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資料 - 環日本海経済研究所
Japan–Russia Energy and Environment Dialogue in Niigata S1-1 HOSAKA 日露の石油 天然ガス協力について 日露の石油・天然ガス協力について 平成20年11月17日 資源エネルギー庁 資源 ネルギ 庁 石油 石油・天然ガス課長 天然ガス課長 保坂 伸 © ERINA Japan–Russia Energy and Environment Dialogue in Niigata S1-1 HOSAKA 日本の経済規模 ○我が国は、GDPが4兆ドルを超える世界第2位の水準。 ○個人金融資産は1,536兆円。 個 金 資産 ○我が国経済活動別GDPでは製造業が全体の約2割。 世界各国のGDP(2006年) 我が国家計の資産構成(2007年9月末) その他計(4 3%) その他計(4.3%) 債券(2 9%) 債券(2.9%) 日本は世界全体(約47兆ドル) GDPの約1割の規模 株式・ 出資金 (11 3%) (11.3%) 現金・預金 (50.2%) 保険・ 年金準備金 (11 3%) (11.3%) 個人金融資産 1,536兆円 , 兆 出典:日本銀行調査統計局資料 投資信託(5.0%) 我が国経済活動別GDP構成(2006年) その他 米国 ブラジル 公 務 電気・ガス・水 農林水産業 製造業は全体の約2割 道業 スペイン 日本 鉱 業 製 造 業 サ ビス業 サービス業 カナダ 建 設 業 イタリア フランス 英国 中国 ドイツ 出典:(財)国際貿易投資研究所 原資料:IMF International Financial Statistics (IFS) (2007年8月号) 電気・ガス・水 道業 運輸・通信業 不動産業 卸売・小売業 金融・保険業 出典:総務省統計局資料 2 © ERINA Japan–Russia Energy and Environment Dialogue in Niigata S1-1 HOSAKA 世界の原油・天然ガスの輸入量 ○我が国は世界第2位の原油の買い手、世界第1位の天然ガスの買い手。 トルコ 3% その他 7% インド 4% アメリカ 25% その他 33% オランダ 2% 原油 輸入量 43.7MBD (2006) 台湾 5% LNG フランス 6% 輸入量 226 41B 226.41Bcm 日本 9%(3.99MBD) アメリカ 10% (2007) 英国 2% インド 5% スペイン 3% スペイン 11% 日本 39% (88Bcm) 韓国 15% 韓国 5% ドイツ 5% シンガポール フランス 4% 3% イタリア 4% Source: OPEC Annual Statistical Bulletin 2007 Source: BP Statistics 2008 © ERINA Japan–Russia Energy and Environment Dialogue in Niigata S1-1 HOSAKA 日本の原油・天然ガスの輸入元 ○我が国は原油の約9割を中東に依存。天然ガスは全てLNGで輸入され、多くをアジアに 依存。 我が国の国別原油輸入量(2007) その他 6% オマーン 5% その他 12% インドネシア 3% ロシア 4% 原油 輸入量 4.12MBD (2007) クウェート 7% 我が国の国別LNG輸入量(2007) サウジアラビア 27% ブルネイ 11% カタール カタ ル 10% UAE 25% イラン 12% マレーシア 23% UAE 8% カタール 12% LNG 輸入量 71.3Mton (2007) オーストラリア オ ストラリア 19% インドネシア 16% 出所: 経済産業省資源エネルギー統計 © ERINA Japan–Russia Energy and Environment Dialogue in Niigata S1-1 HOSAKA エネルギー政策上のロシアの重要性 ○ロシアは 原油 天然ガスとも世界有数の資源国であり 日本とは地理的にも近接 ○ロシアは、原油、天然ガスとも世界有数の資源国であり、日本とは地理的にも近接。 ○日本は原油輸入の約9割を中東に依存しており、ホルムズ海峡、マラッカ海峡を通らない 原油・天然ガスの輸入先を確保することは、エネルギー安全保障上も重要。 ○技術面に優位性のある日本と、資源が豊富にあり東シベリア・極東の開発を目指すロシア ○技術面に優位性のある日本と 資源が豊富にあり東シベリア 極東の開発を目指すロシア との間で、エネルギーにおいて協力することは、日露双方にとって互恵的。 世界の原油・天然ガス生産量・埋蔵量(2006年) サウジアラビア 13.1% 13 1% 原油 生産量 81 7MBD 81.7MBD その他 ロシア 21.3% ロシア 12.3% アメリカ 8.0% 8 0% その他 53 7% 53.7% 天然ガス 生産量 2865Mcm アメリカ メリカ 18.5% 66.6% カナダ 6.5% その他 27.5% ロシア 6.6% サウジアラビア 21.9% 原油 確認埋蔵量 1208BB ベネズエラ 6.6% UAE 8.1% イラン 11.4% 11 4% ロシア 26.3% その他 44.2% 天然ガス 確認埋蔵量 181.5Tcm イラン 15.5% イラク 9.5% クウェート 8.4% カタール 14.0% Source: BP Statistics 2007 資源・エネルギー統計 © ERINA Japan–Russia Energy and Environment Dialogue in Niigata S1-1 HOSAKA サハリン1・2プロジェクトの概要 サ リン1 サハリン1 推定 原油 可採 埋蔵量 ピーク 天然 ガス 原油 生産量 天然 ガス 事業主体 サ リン2 サハリン2 約23億バレル 約11億バレル (日本の年間需要の約1.4倍) (日本の年間需要の約0.7倍) 約17兆立方フィート 約17兆立方フィート (LNG換算3.4億トン、日本の年間需要 の約5倍) 約 倍) (LNG換算3.4億トン、日本の年間 需 需要の約5倍) 約 倍) 約25万バレル/日 約15万バレル/日 (日本の輸入量の6%相当) (日本の輸入量の4%相当) 約800万トン(LNG換算)/年 約960万トン(LNG換算) /年 (日本の輸入量の11%相当) (日本の輸入量の13%相当) ・サハリン石油ガス開発(SODECO) 30% SODECO出資内訳: 経済産業大臣(国) 50% 石油資源開発 約14% 伊藤忠 約18% 丸紅 約12% その他 約 6% ・サハリン・エナジー社 ・エクソン・ネフテガス社 30% (エクソン・モービル子会社、オペレーター) ・ONGCヴィディッシュ社 20% (インド国営石油ガス公社子会社) ・サハリンモルネフテガス・シェルフ社 サ ネ ガ シ 社 11.5% (ロスネフテ関連会社) ・RNアストラ社 (ロスネフテ子会社) サハリンⅠ 原油PL・ガスPL サハリン・エナジー社出資内訳※: ガスプロム 50%+1株 ロイヤル・ダッチ・シェル 27.5%-1株 三井物産 物産 12.5% 三菱商事 10.0% ※上記出資内訳とすることを 2006年12月 合意、 サハリンⅡ 原油PL・ガスPL 2007年 4月 譲渡完了 8.5% 事業総額 約120億ドル 約200億ドル 開発計画 ・原油は、2006年10月、輸出開始。 (企業発表) ・天然ガスは、中国、ロシア国内への供 給について交渉中。 ・原油は、2008年末までに通年生 産開始予定。 ・天然ガスは、2009年初めから、 LNGで輸出開始予定。 © ERINA Japan–Russia Energy and Environment Dialogue in Niigata S1-1 HOSAKA 太平洋パイプライン及びロシア石油会社との探鉱協力の概要 ○東シベリアは、豊富な埋蔵量、かつマラッカ海峡を通らず石油を輸送できる重要地域。 東シ リ 、 富な 蔵量、 ラッ 海峡を通 ず 油を輸送 る 要 域。 ○太平洋パイプラインの第2段階(太平洋岸まで)の建設は、東シベリア油田開発の進捗 状況により決定。 ○東シベリアにおける日露の探鉱協力の第一歩として、ロシア独立系石油会社とJOGMEC ○東シ リアにおける日露の探鉱協力の第 歩として、 シア独立系石油会社と との間で共同会社が設立され、今般探鉱が開始される予定。 