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栄養教諭を中核とした食に関する指導を、組織的・継続的に実践

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栄養教諭を中核とした食に関する指導を、組織的・継続的に実践
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
(5) 食 育 の 推 進
栄養教諭を中核とした食に関する指導を、組織的・継続的に実践できる体制づ
く り を 推 進 す る た め 、教 員 を 対 象 と し た 食 育 推 進 者 養 成 講 座 を 開 催 す る と と も に 、
食 に 関 す る 指 導 計 画 の 具 体 例・実践 例 を 示 し た「 学 校 食 育 推 進 の 手 引 」を 作 成 し 、
県内の公立小・中学校、共同調理場、県立特別支援学校などに配布した。
ま た 、地 域 の 生 産 者 や 食 育 推 進 ボ ラ ン テ ィ ア な ど と 連 携 し た 体 験 学 習 の 実 施 や 、
学校給食に地元の産物や県内の産物を活用する「愛知を食べる学校給食の日」の
実施拡大を通じて、子どもたちの食への関心を深め、食に関する気持ちを育むな
ど、食に関する指導の充実に取り組んだ。
このほか、食育劇や食育検定の実施、食育推進ボランティアの活動の支援等を
通じて、幅広い層に対する食育の理解促進を図るとともに、栄養バランスのよい
朝ごはんの大切さや日常の食生活の在り方を親子で見直し、調理を体験する機会
として、朝ごはんの調理コンテストを実施するなど、規則正しい食生活の啓発に
取り組んだ。
■
食に関する指導の充実
<主 な 取 組 ・ 成 果 >
◇
栄養教諭の配置拡大
学 校 に お け る 食 に 関 す る 指 導 を 充 実 し 、児 童 生 徒 が 望 ま し い 食 習 慣 を 身 に
付 け る こ と が で き る よ う に す る た め 、学 校 に お け る 栄 養 教 諭 の 配 置 を 拡 大 し
た。
・ 栄 養 教 諭 配 置 数 ( 名 古 屋 市 を 含 む 。):
小 学 校 102 人
中 学 校 37 人
特別支援学校9人
う ち 、 平 成 23 年 度新 規 採 用 10 人 、 学 校 栄 養 職 員 か ら の 任 用 替 え 20 人
◇
学校における組織的・体系的な食育の推進
学 校 に お け る 組 織 的 ・ 体 系 的 な 食 育 の 推 進 を 図 る た め に 、「 学 校 食 育 推 進
の 手 引 」を 作 成 し 、県 内 の 公 立 小・中 学 校 、共 同 調 理 場 、特 別 支 援 学 校 に 配
布 し た 。 そ の 中 で 、「 食 に 関 す る 指 導 の 全 体 計 画 」 や 「 食 に 関 す る 指 導 の 年
間指導計画」の具体例や各学年・各教科、領域の実践例を提示することで、
さらに校内組織の整備や食に関する指導の実践が増加するようにした。
栄 養 教 諭 配 置 校 を 中 心 に 、校 内 推 進 体 制 の 確 立 や 発 達 段 階 に 応 じ た 指 導 計
画 の 作 成 が 進 み 、「 食 に 関 す る 指 導 の 全 体 計 画 」 を 作 成 し た 小 ・ 中 学 校 は 、
昨 年 の 88% か ら 92% へ と 増 加 し た 。
185
第2章
◇
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
学校食育推進のための研修事業
指 導 者 の 資 質 向 上 を 図 る た め 、 平 成 23 年 度よ り 教 員 を 対 象 と し た 学 校 食
育 推 進 者 養 成 講 座 を 開 催 し た 。県 内 全 域 か ら 教 諭 や 栄 養 教 諭 ら 450 人 が 参 加
し 、校 内 体 制 づ く り や 指 導 計 画 作 成 が 推 進 さ れ る よ う に 、講 義 や 実 践 発 表 を
行った。
ま た 、栄 養 教 諭 ス キ ル ア ッ プ セ ミ ナ ー を 開 催 し 、県 内 か ら 119 人 が参 加 し 、
全 国 研 修 会 参 加 者 か ら の 伝 達 講 習 と 分 科 会 を 行 い 、食 育 推 進 の 方 策 に つ い て
話合った。
◇
体験活動による食育
地 域 の 生 産 者 や 食 育 推 進 ボ ラ ン テ ィ ア な ど と 連 携 し て 、農 作 業 を 体 験 し た
り 、そ こ で 収 穫 し た も ち 米 を 使 っ て 餅 つ き を し た り す る 活 動 が 各 地 で 行 わ れ
た。
ま た 、栽 培 活 動 の 他 に も 和 菓 子 づ く り を 行 っ た り 、校 外 学 習 で 海 辺 の 地 域
に出向き干物づくりを行ったりするなど、多様な取組が見られた。
◇
愛知を食べる学校給食の日
小・中 学 校 、特 別 支 援 学 校 、定 時 制 高 校 に お け る 学 校 給 食 に 、地 元 の 産 物
や県内の産物を活用する「愛知を食べる学校給食の日」を年3回実施した。
・ 6 月 は 「 食 育 月 間 」 で あ り 、 ま た 19 日 は毎 月 「 食 育 の 日 」 で あ る こ と
か ら 6 月 19 日 を 含 む 1 週 間 以 内 の う ち 1 日 以 上 で 実 施
・秋の食材を味わえる時期に、各地域や学校名等にちなんだ名称を決めて
1日以上で実施
・毎 年 1 月 24 日 から 30 日 の「 全 国 学 校 給 食 週 間 」の 前 後 に 、各 地 域 や 学 校
名等にちなんだ名称を決めて、郷土料理に親しむ献立を1日以上で実施
全 て の 小・中 学 校( 名 古 屋 市 含 む 。)、特 別支 援 学 校 、定 時 制 高 校 が「 愛
知 を 食 べ る 学 校 給 食 の 日 」を 実 施 す る こ と に よ り 、学 校 給 食 で の 地 場 産 物 の
活 用 が 促 進 さ れ た 。 (17 年 度
27.7% → 23 年 度
39.2%)
ま た 、地 場 の 農 産 物 の 育 て 方 を 地 域 の 方 に 指 導 し て も ら い 、実 際 に 農 作 業
などを体験させている学校もある。体験を
通じて、作物を育てることの苦労や収穫す
る喜びを実感した子どもたちにとっては、
食べ物や生産者への感謝の気持ちを高める
貴重な機会となっている。
こうした体験学習と学校における食に関
する指導により、子どもたちが好き嫌いを
