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沖縄トラフ中央地溝の研究

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沖縄トラフ中央地溝の研究
海 洋 科牟 妓術 セ ンタ ー 賦験 研 究 嬢 告JAMSTECTR DEEPSEA REs
EARcH (19? )
沖縄トラフ中央地溝の研究
木 村 政 昭 ゛1 加 藤 祐 三 ’
I 田 中 武 男 ゛1
仲
二 郎 ゜2 蒲 生 俊 敬 ゜3 山 野
安 藤 雅 孝・
大森
誠 ’4
s 上 田 誠 也 ゛4 酒 井
均 ゛1
保 ゛
l 井 沢 英 二 ゜゜ 兼 永
勝“ I
小 野 朋 典 `I 押 田 淳 ゜I
1986 年 7月 , 中 郡 沖 細ト ラ フ海 峨に おい て , 泗 水 製 査船 ’しん かい2000
’│こ
よ る龝 航 調 童 が行 わ れ た。 叶 】│
回 の 潜航 の うち , 6 潜 航 が卜 う フ の中 軸郎4こあ たる
伊 平屋 海凹 内 に 存 在 す る 小 規模 な 海山 及び 海嶺 の 調 査 にあて ら れ た。 こ こ で はそ の
う ち 5潜 航│ごよ る 飼 査 お よび1984
は ,1984
年 度│こ潜航 し た 地 点 のま と めを 報告 す る。 ここ
年 の D ELP 調 査 の結 果に より , 最 近 火 山 活動 が 起こ った 可能 性 が 高い
と 考え ら れて い る 海 域 であ り , I W/ m2を 超 え る 鍵 常な 高為流 量 も測 定 さ れてい
た。 今回 の 潜航 諤 査IC よ り, こ の高為 旋 見 の得 ら れ た凹 地│こ隣 接す る海 山 の 頂上 付
近(27 ゛ 34.41N.127
’08.6 ’
E )で 熱 水活 動 を 俘 うマ ウ ンド が 発 見さ れ た。
マ ウ ンド は 。 高 さ 5 − 6m , 長軸 と短 蚰 がそ れ ぞ れ25 −15m ,体 積お よ そ280m3
程度 の も ので , 複 妝 の ピ ー クと そ れ から 延び る 多 く の 尾根 を 持 って い る。 尾 根│こ沿
りて , 賢 色い 物 質 が 付 着 してお り, そ の とこ ろ どこ ろで , 暖 かい 水 が噴 山 して い る
ため の ’ゆら ぎ ’が 観 察 され た。 釶 の 部分は , 褐 色 ない し 黒 褐 色 一黒 色の 物 質で で
きて い る 。 マ ウ ンド か ら出て い る 水の 温度 は 約6‘C と,問 囲 の 水温│こ比 べ て 2 −3
℃ 程度 高い だ け で あ る が, 表 面 から 数 十 cm の 内 部 は20 −50‘C とか な り の 温度 と
な・,て い る 。 さ ら1こ, マ ウy F の 掘か ら 3 m ほ ど 雌 れ た場 所で 温度 勾 配 の 測定 を
行い ,10W /「yg程 度に も 迴 する 高熱 流il 諂を 得 た。こ のマ ウ ンドは 鉄あ る いは マ ン
ガ ンに 富 む 熱 水 熔 波 が 地 下よ り 嘖出 し, 海 水と 反 応 す るこ と1こよ うて 生 成 し た為 水
性堆 積 枴 で あ る ら しい。 主マ ウ ンド はお よ そ280 m3
ると , 黄 色 の 部 分 は。 鋏を26-31
の容g があ る。 化 字 分 析│こよ
96. マ ンガ ン を1− 11s 含 み,暗 色部 は, マ ン
ガ ンを26 −34 揶, 鉄を0.3 −7 澎 含み, 両=む組 成 が 翼な る。 後 者に は , モ リ ブデ
ンを0.2 −0.3S
合 むが 前者は 少な い とい う 特 徽 があ る。 どち ら│こも コバ ルト を 7
― 3 ppm ふ くむ 場 合 があ る。 こ の マ ウ ンド の 周 辺で も, 観模 は より 小 さ い が。│司
様│こ黄 色い 翻 質 が 付 着し たマ ウ ンド が 観察 さ れ て お り, 熱 水 活動は あ る 程 度 の範 囲
│こ広 が 。 て い る も の と思 わ れ る。q1 部 沖縄 ト ラ フで は , さ らに 詳 しい 調 在が 実 施さ
れる こ と が 望 ま れ る。
・1 硫 球 人 学凡 学 部
・ 2 海 洋 科 学 技 術 セ ン タ ー深 海 研 究 部
・3東京大学海洋研究所
・4東京大学地腰研究所
・5京都大学防災研究所
● 6 九 州 大 学'E 学 部
゛7('oUege of
●s
Science, University of
the Ryukyus
Deep Sea Ressaich D 岬 皿II
lent ,JaPa11 Marine Sciellce and Techn
●● Ocea・ Researcll Institute, University of
●|・ Eatlhq uake Research Institute.
●1 1 Kyoto University ・│ogy Clnler
TQky o
University
of Tokyo
・
●I 鵞 Ky uslll University
165
SUBMERSIBLE
SHINKAI 2000 STUDY ON THE CENTRAL
IN THE MIDDLE OKINAWA TROUGH
RIFT
Masaa kjKIMU RA* jYuzo K ATO*7
Takeo TANAKA*8 JjroNAKA*8
Tosliitaka
CAMOU*6 Makoto YAMANO* ,c
Masattka ANDO'1' Seiya\JYEDA * 10
HitoshJSAKAI*9 Tamotsu OOMORI
EijiIZAWA*12 Masaru KANENAGA
*?
Tomonori ONO 'and AtsushiOSHIDA
Six dives of the SHINKAl
Deep
2000 were made
in July 1986 in the Iheya
in the central axialriftof the Middle Okinawa Trough- In thK Deep, the
possibilityof recent
studies made
voicanism had been suspected from geophysical
on the DELP
(1J.P)cruisesand SHINKA!
1934. Heat flow in excess of 1W/m*
2000 dives made in
was also observed at that time. During
the dives made
this year, a hydrothermally active mo a ad was discovered on a
small swnovmi
(17a34.4'N( 127°08 .$'
£) dnect^ south of the area >*h
≪ <J U\e
high heat flow had been observed.
Jhe mound,
S≫6m high, i 5-25 m in horizontal extent and about 280 m3
ui volume, has several peaks arid ridges, along which yellow materials are
exposed. S\n
\meiin£ of wuer
was noted at several points over the yellow
materials.The rest of the mound
is composed
colored materials. The samples are now
results indicate that a hydrothermal
of brown and much
darker
being analysed and preliminary
solution rich in iron or manganese
ceacted with the seawatet to focm thevi materials,The temperature of ejecting water was 6*C> which is only about 2°C higher than the ambient water
temperature. However,
recorded 20-50BC.
Based upon
a thermometer insertedby 20-50 cm into the
mound
chemical analysis,the yellow parts
>*ete found to contain
26-3 J % of Fe and 1-1196 of Ma and the dark-colored parts contain 26*34%
of Mn and 0.3-7% of Fe. The lattermaterial contains 0.2-0.3% of Mo but
the former has less.Both contain 1-3 ppmofCo.
Similar mounds,
mound,
though smaller, were sighted here
suggesting more
extensive hydrothermal
aud there near this
activity. More
dive
studies in the Middle Okinawa Trough are needed in the future.
166
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH
│ 卵7
1. は じ め に
1984
年 9月 と1986
年 7月 に 海洋 科 学技 術 セ
ソタ ー の爾 水 艇 ゛し んか い2000' │
こよ って, 沖
縄 ト ラフ 中 部 中 軸 部 中 央 海 敏 の潜 航 綢 寰 が行 わ れ
た。 調 査 域 は, 沖 縄 本 島 の 北 西約 150km の 海 域
で,北總27゜30'- 35', 東鰹126‘55'- 127'
10'の 伊 平 屋 海 凹お よ び 伊 平 屋 海凹 中 央 梅 嶺 の位
置 す る A梅 域 と, 北 緯 27'001−C5',東経 126
‘
35'− 401の 粟 国 海 凹 の 位 置 す る B 海 域 で あ る
( 図1) 。 今回 の 第 230か ら 238潜 航 ま で の 潜 航
調 査は 昭 和59 年R:「 し ん か い2000」│
てよ って 調
査 した 海 域 周 辺1と位 置 して お り, こ れ ま で 船 上 か
ら 行 わ れ た 各 種 調 査│こよ っ て 現 在 最 も 活 発 な 火 山
活 動 が起 こ って い る 地 域で あ ると 考え ら れ ている。
フ ラ ン スの ジ ャン シ ャル コ号 や 日 本 の 海 上 保 安 庁
水 路部 が 行っ た 精 密 地 形調 査4こよ り 東 西│と伸び る
海 嶺 や 大 小 の 海 丘 及び 海盆 が 複雑1こ分布 し てい る
様 子が わ かっ て い る。 すで に ,1984 年 ,'Iなつ し
図 1 潮水 地点 位 置図
ま84−1 海丘' で 栂 彫さ れた ビ デ オ│こ, 熱 水活 動
Uj:中央地溝,(2):断層,13j:陸上活火山』,
g剔: 第四 紀 梅 底 火 山(Kimura,
1986 を ー
郎 修 正)
で 形 成 さ れた チ ムニ ー 状沈 殿 物と 思 わ れ る 岩体 が
あ っ た こ と と, さ ら に こ の 而 丘 の 北 側 の凹 地で 沖
縄 ト ラフ 内 で も異 常│こ高い 熱 流量 が 観測 さ れて い
Diving sites.
U3: Central rift, 921: Fault 』3 】:Sub・
aerial active volcano, C4}:Submarine
Quaternary volcano (revised from
Kimu
ra,1986) ・
た。
沖縄 ト ラフ は, 現 在 背 弧 拡 張が 行 われ つ つ あ る
と 考え ら れ, 特 に A梅 域 で は 高い 地 殻 熱 波jn が 祺II
定 さ れ。 また, 火山 岩 の サ ンプ リ ン グの 結 巣 や付
近 で 地 震 活 動 が 多 い た め 火山 活 動 や 熱 水活 動 が 期
待 さ れて い た( 亅apanese DELP Research
マ ウン ド の模 型 作 成 の手 伝い を して い ただ い た 。
group on Back-Arc Basins, Oki nawa Trough,
こ の紙 面を もっ て 謝 意 を 表し た い。
1986) 。 】986 年 の潜 航│てよ り, 熱 水 活動 が 発 見
さ れ た。 こ れは, 背弧 海 盆で 初 の発 見と 思 われる。
小 論で は, 潜 航 鯛査 の 際得 ら れた ビ デ オ 記 録を
2. 資料 及 び解 析
使 用 資 料 は, ’I
し ん か い2000
’ てよ
│ って 撮 影
解 析 し , 海 嶺上 の 岩石, 堆積 物 分布 を 主と し た ル
さ れた ビ デ オ テ ープ ,5000
ート マ ップ を 作 成 し , 各 海 丘 の 地形 ・ 地質 網造 を
( 塩 分, 水 温, 水 深 ) デ ータ, 交話 記 録。 さ ら│て
把 握 し た。
母 船 ¨な つ し ま・・│てよ って 作 成 さ れ た 水 深図 等 で
小 論作 成 に あ た り , 海 洋科 学 枝術 セ ンタ ー の堀
田 宏 氏, 山 本浩 文 氏に は,・' し んか い2000'
に
分 の 1航 跡 図L STD
あ る。
初 め に, ビ デ オ 画 面, 水探 の 変 化, 交 話記 録 よ
つ い て の 喘 資料K 関 す るお 世 話 を いた だ き, 梅上
り ’I
し ん か い2000
保 安 庁 水 路 郎の 大 鳥 章一 氏に は シ ービ ー ム│こよ る
停 止時 間 を 考慮 し て 拡 大し た 航 跡図 に 1分ご と の
梅 底 地 形 等 に つ い て の 掏 教 示 を 得た。 東京 大 学 地
位置をいれる。さらにその位置にSTDデータの
震 研 究 所 の 杉 恵f 一
女 史.F.
