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高校物理公式集 (難度:なし)

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高校物理公式集 (難度:なし)
第 1 章
Ⅰ
力
学
運 動 学
m1x1 + m2x2 + m3x3 + ⋯
m1 + m2 + m3 + ⋯
質点系の重心: xG =
[位置,速度,加速度の定義]
時間変化率という概念
(1) 剛体は無数の質点の集合として考えられる
数式で定義が言えることより,各概念を直感的に把
(2) 剛体を重心で支えると静止する
握できることが大事
(1) 位置: r = (x , y , z )
(3) 系に外力が加わらないとき,その系の重心は運
動状態を保持する
dr
dx dy dz
)
(2) 速度: v = (v x , vy , vz ) =
=(
,
,
dt
dt dt dt
dv
dvx dvy dvz
)
(3) 加速度: a = (ax , ay , az ) =
=(
,
,
dt
dt dt dt
[等加速度直線運動の公式]
[モーメントの定義]
回転運動を引き起こす性能,原因
物体にはたらく個々の力が持つ,回転運動に対する
影響度である
モーメントの定義:M = ℓ × f ⊥ (うでの長さ×力の垂直成分)
丸暗記は時間の無駄
一定の割合で加速する(等加速度である)ことそれ
[剛体のつり合い]
有形物体は回転運動の可能性を考えよ
だけから導き出せる
剛体(大きさ,形を有し変形しない物体)が静止,
(1) v = v 0 + at
ないしは等速直線運動をし続けるための力学条件は,
1
(2) x = x0 + v 0 t + at 2
2
以下の 2 つ
(3) v 2 − v0 2 = 2as
(1) 運動しうる各方向に力のつり合いが成立
(並進運動をしないための力学条件)
Ⅱ
(2) ある定点まわりのモーメントのつり合いが成立
並進運動の記述
(回転運動をしないための力学条件)
[種々の基本的な力]
力とは加速を生む原因,運動の原動力
(1) 重力: f = mg (質量に比例し鉛直下向き)
(2) 垂直抗力: N
Ⅳ
エネルギーと仕事
[仕事の定義]
(接面が変形しないように支える力)
日常的な仕事の概念との対応を考えよ
(3) 張力: T , S (糸やひもが張ることで支える力)
仕事とは力の空間的総和,累積である
(4) 弾性力: f = kx (伸び縮みに比例し自然長に戻る向き)
(1) 一定力の場合: W = f ⋅ s (力の変位方向成分×変位)
(5) 静止摩擦力: f ≤ µ N
(6) 動摩擦力: f = µ ′N
(接面が滑らないように働く力)
(2) 一定力でない場合: W =
∫f
[エネルギーの定義]
(7) 浮力: f = ρ Vg (上下面の圧力差による力として導出)
外界に対して仕事をする能力
運動エネルギー K は運動の激しさの指標であり,ポ
(8) 慣性力: f = ma (加速系で加速と逆向きに発生している
テンシャルエネルギー U とは保存力(重力のように
ように見える見かけの力,数学的補正項)
[ニュートンの運動の3法則]
⋅ ds (仕事は面積)
C
(生じている滑りに逆らう向き)
仕事が経路に依らない力)が将来するであろう仕事
力学原理と運動の記述
古典力学の運動の記述は,以下3法則に従い,力の
を予め見積もったもの
図示 → 各力直交分解 → 各成分に力学条件を立式
(1) 力学的エネルギーの定義: E = K + U
1
(2) 運動エネルギー: K = mv 2
2
(1) 慣性の法則:物体には慣性がある
(2) 運動の法則: ma = F
(運動方程式 equation of motion)
(3) 重力ポテンシャル: U = mgh
(3) 相互作用 (作用・反作用)の法則:力は対等である
Ⅲ
(4) 弾性力ポテンシャル: U =
質点系の運動と剛体のつり合い
[重心の定義]
[エネルギーと仕事の関係]
1
kx 2
2
仕事をするとエネルギーが変化する
ニュートンの運動方程式から数学的に導出可能
一体と見なす場合の並進・回転運動の分岐点
重心とは質量平均位置のようなものであり,その系
(1) 現金主義: ∆K = W
( W は全外力のする仕事の総和)
に働く重力の合力の作用点となる
(2) 発生主義: ∆E = W
( W は非保存力のする仕事の総和)
1
[力学的エネルギー保存則]
dx
= Aω cos(ω t + θ 0 )
dt
dv
= −Aω 2 sin(ω t + θ 0 )
(3) 加速度: a =
dt
(2) 速度: v =
自然界の均衡と調和
非保存力(摩擦のように仕事が経路によって異なる
力)が仕事をしない系では,力学的エネルギーは一
[円運動・単振動の周辺知識]
定に保たれる.