克服し、給食の残食率が減少*した。
*残食率の減少:
小 学 校 18 年 度
中 学 校 18 年 度
7.2%→ 23 年 度
8.8%→ 23 年 度
6.3%
5.8%
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「愛知を食べる学校給食の日」
の食育啓発資料
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
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豊かな人生を送るための生涯学習の充実
<今 後 の 課 題 ・ 方 向 性 >
学 校 に お け る 食 育 実 践 の 取 組 に は 、地 域 差 が み ら れ 、い か に 県 内 全 域 に 拡
大 し て い く か が 課 題 で あ る 。子 ど も た ち に 望 ま し い 生 活 習 慣 を 身 に つ け さ せ
る と と も に 食 へ の 感 謝 の 気 持 ち を 育 む 方 策 と し て 、食 に 関 す る 指 導 の 全 体 計
画・月 別 年 間 指 導 計 画 を 作 成 し 、計 画 的 に 学 校 全 体 で 食 育 を 指 導 し て い く 必
要 が あ り 、そ の 計 画 づ く り と 実 践 活 動 の 中 核 を 担 う 栄 養 教 諭 の さ ら な る 配 置
拡大が必要である。
県 内 に は 大 規 模 な 共 同 調 理 場 方 式 の 市 町 村 が 多 く 、単 独 調 理 場 方 式 の 学 校
と比較して栄養教諭の配置効果が理解されにくい現状がある。また、栄養
教諭としての実績や各学校でも食育の実践が積み重ねられてきたが、依然
と し て 組 織 的・体 系 的な 指 導 が 十 分 に は 行 わ れ て い な い 地 域 や 学 校 が あ る 。
今後、県としての食育推進の方針や計画、実践の具体例を示した「食育推
進の手引き〈実践編〉」を作成するとともに、栄養教諭スキルアップセミ
ナーなど各種研修会を開催し、一層の啓発を行う必要がある。
ま た 、学 校 給 食 に お け る 地 場 産 物 の 活 用 を 拡 大 す る た め に 、地 域 の 生 産 者
や 納 入・流 通 業 者 、農 協 等 の 団 体 と の 一 層 の 連 携 を 図 り 、年 間 を 通 じ た 地 場
産物の安定的な供給体制を整備する必要がある。
■
規則正しい食生活の啓発
<主 な 取 組 ・ 成 果 >
◇
規則正しい食生活や生活リズムの重要性の啓発
朝食をとることやバランスよく食べることの大切さを子どもたちにわか
り や す く 伝 え る た め 、食 事 バ ラ ン ス ガ イ ド に 対 応 さ せ た キ ャ ラ ク タ ー を 活 用
し た 食 育 劇 「 食 ま る フ ァ イ ブ - メ タ ボ 軍 を や っ つ け ろ - 」 を 、 小 学 校 89 校 と
特別支援学校1校で上演した。
また、小・中学生から高齢者に至るまで幅広い層の県民に対し、楽しみなが
ら食に関する知識や関心を高めていただくため、インターネットによる食育検
定 「 あ い ち 食 育 い き い き 検 定 2011」 を 実 施 し 、 受 検 者 は 12,078 人 に 上 っ た 。
このほか、県民の身近なところで食育の推進活動を自主的に行っている方を
「 愛 知 県 食 育 推 進 ボ ラ ン テ ィ ア 」 と し て 登 録 ( 平 成 23 年 度 末 登 録 数 : 614 人 )
し、研修会や事例発表会などを通じてその活動を支援した。
◇
親子で考える朝ごはんキャンペーンの実施
毎年実施している朝ごはんコンテストは、子どもたちが朝ごはんの大切
さ を 考 え た り 、実 際 に 調 理 し た り す る 機 会 と し て 定 着 し て お り 、平 成 23 年
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第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
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豊かな人生を送るための生涯学習の充実
度の「あいちを味わう愛であ朝ごはんコンテスト」には、小学校5、6年
生 か ら 5,726 点 の 応 募 が あ っ た 。予 備 審 査 を 通 過 し た 10 人 の子 ど も た ち が
実際に調理して、その出来栄えを競い合った。
また、コンテストの入賞献立や名古屋グランパスの選手の朝ごはんを紹
介し、朝ごはんの重要性と体や生活習慣との関係を説明した「再発見、朝
ごはんの大切さ!」のリーフレットを作成し、小学生への食に関する指導
に活用した。
また、コンテストに際し、保護者からは
「食欲のない朝も、おなかに優しいメニュ
ーをしっかり食べて、元気に一日過ごして
ほ し い で す 。」、
「愛知県には豊富な食材があ
り、それらを旬の時期に味わってほしいと
思 い ま す 。」な ど の メ ッ セ ー ジ が 寄 せ ら れ た 。
このような取組により、栄養バランスの
よい朝食をつくろうとする家庭が増えた。
「あいちを味わう愛であ朝ごは
んコンテスト」調理風景
・朝食に野菜を食べる割合の増加
◇
小学校
中学校
22 年 度 57.2%→ 23 年 度 65.0%
22 年 度 47.0%→ 23 年 度 49.5%
「早寝・早起き・朝ごはん」の啓発
新 た に 小 学 校 に 入 学 す る 児 童 の 保 護 者 に 対 し て 、就 学 時 検 診 や 学 校 説 明 会
の際に、
「 早 寝・早 起 き・朝 ご は ん 」の リ ー フ レ ッ ト 73,200 部 を 市 町 村 教 育
委 員 会 を 通 し て 配 布 す る と と も に 、栄 養 教 諭 等 が 望 ま し い 生 活 習 慣 の 定 着 に
ついて説明した。
<今 後 の 課 題 ・ 方 向 性 >
県民の食育に対する関心が高まり、食育推進ボランティアの厚みも増して
いるので、今後は、これらの人材を有効に活用しながら、県民の食育実践活
動 を 促 進 す る 取 組 を 行 っ て い く 必 要 が あ る 。こ の た め 、平 成 23 年 5 月 に 作 成
し た 「 あ い ち 食 育 い き い き プ ラ ン 2015」 で は 、 「 啓 発 か ら 実 践 へ 」 を 基 本 コ
ンセプトに据えて今後の取組を進めることとしている。
