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着けると違うゾ! ライフジャケット CONTENTS

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着けると違うゾ! ライフジャケット CONTENTS
第2号
全国プレジャーボート安全会 会報誌
CONTENTS
2 海の法律〈2〉
2
海の法律〈2〉
船舶先取特権について
3 海難事故の現況
4 クローズアップ
プレジャーボーティングと漁業が共存する漁港
8 インフォメーション
着けると違うゾ!
ライフジャケット
*国土交通省ホームページより抜粋
Page 1
海の法律〈2〉
[船舶先取特権について]
弁護士 戸 田
滿 弘
(全国プレジャーボート安全会会長)
1 .前回、会報誌第1号において、船主責任制限につ
ると、被害者側は、まず、この船舶先取特権の行
いて説明いたしました。加害船側の所有者が、破
使を念頭において、加害者側に銀行保証や保険
産もしていないのに、一定の金額で責任を制限
会社の保証状を発行するよう要求します。加害
することが出来るとするのは、陸の法律では考
者側がこれに応じない時は、加害船に対し、これ
えられません。陸の法律では、責任が制限でき
を差押え、直ちに競売手続に付す強行手段を取
るのは、債務者が倒産した場合だけです。
ることが出来るからです。しかし、この強力な権
2 .ところで、船主責任制限の双子の兄弟ともいう
利は、いつまでも存続させておくと、加害 船の
べきものが、船舶先取特権という制度です。船
不安が長期化するので、存続期間は1年とされ
舶衝突 事故で負傷したり、死亡した場合、或い
ています(商法847条)
。従って、海難事故が発
は、船舶が損傷もしくは沈没した場合、被害 者
生した場合には、1年以内に加害船側から信用
は、加害船船主に対し、損害賠償請求権を取得
ある銀行や保険会社の保証を取付けることが
します(商 法690条)
。また、船 舶 が座 礁して、
重要になります。
油を排出し、漁業被害などの汚染損害をもたら
5 .以前、私は、アメリカのLNG船をこの船舶先 取
すこともあります。このように、海難事故により
特権に基づき差押えたことがあります。そのと
損害を蒙った被害者の債権は、責任制限に服し
きの身長2メートル近くもあるアメリカ人船長
ます。これらの被害者の権利が、責任制限に服
の顔が今でも忘れられません。
「貴船を船舶先
する代わりに法は、被害者に強力な債権回収手
取特権に基づき差押えた」と通告された時のア
段、即ち、船舶先取特権を付与しました(船主責
メリカ人 船 長 の 顔 色 は、途 端に 真っ青に なり
任制限法95条)
。
3 .船舶先取特権は、加害船をいきなり差押え、これ
「Oh No.Oh No.
」と今にも泣き出しそうな顔
で し た。何 し ろ、滞 船 料 が、そ の 当 時 で1分
を競売に付し、その売得金から債権の回収を図
¥ 30,000.一ということで、船長の狼狙振り、
る権利です。従って、船舶先取特権は、加害船船
船長から差押の報告を受けたアメリカの船主側
主を相手に訴訟を提起して、勝訴判決を得る必
の大慌て振りは想像を絶するものでした。陸上
要はありません。いきなり、船舶先取特権を行
の自動車や列車事故では、このようなことは決
使するという強制執行手続を始めることが出来
してありません。如何に、海の法律が特殊である
ます。しかも、この船舶先取特権は、登記されて
か、一つの事例かと思います。
いないにも拘わらず、登記されている抵当権に
6 .なお、船舶先取特権が成立するのは、加害船が
優先します(商法849条)
。まことに、強力な権
「航 海の用に供する船舶」でなければなりませ
