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年 月発刊

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年 月発刊
2015 年12 月発刊
特許から技術の
未来図を描き出す。
特許は、企業の未来に向けた技術戦略を映す鏡と言え
を企業ごとにマッピングし、主要プレーヤーのトレンドや技術
ます。企業がこれから注力しようとしている技術、自分たち
トレンドを分析しています。未来、すなわち今後10年の技
が強みとしたい技術、将来の主力製品につなげたい新たな
術動向にフォーカスしている点で、過去から現在の分析に
着想などを、その企業が出願した特許から読み取ることがで
重点を置いた従来の「特許分析レポート」とは一線を画し
きるからです。さらに、複数の企業の特許情報を重ね合わ
たものといえます。
せることで、技術全体の進化の方向や企業間の勢力図の
言い方を変えれば、従来のレポートが現在進めている事
変化が透けて見えてきます。こうして得られる情報は、企業
業におけるリスクを評価するための「守り」のレポートだとす
が広報を通して発表した内容や一般に報道されているもの
れば、本レポートは企業が中長期の R&D戦略や経営戦略
とは必ずしも一致しません。
「あの企業がこれまでとは異なる
を立案する際に重要な示唆を与えてくれる「攻め」のレポー
分野の技術に強い興味を持っている」
、
「この新しい技術が
トということになるでしょう。どの領域が他社によって権利化
実現すれば既存の技術は置き換えられてしまう」といった、
され、どの領域は手付かずなのか、ある事業分野で革新的
実は知られていない重要な情報が特許の中に隠されている
技術を持つ思わぬ伏兵はいないかなど、今後の事業展開、
のです。
新規事業創出を検討する際には必ず知らなければならない
『特許未来マップ2016-2025 』
は、
自動運転、
再生医療、
情報がそこにあるからです。さらに本レポートでは、今後10
ウエアラブル機器、
ドローン、3Dプリンター、ロボットなどイ
年間に特許出願される可能性のある注目技術についても
ノベーションを起こす26の技術テーマを選び、各社の特許
論じています。
出願状況の分析などから、今後10年の特許と技術の動向
企業の知的財産関連部門だけでなく、戦略企画部門、
を予測します。
研究開発部門、マーケティング部門など、中長期的な企業
26テーマのそれぞれについて、キーとなる要素技術に分
戦略、技術戦略の立案に関わる多くの方に「未来予測ツー
解し、特許の出願件数や出願時期の違いによる残存期間
ル」としてご活用いただけることを願っています。
予測する技術
■自動運転
■フレキシブル・デバイス
■機能性食品
■HEV/PHEV/EV
■小型ディスプレイ
■植物工場
■HMI(human machine interface)
■生体情報デバイス
■スマートハウス
■IVI(in-vehicle infotainment)
■ウエアラブル機器
■BIM/CIM
■2次電池
■IoT/M2M
■ドローン
■スマートグリッド
■近距離無線通信
■3Dプリンター
■再生医療
■拡張現実(AR)/仮想現実(VR)
■ロボット
■遠隔医療
■ゲーミフィケーション
■脳波応用機器
■先進医療機器
■ソーシャルテレビ
特許分析の流れ
母集合の設定
母集合全体の傾向
分類軸の設定
技術要素毎の傾向
特許評価スコア
特許検索を行い、
一次母集合を作成します
各社の特許出願状況を分析し、
これまでにないアプローチで
今後10年の流れを予測します。
母集合全体の動向を
俯瞰します
より詳細に出願動向を俯
瞰するために、一次母集合
を、課題、製品種別、技術
要素といった切り口で分類
します
分類軸毎の動向を
俯瞰します
出願数と特許評価スコア
の比較を行い質の高い特
許が多く出願されている技
術要素を洗い出します
特許分析に関しては、分析対象の設定、
マクロ分析からミク
ロ分析という流れで実施します。
ただし、未来予測がメインであ
るため、出願状況から読み取れる技術要素ごとの傾向、特許
残存期間に基づくメインプレーヤーの変化、特許評価スコア
に基づく質の高い特許のトレンドなど、特定時点の事象の説
