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平成16事業年度
業務実績報告書
業務実績報告書
−平成16年4月1日
∼
平成17年3月31日−
平成17年6月
独立行政法人
駐留軍等労働者労務管理機構
目
第1章
次
概況
…………………………………………………………
1 全般 ……………………………………………………………………
(1) 独 立 行 政 法 人 駐 留 軍 等 労 働 者 労 務 管 理 機 構 の 役 割 … … … … …
(2) 機 構 の 目 的 ・ 設 立 … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
(3) 機 構 の 主 な 業 務 内 容 … … … … … … … … … … … … … … … … … …
1
1
1
2
2
2
3
3
4
4
4
4
機構の概要 ……………………………………………………………
(1) 所 在 地 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
(2) 資 本 金 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
(3) 設 立 の 根 拠 と な る 法 律 … … … … … … … … … … … … … … … … …
(4) 主 務 大 臣 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
(5) 役 員 及 び 職 員 の 状 況 … … … … … … … … … … … … … … … … … …
第2章
平成16年度の業務実績
………………………
1 業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置 …
(1) 経 費 の 抑 制 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
ア 事務のマニュアル化 ……………………………………………
イ 事務のオンライン化 ……………………………………………
ウ 各種報告の必要性、報告方法の見直し ………………………
エ 事務用品の再利用化等 …………………………………………
オ 一括購入及び割引制度の利用 …………………………………
カ 人件費の抑制 ……………………………………………………
(2) 業 務 運 営 体 制 の 整 備 … … … … … … … … … … … … … … … … … …
ア 支部の業務実施方法の見直し …………………………………
イ 業務点検の結果に基づく支部組織の見直し …………………
ウ 制服及び保護衣の購入契約及び在庫管理の方法の見直し …
(3) 職 員 の 意 識 の 高 揚 … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
ア 講演会の開催 ……………………………………………………
イ 標語、ポスターの掲示 …………………………………………
ウ 事務改善委員会の運営状況等 …………………………………
2
国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に
関する目標を達成するためとるべき措置 …………………………
(1) 駐 留 軍 等 労 働 者 の 募 集 … … … … … … … … … … … … … … … … …
(2) 駐 留 軍 等 労 働 者 の 福 利 厚 生 施 策 … … … … … … … … … … … … …
ア 新たな福利厚生施策の実施 ……………………………………
イ 制服等の早期貸与 ………………………………………………
5
5
5
6
8
11
13
14
15
19
19
23
25
28
28
31
32
35
35
44
44
50
(3)
駐留軍等労働者の給与その他の勤務条件等に係る調査、
分析、改善案の作成 ……………………………………………
ア 駐留軍等労働者の定年制度の在り方 …………………………
イ 駐留軍等労働者の給与制度の在り方 …………………………
ウ 国との連携の下、必要となる課題についての調査、
分析、改善案の作成 ……………………………………………
第3章
予算、収支計画及び資金計画
第4章
短期借入金の限度額
第5章
重要な財産を譲渡し、又は担保に
供しようとするときは、その計画
75
………………………………
76
…………
76
……………………………………………
77
剰余金の使途
第7章
その他主務省令で定める業務運営に
関 す る 事 項 ………………………………………………
■
64
………………
第6章
1
2
53
53
63
施設・設備に関する計画 ……………………………………………
人事に関する計画 ……………………………………………………
(1) 人 事 交 流 計 画 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
(2) 研 修 計 画 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
79
79
79
79
82
中期目標の達成見通し
90
第8章
…………………………………………………
年度計画以外の業務実績等
……………………
1 年度計画以外の業務実績 ……………………………………………
(1) 労 務 管 理 業 務 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
(2) 労 務 給 与 業 務 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
(3) 労 務 厚 生 業 務 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
(4) 情 報 の 適 正 管 理 … … … … … … … … … … … … … … … … … … … …
2 機構広報誌「LMO」の発行 ………………………………………
3 平成16年度支部長会議 ……………………………………………
4 内部監査 ………………………………………………………………
5 内閣府独立行政法人評価委員会等の開催状況等 …………………
6 法人の長等の業務運営状況 …………………………………………
91
91
91
94
97
99
99
100
101
101
102
第1章
概況
1 全般
(1)独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構の役割
我が国は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障
条約第6条に基づき、施設及び区域を提供し、米国はその軍隊を我が
国に駐留させている。
在日米軍がその任務を達成するために必要な労働力は、「日本国と
アメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施
設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」
(以下「地位協定」という。)により、「日本国の当局の援助を得て
充足される」こととなっている(地位協定第12条第4項)。
このことから、防衛施設庁は、在日米軍の任務達成のために必要な
労務の円滑な充足と労働者の権利利益の擁護を図るとの観点から、在
日 米 軍 が 必 要 と す る 労 働 者 (以 下 「 駐 留 軍 等 労 働 者 」 と い う 。 )を 雇 用
し、その労務を提供するいわゆる「間接雇用方式」を採ってきている。
この方式による労務提供を実施するため、防衛施設庁と在日米軍の
間で、
① 各軍の司令部や部隊等の事務員、技術要員、運転手、警備員等を
対象とする基本労務契約(以下「MLC」という。)
② 非戦闘用船舶に乗り組む船員を対象とする船員契約(以下「M
C」という。)
③ 施設内の食堂、売店等の地位協定第15条に規定する諸機関(以
下「諸機関」という。)のウェイトレス、販売員等を対象とする諸
機関労務協約(以下「IHA」という。)
の労務提供契約が締結されている。
これらの労務提供契約においては、提供される駐留軍等労働者の資
格要件、労務管理の行い方、その日米の業務分担、給与その他の勤務
条件の内容、労務経費の日米負担区分等、労務提供に関する具体的諸
条件が細かく取り決められている。
労務提供契約における日本側の労務管理等事務は、防衛施設庁と独
立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構(以下「機構」という。)と
が分担して処理している。
