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30 ③スポーツによるまちの賑わいづくりの現状と課題 市民が

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30 ③スポーツによるまちの賑わいづくりの現状と課題 市民が
③スポーツによるまちの賑わいづくりの現状と課題
◆市民が育んできた「香川丸亀国際ハーフマラソン大会」
本市では、毎年 2 月に香川県教育委員会や香川県陸上競技協会、OHKとともに「香川丸亀国際ハ
ーフマラソン大会」を共催しています。県内で最も大きなスポーツイベントであり、67 回目を迎える
歴史のあるこの大会は、ハーフマラソン大会の中では日本で唯一国際陸上競技連盟(IAAF)から
シルバーのラベリング(格付け)をうけ、国内屈指の大会と成長し、市民の誇りとなっています。
国際大会として海外で活躍するオリンピックレベルの有名選手を招聘しており、世界のトップラン
ナーが参加する大会でありながら、ランニング初心者でも気軽に走れる大会、また、各々の体力に忚
じて高速コースにチャレンジできる大会として人気を博しています。年々知名度が上がって、66 回大
会には県内はもとより国内外から過去最多の 12,715 人の参加申込がありました。
前日には、香川県ウオーキング協会によるウオーキング大会や有名アスリートが参加するランニン
グ教室、ジョギング教室を開催しています。
「香川丸亀国際ハーフマラソン大会」
これら大会や公式イベントの準備や運営には、県内からたくさんのボランティアスタッフが携わっ
ており、参加ランナーを地元名物でもてなすなど、市民レベルでの交流が図られています。レースの
模様は全国にむけてテレビ生放送され、観光資源としても地域の活性化に大きく寄与しています。
また、沿道から大勢の市民が観戦し、トップアスリートの走りに熱い声援をおくる喜びとともに、
一流に触れた感動は子どもたちが未来に夢をはぐくむ絶好の機会となって地域に活力をもたらす一
大イベントとなっています。
マラソンブームを背景に、これからもますます注目されるハーフマラソン大会とするために、讃岐
の「おせったい」の心を忘れずに市をアピールする有意義な大会となるよう一層の充実を図り、未来
につないでいくことが大切です。
30
◆国際大会、全国大会の開催
本市はこれまで、香川丸亀国際ハーフマラソン大会以外にも、丸亀総合運動公園内施設や飯山総合
運動公園施設を主会場に、国際レベル、または全国レベルの大会を多数開催、誘致しています。主な
ものとしては、平成 5 年に第 48 回国民体育大会(東四国国体)や平成 10 年の四国’98 総体、平成 19 年
の大阪国際陸上競技大会の事前合宿や平成 22 年には第 94 回日本陸上競技選手権大会などがあります。
国際レベルの大会を開催、支援することは国際親善を図ることにもなり、また、全国などの大規模
大会を開催することで、競技への関心が高まり、競技人口を増加させるなど広く競技レベルの向上と
ともに、競技の観戦や交流は次代を担う青尐年のスポーツの普及と振興につながっています。
今後とも既存の競技会場を大切にし、建設中の丸亀市総合公園野球場を最大限に活用し、スポーツ
団体と連携し、市民の生活にスポーツの感動を巻き起こすような大規模大会の開催や積極的な誘致も
必要です。
◆地元で活躍するプロスポーツと市民のスポーツ振興
香川には、野球の香川オリーブガイナーズ、サッカーのカマタマーレ讃岐、バスケットボールの高
松ファイブアローズ、アイスホッケーの香川アイスフェローズが地元のプロスポーツチームとして活
躍しています。香川プロスポーツクラブ連絡協議会を設立し、地域での賑わいづくりのイベントをし
ています。
丸亀では、県立丸亀競技場で、カマタマーレ讃岐のホームゲームが開催されており、丸亀市総合運
動公園内に平成 27 年 4 月供用開始予定で工事が進められている丸亀市総合公園野球場では、香川オ
リーブガイナーズのゲームが開催され、地域の活性化に貢献することが期待されます。
平成 24 年 4 月、香川県と県内市町で構成する香川県地域密着型スポーツ活用協議会が発足しまし
た。これは、県内のプロスポーツチームを活用し、スポーツ教室の開催や各種イベントの実施などを
通じて、青尐年の健全育成や地域の活性化を図るとともに、県民が「みんなで支えよう」と思えるよ
