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公益財団法人交通事故紛争処理センター
❺ 公益財団法人交通事故紛争処理センター 公益財団法人交通事故紛争処理センター(東京・名古屋・札幌・福岡・広島・大阪・高松・仙台・さい たま・金沢・静岡)は、日弁連の協力を得て、1974 年に「交通事故裁定委員会」として発足した。その後、 組織を拡充し、1978 年には交通事故に関する紛争を適正に処理することを目的に、「財団法人交通事故紛 争処理センター」へと発展した(2012 年 4 月 1 日付で公益財団法人に移行)。同センターでは、交通事故 に関する、弁護士による無償の和解のあっせんが行われる。 以下は、同センターにおける取扱事案について年度別にまとめたものである。 (1)相談件数の推移 資料3-4-3-13 新規相談件数の推移(交通事故紛争処理センター) (件) 10,000 8,000 7,552 6,000 4,000 2,000 0 2003 7,261 7,136 7,421 7,653 7,798 8,656 8,666 8,514 8,483 8,176 8,234 8,020 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年度) (2)新受来訪者の内訳 来訪者の 7 割は被害者側で、その余のほとんどは被害者加害者双方であり、加害者側のみはわずかである。 資料3-4-3-14 新受来訪者の内訳(交通事故紛争処理センター) 来訪者種別 被害者側 加害者側 被害者加害者判別困難 被害者加害者双方 合 計 2011 年度 7,029 8 2 1,475 8,514 2012 年度 6,824 3 3 1,653 8,483 2013 年度 6,315 4 2 1,855 8,176 2014 年度 5,970 4 0 2,260 8,234 (単位:件) 2015 年度 5,307 3 0 2,710 8,020 (件) 10,000 8,000 1,475 6,000 4,000 8 1,653 3 1,855 4 7,029 6,824 6,315 5,970 2011 2012 2013 2014 2,000 0 2,260 4 2,710 被害者加害者双方 3 5,307 加害者側 被害者側 2015(年度) (3)新受に関する保険加入状況 資料3-4-3-15 新受に関する保険加入状況(交通事故紛争処理センター) 項 目 (対人)自賠責のみ 自賠責+任意保険 任意保険のみ 無保険 その他 小 計 (対物)任意保険 無保険 その他 小 計 合 計 196 弁護士白書 2016 年版 2011 年度 14 7,070 5 0 1 7,090 1,424 17 2 1,443 8,533 2012 年度 7 7,126 7 0 0 7,140 1,345 11 2 1,358 8,498 2013 年度 11 6,723 10 3 0 6,747 1,436 10 0 1,446 8,193 2014 年度 7 6,686 4 1 0 6,698 1,547 10 1 1,558 8,256 (単位:件) 2015 年度 11 6,308 3 1 3 6,326 1,702 5 1 1,708 8,034 第 3 編 日弁連・各弁護士会の活動状況 3-4-3 あっせん・調停・仲裁活動 (4)新受来訪者の相談内容 資料3-4-3-16 新受来訪者の相談内容(交通事故紛争処理センター) 項 目 (対人)和解あっせん依頼 うち賠償請求額 うち後遺障害 うち過失割合 一般的相談等 小 計 (対物)和解あっせん依頼 うち賠償請求額 うち過失割合 一般的相談等 小 計 合 計 2011 年度 7,025 (6,682) (330) (13) 49 7,074 1,435 (395) (1,040) 5 1,440 8,514 2012 年度 7,095 (6,777) (302) (16) 32 7,127 1,353 (365) (988) 3 1,356 8,483 2013 年度 6,696 (6,438) (243) (15) 38 6,734 1,434 (407) (1,027) 8 1,442 8,176 (単位 : 件) 2015 年度 6,307 (6,087) (187) (33) 6 6,313 1,704 (474) (1,230) 3 1,707 8,020 2014 年度 6,668 (6,389) (260) (19) 8 6,676 1,554 (428) (1,126) 4 1,558 8,234 【注】和解あっせん:センターの嘱託弁護士が、申立人(損害賠償請求権者)および相手方(保険会社、共済となる場合が多 い)の出席を求め、当事者双方の主張、提出された資料を検討し、中立・公正の立場で裁判例等を参考 にあっせん案を双方に提示し、紛争解決にあたる手続である。 (5)あっせんによる終了件数 資料3-4-3-17 あっせんによる終了件数(交通事故紛争処理センター) 項 目 和解成立 司法手続指導、法テラス・弁護士会への紹介 損害額算定、解決手続教示 あっせん不調・取下げ その他 合 計 2011 年度 6,952 22 79 754 235 8,042 2012 年度 6,982 14 59 730 152 7,937 2013 年度 6,624 8 97 707 167 7,603 2014 年度 6,658 8 91 689 128 7,574 (単位:件) 2015 年度 6,517 13 77 677 158 7,442 第 (6)審査による終了件数 3 編 あっせんで和解成立に至らなかった場合、当事者の希望により、法律を専門とする大学教授、元裁判官 及び経験豊富な弁護士の審査員 3 名で構成される審査会による紛争解決手続に移行することができる。審 査が終わると裁定が行われ、申立人の同意が得られれば和解することとなる。相手方となった保険会社等 は、審査会の審査結果を尊重することとなっている。 資料3-4-3-18 審査による終了件数(交通事故紛争処理センター) 項 目 和解成立 不同意・取下げ その他 合 計 2011 年度 621 34 2 657 2012 年度 626 21 0 647 2013 年度 661 37 1 699 2014 年度 601 32 1 634 (単位:件) 2015 年度 597 42 2 641 (7)和解成立に至るまでの来訪回数 次の表は、あっせん、または審査によって和解成立に至った事案について和解成立までの来訪回数をま とめたものである。約 7 割の案件が 3 回以内で和解成立に至っている。2015 年度の和解成立件数(あっ せん + 審査)は、7,114 件であった。 資料3-4-3-19 和解成立に至るまでの来訪回数(2015 年度・交通事故紛争処理センター) 回 数 1 回 2 回 3 回 4 回 件数(件) 576 2,794 2,008 849 割 合 8.1% 39.3% 28.2% 11.9% 回 数 5 回 6 回 7 回 8回以上 件数(件) 401 253 126 107 割 合 5.6% 3.6% 1.8% 1.5% 【注】表示未満を四捨五入しているため、百分率の合計は 100% にならない。 弁護士白書 2016 年版 197