太平洋パイプラインの概要 ○総延長 :4,720km 第1段階 タイシェット →スコボロジノ ※第2段階完成までは、太平洋岸へは鉄道で輸送予定 第2段階 スコボロジノ→コジミノ(太平洋岸) ※東シベリア開発状況により着工予定 ○輸送能力 :5,000万~8,000万トン/年 :5 000万~8 000万トン/年 ※5000万トンは、我が国の原油輸入量の約24%に相当 東シベリア堆積盆地群 バンコールスコエ 今回共同探鉱をする鉱区 クユンビン ユルブチェン ★ ベルフネ タラカン テレスコカモフ スコボロジノ ロシア石油会社とJOGMECとの探鉱協力の概要 ○協力の相手方 :イルクーツク石油(独立系石油会社) ○経緯 ・2007年7月、イルクーツク石油とJOGMECはイルクーツク 州の中小鉱区の探鉱ライセンスを落札。 ・2008年4月、イルクーツク石油とJOGMECとの共同会社 に探鉱ライセンスを委譲する手続きが完了 現在 探鉱に向 に探鉱ライセンスを委譲する手続きが完了。現在、探鉱に向 けた準備作業を実施中。 ・今後5年間で、1000km以上の二次元地震探査、4本以上の 探鉱井の掘削を実施予定。 タイシェット 大慶 : 第1段階ルート 第 段階 ト : 第2段階ルート案 : 中国による建設ルート : 既発見油田 コジミノ 7 © ERINA Japan–Russia Energy and Environment Dialogue in Niigata S1-1 HOSAKA 東方ガス化プログラムの概要 ○2007年9月、産業エネルギー省が「東方ガス化プログラム」を承認。ガスプロムによる東 年 月、産業 ギ 省 東方 グラ 」を承認。 る東 シベリア・極東のガス開発が実行の段階に入った。 ○2012年までに、サハリンからウラジオストクまでのパイプラインが建設され、ウラジオスト クへのガス供給が開始される予定。 クへのガス供給が開始される予定 ○将来的には、ウラジオストクにLNGプラントが建設され、アジア太平洋諸国にLNGが輸出 される計画。 東方ガスプログラムの概要 ○東シベリア・極東のガスの原始埋蔵量は 67.4兆立方メートル。 チャヤンダ ユルブチェン サハリン ○サハリン、ヤクーチア、イルクーツク、クラスノ ヤルスクの4つの生産センターを計画。 コビクタ ○2030年までの投資額は最大で848億ドルを 超える計画。 ○ガスの供給量は2030年までに、 ロシア国内市場向け年間320億立法メートル パイプライン輸出向け年間500億立方メートル LNG輸出向け280億立方メートル、を計画。 ハバロフスク ウラジオストク Existing Pipeline 2007 2009 2007-2009 2010-2012 2013-2016 2016-2030 © ERINA Japan–Russia Energy and Environment Dialogue in Niigata S1-1 HOSAKA 資源エネルギー庁とガスプロム・ロスネフチとの協力 資源エネルギー庁とロシア国営ガス会社ガスプロムとの協力 ○資源エネルギー庁は、2005年11月のプーチン大統領来日の際に、ロシア国営ガス会社ガ スプロムと協力に関する枠組みを合意。 ○2007年は、ガスプロムの保有する中小ガス田で、日本企業(伊藤忠・東洋エンジニアリング)が ヘリウム抽出・ガス加工プラント建設の経済性評価を実施。 【ガスプロムの概要】 世界最大のガス企業。ソ連時代のガス工業省の後継。ロシアにおけるガスの生産と輸出を独占。 天然ガス生産量は、ロシア全体の約9割。従業員数 約30万人。 同社会長はズプコフ第一副首相。前会長はメドベージェフ大統領。 資源エネルギー庁とロシア国営石油会社ロスネフチとの協力 資源エネルギ 庁とロシア国営石油会社ロスネフチとの協力 ○資源エネルギー庁は、2008年3月に、ロシア国営石油会社ロスネフチと協力に関する枠組 みを合意。 ○日本側の関心事項 : 石油の探鉱開発協力 ロスネフチ側の関心事項 : アジア太平洋地域におけるマーケティング、日本の精製技術等 【ロスネフチの概要】 旧ユコスの資産買収により急拡大。生産量は2007年からロシア第1位。東シベリア開発の主力企業。 旧ユコスの資産買収により急拡大 生産量は2007年からロシア第1位 東シベリア開発の主力企業 石油の生産量は、ロシア全体の約2割。 従業員数 約7万人。 同社会長のセーチン副首相は、イワノフ副首相と関係が深い。 9 © ERINA