国製自動車の輸入・販売は次の図のような手順で行われる。
市
商
発
出
入
新
販
部
サ
場
品
注
荷
荷
車
売
品
｜
調
計
・
通
整
店
供
ビ
査
画
生
関
備
配
給
ス
産
車
このプロセスの中で輸入車の販売に欠かせないのが国の諸規制への対応である。日本国
内で使用される自動車は道路運送車両法と道路交通法で規制されており、これをクリア
することは商品計画から生産、入荷、配車後に販売された車の登録業務まで関わってく
る重要事項である。
日本市場で見かける輸入車の流入経路はインポーターが直接外国メーカーから仕入
れる経路と外国市場ですでに販売されている車を輸入する経路の 2 つに大別され、前者
が正規代理店の輸入車、後者が並行輸入車と称される。
・正規代理店の輸入車と並行輸入車の違い
正規にメーカーから直接仕入れる場合には、生産の段階で日本向けに排ガス規制や安
全対策、諸整備等が施されているが、並行輸入車は外国市場向けの車を持ち込むという
形式上日本国内で登録・使用するには入荷後、後付で諸規制への対応処置を実施する必
要がある。