Comments
Description
Transcript
SA450/SD800
マークベース 取扱説明書 SA450, SD800 2. 製品概要 マークベース SA450 と SD800 は、ソリッドステート・タイプのプリ アンプ部を装備したハイクオリティなベースアンプです。SA450 は、 4Ωのキャビネットでは 500W、8Ωのキャビネットでは 300W のパワ ーを生み出すことができます。SD800 はデジタル・パワーアンプを 搭載しており、4Ωのキャビネットでは 750W、8Ωのキャビネットでは 450W のパワーを生み出すことができます。 2.1 フロントパネル 1.はじめに このたびは、マークベースをお買上いただき、誠にありがとうござ います。私どもはアンプのテクノロジーまたデザインや形に重点を おくだけではなく、ベーシストにとって本当に必要とされるアンプの 研究を進めてきました。その結果、高品質な音と魅力的なデザイ ンを持ち、超軽量なヘッドやアンプを開発することができたのです。 マークベースのアンプは、きわめて厳格なテストをパスしたもの ですので、クラブ、リハーサル会場やコンサートのステージはもちろ んのこと、運搬時の過酷な環境にも耐えるうる性能を持っています。 もちろん、適切に取り扱うことで、きわめて長い期間にわたって輝 かしく、リッチでパワフルなベーストーンを楽しめることはいうまでも ありません。 クリアでパワフルなこのアンプがあなたにインスパイアを与 え、 結果としてよりよい音楽がプレイされること。それこそが我々にとっ てのミッションの達成、といえるものなのです。それでは、あなたの 新しい友・マークベースをエンジョイしてください! 1.マルコ・デ・ヴァージリスからのメッセージ それは何年も前のこと、私がイタリアでマークベースの製品コン セプトについて想いをめぐらせていた頃から、私には一つのはっき りした目標があったのです。それは、世界中のプロフェッショナル・ ベースプレイヤーの要求を満たす、トップ・クオリティのベースアン プを創り出さなければならない、ということでした。そしてまた私が 思い描くアンプは、コンパクトかつ軽量で、パッシブ/アクティブタイ プの多弦ベースが作り出す低域にも対応しうる製品でなければな らないと考えていました。幸いなことに、小型のトランスやネオジウ ムスピーカーといった現代のテクノロジーの恩恵によって、私はつ いに目標を達成することができたのです。 マークベース・アンプの回路はベース本来のサウンドに色づけす ることなく、楽器それぞれが持つ音質を忠実に再生できるよう、特 別に設計されたものです。私はマークベース製品をより良いものに するため、世界中のさまざまなプロベースプレーヤーと密接な関係 を持ちながら開発を続けてきました。 こうして今、世界中のベース・プレイヤーの要求に応える製品と して、マークベースのアンプ、キャビネットのラインアップは確立され たと私は確信しています。 マークベースをご購入いただき誠にありがとうございます。そして、 ご購入いただいたアンプが、あなたのサウンドをアップグレードさせ る一助となることを願ってやみません。また、さまざまなシチュエー ションでマークベースをご使用いただく中で、何かお気づきの点が ありましたら、今後の開発の参考とさせていただきますので、ぜひ とも私共にお伝えください。 ともかくは、音楽をエンジョイしてください! マルコ・デ・ヴァージリス マークベース:イタリー www.markbass.it INPUT INPUT ジャック(1)は、パッシブとアクティブ両方に対応していま す。 GAIN と MASTER SA450 と SD800 のフロントパネルには、ボリュームをコントロー ルする 2 つのノブがついています。GAIN(2)はアンプユニットのイコ ライゼーションやエフェクトルーブといった機能を含むプリアンプ部 に、どれくらいのシグナルを入力させるかをコントロールするもので す。MASTAR(14)ボリュームはパワーアンプ部からスピーカーキャ ビネットへの出力を調整するものです。 もしプレイ中に青い CLIP ランプ(3)が点灯したら、歪みをなくすた めにゲインを下げてください。 アンプに楽器を接続する前には、必ずゲイン(2)とマスター(14) を絞った状態にしておいてください。そして、楽器側のボリュームを フルにし、強く激しく音を出しながら、GAIN コントロールを青いラン プが点灯しはじめるくらいに上げてください。次に、演奏してもライト が点灯しない程度に GAIN をやや絞ってください。