防衛施設庁は、在日米軍との労務提供契約の締結、所要経費の概算
要求等の基本に関する事務及び雇用主として自ら実施しなければなら
ない事務を所掌し、機構は、駐留軍等労働者の雇入れ等に関する調査
・分析・改善案の作成等及び労務管理等事務のうち、防衛施設庁が所
掌する事務を除く人事手続、給与等の計算、福利厚生の実施等の事務
を所掌している。
-1 -
また、防衛施設庁からの委託に基づき、駐留軍等労働者の法定の健
康診断に係る事務等を実施している。
労務管理等事務の仕組みは、次のとおりである。
労務管理等事務の仕組み
機
構
連絡調整
防衛施設庁
連絡調整
労務提供契約の
締結など
在日米軍
就
労
労 働 契 約 の締 結 な ど
労 務 管 理 ・福 利
厚生の実施など
駐留軍等労働者
(2)機構の目的・設立
機構は、駐留軍等労働者の雇入れ、提供、労務管理、給与及び福
利厚生に関する業務を行うことにより、駐留軍等及び諸機関に必要
な労働力の確保を図ることを目的として、上述した事務を実施する
ため、平成14年4月1日に設立された。
(3)機構の主な業務内容
・ 労務管理
駐留軍等労働者の雇入れ、提供、労務管理等に関する業務
・ 給与
駐留軍等労働者の給与、退職手当、旅費の計算等に関する業務
・ 福利厚生
駐留軍等労働者のほう賞、教養文化活動、制服及び保護衣等に
関する業務
・ 防衛施設庁からの受託業務
社会保険、安全衛生等に関する業務
-2 -
2
機構の概要
(1)所在地
○ 主たる事務所
○
〒105−6215
東京都港区愛宕二丁目5番1号
愛宕グリーンヒルズMORIタワー15F
電話番号 03−5425−3169
F A X 03−5425−3157
ホ ー ム ペ ー ジ http://www.lmo.go.jp/
従たる事務所(10支部)
三 沢 支 部
〒033−0012
青森県三沢市平畑一丁目1番25号
電話番号 0176−53−4165
F A X 0176−52−3033
横 田 支 部
〒196−0014
東京都昭島市田中町568−1
昭島昭和第2ビル
電話番号 042−542−7660
F A X 042−542−7667
横須賀支部
〒238−0011
神奈川県横須賀市米が浜通一丁目6番地
村瀬ビル
電話番号 046−828−6950
F A X 046−828−6938
座 間 支 部
〒228−0011
神奈川県座間市相武台一丁目6067番地
電話番号 046−251−1547
F A X 046−251−0614
富 士 支 部
〒412−0042
静岡県御殿場市萩原550−3
NTT萩原ビル
電話番号 0550−70−1123
F A X 0550−70−1126
呉
〒737−0051
広島県呉市中央一丁目6番9号
センタービル呉駅前
電話番号 0823−32−7087
F A X 0823−25−2008
支
部
岩 国 支 部
〒740−0027
山口県岩国市中津町二丁目15番35号
電話番号 0827−21−1271
F A X 0827−21−1273
-3 -
佐世保支部
〒857−0056
長崎県佐世保市平瀬町3番1号
電話番号 0956−23−7191
F A X 0956−23−9229
那 覇 支 部
〒901−2133
沖縄県浦添市字城間1985番地1
オリオン会館
電話番号 098−879−1021
F A X 098−876−1399
コ ザ 支 部
〒904−0023
沖縄県沖縄市久保田三丁目5番10号
電話番号 098−932−1090
F A X 098−932−1950
(2)資本金(政府出資金)
金9億7,721万2,299円
(3)設立の根拠となる法律
独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構法(平成11年法律第
217号。以下「機構法」という。)
(4)主務大臣
内閣総理大臣
(5)役員及び職員の状況
ア 役員
役 職
氏
名
理事長
粟 威之
理 事
原澤繁樹
理 事
浅沼哲也
監 事
細野匡俊
監 事
剱持俊夫
イ
任
期
H.14.4.1∼ H.18.3.31
H.16.4.1∼ H.18.3.31
H.16.4.1∼ H.18.3.31
H.16.4.1∼ H.18.3.31
H.16.4.1∼ H.18.3.31
備 考
常 勤
常 勤
常 勤
常 勤
非常勤
職員
H.16.1.1.現 在
常勤職員数
400名
-4 -
H.17.1.1.現 在
399名
増△減
△ 1名
第2章
1
平成16年度の業務実績
業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置
(1)経費の抑制
(中期目標)
業務運営の効率化による経費の抑制については、一般管理費(公租
公課等の固定的経費を除く。)について対前年度比で1%抑制するこ
と。
(中期計画)
業務運営の効率化による経費の抑制については、一般管理費(公租
公課等の固定的経費を除く。)について対前年度比で1%抑制する。
具体的には、下記の措置を講ずる。
(年度計画)
機構運営関係費(公租公課等の固定的経費を除く。)について、下
記の措置を講ずることにより、経費の抑制を図る。
○
経費の抑制状況
中期計画では「一般管理費(公租公課等の固定的経費を除く。)につ
いて対前年度比で1%抑制する」としており、これを達成するため、次
のアからカまでの措置をとった。
これらの措置により、平成16年度における機構運営関係費(公租公
課等の固定的経費を除く。)については、対前年度比で3.9%の抑制
となった。(平成15年度は、対前年度比5.7%の抑制)
機構運営関係費(公租公課等の固定的経費を除く。)の比較
(単位:百万円)
平成14年度
決算額
3,517
注:
平成15年度
決算額
3,317
増△減額
△
平成16年度
伸率
200 △ 5 . 7
決算額
3,188
機構運営関係費は、人件費及び物件費をいう。
-5 -
増△減額
△ 129
伸率
△ 3.9
ア
事務のマニュアル化
(中期計画)
事務のマニュアル化、オンライン化を促進することにより、事務の
簡素化・効率化を図る。
(年度計画)
支部業務(労務管理・労務給与・労務厚生関係)のマニュアルによ
る事務処理を実施する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
従来、関係都県において個々に駐留軍等労働者の雇入れ、各種の人事措
置、給与の支給及び福利厚生等に関する事務を実施していたため、当該事
務処理は必ずしも統一されたものではなかった。新たに機構が全国組織と
して設立されたことから、支部の事務処理を統一し、業務の簡素化を図る
ため、事務のマニュアル化を図ることとした。
平成14年度は、関係都県から引き継いだ支部業務の実態を把握し、共
通的な事務処理内容及び事務の流れの標準化を基本として、事務のマニュ
アルの作成に着手した。
平成15年度は、支部における素案の試行結果を基に、事務処理に支障
を生じていないか、更なる簡素化、効率化が図れないかとの観点から検討
し、修正を行い、マニュアルを完成させた。
■平成16年度における業務実績
○ マニュアルによる事務処理の実施状況
平成16年4月から、全支部でマニュアルによる事務処理を実施した。
その後も、マニュアルの内容を随時検討したところ、次に掲げる事務の
追加等があったことから、マニュアルの一部を改正した。
・
インターネットによる応募受付の開始に伴う事務処理の追加
平成16年10月から三沢、富士、呉、岩国、佐世保の各支部にお
いて、ホームページに載せた求人情報に対してインターネットによる
応募受付を開始したことに伴い、これに関連するマニュアルの事務処
理手続を追加した。
・ 高年齢者雇用安定法に基づく求職活動支援書(案)の作成事務の追 加
平成16年12月1日から、高年齢者等の雇用の安定等に関する法
律(昭和46年法律第68号)が改正され、同法第17条の規定に基
づき「事業主は、解雇等により離職することとなっている高年齢者等
が希望するときは、当該高年齢者等の職務の経歴、職業能力等を明ら
かにする求職活動支援書を作成し、当該高年齢者等に交付しなければ
-6 -
ならない」こととされた。このため、国(防衛施設庁)との調整によ
り、機構においては、求職活動支援書の案を作成することとされたこ
とから、その作成事務についてマニュアルに追加した。
・ 寒冷地手当の改正に伴う制度解説の修正等
平成16年度人事院勧告において、寒冷地手当の改正があったこと
を受けて、駐留軍等労働者に対する寒冷地手当が改正されたことから、
①支給地域、②支給額、③支給方法についてのマニュアルの修正を行
った。
○
事務の簡素化・効率化の状況
平成16年度は、マニュアルにより事務処理を実施した結果、どのよ
うに事務の簡素化・効率化が図られたかを把握するため、支部担当者を
対象にアンケート調査を実施した。
その結果、事務の簡素化・効率化が図られたとする意見が全体の93.