明にとどまらず、時間軸に沿って未来動向をひも解くことを特
徴としています。
特許未来マップ2016-2025
著者:アモティ ほか
2015年12月26日発行
■ レポート
(A4判、約300ページ、特装本)
■ CD- ROM
(本体に掲載された図表を収録)
■ 本体価格 300,000円+税
■ 発行:
日経BP社
■
■
分析・予測項目
市場トレンド
注目特許
プレーヤー・トレンド
世界・日本における各テーマ
の全体潮流を示し、関連した
市場についてユーザーが期
待するニーズを分析します。
市場トレンド、商品ト
レンド、
プレーヤー・ト
レンド、技術トレンド
を踏まえて、今後 10
年間にキーとなる特
許公報をピックアップ
し解説します。
市場トレンド、商品トレンドの動向、特許出願状
況、権利残存期間に関する特許マップから、
キー・
プレーヤーとそのトレンドをピックアップします。
ラ
イセンス目的で多種多様な特許を保持しているプ
レーヤーの特徴的な動きなどが分かります。
商品トレンド
世の中に流通する商品/サー
ビス群やその顧客価値に関
する期待機能、市場にインパ
クトを与える商品/サービス群
について解説します。
技術トレンド
市場トレンドと商品トレンドの分析結果、権利存
続状況、既存特許の価値評価を組み合わせるこ
とにより、特許を裏付けに今後10年間、
どのよう
な技術開発の将来像が描けるかを分析・予測しま
す。本レポートの中核となる独自アプローチです。
独自のチャートで特許動向、
未来の
1
2
3
出願人比率
4
出願人年次推移
5
主要技術-権利残存期間
出願人-権利残存期間
6
特許評価スコア
テーマ全体での各企業の出願割合。
数社の寡占状態でなければ、
参入障壁自体は比較的低いと推定できます。
出願件数上位の企業の出願推移。
同時期に出願が多いほど、
開発が盛んなテーマだと言えます。
2025年まで各年に権利が
存続している特許の推移。
上位20社程度を可視化しています。
[チャートサンプル]
主要技術年次推移
主要技術の年次推移。主要技術に関しては、
テーマによって俯瞰しやすい切り口を選択し、
製品での分類、技術的な要素で分類しています。
各技術に関して2025年まで各年に権利の存続している
特許の推移。技術自体が枯れてきていて、
開発が積極的になされていない場合は減少傾向になります。
特許を「外からの注目度」、
「自社の注力度」、
「権利/技術の強さ・広さ」、
「権利状態」の
四つの観点からスコアリングしています。
[チャートサンプル]
出願人比率:遠隔医療
出願人年次推移:遠隔医療
出願人合計
56
(5%)
出願人
56
(5%)
日立グループ
Medtronic
パナソニック
東芝グループ
Philips
GEグループ
三菱グループ
カーディアックペースメーカーズ
Siemens
キヤノン
帝人
オリンパス
その他
45(4%)
39(4%)
25
(2%)
21
(2%)
13(1%)
13
(1%)
13
(1%)
12
(1%)
12
(1%)
11
(1%)
200
180
160
140
750(70%)
出所:アモティ
いずれも今後10年間継続する特許が多く、血圧モニタリングや汎用装置に関する出願
が目立つ。企業規模や製造品種と出願件数は必ずしもリンクしない。高付加価値
(高
価格)
の製品は、
研究開発でもパフォーマンスが高いことを示唆している。
出願件数
120
日本は、
日立グループ、
パナソニック、東芝グループなど総合メーカーからの出願が多い。
100
80
60
40
20
[チャートサンプル]
特許評価スコア(主要技術)
:遠隔医療
技術 出願件数
14
(3%)
15
(3%)
24
(4%)
5.3
(2%)
8.3
(3%)
12.6
(4%)
175(33%)
3.4
(1%)
89.4(29%)
113(21%)
141(26%)
技術分類
スマホ接続
センサ
管理技術
制御技術
ビッグデータ処理
ビッグデータ通信
セキュリティー
ロボット
71.9(23%)
86.2(28%)
技術分類
スマホ接続
センサ
管理技術
制御技術
ビッグデータ処理
ビッグデータ通信
セキュリティー
ロボット
14
13
20
12
20
11
20
10
20
09
20
08
20
07
20
06
20
05
20