(2) 円運動の回転数,単振動の振動数: f =
運動量と力積
[力積の定義]
衝撃の強さ,運動に対する影響の大きさ
Ⅶ
力積とは力の時間的総和,累積である
(2) 一定力でない場合: I =
∫
t2
f ⋅ dt
(力積は面積)
t1
1
T
天体の運動
[ニュートンの万有引力の法則]
GMm
(1) 万有引力: f =
r2
(1) 一定力の場合: I = f ⋅ ∆t (力×作用時間)
[運動量の定義]
2π
ω
(1) 円運動の周期,単振動の周期: T =
E = K + U = Const.
Ⅴ
考えればわかるので暗記しない
質量あるものは互いに引き合う
(引きあう向き)
(2) 万有引力ポテンシャル:U = −
GMm
r
(無限遠基準)
外界に対して力積を及ぼす能力
[ケプラーの法則]
運動量 p は運動の激しさの指標であり,運動の止め
史上最高の観測屋さんの成果
ニュートンの運動方程式から数学的に導出可能
にくさとして体感される
(1) 惑星は恒星を焦点の一つとする楕円軌道を描く
運動量の定義: p = mv
[運動量と力積の関係]
(2) 惑星と恒星を結ぶ線分が単位時間に掃過する領
力積を及ぼすと運動量が変化する
域面積(面積速度)は常に等しい(面積速度一定
ニュートンの運動方程式から数学的に導出可能
の法則)
1
rv sin θ = Const.
2
∆p = I
[運動量保存則]
2 人だけの世界が実現するとき, I を及ぼし合う
(3) 惑星軌道の半長軸の長さ a と周期 T において
2 人の間では,いつ何時も変わらないものがある
a3
= Const.
T2
外力が力積を及ぼさない系では,運動量は一定に保
たれる.
p = Const.
[はね返り係数(反発係数)の定義]
衝突し,はね返る割合
(衝突後の互いに遠ざかる速さ)
= e × (衝突前の互いに近づく速さ)
Ⅵ
円運動・単振動
[向心加速度]
曲がるために必要な加速度
円運動するための必要条件として数学的に導出
v2
a=
= rω 2 (向心方向の加速度の大きさ)
r
[単振動の方程式]
単振動するのに必要な加速度
単振動するための必要条件として数学的に導出
a = −ω 2 ( x − x 0 )
[単振動の一般解]
( x 方向の加速度の大きさ)
時刻の関数として表す
(1) 位置: x = x0 + A sin(ω t + θ 0 )
2
第 2 章
Ⅰ
波
動
正弦進行波
[波動の基本公式]
(4) 媒質の気体分子が軽いほど速い
説明できるように波動の概念を徹底する
1
(2) f =
T
(1) V = fλ
[横波・縦波]
(3) 音は高温であるほど速い
(5) 水中では極端に速い
(6) 振動数は音の高さに相当する
縦波の横波表示をよく把握しておく
(7) 振幅は音の大きさに相当する
(1) 横波:波動の進行方向に対し媒質の振動が横(垂直)
(8) 振動数が可聴域を越えるものを超音波という
(2) 縦波:波動の進行方向に対し媒質の振動が縦(平行)
[反射]
[弦の共振]
(1) 弦の全長 ℓ には定常波の腹が整数個入る
(1) 入射角と反射角は等しい
基本振動の波長: λ1 = 2ℓ ,2 倍振動の波長: λ2 = ℓ
(2) 自由端反射:線対称に反射,位相の変化はない
(2) 弦を伝う波の伝播速度: V =
(3) 固定端反射:点対称に反射,位相が π ずれる
[定常波]
腹と節の繰り返す進行しない波
[気柱の共鳴]
波形が等しく進行方向が互いに異なる2つの波の干
(2) 開管の管長 ℓ には定常波の腹が整数個入る
基本音の波長: λ1 = 2ℓ , 2 倍音の波長: λ2 = ℓ
一般に波長が長いほうがよく回りこむ
(3) 管口付近に定常波の腹が生じ,管口と腹の位置
重ね合わせを考える波動特有の現象
のズレは開口端補正という
2つ以上の波がある点で重ね合わさり,同位相で強
(4) 管底には定常波の節が生じる
めあったり,逆位相で弱めあったりする現象
[ドップラー効果]
(1) 強め合いの条件:経路差が波長の整数倍
