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コレステロールを減らします

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コレステロールを減らします
今月も2月号に引き続き、生活習慣病について取り上げたい
と思います。
今月のテーマは、『脂質異常症』です。
脂質異常症とは、高脂血症から改名された病名で、
血液中のコレステロールや、中性脂肪などの脂質が多くなる病気です。
放置
心筋梗塞
脳梗塞
動脈硬化
脂質異常症
放置
血管の内側に
脂質が溜まって
いく。
自覚症状なし。
上図のように、放置してしまうと心筋梗塞や
脳梗塞につながります。また、心筋梗塞や
脳梗塞を引き起こすまでは、痛みやかゆみ
といった自覚症状がない恐ろしい病気です。
血液中には、4種類の脂肪がとけこんでいます。
この2つが多いのが脂質異常症
リン
脂質
コレステ
ロール
中性
脂肪
2種類あります
LDLコレステロール
(悪玉)
HDLコレステロール
(善玉)
血液中に増えすぎると血
管壁に沈着し動脈硬化
の原因になります。
血液中の余分なコレステ
ロールを回収したり、血
管壁に沈着したコレステ
ロールを除去するため、
動脈硬化を予防する効
果があります。
遊離
脂肪酸
中性脂肪自体は動脈
硬化の原因になりま
せんが、中性脂肪が
多いとLDLが増えHD
Lが少なくなってしまい
ます。
脂質異常症は、
(1)LDLコレステロールが多いタイプ(高LDL血症)
(2)HDLコレステロールが少ないタイプ(低HDL血症)
(3)中性脂肪が多いタイプ(高トリグリセライド血症)
いずれかに分類されます。
平成22年度 『国民健康・栄養調査』によると、
脂質異常症が疑われる人の割合は、
男性:22.3%
女性:17.7%
にも、のぼります。
残りのページでは、
予防について紹介
します。
<運動で予防>
脂質異常症予防のための運動の重要性
○余分なエネルギーを消費し、体に脂肪が蓄積されるのを防ぐ
○血行を促進し、柔軟な血管をつくり動脈硬化を防ぐ
○悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロールを増やす
脂質異常症を予防するなら、有酸素運動(水泳、ジョギング、
サイクリングなど)がおすすめです。有酸素運動は、酸素をたく
さん必要とし、エネルギーを上手に消費することができ、全身
の血行もよくなります。
ここでは、日常生活に取り入れやすいウォーキングの方法を
ご紹介します。
<ウォーキングのポイント>
目線は遠くを見る
腕は後ろに
大きく引く
かかとから
着地
胸を張り、
背筋を伸ばす
つま先で
地面を蹴る
運動時の注意点
○体調・天候に合わせて、自分のペースで。
○準備体操・整理体操を忘れずに。
○こまめに水分補給をしましょう。
長く続けられるように
無理のないペースで
自分の生活に取り入
れてみてください。
<食事で予防>
体内にあるコレステロールの7割前後は、体内で合成されています。健
康な人は、食事からたくさんとりすぎたときには一定量以上は吸収されな
いように、また、それでも多すぎる場合は肝臓などにためるなどして、血中
コレステロールは一定に保たれるようになっています。しかし、高コレステ
ロールの人はコレステロールを蓄積しやすいからだになっています。
いずれにせよ、健康な人も、高コレステロールの人も、食事からとるコレ
ステロール量に気をつけることは大切です。
コレステロールを
多く含む食品
コレステロールを
上げる食品
コレステロールを
下げる食品
マヨネーズ、レバー、卵、
イカ、タコ、魚卵など
おかし、脂身の多い肉、
バターの乳脂肪分など
果物、大豆製品、きのこ、
野菜、海藻類、青魚など
少量でも体内のコレス
テロールを増やしやす
いので要注意。
積極的にとりましょう。た
だし、果物の果糖のとりす
ぎには注意。
高コレステロールの人
は、控えめにとるように
しましょう。
コレステロールを下げる
野菜をお味噌汁やスー
プにいれたり、果物を
ミキサーでジュースに
するのも良いですね。
きのこと豆腐の
味噌汁
ほうれん草と
りんごのジュース
脂質異常症は、遺伝子異常や他の病気に伴って
現れるものもありますが、8割以上は多くの生活
習慣に関連した原因が重なって発症すると言わ
れています。このスポ振通信が、皆さんの生活習
慣を振りかえるきっかけとなれば嬉しいです。
参考文献
厚生労働省ホームページ
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