04
20
03
20
02
20
01
20
00
20
99
20
98
19
97
96
19
合計
Siemens
リコー
セイコーエプソン
Medtronic
Cardiac Pacemakers
NEC
GE Healthcare
日立グループ
三菱グループ
富士フイルム
オムロン
パナソニック
帝人
島津製作所
マツダ
東芝グループ
32.9
(11%)
49
(9%)
19
出願年
技術 特許評価スコア
6(1%)
19
19
95
0
テルモ
富士通
Philips
オリンパス
NTTグループ
その他
General Electric
日本コーリン
キヤノン
シャープ
出所:アモティ
出所:アモティ
2000年代初めに、遠隔医療に関する研究開発のピークがあった
遠隔医療の技術としてはスマホ接続、
センサ、管理技術の順で重要性が高く、3/4を超
が、基盤技術や機器・通信コストなどの問題により、市場の拡大が
えている。遠隔医療機器では、通信がつながること、特定の管理・運用ルールを持つこ
と、
そして計測できることが主要素だと割り切ってよい。遠隔医療は、地域における医療
施設間の接続の上で成り立つ。つまり接続のために、何らかの手順が定型化されるこ
と、
情報共有などが技術として形作られることが、遠隔医療の定着に重要である。
伴わず、特許の出願件数も低下した。その後は機器や通信のコス
ト問題は解消したものの、診療報酬などの財源が乏しく、放射線画
像の遠隔診断を除くと、発展は遅かった。その影響で出願件数も
2001年をピークに下がり続けている。
技術トレンドをわかりやすく可視化。
[チャートサンプル]
バブルチャート
(登録率)
主要技術年次推移:遠隔医療
セキュリティー
技術分類
センサ
3
3
制御技術
2
3
6
3
2
1
管理技術
スマホ接続
6
4
11
13
13
18
16
7
12
1
8
4
5
6
3
1
1
1
3
4
2
17
6
4
1
3
3
3
2
1
5
4
7
3
1
1
3
14
11
11
13
10
8
7
7
8
8
3
5
2
4
20
38
13
10
20
5
7
4
3
6
3
5
1
2
10
1
50%
2
出所:アモティ
技術分類
セキュリティー
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
ロボット
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
センサ
49
49
49
49
49
49
48
48
47
46
44
制御技術
13
13
13
13
13
13
13
13
13
12
10
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
53
53
53
53
53
53
53
53
53
53
53
40
40
39
39
39
38
36
36
34
33
29
2015
2016
2017
2018
2019
2021
2022
2023
2024
2025
ビッグデータ通信
ビッグデータ処理
おり、健康管理の分野でも成功した事業者の固定化が起き
管理技術
ていると考えられる。
その一方で、診療報酬化などの付加価
スマホ接続
値の増強ができなかった技術については動きがなく、知財の
死蔵化が懸念される。
[チャートサンプル]
2020
登録残存
出願人-権利残存期間:遠隔医療
27
27
27
27
27
26
26
22
22
18
日立グループ
18
18
18
18
18
18
18
18
18
17
13
パナソニック
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
東芝グループ
9
9
9
9
9
9
9
9
9
9
9
Philips
11
11
11
11
11
11
11
11
11
11
11
しているが、動きは少ない。そのため、権利期間の終了後
GEグループ
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
にプレーヤーの交代が起きることは考えにくい。新規プレー
Siemens
5
5
5
5
5
5
5
5
5
5
5
ヤーによる特許出願の兆候や、
ヘルスケア、