うなチーム形成を支援し、多くの県民の力を結集してチームを盛り立て、夢と希望あふれる香川づく
りに寄与することを目的に設立されたものです。
31
地元のプロスポーツチームの存在は、スポーツを楽しむ子どもたちにとって、ゲームのわくわくす
るような感動やプロ選手への憧れとともに、一流のプレーに身近に接することが、具体的な夢や目標
を持つことで技術力の向上につながり、ひいては競技スポーツの振興につながっていきます。
歴史や知名度のない地元チームであることから、地域でのイベントやスポーツ教室などの取組がこ
れまではあまり市民に周知されていないという課題もあります。今後は、地域に密着するというコン
セプトのもと、地域貢献や青尐年の健全育成のための取組をそれぞれが積極的にPRし、地元や子ど
もたちに支持されることが期待されます。
32
④スポーツ関係団体(競技スポーツ団体等)の現状と課題
◆公益財団法人丸亀市体育協会の活動
昭和 22 年野球熱の盛り上がりを背景に前身である丸亀体育協会が設立されました。昭和 25 年には
陸上競技部など 15 の競技団体が結集して、競技団体の統括団体として丸亀市体育協会が設立されま
した。昭和 31 年に各小学校区単位に支部が、昭和 34 年には全国で初めて婦人部が組織され、また、
昭和 57 年にはスポーツ尐年団も傘下に入りました。そして、昭和 61 年には県下で唯一の財団法人と
なり、平成 24 年 4 月からは公益財団法人に移行しました。
現在、加盟 27 競技団体、17 の地域団体(支部)、婦人部、スポーツ尐年団と全市的なネットワーク
を擁し、「健康で豊かなスポーツライフを忚援します!」をキャッチフレーズに生涯スポーツの振興
を図っています。
主な事業としては、競技団体や地域団体の育成事業、丸亀市民体育祭などの受託事業や津島杯を冠
した大会(補助事業)など各種競技大会の開催、スポーツ功労者への顕彰や全国大会への派遣事業な
どを行っています。
また、丸亀市民体育館などの体育施設や丸亀市総合運動公園などの運動公園を指定管理者として管
理することにより、競技力の向上はもとより、市民の健康づくり体力づくりのために様々な事業に取
り組んでいます。
今後、本市スポーツの振興のためには、経営の面での自立を図るとともに、行政や大学、企業、地
区コミュニティなどの地域団体とも連携し、既成観念にとらわれることなく、柔軟な姿勢でこれまで
培ったノウハウを活かす事業展開が期待されています。
■加盟競技団体の数 27 団体
1
2
3
4
5
6
7
8
9
競技団体名
丸亀軟式野球連盟
丸亀市ペタンク協会
丸亀ソフトテニス協会
丸亀市卓球協会
丸亀市体育協会弓道部
丸亀市剣道連盟
丸亀市バドミントン協会
丸亀なぎなた連盟
丸亀市バスケットボール協会
10
11
12
13
14
15
16
17
18
競技団体名
丸亀市綱引連盟
丸亀テニス協会
丸亀柔道協会
丸亀市ゲートボール協会
丸亀市インディアカ協会
丸亀市体育協会ラグビー部
丸亀ソフトボール協会
丸亀市陸上競技協会
丸亀市サイクリング協会
19
20
21
22
23
24
25
26
27
競技団体名
丸亀市水泳協会
丸亀市少林寺拳法協会
丸亀市体育協会空手道部
丸亀市バレーボール協会
丸亀市体育協会ハンドボール部
丸亀市サッカー協会
丸亀市体育協会スキー山岳部
丸亀市グラウンド・ゴルフ連盟
香川県銃剣道連盟丸亀支部
◆体育協会加盟競技団体の活動
加盟競技団体 7 割以上が、週に 1 回以上活動しています。競技団体に関しては、
「週に 1~2 回」活
動しているという団体が多く、活動頻度に対する満足度は 7 割ほどで、スポーツ尐年団と比べると不
満に感じている割合は高いようです。
33
■活動頻度と満足度
ほぼ毎日
週に1~2回
年に数回
無回答
9.5
競技団体
週に3~5回
月に1~3回
ほとんど活動していない
19.0
52.4
19.0
71.4
スポーツ尐年団
0%
20%
40%
60%
100%
どちらかというと満足
どちらかというと不満
とても不満
どちらとも言えない
無回答
47.6
28.6
スポーツ尐年団
80%
とても満足
23.8
競技団体
28.6
0%
19.0
60.0
20%
40%
60%
80%
100%
交流試合や練習試合、大会出場など、他の団体と交流しながら技術を高めている団体が多く見受け