嶋 誠 氏 。東 京 大 学 梅
水 課 を 書 き 込 み, 母 船‘Iな つし まI’ とよ
│ って作成
洋 研 究 所 の 石橋 純 一 郎 氏│ては" な つし ま 船 上“ で
さ れ た 水 深図 を 参 考にし な がら 独 自 の 水 深図 を 作
の デ ータ 処 理。 琉 球 大学 の 金 沢 次 郎 氏は。 熱 水性
成 し, こ れを 基本 図 と し た 。 次│こビデ オ 観 察で あ
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH 11
98
7}
’ の停 止時 間 を 求め る。 そ の
1 67
’で は, ビ デ オカ セッ ト
以 上 を ビ デ オ 画 像 よ り 観察 し, ル ート マ ップ を
・ レ コ ーダ ーに, U マチ ッ ク 方 式 を 採 用し て い る
作 成 す る。 さ らに 。 ル ート マ ップ , 水深 図 よ り,
( 土屋 ほ か,1985
海 丘 の 地 帯 分 けを 行 っ た。 そ れ は, 山 頂 を 第 1地
る が, ’・
し ん か い2000
) ので , こ れを VHS 方 式│こ
ダ ビ ン グし た も のを 解析│こ便 用 し た。 そ の 再生は ,
帯 , 山 腹 の 纖 岩 の多 い 所 を 第 2地 帯。 山 腹 か ら 爬
家 庭 用 ビデ オ カ セ ッ ト レ コ ー ダ ー(
の 堆 読 物 ば か り の所 を 第 3地 帯 と し て 表 わし た 。
VHS
方式 )
と 家庭 用 テ レ ビ(14 型 )│こて 行 った 。 こ れ らを 使
っ て解 析 し, ル ー ト マ ップ を 作 成 し た 。 ビ デオ 画
3. 潜 水 海 域 概 説
面 上 の 岩 石1r つい て は, 岩 石 の形 状, 大 き さ , 岩
A 海 域: A 梅 域 の 地形 は , 図 2 − a lと示す。
石 を 被 観す る 堆破 物 の 量, 岩 石 の周 辺 の 堆 穡 物 の
こ こ は, 伊 平 屋 梅凹 と 呼ば れ, 中 央1こ梅 崩 が存 在
皿 を 詞 べ た。 岩 石 の 形 状 に つ い て は 。 丸 味 を 帯 び
す る。 こ の梅 嶺 で は, 主│こ玄 武 岩 が 産 す る が 東 方
た 岩 石, 角ば った 。 も し くは 平 板状 の 岩 石, 梭 輒
の 海 丘 で は 石 英 安山 岩 や 安 山 岩 が産 す る
(Kjmura
もし く は 不 明 瞭な 岩 石, 枕 状 岩 石, 材 木状 軽 石│こ
et al.。1986 )。
区 分し た 。 大 きさSこつい て は, l m 以 下, 1− 2
m, 2
m 以 上│こ区 分 し た。I・ 伊 平屋 海凹 中 央 海 嶺
A 海 域 の潜 航 の中 心 は, 図 2 − a 中 央 右 枠内
で あ る。 A 海 域 は, 1984
年, 1986 年 合 わ せ て10
126 ゛56.51E “ ( 第233 潜 航 地 点 ) で は, 板 状 の
回 の 潜航 が 行 わ れた が。 9回 が こ こ│こ集中 し てい
岩 石 が 連 続 し て 存 在 し て い る が , こ れは 例 外 的 な
る。 図 2 − b にお い て, 中 央 と そ の 東方 の 海丘
もの で あ る( P)
a te l )。 ま た, ’ な つし ま84 −
は, そ れぞ れ ¨なつ し ま84-1
1 東 海 丘 ’ ( 第139,
ま81 − 2 海 丘“ と 吁 ば れ る ( 上 田 ほ か,1985 )
。
140 潜 航 ) で は, 高さ10m
m 丘 ’,・‘ な つし
以 下 の 垂 直 の 岩石 の 崖 が 存 在し た。 次R:画 面 上 か
ら 岩 石 の大 き さ の概 算 の 方 法lこつ い て 記す 。 画 面
上 の 岩 石は, テ レ ビ カメ ラと岩 石ま で の距 離 に よ
っ て, 変 化 す る。 小 論に お いて は, 第238 潜 航│こ
て 設 置 し た ’マ ーカ ーブ イ・ を 利 用 し て 測 定した 。
゛マ ーカ ーブ イ
“ は, 球 体 を ロ ープ で 海底 に 固 定
し た も ので, 次回 の 潜 航 の 目印│こす るた め│こ設 置
さ れ た もの で あ る。 そ の 球 体 の 直径 は20
cm であ
り, こ の大 き さと テ レ ビ カメ ラの画 角 より テ レ ビ
画面 上 で 。 テ レ ビ カ メ ラと・・ マ ーカ ープ4・ の 距
離 を 算 出 す る。 そ し て, また , 画 面1こ映 っ て い る
岩 石 の 構造 の 見え か た や 両 面 の 明 るさ よ り テ レ ビ
カ メ ラか ら そ の 岩 石 ま で の距 離 を 推 定 す る。 そ し
て カ メ ラの 画 角, テ レ ビ 画 面 の 大 き さ よ り , 実 際
の 岩 石 の 大き さ を 推 定 す る。
次に 岩 石上 の 堆 積 物 の 量 であ るが, こ れ は 4段
階 に 分け た。 1. 岩 石 上1こほと んど 堆 積物 はない。
2. 岩 石 露出 部 分 が 多 い。 3. 岩 石, 堆積 物 の 見
え る所 が 半々 で あ る。 4. 3以 上 に 堆 積物 が 覆 う
範 囲 が 岩 石 部 分 よ り 広 い。
岩石 と そ の 周 囲 の 堆 積 物 の最 の 比 較 に ついては ,
4段 階1r 分け た 。 1. ほと んど 岩 石 が 占め る。2.
岩 石部 分 が多 い 。 3. 岩 石, 堆 積 物 は 半々 程 度。
4. 堆 積 物 部 分 か多 い。 5. ほ と んど 堆積 物 が 占
め る。
168
図 2 A海 峨 の シ ーピ ー ム 海 底 地 形 ( a )お よ び
し ん か い2000 航 跡 図 ( b ) ( 海 底 地 形 図
は 海 上保 安 庁 水 路 部 作 製 の 未 公 表 賢 料 よ り )
Seabeam submarine topographic
map
{al
and track lines of ¨SⅢNKAI 2000jllb
}
in area A, made by the Hydrographic
Department of Maritime Safety Agency.
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH I!l
s7・
西 方 の 海 丘 は, 仮│て・な つ し ま86-1 海 丘 ”と 吁 ぷ
のひ と つ の 潜 航lとつ い て 報 告 す る。 そ の 海丘 は,
こ と│こす る。 まだ
仮に“ なつ し ま234 海 丘" (03)
な つ し ま84 −l ’ は, その 頂
上 郎 が 東 西│こ分 か れて い る の で,そ れぞ れ仮 に ’な
と 呼 ぶこ と に
す る。
つ し ま84 − 1 東 海 丘“ ,“ な つ し ま84 − 】西 海丘 ’
と 呼 ぷこ と│こす る。 ま た そ れ ら の 海 丘 の 北 側, 中
央 地溝の最深部ぱ ’
若 潮 小 海 盆 ’と 呼 ぷ 【 上田 ほ
か, 】985J。 さ ら│こ図 2 − a の中 央 左, 伊 平 屋
淘 凹 中央 海 嶺 上 の 潜航 地点 は。 仮│ごI 伊 平 屋 ( 海
凹 ) 中 央 海 嶺126 °56.5* E 'と 呼 ぷこ とに す る。
潜 航回 数 は, ”伊平 幽中 央 海 嶺126 ’56.5’E ’
│こ 1回(1986 年 )‘・な
,
つし ま86-1
m 丘“│ こ1[ii
4. 潜 航観 察
4.1 A 海 域
1) 伊平 屋 海凹 中 央海 嶺 上 の な つし ま86 −2 海
丘( 仮 称 )
第 233潜 航
年 月 日:1986
潜 航 地点:27
年 7月 7 日
° 31.5' N.126"
(1986 年 )。
“ な つ し ま84 −1 西 海 丘 ’l
こ4回(1986
オ ブ ザ ー バ ー: 仲
年 ),’な つ し ま84 − 1 東 海 丘“ に 2回(1984 年 ),
湘 水船 船 長: 田 代 省 三
“ な つし ま84 −2 海丘 ’に 1回 (1984 年 ),‘ 若
潜 航 士: 鈴 木 晋 一
潮 小 海盆 ’ に 】回<
ス イマ ー: 橋 本 菊 夫, 赤 沢 克 文
1984 年 ) で あ る。
1 ) `伊
’ 平屋 洵凹 中 央 梅 嶺126"
56. 5' E '・:こ
潜 航開 始時 刻:09
二郎
時58 分
こ で は 板 状 の岩 石 が連 続 し て み られ る( 写 真 1,
浮 上時 刻:15
2J 。 山 頂 は, 尾 根 状│て延び ると 考 え られ る(図
潜 航 時 間: 5 時 間lj1 分
5 )。
ハ ッ チ閉 鎖時 間 : 5時 間59 分
2)
‘Iな つ し ま86 −1 海 丘 ’:こ こ で は , 山 頂の
火【コ内 (図 6)│て枕 状 溶 岩( 写 真3 ―(31) が 発達
時12 分
最 大 潜航 深 度: 975m
海 象 状況 : 天候bc 。
屬 向ssw,
a 力 3,
波浪 2, う ね り 1, 視 程11 浬
して い る。
3 ) ’・
な つ し ま84-1
56, 5' E
西海 丘 ’: 山 頂火 口 内 に
海 底 状況: 底 質
複 数 の熱 水 性 堆 積 物Sこよ る小 山 ( 熱 水 性マ ウンド )
露 岩 ま じ り の 泥,視 程 】Om,
水温4.42 °
C , 潮 流160 度 方 向 へ
が 発 見さ れた 。 そ のう ち のひ と つ は。 長径20 数m,
0.2 kt
高 さ 5m の 規模 が あ り, 熱 水 を 噴 出 し て い る のが
本 柵 航 で は, こ の 海 域 の中 で 最 も 大 きな 東 西方
確 認 さ れた。 こ の熱 水性 マ ウ ンド を 仮 に“ A マ ウ
向 に 俥 び る伊 平 屋 梅凹 中 央 海 嶺 上 の ピ ー クを 尾根
ン ド ’と 呼 ぷこ とR:す る( 写 真 7, 8 )。
か ら 嘖上 部を 調 査 し た。 ここ か らは 玄 武岩 が ド レ
4 )“ な つ し ま84 −I 東海 丘I’ :火 口地 形。 岩
ッ ジさ れ て い るた め枕 状 玄武 岩 の存 在 が期 待 さ れ
石R:よ る 小崖 【 】Om以 下 )が 発 達 し, 複 雑 な 地 形
た が, 最 後 まで 典型的 な 枕状 溶 岩は 確 認 さ れ ず か
を 示 す。 基 盤 は, 石英 安 山 岩( 上 田 ほ か,1985 )
。
わ り│て玄 武 岩 の 火 山 角 レ キ や ス=l リア 質 の 噴出 物
岩 石 上│と, 堆 積 物 多 い。 また, 溶 岩 ド ー ム( 写 真
及び そ れ ら が 平板 状に 固 まっ た 岩 石 か ら な る 岩 体
4a ) や 熱 水性 チ ムニ ー( ? )
( 写 真 4b )が 見出
が 観 察さ れ た。 匐 査地 点 は潮 流 が強 く, 潜 水 船 の
さ れ た。
保 針│こ苦 労 した が, 尾 根 から 山 頂部│こは, 陸 上 の
5 )“ な つ し ま84 −2 淘 丘 ’: 主│て鰹石 か ら な
り, 特│こ44冰 状 軽 石( 写 真8 )( Kat0,1987 )
が 多 い。 火 口地 形 は, 示 さ な い。
火山 で み ら れ る 哨 丘 ( スパ タ ー コ ーン ) 状 の 地
形 がい く つ か 連続 して 見 られ た。
2) な つし ま86- lifcfr
6 )“ 若 潮小 梅 盆 ’: こ こで は 軽 石 と 思 わ れ る
第 230潜 航
小岩 石が 点 在す る が, 全体1こは 堆 碵 物 が 覆 っ て い
年月日:】1986年7月3日
る。
潜航 地 点:27
’ 34.5' N.127 ° 07.5
’E
オブ ザーバ ー: 木 村 政 昭
B 海域: こ の 梅 域は, 粟 国 海凹 に位 醸 す る( 図
3 )。 潜 航 は 5回 行 わ れた が, 小鳩で は, そ の中
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH ・1
qs71
潜水船船長:井田正比古
潜 航 士: 内 田徹 夫
169
図 3 B 海 域 廊 底 地 形 ど' し んか い2000 ‘' 航跡 図
( シ ーピ ー ム地 形図 は 海 上 保安 庁 水路 部 作製 の 未 公 扱資 料)
Seabeam map and track line in area
B.