ペースメーカー、
カーディアック
ペースメーカーズ
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
8
血圧計、地域医療などサービス別、
セキュリティー、
センサ、
三菱グループ
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
1
帝人
7
7
7
7
7
7
7
7
7
7
7
キヤノン
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
オリンパス
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
リコー
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
NEC
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
富士フイルム
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
島津製作所
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
テルモ
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
NTTグループ
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
い技術の研究開発が必要であるが、バリューチェーン構築
で期待されるシステム・インテグレータなどは、
プレーヤーが少
ない。
また、
遠隔医療も効果測定と質や性能を改善するサイ
クルが不可欠となる。サービスのモニタリングと改善のため
のサービス管理、効率的な運営のためのセンサ情報の集中
管理、医療者によるコールセンター
(顧客管理)
、診療内容
の指導管理、
eラーニングなどの従事者教育・研修の効率的
な提供と管理など、
管理技術の開発と普及が重要となる。
出願人
個別の事業者を見ると、10年程度の権利残存期間を確保
なお、地域包括ケアの推進に乗じるには、医療のバリュー
チェーン構築支援のための商品が重要であり、
これまでにな
2001年
2002年
2003年
2004年
バブルチャート(平均出願日)
27
開発の変化、
プレーヤーの変化は大きくないと推測される。
平均出願日
2000年
出所:アモティ
Medtronic
ある。特許残存期間を見る限り、遠隔医療システムの技術
0%
バブルチャート
(平均出願日)
主要技術の権利残存期間を見ると、今後 10 年にわたって
制御、通信など技術別の件数全体の変化が少ないためで
登録率
100%
1
11
2
出願年
主要技術-権利残存期間:遠隔医療
の遠隔医療システムにおいてプレーヤーの固定化が起きて
2
9
[チャートサンプル]
権利が残存する技術が多いことが分かる。特定疾患のため
2
1
2
7
1
1
2
3
ビッグデータ通信
ビッグデータ処理
4
1
19
95
19
96
19
97
19
98
19
99
20
00
20
01
20
02
20
03
20
04
20
05
20
06
20
07
20
08
20
09
20
10
20
11
20
12
20
13
20
14
1990 年代半ばから、遠隔医療への期待が社会に広がり、
各種の公的な研究補助金や省庁事業が立ち上がった。そ
の結果、大きな研究開発費が投入され、多くの出願につな
がった。
しかし、2005年前後には遠隔医療の伸び悩みが指
摘されるようになった。
その後、全技術に渡って出願件数が
減少している。
1
ロボット
日本コーリン
平均出願日
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
シャープ
2007年
2015
2016
2017
2018
2019
2020
登録残存
図表は付属CD-ROMにも収録していますので、
企画書作成時などにご活用いただけます。
2021
2022
2023
2024
2025
出所:アモティ
スマートグリッド
特許未来マップ 2016-2025
目次
序章
構成と特許分析の手法
テーマ選定と考え方