利です。陸の法律には、このような制度は全くあ
ん。即ち、もっぱら、河川や湖、港などの平水を
りません。この制度については、銀行業 界は猛
航行する船舶については、いわば、陸上の車両
反対しています。それでも、この制度は、明治以
と同じ取り扱いがなされ、船舶先取特権は成立
来、頑固に生き残っています。
しません。勿論、これらの平水船が事故を起こし
4 .従って、船舶衝突事故などの海難事故が発生す
Page 2
た場合には、責任制限制度の適用もありません。
第2号
海難事故の現況
●プレジャーボート海難について(データ出典:海上保安庁ホームページ統計資料)
平成19年に海難に遭遇した船舶は2,579隻で、
そのうち海難に遭遇したプレジャーボート・遊漁船
は1,033隻で、海難船舶の約40%を占めています。
また、これらのプレジャーボート・遊漁船の海難によ
図1
プレジャーボート・遊漁船の海難船舶隻数及び
死亡・行方不明者数の推移
(隻)
1,400
(人)
45
海難船舶
死者・行方不明者
1,200
り25名の尊い命が失われました。
(図1参照)
プレジャーボート・遊漁船の海難を種類別に見る
と衝突、機関故障、乗揚、推進器障害、転覆、浸水で
全体の約72%を占めています。
(図2参照)
40
㻔㻏㻔㻗㻕
㻔㻏㻓㻖㻙
㻜㻜㻕
1,000
㻕㻜
800
㻔㻏㻔㻕㻙
㻔㻏㻓㻘㻔
㻖㻖
㻖㻖
㻜㻛㻘
㻖㻖 㻔㻏㻓㻖㻖 35
㻜㻗㻘
30
㻕㻜
㻕㻛
㻚㻜㻚
㻚㻔㻘
㻕㻙
㻕㻗
㻕㻘
㻕㻔
600
20
また、海難を原因別に見ると、見張不十分、機関取
扱不良、船体機器整備不良、気象・海象不注意、操船
不適切、その他運航の過誤といった運航者が基本的
15
400
10
200
5
事項を遵守しなかったことが原因となっているもの
が、全体の約81%を占めています。
(図3参照)
図2 プレジャーボート・遊漁船の海難種類別発生状況
0
H10
H11
H12
浸水
㻘㻔㞐㻃㻘㻈
H15
H16
不可抗力
㻛㻗㞐
㻔㻔㻔㞐㻃㻔㻔㻈 㻛㻈
その他
運航の過誤
㻕㻓㻗㞐
㻕㻓㻈
㻔㻗㻙㞐
㻔㻗㻈
機関故障
推進器障害
H18
H19
見張不十分
㻔㻜㻕㞐
㻔㻜㻈
㻔㻖㻚㞐
㻔㻓㻚㞐
㻔㻓㻖㞐
㻔㻓㻈
㻔㻖㻈
㻔㻓㻈
操船不適切
転覆
㻙㻓㞐㻃㻙㻈
H17
(平成19年)
㻕㻓㻖㞐
㻕㻓㻈
㻛㻚㞐 㻔㻖㻚㞐
㻔㻖㻈
㻛㻈
H14
その他
衝突
㻕㻜㻔㞐
㻕㻛㻈
H13
乗揚
㻔㻘㻖㞐
㻔㻘㻈
機関
取扱不良
船体機器整備不良
気象海象不注意
〜事故による実際の被害額?〜
ケース1
漁業施設への誤侵入
ケース2
漁船との衝突
プレジャーボートが帰港時に操船を誤り、海苔養殖
プレジャーボートが航行中に桁曳き操業中の漁船に
施設に接触して被害を与えてしまった事故
衝突、乗り上げて停止し、曳航された事故
被害額:242万2,500円
被害額:
(漁 船)181万4,015円
(海苔網の修理復旧費や海苔生産損害)
(プレジャーボート)153万5,636円
㱺 プレジャーボートの賠償金としてPB責任保険で
㱺 過失割合はプレジャーボート8割、漁船2割となり、
支払われました。
0
図3 プレジャーボート・遊漁船の海難原因別発生状況
(平成19年)
その他
25
双方とも加入していた保険で対応、プレジャーボー
トの漁船への賠償金はPB責任保険で支払われま
した。
Page 3
クローズアップ
㈱舵社「Boat CLUB」2008年10月号より
プレジャーボーティングと漁業が共存する漁港
∼責任が生む信頼̶̶賠償責任保険が支える∼
「プレジャーボート責任保険」
(以下、PB責任保険)は、対人、対物、人命捜索救助、船体捜索救助
の補償を行う、ボート、ヨット向けの賠償責任保険である。運営するのは漁船保険組合で、全国
の漁業者が加入する
「漁船保険」
の枠組みを利用して、
9年前にスタートしたものだ。
プレジャー
