専門文献講読 II

2016/11/4
専門文献講読 II
第7回：第5章 ‘Promotional Tie‐In and Product Placement’
２０１６．１１．１１
立命館大学映像学部
宿南達志郎
Promotions Overview(150‐155)
Talent in Promotions(155‐157)
Restricted‐Audience Films(157‐159)
Restaurant Promotions(159‐164)
Car Promotions(164)
Cell Phone and Other Electronic Products(165‐
166)
• Film Festivals(166‐168)
• Promotions at Theaters(168)
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Product Placement Overview(168‐171)
Story‐Point Product Placement(172‐173)
Product‐Placement Conflicts(173‐175)
Promotion Misfires(176)
Promotions beyond Theatrical(177)
History of Tie‐Ins and Product Placement(177‐180)
( 序)(p147‐150)
• プロモーションでの他企業との連携は、映画
館での興行に留まらず、DVD、VOD、テレビ放
送などにも波及。
• 2011の映画’Thor’では、Honda Acura、Dr。
Pepper, 7ElevenのSlurpeeなどとtie‐inした。
• Dream Worksの’The Terminal’では、40種類の
PP映像が使われた。
– 食料品、携帯、航空会社など
– 興行収入は$77M（2004）
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• Tie‐Inの契約数はピークを超えた。各社の
マーケターは複数の映画とtie‐inするのでなく、
１つの映画に絞る傾向となったからだ。
• テレビにはリアルタイム性の魅力があり、ドラ
マやバラエティにも多額の広告費が使われて
いる。
– American Idol（Fox）にCoca‐Colaは$20Mのtie‐in費
用をかけた。
Promotions Overview(150‐155)
• halo effect(ハロー効果)
– 心理学者エドワード・ソーンダイクによって名づけ
られた造語で、認知バイアスの一種である。
– ある対象を評価をする時に顕著な特徴に引きず
られて他の特徴についての評価が歪められる現
象のこと。
– 例えば、有名人やタレントを通じたCMや広告が
その商品やサービスを実際に使ったりしたことが
ないにもかかわらず良いイメージを与える。
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• 失敗例：スタバ（10684店舗）とのtie‐in
– Arctic Tale(Paramount), Akeelah and the Bee(Lionsgate)
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piggyback 背中に乗る、おぶさる
astute 機敏な、鋭い
outfit 用具一式
dicker 交渉する
footage 撮影されたフィルム
plug ふさぐ、 (テレビ・ラジオなどで)盛んに宣伝する
engagement 関与
• X‐Men:First Class(20cFox)…London往復航空券
• Despicable Me(Universal)…試写会の招待券（ホテル・
航空券・お小遣い付き）
• National Treasurer(Disney)…55万ドル
• Pirates of the Caribbean…treasure hunt
• tie‐inで重要なのは映画と商品の市場セグメントが一
致していること。
– DreamWorksのSmall Soldiers…Ratingが変わって改造
(revamp)
– 若者全てにリーチするには、ファストフード、スナック、シリ
アルなどが、大人には自動車や酒が、大人と若者両方は
スーパー（Wal‐Martなど）をパートナーに。
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• ラジオとタイアップして試写会(screening)
• クリスマスソングを歌う会(Bloomings, MN)
– Alvin and the Chipmunks
– サントラも売れたトップ25位内
– St. Paul Pioneer Press（地方紙）の1面
• tie‐inにはG、PGのRatingが最適
– Transformers(PG‐13)のPRでFTCから「自主規制の強化」を
求めるコメント(アクションは起こさず)
• テーマパークとの提携
– AMEXやCoca‐ColaとUSF
– Time WarnerとUnilever
– DisneyとHanesbrand, Spectrum Brands, and Wal‐Mart
• sequels（続編）は評価が分かれる
– 映画側は、知名度が高いのであまりtie‐inの必要
性が強くない
– 提携側は、ヒットの可能性が高いので、やりたい
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Talent In Promotions(155‐157)
• トップタレントがlikeness（肖像、写真）を使わ