8%を占めた。
簡素化・効率化の状況
変わらなかった
6.2%
大変図られた
9.6%
大変図られた
図られた
少し図られた
変わらなかった
少し図られた
30.0%
図られた
54.2%
また、その主な具体例としては、次のようなものであった。
・ 事務処理に当たって、処理手順をマニュアルで確認しながら実施
することで、未経験の業務についても短時間で処理できるようにな
るとともに、手続の欠落がなくなった。
・ 駐留軍等労働者が提出する書類や、事務処理上の帳票類に無駄が
なくなった。
・ 担当者が休暇等により不在の場合で、緊急の事案が発生したとき
でも他の者がマニュアルを見ながら的確に処理できるようになった。
・ マニュアルに根拠条項が明示されているので、根拠規定の把握・
確認が短時間で行えるようになった。
-7 -
イ
事務のオンライン化
(中期計画)
事務のマニュアル化、オンライン化を促進することにより、事務の
簡素化・効率化を図る。
(年度計画)
従業員管理システム機器を換装し、企業会計システムとの回線を共
有化する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
事務処理に当たっては、OAシステムを活用するなど事務のオンライン
化を促進することにより、事務の簡素化・効率化を図ることとしている。
平成14年度は、本部及び支部の職員1人につき1台のパソコンを設置
し、既存の従業員管理システムのネットワークを活用した電子メール及び
電子掲示板等の利用が可能である情報システム環境を構築した。
これにより、職員間の連絡調整、情報伝達に要する時間の短縮による業
務の効率化が図られ、同時にデータの交換が可能となったことにより、業
務の正確性が向上した。また、電子掲示板の活用により、駐留軍等労働者
数の変動状況速報等の業務参考情報の共有化が図られた。
平成15年度は、インターネット端末を充実したことにより、業務に必
要な情報の収集及び現地米軍等との情報伝達の手段が充実し、事務処理の
迅速化・効率化が図られた。
また、従業員管理システムの各種機能のソフトウェア改修を実施し、業
務処理の確実性の確保とともに、一層の迅速化・効率化が図られた。
■平成16年度における業務実績
○ 従業員管理システム機器の換装状況及び企業会計システムとの回線の
共有化状況
平成16年度は、平成11年度に設置した従業員管理システム機器の
リース期間が満了することから、機器の更新に併せて機能の向上を図る
よう従業員管理システム機器の換装を実施した。
また、従業員管理システムの回線容量を増大したことに伴い、従来、
それぞれ別に契約していた従業員管理システムの回線と企業会計システ
ムの回線を、一つの契約で両システムの回線を共有することとした。
これらに伴い、給与計算処理時間が短縮され、また、通信速度が向上
したほか、回線使用料が年間約300万円削減されることとなった。
-8 -
回線の共有化の変更イメージ図
全
支
部
機構本部
従業員管理
従業員管理
フレームリレー網
システム
企業会計
企業会計
IP−VPN網
システム
全
システム
支
部
システム
機構本部
従業員管理
従業員管理
システム
システム
広域イーサネット
企業会計
企業会計
システム
システム
注:・
フレームリレー網とは、通信事業者の通信網を借り受け、各拠点間
を通信事業者のデータ交換機により接続する通信サービス。比較的通
信速度は遅い。
・ I P − V P N [ Virtual Private Network ] 網 と は 、 通 信 事 業 者 の 通 信
網を借り受け、仮想的に機構組織内の専門ネットワーク網として構築
する通信サービス。
・ 広域イーサネットとは、通信事業者の広域イーサネット通信網を借
り受け、仮想的にひとつのネットワーク体系として構築する通信サー
ビス(イーサネット:通信方式の規格)。
-9 -
○
主な機能の向上等
主なものは次のとおりである。
項
目
給与計算処理時間の短縮
年次休暇精算額
総支給額
差引
振込金額
経理行為情報作成
振込引落情報作成
帳票の印字速度の向上
換
装
前
10秒
27分39秒
36分42秒
1分21秒
5分58秒
5秒
大規模・中規模支部において
は、数千人単位の帳票印刷に
相当の時間を要した。
サ ー バ O S ( Windows NT )ク ラ
イ ア ン ト O S ( Windows 9 8 /
Windows XP pro / Windows XP
Home )が 混 在 し 管 理 が 煩 雑
不測の事態に対する暫
定的な代替計算処理機
能の付加
障害の際、復旧に1∼2日を
要した。
災害(停電等)時に、支部業
務停止
経費の削減
装
後
【 横 田 支 部 に お け る 運 用 試 験 時 : M L C 約 2,000人 対 象 】
新 O S (基 本 ソ フ ト )の
導入によるシステム管
理の簡素化
通信速度の向上
換
フレームリレー網
(従業員管理システム)
本部・支部:128Kbps
IP−VPN網
(企業会計システム)
本部:1.5Mbps
支部:128Kbps
従業員管理システムのデータ
転送等に時間を要し、企業会
計システム用別回線を利用し
ていたため二重のコストを要
した。
【年間額:17百万円】
- 10 -
1秒
3分19秒
7分44秒
15秒
1分14秒
1秒
高速ドットプリンタ導入
600行 / 分 → 1,000行 / 分
高速ページプリンタ導入
20枚 / 分 →
40枚 / 分
ク ラ イ ア ン ト O S ( Windows
XP pro )の 統 一 、 サ ー バ O S を
Windows 2003と し た こ と に よ
り、ネットワーク上のクライ
アントの一括管理が可能とな
った。
代替サーバ(運用管理支援ク
ライアント)による計算処理
を可能とした。
本部サーバ(各支部バックア
ップデータ)による暫定的な
計算処理を可能とした。
広域イーサネット網
従業員管理システム
企業会計システム
本部:4Mbps
支部:0.5∼1Mbps
回線を一本化し、回線容量を
増大し回線速度アップととも
に、コストの削減を図った。
【年間額:14百万円】
ウ
各種報告の必要性、報告方法の見直し
(中期計画)
各種報告の必要性、報告方法の見直しにより、事務の省力化・効率
化を図る。
(年度計画)
各種報告については、必要最小限な報告・方法により実施する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
関係都県で実施されていた各種報告は、多種多様なものであった。新た
に全国組織として設立された機構は、業務の円滑な移行のため、これら各
種報告についても基本的には承継したが、支部における事務処理の簡素化
・効率化を図るため、本部の労務管理課、労務給与課及び労務厚生課に係
る各種報告の必要性、報告方法を見直すこととした。
平成14年度は、各種報告の必要性、報告方法の見直しについて検討を
行った。この検討に当たっては、
① 従業員管理システム及びOAシステムを活用し本部において集計す
ること
② 各事業ごとに行われている実績報告について一本化すること
等を基本とした。
平成15年度は、前年度に引き続き検討を行い、48件の報告について、
計画どおりすべて検討を完了した。
検討の結果、次のとおり廃止・改正を行い、平成16年度からこれによ
り実施することとした。
① 従業員管理システムの活用等による報告の廃止(21件)
[報 告 回 数 1 6 3 回 減 ]
② 報告回数を削減(年4回→年1回)(4件)
[報 告 回 数 1 2 回 減 ]
③ 電子メールの活用による報告方法の改正(2件)
- 11 -
■平成16年度における業務実績
○ 各種報告の必要性、報告方法の見直し実施状況
平成16年度における各種報告については、前年度に行われた廃止・
改正によって、必要最小限な報告・方法により実施した。
また、日々の業務及び担当者会議等において随時見直しを行ったが、
現在実施している報告は、予算の執行状況を把握する必要等があること
から、廃止・改正を要する報告はなかった。
平成16年度までに削減した報告回数は、次のとおりである。
見直し前回数
削減件数
見直し後回数
年間報告回数削減状況
時期
130
130
月次+年次
