Comments
Description
Transcript
経済産業省 提出資料
資料4 新産業創出に向けた 経済産業省における取組み 平成26年2⽉25⽇ 経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 多種多様な情報・データが利⽤可能なIT社会 ○ 近年のITの発展は⽬覚ましく、⾃動⾞、家電、スマートフォンなど様々な製品がインター ネットに接続するようになり、これらをセンサーとして多種多様な情報・データが取得され るようになった。 ○ また、ITインフラの充実、クラウド技術の登場、情報処理技術の⾼度化等により、これらの ⼤量のデータを集積、分析することも可能となった。 ○ この結果、情報爆発とも呼べるほどに社会のデータ量が加速的に増⼤ 位置、速度、ETC…位置、アプリ、EC取引… 照明、エアコン、 テレビ… ITインフラ、クラウド技術、 情報処理技術の⾼度化で 多種多様な情報・データの 集積・分析が可能に クレジットカード、 ICカード乗⾞券… 出典:喜連川 優 東京⼤学⽣産技術研究所 教授 ネットに限らず リアルの世界からも 膨⼤なデータが発⽣ (IOTの実現) 1 ⽇本企業のITに対する認知度 ○ ⽇本企業の多くは、ビッグデータをはじめとした新しいITの動向について、あま りよく知らない。 ※出典:ITを活⽤した経営に対する⽇⽶企業の相違分析(JEITA & IDC Japan) 2 ビッグデータの利活⽤状況 ○ ⽶国企業の9割がビッグデータの利活⽤を開始している⼀⽅、⽇本企業の7割はい まだビッグデータの利活⽤を始めていない。 ※出典:ITを活⽤した経営に対する⽇⽶企業の相違分析(JEITA & IDC Japan) 3 ITで得られた効果 ○ ⽇本企業は、「社内業務効率化/労働時間減少」、「社内情報共有」といった社 内業務に対する貢献が⼤きいが、⽶国企業は「製品/サービス提供迅速化」、 「社外情報提供効率化」といった売上向上に直接結びつけて効果を得ている。 ※出典:ITを活⽤した経営に対する⽇⽶企業の相違分析(JEITA & IDC Japan) 4 「IT融合新産業」の広がり ○ 経済産業省では平成23年より「IT融合」というコンセプトを打ち出し、企業の データ利活⽤ビジネスを促進。その結果、企業内にてデータを利活⽤とする先進 的な企業が登場しつつある。 ○ ⼀⽅、IT融合が最終的に⽬指していたIT・データを媒介として異分野が融合する 取組は未だ限定的。 ○ 今後は企業が壁を越えてデータを共有・活⽤し、新たな付加価値を⽣むデータ駆 動型のイノベーションをいかに⽣み出していくかが重要ではないか。 最近の動き 今後⽬指すべき姿 企業内に閉じたデータ利活⽤ DB DB DB 企業が壁を越えてデータを共有・活⽤ 企業 企業 企業 ベンチャー等 企業 企業 データ利活⽤ プラット フォーム 新商品・サービス 新商品・サービス … 企業 5 データプラットフォーマーの必要性 ○ 通常データを保有する企業が必ずしも利活⽤したいとは限らない。また、利活⽤ 主体はデータの在りかが分からない。 ○ データは囲い込むのが⼀般的な認識の中、各プレイヤーが出会い、連携する機会 は稀。 ○この課題を解決する上で、データ基盤を提供し、連携の媒介となるプレーヤー(= データプラットフォーマー)が新たな産業群として⽣まれることが必要ではない か。 データ保有者の課題 • • • どのデータに価値があるかわからない 誰がデータを欲しいかわからない 他社(者)とデータを共有する⽂化が ない データ利⽤者の課題 • 活⽤アイデアがあっても、誰が何の データをもっているかわからない データプラットフォーマーの役割が期待される 6 データプラットフォーマーのイメージ ○ ⾃⾝で取得、または他社から集めた様々なデータについてデータサーバーとして構築。 ○ 当該情報基盤をデータ利活⽤し、ビジネスに活かしたい会社へのプラットフォームとしてビ ジネスベースで提供。 ○ データの分析・コンサルテーションも付加価値として提供。 <イメージ図> 事業者 ・各種データ・分析・コンサル ・消費者へのアクセス 等 (事業者のメリット) →⼤勢の顧客へのアクセスが容易に。 事業者 事業者 ・個社データの提供。 (プラットフォーマーのメリット) →価値ある事業者の参加によるプ ラットフォームの魅⼒向上 SNS ・魅⼒的な商品・サービスの提供 (消費者のメリット) →プラットフォーマーを介するこ とで、多数の事業者のサービスを 受けることが可能に 消費者 など 移動 医療 購買 プラットフォーマー ・データの提供 (プラットフォーマーのメ リット) →利⽤する消費者が増加す ることで、プラットフォー ムとしての魅⼒向上 消費者 消費者 参加者全員がwin-winの関係 7 大規模HEMS情報基盤整備事業 40.3億円(平成26年度予算案) 事業の内容 事業イメージ ○1万世帯程度にHEMSを導入し、これをクラウド 管理する情報基盤のシステムを構築します。 ○当該情報基盤を用いてエネルギーマネジメントを実 施する中で、データ処理やセキュリティ等の課題抽 出、対処を通じて、システムの標準化を進めます。 ○また、消費者の実際の声を反映したプライバシー上 の対応策を検討し、消費者が安心できる電力利用 データの利活用環境を整備します。 事業の概要・目的 (目的) ○エネルギーマネジメントによる省エネ・ピーク対策 を進める上で、複数の需要家を束ねて効率的にエネ ルギー管理する事業者(アグリゲーター)の役割が 重要になっています。 ○しかしながら、最も小口需要家である一般家庭につ いては、個々の需要規模が小さく、経済性に課題が HEMSデータ利活⽤基盤の整備 あるため、アグリゲーターの参入が進んでいません。 アグリゲーター ○この解決策として、多数のHEMS(※)を大規模な データ活⽤に係 HEMS情報基盤 情報基盤によってクラウド管理することで、一戸当 るプライバシー (プラットフォーム) 対応の検討 たりのコストが低減するとともに、電力利用に係る ビッグデータの活用によりエネマネサービスの効 HEMS HEMS 果・経済性が高まると期待されています。 HEMS 情報基盤に係る ○本事業では、大規模なHEMS情報基盤を構築し、 標準化の検討 その標準化等を実施することで、家庭部門において 経済性の高いエネルギーマネジメントを実現します。 ○これにより、民間主導のよるHEMS普及を加速化 期待されるHEMSデータ利活⽤の例(需要家に応じた無理のない制御) し、省エネ・ピーク対策に貢献します。 (※)HEMS:ホームエネルギーマネジメントシステム 需要家 需要家 条件(対象者、対象行為、補助率等) 国 補助・委託 民間団体等 補助(大企業1/2、 中小企業2/3 等) 全体 民間企業等 (事業者) 需要家 • HEMSデータを分析し、 ピークをずらす、ピーク を抑える等の制御を、需 要家ごとのニーズに応じ て無理なく実施。 • 全体として省エネ・ピー 8 クカットを実現。 8 電⼒利⽤データから⽣まれるサービスイメージ 10% OFF 地元商店街連携サービス HEMSデータと消費者の⽣活に有⽤と なるサービス(地元商店街で使⽤でき るクーポンなど)とを連携させた地域 活性化サービス 在・不在分析による効果的な宅配サービス 電⼒利⽤データを元に、中央管理センターで 顧客の在・不在状況を分析し、導き出した効 果的な宅配ルートにて配達するサービス ⾼齢者⾒守りサービス HEMSデータから⾼齢者の⽣活パ ターン異常を検知。独居⽼⼈等の ⾼齢者の異常を早期に発⾒し、応 急処置や搬送サービスを提供。 HEMS 地域エネルギーマネジメントサービス 各種EMSや創・蓄エネルギー機器に加 えて、電⼒⼩売⾃由化に伴う柔軟な電 ⼒料⾦メニュー、スマートメーターを 組合せることで、コミュニティ単位で の需給調整や系統安定化に貢献する サービス ホームセキュリティサービス HEMSデータから宅内への侵⼊者を検 知し、宅内にある家電等を適切に制御 し侵⼊の防⽌及び警備会社への迅速な 対応を促すサービス 機器メンテナンスサービス HEMSデータから家電等の異常を検 知し、故障前のメンテナンスサー ビスや故障時の部品を事前準備す るサービスを提供。また、これら のサービスと保険ビジネスを組合 せることも可能 9 今後の課題 ○ エネルギー以外の分野でのプラットフォーマー育成 エネルギー分野においては、震災によりエネルギーマネジメントが社 会的に必要になったことを契機に、担い⼿となるアグリゲータービジ ネスが急速に進展。 新しい分野であったため、標準化等の議論も進んだ。 ○ データを活⽤するベンチャー等の発掘 IT分野のイノベーションは斬新な発想を持つ、個⼈や中⼩・ベン チャー企業の活躍が重要。 これを担う⼈材を育成・発掘し、ビジネスの場を提供していくことが 必要ではないか。 10 個⼈や中⼩・ベンチャー企業の⽀援例:ミラサポ ○ 中⼩企業庁が、中⼩企業・⼩規模事業者をサポートするサイト「ミラサ ポ」を開設。 ○ 国や公的機関の⽀援情報を提供し、経営の悩みに対して先輩経営者や専 ⾨家と情報交換の場を提供。 ○ リーディング企業の積極的な取り組みを発掘し、紹介。 施策情報提供 国や公的機関の施策情報をわかりやすく⼀元的に提供。 コミュニティ 中⼩企業者等が先輩経営者や専⾨家との情報交換ができる 場(コミュニティ)を提供。 ユーザーが⾃らの課題に応じて、新たなコミュニティを作 ることも可能。 専⾨家相談 分野ごとの専⾨家のデータベースを整備し、その中から ユーザーが⾃らの課題に応じた専⾨家を選んで、オンライ ン上での派遣依頼が可能(3回まで無料)。 補助⾦電⼦申請受付 ⼀部補助⾦は、ミラサポ上で電⼦申請を受付。ミラサポに 企業情報を登録しておくと、企業情報⼊⼒を省略可能。 11