The map was made by the Hydrographic Department of
Maritime Safety Age
ncy.Japan,
ス イ マ ー: 田代 省 三。 鈴 木 晋 一
潜 航開 始時 刻:09
浮 上 時 剣:15
時58 分
時05 分
か っ た。
3j な つ し ま84-1
西海 丘
第 231潜航
潜 航 時 間: 5 時 間07分
年 月 日:
ハ ッ チ閉 鎖 時 間:5
櫓 航 地点:27
時 間50 分
】986年 7月 4日
’ 34.5' N,127 °08. 5'E
最 大 潜航 探 度:1380m
オ ブ ザ ーバ ー: 加 藤祐 三
晦 象 状 況: 天候 c ,風 向 W, 風 力 2,波 浪 2。
潜 水 船 船 長: 田 代 省三
うね り 1, 視 程 H 浬
海底 状 況: 底 質
岩, 泥, 視 程 5m。
水君4.03 `C.
翻流なし
本 潜 航 では, なつ し ま84 −1 海 丘 の 西 方│と位 置
潜 航 士: 桜 井 利 明
スィ マ ー: 小原 孝 文, 小 倉
潜 航開 始時 刻:10
浮 上時 刻:15
馴
時00 分
時20 分
す る海 丘 の山 頂 部を 調 査 し た。 山 す そ へ 連 な る 斜
潜 航 時 間: 5 時 問20 分
面 鄙は, 細粒 堆 積物で 橿 わ れ て い た が,山 頂部 で
/
`・
フチ閉 鎖 時 間: 6時 間04 分
典 型的 な 枕 状 溶 岩が 塁 々 と 穡 璽な っ て い る のを 見
最 大 潜航 藤 度:1760m
いだ し た 。 こ れは , 沖 縄 梅 域 で 最 初 の枕 状 溶 岩 の
海 象 状 況: 天候bc ,風 向SSW
発 見で あ る。 採 取し た 試 料と あ わ せ, こ の 山 は 新
し い 玄 部 岩の 火 山 であ ること が 硫 認 で き た。 し か
し , 本 潜 航 で は 熱 水 活 動 を 見い だ すこ と は で き な
170
, 風 力 4,
波 浪 3. う ね り 2, 視程 H 浬
海 底 状 況: 底賀 泥, 視 程 7m,
水 温3.91 °
C , 潮流なし
JAMSTECTR
OEEPSEA RESEARCH ・111s7
本 潜航 で は一昨 年調 査 さ れ た ’な つ し ま84 −1
先 端 の 水 のゆらぎは 確認さ れなかった 。そ の マ ウ ン
海 丘 ’の 西の 海 丘 を 鯛 査 し た。 若潮 小 海 盆底│こ着
ド 内 の 温 度 は10 °
C で あ っ た が, やは り 明 ら かlこ
底 し。 地 中 温度 の 計測 を 行 っ た 後 ,こ の 梅 丘を 上
周 辺 の 海 水よ り 高 か った 。 凹 地 内 で, 泥中 温度 を
昇 し , 梅 丘 の 西 側 頂 部 ま で 進 入し た。 海 丘は な つ
計 測し, 大 きな 温 度 勾 配 が 測定 さ れた。 し かし凹
し ま84-1$
丘と 同 様 安山 岩 な い し 石 英 安山 岩と
地 の 外側 の 淘丘 斜 面では 土 中 の 温 度が 低 く場所 に
思 わ れる火 成 岩 が 露 出し て いた が, 頂 部 付近 の 小
よ り変 化 の激 し い こ と が 確 紹さ れ た。 な お, 熱 水
火 囗 と 思 わ れ る凹 地 の内 部で, 熱 水 ま た は気 水 が
性 マ ウン ド の周 辺 で も, シロ ウ リガイ等 の 生物 コ
形成 し たと 考 え ら れ るマ ウ ンド 状 沈殿 物 群を 見つ
ロ ニ ーの 存 在 は, 確 認さ れ なか っ た 。
けた 。 船内 か らの 観 察で は 。 比 高 2 −3 m, 大 き
な もの で 約 5 m, 直 径3
― 6 m 程 度│こみえ る襴
第 235潜 航
平 な 円 錘状 を なし て いた。 その 表 面に は 多 くの コ
年 月 日:1986
ブ 状 の 小突 起 があり , ま るで 巨 大 な ろ う そ くを 溶
潜 航 地点:27*
年 7月14 日
34.5' N,12? `
{}8.5’E
かし た も の の よ う な 形 態を し て い た。 全 体 の 色 は
オブ ザ ーバ ー: 蒲生 俊 敏
黒な い し 略 灰 色 に 見 え る が, 尼 根 付 近 は ロ ウを 溶
潜 水船 船 長: 井 田 正 比 古
か し た よ う│こベ ット リ とし た 黄 褐 色 初質 で なり ,
潜 航 士: 桜 井 利明
そ こで は 内 部 か ら・ 出 す る 水の ゆ ら ぎ が 観 察さ れ
スイマ ー: 田 代 省三, 小倉
た。 温 度 叶を こ のマ ウ ンド 内 にさ し 込む と42*
潜 航開 始時 刻:09
C
訓
時59 分
と い う 高 い値 が 得 ら れ た。 こ の マ ウ ンド は もろ く
浮 上時 刻:15
時11 分
壊 れ易 い 。 採 取し た 沈 殿物 の 破片 は 外殻 部 が緑 灰
潜 航時 間: 5 時 間12 分
色 また は 黒色, 内 部 は 多 孔 質 黄褐 色 で あ っ た。 こ
ハ ッチ 閉 梳時 間: 5時 間59 分
の マ ウ ン ドは まだ 周囲IC 多 く 分布 し て い るよ うで
最 大潜 航 深度 :1600m
あ った。
海 象状 況: 天 候bc ,風向 S,風 力 4.波浪 3。
う ね り 2, 視 程11 浬
第 232潜航
海 庭状 況: 底 賢
年 月 日:1986
楢 航 地 点:27
年 7月 5日
泥, 視 程 7m。
水 温3.90 °
C , 潮 流 なし
’34.5・ N, 127' 08.5 ’E
第231 潜 航 と同 じ 熱 水 性 マ ウ ン ドに 潜 航 し昧 水
オ ブ ザー バ ー: 田 中 武男
や 温 度 計 測 を 行 い, マ ウン ド物 質 の サ ソプ リン グ
潜 水 船 船 長: 井田 正 比 古
を 行 っ た。
潜 航 士: 赤 沢 克 文
ス イ マ ー: 内 田徹 夫 , 広 瀬 重之
櫓航 開 始時 刻:10
浮上 時 刻:15
第 238潜 航
時Oj1 分
年 月 日:1986
時31 分
年 7月24 日
潜 航地 点:27 ‘34.5' N,j27‘08.5 ’E
潜航 時 間: 5 時 問27 分
オ ブ ザ ー バ ー: 山野
ハ ッ チ 閉 鎖時 間: 6時 問11 分
潜 水船 船 長: 井 田正 比 古
最大 潜 航 深 度:1585m
潜 航 士: 内 田 徹夫
海象 状 況: 天 候bc , 風向 SW, 風 力 4,
ス イマ ー: 渡 辺 正之, 広瀬 重之
波 浪 3, う ね り 2, 視 程 H 浬
梅 底 状 祝 : 底 質 泥, 視 程 7m,
水君3.90*C
本 潜 航で は, 再 び#231
, 潮 流な し
楢 航と 同 じ 地点 に 潜 航
潜 航開 始時 刻:09
浮 上時 刻:14
誠
畤57 分
時59 分
潜 航時 間: 5 時 間02 分
ハ ッチ 閉 鎖時 間: 5時 問j13 分
し , 熱 水 噴出 勧 のさ らな る 観察, 試料 採 取 及 び 周
最 大潜 航 深 度:1540m
辺 の 調 査を 実 施し た 。 山 頂 部内 の凹 地 状 地形 内 で
海 象状 況: 天候bc , 風向 WS W , 風 力 4,
いくつか の 熱 水 性 マ ウンドを 観察 したが。 こ の時 は
JAMSTECTR OEEPSEA RESEARCH c1
9s7〕
波 浪 3. う ねり| , 視程 】
|浬
171
海 底 状 況: 底 質
熟 水性 堆 破 物。 視 程 8m,
水温4.06' C , 潮 流 なし
第231 潜 航と 同 じ 山 頂火 口 内の 熱 水性 マ ウ ン ド
と 熱 水 活動 の 観察 お よ び サ ンプ リ ングを 行 った 。
め , そ こ を 第 1地帯 と し, そ の外 側 を 第 2地 帯 と
し た( 図 4, 5)。
a ) 第 1地 帯
東 西│と延 び た尾 根 の 頂 上 部。 岩
石 上の 堆 積物 は 少な い。 上 記 岩 石 サン プ リ ン グ が
St. 233 −3 , 233 - 4 こ
J て 行 われ 採 取さ れ た
4.2 8
海域
( 図 5 一山 )。
234海 丘
b ) 第 2地 帯
第 234 潜 航
板 状 岩 石 の発 達 のよ いl! −s を
主R:。 斜 面上 堆 積物 が 多 く 板 状 岩 石が 飛 び 飛 び に
年 月 日:1986
潜 航地 点:27
年 7 月 8日
’01.r N,126‘37.5 ゛E
な っ て い る所 を H −se,ま た や や レ キ状1こ岩 石 が
広 がっ て い る 所 を H −g と し た。こ の 地 帯で の サ
オ ブ ザ ーバ ー: 安藤 雅 孝
ンプ リ ン グは. St. 233 − 1, 233 − 2 にて 行 わ
潜 水船 船 長: 内 田徹 夫
潜 航 士: 柾 井 利明
れ た。
なお 。 こ の 様 な 板 状 岩 石 の形 態 は, 全 潜航 を 通
ス イマ ー: 渡辺 正之, 高橋雅 彦
じ て 本 潜 航 に の み 見 ら れ た。
潜 航開 始 時剣:09
浮 上時 刻:j4
時59 分
時50 分
潜 航時 間 : 4 時 間 51 分
ハ ッチ 閉 鎖時間 : 5時 間30 分
最 大潜 麟 深度:1335m
海 象状 況; 天候be,
2 ) な つし ま86 − I 海 丘
火 口 内 で 枕 状 溶 岩 が発 違 が 著 し く, こ こを 第 1
地 帯と し , そ の外 側 を 第 2地帯 と し た( 図 6 )。
a ) 第 1地 帯 山 頂火 口 部。 水探約1340m
m 向 SE , 風 力 4。
破 浪 3, う ねり 2, 視程 H 浬
で,
第 2地 帯 と 境 界 を な す。 こ の 火 口 内で は , 直 径l
− 2m の枕 状 溶岩 が 発違 し ( 写 真 3), そ の 中央
海 底 状 況: 底賀 泥 の か ぷ っ た 溶岩, 視程10
│こは, 枕 状 溶 岩に よ る10m 弱 の, 小 山 が形 成 さ れ
m , 水 温4.07 ℃。。 潮 漉120 °方 向
る( I−p −a)
。 また, 枕 状 溶 岩 は, 火 ロ リ ム内
へ0.1 kt
側 斜 面R二もみ ら れ る( I−p −b )。 岩 石の サ ンプ
本 潜 航 では , 海域 を 南方Sこ移し 粟国 洶 丘 の上 半
リン グ は, St. 230 ―2 で 行 わ れ 玄 武 岩で あ るこ
分 の 調 査 を実 施 した 。 ここ で は 典 型 的な 枕 状溶 岩
と が 確 認 さ れ た。I−p−a ,I−p−b いづ れ も 岩
及 びそ の 破砕 し た角 レ キが 山 体を 形 成し て い るこ
石と 周 囲 の堆 積物 の 量 比 は 。 岩 石優 位 で あ り, ま
と を 確 認 した。 枕状 溶 岩は 節230 潜 航で 見たよ り
た , 岩 石上 の 堆 積 物 の 蠹 は , 非 常に 少 ない 。
さ らに 大 きな もので あ り, 古 い 溶 岩 の 上│こさ ら4こ
b ) 第 2 地 帯 火 口 の外 側 で , 水 深 約1340 m
い く つ も の 新 し い 溶 岩 が積 み 重な っ てい るの が観
紋:
て, 第 丿地 帯と 境 界 を な す 。 ここ で は. 20-50
察 さ れ た。 溶 岩 の 問 を 埋 め る 細粒 堆 積物 の 表 面の
cm のブロック状 の 岩 石 が 占め 。 岩 石 と 周 囲 の堆 積
ー 郎に は 黄色 物 質 が み られ た が, 温 度 計 測 で は 異
勧 の 量 比に お いて , 岩 石 の多 い 所をII ―b ― 1 ,
常 値 は み られ な か っ た。
岩石 と 堆積 物 の 量 が半 々 の 所 を11 −b −2 と した。
岩 石 上 の堆 積 物 の 量は, 第 1 地 帯 に 比ぺ 多 い が,
5. 地 形 ・ 底 質 の 紀 載
5.1 A
海域
1) 伊平 麗 海凹 中央 海嶺 ( 第233 潜航 地点 )
少 々 覆 う 程 度 で あ る。 岩 石の サンプ リ ン グ はSt.