子どもの食生活を改善していくためには、栄養バランスの整った朝食をき
ちんととることの大切さを、子どもたちだけでなく保護者に対しても、一層
広める必要があり、親子で話し合い、調理を共に体験する機会づくりとなる
「朝ごはんコンテスト」を継続して実施していく。特に、朝食に野菜を摂取
し て い る 状 況 を 調 査 し た と こ ろ 、小 学 生 23 年 度 65.0%(22 年 度 57.2%)、中 学
生 23 年 度 49.5%(22 年 度 47.0%)と 前 年 度 に 比 べ 、朝 食 内 容 の 改 善 が み ら れ た 。
今後も朝食の献立内容に重点を置いた啓発・指導を引き続き進めていく。
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第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
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豊かな人生を送るための生涯学習の充実
(6) 家 庭 教 育 の 充 実 と 子 育 て 支 援
各地域における子育てネットワーカーの養成や、家庭教育に関する講師の民間
企業への派遣、子育て支援ポータルサイトや父親の育児参加を促進するためのハ
ンドブックを通じた子育て支援情報の発信などにより、家庭教育や子育てについ
て学ぶ機会の充実に取り組んだ。
ま た 、「 子 育 て 応 援 の 日 ( は ぐ み ん デ ー )」 の 県 民 へ の 周 知 や 、 仕 事 と 家 庭 の 両
立についての啓発など、企業を含め地域で家庭を支える機運の醸成を図った。
このほか、児童(・障害者)相談センターの専門機能や、関係機関のネットワ
ークの強化により、児童虐待の防止に取り組んだ。
■
家庭教育や子育てについて学ぶ機会の充実
<主 な 取 組 ・ 成 果 >
◇
家庭教育企画委員会の開催
家 庭 教 育 事 業 全 体 の 総 合 的 な 推 進 を 図 る た め 、関 係 者 に よ る 情 報 交 換 や 意
見 交 換 を 行 っ た 。中 で も 、委 員 か ら の「 保 護 者 の 家 庭 教 育 に 関 す る 意 識 変 化
の 方 向 性 を 把 握 す る こ と が 重 要 」 と の 意 見 を 受 け 、 平 成 18 年 度と の 経 年 比
較調査を行った。
・家庭教育企画委員会
◇
委 員 10 人
年3回
子育てネットワーカーの養成(再掲)
地 域 自 殺 対 策 緊 急 強 化 基 金 に よ り 、子 育 て ネ ッ ト ワ ー カ ー 養 成 講 座 を 開 催 し 、
70 人 ( 23 年 度 末 累 計 育 成 人 数 : 1,387 人 ) の 地 域 に お け る 家 庭 教 育 支 援 者 を
養成するとともに、子育て理解促進のためのふれあい体験や交流会の実施、
「親の学びの機会」を保障する取組、子育てに役立つ情報提供等を行った。
( 1 (1)に 記 載 )
◇
職場内家庭教育講座の開設
職場において家庭教育講座などを開設する企業を支援した。
・職場内家庭教育研修会への講師派遣
職 場 へ の 講 師 派 遣 20 回
派遣先:民間企業(ソニーEMCS、三菱重工 等)
参 加 者 : 1,033 人
・ P R 用 パ ン フ レ ッ ト の 作 成 ( 2,000 部 )
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第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
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豊かな人生を送るための生涯学習の充実
家庭教育に関する研修を受けたくても、
仕事を持っているために研修に参加でき
ない保護者に対して、学習の機会を提供
することができるよう、企業が開催する
研修会等に講師を派遣することで、家庭
教育の重要性についての認識を高めるこ
とができた。
参 加 者 か ら は 、「 会 社 の 中 で 家 庭 教 育
講演会の様子
に 関 す る 話 を 聴 く こ と が で き て と て も あ り が た い と 思 っ た 。参 考 に な る こ
と が た く さ ん あ り 、子 ど も と の か か わ り を 考 え る よ い 機 会 に な っ た 」等 の
感 想 が 、 ま た 、 企 業 側 か ら は 、「 講 師 か ら い た だ い た 家 庭 教 育 に 関 す る 話
は 社 員 の 関 心 も 高 く 、熱 心 に 聞 き 入 っ て 、家 庭 教 育 の 安 定 は 、よ い 仕 事 に
つながる」等の意見があった。
◇
子育て支援ポータルサイトによる子育て支援情報の発信
子 育 て 支 援 に 関 す る 県 の 施 策 や 、市 町 村・N P O 等 の 子 育 て 支 援 の 取 組 を
紹介するホームページで、各種子育て支援情報を提供した。
・あいち
はぐみんネット
県が実施する「あいち
はぐみんプラン」に基づくライフステージに
応じた子育て支援の取組に関する情報等を提供
・あい・こどもネット
県 内 の N P O・子 育 て サ ー ク ル・ボ ラ ン テ ィ ア 等 が 実 施 す る 子 育 て 支 援
の取組に関する情報を提供
「あい・こどもネット」
トップページ(一部)
「あいち はぐみんネット」
トップページ(一部)
◇
子育て情報・支援ネットワークの構築
自宅で子育てを行う家庭の保護者等の孤立感・不安感の解消に資するた
め、妊婦や子育て家庭が、市町村の指定する施設に登録することにより、
情 報 提 供 や 相 談 が 受 け ら れ る「 子 育 て 情 報・支 援 ネ ッ ト ワ ー ク 」の 構 築 を
促 進 し た 。( 平 成 23 年 度 末 現 在 構 築 市 町 村 数 : 15 市 町 村 )
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第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
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豊かな人生を送るための生涯学習の充実
・市町村への子育て情報・支援ネットワーク構築経費の助成
3 市 (春 日 井 市 ・ 豊 川 市 ・ 犬 山 市 )
・ネットワーク従事スタッフ研修の実施