0
84
四半期
36
48
8
8
半期
0
10
年次
1
9
随時
0
232
計
175
57
0
50
100
150
- 12 -
200
250
回数
エ
事務用品の再利用化等
(中期計画)
事務用品の再利用化、室温の適温管理、昼休み等の消灯の励行、電
子機器購入に当たっての省エネ機器導入の促進により、経費の抑制を
図る。
(年度計画)
コピー用紙、ファイル等事務用品の再利用化、室温の適温管理、昼
休み等の消灯の励行を継続する。
また、新規調達に当たっては省エネ機器の導入の促進を図る。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
事務用品の再利用化等は、職員一人一人が日々使用する事務用品等の取
扱いについて、機構の基本的な考えを周知させ、経費の抑制を図ることを
目的としている。
平成14年度及び平成15年度は、国等による環境物品等の調達に関す
る 法 律 (平 成 1 2 年 法 律 第 1 0 0 号 )等 に 基 づ き 、 「 環 境 物 品 等 の 調 達 の 推
進を図るための方針」を定めた。
また、事務室内の温度管理及び昼休みの消灯について、職員への周知徹
底に努めた。
さ ら に 、 新 規 調 達 の 電 子 機 器 (パ ソ コ ン 等 )は 、 す べ て 省 エ ネ 機 器 を 導 入
した。
■平成16年度における業務実績
○ 事務用品の再利用化等の励行状況
平成16年度における事務用品の再利用化等のための取組については、
前年度までの職員への周知に加え、本部会計課職員が支部の会計事務の
実態調査及び本部での担当者会議等の場を活用し、これまでの通知の内
容を改めて周知するとともに、併せて、経費の抑制に努めるよう指導し
た。
また、庁舎管理者により、事務室内の温度管理及び昼休みの消灯の確
認を日々実施した。
○
省エネ機器の導入の促進状況
平成16年度は、従業員管理システムの機器として、サーバ、クライ
アント等の機器を本部及び支部に208台導入した。このうち、省エネ
機器については、193台を導入したところであり、電子機器購入数に
対する省エネ機器の割合は92.8%である。
なお、省エネ機器の導入ができなかった機器については、省エネ製品
がないもの等である。
- 13 -
オ
一括購入及び割引制度の利用
(中期計画)
契約に関する業務については、従来、都県単位で実施していたとこ
ろであるが、一つの組織体(本部・支部)となることを契機に、一括
購入や割引制度の利用により、契約単価の削減を図る。
(年度計画)
印刷物等の一括購入、自動車保険契約及び電話の割引制度について
は、引き続き利用するとともに、新たに実施可能なものについて検討
の上、一括購入及び割引制度を利用する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
一括購入及び割引制度の利用については、従来、各支部で契約を行って
いたものを、本部でまとめて契約することにより、事務の効率化及び経費
の節減を図ることとした。
平成14年度及び平成15年度は、従業員ハンドブック等の印刷物の一
括した購入契約を行うとともに、火災保険、自動車保険及び電話通話料に
ついて団体契約を行い、割引制度を活用した。
■平成16年度における業務実績
○ 一括購入及び割引制度の利用状況
一括購入については、平成15年度に引き続き駐留軍等労働者の給与
業務に必要な定期昇給通知書ほか、11種類の帳票を本部で一括して購
入契約を行い、経費の抑制に努めた。
また、割引制度の利用については、平成15年度までに利用してきた
火災保険、自動車保険及び電話通話料について、平成16年度において
も引き続き本部で団体契約を行った。
さらに、平成17年2月からIP電話を新たに導入したことにより、
2か月間で約28万円(年間約170万円)が節減された。
なお、同年4月から6支部の庁舎警備について本部で一括契約を行う
ことにより、年間約260万円が節減されることとなる。また、「現行
法規総覧」も、現在の加除式からCD−ROM化したものに変更したこ
とにより、年間約75万円が節減されることとなる。
- 14 -
カ
人件費の抑制
(中期計画)
人件費については、「2
えて抑制を図る。
業務運営体制の整備」の実施状況を踏ま
(年度計画)
業務運営体制の整備の実施状況を踏まえ、人件費の抑制を図る。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度は、中期計画第7の2(2)に定める「期末の常勤職員数
を期初の97%とする」を実施するため、平成15年度から平成17年度
までにかけての削減計画を作成した。平成15年度は、機構の常勤職員数
を404人とし、職員の配置を行った。また、定時退所日を周知徹底し、
超過勤務の縮減に努めるとともに(対平成14年度比21%減、1万80
0時間減)、一般職の国家公務員の給与の減額改定に併せ、役職員の給与
についても同内容の改定を実施した。
■平成16年度における業務実績
○ 人件費の抑制状況
○ 主な施策
常勤役職員について、平成16年度は次の施策により抑制を図った。
・ 常勤職員数を対前年度比4名減の400名(対平成14年度比8
名減)とし、支部組織の見直しを踏まえ、職員の配置を行った。
・ 引き続き超過勤務の縮減に努めた。
なお、これまでの超過勤務の縮減状況は次のとおりである。
対14年度縮減時間
超過勤務時間
超過勤務縮減状況の推移
時間
60,000
50,000
10,800
40,000
30,000
14,100
51,000
40,200
20,000
36,900
10,000
0
14年度
15年度
- 15 -
16年度
年度
・
○
平成15年及び平成16年の人事院勧告に基づく一般職の国家公
務員の給与改定等を踏まえ、役職員の給与について、次のとおり同
内容の改定を行った。
① 交通機関利用役職員に係る通勤手当の支給について、1か月
定期券等の価額による毎月支給から、より安価となる6か月定
期券等の価額による6か月ごと等の一括支給に変更
② 寒冷地手当の減額改定及び支給方法の見直し
③ 退職時特別昇給制度の廃止
抑制状況
上記の措置等の結果、平成16年度の人件費は、約27億2,80
0万円であり、平成14年度に対しては、約1億1,500万円(4.
0%)の抑制となっており、平成15年度に対しては、約9,000
万円(3.2%)の抑制となっている。
金額(百万円)
対14年度抑制額
人件費額
人件費抑制状況の推移
3,000
25
115
2,000
2,843
2,818
2,728
1,000
年度
0
14年度
15年度
- 16 -
16年度
○
その他
・ 非常勤職員の採用
平成16年度は、一時的に常勤職員が欠けた場合の補充の手段と
して、1名を採用した。
なお、これまでの採用状況及び経費は、次のとおりである。
非常勤職員の採用状況
年度
平成 14 年度
平成 15 年度
平成 16 年度
人数
11
6
1
金額(千円)
備
・
・
考
人数は年間平均人員数である。
平成14年度は業務を軌道に乗せ
るための補助手段として活用した。
対14年度抑制額
人件費額
人件費抑制状況(非常勤職員)の推移
30,000
25,000
12,843
20,000
15,000
24,716
28,146
10,000
15,303
5,000
3,430
0
14年度
・
15年度
16年度
年度
労働者派遣の活用
常勤職員の不定期の退職、病気等による休職若しくは育児休業
により職員が欠けた場合又は一時的な業務繁忙が生じたことによ
り、業務を円滑に処理するための施策として労働者派遣の役務の
提供(人材派遣)を活用した。
なお、活用状況は、次頁のとおりである。
- 17 -
人材派遣活用状況
年度
平成 14 年度
平成 15 年度
平成 16 年度
人数
6
8
5
・
考
人数は年間平均人員数である。
金 額
労働者派遣の活用状況の推移
金額(千円)
25,000
20,000
備
21,917千円
17,433千円
15,000
11,227千円
10,000
5,000
0
14年度
15年度
- 18 -
16年度
年度
(2)業務運営体制の整備
ア
支部の業務実施方法の見直し
(中期目標)