サマリー
第1章 自動車
●自動運転は、
日本においては、2020年の東
京オリンピックに合わせた一般公道での走
行、
その後の普及を目指している。
●HEV/PHEV/EVは、低燃費化とともに、2次
電池使用の効率化が進んでおり、電機自動
車(EV)
の本格的普及に向け、
ワイヤレス給
電などのインフラ整備、
開発が進む。
●HMIは、
デジタルコクピットとも呼ばれる車
内の電子化が進みつつあり、今後は、運転者の状態の検知、運転者への警告・
警報などが実用化される。
●IVIは、
ネットワークとの接続、
クラウド側の進歩とともに高機能化、高精度化が
進む。
自動運転
[トレンド ]単なる運転支援から、
ドライバーの手を借りない運転へと移行する。
このため、
今後10年、
車両の情報化がさらに進む。
通信インフラの拡大とともに、
ネットワークにつなが
る自動車の流れが加速する。
[トレンド]課題は、
(1)国際標準化された次世代エネルギー・システムの構築、
(2)
ヒートポ
ンプ、電気自動車(EV)
と融合できる送配電ネットワークの構築、
(3)
スマートメーターの市
場展開となる。特許としては
(2)
と
(3)
に関わる系統運用・管理、計測・測定の技術開発が
主体となる。
第3章 医療・健康
●再生医療市場は、人工多能性幹細胞(iPS
細胞)
に関して産官学連携でのプロジェク
トが多く、研究開発が急ピッチで進められ
ている。
●遠隔医療市場は、
ニーズは十分にあるが供
給側の課題が多く、市場の発展が鈍ってい
る。遠隔医療に特化した技術が少なく、通
信インフラや情報セキュリティーに依存し
た技術が多いため、特許出願も少なくなっている。
●医療機器市場として、
日本では2020年に3.2兆円まで拡大させる目標がある。
●先進医療機器分野の特許出願は、内視鏡が70%強を占め、次に脳波計測が
10%弱となっている。今後はカプセル内視鏡の多機能化や再発検知用モニタリ
ング機能、薬剤投与機能を行う埋め込み治療装置などの出願が増えると予測
される。
再生医療
[トレンド ]再生医療分野での特許は、京都大学がリードしているiPS細胞を中心とした幹
細胞創出技術、分化誘導技術、細胞改変技術の改良の3分野が今後の主流となる。産官
学の共同プロジェクトの成果により製品化が促進される。
遠隔医療
[トレンド]遠隔医療の特許出願は減少傾向である。海外企業は特定用途に絞り込んだ特
許が多いのが特徴で、
日本企業は汎用装置に関する出願が多い。今後も出願には大きな
変化は見られないが、
疾病別のセンシング分野や体調管理分野での増加がある。
先進医療機器
[トレンド ]先進医療機器分野の特許は、
オリンパス以外は海外企業で占められ、画像機
器、放射線治療、人工臓器などの埋め込み機器、脳波計測といった4分野に集中している。
今後は、ICTや半導体技術の革新で生体センサや3D技術との組み合わせで新たな医療機
器が生まれる可能性がある。
HEV/PHEV/EV
[トレンド]環境性能の追求が強く出てきている。燃料電池車を含めた電動化が進むものと
見られる。
より高性能な2次電池の開発に加え、
インフラとして給電設備の開発も重要であ
る。
HMI
(human machine interface)
[トレンド]表示の工夫に関する特許群が多い。
今後5年の傾向としては表示系技術が主体
と推測される。
よりユーザー・フレンドリーなユーザー・インタフェース
(UI)
にシフトしていく。
IVI
(in-vehicle infotainment)
[トレンド ]健康志向の高まりもあり、
ドライバの体調管理といった機能の技術開発も進ん
できている。必要となるのは各種センサだが、車載時の耐久性を考慮する必要がある。
第2章 エネルギー
●世界のスマートグリッド市場は2020年で3
兆8000億円と予測されている。
スマートグ
リッド技術は、風力発電や太陽光発電など
の再生可能エネルギー導入に対する系統
安定化対策と、一般家庭を含めたエネル
ギー利用の効率化に集約されてきている。
●これらのエネルギーを貯めるための蓄電
システムを可能にする技術が2次電池であ
る。2次電池の市場は、2020年の世界市場規模は6.5兆円、経済産業省は日本
企業シェア50%を目標とする政策を検討している。
2次電池