[ホイヘンスの原理]
媒質に対する波源,観測者の相対運動で生じる
伝播速度が媒質に対して一定であることから導出
V
f
(1) 波源が運動する場合: f ′ =
V −u
V −v
(2) 観測者が運動する場合: f ′ =
f
V
V −v
(3) 両者が運動する場合: f ′ =
f
V −u
V −v+w
(4) さらに風がある場合: f ′ =
f
V −u+w
(2) 弱め合いの条件:経路差が波長の半整数倍
波の最小構成要素は何か
ある時刻の波面上から生じる素元波の重ねあわせに
よって,次の時刻の波面が作られる
[屈折]
管楽器の原理
スリットの向こうにも拡がる波動特有の現象
波が障害物の向こうに回りこむ現象を回折といい,
[干渉]
S
ρ
(1) 閉管の管長 ℓ には定常波の腹が半整数個入る
4ℓ
基本音の波長: λ1 = 4ℓ , 3 倍音の波長: λ3 =
3
渉によって生じる進行しない波
[回折]
弦楽器の原理
媒質があれば常に,波動はある程度反射する
伝播速度が変わるから折れ曲がる
媒質による波動の伝播速度の違いから導出
(1) 伝播速度比: n1c1 = n 2c 2
Ⅲ
(2) 屈折で振動数は変わらない
[光波の性質]
(3) 波長比: n1λ1 = n 2 λ2
波
光とは何か
(1) 媒質は存在しない,または空間
(4) スネルの法則: n1 sin θ1 = n 2 sin θ 2
[散乱]
光
(2) 横波であり偏光する
夕日が赤く,空が青い理由
(3) 同じ媒質の光速度は観測者によらず一定
粒子などで波動が乱反射し,拡がる現象
(4) おおよそ,媒質が密であればあるほど,遅い
Ⅱ
音
[音波の性質]
波
(5) 屈折率が高い媒質から低い媒質への入射におい
音とは何か
ては自由端反射,低い媒質から高い媒質への入射
(1) 媒質は主に空気
においては固定端反射
(2) 縦波(疎密波)であり,壁では固定端反射する
(6) 波長は色に相当し,可視光最短波長は紫,最長
3
波長は赤
と色づいた干渉環を見る
(7) 光は電磁波の1種
(8) 屈折率 n の媒質中の厚み d の領域は,光が進む
にあたり,外界の n 倍の時間がかかるので,外界
換算で nd の厚みに相当(光学的距離)
[見かけの深さ]
お風呂で腕が折れて見える理由
スネルの法則,幾何条件,近似条件から導く
d
見かけの深さ: D =
(ほぼ真上から見た場合)
n
[分散]
プリズムと虹の原理
媒質の屈折率が光の波長により異なる(紫に近いほ
ど屈折率が高い)ことから,媒質に入射した光が波
長(色)ごとに別れ,拡がる現象
(1) スペクトル:分散された輝線
(2) 連続スペクトル:分散が連続的に起こる場合の
輝線
(3) 線スペクトル:分散が離散的に起こる場合の輝
線
[フェルマーの原理]
光はめんどくさがり屋である
光は最短時間で到達する経路を選ぶ
[レンズ公式]
望遠鏡,光学式レーザー,眼球の原理等は頻出
フェルマーの原理からレンズの結像条件を得,幾何
条件からレンズ公式を導く
1
1
1
b
レンズ公式: + =
,レンズ倍率: n =
a
b
f
a
(1) 凸レンズの倒立実像: a > f ならば b > 0
(2) 凸レンズの正立虚像: a < f ならば b < 0
(3) 凹レンズの正立虚像: f < 0 であり b < 0
[光学干渉]
干渉条件と色づき
光の経路において反射,透明物質がある場合はその
位相変化,光学的距離に注意し,干渉条件を求める
(1) ヤングの実験:2スリットによる回折と干渉
(2) 回折格子の実験:多重スリットによる分光
(3) 薄膜干渉:見る角度によって干渉条件が異なる
ので,色づいた干渉縞が生じる
(4) くさび形干渉:ガラス板に挟んだものの厚みを,
干渉縞の間隔から間接測定する
(5) ニュートンリング:ガラス板上にレンズを置く
4
第 3 章
Ⅰ
[電場]
電
磁
気
電 場
学
(2) 並列接続: C = C1 + C 2
クーロン相互作用を仲介する空間の流れ