この手順により、 いま演奏しているベースにとって最適なゲインに設定することがで きます。なお、ピックアップやアクティブ/パッシブタイプ、またプリア ンプや EQ のセッティングなどにより、ベースが異なるとアウトプット レベルもそれぞれ異なります。 いったん GAIN レベルをセットしたら、あとは MASTER ノブでボリ ュームを調節してください。 LINE OUT ライブやスタジオでのミキシング・コンソールに接続する背面のラ インアウト XLR(23)の音量を、LINE OUT (4) ノブで調節します。 EQUALIZATION マークベースアンプはお持ちのベースのナチュラル・サウンドを忠 実に再生できるよう設計されています。もしあなたが良い楽器をお 持ちならば、イコライゼーションは最低限にとどめておくのがよいで しょう。ベースギターは聞こえないほどの超低域から、ツィーターで 鳴 らすような、またはほとんど聞 こえないような超 高 域 にわたる、 極めて幅広い周波数域を再生する楽器なのです。EQ のセッティン グをいくつか試してみるとわかりますが、異なる周波数域それぞれ が、ベースのトーンを作り出す上において欠くことのできない重要 な役割をになっているのです。 LOW コントロールが扱う周波数域は、サウンドにパワー感をもた らす音の土台ともいうべき要素で、リスナー、そしてあなたの体を ゆさぶり、時には人々が体を動かし・踊りださせてしまうような性質 を持つものです。 LOW MIDs(Mid Frequency Low)はベースサウンドの音圧感を 高めるコントロールで、空間をみたすような遠達性のある音を作り だします。 HIGH MIDs(Mid Frequency High)は、演奏のピッチ感や音程 感を調整するのに適したコントロールです。ベースのメロディ・ライ ンを明瞭に聞かせることができる、透明感豊かな周波数域というこ とができます。別言すれば、この周波数域が明瞭でないと、あなた が作り出すメロディックなベースサウンドが音楽のなかに埋没して しまう、ということができます。 HIGH の周波数域はアタックや音程感といったパーカッシブな特性 を持つもので、これには指/ピックでの弾弦やフレットノイズ、スラッ プや演奏時のビリつきなどが含まれています。 アンプのイコライゼーション・コントロールのうちのどれか 1 つが操 作 されているというだけで、あなたのベースが生 み出 す本 来 のサ ウンドは正確に反映されなくなってしまう、という言い方もできます。 リトルマーク II は全ての周波数域にわたってクリアで明瞭なサウン ドを生み出すことができるよう設計されていますので、イコライザー のノブが 12 時のフラットな位置にしておけば、あなたのベース本来 のサウンドを再生することができるのです。 ただ、下記のような状況では、イコライゼーションを行う必要があ ります。 1.お持ちのベースのサウンドそのものが、特定の周波数域が弱い という特徴を持っている場合。 2. 響きが悪く、特定の周波数が強調されてしまう部屋や会場での 演奏。例えばステージなどで、低域が極端に鳴ってしまう場合 や、ある音域だけが目立って大きく鳴ってしまう場合などがこれ にあたります。この場合、問題のある周波数域を絞るなどして 調整する必要があります。 3. 一種のエフェクトとして音色を変化させようとする場合。 イコライゼーションは繊細に行わなくてはなりません。セッティング の変更を始めるときは、まず EQ コントロールをすべてニュートラル (12 時)の位置にし、アンプから出力されるベースの音を聞きなが ら、じっくりと時間をかけて行ってください。いずれにせよ、あまりコ ントロールに大きな変更を加えない方が理想的です。 LOW EQ コントロール(5)はセンターが 40Hz に設定されていま す。このボリュームで 40Hz を中心とした周波数域を、最大 16dB ブ ースト/カットすることができます。 MID-LOW ( MF LOW ) EQ コ ン ト ロ ー ル ( 6 ) と HIGH-MID(MF HIGH)EQ コントロール(8)は、セミ・パラメトリックタイプの EQ です。 つまり、あなたがブースト/カットしたい周波数域の中心を 2 つのノ ブで特定してコントロールできるということです。一方、上側にある MF LOW レベル(7)と MF HIGH レベル(9)のノブにより、選択された 周波数域をどのくらいブースト/カットするかを最大 16dB コントロー ルします。 