機構の業務全般について点検し、見直しを行うことにより業務運営
の効率化を図ること。
(中期計画)
本中期目標の期間において、支部の業務運営の効率化を重点項目と
して、業務の実施状況を点検の上、実施方法について見直しを行うこ
とにより業務運営の効率化を図る。
(年度計画)
業務点検の結果を踏まえ、各支部の業務実施方法を見直す。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度は、支部の業務の点検方法を検討し、調査方法及び調査項
目等を定める「業務点検実施要領」の素案を作成の後、一部の支部で試行
を実施した。
平成15年度は、業務点検の試行結果を分析し、業務点検実施要領を作
成し、これに基づいて業務点検を実施した。また、点検結果を分析・検討
し、支部業務の処理方法の改善について、以下の10項目の見直しを提言
した。
【提言事項】
① 健康診断結果の通知を、契約した医療機関等において行うよう依頼し、
支部郵便業務を軽減
② 内部及び外部組織との郵送書類を見直し、可能なものについてはメー
ル又はFAXにより行い郵便業務を軽減
③ 軽易な英文翻訳は、担当課が翻訳ソフトを利用することにより、総務
課等の翻訳担当者の負担を軽減
④ 応募者の利便性の向上に配慮し、インターネットにより募集を行って
いる旨、周知に努める等により窓口業務の集中を軽減
⑤ 通勤手当の実測データの整理及び地図ソフト等の利用による実測業務
の軽減
⑥ ペイロール、給与支給明細等の配布・回収を複数人数による勤務から
1人勤務とし業務を効率化
⑦ 駐留軍等労働者の旅行パターンの分類・整理により交通費等の早見表
等を作成し旅費算定業務を効率化
- 19 -
⑧
⑨
⑩
健康診断案内等の準備を医療機関に実施させ支部業務を軽減
救急薬品等を納入業者に仕分けさせることで支部業務を軽減
特定の月に複数業務が集中していることから、業務実施時期の変更、
課内及び課の間での業務支援等について検討し、横田、富士、呉及び佐
世保の各支部について業務を平準化
■平成16年度における業務実績
○ 業務実施方法の見直し状況
平成15年度に提言した業務の実施方法の見直しについて、支部にお
ける状況を把握するとともに指導に努めた結果、全支部における提言事
項の実施率は、93.2%となった。
提
①
言
事
実施支部数
対象支部数
項
健康診断結果の通知を、契約した医療機関等において行うよ
う依頼し、支部郵便業務を軽減
②
10支部
内部及び外部組織との郵送書類を見直し、可能なものについ
てはメール又はFAXにより行い郵便業務を軽減
③
軽易な英文翻訳は、担当課が翻訳ソフトを利用することによ
応募者の利便性の向上に配慮し、インターネットにより募集
(本土の関東圏3支部を除く7支部)
通勤手当の実測データの整理及び地図ソフト等の利用による
実測業務の軽減
⑥
ペイロール、給与支給明細等の配布・回収を複数人数による
7支部
10支部
10支部
10支部
駐留軍等労働者の旅行パターンの分類・整理により交通費等
の早見表等を作成し旅費算定業務を効率化
⑧
7支部
10支部
勤務から1人勤務とし業務を効率化
⑦
10支部
10支部
を行っている旨、周知に努める等により窓口業務の集中を軽減
⑤
10支部
10支部
り、総務課等の翻訳担当者の負担を軽減
④
9支部
10支部
10支部
健康診断案内等の準備を医療機関に実施させ支部業務を軽減
5支部
10支部
⑨
救急薬品等を納入業者に仕分けさせることで支部業務を軽減
(支部が仕分けした方が効率的な3支部を除く7支部)
⑩
7支部
7支部
特定の月に複数業務が重複する支部において実施時期の変更
4支部
等により業務を平準化(横田、富士、呉及び佐世保の4支部)
4支部
実施率
延べ82支部/延べ88支部
- 20 -
=
93.2%
○
業務運営の効率化状況
○ 指標の達成状況
効率化状況については、平成15年度の業務点検において見直しを
提言した業務についての労働時間を、
従事人数×1回当たりの所要時間×年間の実施回数
により把握し、業務の見直しにより短縮が予想される労働時間の合計
を3,056時間と見積り、これを目標効率化時間とした。
目標効率化時間を設定した見直し項目及びその効率化状況は、下表
のとおりであり、目標効率化時間3,056時間に対し、3,595
時間を削減し、117.6%を達成している。
見直し項目
提言内容
目標効率化時間
削減時間
健康診断結果の通知の医 契 約 し た 医 療 機 関 等 に 支 部 に お け る 個 人 宛 て
療 機 関 等 実 施 に よ る 郵 便 よる個人宛ての通知
通知発出に要する時間
業務の軽減
△90時間
△100.8時間
ペイロール、給与支給明 ペ イ ロ ー ル 等 の 配 布 ・ 勤 務 の 従 事 人 数 減 に よ
細 等 の 配 布 等 を 1 人 勤 務 回 収 を 複 数 人 数 に よ る り削減される延べ時間
とした効率化
勤務から1人勤務とす る
△522時間
△747.7時間
駐留軍等労働者の旅行パ 交 通 費 等 の 早 見 表 等 を 早 見 表 等 作 成 等 で 削 減
タ ー ン の 分 類 ・ 整 理 に よ 作 成 し 旅 費 算 定 業 務 を される延べ時間
る旅費算定業務の効率化
効率化
△ 2 , 3 5 2 時 間 △2,650.5時間
救 急 薬 品 等 の 納 入 業 者 仕 救 急 薬 品 等 を 納 入 業 者 仕分けに要する時間
分けによる支部業務の低 減
合
○
に仕分けさせる
△92時間
計
△3,056時間
△96時間
△3,595時間
目標効率化時間を設定していない提言の達成状況
提言事項のうち時間を尺度とすることが適切でない業務及び実施回
数又は所要時間が年度により大きく異なり、規則性のない業務につい
ての達成状況は、次のとおりである。
・
郵送書類のメール又はFAXの利用による郵送業務の軽減
公印の必要なもの及び相手方から郵送によることを要求されてい
るものを除き、可能な範囲でメール又はFAXの利用を進めた結果、
支部からの発出件数は、平成14年度の25,535件に比べ、平
成16年度は22,826件であり、10.6%減少している。
- 21 -
・
英文翻訳ソフトを導入し、翻訳担当者の負担を軽減
翻訳ソフトを導入し、簡易な英文文書については担当課等で処理
することとした結果、翻訳担当者が翻訳した文書の年間処理件数の
割合は、平成14年度の69.0%(7,036件/10,195
件)に比べ、平成16年度は46.1%であり(5,706件/1
2,372件)、22.9ポイント減少している。
・
応募者の利便性に配慮し、インターネットによる募集の周知に努
める等により窓口業務の集中を軽減
平成15年度のインターネット募集の開始より、周知に努めた結
果、全体の応募受付件数に占める窓口での応募受付件数の割合は、
平成15年度の80.6%(12,556件/15,572件)に
比べ、平成16年度は65.6%(9,432件/14,375
件)であり、15.0ポイント減少している。
・
通勤手当の実測データの整理及び地図ソフトの利用による実測業
務の軽減
実測データの整理及び地図ソフトの利用を進めた結果、全体の通
勤届の件数に占める実測件数の割合は、平成14年度の2.0%
(281件/14,201件)に比べ、平成16年度は1.4%
(166件/11,859件)であり、0.6ポイント減少してい
る。
・
健康診断案内等の準備を医療機関に実施させ支部業務を軽減
本項目については、5支部は医療機関等により実施させた。
- 22 -
イ
業務点検の結果に基づく支部組織の見直し
(中期計画)
上 記 (1)の 業 務 点 検 及 び 見 直 し に 併 せ 、 支 部 組 織 に つ い て 見 直 し を 行
う。
(年度計画)
業務点検の結果を踏まえ、必要に応じて支部組織を見直す。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度は、新たに組織を立ち上げた機構において、設立当初の支
部組織と現状との関係に問題がないことを確認するとともに、中期計画第
7の2(2)に定める「期末の常勤職員数を期初の97%とする」ことを
実施するため、中期目標期間中の平成15年度から平成17年度までにか