Ⅲ
ガウスの法則と電場の湧き出し(電気力線の本数)
Q
= 4π kQ から導出
ε
Q
(1) 点電荷起源: E = k 2
r
Q
(2) 面電荷起源: E =
2ε S
Q
(3) 線電荷起源: E =
2πε ℓr
[電流定義]
電 流 理 論
単位時間に断面を通過する電気量
単位時間の通過自由電子群掃過領域体積から導出
(1) 電流定義: I = enSv
[オームの法則]
抵抗における電流と電圧降下の比例関係
自由電子の受ける速度抵抗または平均自由行程から
導出
[クーロン力]
(作用)=(影響の受けやすさ)×(場の強さ)
(1) 電圧降下: V = RI , R = ρ
(1) クーロン力(静電気力): f C = qE
[電位]
ℓ
S
(2) 消費電力: P = RI 2 ( = IV )
電場の流れを作る電気空間の隆起
電場は電位の勾配( E = −
dV
)から導出
dr
Q
(1) 点電荷起源: V = k
r
(無限遠基準)
[抵抗合成]
複数の抵抗を一つの抵抗と見なす
端子間電流と電圧降下を変えないように,見なし抵
抗値を定める
(2) 一様電場起源: V = Ed
(1) 直列接続: R = R1 + R2
Q
r
(3) 線電荷起源: V = −
log
2πε ℓ
r0
(2) 並列接続: R =
[クーロンポテンシャル]
R1R2
R1 + R2
電位に応じた位置エネルギー
[起電力]
(1) クーロンポテンシャル: U = qV
自由電子の流れを引き起こす電位差
自由電子が受ける外力を非クーロン電場として評価
Ⅱ
し,これに応じた電位を導出
W
(1) 起電力: V =
e
コ ン デ ン サ
[平行平板コンデンサ原理]
対向する極板間に電場が生じる
生じる電場から極板間電圧,極板間引力,静電エネ
(2) 供給電力: P = IV
(電源がした仕事)
ルギーを導出
(1) 極板間電場: E =
(2) 極板間電圧: Q = CV , C =
(3) 極板間引力: F =
Ⅳ
Q
εS
[電流のつくる磁場]
εS
d
ローレンツ相互作用を仲介する空間の流れ
ビオ・サヴァールの法則から積分し導出する
µI
(1) 直線電流起源: B =
2π a
µI
(2) 円形電流起源: B =
2a
1
QE
2
(4) クーロンポテンシャル:
 1
1
Q 2 

U = QV  = CV 2 =

2
2C 
 2
[コンデンサ合成]
磁 場
(3) ソレノイドコイル起源: B = µ nI
[ローレンツ力]
複数のコンデンサを一つと見なす
運動する荷電粒子が磁場から受ける力
蓄えられた電気量と端子間電圧を変えないように,
(1) 荷電粒子: f L = qvB sin θ
見なし静電容量を定める
(2) 直線電流: FL = ℓIB sin θ
(1) 直列接続: C =
C1C 2
C1 + C 2
5
Ⅴ
電 磁 誘 導
[電磁誘導]
(4) RLC 直列回路のインピーダンス
2

1 

Z = R 2 + Lω −


ωC 
磁場変化は電場を生むという,磁場空間の調和の現れ
(1) 磁束定義: φ = BS ⊥ = B⊥S
(5) LC 共振回路の共振角周波数: ω =
dφ
(2) 誘導起電力: V =
dt
[自己誘導]
ソレノイドコイルの調和能力
コイルを流れる電流の作る磁場の変化によって,コ
イル自らが電流の変化を妨げる向きに誘導起電力を
受けることから導出
(1) 自己誘導起電力: V = L
dI
dt
(2) コイルの磁場のエネルギー: U =
[相互誘導・変圧器]
1
LI 2
2
磁場による他回路への電力供給
複数のコイルを貫く共通の磁束の変化によって,
各々のコイルが誘導起電力を受けることから導出
(1) 相互誘導起電力: V = M
dI
dt
(2) 変圧比: V1 : V 2 = N1 : N 2
(3) 供給・消費電力関係: I1V1 = I 2V 2
Ⅵ
交 流 回 路
[端子間電圧]
電流と電圧に対する回路素子の特性