子 育 て 支 援 の 意 義 、子 育 て 支 援 関 係 機 関 の 連 携 、家 庭 訪 問 の 実 際 な ど
7 テ ー マ (9 回 )
・構築事例発表会の実施
既 構 築 市 町 村 に よ る 事 例 紹 介 ・ 意 見 交 換 (1 回 )
◇
父親育児参加推進事業
妊 娠・出 産・育 児 に お い て 父 親 に 望 ま れ る サ ポ ー ト に つ い て の 知 識 な ど を
紹介する「子育てハンドブック~お父さんダイス
キ~」を、母子健康手帳の母親への交付に合わせ
て県内の新生児の父親全員に配布できるようにし
た。
・主な内容:
・ 妊 娠 か ら 出 産 ま で の 10 か 月の 母 親 の 様 子
と父親の気配りについて
・産後の母親に対するサポート
・赤ちゃんの世話の具体的な方法
・困ったときのQ&A
・相談窓口・支援制度
など
子 育 てハンドブック~お
・ 平 成 23 年 度 配 布 冊 数 : 132,900 冊
191
父 さんダイスキ~
第2章
◇
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
命 を は ぐ く む 推 進 事 業 (再 掲 )
地域自殺対策緊急強化基金により、地域や家庭において「命をはぐくむ」
こ と を 目 的 と し た 、子 育 て 理 解 促 進 の た め の ふ れ あ い 体 験 や 、交 流 会 の 実 施 、
「 親 の 学 び の 機 会 」 を 保 障 す る 取 組 、 子 育 て に 役 立 つ 情 報 提 供 等 の 取 組 を、
子育てネットワーカー等の家庭教育支援者(団体)と協働して実施した。
・「 命 を は ぐ く む 」 地 域 で 子 育 て 協 働 事 業 の 委 託 (6 団 体 )
・「 命 を は ぐ く む 」 家 庭 教 育 支 援 フ ォ ー ラ ム の 開 催
「 命 を は ぐ く む 」地 域 で 子 育 て 協 働 事 業 の な か で 、保 護 者 自 身 が 子 ど も と
過 ご す 楽 し さ を 味 わ い 、親 子 の ふ れ あ い の 大 切 さ や 子 育 て の 楽 し さ を 感 じ て 、
親 子 の 絆 を 深 め て い け る よ う 、幼 稚 園 に お け る 父 親 の 保 育 参 加 体 験 や 、親 子
で一緒に幼稚園の絵本ライブに参加する取組などを実施した。
(1 (1)に 記 載 )
◇
スクールカウンセラー設置事業(再掲)
カ ウ ン セ ラ ー を 各 学 校 に 配 置 し 、児 童 生 徒 へ の カ ウ ン セ リ ン グ 、保 護 者 ・
教員への助言等を行うことにより問題行動の解決及び未然防止に取り組ん
だ 。( 1 (3)に 記 載 )
小 学 校 : 拠 点 校 161 校・( 対 象 校 556 校 )
中 学 校 : 304 校 ( 全 校 配 置 )
高 等 学 校 : 拠 点 校 30 校 ・( 対 象 校 56 校 )
<今 後 の 課 題 ・ 方 向 性 >
県 内 市 町 村 の 家 庭 教 育 支 援 活 動 を 活 性 化 す る た め 、引 き 続 き 子 育 て ネ ッ ト ワ
ー カ ー の 養 成 や 、家 庭 教 育 支 援 者( 団 体 )と 連 携 し た 子 育 て 理 解 促 進 の た め 取
組 を 進 め る と と も に 、家 庭 教 育 の 重 要 性 を 企 業 に 認 識 し て も ら う た め 、引 き 続
き 経 営 者 協 会 や 商 工 会 等 、関 係 機 関 と 連 携 し な が ら 、企 業 に 対 し て 職 場 内 家 庭
教 育 講 座 の 積 極 的 な 参 加 を 促 し 、企 業 の 自 主 的 な 事 業 と し て 継 続 し て 実 施 さ れ
るよう啓発していく必要がある。
ま た 、利 用 者 ニ ー ズ に 的 確 に 対 応 し た 、よ り 多 く の 子 育 て 支 援 情 報 の 収 集 ・
発信や、手引書の作成による子育て情報・支援ネットワークの県内全域への
拡大、スクールカウンセラーの配置拡大による相談体制の強化などが必要で
ある。
さらに、真に必要な家庭への支援がなされているか検証する必要がある。
192
第2章
■
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
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豊かな人生を送るための生涯学習の充実
子育て支援の促進
<主 な 取 組 ・ 成 果 >
◇
子育て応援の日(はぐみんデー)普及啓発事業
社 会 全 体 で 子 育 て を 応 援 す る 機 運 の 醸 成 を 図 り 、子 育 て 家 庭・職 場・地 域
社 会 で 、 県 民 が 積 極 的 に 子 育 て 応 援 に 取 り 組 む こ と を 目 指 し て 、 毎 月 19 日
の「子育て応援の日(はぐみんデー)」を県民に広く周知した。
・「あいち はぐみんフェスタ」の開催
日 時 : 平 成 23 年 11 月 3 日
会 場 : 吹 上 ホ ー ル 、 参 加 者 : 5,322 人
・はぐみんデーPRキャラバン隊の派遣
36 回
・「はぐみん☆絵かきうた」の作成
・子育てを応援する「素敵な一言」の募集
ベスト一言賞 3 作品
・「 マ ニ ュ ア ル 通 り に い か な い の が 子
育て。肩の力をぬいてみようよ。」
・「 子 育 て で 大 切 な の は 、子 ど も と 接
す る 時 間 の 長 さ で は な く 、濃 さ よ 。」
・「 育 児 って「 幸 せ な 大 変 」だ と 思 っ
ています。」
い く
い
く
・ 育 1 9 キ ャ ン ペ ー ン の 実 施 ( 日 時 : 平 成 23 年 11 月 18 日 )
◇
ファミリー・フレンドリー企業の普及
仕事と生活の調和のとれた働き方ができる職場環境づくりに積極的に取
り組んでいる企業の普及拡大に努めた。
・ファミリー・フレンドリー企業登録制度の運営
平 成 23 年度 新 規 登 録 企 業 数 : 193 社
平 成 23 年度 末 累 積 登 録 件 数 : 912 件
・専用サイト(ファミフレサイト)において
登録企業の取組を紹介
・ファミリー・フレンドリー企業合同説明会
の開催
愛知県ファミリー・
フ レ ン ド リ ー・マ ー ク
日 時 : 平 成 24 年 2月 16 日 (木)
会場:愛知県産業労働センター
内 容:各 企業 紹 介 、プ レ ゼ ン テ ー シ ョ
ン 、ワ ー ク ・ラ イ フ ・バ ラ ン ス に
関 す る 講 演 会・パ ネ ル デ ィ ス カ