け、各年度4名(計12名)を削減する計画を作成した。
平成15年度は、4月当初に4名を削減した。
また、平成16年度における支部組織の見直し計画を作成した。
■平成16年度における業務実績
○ 支部組織の見直し状況
○ 平成16年度における支部組織の見直し
支部組織については、平成15年度に計画したとおり、平成16年
4月当初に、横田、岩国、那覇及びコザの各支部からそれぞれ1名を
削減した。
○ 平成17年度における支部組織の見直し計画
平成16年度において、業務点検の結果を踏まえ、管理、給与及び
厚生課に置かれる専門職の在り方について検討し、支部の管理専門職
を廃し管理課長代理を置くこととした。
- 23 -
三 沢 支 部
横須賀支部
呉
支
部
岩 国 支 部
佐世保支部
那 覇 支 部
コ ザ 支 部
管理課に置かれる専門職を廃止し、
管理課に課長代理を設置
管理課に置かれる専門職を廃止し、
管理課に課長代理を設置
1名を削減
給与厚生課に置かれる専門職を廃止し、
管理課に課長代理を設置
1名を削減
管理課に置かれる専門職を廃止し、
管理課に課長代理を設置
1名を削減
管理課の係員1つを廃止し、
管理課に課長代理を設置
1名を削減
管理課に置かれる専門職のうち1つを廃止し、
管理課に課長代理を設置
なお、中期目標期間中の組織の削減状況は、次のとおりである。
区分
年度
削減対象及び
削減数
平成15年度
平成16年度
平成17年度
本部
2
横須賀支部 1
コザ支部
1
横田支部
岩国支部
那覇支部
コザ支部
呉支部
佐世保支部
那覇支部
コザ支部
- 24 -
1
1
1
1
1
1
1
1
ウ
制服及び保護衣の購入契約及び在庫管理の方法の見直し
(中期計画)
駐留軍等労働者の制服及び保護衣の購入契約及び在庫管理の方法に
ついて、見直しを行う。
(年度計画)
駐留軍等労働者の制服及び保護衣の購入契約及び在庫管理の方法に
ついては、素案を試行する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
制服及び保護衣(以下「制服等」という。)については、従来、関係都
県が主に指名競争契約、随意契約により購入・管理していたため、購入品
目によっては価格が割高となるものもあった。
平成14年度は、新たに機構が全国組織として設立されたことから、コ
ストの削減を図るため積極的に一般競争契約を実施するとともに、本部で
一括購入し、集中在庫管理を行うことによりコストの削減がどの程度でき
るか検討を行った。
平成15年度は、業務処理方法の効率化及び経費の抑制の観点から、①
本部での特定品目の一括購入及び②複数の支部での合同発注について検討
を行った。しかし、両者ともコスト削減の効果が期待したほどなく、他方、
在庫管理や仕分けに更なるコストがかかることとなり、有効ではなかった。
これまでの検討結果から、①コスト削減には、機構設立時から推進してい
る一般競争契約を継続する、②必要の都度発注でき、在庫管理の必要のな
い単価契約によることが有効であるとの判断の下、「一般競争契約方式に
よる単価契約」による新たな素案を作成した。
■平成16年度における業務実績
○ 素案の試行状況
平成16年度は、平成15年度に作成した素案に基づき、購入契約方
法を「一般競争契約方式による単価契約」の試行を行うこととしていた。
しかし、この方法が、コスト削減に効果があり、また、必要の都度発注
できるため、在庫管理の必要もなく、経費の抑制の観点、業務運営の効
率化の観点からも最も有効であることが判明したので、呉及び岩国の各
支部を除き、素案の試行を略し、この方法を実施することとした。
各支部の「一般競争契約方式による単価契約」の実施状況は、次頁の
とおりである。
- 25 -
支 部 名
三 沢 支 部
横 田 支 部
横須賀支部
座 間 支 部
富 士 支 部
佐世保支部
那 覇 支 部
コ ザ 支 部
実 施 時 期
平成16年 6月21日
平成16年 6月 1日
平成16年12月16日
平成16年11月24日
平成16年11月26日
平成16年 6月 2日
平成16年11月 8日
平成16年 9月17日
なお、呉及び岩国の各支部については、米側からの購入要求書の納入
期限が迫っていたため、契約事務を短期間で処理する必要があったこと
から、平成16年度は一定の公募期間が必要な一般競争ではなく指名競
争による単価契約によったが、平成17年度から「一般競争契約方式に
よる単価契約」を実施する。
○
コストの削減状況
上記実施の結果、制服等の貸与品目中、平成15年度及び平成16年
度に購入された90品目のうち、82品目(91.1%)について単価
が削減された。詳細は次のとおりである。
品 目 名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
弾入れ
エプロン(布)
エプロン(革)
エプロン(ゴム)
ウェイトレス用エプロン
耳栓
オーラルプロテクター(イヤーマフ)
記章(2)
ベルト(大)バックル付
ピストルベルト
ベルト(小)バックル付
ブレザーコート(上下)
ブラウス
ブーツクライマー
耐電ゴム長靴
安全ゴム長靴
ゴム長靴(ニータイプ)
正帽(綿)
正帽(毛)
略帽(消防員用)
ギャリソン帽(夏用)
ギャリソン帽(冬用)
ナースキャップ(白)
スカーフ(白)
備考
○
○
○
○
○
○
○
×
○
○
×
−
○
○
○
○
−
○
○
○
○
○
×
○
品 目 名
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
- 26 -
ヘアーバンド
コック用帽子
ヘルメット
警棒つり
ジャケット
ディナージャケット
運転手衣(上下)
フィールドジャケット(P/C)
フィールドジャケット(冬用)
ジャケット(メスドレス)
ランヤード
溶接用すねあて
ネームプレート
ネクタイ
蝶ネクタイ
オーバーコート
記章(1)
雨長靴
レインコート(上下)
レインコート(警備員用)
長袖シャツ(P/C)
長袖シャツ(P/W)
長袖シャツ(白)
半袖シャツ
備考
−
○
○
○
○
−
○
○
○
−
○
○
○
○
−
○
×
×
○
○
○
○
○
○
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
作業帽
地下足袋
ネクタイピン
コート(男性用)
消防員用上衣
タキシード(上下)
帽子カバー(P)
帽子カバー(P/C)
シューズカバー
カバーオール
作業衣(上下)
カバーオールペーパー
手袋(綿)
手袋(毛)
耐熱性革手袋
手袋(コールド)
長手袋
耐電用手袋
耐油用手袋
外科用手袋
作業用手袋
作業用綿手袋
作業用革手袋
作業用ゴム手袋
クサリ手袋
ヘアーネット
注:
○
○
○
○
○
−
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
×
○
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
半袖シャツ(白)
作業用シャツ(夏用)
キャンバスシューズ(白)
編上靴
短靴
ナースシューズ(白)
作業靴
短靴(ウェイトレス用)
スカート
腕カバー
靴下(夏用)
靴下(冬用)
ストッキング(白)
ディナーズボン
ズボン(夏用)
ズボン(白)
ズボン(冬用)
コック用白衣(上下)
白衣
スモック(メディカル)
スモック(女性用)
看護衣
ウェイトレス用ユニフォーム
反射ベスト(オレンジ)
警笛
○
○
○
○
○
×
○
○
−
○
○
○
○
−
○
○
○
○
○
○
○
×
○
○
○
備考欄の「○」は単価が削減されたもの、「×」は単価が削減されな
かったもの、「−」は購入されなかったものである。
また、発注に当たって、従来は、米軍からの購入要求書を受領の都度、
予定価格の積算、入札公告、入札等の契約手続を実施していたが、単価
契約の実施により年1回の契約手続で済み、事務の簡素化が図られた。
なお、平成16年度においても引き続き一般競争契約を積極的に実施
したところであり、その契約状況は下表のとおりである。
制服等の契約区分別状況表
年度等
契約区分
一般競争契約
指名競争契約
随 意 契 約
計
平成13年度
平成14年度
平成15年度
平成16年度
件数
割 合 (%)