ボートが事故を起こした際、保険に入っていないがために、被害者が十分な補償を受けられない
ケースが多く、それがこのPB責任保険開発の端緒となった。今回はこの保険が、漁船とプレ
ジャーボートが混在する港で、漁業者とボートオーナーとの間に信頼感を築く礎となった愛知
県の事例を取材した。
愛知県西尾市の寺津漁港。漁港にフネを置く漁業者とプレジャーボートユーザーの関係が非常にうまくいっている貴重なケース
深い入江に抱かれた静かな良港
愛知県の東南部を占める三河湾は、渥美半島と知多半島
に挟まれ、強い西風が吹く時期を除くとおおむね穏やかな
海象に恵まれる。湾内ではアサリ漁やノリの養殖をはじめと
する漁業がさかんに行われる一方で、アメリカズカップに挑
んだニッポンチャレンジのベースが置かれたことに象徴され
るように、マリンスポーツの人気が非常に高い土地柄でもあ
る。むろんボーティングにとっても格好のフィールドであり、大小のマリーナに加
え、漁港、河川には多くのプレジャーボートが保管、係留されている。
三河湾は水深があるところでも20∼30メートルと浅く、いわゆる大物釣りに
は厳しい。したがって比較的大型のボートは湾外のポイントまで足を延ばす傾
向があるが、逆に小型のボートのオーナーは湾内で遊びが完結する人も多い。
寺津漁港に保管されているプレジャー
ボートには、写真のような西尾市発行
のステッカーが両舷に貼られる。同港
利用者の証しである
Page 4
釣りもの自体は多彩で、静かな海だからボートを出せる確率も高い。トーイング
スポーツにも好適だし、湾内には佐久島や日間賀島などクルージングポイントも
豊富。総じて、多彩な遊びのメニューに恵まれた海といえるだろう。
第2号
今回取材で訪れた西尾市は、その三河湾の西北部に面す
る町。舞台となる寺津漁港は、同湾の奥座敷と表現したくな
るようなロケーションにある。漁港といっても河川か運河のよ
うな形で内陸に入り込んだ平坂入江の奥に位置するため、三
河湾(知多湾)まで出るのにボートで10分ほどかかる。反面、
もともと穏やかな三河湾のその奥の入江であるから、荒天に
は非常に強く、台風も直撃でなければ、フネは心配無用とい
うような良港でもある。
西尾市が管理者であるこの
西尾市から委託され、寺津漁港の管理運営を行う西三河漁
業協同組合西尾支所。同漁港利用者が加入するPB責任保険
の取扱窓口にもなっている
漁港には、現在職業漁船が80隻と、プレジャーボート68隻が係留保管されている。
漁船とプレジャーボート、双方の係留スペースは区分けされているけれど、そもそも
端から端までゆっくり歩いて10分余りという規模の港。それぞれの係留エリア自体
は隣接しているわけで、ごく普通に顔も合わすし会話も交わす。職業漁師とプレ
ジャーボートオーナーの関係は、お互いに同じ港を利用する者同士という認識でうま
くいっているのだという。
漁港への受け入れを機に利用者会を発足
岩瀬 孝さん
寺津漁港利用会会長。ボートで
はもっぱら釣り。なかでも三河
湾エリアならではのウナギ釣り
が得意というベテランアング
ラーだ。
「私 自 身、ノ リ の 棚 を 壊 し て し
まった経験から、ボートの保険
は絶対必要なものと感じていま
す。入 っ て い な い と、涼 し い 顔
して海には出られない。うちの
会では加入するのが義務ですか
ら、みな加入するのが当然のこ
とと思っているはずです」
寺津漁港にプレジャーボートの姿が目につくようになったのは、いまから30年ほ
ど前のこと。当初は、同港にフネを留めている漁業者
と個人的なつながりのある人が、ボートを置かせても
らうというような形であったらしい。ところが時代の流
れから漁船の数が減り、逆にプレジャーボートが一般
にも普及するようになる。すると寺津漁港においても、
プレジャーボートが少数の特例として見逃される状況