230 − 1 で 行 わ れ た。 こ れ は 玄 武 岩 で , 暗 灰 色,
2 −3 mm の 気 孔 が 散 在 す る。
この海嶺において特徴的なものは,板 状岩石で
こ の 洵 丘 で の 岩 石 上 の 堆 積 物 は 少 なく , こ の 海
あ る( 写 爽1, 2)。 こ の 板 状岩 石 はも ろ く, マ
丘 の 活助 は , 新し い も の の よ うに 見え る。 し か し
ニ ュビ レ ータ ーで つ か みに く い 。 岩 質は 玄 武 岩 質
熱 水 活動 は, こ の 調 査 内 で は 見つ か って な い。
の 火 砕 岩 で あ る。
こ の 板 状 岩 石 は, ほ と んど 山 を 覆 う様 に 存 在 す
る。 岩 石 上の 堆 秘 物は , 山 頂付 近 で 少な く な るた
1 72
3) な つ し ま84- 1 西海 丘
こ の海 丘 では , 熱 水 活動 が 認め ら れ た た め, 計
JAMSTECTR
DEEPsEA RESEARCH ・l!l・s71
1540 m で 第 2地 帯 と 境 界 を な す 。 第 1地 帯 は ,さ
4回 の 潜 航 が 行 わ れた。
こ の 海丘 の 地 形は, 全体と して 山 頂( 火口 を 有
す る ) から 東 方 に尾 根 が延 びて いる。 し た がって,
らlCl −1 ,I −2 ,1 −3 ,1 −4 に 分 け ら れ る 。
I − 1 は , 熟 水 性 マ ウ ンド( 最 大 の も の, A マ ウ
山 頂 火 口部 が 第 1地 帯に な り, そ の ま わりか ら 東
ンド と仮 称 ) とそ の 周り で, 主に 平板 状 の大き な
に向 か って 第 2地 帯 が 延び て い る。 第 3地 帯 は,
( 2m 以 上 ) 岩 石 か ら な る 。 岩 石 と 周 囲 の 堆 積 物
海 丘の 北斜 面と 西斜 面に広 が る(図 7 )。
の 量 比で は, 岩 石優 位 を示 すが, 岩 石 上に は 堆 積
a) 第 1地帯 山 頂 部。 火 口 を 有 す る。 水 探
JAMSTECTR OEEPSEA RESEARCH 11
9s7)
物 が多い。
173
I −2 は ,I −1 の 外 側 で. 1
- 2m の 岩 石 か ら
こ のよ うに 熱 水 活 動 が 確 認さ れた ’な つ し ま84
な る。 岩 石と 周囲 の 堆積 物 の 量 比で は , 半 々 位 で
−1 西 海 丘 ”山 頂火 口 内 で は, かな り の堆 積物 が
あ る。 岩 石上 の 堆 積 物 は多 い。 このI − 2 は, あ
覆 っ てい る。
b ) 第 2地 帯 水 深1540 m
ま り 明 確 で な い.
I −3 は ,や や 凹 地 で あ り ,堆 積 物R:よ っ て 榎 わ
− 1580ml こ位 置 す
る。 頂 上 か ら, 東IC 向 か っ て 延 び て お り , 特 に 火
口 外 縁か ら 東 へ 岩 石 の 発 達 のよ い 所 は,II −1 と
れ て い る。
1 −4 は ,火 ロ リ ムで あ り ,こ こで も 熱 水 性 マ ウ
ン ド( 小 規 模 ) が 存 在 す る。
した 。
U − 1 で の 岩 石と 周囲 の 堆 積 物の 蛩 比 で は,岩
100 m
図 5 伊 平 屋 海 凹 中央 海 嶺126 ° 56.5’E 。
Iheya Central Ridge 126* 56.5
図5-(l)
’E.
ル ー ト マ ップ
Route map.
1:The first region.
11: The
lis :
second region,
Platy rock a
rea.
Use: Rich sediment area
Ilg : Gravel area.
U 】:Continuous platy rocky area.
12 ):Continuous platy ro
cky area
with rough s
urface.
{33:
No s d
ime
ntary cover.
(6):Thick sedimentary cover.
図5 −g2) 断 面図
Cross
174
sec
こtion.
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH ・│卵7
l : 第 丿 地帯
lp-a : 枕 狄溶 岩 ( 火 口 中 央丘 )
N230
lp-b : 枕 状 溶 岩 ( 火 口 縁 )
1966.7.3
OIVE 230 KIMURA
II : 第 2 地帯
lbl :
プロフク状岩 石( 堆 顋物 少 )
韲b2 : プロ 。ク状岩 石 ( 堆 積勧 多 )
図 6 な つ しま86 −1 海 丘
Natsushima 86 − 】kno
n.
図 6一U}ルー ト マ ップ
Route map・
lp 一a: Pil】ow lava in the summit
cra te
【.
lp −b: Pillow lava in the crater
n m.
11 bl : Blocky rocks covered with
leSs 聘d
iment
s.
Il b2 : Blocky rocks covered with
thick sediments.
断 面図
JAMSTECTA
OEEPSEA RESEARCH H98711
175
図 7 な つ し ま84 - 1 西 海 丘
Natsushima 84 − l west knoll.
図7-m
ル ー トマ・,プ
Route map・
h : Mound
A and its vicinity・
1 2 : Rocks and sediments.
h : Predominant sediments in the shallow depression.
h ; Hydrot hermal mound area in the crater rim.
lg7 −{23 断 面図
Cross section.
図7 −
(3 )断 面図
Cross
section
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH ・11187
・・・ d
急 嵐
111 心 溶 岩 ドー ム
r釶 . チ ム こ −f? )
図 8 な つ し ま84 - 1 東 海 丘
Natsushima 84 −l east knoll.
図 8−U 】
ノ
レー ト マ ッ プ
図8 −
(2 )断 面図
Route map.
Cross
section.
Il : Cen
lra
l cone in (he summit
crater.
11 1 : Lava dome. chimney
?
石優 位 で あ る。 岩 石 は, 大 きめ ( l m 以 上 ) の 岩
c ) 第 3 地 帯 海 丘 北 斜 面, 西斜 面 に 位 置し ,
石 が多 い が, l m 以 上 の 丸味を 帯 た岩 石 も 見 ら れ
水 深1580m
た。 岩 石 上 の 堆積 物 は, 多 い所 と 少な い 所 が ある。
ほと ん ど 堆 積 物 が覆 う。 第 1, 第2, 第 3 地 帯 を
11 −1 以 外 の 第 2地帯 で は, 岩 石と 周 囲 の 堆 積
通 じ て, 岩 石の サ ンプ リ ング は 行 わ れ な か った の
物 の 量 比は , 半々 で あ り, 1
― 2 m の 丸味を 帯 た
岩 石 が 見 ら れ る。 岩 石 上 の堆 積 物 は, 多 い 所 と 少
で, 岩 質 は 不明 だ が, 1984 年 の ゛な つ し ま84-
1
東 海rl ” で の サ ンプ リ ン グの 結 果 ( 上 田 ほ か ,
1985 )より ,石 英 安山 岩 も しく は 安山 岩と みな さ
ない 所 があ る。
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH 以 深で あ る。所々,岩 石 が 見ら れ る が
1
1
98
7)
177
れ る。
さ れた。
4 ) なつ し ま84 − 1東 海 丘(1984 年 度 潜 水 )
こ こ は,I自な つし ま84−1 西 ’よ り 朿 へ約500
l− 1 を 含め て 第 】地 帯は, 地 形 が 飯 雑であり,
随 所に3 −10m の 岩 石K よ る崖 を 形成 し, 火 山 活
m の 所に あ る海 丘で あ る。 山 頂( 火 口を 有 す る )
動 が激 し か った 様 子が う かがえ る。 し か しながら,
の 第 1地 帯,山 腹( 岩 石多 )の第 2地帯,山腹( 岩
第 1地 帯 を 通じ て, 岩 石 上 の 堆 積 物は 多 い。
石 少 ) 一麗 の第 3地 帯に 区 分し た (図 8 )。
a ) 第 1地 帯 山 頂郎。 火 口 地 形を 呈 す る。 水
深1300m
に て 第2地 帯と 境 界 を な す。ま た, 第 1
b ) 第 2地帯
岩 石 の多 い山 腹 部。 水 深1S30
m で 第 1地 帯と 塊 界 を な し , 第 3地帯 と は, 北斜
面で 水深1630
m で, 境 界 を な す。 岩 石と 周囲 の堆
地 帯 の頂 上 部 は, 周 囲 より 岩 石に よ っ て約20m の
破 物 の量 比 は, 半 々 で 1 − 2m の不定 形 の岩 石 が
小 山 が形 成さ れて い る。 そこ を I− 1と し た。
多 い。 ま た , 岩 石 上の 堆 積 物 は多 い。
1− 1では 2m 以 上 の 角ば っ た, もし くは 不定
山 頂よ り 北側│ては , 溶 岩 ド ー ムが 見 ら れ( 写 裏
形 の 岩 石 によ っ て。 埋 め っ くさ れ る。 特に そ の頂
4 ), こ こ を U − 1 と し た。 こ の溶 岩 ド ー ムは,
上 部で は, 5
直 径 3− 4m 高さ 】− 2mで, 岩 石上 の堆 積 物
―10m の 岩石 が 連 な る。 また, 材木
状 軽 石 も 見 られ る。 サ ンプ リ ングは, St. 140-2
は, 比 較的 少 な い。 また, こ の 地 点1とて チ ム ニ ー
にて 行 われ, 酸 性安 山 岩 およ び 石英 安 山岩 が 採取
らし き も の が 見 ら れ た( 写 真4 −(bl)。
第 2地 帯 西部, 即 ち第140 潜 航 で の 最 深 部は ,
1590m
で あ る が,さ ら│こ西 方 は 上り 斜 面になって
い る。 そ の ま ま 西 方 の“ な つ し ま84 − 】西 梅 丘 ’
へつ な が る こ と が, 予想 さ れる。
サ ンプ リ ング は, H −1で 】か 所 【St. 】39−
2 ), 第 1地 帯と の 境界 付 近で 2か 所(St.
一1. 140
所(St.
140
− 3), 第 3地 帯 と の境 界 付 近 で| か
139 一 川 に て 行 われ た。St.
139 一 2
では 石 英安 山 岩,St.140 −l で は 軽 石, St.1.40―
図9 なつしま84 −2 梅丘
Natsushima 84 − 2 knol】 .
図9一1 ルートマップ 図9−{2}断│誦図
Route map. Cross sections.
178
JAMSTECTR DEEP5EA RESEARCH ・1!
刪 7・
3で は安 山 岩 ,S 口39-1
で は, 軽 石が 採 取 さ れ
水深1530 m
をな し, 約1580 m
た。
c ) 第 3 地帯
深1630
b ) 第 2地帯
山 腹 一能。 第139 潜 航 にて, 水
m 以深 の 堆積 物 の 多い 所 で 示さ れて い る。
岩 石 は, 主 に 軽 石 が 占め ると 考え ら れ る( 上田 ほ
岩 石 は, 1
で 第 3地 帯 と, 境 界 を な す。
- 2m の材 木状 軽 石 が 主体と な る。 岩
石 上 の 堆積 物 は, 第 1地帯と 比 較して 多 め であ る
が,“ なつ し ま84 −1 海丘“ に 比べ 少 なめである。
c ) 第3地帯
か。1985 )
。
で 第 1地 帯と 境 界
山 頂の北 方 向 では 水深 約1580
m 以 深 であ る が, 西方 向で は そ の境 界 がわか らな
5) な つ し ま84 −2 海 丘
こ の 海 丘 は, 山 頂 より 北 方向 に 尾 根を も つ 。山
いo
こ のよ う に, こ の梅 丘で は 材 木状 軽 石が岩 石構
頂に は火口 地形 は 見あた らな い が, 岩 石と 周 囲の
成 の 主体と な って い る。 また, こ の海 域 では, 堆
堆 破 物の 量 比に つ い て, 岩 石優 勢 の 所を 第 1地 帯
積 物 上に 黄赤 色 の 変 色部 も, 多 数確 認 さ れた。
と し , 山 腹 の よ く 岩 石の 見 られ る所 を第 2 地帯と
し, その 外 側 の 堆 積 物の 多 い所 を 第 3 地帯 と し た
( 図 9)。
a) 第 1地帯
6 ) 若 潮 小海 盆
こ の海 盆 底 は, 全 体に 堆 積 物が 譖 って お り, す
水深1530 m
で, 第 2地 帯と 埴
べて 第 3 地帯 に区 分さ れ る( 図10 )。lm
以 下の
界 を な す。 岩石 と 周 囲 の 堆 積物 の量 比は 岩 石優 実
岩 石 が 少々 分布 する が。こ れは, 転 石と考え ら れ
で, さ ら1ご岩 石 上 の堆 瞶物 も比 較 的 少 な い。 岩IE
る( 上田 ほ か,1985 )。
は, 1
- 2 m の 大 きさ の ものが 主で あ り, 材木り
サンプ リy グは, 2か 所 【St. 138- 1 , 138-
141
21 で行 わ れた。St. 】38-1 では, 軽石, 泥 ( コ
に て 行 わ れた 。Sl.141 −a 軽 石, St. 141 ―b *
ア サ冫プ ル),St.138 −2 で は。 軽 石, 泥( コア
山 灰, St. 141-c
サ ンプ ル ) が採 取 さ れて い る{ 上田 ほ か,1985 }。
軽 石 がよ く みら れ る。 サンプ り ン グは. St.