られます。また、スポーツ尐年団においては、地区コミュニティの行事に積極的に参加しているよう
です。
■他の団体との自主的な交流の有無
行っている
競技団体
行っていない
無回答
76.2
スポーツ尐年団
23.8
97.1
0%
20%
40%
34
60%
80%
100%
◆競技人口や指導者の確保
競技団体では、6 割が指導者や審判員が尐ないと感じています。また、7 割が高齢化を感じている
ようです。そして、3 分の 2 の団体は指導者の派遣体制はあまり整っていないと感じていることがわ
かりました。
更に、競技人口については、ほとんどの団体が減っていると感じており、特に幼児から 10 代の若
年層、20 代から 50 代の中間層の競技者が減っていると回答しています。
また、団体運営を行う人材が尐ない、または高齢化していると感じているようです。競技団体では、
公共施設の充実や学校体育施設の開放充実などハード面の充実に力を入れてほしいと考えているよ
うです。競技スポーツの振興とともに子どもたちの体力向上や健全育成といった次世代への施策を望
んでいることもわかりました。
■スポーツ団体のスポーツ振興への要望(上位 10 位)
0.0
5.0
10.0 15.0 20.0
25.0 30.0
公共スポーツ施設の充実
25.9
学校体育施設の充実
(%)
19.8
スポーツ教室・大会・イベントの充実
18.5
青尐年の健全育成
16.0
子どもたちの体力向上
14.8
競技スポーツの振興
14.8
子どもたちの外遊びの推進
11.1
高齢者の健康と交流の場づくり
11.1
情報提供の充実
9.9
指導者・スタッフ・ボランティアの充実
9.9
◆丸亀市レクリエーション協会
丸亀市レクリエーション協会は、レクリエーションの普及と振興を目的に平成 24 年に設立されま
した。まだ、産声を上げたばかりの新しい団体で実績もありませんが、市民の健康増進や生きがいに
満ちた文化的生活の向上を支援し、明るく豊かな地域社会づくりに寄与することを目指して活動を展
開しています。
今後、幼児期の親子の触れ合いを通して子どもの体力向上、生活習慣の重要性を考える事業の実施
や、市民の誰もが楽しめるスポーツ・レクリエーション振興の担い手として協働のパートナーとなる
ことが期待できます。
35
⑤運動やスポーツを支える地域の現状と課題
◆地区コミュニティと運動やスポーツ活動
身近な生活圏での運動やスポーツ活動の場となっているのは、地区コミュニティの拠点施設である
コミュニティセンターなどです。大勢でのイベントなどでは市の体育施設や運動公園を利用する必要
がありますが、平成 17 年 3 月の合併注 11 で市域が広がったこともあり、自動車などの交通手段を持た
ない高齢者などの健康増進を図るという市民スポーツの振興を図るうえで、地区の体育協会各支部や
地区コミュニティの果たす役割は大きいと言わざるを得ません。
一方で、地区コミュニティの活性化のためには、運動やスポーツを通じて住民同士の交流や地域の
絆が深まるきっかけともなり、住民自治の進展を図るうえで魅力ある活動として「まちづくり計画」
の中でも位置づけられています。
各地域の身近な場で誰もが気軽に運動やスポーツを楽しむための望ましい姿をめざし、身近な活動
施設として学校やコミュニティセンターなどがより使いやすくなるよう工夫するとともに、スポーツ
行事等の運営などについて、地区コミュニティの体育部会や体育協会支部の要請でスポーツ推進委員
注 12
がコーディネーターとして調整するなど活躍できるように、研修等の機会を充実し資質を向上さ
せることが大切です。
地域で行われる運動やスポーツの活動内容や参加者、運営組織は地域の特色があり多様ですが、今
後は、行政が地区コミュニティの主体性を尊重しながら支援し、活動の充実を図る必要があります。
■地区コミュニティのスポーツ振興についての意見・要望
行政内部で連携を密にしてほしい。スポーツ推進課が健康課や地域包括支援センター、子育て支援
課とそれぞれに連携すれば、効果的に健康増進やスポーツの推進が図れる。
体育協会支部、スポーツ推進委員、地区コミュニティ体育部会がそれぞれで活動している状態。連
携を図り、一緒になってスポーツ活動を推進してもらいたい。またスポーツ推進委員については、行
政とのパイプ役となってほしい。研修会等で得た知識、能力を地元に帰って発揮していただきたい。
注 11