ではなくなってくる。そこでボートオーナーたちはフィッ
シングクラブを結成。漁業者や地元漁協とつき合い、
港を利用する社会的な存在として責任を負う態勢を整えていったのだという。
そしてさらに大きな動きとなったのが、8年ほど前に西尾市が行った港湾関連にお
ける条例改正で、漁港でのプレジャーボートの係留保管が法的に認められるように
なったのである。市に払う利用料も正式に定められた。背景には、漁業者が減少傾
向にあるなかで、港の有効活用を図るという面と、河川などのいわゆる不法係留(放
置艇)の受け皿に、という面があったと思われる。
公に漁港にプレジャーボート保管を受け入れるにあたり、市が港の運営を委託す
る地元の西尾市漁協(現・西三河漁業協同組合西尾支所)の承認を受けること、加
えて船舶の保険に加入していることなど、いくつか条件が課せられることになった。
細井 信廣さん
寺津漁港利用会前会長。規律正
しい会の伝統を、現会長の岩瀬
さんに引き継いだ。ボートは仕
事関連のネットワークづくりに
も役立っているとか。
「寺津漁港は荒天に強いし、自分
のフネの係留場所まで車で乗り
つけられる。マリーナなどより
保管料は安いし、こんないいと
ころを自分たちの行いのせいで
使えなくなるようなことにはし
たくありません。保険加入も当
然の義務ですね」
Page 5
条件をクリアしない者や趣旨に賛同できない者は寺津漁港で
のボート保管を許されない。実際にそれを機に港を去るボート
オーナーもいないではなかったが、反面、同港にフネを置く多
くのオーナーにしてみれば、晴れて法的に存在を認められたこ
とになる。ボートオーナーたちはそれまで同好会的に活動して
きたフィッシングクラブを拡大、発展させ、さまざまな自主規約
を設けた寺津漁港利用者会を発足させ、活動を始めることと
寺津漁港でも漁業者の数は減少傾向にある。
「ノリ船が200
隻もいたころは、プレジャー受け入れは考えられませんで
したが、時代の流れですね」
(漁協の山崎さん)
なったのである。
利用者会と地元漁協の連携が信頼感を生む
寺津漁港でプレジャーボート用として定められている係船区画は70隻分。プレ
ジャーボートオーナーも高齢化が進んでボートを手放す人もあり、取材した7月末現
在、2隻分の区画が空いていた。公営のしっかりした保管施設ゆえ、入りたいという
希望者は少なくないと思われるが、だれもがすぐにボートを置けるわけではない。前
段で述べた条件をクリアすることは当然ながら、地元漁協から承認を得、そのうえで
利用者会に受け入れられる必要がある。
山崎 清さん
「ボート遊びはプライベートなものですが、これだけの人数になると、港を使わせて
西三河漁業協同組合検査課長。
利用者会が発足した8年前、合
併前の西尾市漁協時代からプレ
ジャーボートサイドへの窓口を
務める。
「これからは、漁港も漁師とプレ
ジャーが仲良く利用していかな
ければならない時代です。利用
者会の理事の方々がしっかりと
した組織づくりをされているか
ら、私も漁師との折衝はやりや
すい。もちろん保険加入は最低
限のルールでしょう」
もらう者として責任が大きくなります。漁師さんや周りの人たちに、平気で迷惑をか
けるような人では困るのです」と語るのは、利用者会の岩瀬 孝会長。同会では漁港
を利用する団体としての地域貢献を目的に、港を含む海岸の清掃などボランティア
活動も行うが、そうした会主催のイベント
や会の年次総会などに理由なく欠席した
会員で改善が見込めない場合、役員会が
退会を含むなんらかの処分を下せるとい
うことで、けっこう規律は厳しいのだ。
しかし、権利を主張するだけの遊びっぱなしではなく、漁港の利用者
として責任を負うというボートオーナーの姿勢が、結果的に既得権者で
ある漁業者との関係をよいものにし、ひいては地域住民からの理解を