[トレンド]課題は、
(1)耐久性・保存性、
(2)
エネルギー密度(3)安全性の向上と、
(4)
コスト
の低減である。
これらを解決するための特許が正極材、
負極材、
セパレーター、電解液の順
の数で出願されている。
第4章 エレクトロニクス
●インターネット経由でのコンテンツ送配信
が、
クラウド・サービスとの相乗効果により
どこでも必要な時に情報を獲得できる環境
となった。膨大で高度に加工されたデーを
手軽に入手できるようになり、人々のライフ
スタイルに変化をもたらしている。
●その中核の一つが情報を表示する小型
ディスプレイである。
さらに、
ウエアラブル
機器による情報処理が人々の生活に密着し、新たな付加価値を生んでいる。
●ウエアラブル機器の機能を支えるのが、
形状自由度の高いフレキシブル・デバイ
スや、生体認証に不可欠な生体情報デバイスである。
フレキシブル・デバイス
[トレンド ]
フレキシブルなTFT素子の実現により、新たな車載用表示技術やウエアラブル
機器の生体情報センシング技術が開花されていく。有機ELのフレキシブル化は、
自由なデ
ザイン性を生かした新たな照明市場を開拓する。
小型ディスプレイ
[トレンド]形態、材料、製造方法の急速な変化により10年後は有機ELが主力となっていく。
一方、
シャープが試作した
「MEMS-IGZO」
や量子ドット技術による小型ディスプレイ製品
が登場してくる。
生体情報デバイス
[トレンド ]センシング技術としては熟成期に入っているが、
ウエアラブル機器や再生医療
の市場拡大により新たな生体センシング技術関連の特許出願が増加する。欧米を中心に
開発が進んでいるバイオMEMSにより、人工網膜センサや生体検査キット、分子・細胞と融
合する新規の生体情報デバイスが登場する。
第5章 情報・通信
●IoT関連の特許出願は、技術分野が広いこ
とや参入プレーヤーが全産業にわたってい
ることから、10年後も増加し続ける。
その中
でも今後5年で増加しそうな出願分野は無
線通信と伝送デバイス分野である。
●近距離無線通信関連ではRF-IDよりもNFC
の出願が多いだろう。RF-IDは物流関連が
主体だが、NFCはスマートフォンへの採用
があり、
ウエアラブル機器の拡大とともに出願は継続的に増加する。
●ウエアラブル機器関連の特許は、新しいユーザー・インタフェースやセンサーに
関する出願が増える。
●拡張現実(AR)/仮想現実(VR)
の特許については、特にヘッドマウントディスプ
レイ
(HMD)利用での作業効率化や医療現場での活用、
ゲーム機としての活用
に関する出願が多い。
ウエアラブル機器
[トレンド ]HMDの技術進歩で活用領域が拡大している。今後もエンターテインメントだけ
でなく、医療分野や産業分野での活用が増加し、AR/VR技術との融合で特許出願は増加
傾向となる。
IoT/M2M
[トレンド ]IoTでは大容量のコンテンツが集約するので、光通信技術による超高速伝送技
術や通信プロトコルが重要となってくる。今後5年間の近距離無線通信技術は、NFC関連
分野の出願が増加する。
近距離無線通信
[トレンド ]
これまで規格関連がメインだったことから、今後は量産化の過程で質の高い特
許が増えてくると思われる。
拡張現実
(AR)
/仮想現実
(VR)
[トレンド]市場が拡大するウエアラブル機器に関連する技術であり、一時のVRブームによ
りHMDをはじめ、
さまざまな基本技術が構築された経緯から質の高い特許が多い。
第6章 ネット・サービス
●スマートフォンの普及を経て、
ネット・サー
ビス市場の景色は一変した。
●ゲーミフィケーションは、年々複雑になって
いく各種機器を誰でも簡単に操作可能に
する。
すべての産業分野に適応可能で、波
及効果は計り知れない。
●ソーシャルテレビは、普及促進のためにソフ
トウエアでの統合化が必要となってきてい
る。広告主体のビジネスモデルから変革の可能性も秘めており、爆発的な市場
拡大が期待されている。
ゲーミフィケーション
[トレンド]セキュリティーに関する出願が圧倒的に多い。今後、
さまざまな産業への展開が
予測される中、作用の効率化の追求が重要である。
システムとしては、協調フィルタリング、
コンテンツ・フィルタリングといった、
顧客の動向、
対象分野を分析する手法の導入が進む。