鰹 石で あ る( 上 田ほか,1985 )
,
図10 若潮 小 海 丘 にお け る ル ートマ ッ プ
R,)ue
t map in the Wakashio small basin.
JAMSTECTR deepsea
RESEAF
I
CH り %7)
l; 第1地帯
11 : 摶2地帯
npl: 枕状 溶岩( 堆積勧少)
Ilp2: 枕状溶岩( 堆穡物多)
!lb : ブロック状岩 石
3 0 0 m
図11 な つ し ま234
M 丘
113: ル ー ト マ ッ プ. (2) : 断 面 図
Route map
Ul arχ l cross g・dion{2h n the Natsushima
234 knoll.
11pl : Pillow lava covered with less sediments.
Ilp2: PS Ilow lava cQvered with m uch sediments.
11b : Bloeky rocks.
5.2 8 海 域
岩 石 の サ ンプ リン グは,s 匕。234-1 ≪ て 行 わ れ
な つ し ま 231 梅 丘
た。 岩 石は 玄 武岩 で あ る。
こ の海 丘 で は, 山 頂に 2つ の ピ ーク が 見 られる。
両 ピ ークと も水 深1210 m
以 浅 よ り 岩 石と周 囲 の
堆 積 物 の 量 比 にお いて 岩 石 優勢 と な る の で,1210
mg
浅 を 第 】垉耆 と し た ( 図ID 。
a ) 第 1地 帯 山 頂部 の 2つ の ピ ーク。 火 口 地
形は 示さ な い 。 水深1210m
で , 第 2 地 帯と 境 界
をな す。 岩 石と 周 囲 の堆 積 物 のJil比は, 岩 石榎 勢
だ・が, 岩 石11 の 堆 積 物 は 多 い。 岩石 は, 枕 状 溶
b ) 第 2 地 帯 全 体的 に , 岩 石と 周 囲 の堆 柮物
のla 比 は, 半 々で あ るが, 岩 石 上 の堆 禎 物は多い。
所 々 K 枕 状 溶岩 が 見ら れ る が, 岩 石 上 に堆 穡 物
の 少 な い所 をtl-p-1,
した 。 また・
‘86 -1 mfi: ’
Iでll られた 榻 な,ブ ロ ッ
ク状 岩 石 も 一 部で 見ら れ( 写 気5 ),II −b と し
た。
枕 状 溶 岩 は, 山 腹│こよ く 見 ら れ, 特 に 岩 石 上 堆
岩が 一 郎 見ら れ るが, 1m 以 下の ブロ ッ ク状 の 岩
積物 が 最 も少 ないil-p-l
石か:E 体 と な る。
も濛 所 で 見ら れ た。
180
多い 所 をII − p−2 と
は, 潜航 範│刪内 で 最
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH I!itC
ま た, こ の 海 域 で は。‘ な つ し ま84 −2 海 丘 ’
と 同 様lご, 堆 碵 物 上に 黄 色慶 色 物 が随 所│と見 られ
− ら し き もの の 存 在 も 見逃 せ な い。 そ の 溶 岩ド ー
ム や , チ ム ニ ー ら し き も の は , “ な つ し ま84 −1
東 海丘 ’ の山 頂 火 口 部 の 北方向 に みら れ
た。
さ ら│と
こ の 梅 丘 は , 北│こ 尾 根 が 延 び る こ と か ら , こ の 部
分 で は , 比 較 的 新 し い 貫 入 が あー。 た の か も し れ な
6. 地形 ・ 底質 の まと め
潜 航回 数 も多 く, 枕 状 溶岩, 熱 水 マ ウン ド, 材
木 状 軽 石 など 変 化1て富 んで い る A海 域 東 方 の,’・
な
い。 ま た。 こ の 海 丘の 鵬 造 が 複 雑で, 小 崖 がい く
つ も 見 ら れ る こ と も, こ の 影 番 か も し れ な い 。
さ らに 東 の海 丘, 即ぢ
つしま86−1 梅丘j’
から ’な つ し ま84 −2 洵 丘 ’ま
で1こつ い て みて み ると, 山 頂 の 第 】地 帯 につ いて
な つ し ま84 −2 海 丘 ’
で は , ど う で あ ろ う か 。 こ こ は , ’な つ し ま84 −
西
1 東 海 丘 ’ の 東 , 約 2k ml
こ 位 置 す る。こ こ で は ,
海 丘“ 。 ’な つ し ま84 −1 東 海 丘“ に て , 火 口 地
火 口 状 地 形 は 見 ら れ な い 。 岩 石 は ,軽 石 が 主 体 で ,
形 を 示し た。 し か し な が ら, そ の 火 口内 で 見 ら れ
特 R:材 木 状 の も の が よ く 観 察 さ れ た。 ま た, 堆 積
た も のは,
‘・な つし ま86-1R
物 上 に 黄 色 変 色 物 を 随 所 で 観 察 し た が 。 こ れ が,
は,
“ な つし ま86 −1 海 丘 ’,“ な つし ま84-1
丘 ’・
では 枕 状溶 岩R:
よ る 小山, ’な つ し ま84 −1 西海丘 ’で は 熱 水性
何を 意 味 す る のか は 今 のと こ ろ 不明 で あ る。
次 に 。 同 じ A 梅 域 の ’伊 平 屋 海 凹 中 央 海 嶺 の
マ ウ ンド。 ’
゛なつ し ま84 −I 東 海 丘IIで は 溶 岩 に
よ る 小 山と , そ れぞ れ異 な って い る。 さ らに, 岩
質 が ’なつしま86-1
梅丘“ど
な つし ま84 −1 洵
“
の 地 点 ( な つ し ま86 −2 海 丘 )
れ て い た た め 潜 航 前 こ こ│こは 枕 状 溶 岩 が 産 す る
丘 ’ の闘で, 大 き く 異 な る。 即 ち。’な つしま86-1
梅 丘 ’では, 玄武 岩で あ る が,II なつ し ま84-
126" 56.5' E
で あ る が,以 前, 同 海 嶺か ら 玄武岩 がド レ ッ ジさ
J
こ と が 予 想 さ れ た が 。 予 想Sこ反 し て 枕 状 溶 岩 は 見
あ た ら ず , 板 状 の 岩 石 の み が 広 が って い た。 こ の
海 丘 ’で は, 石英 安山 岩 一安山 岩 を 示 す。
伊 平 屋 海凹 中央 海 嶺 西 部R二
お い て は, 玄 武 岩 の
岩 石は 主と して 玄武 岩 質の 火 砕 岩か ら構 成 され る
報告 が あ る( Kimura et al.,1986 )た め, 玄 武
よ う で あ る が , こ れ が 形 成 さ れ る メ カ ニ ズ ムは 今
岩 の 岩 相 の 東 端点 が, この・1なつしま86−I 海丘 ”
のと こ ろ不明 で あ る。
次│こB 海 域 で あ る が , 潜 航 の 行 わ れ た ’な つ し
と 考え ら れ る。 そ れ ゆえ, 伊 平 屋 梅 凹で の 玄 武 岩
の 貫 入 は, 総 延 艮30kml ご及ぷ で あ ろ う。 そ の 玄
ま234
武岩 東 端点K 最 も近 い 海 丘 が, ’I
な つし ま84 − 】
つ の ピ ー ク が 存 在 し た。 こ の 洵 丘 で は , 枕 状 溶 岩
西海 丘 ’で あ り, こ こ で 熱 水活 動 が見出 さ れた の
が 観 察 さ れ た が , 堆 積 物 の 少 な い 新 鮮lこ み え る も
であ る。
の は111腹 で 観 察 さ れ , 活 動 は 剥 方 R:移 って い る と
こ の 海 丘 の 北の‘’
若 潮 小海 盆 ”で , 高い 地般 熟
M 丘 ’は 比 高6()Om あ り 。 そ の 頂 上 部 は 2
考え ら れ る。
流 量 が 測 定さ れ た(Japanes
e DELP Research
7.
Group on Back − arc Basins, 1986 )こと や,
宕
石
伊 平屋 洵凹 中 央海 崩 で 明 瞭 な 地 磁 気 のIIミ異 常が 低
A お よ び B 海 域 全 般 を 通 じて , 枕 状 な い し は ,
くな る こと か ら, こ の ’若 潮 小 海 盆・’下1こは , 熱
そ れ が 壊 れ た形 状 の も の が多 く。 ここ で 扱 っ た試
的に 高 い も の, 即 ち マ グマ が 比 較的 浅 所 に 存在 す
料 は 黒 色 を 呈 し。 や や 多 孔 質 で あ る 。 鏡 下 で は 褐
るこ と が 考え られ る。 そ の マ グ マ が 海 底 而R:現 れ
色 ガ ラ ス の 多 い 石 基 中 R:。 か ん ら ん 石 の 斑 晶 が 認
た 最 も新し い 海liが , 玄 武 岩最 東 端 で 堆 積 物が 他
め ら れ る 。 斜 長 石 斑 品 を 含 む も の も あ る。
の 海 丘に 比 べ段 違 いlく少ない ”
なつし ま86-1
A − 】A , A − 1B ( 表 1 の サ ンプ ル A を さ ら
m&"
と 考え ら れ る。 し た が・,て。 マ グ マの 浅 いと 考え
│こ 細 分 し た も の 。 以 下同 様) , A
ら れ る“ 若 潮小 海 盆 ”西部│こ最 も近 いI’な つ しま
B.
84-1
− I B の 9 試 料│てつ い て 全 岩 化 学 分 析 を 行 り た。
西 海 丘 ”に て 熱 水活 動 が 見ら れ たと い う推
― 6, A
結 果 をSiOz
定 が 成 り 立。
つ。
ま た , ’な つ し まM-
A
I 東 海 丘 ゛で 見 ら れた 比
較的 堆 積物 の 扣い が 少 ない 溶 岩ド ームや, チ 厶 二
JAMSTECTfi DEEPSEA RESEARCH ・│!
咽
冫i
― 7 A. A-7B.
― 2A,
B
A-2
- 1 A, B
−
(Na20 +KIO )図( 図12 )とA1201
−( Na20・・・k2o>- SiOI
図 【ISI】3
μ こ示 す。 い ず
れ の 図1こお い て も 高 ア ル ミ ナ 玄 武 岩 の 領 城 内 に 点
181
q0 5
● 60 70
8101
図12 溶岩のSiO2−(Na20+K103図
ALK: ア ル カ リ 玄 武 岩. HAB : 高 ア ル ミ ナ 玄武 岩, THOL: ソ レ ア イト 。
SiO2 −( NalO + K20 )diagr
am o
flava samples.
ALj
(:Alkali ba s
a)t
, HAB: High 一alumina basalt, THOL : Tholeite.
図J3
溶岩のA1203 −(Na20+K20)−S1
02図
AI ≪Oa - (Na 2O 十K2O) - Si02 diagram of lava samples.