得ることにつながっているのは間違いない。
「まあ、お互い思うことはあると思います。そのあたりは直接にではな
く、私たちに言ってもらうようにしているんです。
『漁港内で〈○○丸〉の
走りが乱暴だ』とかね(笑)
。私から理由を含めて説明させてもらえれば、
組合員(漁業者)も聞く耳はあるし、利用者会のほうは役員の方に伝え
ればいい」と語り、コミュニケーションの大切さを訴えるのは漁協の山
Page 6
内陸に深く入り込んだ入江に位置するため、三
河湾が荒れていても寺津漁港は静か。また車で
自艇前までつけられるのも、ユーザーにはあり
がたい
第2号
崎 清さん。寺津漁港の場合、利用者会の組織力に加え、ボートオーナー、漁業者、
そして管理者である自治体の間に、地元漁協が入りクッションとして機能することで、
物事がスムースに運ぶようだ。
共存共栄を支える柱の一本はPB責任保険
寺津漁港にボートを置くための条件に保険加入があることは前述のとおり。つま
り同港の利用者=保険加入者ということになるが、そのすべてが漁船保険組合が
運用するPB責任保険だという。
戸田 滿弘さん
「当初はほかの保険に入っている人もいましたが、み
PB責任保険加入者の母体とな
る全国プレジャーボート安全会
の 会 長。海 事 弁 護 士 に し て、自
らも三浦海岸でセールボートを
楽しむ。
「人身事故では、賠償もさること
ながら刑事事件にもなります。
しかし保険に入っていると、最
低限被害者の経済的補償を行う
ことで、示談にできる可能性が
高くなる。6億円の賠償責任保
険に入っていれば、まず安心で
しょう」
なさんPB責任保険に替えられましたね。窓口が漁協
で手続きが楽ということと、やはりトラブルを起こすと
すれば漁師が相手ということが多いわけで、そうなる
と漁船保険が運用するこの保険が有利なんでしょう」
(山崎さん)
昨年度のPB責任保険加入隻数が665隻と全国指
折りの実績を持つ愛知県だが、加入率100%という寺
津漁港利用者会のようなコミュニティーは例がない。ま
た全国プレジャーボート安全会会長で弁護士の戸田滿弘さんによると、寺津漁港利
用者会全員が加入する保険金6億円の賠償責任保険は、人身事故を含め多くのこ
とに対応できる保険と評価する。
「うちではボートを置く条件のひとつなので、保険に入るのがボート乗りとしては
当然のことと認識されています。ほかの場所にフネを置いている人に保険未加入と
聞くと『よくそれで海に出られるな』とびっくりする感覚。恥ずかしながら、私もうっか
市川 直行さん
愛知県漁船保険組合参事。精力
的に県内を走り回り、PB責任保
険の普及に尽力。加入実績を伸
ばすことに成功した中心的存在。
「寺津漁港のケースは、漁協と利
用者会のまとめ役の方々のリー
ダーシップに感服します。事故
に遭わないのが一番ですが、避
けられないものもあります。保
険はそのときのためのものです
から、なにかあったらすぐに連
絡していただきたいですね」
りノリの棚にフネを当てて壊してしまったことがあるんです。そのときもあわてずに電
話して処理してもらった。もし保険に入っていなかったら、そんなに堂々としておれたかどうか(笑)
」
(岩瀬さん)
ボートに乗る頻度が高かろうが低かろうが、またど
こでだれが操船しようが、事故を起こす可能性はある。
「漁港を使っていただくからには、保険未加入では
組合員の理解は得られないでしょうね」
(山崎さん)
保険への加入はフネに乗る者としての最低限の責務
だ。寺津漁港におけるボートオーナーと漁業者との共
存共栄的な関係を支える柱のひとつが保険であるの
は、確かなことといえる。
取材当日は、寺津漁港を利用する漁業者側代表とボートオーナー代
表、それにPB責任保険のキーマンに集まっていただき、座談会形式
でお話を伺った
Page 7
インフォメーション
海の駅をご存知ですか?