せてくれるかどうかがsticking point（こう着状
態から合意または目標に向けての進行が生
じる点）になることが多い。
• Celebrity（有名人）のendorces（推薦）は消費
者にブランドイメージを伝える時に効果的だ。
• アニメは声だけなので演技よりも簡単だ。
• 製品への推薦を依頼すると、断られたり、追
加のギャラを要求されることも多い。
• 映画のプロモーションに参加するタレントにお金
を支払うことを、消費者製品のマーケティング担
当は拒否するのが普通だ。その理由は、既に広
告の支援費用を支払っているからだ。
• 消費者製品のメーカーは役者と働く時にsticky
（粘着的、難しい）だ。ビジネス側だけでなく、タレ
ント側も髪型とか衣装とかによっては、プロモー
ションへの参加を美的(aesthetic)感覚だけで拒
否することもある。タレントが拒否した場合は、ロ
ゴや小道具(prop)や背景(backdrop)を使うしかな
い。
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• 代役を使うというやり方もある。DreamWorks
のShrek the Thirdにマクドナルドがtie‐inした
時に、俳優のMike MyersとEddie Murphyの声
でラジオ広告を行った。Spider‐ManのTobey Maguireは肖像の利用を拒否したので、
supernaturalな役者がマスクをかぶって写真
を撮った。共演のKirsten Dunstなら悪役だか
ら合意してくれるだろう。
• Ralston PurinaがRobin Hood：Prince of Thieves(Warner Bros. 1991)でKevi Costnerの
肖像をcerealのtie‐inプロモーションで使おうと
したが拒否された。逆に、積極的に肖像を提
供する傾向も出てきている。John Travoltaと
Halle BerryはHeinekenとSwordfish(WB 2001)
の$10 million tie‐inで肖像を提供した。
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• 製品の推薦を行うと別のプロモーションtie‐inの
時にconflict（矛盾）が発生することがあるので注
意が必要だ。トップタレントは高級品への推薦に
は同意するが、マス向けの製品とのtie‐inは露出
が多くなったり安っぽく見られるリスクがあるので
あまりやりやがらないのが普通だ。
• しかし、例外もある。Juria RobertsはLancome化
粧品と、Jennifer AnistonはSmartWaterと、John TravoltaはBreitling腕時計と、Rachel Weiszは
BulgariとKevin SpacyはHondaと、Oliver Stone監
督はRuncoのLCDプロジェクションTVとTim Allen
はCambpbell スープの広告に協力した。
• Jackie Chanはアジアで複数の製品を推薦して
いるが、この地域ではそれが権威的
(prestigious)だからだ。米国では映画俳優は
注意して参加する。Chanは、V8という
Campbell ブランドの野菜ジュースの広告に出
ている。
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• 1960年代から90年代にかけては米国の俳優は自国
の市場向けの製品の推薦をしない傾向があったが、
その理由は俳優としての魅力やクリエイティビティを薄
めることを恐れたからだ。一方、日本などの海外では
企業の広告に出演することが高い地位を確保する場
合もあるので海外広告は大丈夫だ。
• このころ例外的に広告に出演していたのは、Fenry FondaがLifesaversミントとGAF View‐Masterに、Jim GarnerがPolaroidに、Cary GrantがFabergeに協力した。
そういう協力は、役者人生のたそがれにさしかかった
り、映画からテレビ俳優に移行する時期である場合が
多い。
• 最近では映画の観客がそういうことを気にしないこと
が分かってきたので、広告への出演を歓迎するように
なった。プロスポーツ選手が広告に積極的なのと同様
な傾向が映画俳優にも見られる。
• マーケターは芸能界の華やかさから何かを得ようとす
るが、タレントの品行の悪さでリスクを負うこともある。
• Mel Gibsonはアル中がばれ、arnold Schwarzenegger
は家政婦との間に子がいたし、Charlie Sheenは乱暴
だったり、Nicolas CageやWesley Snipeは税金を滞納し
たりしていたが、そのようなスキャンダルはブランドイ
メージを低下させる。
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• Raymond Weilという腕時計メーカーは、アカデミー賞
受賞者のCharlize Theronを2007年に契約違反で訴え
た。彼女は競合他社の腕時計を大っぴらに着用してい
たからだ。時計会社は$20Millionの広告費を使ってい
たので、彼女が支払った賠償金もかなりの額に及んだ
ようだ。
• Arnold Schwarzeneggerはプロモーションに協力的な役
者として知られているが、ハリウッドで蓄積したマーケ
ティングの知識がカリフォルニア州知事選挙での勝利
を生んだ。
• ハリウッドの業界紙でマーケティング欄を担当している
Anita Buschは、「彼ならマーチャンダイジングやライセ
ンス担当と膝詰めで交渉できるだろう」と言っている。
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