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【請求項1】 直列電圧制御管とそのコントロールグリ ッド電圧

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【請求項1】 直列電圧制御管とそのコントロールグリ ッド電圧
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2
(57)【特許請求の範囲】
されている請求項1の直列電圧制御装置。
【請求項1】 直列電圧制御管とそのコントロールグリ
【発明の詳細な説明】
ッド電圧を制御するコントロールグリッド制御部とを有
【産業上の利用分野】この発明は、直列電圧制御装置に
する直列電圧制御装置において、コントロールグリッド
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、各種
制御部は、その制御機能別に分割されているとともに、
電源を直列に段積みして高電圧を発生可能とした、高速
各制御機能毎にフリーホイールダイオードを介してカス
で大きな動作出力特性を実現することのできる直列電圧
ケード接続されていることを特徴とする直列電圧制御装
制御装置に関するもので、核融合における電子サイクロ
置。
トロン共鳴加熱(ECRH)用のジャイロトロン、ある
【請求項2】 コントロールグリッド制御部は、直列電
いはペニオトロン等の大電力高周波源の制御に有能なも
圧制御管の出力電圧の電圧制御化を図るフィードバック
10
のである。
制御部と、直列電圧制御管のコントロールグリッドバイ
【従来の技術とその課題】従来より、各種の大電力高周
アス電圧を決めるバイアス回路と、高速遮断時に直列電
波源が知られており、たとえばその一つとして、ジャイ
圧制御管にカットオフ電圧を加える遮断回路とのうちの
ロトロン電源がある。このジャイロトロン電源用の直列
少なくともいずれか二つあるいは三つ全てに分割されて
電圧制御装置は、ビーム電圧回路に直列に入れ、直列電
おり、各々がフリーダイオードを介してカスケード接続
圧制御管(レギュレータチューブ)のコントロールグリ
−1−
(2)
特許第3290679号
3
出力電圧の定電圧制
は三つ全てに分割し、各々をフリーホイールダイオード
負荷での放電破壊の際の高速遮断を可能とす
によってカスケード(段積み)接続することを一つの具
ッド電圧を制御することにより、
御化や、
4
る機能を持つ装置である。従来は、直列電圧制御管の出
体的特徴としてもいる。
力電圧安定化ダイナミックレンジを広げるために、前記
【作用】従来の制御装置は、たとえば図1に示した通
の通りの直列電圧制御管のコントロールグリッド制御用
り、直列電圧制御管(RT)のコントロールグリッド制
に真空管を使用することが一般的であった。この真空管
御用に真空管を用いた回路(等価回路(E)及び真空管
を使用する方法においては、レギュレータチューブのグ
の電極管容量(C))を採用していたが、この発明では
リッド回路やコントロールグリッド制御用の真空管のグ
図2に示した通り、直列電圧制御管(RT)のコントロ
リッド回路で生じる制御遅れ次数が増えるため、どうし
ールグリッド制御用に真空管を用いずに、コントロール
ても高速での制御が難しくなるという欠点があった。な
10
グリッド制御部がその制御機能別に分割されているとと
お、ジャイロトロン電源用の直列電圧制御装置は、国内
もに、各制御機能毎にフリーフィードダイオードを介し
では製作実績が非常に少ないのが実情でもある。また、
てカスケード接続されている。このため、フィードバッ
ジャイロトロン電源用以外のこの種の直列電圧制御装置
クループに位相を遅らせる要素となる静電容量を低減さ
としては、中性粒子入射装置の電源にも使用されている
せることができる。すなわち、図2中の符号は、以下の
が、ジャイロトロン電源用の直列電圧制御装置よりも高
もの
速応答を必要としないという実情がある。従って、直列
RT:直列制御管
制御管のコントロールグリッド制御用に真空管を使用し
E1:フィードバック制御電源
ても出力電圧の安定化のための周波数応答、遮断時間に
E2:バイアス電源
E3:遮断電源
ついては、充分対応できた。このように、ジャイロトロ
ンに代表される大電力高周波源としての直列電圧制御管
20
S1:遮断電源スイッチ
のコントロールグリッド制御用には真空管を用いるもの
D1,D2,D3:フリーホイールダイオード
がほとんどであったが、前記の通りの欠点にもみられる
を示しているが、たとえばこの図2に示したように、コ
ように、改善すべき課題が残されてもいた。より具体的
ントロールグリッド制御部としてのフィードバック制御
には、この従来の方法による場合には、コントロールグ
電源E1、バイアス電源E2、および遮断電源E3・遮
リッド制御用真空管のコントロールグリッドを前置増幅
断電源スイッチS1それぞれがフリーホイールダイオー
器で制御して、直列電圧制御管のコントロールグリッド
ドD1,D2,D3を介してカスケード(段積み)接続
を制御するため、フィードバック制御をかける場合、真
されているため、真空管の電極間の静電容量がフィード
空管電極間の静電容量等の影響により、フィードバック
バックループ回路に入らなくなる。なお、図2ではフリ
ループ回路の位相遅れが大きくなり、フィードバック制
ーホイールダイオードの段数を3段としたが、コントロ