∼国土交通省 海事局 船舶産業課 舟艇室∼
“ある晴れた休日に家族や知人を誘って自慢のボートで
大海原へ出航!”マリンレジャー愛好者にとっては至福の
時間ですが、
「さて、今日はどこにいこうか…」と困ったこと
はありませんか。また、クルージング中に食事や休憩したく
ても、どこの港やマリーナに行けばいいかわからないこと
もあると思います。
そのような経験をお持ちの方に是非お勧めしたいのが、
全国117ヶ所
(平成21年1月現在)
に展開する
「海の駅」
です。
「海の駅」とは、マリンレジャー愛好者のために、係留施
設(ビジターバース)
、トイレ、近辺の水域や観光地等に関
する情報等を提供している“誰でも気軽に安心して立ち寄
れる”マリンレジャーの地域拠点です。
「海の駅」は各施設や地域の特性を生かしたサービスを
実施していますので、今回は、
「海の駅」の主な活用方法の
一部をご紹介させていただきます。
「海の駅」の活用方法
①新鮮な海の幸に舌鼓!
クルージング中の悩みのひとつとして、食事があるのでは
ないでしょうか。船上では満足な料理ができないことも多い
ですし、冷えたお弁当やおにぎりでは少し寂しいですね。
「海の駅」は、新鮮な魚介類を味わうことができるレストラ
ンを併設している場合もあり、その他の海の駅でも、周辺の
海の幸や地元の名物を楽しめる店の情報を提供しますので、
スタッフにお気軽におたずね下さい。
②海の駅を拠点に活動範囲を広げよう!
せっかく海を自由に駆け巡ることができるボートを所有し
ていても、日帰りクルージングでは行動範囲は限られてしま
います。そんなときにも「海の駅」を活用してみて下さい。ロン
グクルージングに必要な燃料補給、マリン用品の販売、宿泊
施設などを利用することで、活動範囲が格段に広がり、貴方
のプレジャーボートライフがさらに豊かになることでしよう!
③海の駅イベントに参加しよう!
「海の駅」では、プレジャーボート愛好者のニーズにマッチし
たさまざまなイベントを実施しています。例えば、複数の「海
の駅」を訪問することで景品がもらえるスタンプラリーや「海
の駅」を巡りながら目的地まで行く合同クルージングなどのイ
ベントが開催されており、ボートユーザー間の交流を深める
ものとなっています。
この他にも各地の「海の駅」では、地域の特性を活かした取
組みが行われており、温泉、海産物市場、漁業体験などを楽し
むことができます。皆様も一度お近くの「海の駅」を訪れてみ
てはいかがでしょうか。
「海の駅」の詳細情報は、下記の公式ホームページでご覧く
ださい。また、国土交通省及びマリンレジャー関連団体等で
構成する「UMI協議会」が、
「海の駅」で開催されるマリンイベ
ントなどの 情 報をマリンレジャー 総合 情 報ポータルサイト
「UMlちやんねる」で紹介していますので、海にお出かけの際
には、ぜひご活用ください。
【関連ホームページ】海の駅公式ホームページ:http://www.umi-eki.jp
マリンレジャー総合情報ポータルサイト「UMlちやんねる」
:http://www.uminiikou.com
(注:
「海の駅」をご利用される場合は、サービス内容や係留料金等を事前にご確認をされることをお勧めします。
)
会報誌第2号をお届けします。ところで、PB責任保険へのご加入隻数は、全国で14,000隻余りとなりました。事故に
遭わないのが−番ですが、日ごろの安全航行に加えて、万−の事故に備え少なくとも賠償責任保険には加入しましょう。
プレジャーボートの航海が安全でありますよう、そして、満ち足りたプレジャーボートライフを送られますよう、会員の
皆さま方のご健勝をお祈り申し上げます。
全国プレジャーボート安全会
プレジャーボート
ホームページ http://www.ghn.or.jp/jpsa/
お問い合わせ・ご連絡などはメールにてお願いいたします。E-mail:[email protected]
*メールアドレスが変更されています。こ迷惑をおかけいたしました。
*情報セキュリティ強化のため、Yahooなどのフリーメールの受信はできません。
2009年1月発行
皆さまの「プレジャーボート体験」を3つのカテゴリーで募集いたします。
①ボート・ヨット・釣り自慢 ②ヒヤリ・ハット体験(事故には至らなかったけど、助かった∼・・・)③トラブル体験(事故や漁業者とのトラブルなど。)
お寄せいただいた中からいくつかの自慢・体験談を次号の会報誌でご紹介させていただく予定です。
よろしければ上記メールアドレスまでお寄せください。
Page 8
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