ッション、職業適性検査等
193
ファミリー・フレンドリー企 業 の 取 組 の 例
・妊娠中および出産後の従業員
の健康管理や相談窓口の設置
・子どもの出生時における父親
の休暇取得の促進
・ノー残業デー等の導入・拡充
や企業内の意識啓発等による
所定外労働の削減 など
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
出 展 企 業 数 : 51 社 、 参 加 者 数 : 538 人
・ワ ー ク・ ラ イ フ・バ ラ ン ス 普 及 コ ン サ ル タ ン ト の 派 遣
・登録企業表彰
延 べ 33 回
愛知県知事表彰:5社
ファミリー・フレンドリー企業の登録や取組の普及を進めたことにより、
女 性 が 仕 事 と 育 児 を 両 立 し た り 、男 性 が 育 児 参 加 で き る よ う な 様 々 な 制 度 や
職場環境の整備が推進された。
また、合同説明会の開催により、学生に対し仕事と子育てを両立しやす
い 職 場 環 境 を も つ フ ァ ミ リ ー・フ レ ン ド リ ー 企 業 を 広 報 す る こ と が で き た 。
◇
放 課 後 子 ど も 教 室 推 進 事 業 (再 掲 )
放 課 後 や 週 末 等 に 、小 学 校 の 余 裕 教 室 等 を 活 用 し て 安 全・安 心 な 子 ど も の
活 動 拠 点( 居 場 所 )を 確 保 し 、地 域 の 方 々 の 参 画 を 得 て 、子 ど も た ち に 勉 強
や ス ポ ー ツ・文 化 芸 術 活 動 、地 域 住 民 と の 交 流 活 動 等 の 機 会 を 提 供 す る 放 課
後 子 ど も 教 室 (33 市 町 237 教 室 )の 活 動 を 支 援 し た 。
(5 (1)に 記 載 )
◇
保育所運営費に対する支援
市町村が民間保育所で保育の実施を行った場合に要する経費の一部を負
担した。
・民 間 保 育 所 に お け る 保 育 実 施 人 員:18,460 人( 平 成 24 年 3 月 1 日 現 在 )
ま た 、核 家 族 化 の 進 行 、女 性 の 就 労 の 増 加 、保 護 者 の 働 き 方 の 多 様 化 や 養
育 意 識 の 変 化 な ど に よ る ニ ー ズ の 多 様 化 に 対 応 す る た め 、低 年 齢 児 や 障 害 児
の 受 入 れ を 促 進 す る た め の 事 業 及 び 休 日 に お け る 保 育 、病 児・病 後 児 の 保 育
のニーズに対応した保育サービスの充実を支援した。
さ ら に 、民 間 保 育 所 に 対 し 整 備 費 借 入 金 返 済 を 助 成 し 、健 全 な 運 営 を 図 っ
た。
・低年齢児途中入所円滑化事業費
・1歳児保育実施費
44 市 町
・延長保育促進事業費
24 市 町
14 市 町
55 施 設
4,681 人 /月
98 施 設
・特定保育事業費
10 市
22 施設
・休日保育事業費
15 市
21 施設
<今 後 の 課 題 ・ 方 向 性 >
社会全体で子育てを応援する機運の醸成をより一層図るため、今後も「子育て
応 援 の 日( は ぐ み ん デ ー )」の 広 報 啓 発 活 動 を 推 進 す る と と も に 、 仕 事 と 生 活 の
調 和( ワ ー ク・ラ イ フ・バ ラ ン ス )の 実 現 に 向 け た 様 々 な 制 度 と 職 場 環 境 づ く
り に 取 り 組 む 企 業 の 登 録 を 増 や す た め 、一 層 の 普 及 啓 発 活 動 を 推 進 す る 必 要 が
ある。
194
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
ま た 、放 課 後 子 ど も 教 室 や 保 育 所 の 運 営 を 引 き 続 き 支 援 す る こ と で 、子 育 て
の環境を一層充実していく必要がある。
■
児童虐待の防止
<主 な 取 組 ・ 成 果 >
◇
児童虐待対策事業
児 童 虐 待 に 対 応 す る た め 、児 童(・障 害 者 )相 談 セ ン タ ー を 中 心 に 、早 期
発 見・早 期 対 応 及 び 介 入 後 の ケ ア・家 庭 復 帰 ま で の 総 合 的 な 対 策 を 講 じ る と
ともに、地域における対応ネットワークの構築を図った。
・要保護児童対策協議会の開催
・関係機関連絡会議の開催
1回
22 回
・主任児童委員等研修の開催
11 回
・各児童(・障害者)相談センターに児童虐待対応弁護士を設置
・各児童(・障害者)相談センターに被虐待児家庭復帰支援員を配置
延 667 日
・児童虐待対応法医学専門医師の設置
・児童虐待対応精神科医師の設置
・一時保護所心理職員の設置
2人
4人
3人
<今 後 の 課 題 ・ 方 向 性 >
市 町 村 を 始 め と し た 児 童 相 談 体 制 の 強 化 や 、児 童(・障 害 者 )相 談 セ ン タ ー の
専門機能の向上、関係機関との連携強化等をより一層図っていく必要がある。
195
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
(7) 環 境 教 育 ・ 環 境 学 習 の 推 進
環境学習副読本の活用や、
「 ス ト ッ プ 温 暖 化 教 室 」な ど の 体 験 学 習 、学 校 に お け
る節電等の取組を通じて、児童生徒の省エネルギーや環境保全への意識を高める
など、学校での環境教育の充実に取り組んだ。
まなびや
また、体験型環境学習施設である「あいち環境学習プラザ」や「もりの学舎」
を活用した環境学習講座の実施、あいち海上の森センターにおける体験学習の実
施 、イ ン タ ー ネ ッ ト を 活 用 し た 環 境 関 連 情 報 の 提 供 、環 境 学 習 指 導 者 の 養 成 な ど 、
地域における環境学習の充実に取り組んだ。
このほか、各地域で活動するNPO等とともに、親子で生物多様性の大切さな
ど を 学 ぶ セ ミ ナ ー の 開 催 や 、 C O P 10 開 催 記 念 行 事 の な か で 「 い き も の 交 流 フ ェ
ス タ 」 を 開 催 す る な ど 、 C O P 10 を 契 機 に 高 ま っ た 生 物 多 様 性 や 自 然 環 境 へ の 関
心を活かし、今後の地域づくり・担い手づくりに繋がる連携・交流の促進に取り
組んだ。
■
学校での環境教育の充実
<主 な 取 組 ・ 成 果 >
◇
環境学習副読本の活用
小学校における環境学習を推進するため、小学校高学年を対象とした環