件数
割 合 (%)
件数
割 合 (%)
件数
割 合 (%)
2
49
81
132
1.5
37.1
61.4
100.0
30
30
52
112
26.8
26.8
46.4
100.0
43
12
55
110
39.1
10.9
50.0
100.0
37
8
29
74
50.0
10.8
39.2
100.0
- 27 -
(3)職員の意識の高揚
ア
講演会の開催
(中期目標)
個々の業務の効率化に係る職員の意識(コスト意識等)の高揚を図
るとともに、アイデアを募集し、積極的に活用することにより事務の
簡素化を図ること。
(中期計画)
業務の効率化に係る講演会の開催、各職場への効率化目標の掲示等
を行うことにより、職員の意識の高揚を図る。
(年度計画)
外部有識者による業務運営の効率化に関する講演会を年1回以上開
催する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度は、「独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構幹部職員
に求められるもの」の講演会を開催し、51名が参加した。
平成15年度は、「成果志向型の組織体への転換をいかにすすめるか」
の講演会を開催し、67名が参加した。
■平成16年度における業務実績
- 28 -
○
講演会への参加状況
職員の業務運営の効率化に関する更なる意識の高揚を図るため、本部
及び支部において次のとおり講演会を開催した。
平成16年度からは、新たに支部においても講演会を開催するなど、
計5回の講演会を開催したところであり、参加者総数は310名、対前
年度比462.7%であった。
第1回本部 平成16年10月21日
演題:「CS(顧客満足度)と効率化をいかに両立するか∼CSの考
え方と各種事例∼」
内容:独立行政法人としての使命を果たしていく上で必須となるCS
(顧 客 満 足 度 )と 効 率 化 の 両 立 に つ い て 、 企 業 等 の 事 例 を 紹 介
参加者数:77名
第2回本部 平成16年12月15日
演題:「情報システムを活用した業務の効率化について」
内容:国の電子政府構築計画を踏まえ、民間等の事例を紹介すること
により、機構が構築したネットワーク及びパソコンを活用する
意義及び業務の効率化について講演
参加者数:72名
第3回本部 平成17年1月28日
演題:「CS(顧客満足度)と効率化をいかに両立するか∼事務分析
の詳細∼」
内 容 : 第 1 回 講 演 会 の 「 C S (顧 客 満 足 度 )と 効 率 化 を い か に 両 立 す る
か」の具体的な事務の分析を行う手法の詳細について、民間等
の事例及び分析手法を紹介
参加者数:44名
那覇・コザ支部 平成17年2月14日
演題:「実務における業務の効率化について」
内容:民間における部外者への適切な対応技術の状況及び能率よく仕
事ができる環境整備を紹介
参加者数:99名
佐世保支部 平成17年2月24日
演題:「実務における業務の効率化について」
内容:民間における部外者への適切な対応技術の状況及び能率よく仕
事ができる環境整備を紹介
参加者数:18名
参 加 者 総 数 :310名 (a)
(前年度参加者総数:67名)(b)(a)/(b)=462.7%
- 29 -
○
講演会の内容の満足度
平成16年度の業務運営の効率化に関する講演会のアンケートでは、
「良い」、「まあ良い」とする回答が合わせて98.7%であった。
良い
まあ良い
良くなかった
平成16年度講演内容の満足度
良くなかった
4名 1.3%
まあ良い
55名 17.7%
良い
251名 81.0%
○
講演内容の業務への反映状況
平成16年度の業務運営の効率化に関する講演内容の業務への反映に
ついて、今後、「業務に反映できる」、「業務にまあ反映できる」とす
る回答が合わせて94.5%であった。
平成16年度講演内容の業務への反映状況
その他 無回答
3名 1.0%
反映できない
14名 4.5%
業務にまあ反映
できる
98名 31.6%
業務に反映できる
業務にまあ反映できる
反映できない
その他
業務に反映でき
る 195名
62.9%
- 30 -
イ
標語、ポスターの掲示
(中期計画)
業務の効率化に係る講演会の開催、各職場への効率化目標の掲示等
を行うことにより、職員の意識の高揚を図る。
(年度計画)
職員から募集した経費の節約及び業務の改善を目的とした標語、ポ
スターを活用し、本部及び各支部の各執務室に掲示することにより、
業務の効率化に関する職員の意識の高揚を図る。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度は、機構が発足した年度であることから、第2四半期から
ポスターを作成して掲示することにより、業務の効率化及び経費の節約に
ついての意識の高揚を図った。
平成15年度は、事務改善委員会が表彰したポスター・標語を四半期ご
とに本部及び支部の執務室等に掲示した。
■平成16年度における業務実績
○ 標語、ポスターによる職員の意識に対する反映状況
平成16年度は、ポスターを本部及び支部の執務室等に掲示し、また、
パーソナルコンピュータのスクリーンセーバーとして活用することによ
り、業務の効率化及び経費の節約についての意識の高揚を図った。
併せて、全職員に対してポスターの印象と留意事項についてアンケー
ト調査を実施したところ、ポスターに示される留意事項に対して「気を
付けている」と「まあ気を付けている」を合わせると92.0%に達し
ている。
標語・ポスターに示された留意事項に気を付けているか
あまり気を付けてい
ない 24名 6.2%
気を付けていない
7名 1.8%
気を付けている
143名 37.1%
まあ気を付けている
212名 54.9%
- 31 -
気を付けている
まあ気を付けている
あまり気を付けていない
気を付けていない
ウ
事務改善委員会の運営状況等
(中期計画)
職員から、経費の節約及び業務の改善に係る提案を募集し、積極的
に活用する。
このため、事務改善委員会を設置し、優秀な提案に対しては、表彰
を行う。
(年度計画)
事務改善委員会は、職員から経費の節約及び業務の改善に係る提案
等を募集する。
応募のあった提案等については、審査の上、優秀なものについて表
彰を行うとともに、速やかに活用する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度に、理事長を委員長として、理事及び部長の5名を委員と
した事務改善委員会を設置した。
平成14年度及び平成15年度は、職員から改善提案部門、標語部門、
ポスター部門の作品を募集し、優秀な作品の表彰を行った。
応募件数は、平成14年度は236件、平成15年度は394件であっ
た。
■平成16年度における業務実績
○ 経費の節約及び業務の改善に係る提案等の応募状況
平成16年7月30日から同年8月30日までの1か月間、提案等の
募集を行った。
応募状況は、改善提案24件、標語338件、ポスター19件で応募
総数381件であり、前年度応募件数394件に対して96.7%の応
募であった。
(単位:件)
年度
項目 改善提案
標
語
ポスター
平成16年度
24
338
19
平成15年度
35
323
36
- 32 -
計
備
考
3 8 1 (a) (a)/(b)
= 96.7%
3 9 4 (b)
事務改善委員会による作品の審査結果、各部門の入賞作品は次のとお
りである。
【改善提案部門】
最優秀賞:該当作品なし
優 秀 賞:「ネットワークを活用した加除法令集の使用について」
…本部職員
「ペーパーレス化の促進(電子掲示板の更なる活用)」
…本部職員
【標語部門】
最優秀賞:「気負わずに できることから 効率化」 …コザ支部職員
優 秀 賞:「節約を 率先しよう あなたから」 …座間支部職員
「節約は 一人一人が チェックマン」 …岩国支部職員
「考えよう 経費の節約 身近から」 …本部職員
「改善は 果断・迅速・的確に」 …横田支部職員
「改善は 小さな疑問が 第一歩」 …本部職員
【ポスター部門】
最 優 秀 賞 : 「いつも 笑顔で対応します 節約 改善 よーく 考えま す
いいアイデアは みんなで実行」 …本部職員