示 さ れ る。 こ れ らの 化 学編 成 は こ の淘 域 の火 山 岩
頂西側I−1に1か所(Aマウンド)(27’ 34.4'
が 鳥孤 型で あ るこ と を 示し て い る。 な お, 微 鼠 元
N. 127 ° 08.6・E)と,東 側 火 ロ リ ムの I−4 に
素 そ の他 の分 析 を 含 め て , よ り 詳 し く は 本間 ほ か
3か 所発 見さ れ た。 I− 4 の 熱 水性 マ ウ ン ドは ,
(1987
規 模 が 小さ く, そ れぞ れ直 径3
)R:記 哉, 考 察 さ れて い る。
― 5 m 程 度 で ある。
I− 1の ¨ A マ ウン ド ’は, 規 模 が 大き く 長径20
数 m, 幅10 戳 m, 高さ 5mlてな る。
“ Aマ ウン ド ’
8. 熱 水 性マ ウ ンド
に は, ’な つ し ま84-
8.1 形 状 と 温 度測 定
】西海 丘 ”へ の 4回 の 潜 航
の う ち 3回 たど り つ い た 。 そ の ビ デ オ 記 録 よ り マ
勲 水徃 マ ウ ン ドは, なつ し ま84 −1 西 海 丘 の│。│。1 ウ ンド の 形 態 を つ か み ( 図14 ),I ’A マ ウン ド ’
182
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH 1qs
冫・
表 1 採 取 試 料一 覧 表
Rock samples collected.
S. T
(Di ve.k)
STD 探暝 サンプ ル喬号 l採 集 用 具
( m) (a g )
鋒 度
経 度
St.230-1
(Di ・e.210)
27 ’ 剖.37 ″
127* 07.18 ’
1357
A一 里
U2S 卯6分 〕
マニ ピ ュ レ ー−夕
Aこ き さ
(c m)
憺 zIxllxg 1 な つ し ま蠢6-1嶌Fi
25×17×151 pillov lava .
(鵲
|
St.2 釦-2
(Di ・e.23・)
St.231-1
〔Diie.231
27’ 34.12 ″
127 ° 07.4s ’
27
‘ 31.63 ’
127 ° 08.6s・
〕
1336
A −2
(13 畤53分)
176 2
(il 畤4&分)
マこーど.X レ ータ
コアキ ヤウチ ャ
ー
迦:翩
、抽
.内 田)
14x12 ×10 な つ し ま86-1 嶌ri
12xs xl i 気 泡 多 敵 あ り .
玄
莽武 岩.
゛田)
I ( 鷸 翕;:こ
汕 、r
井 田 、内
、
コ ア 1
|
¶
採 取 鳶・: 瀲噪 . 田 代. 桜 井 】|
27
‘ 34.41'
127 ’ 08.15 ’
1 534
A −3
(13畤10仞
マニ ピ ュ レ ータ
10x
5x5
(Dive. £31)
St.232-1
(Di ve.232)
27 ’ 34.41 ’
127 ’ a8.s5 ’
154 0
A −4
(13畤1S分3
小霤 電勁 グ ラブ
嚮
叩
St.231-2
考
な つ し ま64-L 西 漉 丘 |
表 面 は 擶 .中 は 黄 色71ai 藻 色 . l
パ イプ 状 ・ 鈿 片 状 のi 麈 化詢 I
( 探 取 名 二加 佞、 田ft 桜 井) 、
な つ し ま 桐-1 西i黻丘
A−3と同じも の .
A − 3 で 認 めら れ た鰄 色β}哉 分
が A − 4 に は な い.
c採 取sll=田 中 . 井鈿 、 赤 沢)
St.232-1
ヅ
同 上
154 0
【DM.23
St.Z33- 】
27 ° ]】.31’
(Di ve.233) | 126 ゛ 56.63 ’
コ アキャッ チャ
ー
コ ア
(13畤15分)
コ アキャッ チャ
ー
コ ア
(lt・細1分)
97 1
な つ し ま黼-2 洫 丘
c伊 橢 鵑 釦
{觀
l
SI.231-1 l
な つ し ま84-! 西 海 丘
(撮 取 老 :田 中 、 弁田 、 赤 沢)
网 上
阿.ヒ
(live.233)I
A −5
(12畤17分)
マ ニ ピ ユレ ー タ
15X12X4
者 : 伸 .田 代 、黝}
な一
つし まs卜2 略li
冫
黒 っぽlj41 石 .
表而 は 発 砲 し て い て も ろ い.
( 網 嫦 : 仲 .田 代 、鈴 太)
St.232-2
(Dive.233)
27 ° 31.33'
121
‘ ss.60 ‘
967
A− 6
(IZ畤2吟)
マ ニ ピ ユレ ー タ
21×15×12
な つ し ま 蒻-2 晦 1
−1 勦 黽耿 に 旄 れ た よ うな 襖 扱 ス
コ リ アの 樣 な 淨 で あ る が 砥 い
( 採 取 者 : 伸 、田 代 . 鈴太)
St.233-3
(Di ve.233)
27 ’ 31.1s ’
12・ ’ 56.3[
920
A −7
(13畤30 分)
マニピ冫 レ ー タ
: 挑::
な つ し ま8卜2 汕il
冫
萋 面 は 黒 っぽ く が さ がさ し て い
る.
14瘴ll麕 : 彜 、田 代 . 鈴太)
St.233-4
CDive.233)
27 ’ ]1.231
12s ’ 56.15 ’
91 8
A −8
{14呶 吻}
マ ニ ピ ュレ ー タ
ぶ
グ2
な つ し まS6-2& 丘
衷 面は 黒・.ぽ く が さ が さ し て い
る.
穴 の中 に 誂丿濆状 の 愿い ガ ラ ス 貿
の も の多 数.
( 採 取 渚 : 神 .田 代 、 鈴 木)
St.234-1
(Dige.231J
JAMSTECTR
27 ’ ot.z9 ’
12s ’ 37.s3‘
1 208
B −1
(12申 坿)
DEEPSEA RESEARCH ・.L9871
マニピ ュレー タ
悶
悶
累 図 毎l
表 面4ま黒 っ ぽ く 釼 か い 鳬泡 が 多
数 あ る .{
採取 奢 : 安1氤 内
田 . 桜 井}
18 3
の 模 型を 作 成し た ( 写 真4, 6, 7 , 8 ) 。 た だ
所 もあ っ た ので, 裾か ら 3m ほ ど 離 れた 場 所 で 温
し。 ’A マ ウ ン ド ’ の 西部1こおい て は, デ ータ 不
度 勾 配 の 測 定 を 行 っ た 。 得 ら れ た 温 度 勾 配 は16 ℃
足 の ため や や 正確 さ を 欠く 。 ’IAマ ウ ン ド ’ の ピ
ー クは, 複数 存 在 し, そこ より 尾 根 が 延 びてい る。
/ml r も 逑 L , 標 準 的 な 熱 伝 導 串 の 値 を 仮 定 す る
マ ウン ド は主 に 黄 色 物 と 黒 色 物 か らな る が, そ の
れ る。
よ うな ピ ーク や 尾根│とよく 黄 色 物 が発 達 し。 そ れ
ら は 高 さ 数 cm の 尖 状 形を 示 すこ と が あ る。
中 部 沖 縄ト ラフ 海 域 は, 1984
年のDELP
と U −14W / m 2 と い う 異 常 な 高 熱 流 量 が 求 め ら
こ の マ ウ ン ド の 周 辺 で も, 規 模 は よ り 小 さ い が
同 様 R:黄 色 い 物 質 が 付 着 し た マ ウ ン ド が 観 察 さ れ
調査
て お り , そ の 一 つ の 近 く の 平 担 部 で も ,致W/m'
の 結 采に より 。 最近 火 山活 動 が起 こ っ た 可催 性 が
と い う 高 熱 流 詆 が 測 定 さ れ た。 従 っ て , 熱 水 活 動
高い と 考え ら れて い る 場所 で あ る。 特│こ, 伊平 屋
4 あ る 程 度 の 範 囲│こ 広 が って い る も の と 思 わ れ る。
海 凹 ( 図 ) 内 で は, I W/m2 を 超 え る 高熱 流 量
も 測定 さ れて い るこ と から, 熱 水 活 動の 存 在 が予
illさ れ て いた。 そこ で, 本 潜 航調 査R:参 加 す る に
あ た って , 温 度プ ロ ー ブを 作 成し て 水 温 お よ び 堆
積 物 中の 温度 勾 配の 測 定を 試 み た。 温 度 セ ン サと
8.2 熟 水 性 マ ウ ン ド
サ ン プ リ ン グ は , 図14 の ● 印│こて 行 わ れ た。
1.
第231
表2
試料 の全分析
IC St.231-2
の サ ン プ ル( サ ン プ ル 番 号 A
し て は サ ー ミス タを 使 用し 。 長さ 約jlOcm の ブ ロ
− 3 ) の 全 体 の 分 析 値 を 示 し, 参 考 ま で に , そ の
ー ブ の 2 か 湎 叔:取 り つ け て( 間 隔 約25
周 辺 の 堆 禎 物, 岩 石 の 化 学 分 析 鍠 も示 し た ( 分 析
cm) 温 度
勾 配 が 測 定 で き る よう│こした 。 温 度 測定 器 根お よ
者 , 井 沢 英 二 ) 。CI
びレ コ ー ダ ーは 市 販の も の を 利用 し,1 /100 `C
por
t water salt
の 分 解 能 で 2点 の 温 度 の 連 続 記録 を と っ た。
Ti.
今回 の 潜 航 調 査 で は, 1984 年lて高熱 流 且力堋I眤
Mn
は ま だ最 終 値で は ない 。
を も つ 試 料 は 室 温 で 乾 燥 し た.
そ して Pを 除 い た 主元 紫 は筒 便 法で 分析
さ れ た。 他 の 元 素 は 蛍 光 X 線 【理 学 電 機 社 製
さ れた 凹 地│と隣 接 す る 小さ な 梅山 で あ る な つ し ま
F − 4 型 . Cr管 球, 50kV,
8jl− 】海 丘 の 頂 上付 近 で 熱 水 活 助 を 伴 う マ ウ y ド
SGS GSP
が 発 見さ れ たの で , 主│ここ の マ ウ ンド 付 近 で の 温
に よ っ て 含 有 量 を 求 め た。 Cr と V を 除 く 原 子 番
度 測定 結 果│こつ い て 報 告 する。
号11 以 上 の 全 元 素 を 測 定 。 検 出 限 界 は 約10
A マ ウ ンド は, 高さ5
り が10 −20m
― 6 m, 水平 方 向の 拡 が
程度 の 規 模 で , 樋 数の ピ ー ク と そ
50
mA)
■ IK
標準試 料 U
― 】と の 相 対 強 度 を 測 定 し ,補 正 計 算
lとよ り 分 析 さ れ た 。HIOg
ppm
+l は お よ そ10001C
で
重 量 欠 損 か ら 決 定 さ れ た 。 C02と 有 機 物 のloss
れ か ら 延 び る多 くの 尾 根 を 持っ て い る。 尾 根IC 柚
を 含 む 。105 ‘ C に お け る water 】
ossは H1
0(−)
と
っ て , 黄 色い 物 鬟 が 付 着 し てお り , そ の と こ ろ ど
し て 独 立 に 示 さ れ た。
こ ろ で, 暖か い 水 が 湧出 し てい るた め と 思 わ れ る
X RF の 結 果は 。 水 分 の測 定 を行 った 後 補正 計
「 ゆら ぎl が 観 察 さ れた。 湧 出 し て い る 水の 温度
算 を や り 直 す ので , お よ そ の 値 はで て い る が中 間
は 約 6’
C と , 周囲 の 水 温 に 比 べて 2゛
C 程 度高い
値 で あ る。 試 料 は い ず れ も 空 隙 に 富 み , 多 量 の 海
だ け で あ る が。 プ ロ ーブ を 突 き 刺 し て 内 部の 温 度
水 を 含 ん で い た は ず で あ る 。CI.
を 測 定 し たと こ ろ, 表fi か ら 数 十cm
分 とNa.
の 部 分で40
Mg,
S.
Br
の大部
Sr の 一 部 は 海 水 か ら の 蒸 発 残 留
−50 ’
C と 非 富 に 高 温│こな っ て い る こ と が判 明 し
物 と 思 わ れ る 。 XD , XRF の 結 果 か ら み て , 玄 武
た。 他 の 部 分 は, 褐 色の 物 質 で 覆 わ れ て い る が。
岩, 石 英安 山 岩, 軽 石 は 熱 水 変 質 の 影響 を 認 め な
表 面を崩 すと 内 部 は や は り 黄 色 の 物 質 で で きて い
い 新 鮮 な も ので あ る。 熱 水 マ ウ ン ド は, 非 晶 質 の
るよ う で あ る。 表 面 が 褐 色 の 部 分で は , 内 部の 温
Fe 水 酸 化 物 と 考 え ら れ る 。 さ ら に , 非 晶 質 シ リ カ
度 は20 ’
C 程 度 で あ った 。 な お こ れ らの 物 質は ,
が 多lal ご 混 在 し て い る こ と , As の 存 在 か ら ,あ る
鉄│こ富 ん だ 熱 水溶 液 か 地 下より 湧出 し。 海 水と 反
程 度 の 高 盈 熱 水│こ由 来 す る も の と 思 わ れ る 。 M 。
応 す るこ とR:よっ て 生 成 し た 熱 水 胖 増積 物C 後述 )
もそ のよ う な 熱 水に よ って運 搬 さ れ た と 思 われる。
で あ る らし い 。
し か し, Co.