(1) 交流電源の起電力: V = V 0 sin(ω t + θ 0 )
(2) 抵抗での電圧降下: V = RI
Q
C
dQ
(4) コンデンサの連続方程式: I =
dt
dI
(5) コイルの自己誘導起電力: V = L
dt
(3) コンデンサの極板間電圧: V =
[回路特性]
各素子の端子間電圧を回路方程式(キルヒホフの第 2
法則)でつないで導出
V0
I0
(1) 実効値: V e =
, Ie =
2
2
(直流換算値)
(2) コンデンサのリアクタンス: Z =
1
ωC
(3) ソレノイドコイルのリアクタンス: Z = Lω
6
1
LC
第 4 章
Ⅰ
熱
力
学
固体・液体の温度変化と相転移
[熱容量の定義]
[気体のする仕事]
膨張するなら外部に仕事をする
(1) 定圧過程: W = P∆V
単位温度上昇に必要な熱
Q
[ J/K ]
(1) 熱容量の定義: C =
∆T
(2) 一般過程: W =
∫
( = nR∆ T )
[ J]
V2
P dV [J ] (仕事は PV
図の面積)
V1
[比熱の定義]
単位質量・単位温度上昇に必要な熱
(1) 比熱の定義: c =
[潜熱の定義]
[気体の内部エネルギー]
Q
[ J/g K ]
m∆ T
物質の状態変化(相転移)に必要な熱
(2) 一般分子: U = nC V T [ J]
(1) 融解熱:単位体積を融解するのに必要な熱 [J/g ]
[熱力学第1法則]
(2) 蒸発熱:単位体積を蒸発するのに必要な熱 [J/g ]
Ⅱ
気体の状態変化
[理想気体の定義]
は気体が外部にする仕事)
(2) ∆ U = Q + W [J] ( W
は気体が外部からされた仕事)
[モル比熱に関するマイヤーの関係]
導出過程必須
定積および定圧過程において,モル比熱の定義と熱
力学第1法則を利用し導出する
(1) 高温・低圧下で実現する
(1) マイヤーの関係式: C P = C V + R [J/mol K ]
(2) 理想気体の状態方程式が成立する
[断熱変化に関するポワソンの公式]
状態方程式: PV = nRT [J] (equation of state)
する
だし熱平衡のための分子衝突は無視しない)
(1) PV γ = Const. , TV γ −1 = Const. (比熱比: γ
温度とは分子の平均運動エネルギー
無数の気体分子の壁面への衝突が圧力を生む
[熱サイクルの熱効率]
(1) エネルギー等分配則
1
1
1
1
m v x 2 = m v y 2 = m v z 2 = kB T [ J ]
2
2
2
2
3+ f
(2) 内部エネルギーの定義: U =
nRT [ J ]
2
e=
=
Q
[ J/mol K ]
n∆ T
気体は状態変化の過程によってモル比熱が異なる
モル比熱は気体の分子構成によって定まり,その値
は分子運動論から導出
(2) 定積モル比熱: C V
(定積過程でのモル比熱)
3
R [ J/mol K ]
2
5
(b) 2原子分子: C V = R [ J/mol K ]
2
(a) 単原子分子: C V =
(3) 定圧モル比熱: C P
=
熱効率とは熱機関の効率である
(1) 熱効率の定義
単位物質量・単位温度上昇に必要な熱
(1) モル比熱の定義: C =
断熱曲線を支配する
微小断熱過程におけるエネルギー収支を積分し導出
(3) 分子間力(分子間の相互作用)が無視できる(た
[モル比熱の定義]
熱力学のエネルギー保存則
(1) Q = ∆ U + W [J] ( W
結構世の中は理想気体だらけ
分子直径に比べて,分子間隔が十分に大きい気体
[気体の分子運動論]
内部エネルギーは温度に比例する
3
(1) 単原子分子: U = nRT [ J ]
2
(定圧過程でのモル比熱)
5
R [J/mol K ]
2
7
(b) 2原子分子: C P = R [J/mol K ]
2
(a) 単原子分子: C P =
7
(サイクルが外界に対してした正味の仕事)