境 学 習 副 読 本 「 わ た し た ち と 環 境 」 を 作 成 ( 59,000 部 ) し 、 県 内 の 小 学 校
( 名 古 屋 市 に つ い て は 、市 が 別 途 小 学 生 向 け に 作 成 。)の 4 年 生 に 配 布 し た 。
環境学習副読本は、各学校の社会科、理科及び教科の枠を超え横断的な
学習ができる「総合的な学習の時間」などの授業で活用し、児童生徒の環
境に配慮した行動や環境保全に主体的に取り組む態度の育成に役立てた。
◇
ストップ温暖化教室
地球温暖化防止及びエコライフの実践の普及啓発を図ることを目的とし
た「 ス ト ッ プ 温 暖 化 教 室 」を 、地 球 温 暖 化 防 止 活 動 推 進 員 が 指 導 員 と な り 、
県内小学校等で実施した。
・小学校高学年向け教室
「 く ら し と 電 気 と 温 暖 化 」を テ ー マ と し て 、講 義・実 験 を 通 じ 、家 庭 に
おける省エネなどの大切さを学ぶ。
実 施 小 学 校 : 72 校 ( 参 加 児 童 数 : 5,361 人 )
・小学校中学年向け教室
ク イ ズ や ワ ー ク シ ョ ッ プ を 通 し て 、楽 し み な が ら 温 暖 化 に つ い て 学 び 、
日常生活の中でできることを考える。
実 施 小 学 校 : 68 校 ( 参 加 児 童 数 : 5,046 人 )
196
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
児童へのアンケートにおいて「地球温
暖化が大変だとわかった」と答えた割合
が 、小 学 校 高 学 年 で は 99% 、小 学 校 中 学
年 で は 98% 、「 地 球 温 暖 化 の 原 因 に つ い
てわかった」と答えた割合が、小学校高
学 年 、中 学 年 と も に 97% で あ る な ど 、地
球温暖化に対する理解を深めることがで
きた。
ストップ温暖化教室
◇
総 合 学 科 ・ 普 通 科 コ ー ス 制 の 設 置 等 (再 掲 )
県立学校に設置した自然科学に関する総合学科の系列や普通科のコース
において、野外活動等を通じ、様々な自然環境への興味・関心を高め考察
す る 態 度 を 身 に 付 け る た め の 授 業 を 実 施 し た 。( 3 (2)に 記 載 )
◇
緑のカーテンの普及
エ コ ラ イ フ の 実 践 の 輪 を 県 内 全 体 に 広 げ る「 あ い ち エ コ チ ャ レ ン ジ 21」県 民
運 動 の 一 環 と し て 、「 あ い ち 緑 の カ ー テ ン コ ン テ ス ト 」を 実 施 し 、優 秀 事 例 を
表彰することにより、緑のカーテンの普及を図った。
住宅部門、幼稚園・保育園部門、学校部門
及び事業所部門の各部門において、最優秀賞
1 事 例 、 優 秀 賞 2 事 例 の 計 12 事 例 を 表 彰 。
(各部門の応募状況)
① 住 宅 部 門 : 34 事 例
② 幼 稚 園 ・ 保 育 園 部 門 : 17 事 例
③ 学 校 部 門 : 42 事 例
緑のカーテン(伊良湖岬中学校)
④ 事 業 所 部 門 : 60 事 例
応 募 者 か ら は 、「 直 射 日 光 が 遮 ら れ た こ と に よ り 室 内 温 度 が 下 が り 、 冷 房
の 使 用 時 間 が 短 縮 で き た 」、
「 間 引 い た 苗 を 家 庭 に 持 ち 帰 り 、家 族 と と も に 育
て て い る 児 童 も い た 」な ど の 意 見 が あ り 、省 エ ネ 効 果 と と も に 、省 資 源・省
エネルギーや環境保全への意識の向上も図られた。
<今 後 の 課 題 ・ 方 向 性 >
環境学習副読本は、絶滅の危機に瀕している野生生物の現状や生物多様性
の 大 切 さ な ど 、生 物 多 様 性 に 関 す る ペ ー ジ を 21 年 度版 か ら 追 加 し て い る ほ か 、
24 年 度 か ら 、 2014 年 ( 平 成 26 年 ) 秋 に 愛 知 ・ 名 古 屋 で 開 催 さ れ る 「 国 連 E
S D の 10 年 」最 終 年 会 合 に つ い て 新 た に 盛 り 込 む な ど 、内 容 を 充 実 さ せ て い
く。
197
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
また、「ストップ温暖化教室」は、小学校からの要望も多く、地球温暖化
防止やエコライフなど環境教育に役立っていることから、今後は、さらに発
展した学習を実施していく。また、地球温暖化防止活動推進員と市町村との
関わりを密にし、地元の小学校には地元の推進員が講師となるようにしてい
く必要がある。
「あいち緑のカーテンコンテスト」は、環境学習としての活用が図られ、
省エネ効果もあることから、今後も緑のカーテンの普及に努めていく必要が
あるが、同様なコンテストを実施している市町村もあることから、今後は市
町村と連携して進めていく必要がある。
■
地域における環境学習の推進
<主 な 取 組 ・ 成 果 >
◇
体験型環境学習講座の実施・あいち環境学習プラザの活用
まなびや
体験型学習施設である「あいち環境学習プラザ」や「もりの学舎」で環
境学習講座を実施した
・あいち環境学習プラザ(愛知県東大手庁舎内)
小・中学生向けを中心に環境学習講座を実施
(年間実施回数
43 回 )
・もりの学舎(愛・地球博記念公園内)
来館者数
37,919 人
インタープリター*と歩くもりのツアー
参加者数
4,967 人
*インタープリター:自然と人との「仲介」と
なって自然解説を行う人
あいち環境学習プラザ
あそび工房(工作教室)
参加者数
4,572 人
あ い ち 環 境 学 習 プ ラ ザ で の 小・中 学 生 向 け に
科学的な実験を取り入れた体験型の環境学習
講 座 や 、「 も り の 学 舎 」で の 子 ど も か ら 大 人 ま
で楽しみながら環境を学べる体験型のプログ
ラ ム を 実 施 す る こ と に よ り 、環 境 へ の 理 解 を 深
め、関心を高めることができた。
も り の 学 舎 来 館 者 数 は 、 19 年 3 月 25 日 の開
館 以 来 、 毎 年 度 3 万 人 以 上 の 来 館 が あ り 、 23 年
度 末 で 累 計 250,518 人 と な っ た 。
198
インタープリターと歩く
もりのツアー
第2章
◇
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
あいち海上の森保全活用事業