マ ウ ンド の 周囲Sこは 通 常の 堆 積 物 で 徊 われ た 場
184
Nit
Cu,
Zn
に 乏 しい こ と は, 海
水起 原 の熱 水と して は 特 異 で, む し ろ陸 上 の 天 水
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH ・1
叫冫・
図14 A
マ ウ ンド
Mound
A
図14 −UI
航 跡 SI
Track lines of ' S ⅢNKAI 200
(11 : Ye
l
low material,
(2); Crest, 13 】:Track
C41 : Track of tlle 235 di
図14 −C21
【卩.
or lhe 231 dive.
ve, 15):Track of the 238 dive.
サ ンプ リ ン グ , 測 定 位 置 図
Samp 】
】ing and observation sites.
111:Yellow material. 121: Crest, 931:Sampling position,
C41 : Observation
po
int or temperature,
(5): Position
marker buoy. Numerals show di
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH・1q
s71
o
f th
e
v
ing numbers.
185
起 源 の 熱 水 系│こ似 て い る 。 な お , 沈 植 物 は , マ ウ
ンド と 火 山 岩 か ら の 泥 質 物 の 混 合 物 と い っ た 化 学
組 成 を 示 す。
2.
第231
潜航試 料 の細 分 分析
図j5 は 肓231 挙 航 で 採 取 さ れ た 沈 殿 物 を 色 調 と
産 状 か ら 3看 に 分 類 し て 化 学 分 析 し て 図 示 し た も
の で あ る。 第 1は 緑 褐 色 で , 量 は 少 な く , 熱 水 湧
出 口 の 中 央 部 に 局 部 的 に 存 在 す る 。 第 2 は, 第 1
を 取 り 囲 む よ う に 多 量│こ分 布 す る 黄 褐 色 の 沈 殿 物
で あ る。 第 3は, 黒 色で, 第 2の表 面を 溽 く広 く
被 覆 素 る よ う│こ分 布 して お り , 色 凋 ・ 産 状 は マ ン
N0.
1 No.
ガ ン殼の 特 徽を 有 して い る。 ただ し, 第 3の薄 い
黒 色 被覆物 の みを 分離 ・ 分析 す るこ とは 困 難で あ
図15
熱 水 沈 殿 物 のSiO2
ンを M nO と し て10 澎 近 く 含 有 し て お り , 肉 眼 観
察 結 果 と 一 致 す る。 な お , 第 1, 第21 ては0.2
%
, 全 Fe20 3含 有 量
ぬ 1: 緑 褐 色, Na
2: 黄 褐 色 , ぬ 3:
暗 褐 色 。 嶐 3 の 暗 色 はMn
―Oxide の
混 入lごよ る 。
Si02 and total
Fe,03 contents in
未 滴 の M nO が 含 ま れ る│こ 過 ぎ な い 。 化 学 分 析 結
hydrotermal precipitates analysed
果 か ら M nO とU20g 十l・ H20卜3 を 除 去 し て100
by Y. Kato.
阨1 : Greenish brown. Na2 : Yellowish brown,
洳3 : Dark brown.
澎1と換 算 し, 主 嬰 成 分 で あ るSj02
, Fe2
01 を 図
示 し た ( 図15 )。 M nO を 除 去 し た の は マ ン ガ ン
殼 混 入 の 影 響 を 除 く た め で あ り , H20 g
+}
・ H2
0
N0.
3
( 加 藤 祐 三 分 析)
っ た ため,g 下で い う 第 3には 色 調が 第 2と類 似
し た 沈 殿 物 を 多 量 に 混 入 し て い る。 第 3 は マ ン ガ
2 Da
【k color of Na 3 shows precipitates
due to miχing of M n−O χide.
H を 除 去 した の は, 試 料ご とに あ るこ れ らの含 有
量 の差 の 彫響 を 除 く ため で あ る。
図 に 見 る と お り , 第 1, 第 2,第 3 の 順 眈:SiOz
が 増 加 し, 逆│こFe103 か 減 少 す る。 す な わ ち 。 出
口 近 く の, 現 在 沈 殿 鈎 が 形 成 さ れ つ つ あ る 場 所 で
は 他 の 部 分 よ り も 鉄 が 多 く 含 ま れ , 逆│ご 時 間 を 経
過 し た 部 分 で はSiOz
3.
第231,
238
が 多 い。
231: 表 面 か ら 削 り と り , 色 の ち が いlこ
A-
3-
5 ( 黒 褐 色 ) ま で 5 つ│て
わ け て 分 析 し た。
As, Sb, Hi, Zn, Co
{23 試 料 を 王 水で 分解 し。 溶 液g:つ い て は 原 子
定し た。
: 原 子 吸光 法
結果
U 】DIVE 231
で 得 ら れた 試 料(
A ― 3) は 鉄
を 主成 分と す る もの で あ り, DIVE 238
で得
ら れ た 試料 ( A− 2)は マ y ガ ン を 主成 分 と
238 : 表 面 か ら 削 り と り, 色 , 固 さ で 3
す る もので あ った ( 表3 )。
1 < 褐 色。
(21 両 者を 比 較 す ると 鋏 質 試 料 ( A − 3) で は
ご く 軟 ら か い ) A −2− 2 ( 黒 。
ヒ 素, コ バ ル ト含 有 量が 多 い傾 向│こあ り, マ
軟 質 )A − 2 − 3 (瓜, 硬 質 )
ン ガ ン質 試 料<A-2)
つ│こ わ け た 。A-
2-
で はモ リブ デ ン, 亜
鉛 含 有量 が 多 い( 図16J 。
分析 法
非 破 埴 中性 子 放射 化 分析
京 都 大 学 原 子 炉 実 験 所1こて 非 破 壊 で 中 性 子
186
Mo.
I. R.( 不溶 性残 さ )
: 重量法
よ ってA − 3 − 1(赤 褐 色) か ら
Ⅲ
Fe. Mn.
Na. K, Ca. Mg
試料
DIVE
た.
吸光 法, 不 溶 性 残さ に つい て は重 量 法に て 測
潜 航│てよ る 試 料 の よ り 詳 細 な 分
析
DIVE
を 照 射 し, 短 寿 命お よ び 長 寿 命核 師 を 曩II
定し
{31 鉄 含 有 量 と ヒ 素, マ ン ガ ン含 有 且と モ リブ
デ ンは そ れ ぞ・れ 強 い 正 の 相関 を 示 す。
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH ・j
惻7・
す る と, 水 温 異 常 の 割│こは メ タ ン 濃 度 は 低 い こ と
(4 ) 今回 の 試料 の 特 徴は モ リブデ ン 含 有量 が 最
高値で2500ppm
(A ―2) と 高 いこ とで あ る。
が わ か っ た ( 蒲 生 ほ か ,1986 )。
こ のよ うlごモ リブ デ ン含 有 量 の 高い マ ンガ ン 堆
本 城 の 熱 水 性 マ ウ ンド は , 分 析 桔 果 を み る と,
積物 はト ン ガ ーケ ルマ デッ クの島 弧の 熱 水系 に お
本 体 は 黒 色 部で あ っ て 。 そ れ は , マ ンガ ン を25 −
い て みら れ る( Moorby et al.,1984) 。
3451a
上 , モ リ ブ デ ン を0.2
−0.3
%以 上含 んで
い る と み ら れ る。 M 。│こつ い て は 。 主 マ ウ ンド│こ
出 水を 採 取 して 分 析 をし た 結 果, メ タ ンガ ス濃
度 は200gcc / ㎏ で, 東太 平 洋 海膨 等 の例と 比 較
つ い て は , 全 体 積 が280m3
と 見 積 も ら れ る。そ の
う ち, 熱 水 を 湧 出 す る 黄 色 部 分 が v
enU てあ たる部
衷 2 化 学 分析 表( 伊 沢 英 二, 中 江保 男 分析J
た だ し, St. 135-2, 140-1
はI’
な つ し ま84 − )東海 丘’,
140−1−b ぱ なつし ま84 −2 海 丘’ の サ ンプ ル ( 上田 ほ
か,1985 参 照 )。
Samples of St. 139 − 2 and 140 − 1 were recovered from
the Nat sushi ma 84 − l east knoll and those ofSt. 140−
1 −b were fr
・m the Natsushima 84 − 2 knoll (Uyeda et
al., 1985).
__
A −1
basalt
St. 139-2
andesite
St 』40 −1
pumice
St. 141 -b
sediment
A −3
mound
5
Si02
T 10 2
A 120 3
FezOs
FeO
MnO
MgO
CaO
Na*0
K 20
P 20 s
H 20 (+ )
H*0
H
T.、t 。1
49.・5
0.99
16.35
2.63
6.?7
0.16
9.】
l j.66
2.37
0.49
0.16
0.62
0.05
70.57
0.30
13.37
1.31
1.45
0.10
0.70
1.10
67.05
0.37
13.29
1.33
1.71
0.08
4.85
2.51
0.07
5.42
2.42
0.06
2.45
0.15
100.84
1.03
2.49
52 44
0.30
6.78
19.24
0.68
1.36
2.14
29 26
0.00
0.15
40.57
0,38
1.96
1.
1】
0.31
3.05
4.59
0,09
1.88
3.27
2.42
0.20
6.34
3.43
0 .54
13.10
7!; q
98.93
99.93
99.48
98.47
100
2600
77
HO
480
16400
94
120
290
180
22
−
19
−
28
−
−
−
0.45
ppm
S
CI
Rb
Sr
Ba
Zr
Ga
Co
Ni
Cu
Zn
As
Mo
Ge
Br
JAMSTECTR
170
3200
−
250
−
50
32
32
64
10
54
−
−
−
−
DEEPSEA RESEARCH 119871
320
200
−
−
6
−
33
−
−
−
28
65
420
12900
59
160
340
84
16
−
45
−
34
33
−
−
85
680
27900
−
170
210
−
−
−
−
−
−
300
96
20
140
18 7
10 20 30
fin (
t)
図16
第231,
238 潜 航 によ る試料 の 分析( 大森
保 分 析l
U3 ; Fe と Mn の関 係,12): Feと ASの関 係 ,
133 ・ Mnと M・ の関 係。
Analysis of samples recovered by Nos. 231 and
238 Dives, analysed by T. 00mori.
113: Re] at
ionship between Fe and Mn.
121: Re】ationship bel
we
en Fe and As.
131: Re】
at
ionship between Mn and M0.