HIGH EQ コントロール(10)は 4.5KHz を中心とした周波数域を、 最大 16dB ブースト/カットすることができます。このコントロールが 受け持つ周波数域は、2KHzから 30KHz までで、とても広いものと なっています。 セミ・パラメトリック EQ を使って好ましくない一定の周波数域を低 減させたい場合は、EQ の「レベル」ノブ(7)(9)を 9 時から 10 時くら いの位置にし、ベースで音を出しながら MF LOW(6)、MF HIGH(8) を動 かし、好 ましくない音 が少 なくなるようにしてください。音 響 が 悪い部屋の場合、調整はとても難しいものとなりますが、このよう な操作を通してさまざまな場所でサウンドを調整できる、ということ はお分かりいただけると思います。 VLE、VPF フィルター SA450/SD800 には、イコライゼーションによってあなたのベース サウンドに特別な効果をもたらす、マジックとも呼ぶべき 2 つのコン トロールノブが装備されています。ベーシストにとっての実戦的な 要求に応えるべく、特別に設計されたものですので、通常の EQ よ りもひんぱんに使われるノブといえます。 VLE フィルター(11)(ヴィンテージ・ラウドスピーカー・エミュレータ ―)は、高域をカットし、メロウなサウンドを作り出します。時計まわ りにノブを回すと、カットされる高域の周波数が広範囲になります。 この EQ は、アコースティック、またはオールディーズ風の音楽に有 効です。 VPF フィルター(12)(バリアブル・プリシェープ・フィルター)は、低 域(35Hz 周辺)と高域(10kHz 周辺)をブーストし、中域(380Hz 周 辺)をカットします。ロックには最適なパワー感が得られるフィルタ ーであり、またスラップベース・プレイヤーの好 みにも合 うフィルタ ーといえます。 この 2 つのフィルターは最初、オフの状態にしておき、徐々にお 好みの効き具合に調整してゆくと良いでしょう。また、調整は当初、 一方づつ行い、追って 2 つのフィルターを組み合わせると、素晴ら しい効果が得られることでしょう。 2.2 リアパネル SPEAKER OUT SA450 と SD800 は、スピーカーケーブル(楽器用のケーブルは 使用しないでください)、またはスピコンケーブルを使い、同時に最 大 2 つのスピーカーキャビネットを接続することができます。高品質 なノイトリック・スピコン・コンボジャック(17)(18)には、スピコンケー ブルまたは 1/4”スピーカーケーブル、どちらも使用することができ ます。 SA450 では、8Ωのキャビネットには 300W のパワーを、4Ωのキ ャビネットには 500W のパワーを供給することができます。または SD800 では、8Ωのキャビネットには 450W のパワーを、4Ωのキャ ビネットには 750W のパワーを供給することができます。 LINE OUT このバランスド XLR ラインアウト(23)は、ライブやスタジオにおい て、バランス信号を DI ボックスを使わなくてもミキシング・コンソー ルなどに送り出すことができます。XLR ケーブルをこの出力からサ ウンドボード/ミキシング・コンソールなどに接続してください。必要 に応じてフロントパネルのラインアウト(4)を調整してください。 PRE EQ / POST EQ PRE EQ, POST EQ スイッチ(19)は LINE OUT (23)から出力さ れる音声信号に対し、アンプの EQ セッティング(VLE と VPF フィル ターも含む)を有効にするかを決めるスイッチです。多くの場合、サ ウンド・エンジニアはプリ EQ でシグナルを受けるほうを好みます。 ただし、ラインアウト・シグナルにはエフェクト・ループも含まれてい ます。 GROUND LIFT ライブなどでの演奏中、ラインアウト(23)使用などの際、アンプの 信号にハムノイズが発生する場合があります。これは電源と関連 したグラウンドの状態に起因するものです。このグラウンド・リフト・ スイッチ(24)を切り替えることにより、ハムノイズを除去することが できます。 TUNER OUT チューナー・アウト(20)はチューナーにアンバランスド信号を送 ります。ペダルを経由して音質を低下させてしまう、といったことが ありません。このアウトプットは他のアンプや、バランス入力でなく てもよいレコーディング機器に使うこともできます。 