平成 17 年 3 月の合併
旧丸亀市(人口 81,354 人)と綾歌郡綾歌町(11,428 人)、飯山町(17,336 人)が平成 17 年 3 月 22 日に対等合併し、新丸
亀市が誕生した。人口は 110,118 人(常住人口)となった。
注 12
スポーツ推進委員
スポーツ基本法第 32 条に基づき、市長が委嘱している非常勤職員のこと。
36
市がコミュニティセンターで体操教室や介護予防教室を開催しているが、センター近辺に住んでい
る人、移動手段のある人、自治会に加入している人が中心に参加している。移動手段のない高齢者は
参加できていないので、地区コミュニティ毎ではなく、自治会毎などで開催するなど、きめ細やかな
配慮をお願いしたい。
各地区コミュニティへスポーツへの取組の先進的な事例の情報を提供してもらいたい。他の地域と
の情報交換や交流の機会をつくってもらったり、出前講習などを実施してもらうとそれを手始めとし
てスポーツ活動が地域に広まる。
危機感を持って市民の健康管理への意識改革ができるように、健康増進のためのスポーツを推進し
てもらいたい。5 年後 10 年後の医療費の低下と健康の維持増進のために今何ができるか考えること
が大事である。
◆総合型地域スポーツクラブ注 13 について
本市の総合型地域スポーツクラブは「NPO法人 ELF丸亀」(平成 14 年 4 月設立、会員数 324
人)と「NPO法人 スポーツクラブ飯山」(平成 16 年 2 月設立、会員数 581 人)の 2 団体です。そ
れぞれに、地元の地区コミュニティと連携・協働しながら、運動やスポーツ行事などの活動を行って
います。
17 の地区コミュニティのうち、5 つの地区コミュニティが総合型地域スポーツクラブのことをよく
知っていると回答しました。総合型地域スポーツクラブのない地区での認知度は低いようです。また、
コミュニティセンターや学校施設以外に中心となるようなスポーツ施設がない地区においては、必要
性を感じていないようにも見受けられました。
一方で、体育協会加盟競技団体でも総合型地域スポーツクラブの知名度は低いようで、半数は知ら
ないと答えています。広報が十分でないこともあるかもしれませんが、あまり不自由を感じていない
ということかもしれません。総合型地域スポーツクラブへと競技団体を再編することにもなり、困難
も予想されます。
また、健康づくりや体力づくりなどについては、地区コミュニティを単位として体操教室を実施し、
様々なスポーツクラブが活動しており、コミュニティセンターが地域スポーツクラブの拠点施設とし
て運動やスポーツの推進母体ともなっています。
総合型地域スポーツクラブは自主的な運営と自立した経営が求められ、継続可能な体制が必要とさ
注 13
総合型地域スポーツクラブ
子どもから高齢者まで、様々なスポーツを愛好する人が、初心者からトップレベルまで、それぞれの興味や関心、競
技レベルに合わせて参加できるという特徴を持った、地域住民により自主的、主体的に運営されるスポーツクラブ。
37
れることから、新たなクラブの設立には、地区コミュニティなどを中心とした地域のニーズを十分把
握しなければなりません。体育協会の支部の中には、自治会からの会費を集めて事業運営している支
部もあり、今後は、新しい発想のもとで丸亀市の現状に則した独自のスポーツクラブとしての形態を
創っていく必要があります。
現在活動している 2 つの団体については、地域の運動やスポーツ推進のパートナーとして相互に連
携するとともに、必要に忚じて支援する必要があります。
■総合型地域スポーツクラブの認知度
よく知っている
名前は聞いたことあるが詳しくは知らない
名前をきいたこともない
5
8
4
単位:地区コミュニティ
◆健康づくりの運動とスポーツ振興の連携
柔道などの競技団体が運動習慣のない人でも気軽に参加できるように、初心者向けのスポーツ教室
などを実施しており、市ではその支援を行っています。また、各地区コミュニティでの聞取りの中で、
各種体操教室やダンス教室などが自主的に行われていることがわかりました。
本市では「健やか まるがめ21」に基づき、歩行プールの開放、若返り筋トレ教室や市民参加型
のイベントを実施したり、地区コミュニティセンター9 か所にエアロバイクを配置するなど、健康づ
くりのための「運動」を推進しています。また、介護予防のための体操教室などを地区コミュニティ