分 と すると , その 分 を 差 し 引い た 体 積 は220m3 と
2901
見秋 も ら れ る。 こ れ が マ ン ガ ン 質 部 分の 容 量 と す
kg, Ni が70 kg. Zn
ると, そこ で は. Mn がお よ そ520t
が1 −2kg
188
以 上,Feが
以 上,Moが 5−6t 以 上,As がお よ そ60
がお よ そ280 ㎏ ,そしてCo
含 ま れ る 計 算と な る。
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH ・lS7 ;
ら, マ ンガ ンは お よ そ520 1 以 上, 鉄 が2901
9. まと めと 今 後 の 課 題
梅底 で の 熟 水活 動 は, 発 散 型プ レー ト 境 界, 例
以
上, モ リブ デ ンが 5 −6t , コバ ルト が1 - 2 kg
え ば 東 太 平 洋 の フ ァン デ フ カ 梅 嶺 , 東 太平 洋 海
含 ま れるこ と が推 定さ れ る。
l彭21 ’N , ガ ラパ ゴ ス拡 大 軸等 で 見出さtvている。
g8】 今 後の 課 題 :よ り 高 温 の ブ ラッ クス モ ーカ ー
し た が っ て。 背 弧 海 盆 で あ る沖 縄 ト ラフ で, 熱 水
活 動 が 発見 さ れた こ と│こよ り。 眥弧 拡 大 の証 拠 の
ひ と つ が, 加 え ら れた わ け で あ る。 し か し , 沖 縄
ト ラフ の熱 水 地帯│とお いて は, 上 記中 央 海嶺系 熱
水地 帯 に み ら れ る 疏 化物 鉱 床 や, 熱 水深 洵底 で み
ら れ る 独特 の 生物 群 築は, 見出 さ れて い ない。
以 上 の結 果を ふ まえ て, 小 論 の まと め を行 うと
以 下 の よう│こな る。
田
沖 縄 ト ラフ中 軸 郎│こは 多 く の 海嶺 や 海 丘 が 分
布し て い る が。 地 溝 帯を 形 成 す る地 域内 で 玄 武 岩
か ら な る山 と 安山 岩 ま た は 石 英 安 山 岩 か らな る山
が 近 接 して 分布し 比鮫的 最 近 ま で 活 発 な 括 動 を し
て い る。
!2 】 典型的 な枕 状 溶岩 の形 態 を し め す 火 山 岩 か ら
な る山 が 沖 縄 ト ラ フ内 で 今 回 初 め て 確 認 さ れ た。
13} 同 じ 水中 噴 出 し た 溶 岩の 山 で も枕 状 溶 岩 か ら
な る 玄武 岩 の山 と そ のよ うな 溶 岩の 形 態 を 示 さ な
い 石 英安 山 岩 一安11」
岩 質 の山 と が 比 較的 近 接 し て
見 ら れた。
{1 } 沖 縄ト ラフ中 軸 鄙sこ熱 水活 動 があ ることは 予期
し て い た が, 期 待 通 り, 「 な つ し ま84 −| 洵 丘 」
頂 上 部│くお いて マ ウ ン ド 内で40 −50 ’C を 示 す為
水 性 噴出 物 か ら な る マ ウン ド を 複 数 発 見, 試 料 の
採 取 を 行 った。 こ の 地 域内で の活発 な 火山 活 動 の
明 らか な 証拠 と な っ た。
g53 な つ し ま84 − 1 東 晦丘 の 頂 郎は 火口 状 地 形 を
示 す。 基 盤岩 は, 石 英 安山 岩 一安 山 岩 か ら な る。
地 形は 複 雑で, 随所R:小崖 (10m 以 下) が 発 遭 す
る。 岩 石 上 の 堆 積物 は 多 い。 また, 溶岩 ド ー ムや
ブ ラ ッ ク ・ ス モ ーカ ータ イプ のチ ムニ ー│て酷似 し
た も の が 見出 さ れた 。
16} な つ し ま84 −2 海 丘は 主│て軽 石 から な る。 特
│こ材 木 状 軽 石 が随 所│こ見 ら れる。 火 口 地形 は示 さ
な い。
(7)& 水性 堆 積 物 は, 主1ご黄 色 部と 暗 色物 からなり,
黄色吻 は 主I
r 非晶 質 の水 酸 化鉄 か ら なり 。 暗色 物
は , 主1ごマ ン ガン か らな る。
A マ ウ ン ド は。 主体 がマ ン ガ ン賀 な 郎分と み
ら れ, 全容 傴お よ そ280 m3
と 推 定 さ れ, こ れ か
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH II卵71
189
・ タイプ の熟 水活 助。 硫 化 鉱 床等 の存 否 を 確 認し ,
酒 井 均 ・ 児 玉 幸 雄 ・ 木村 政 昭,1987 ,
熟 水活 動 , 熱 水 性 堆 積 物 の 分布 を 明 ら か に す るこ
1’
「 し ん か い2000 」│
てよ る 沖 縄ト ラフ の岩 石
と が必 要 で あ る。さ らに, 地形 , 岩 石 分 布, 堆積
の 主化 学 ・ 微量 元 素 組 成 ,D /H , ’・
O/1°
0,
物 分布, 断 層 の分 布 ( こ の 論文 で は明 らか に さ れ
s7Sr/1・Sr,1・3Nd /・44
Nd比 ’, 海洋 科 学
て い な い )等 を つ かめ ば, 熱 水活 助, し いて は背
技 術 セン タ ー試 験 研 究 報告(this isu
s e).
弧 拡 大 の テ ク ト ニ ク スを明 らか に す る こ と が で き
Japanese DELP
Rf・・
sやarch Group on Back ―arc
Basins, " Report on DELP 1984 Cruises
ると 思 わ れ る。
遅 い 拡 大速 度 の大 西 洋中 央 海 嶺 にお い て も, ブ
in the middle Okinawa Trough
ラッ ク スモ ー カ ー タ イプ の 熱 水 活 動 が 確 認 さ れて
Bull. Earthquake Res.,
お り(Rona
159-310.
ま84-
et.al.,1986 ),ま た , もじ
な つし
1 東 海 丘 ″ のチ ムニ ーら し き も のが 硫 化物
な ら ば, 沖縄 ト ラフ に お い て も ブ ラッ ク ス モ ー カ
ー タ イプ の熱 水 活動 が 期待 さ れ る。 生 物 群 集 につ
い て は, な ぜ 沖 縄ト ラフ に 他 の 熱 水 地 域 で み ら れ
る よ う な 生 物 群 集( 白 瓜 貝 や管 虫 等 ) が 見 ら れな
い の かに つ い て も問 題 の 残 ると こ ろ で あ る。
今 後 の 調 査 に あた り 望 む 点 は, 事 前 鯛 査を 詳細
Kimura.
M..
’,
(198a.
Univ. Tokyo,
Kaneoka, 1-. Kato,
61,
Y., Yama-
moto, S. Kushiro, I. Tokuyama,
H.
.
,
,
Kinoshita. H.
Isezaki, H.
Osida, A.,
,
,
Uyeda, S.
W.C.
1986.
,
, and Hilde, T.
" Report on DELP 1984 Cruises
in the
middle Okinawa Trough,
part V: Toμ)・
graphy and Geology of the central grab-
に行うことであ る。こ の 鮠 文 に みられ る様 な堆 積 物 ・
ens and their vicinity″. Bu】1.Earthquake
岩 石 の 分 布 。 岩 石上 の 堆 積 物 の 量 など は , 深 海曳
Res. inst.
航 カメ ラなど によって かなり 明 ら か に な ろ う。 さ ら
に 同 カ メ ラに よ って 熱 水 活 動等 を も 発 見す る 可能
Rona,
P. A
,
Uiv. Tokyoy 61
P Klinkhammer,
G.
, 269−310.
を 行 う べ きで あ る。 ま た, 現 シ ス テ ムによ ると,
Nelson, T.
λ, Trefry, J. H.
H. ,
, and Elderfield.
1986“, Black smokers. massive sulphides
テ レ ビ カ メ ラの 方向 , 潜 水艇 の 方 向 に つ い て 記録
and vent biota at the Mid ―Atlantic Ri・
が 残 ら な い の で , ル ート マ ップ 作 成 上 不 都 合と な
dge “ , Nature, 321,
性 が あ る。 そ れ らの 後 に, ここ ぞ と い う所 に 潜航
る。 さ ら に, STD
の 紀 録 の他 , 潜 水 艇 の深 度 記録
が, よ り 正確 な 水 深 図 作 成 に 必 要で あ る。 ま た,
こ の種 の 研 究 を 行 うSこあ た っ て 潜 水艇 の位 置 の精
,
33 ― 37.
・SHINKAI 200011 Research Group on the
Okinawa Trough, 1986,
" SHINKAI 2000
" Submersible
’ study on hydrother・
度 R:問 題 があ る。 音 密航 法4こよ り位 置 決 定│こ50m
mal activity in the middle Okinawa
の 誤 差 ( ト ラ ン ス ポ ン ダ ー 1基 ) があ る。 ”な つ
ough ; A preliminary report",
し ま84 −1 西 海 丘“ で は ,I ’
A マ ウ ン ド ’に む か
of papers of international Kaiko Confer・
っ た 3測 線 が そ れ ぞ れ同 一 A マ ウ ン ド の 位 置Sこ最
ence on subduct
大125m
lmizu.
の 差 が 出 た 。 ト ラy ス ポ ン ダ ー の 数 を 増
や すなど して , 少 し で も 正 確 な 位 置 を 求め るこ と
が 要 求 さ れ る。
Tr・
Abstracts
ion ZO
rw・is,
Tokyo and Sh・
】44-145.
土屋 利 雄 ・ 志 村明 利 ・中 西 俊 之
い2000
・しんか
≪ 1985,
カ ラ ーテ レ ビ シ ス テ ム の 開 発II 。 海 洋
科 学 技 術 セ ン タ ー 試 験 研 究 報 告 14,
参考文 献
25-36.
上 田 誠 也 一木 村 政 昭 ・ 田 中 武 男 ・ 兼 岡 一 郎 ・ 加 藤
蒲 生 俊 敬・ 酒 井 均 ・ 石橘 純一 郎 ・ 益 田晴 恵・ 小
祐 三 一久 城 育 夫 ,j985
, ’神 縄 ト ラ フ 拡 大 軸
寺雅 子 ・ 五 十 嵐丈 二 ・ 小嶋 稔 ・ 堀 田 宏,
の 研 究 ’, 海 洋 科 学 技 術 セ ンタ ー試 験 研 究 邦
1986 厂 沖 縄ト ラフ 海 底 熱 水活 動 の 地 球 化 学
告 特 集 号 ,123
的 研 究'≒
−142.
深 海2000 研 究 シンポ ジウム予稿 集
(in press) 。
( 原稿受珊987 年4月16日)
本 間 弘 次 ・ 日 ド 邱 実 ・ 加 賀 美 寛 雌・ 飯 泉 滋・
190
JAMSTECTR DE6PSEA RESEARCH ・1qS7・
‘'バ 0 りi平M 海.・,1:
中 火 海 嶺 1第233^H.t:
ft・
冫IIは ヌ1 5 J
lhcya Dccl}Ccllt!' a: ││ldgc lll N'C. 233 Divc.
1,ucalioll j sll;
gv11 111 1.'ljl. fi.
JA M STECTR
CEEPSEA RESEARCH I'
lS,'
1 9 1
写真2 伊平屋海凹中央海嶺(第233涓叺;位置は図5)
lhじyarj
ecp Ccntr;ji Rid^ir in Nm 233 Dive.
【.qcali。11 s
1 sll
uwlり n !゛
I
M.5,
写真3 沖縄トラフで初めて八卦拳された”なつしま86-1
M11 厂1 1. リ)i・UJ:, 宕?・; 陥‘1230
i'lli・Jw lava
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ヽ11.:.・'7
は 図6
〕
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n 1 11,・ Nill.
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ぷj UlVi・.1。JI ;111r,11 1
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19 2
JAMSTECTfl DEEPSEA
R
.ESEARCH i・y
写真4 なつしま84-1 東海丘
;│. 山│・自 火│
b.ij
】円 の 溶I,11 ド ー 厶
の 鉈 に り. い た さ れ たー/・ 厶 ニ ー 状 突 起
ヅ う・ , ク.I
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ベ モ ー カ ー'1'=!
の ・7 り,
二 −−に 酷1 以 し て い る .
一 一!I.
N alsIIs 11:nl;I M
− 1 叭・l.st ;,11
川1.
;│. !.;jul ciollll!
Ⅲ│.hc
sllm: Ⅲl cllah
卩11!lac::lヽ 】・,・s,・snhljiiK lhc llhlcl 、
ch Ⅲln、・ 丶・.T111
ヽ│・.h.
.!1)1111・ r:・│)│・
rs・111,ヽ,IIIr り,11 1111 s tlM11【・,・I.<>t
I・・
s;
‘)I' tjlc
s w;ls !I:,;:ll,i ;lt 111,・ l・,1。1・11 111、・│; n・;│
sll・・
w l1 111 :.`咄 . 8
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH Small
s m,lk, ヽ│
ぺ yjXc
;ili。11 1s
・1・.
19 3
写真5 なつしま234海丘上の角礫状溶岩。位置は図14.
Largc blocky lavas at t
[■ocalion IS
he Na
lsusllill;a 234 knoll
shm v11 111 「71g. II.
写真6 Aマウンド上の熱水湧出部,位置は図7 時I・副ll・X!7 -il-示される。
Ac11 丶・・j vcnl lJ1 11Vdj・。lh(・l・111111
Ⅲi,;:lld八.
j.
り cali。11 s
1 shlJw rl lj1 1・・!
M. 7 111
1 9 4
JAVISTfcCTH DEEPSEA RESEARCH I・・
ぐ
写真7 Aマウンド模型I,り│!,K ij・qi'.・J
Mixiol <U iih>'iiulA
J
.AM STEC・
1・
R DfcEPSEA RESEARCH ン・S.
iiiii<lr
l>v ivj.:\,uu'iKmu.
1 95
丶必
○丶
‘りTI.I!8 Aマウンド。aはしんかい2000
・)ビデオを合成して示した尾根
の一部。bはそれらに基づいて
制作した模型でaと同じ方向に
向けてある。aと比較してみる
と。山頂部から分かれる尾根莇
がかなり正確に表現されている
ことか分かる。この模型は・Iし
んかい2000'Iの大きさにほぼ比例
ML
て 作ら れ て い る。
Mound A. ;a;w<as made based upon I he photographs taken f ro:rvideo
inwes
of the ' SH1NKA! 2000 " (hiis a Model of Mound A. Good
correlation is recognized scUvecn tne mount) (a) and the mod21 <b).
The siw of mound A mibiwas
j he "SHINKAi
3000 ".
mice relativelythe same as that of
Fly UP