あ い ち 海 上 の 森 セ ン タ ー に お い て 、森 林 や 里 山 、自 然 環 境 等 に 関 す る 体 験
学習や里山保全等に関わる人材育成等に関する事業を推進した。
・
「 森 の 教 室 」、
「 里 の 教 室 」、
「 調 査 学 習 会 」等 の プ ロ グ ラ ム や 自 然 環 境 調 査 、
森林整備等を実施
体 験 学 習 プ ロ グ ラ ム の 参 加 者 : 1,399 人
・森 林 や 里 山 を 軸 と し て 人 と 自 然 と の 関 わ り を 探 求 し 、持 続 可 能 な 社 会 づ く
りを目指す取組の一翼を担う指導者の育成のための「あいち海上の森大
学」の設置
あ い ち 海 上 の 森 大 学 の 修 了 者 : 23 人
・国 内 外 の 森 林・里 山 等 に 関 す る 指 導 者 の 交 流・情 報 交 換 の た め の 国 際 フ ォ
ーラムを開催
人 と 自 然 の 共 生 国 際 フ ォ ー ラ ム の 参 加 者 : 約 500 人
体 験 学 習 プ ロ グ ラ ム 等 を 通 じ 、参 加 者 に 人 と 自 然 の 共 生 の 重 要 性 を 伝 え る
とともに、里山に関する指導者を育成することができた。
◇
環 境 学 習 ネットワークの 構 築 ・ インターネットを 利 用 し た 環 境 学 習 の 機 会 の 提 供
愛 知 県 環 境 学 習 施 設 等 連 絡 協 議 会( 愛 称:A E L ネ ッ ト )を 開 催 し 、県 内
の環境学習施設や市町村など環境学習に携わっている団体に参加してもら
うことで、各団体間のネットワーク化を推進した。
・愛知県環境学習施設等連絡協議会の開催
期 日 : 平 成 24 年 2月 14 日
場所:あいち環境学習プラザ
セミナー室(名古屋市中区)
出 席 団 体 : 20 施 設 、 4 市
・AELネットのホームページ運用
55 施 設 ( 平 成 24 年 3 月 現 在 )
愛知県環境学習施設等連絡協議
会を開催することにより、県内の
環境学習施設それぞれが持ってい
る経験やノウハウ・情報を共有化
するとともに、インターネットを
利用して県内施設の情報を中心と
する環境学習に役立つ情報を県民
に提供することができた。
愛知県環境学習施設等連絡協議会の様子
199
第2章
◇
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
あいちエコカレッジ指導者養成講座の開催
地 域 や 学 校 に お け る 環 境 学 習 の 指 導 者 を 養 成 す る た め 、動 画 講 座( C D 利
用 )と 、体 験 型 の フ ィ ー ル ド 研 修 を 組 み 合 わ せ た 環 境 学 習 指 導 者 養 成 講 座 を
実施した。
・ベ ー シ ッ ク コ ー ス:動 画 講 座( 20 講 座 )及 び フ ィ ー ル ド 研 修( 全 5 日 )修
了 者 20 人
・ ス キ ル ア ッ プ コ ー ス : ベ ー シ ッ ク コ ー ス ( 4 日 間 ) 修 了 者 等 73 人
環 境 学 習 指 導 者 養 成 講 座 の 修 了 生 が N P O を 組 織 し た り 、地 球 温 暖 化 防 止
活 動 推 進 員 に な る な ど 、地 域 の 指 導 者 と し て 、環 境 学 習 の 企 画 、運 営 な ど 自
主的な環境学習活動を行っており、県民が環境について学ぶ機会が増えた。
◇
生物多様性セミナーの開催
生 物 多 様 性 条 約 第 10 回 締 約 国 会 議 ( C O P 10) の 開 催 を 契 機 と し て 、 尾
張 、海 部 、知 多 、西 三 河 、新 城 設 楽 、東 三 河 の 各 県 民 事 務 所 等 が 中 心 と な っ
て、各地域で活動するNPO等とともに、
親子で自然とふれ合い、楽しみながら生物
多様性の大切さなどを学ぶことができるセ
ミナーを開催した。
6事務所等が、各地域の特性に合わせた
合 計 13 回の セ ミ ナ ー を 開 催 し 、延 べ 628 名
が参加した。参加者は、地域の生きものと
ふれ合う楽しさを再発見するとともに、生
物多様性の大切さを実感していた。
◇
生き物を探す参加者
生き物観察会の様子(武豊町)
C O P 10 開 催 記 念 行 事 の 開 催
「 国 連 生 物 多 様 性 の 10 年 」 の 初 年 度 で あ る 23 年 度に お い て 、 県 、 国 連
生 物 多 様 性 の 10 年 日 本 委 員 会 、 環 境 省 及 び 名 古 屋 市 が 協 働 で 、「 国 連 生 物
多 様 性 の 10 年 記 念 行 事
in あ い ち・な ごや 」を 開 催 し 、各 主 催 者 が フ ォ ー
ラムやシンポジウム等を実施した。
そ の 中 で 愛 知 県 は C O P 10 を 契 機 に 高 ま っ た 生 物 多 様 性 の 保 全 に つ い て
の 県 民 意 識 の さ ら な る 向 上 と 生 物 多 様 性 に 係 る 連 携・交 流 の 促 進 を 目 的 に 、
「いきもの交流フェスタ」を開催した。
・「 い き も の 交 流 フ ェ ス タ 」 の 概 要
・集いの広場:生物多様性に関する5つのフォーラムと、サイエンス
カフェを実施。
・ 発 信 の 広 場 : オ ア シ ス 21 に お い て 、 大 村 知 事 、 河 村 名 古 屋 市 長 に よ
る 生 物 多 様 性 ト ー ク シ ョ ー 等 の ス テ ー ジ イ ベ ン ト や 、エ
コラベルなどの展示ブースによる情報発信を実施。
・体 験 の 広 場:竹 を 使 っ た 工 作 な ど 、自 然 の 恵 み を 体 感 し て も ら う ワ ー
クショップを実施。
200
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
集 い の 広 場 で は 、約 500 人 が 参 加 し 、
行政、NPO、ユース等、多彩な分野
の方々が各々の取組について発表し、
生物多様性を保全するために一人一人
ができることについて考えることがで
きた。
発 信 の 広 場 に は 、 約 12 万 人 が 訪 れ 、
楽しみながら生物多様性について学ぶ
ステージイベントの様子
ことができた。
ま た 体 験 の 広 場 で は 、 約 700 人が 、 竹 を 利 用 し た お も ち ゃ づ く り 等 を 通
して自然の恵みを体感することができた。
<今 後 の 課 題 ・ 方 向 性 >
体験型学習施設において、県民一人ひとりの環境に対する知識を広げたり、感