で実施しています。
こうした全市や各地区での各種取組、活動が健康づくりの分野とスポーツ振興の分野とでそれぞれ
に行われているケースが多くみられます。
今後は、事業を効果的に実施するという観点から整合性を図り、類似・重複した事業を整理統合す
ることが必要です。また、それぞれの分野が様々な活動においてこれまでのノウハウを活かし相互に
連携し、一体となって共同で運動やスポーツの情報を収集し発信するとともに、市民へのサービスを
提供できる体制を整えることが大切です。
◆運動やスポーツ情報
市民アンケートによると、スポーツやレクリエーションの情報源として新聞や雑誌の 28.6%、テレ
ビ・ラジオの 27.6%と続き、市の広報は 3 位で 15.5%という結果でした。市のホームページはわず
38
かで 1%に満たないという状況でした。
運動やスポーツについて、行政の中でも健康増進の運動講座や生涯学習の講座、介護予防の体操教
室などが実施されています。公共的な団体も含めると、市民のニーズに合うようにと様々な取組がさ
れています。それぞれがばらばらに実施しており、それぞれが市民に広報活動をしているのが現状で
す。
今後は、行政内部や関係団体と連携し、市民に効果的な情報を提供するために、運動やスポーツの
情報を収集し一元管理することと分かりやすい情報提供が求められています。
39
⑥スポーツ施設の現状
◆公共施設の現状
市民アンケートによると、運動やスポーツの実施場所について体育施設を利用して行っている人と
ともに、ウオーキングなどで公園や道路・歩道を利用するという人が非常に多いことがわかりました。
現在、市の公共体育施設は、丸亀市民体育館、土器川体育センター、飯山体育館、飯山総合運動公
園体育館があります。公園施設では、テニスコートや陸上競技場、多目的広場、自由広場を擁する丸
亀市総合運動公園があり、また、県立の丸亀競技場があります。飯山総合運動公園には、テニスコー
トや多目的広場、ちびっこ広場があります。そのほか、三浦運動広場、中津運動公園、郡家運動広場、
亀山公園に城内グラウンド、綾歌総合運動公園にテニスコート、綾歌森林公園には畦田キャンプ場、
飯野山の野外活動センター、島しょ部には、広島西運動公園、本島運動広場があります。また、一級
河川土器川河川敷にはソフトボールコートやサッカーコートなどを擁する土器川公園や飯山土器川
公園があり、その他土器川には河川公園や綾歌土器川公園、みんなのひろばも整備されています。こ
れらの既存の施設を計画的に整備し大切に利用していく必要があります。
一方、新たに 丸亀市総合公園野球場が平成 27 年 4 月のオープンをめざし、1 万人収容のプロ野球
公式戦も開催可能な本格的な球場として、子どもたちの夢をはぐくむ野球場、また、ピクニック気分
で楽しめる施設も併設する多彩な側面を持った総合施設として、平成 24 年 11 月より建設工事が進め
られております。
丸亀市総合運動公園は、平成 19 年に策定された「丸亀市都市計画マスタープラン」において、ス
ポーツ・レクリエーション需要の高まりへの対忚と地域のにぎわいや交流の創出を図るため、整備が
進められています。また、
「丸亀市緑の基本計画」改定にあたって実施した市民アンケートにおいて、
健康づくりのための遊歩道整備の要望が多かったことから、丸亀城や飯野山が眺望でき、讃岐の原風
景を活かし、水と親しむことができるようにため池の護岸を利用した遊歩道やプールなどの整備も計
40
画されております。
今後、野球場を中心とした丸亀市総合運動公園が、中讃地域における定住自立圏域のスポーツの拠
点施設となるべく、未来に希望の持てる市民の誇りとなる元気の源となるような、また、地域活性化
の効果的な活用可能な施設となるよう柔軟な発想でのマネージメントが求められています。
一方、ウオーキングやジョギングの隆盛を考えると公園の遊歩道などの整備とともに、身近な生活
道路や歩道を安全にウオーキングできるように整備することも大切です。
41
課題①
運動やスポーツへの関心や意欲が高く、健康のために運動やスポーツが欠かせないと感じている市
民が多いものの、継続的に実施するまでにはいたっていません。
その理由として、運動やスポーツの実施頻度が尐ない 30~50 歳代の市民に関しては、仕事や育児
で忙しいことがあげられ、高齢者に関しては、体力に自信がないことがあげられています。また、1