(サイクルを回すのに外界から利用した熱 )
Wcycle
Qout
[−]
= 1−
Qin
Qin
CP
CV
)
第 5 章
量
Ⅰ
原
子
物
子
理
[放射能・放射線量]
光は波動性のみならず粒子性を併せ持つ
(1) 放射能の単位:Bq (ベクレル)
1 秒間に崩壊する原子の個数
逆に電子は粒子性のみならず波動性を併せ持つ
[光量子仮説]
(2) 吸収線量の単位:Gy (グレイ)
光は光子(フォトン)と呼ばれる粒子性をもつ
光電効果とコンプトン散乱現象から説明される
hc
[ J]
(1) 光子のエネルギー: ε = hν =
λ
hν
h
[ J s/m ]
(2) 光子の運動量: p =
=
c
λ
[物質波]
核崩壊を起こす能力と被曝の大きさ
1kg あたりが吸収した放射線のエネルギー[J]
(3) 線量当量の単位:Sv(シーベルト)
吸収線量[Gy]に修正係数(人体への影響度のよう
なもの)を乗じたもの
素 粒 子
Ⅲ
質量の小さい粒子は波動性をもつ
電子線(陰極線)の回折現象から説明される
分解不能な物質の最小構成単位を素粒子という
光子との運動量の対応から物質波の波長 λ を得る
1
(1) 電子のエネルギー: K = mv 2 [J ]
2
h
[ kg m/s ]
(2) 電子の運動量: p = mv =
λ
標準理論によって様々な素粒子が予測され,観測された
[フェルミ粒子]
(1) クォーク
物質粒子と呼ばれる素粒子たち
―
質量あり,電荷あり
陽子や中性子などのハドロン(質量が大きい粒
[ボーアモデル]
原子核が纏う電子は存在確率の雲である
子)を構成している素粒子
量子条件と運動方程式からリュードベリ定数を導く
陽子はアップクォーク( u )2 つ,ダウンクォー
(1) ボーアの量子条件: 2π r = nλ (n = 1, 2,3⋯)
 1
1
1
= R  2 − 2
(2) リュードベリ定数:
m
λ
n
ク( d )1 つから構成される



中性子はアップクォーク( u )1 つ,ダウンクォ
ーク( d )2 つから構成される
核 反 応
Ⅱ
[核崩壊]
(2) レプトン
崩壊で生じる代表的な放射線の種類と性質
崩壊で減少した質量分だけエネルギーが生じる
トリノ( ν )の仲間など軽い粒子
α 粒子は正電荷,ヘリウムの原子核( 42 He )
[ボーズ粒子]
質量数と原子番号減少,透過度が低い
―
質量なし,電荷なし
万有引力を仲介する素粒子(未発見)
β 粒子は負電荷,電子( e − : −01 e )
(2) 光子(フォトン): γ
原子番号増加,透過度はそこそこ
―
質量なし,電荷なし
電磁気力を仲介する素粒子
(3) γ 崩壊: γ 線(光子)を放出する崩壊
(3) グルーオン: g
γ 線は波長の極端に短い電磁波( γ )
―
質量なし,電荷なし
強い相互作用(核力)を仲介する素粒子
原子核が励起から定常状態へ,透過度が高い
ハドロン内のクォークをつなぐ糊粒子
質量とエネルギーは等価である
(4) ウィークボソン: W + , Z 0
核反応で減少した質量分だけエネルギーが生じる
―
質量あり
弱い相互作用( β 崩壊の力)を仲介する素粒子
(1) 質量エネルギー: E = mc 2
正電荷の W ボソンと無電荷の Z ボソンがある
核崩壊は確率的
(5) ヒッグス粒子: H
放射性同位体が崩壊で半減する周期を半減期と呼ぶ
1
(1) 放射性同位体数: N = N 0  
2
場を仲介するゲージ粒子など
(1) グラビトン: ?
(2) β 崩壊: β 線( β 粒子)を放出する崩壊
[半減期]
質量あり
タウ粒子( τ − ),および,電荷を持たないニュー
(1) α 崩壊: α 線( α 粒子)を放出する崩壊
[質量欠損]
―
負の電荷をもつ電子( e − ),ミュー粒子( µ − ),
t
T
質量を与えるヒッグス機構を説明するための素
( T は半減期)
粒子
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