性を磨くなどして、より環境への負荷の少ない行動・活動につながるよう、魅力
的で分かりやすい学習プログラムの提供や時宜を得たPR活動を行うとともに、
環境学習の効果的な方法について研究していく必要がある。
ま た 、「 海 上 の 森 」を 将 来 に わ た り 保 全 す る と と も に 、人 と 自 然 の 関 わ り を
探求する場として活用し、県民・企業・NPO等の多様な主体との連携・協
働のもとに、森林と里山に関する学習と交流の拠点づくりを進めていく必要
がある。
このほか、愛知県環境学習施設等連絡協議会を活用した県内環境学習施設
の 相 互 の 情 報 交 換 や 連 携 ・ 協 力 体 制 の 一 層 の 確 立 や 、 C O P 10 の 開 催 に よ り
深まった環境問題への理解をより発展させ、今後の地域づくり・担い手づく
りに活かしていくため、啓発事業を継続して行っていく必要がある。
201
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
効果指標の達成状況
◆生涯学習支援ボランティアの個人登録件数
⇒ 400 人 を 上 回 る 。( 27 年 度 )
214 人 ( 22 年 度 ) ⇒ 211 人 ( 23 年度 )
生涯学習課が実施する生涯学習ボランティア等人材養成講座受講生及び各市
町 村 か ら の 推 薦 者 等 を 「 生 涯 学 習 ボ ラ ン テ ィ ア 登 録 名 簿 」 に 登 録 し て お り 、 23
年 度 の 登 録 者 数 は 、22 年 度 と 比 べ る と 3 人 の 減 と な っ て い る 。(3 年 ご と に 更 新 )
今後は、「生涯学習ボランティア登録名簿」登載者の各市町村での積極的な
活用を求めていくとともに、地域で活躍されているNPОなど、幅広い人材の
登録についても積極的に取り組んでいく。
◆生涯学習情報システムのアクセス件数
⇒ 前 年 度 に 比 べ て 10%増 加 す る 。( 毎 年 度 )
442 万 件 / 年( 21 年 度 )⇒ 541 万 件 / 年( 22 年 度 )⇒ 580 万 件 / 年( 23 年 度)
22 年 度 に は 、 21 年 度 と 比 べ 99 万 件 /年 の 増 加 と な り 、 22%の 大 幅 な 増 加 が 見
ら れ た が 、23 年 度 は 、22 年 度 と 比 べ 39 万 件 /年 の 増 加 と な り 、7 % の 増 加 に と
どまっている。
今 後 は 、 10% の 増 加 を 達 成 す る た め 、 市 町 村 を は じ め と す る ネ ッ ト ワ ー ク 機
関からの積極的な情報提供を受けるとともに、県が実施する人材養成講座、イ
ベント、ボランティア情報や学習コンテンツなど、県民にとって必要となる情
報を掲載することはもとより、全庁的な生涯学習情報の提供についても積極的
に行っていく。
また、学習情報登録方法の簡素化や見やすさなど、利用者側に立った改善を
進めていく。
◆生涯学習活動の状況(公立図書館の県民一人あたりの貸出図書冊数・公立図書
館 の レ フ ァ レ ン ス (資 料 相 談 )件 数 )
⇒ 全 て の 項 目 で 前 年 度 を 上 回 る 。 (毎 年 度 )
6.57 冊 、 147,278 件 ( 21 年 度 ) ⇒ 6.59 冊 、 144,240 件 ( 22 年度 )
22 年 度 は 、21 年 度と 比 べ る と 、公 立 図 書 館 の 県 民 一 人 あ た り の 貸 出 図 書 冊 数
は 0.02 冊の 微 増 と な っ た も の の 、レ フ ァ レ ン ス (資 料 相 談 )件 数 は 3,038 件の 減
少となり、全ての項目で前年度を上回るという目標を達成することはできなか
った。
貸 出 冊 数 増 加 の 要 因 は 、 入 館 者 の 増 加 ( 21 年 度 21,278,699 人 → 22 年 度
21,520,887 人 ) に よ る も の が 大 き い と 考 え ら れ る 。 ま た 、 レ フ ァ レ ン ス 件 数 の
減少要因として、各図書館の情報化及びネットワーク化の進展により、ウェブ
サイト上等での蔵書検索が可能になってきたことも考えられる。
202
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
今後も継続的に貸出冊数及びレファレンス件数を増加させるためには、入館
者 を よ り 一 層 増 加 さ せ る 取 組 が 必 要 で あ り 、各 図 書 館 に お い て 、企 画 展 の 開 催 、
蔵書の充実等、利用者の要望に配慮した魅力ある図書館運営を行っていく。
◆総合型地域スポーツクラブを育成している市町村数
⇒ 全 市 町 村 ( 24 年 度 )
32 市 町 ( 21 年 度 ) ⇒ 46 市 町 ( 23 年 度 ) (創 設 準 備 段 階 の 市 町 村 を 含 む 。 )
23 年 度 は 、 21 年 度 と 比 べ る と 14 市 町増 え て い る 。
着 実 に 目 標 に 向 け て 育 成 し て い る 市 町 村 は 増 え て き て お り 、 24 年 度 に は す べ
ての市町村において育成されるよう支援を続けていく。
◆小・中学校の体力テスト合計点の平均値
⇒ 全 国 平 均 を 上 回 る 。( 27 年 度 )
23 年 度 は 、 東 日 本 大 震 災 の 影 響 に よ り 「 全 国 体 力 ・ 運 動 能 力 、 運 動 習 慣 等 調
査(文部科学省)」が見送りとなったため、比較する数値がない。
◆県文化施設の利用者数及び県が推進する文化諸施策への参加者数の対県人口比
率
⇒ 80%(27 年 度 )
62.1%( 21 年 度 ) ⇒ 70.2%( 22 年 度 )
22 年 度 は 、 21 年 度 と 比 べ 8.1%増 加 し た 。
ここ数年は増加傾向にあるが、さらなる活性化が求められる。
特に芸術文化センターや陶磁資料館については、民間活力を導入した施策を
積極的に取り入れ、利用者数の増加を目指していく。
ま た 、2013 年 に 実 施 予 定 の「 あ い ち ト リ エ ン ナ ー レ 2013」を 成 功 さ せ る こ と
で、それに伴う文化諸施策への参加者増を図っていく。
203
第2章
平成 23 年度の取組と施策の実施状況
204
~
4
豊かな人生を送るための生涯学習の充実
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