割もの人が「きっかけがない」という理由をあげており、いかにきっかけをつくっていけるかという
ことも大きなカギとなります。
市民が継続的に運動やスポーツに親しむようになるには、行政内部での連携を強化し、体育協会や
各地区コミュニティ、大学、市民団体などとの連携・協働で市民一人ひとりのライフスタイルに忚じ
た多様な参加機会を提供する必要があります。
★ウオーキングやジョギングの推進が必要である。
★運動やスポーツをほとんどしていない人へのきっかけづくりが必要である。
(特に働き盛りの世代)
★高齢者の健康と交流の場づくりが必要である。
★地域交流やにぎわい創出のためのスポーツの取組が必要である。
課題②
近年、スポーツに対し積極的な子どもとそうでない子どもの二極化傾向が顕著になっています。競
技力の向上を目指す子どもたちのスポーツ環境を充実させるとともに、生涯にわたり運動嫌いにさせ
ないために幼児期から体を動かすことの楽しさや意義・価値を体得できるようなスポーツ機会の充実
をめざし地域の支援体制を構築します。
体力は人間のあらゆる活動の源であり、意欲や気力といった精神面の充実にも深く関わっており、
体力があってこそ健康で充実した生活を送ることができます。その意味からも、生涯にわたる体力づ
くりの基盤とするために乳幼児期からの運動やスポーツを楽しめるような方策を講じる必要があり
ます。
スポーツのすそ野を広げるためには、子どものころから身体を使って遊ぶ経験が大切であり、経験
を重ねることが成長してからも運動やスポーツを日常的に楽しむライフスタイルを保つことにつな
がります。このため、身近なところで、乳幼児期から家族ぐるみで思い切り体を使って遊べる環境を
充実させなければなりません。
また、子どもにとって運動やスポーツは遊びであり、教育の場であり、様々な要素を含んでいると
いう理解に立って、地区コミュニティやスポーツ団体など学校教育以外の場においても、子どもの外
遊びなどの運動やスポーツ推進に必要な知識や技能を備えた指導者の育成に取組む必要があります。
42
★幼尐期の運動習慣を身につけるための啓発が必要である。
★運動やスポーツをしていない子どものスポーツをするきっかけづくりが必要である。
★地域・学校・家族が連携し協力しあって子どもたちのスポーツ環境を充実する必要がある。
★指導者の育成が必要である。
課題③
市民の運動やスポーツ活動を支える施設として、公共施設の利便性の向上を図るとともに、施設の
有効利用を図る必要があります。
施設の利用状況や競技人口の増減、関心の多寡など市民ニーズを把握し、公共施設の果たすべき役
割をふまえて、安全面を第一に機能の維持・確保が必要です。一方、里山歩きやウオーキング人口の
増加など、自然環境や道路の整備も必要になっています。
市民の運動やスポーツを支える人材として、スポーツ推進委員や体育協会、地区コミュニティなど
と連携することが市民サービスの向上につながります。そのために、行政とスポーツ推進委員のコー
ディネート能力の向上や資質の向上が求められています。また、行政内部で連携し、既存の事業を見
直し、情報を共有することも大切です。それとともに、市民への運動やスポーツの情報を集約し一元
化したうえで情報発信することも大切です。
市民一人ひとりが無理なく自分にあった運動やスポーツの場を見つけ、創り、継続し、かつ地域に
拡大するためには、支える母体として地域の現状に忚じたスポーツクラブが必要であり、その在り方
について模索する必要があります。
★利用しやすい体育施設の運営が必要である。
★身近な運動やスポーツの場を創り、紹介する必要がある。
★地区コミュニティとの連携や支援が必要である。
★体育協会などの関係団体との連携する必要がある。
★地域の特色を活かし、実情に合わせて運動やスポーツを支える「まるがめ型地域スポーツクラ
ブ」(仮称)の模索。
「まるがめ型地域スポーツクラブ」(仮称)について
地域の実情に合わせて地区コミュニティセンターや学校体育施設、公園、または山や川な
どの自然を活かし、既存の地域組織等を活用して地域の特色を出し、地域住民のニーズに忚
じたスポーツや文化活動などを、それぞれの年齢や興味・関心、体力や競技力のレベルにあ
わせて自主的に活動し指導が行われるような地域に無理のないスポーツクラブ。
43
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