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環境科学の風景
環境科学の風景 校庭の樹木の落ち葉や剪定された枝の利用を考える(2) 草木染めでオリジナルハンカチ作り ■この授業の位置づけ 「ドングリなどの木の実の検索」や、校庭の植物を知るための「校庭の植物観察」の実習を 行いました。それに加えて、後期は「落ち葉や剪定されずに伸びた枝や雑草の蔓の利用を考えよう」 という目的で実習を計画しました。校庭の樹木の剪定後の枝・蔓などを工芸品の材料に転化する実例 として、前回リースを作成しましたが、今回は草木染めでハンカチの作成実習を行いました。 ■材料 シラカシ、プラタナス、ケヤキの3種類 ①シラカシ ブナ科の常緑広葉樹。本州∼九州の山地に自生し、20mになる高木である。 葉は互生で皮針形、上半部に鋸歯がある。上面は緑色でつやがあり、下面は灰白色。 幹の色は黒いが、材が白色でこれから名前が付けられている。 本校では、校庭の周囲や敷地の周囲に多く植樹されている姿の美しい樹木である。 銅媒染剤で茶色、アルカリ媒染剤で赤茶色と書かれていたので用いました。 ②プラタナス スズカケノキ科の落葉広葉樹。小アジア付近原産で19世紀後半に日本に入り、街路 樹として親しまれている。高さ10∼30m内外に達する高木である。樹皮は大きく はがれ落ち痕が、斑模様になる。葉は互生で、掌状にさけ独特の形をしている。 球状果がつき、それが鈴を懸けるたように見える美しい樹木である。 本校では校庭の隅に植樹されていて癒しの空間を作っている。染色で出来る色は 不明でしたが、赤茶系統の色合いでした。 ③ケヤキ ニレ科の落葉広葉樹。東アジアの産地にはえ、30mにもなる高木である。葉は柄が あって互生で狭卵形、鋸歯がある。雌雄同株。街路樹としてよく植樹されているが、 材は木理が美しく器具などに用いられている。 本校、正門内のエントランスに植樹されていて、夕暮れ時に校舎を背景に美しい樹姿 を観賞できる。アルカリ媒染剤で桜色、銅媒染剤で赤色が出ると書かれていたので 用いました。 ■実習風景と過程 1.草木を煮出す 2.布の準備①(煮ている間にハンカチの端を縫う) 糸が通れへ∼ん 3.布の準備②(タコ糸や輪ゴム、割り箸などを使って、模様を染め出すための準備) 4.煮出した染液をこす 5.染液で布を煮る 6.媒染液(炭酸カリウム、硫酸銅)で煮る 7.水洗い 硫 酸 銅 広げると どんな模様に・・・? 炭酸カリウム 8.仕上げ 9.完成 10.作品 【参考図書】 ・牧野 新日本植物図鑑 十六版:北隆館 ・カラー 植物百科 十一版:平凡社 【参考ホームページ】 ・グループ・楽彩 染色総合プロデュース 小林 信行