ソーシャルテレビ
[トレンド ]スマートフォン向けOSでの動作を可能とした製品、操作性の改善としてゲーミ
フィケーションの導入、
コストダウンなどに関する技術開発が進む。
機能性食品
[トレンド ]特許内容は、肥満や美容に関するものが約70%を占めている。機能性食品分野
の特許出願は、全体的に減少傾向だが、今後は肥満対策と美容関連で一定数の出願が継
続されていく。
植物工場
[トレンド ]完全人工光型については日本がトッププレーヤーで出願数も多い。今後は光、
培地、
養液制御関連の特許が新規参入の異業種グループから出願される可能性が高い。
第8章 建築・土木
●スマートハウスへの切り替えは、大手ハウ
ス・メーカーのシェアは決して大きくなく、
中小工務店によるものが多い。2020年に
は、新築住宅の20%弱がスマートハウスで
建てられると予測される。
●BIMは、手戻り工事を防ぐというメリットが
ある。設計から施工、運用、維持管理までを
一元管理していく建築情報プラットフォー
ム構築が今後の課題である。
●CIMは、
モデル化する労力に比べて得られる効果が薄いのが難点である。
●建築・土木の分野でも情報化は加速する。
スマートハウスに関しても、電力や通
信の制御・管理方法など、
スマートハウスを構成する装置や要素技術に関する
技術が増加していくため、特許出願も増加の一途をたどると推測される。
スマートハウス
[トレンド ]省エネ、発電関連、蓄電関連、通信制御、管理技術の製品化に際して要の5分
野の技術開発が増加していく。
BIM/CIM
[ 技術トレンド ]標準化された3次元のプロダクトモデルにおいて、
ソフト間の互換性を担
保する仕組みが必要で、建築分野ではデータ形式として
「IFC」
が国際規格に承認されてい
る。
本規格に従った、
技術開発が今後進んでくる。
第9章 航空宇宙・エマージング
●ドローンは、今後、設備点検、測量、倉庫、
警備関係で伸びてくる。市場規模としては、
2025年に日本で400億円、世界で10兆円が
予測される。
●3Dプリンターは、今後、産業向けに、高価な
樹脂、
金属などを材料とする製品・サービス
の導入が加速する。市場規模は、2020年に
世界全体で20兆円になる。
●ロボットは、家庭の掃除用が普及してきている。
日本市場は2035年には9.7兆円
の規模になり、
サービス・ロボットはそのうち50%を占める。
●脳波応用機器は、健康促進、交通事故回避などの応用製品が登場する。
●特許出願に関して、現時点ではロボットの出願が多い。
ドローン、3Dプリンター
は、製品としての訴求ポイントやコストダウンに向けた出願が増加傾向にある。
ドローン
[トレンド]
もともと軍事用だが、民生用となった場合、安全性の確保が重要となってきてい
る。
センサや外部情報を基に飛行経路を的確に判断する能力、
トラブル時に周囲の安全を
確保する技術が、
今後重要になってくる。
3Dプリンター
第7章 農業・食品
●機能性食品は、世界市場は2015年までに
2300億米ドルを超えると予想されている。
第1位は米国、第2位は日本となっているが、
日本では特許取得と売り上げが連動してい
ないのが現状である。
●植物工場は、
日本が技術的に世界をリード
している完全人工光型の成功事例が少な
く、今なお多くの課題を抱えている。将来的
には、異業種の参入で大規模工場が実現し、海外に販路拡大ができれば、急
速な市場拡大も期待できる。
[トレンド ]材料面での進化が問われている。今後、Si樹脂、炭素繊維や金属粉入り樹脂な
ど、
用途に応じた多様な樹脂が増加していく。材料形態も粉末での活用が多いが、
エマル
ジョンが増加傾向である。
ロボット
[トレンド]人に優しいロボットとして、
より人間の動作に近づけるための開発が進んでいる。
膨大な情報を演算するのに個体では限界があるため、
ネットワーク接続型のロボットが有
用となってくる。
そのため、
クラウド側での分析の最適化などの技術開発が活発化していく。
脳波応用機器
[トレンド]周波数フィルタの重要性が高まっている。
用途別に有用で正確な結果が求めら
れるために、
フィルタリングの技術が重要視される。
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