EFFECT SEND AND RETURN リアパネルのセンド・エフェクト(22)とリターン・エフェクト(21)を 利用して、エフェクトペダルやラック製品を使うことができます。この 接続をしていれば演奏中に外部エフェクターのバッテリーが切れて も、音がとぎれません。 3. SA450/SD800 詳細 INPUTS INPUT RETURN EFFECT CONTROLS GAIN LINE OUT PRE/POST EQ (for line out) GROUND LIFT MASTER VOLUME EQUALIZATION LOW MID LOW impedance: 500 Kohm, max. voltage: 9 Vpp impedance: 33 Kohm, max. voltage: 12 Vpp -80 dB to +25 dB range level control on front panel switch on rear panel switch on rear panel center frequency: 40 Hz; level: ±16 dB (semi-parametric) frequency 100-800 Hz; level: ±16 dB MID HIGH 16 dB HIGH VLE (Vintage Loudspeaker Emulator) VPF (Variable Pre-shape Filter) OUTPUTS SEND EFFECT TUNER OUT LINE OUT SPEAKER OUT OTHER HEIGHT WIDTH DEPTH WEIGHT OUTPUT POWER POWER REQUIREMENT FUSE EUROPE AUSTRALIA/UK USA/CANADA JAPAN (semi-parametric) frequency 700 Hz -6 kHz; level: ± center frequency: 4.5 kHz; level: ±16 dB max cut range: 250 Hz ・20 kHz center frequency 380 Hz (cut) unbalanced, max. voltage 12 Vpp unbalanced, max. voltage 2 Vpp balanced XLR, max. voltage 25 Vpp speakon, 1/4" 2 rack units (3.36 in. / 86 mm) 14.21 in. / 36.8 cm (19.01 in. / 48.3 cm with rack ears) 11.9 in. / 30.2 cm 7.5 lbs / 3.4 kg 300W RMS @ 8 ohm, 500W RMS @ 4 ohm (SA450) 450W RMS @ 8 ohm, 750W RMS @ 4 ohm (SD800) 100/120V; 230V; 240V 50/60Hz 4 A 250V T 5x20 (SA450) 5 A 250V T 5x20 (SD800) 4 A 250V T 5x20 (SA450) 5 A 250V T 5x20 (SD800) 8 A 250V T 5x20 (SA450) 5 A 250V T 5x20 (SD800) 10 A 250V T 5x20 (SA450) 10 A 250V T 5x20 (SD800) <注意!> *感電を避けるため、アンプは水滴の落ちる場所や水の飛びはねる場 所に近づけないでください。万が一本体または本体内部に水がかか った場合は、すみやかに電源を切り、修理をご依頼ください。 *コードの接続は必ずギターから先に行い、アンプをその後にしてく ださい。アンプから先に接続すると、スピーカーを破損する原因と なります。 *ヒーター等の熱源を本体に近づけないようにしてください。 *アンプのボリュームを上げたままで楽器またはマイクを放置しない でください。 *ネオン灯や螢光灯の近くで使用すると、かすかにハム音が発生する ことがあります。楽器やアンプの位置を変えることによって、ハム 音が消える場合がありますのでお試しください。 *バッグに入れたまま使用すると、熱がこもり電源が落ちる可能性が あります。使用時はバッグから出してご使用ください。 http://www.markbass.it/ Markbass 日本総代理店 パール楽器製造株式会社 〒276-0034 千葉県八千代市八千代台西 10-2-1 本社 047(484)9111 営業部 047(450)1113