御可能な最大周波数が制限されるという問題がある。ま
30
ールグリッド制御部の制御機能あるいはその制御機能別
た、それにともなって、遮断時間のスピードも制限され
の分割構成に従って、これ以上、またはこれ以下の段数
る。このため、中性粒子入射装置イオン源用電源の直列
の設計も可能であり、この発明の範囲にある。さらに、
電圧制御装置としては特段の問題はなかったものの、ジ
E2,E3は定電圧電源を示しているが可変電源であっ
ャイロトロン等の電源用としては、その運転、保護の上
てもよい。
から十分な機能を期待できなかった。
【実施例】以下、添付した図面に沿って、この発明の実
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
施例を説明する。図3は、ジャイロトロン用のこの発明
を解決するものとして、直列電圧制御管とそのコントロ
の直列電圧制御装置において、コントロールグリッド制
ールグリッド電圧を制御するコントロールグリッド制御
御部を半導体化し、その制御機能別の各電源をフリーホ
イールダイオードによってカスケード接続した場合を例
部とを有する直列電圧制御装置において、コントロール
グリッド制御部は、その制御機能別に分割されていると
40
示したものである。たとえばこの図3に例示したよう
ともに、各制御機能毎にフリーホイールダイオードを介
に、入力端子(A)へ、ジャイロトロンのカソードへ供
してカスケード接続されていることを特徴とする直列電
給する負ビーム直列電圧が供給される。出力端子(B)
圧制御装置を提供する。また、この発明は、コントロー
より端子(C)へケーブルを接続し、出力電圧検出部
ルグリッド制御部を、その制御機能別に、
(11)にて出力電圧を検出する。フィードバック制御
1) 直列電圧制御管の出力電圧の定電圧制御化を図る
量検出部(12)にて検出出力電圧と基準電圧とからフ
フィードバック制御部、
ィードバックレベル信号を作り、光ケーブル(図中点
2) 直列電圧制御管のコントロールグリッドバイアス
線)にて直列電圧制御装置内のフィードバック制御回路
電圧を決めるバイアス回路、
(13)へ送り、IC回路によるフィードバック制御回
3) 高速遮断時に直列電圧制御管にカットオフ電圧を
路(定電圧制御回路)(13)にて直列電圧制御管
加える遮断回路のうちの少なくともいずれか二つあるい
50
−2−
(1)のコントロールグリッドにフィードバック制御電
(3)
特許第3290679号
5
6
圧を与える。この場合、フィードバック制御電源
なり、また、遮断時間も高速化が可能となる。また、フ
(5)、バイアス電源(6)、および遮断電源(7)
リーホイールダイオードを介したカスケード接続により
(遮断スイッチ(8)を含む)を1回路にて製作する時
製作収容スペースが、従来に比べ約1/2以下にコンパク
は、高圧回路となるため、通常は真空管を用いて行なう
ト化されるため、製作上、保守上からも効果的である。
方式が一般的である。しかし、このような従来法による
なお、この発明の直列電圧制御装置が中性粒子入射装置
場合にはフィードバックおよび遮断の高速化が難しいた
電源に対しても使用することができるのは言うまでもな
め、この発明の直列電圧制御装置では、真空管を使用し
い。
ないで、各電源(5)(6)(7)をフリーホイールダ
【図面の簡単な説明】
イオード(2)(3)(4)を介してカスケード接続し
【図1】従来装置を示した回路図である。
ている。なお、図3中の(9)はスクリーングリッド電
10
【図2】この発明の直列電圧制御装置の特徴を例示した
源、(10)はスクリーングリッドスイッチを示してい
回路図である。
る。
【図3】この発明の一実施例を示した回路図である。
【発明の効果】従来製作されてきたジャイロトロン電源
【符号の説明】
用直列電圧制御装置は、直列電圧制御管のコントロール
1
グリッドに高圧可変電圧を供給する必要があるため、コ
2,3,4 フリーホイールダイオード
ントロールグリッド制御用に真空管を使用する装置が一
5
フィードバック制御電源
般的であった、しかし、この従来装置では、真空管の電
6
バイアス電源
極間容量等により、フィードバックループ位相差を生
7
遮断電源
8
遮断スイッチ
9
スクリーングリッド電源
じ、発振を起こす。従って、発振を起こさない周波数ま
でしか周波数特性を上げられず、また、高速遮断時間に
20
直列電圧制御管
も限界があった。この発明により、直列電圧制御管のコ
10 スクリーングリッドスイッチ
ントロールグリッド制御部をフリーホイールダイオード
11 出力電圧検出部
を介してカスケード接続することによって、フィードバ
12 フィードバック制御量検出部
ックループ内の静電容量を減少させることができた。従
13 フィードバック制御回路
って、高域周波数まで周波数特性を上げることが可能と
【図2】
【図1】
−3−
(4)
特許第3290679号
【図3】
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フロントページの続き
(72)発明者
早川 正平
東京都町田市金森1546−46
(56)参考文献
特開 平3−4608(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7 ,DB名)
G05F
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