優 秀 賞:「大事にしている?」 …本部職員
「手をとりあい、効率の輪を広げる」 …本部職員
「今日の一歩明日への∞歩」 …横田支部職員
「悪しき習慣の破壊 創造力を働かせて効率化 明るい職場
の誕生」 …横須賀支部職員
「みんなで提案 業務の改善」 …富士支部職員
- 33 -
○
優秀な提案等の活用等の状況
標語部門及びポスター部門の入賞作品については、業務運営の効率化
及び経費の節約についての意識の高揚を図るため、本部及び支部の執務
室等に掲示した。また、平成16年度の入賞作品についても、執務室等
に掲示するとともに、一部についてはパーソナルコンピュータのスクリ
ーンセーバーとしても活用した。
平成14年度に改善提案部門で入賞した「IP電話の導入」について
は、平成17年2月から導入を行い、2か月間で約28万円(年間約
170万円)が節約された。
平成16年度に改善提案部門で入賞した「ネットワークを活用した加
除法令集の使用について」は、現在、加除式の「現行法規総覧」からC
D−ROM化したものに変更した。これにより、年間約75万円が節約
されることとなる。
また、「ペーパーレス化の促進(電子掲示板の更なる活用)」につい
ても、可能な限り掲示板やメールを活用し、経費の節約を図っている。
ポスター部門
最優秀賞作品
- 34 -
2
国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標
を達成するためとるべき措置
(1)駐留軍等労働者の募集
(中期目標)
駐留軍等及び諸機関(防衛庁設置法(昭和29年法律第164号)
第5条第25号に規定する駐留軍等及び諸機関をいう。)からの労務
要求に迅速かつ的確に対応するため、労務要求書受理後一か月以内に
資格要件を満たす者を駐留軍等及び諸機関に紹介する率を現状より向
上させること。
(中期計画)
駐留軍等及び諸機関からの労務要求に対し、労務要求書受理後一か
月以内に資格要件を満たす者を駐留軍等及び諸機関に紹介する率を、
中期目標期間において90%以上とする。
この目標を達成するため、特に求人難の職種(特殊技能職)の求職
者を確保する必要があることから、機構設立後速やかにホームページ
を開設し求人情報を広く提供するとともに、インターネットによる求
職照会及び応募システムを構築する。
(年度計画)
応募者の拡大を図るため、次の施策を実施する。
ア 三沢、富士、呉、岩国、佐世保の各支部において、ホームペー
ジに載せた求人情報に対してインターネットによる応募ができる
ようにする。
イ ホームページ上の求人情報の掲載データを適宜更新する。
ウ 駐留軍等労働者募集用パンフレットを作成、配布する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度は、機構ホームページに求人情報を掲載し、求職者の利便
性の向上を図るためのシステム(以下「求職照会システム」という。)を
構築し、平成15年3月から運用を開始した。
また、事前募集を実施している那覇及びコザの各支部では、応募者の利
便性の向上を通して応募者の拡大を図るため、インターネットによる応募
申込を可能とするシステム(以下「応募システム」という。)を構築した。
平成15年度は、前年度に引き続き求職照会システムを運用し、237
件(492人)の求人情報の掲載を行った。
また、沖縄における事前募集(5月定期募集及び11月追加募集)では、
平成14年度に構築した応募システムによる応募受付を実施した。なお、
同システムの利用状況は、次頁の表のとおりであった。
- 35 -
(単位:件、%)
受付区分
応 募 シ ス テ ム
受
募集区分
件
定 期 募 集
1,837
1,179
3,016
追 加 募 集
合
計
窓 口 受 付
付
数
割 合
16
28
19
件
数
9,478
3,078
12,556
割 合
84
72
81
合
件
数
11,315
4,257
15,572
計
割 合
100
100
100
なお、平成16年度における同システムの利用状況は、下表のとおりで
あった。応募システムによる受付は、前年度との比較において15%増と
大幅な伸びを示しており、同システムによる応募がかなり浸透しつつある。
(単位:件、%)
受付区分
応 募 シ ス テ ム
受
募集区分
件
定 期 募 集
3,295
1,648
4,943
追 加 募 集
合
計
窓 口 受 付
付
数
割 合
32
41
34
件
数
7,072
2,360
9,432
割 合
68
59
66
合
件
数
10,367
4,008
14,375
計
割 合
100
100
100
■平成16年度における業務実績
駐留軍等及び諸機関からの労務要求に対し、労務要求書受理後1か月以
内に資格要件を満たす者を駐留軍等及び諸機関へ紹介した率が平成15年
度は91%となり、中期計画に定める紹介率を達成することができたこと
から、この率の維持、向上を図るため、平成16年度は以下に述べる施策
を講じた。
これらの施策を通して、求職者の利便性がより向上し、応募者の拡大が
図られ、前年度に引き続き中期計画に定める紹介率を達成し、94.8%
となった。
○
インターネットによる応募受付の状況
平成14年度の業務実績に関する内閣府独立行政法人評価委員会の評
価結果において、他の地域へのインターネット活用の拡大について準備、
推進すべきであるとの評価を受けた。
このことから、機構で検討したところ、三沢、富士、呉、岩国及び佐
世保の各支部(以下「本土5支部」という。)において、機構ホームペ
ージに掲載した求人情報に対してインターネットによる応募受付を、平
成16年度から実施した。
- 36 -
本土5支部におけるインターネットによる応募受付については、計画
どおり平成16年10月から円滑に実施した(実施率:100%)。
平成16年度(平成16年10月1日∼平成17年3月31日)にお
ける本土5支部のインターネットによる応募受付の状況は、求人数24
4人に対し、1,397人の応募があり、この内インターネットによる
応募者は391人で、全体の28.0%であった。
インターネットによる応募状況
支部名
求人者数
応募者数
公共職業安定所
インターネット応募者数
(人)
(人)
(人)
(%)
(人)
(%)
三
沢
157
517
447
86.5
70
13.5
富
士
4
22
13
59.1
9
40.9
2
17
11
64.7
6
35.3
国
45
404
245
60.6
159
39.4
佐世保
36
437
290
66.4
147
33.6
計
244
1,397
1,006
72.0
391
28.0
呉
岩
○
インターネットによる応募受付の周知状況
平成16年10月からの本土5支部におけるインターネットによる応
募受付の実施に当たっては、ポスターを公共職業安定所、地方公共団体、
社会保険事務所等に掲示した。また、関係する地方公共
団体の記者クラ
がくろく
ブに対し募集関係資料を提供したところ、三沢新聞、岳麓新聞、日刊静
岡、防長新聞、西日本新聞、長崎新聞に記事が掲載されて広域的に周知
することができた。
さらに、駐留軍等労働者募集用パンフレットにインターネットによる
応募について記載し、周知を図った。
- 37 -
インターネットによる応募受付の新聞掲載状況
支部名
供
先
新聞掲載状況
三
沢
16.9.30
三沢市政記者クラブ
16.10.15.付
三沢新聞
富
士
16.9.30
御殿場市政記者クラブ
16.10. 3.付
16.10. 5.付
岳麓新聞
日刊静岡
16.9.30
広島県政記者クラブ
国
16.10.1
岩国市政記者クラブ
16.10. 5.付
防長新聞
佐世保
16.9.30
佐世保市政記者クラブ
16.10. 1.付
〃
西日本新聞
長崎新聞
呉
岩
○
提
−
インターネットによる応募画面の閲覧状況
ホームページの応募画面の閲覧件数について、インターネットによる
応募の実施前と実施後を比較すると、実施前の平成15年度(平成15
年10月∼平成16年3月分)は47,136件であったものが、実施
後の平成16年度(平成16年10月∼平成17年3月分)には83,
487件となり、件数で36,351件の増、率にして177.1%の
大幅増となっている。
件数
90,000
80,000
70,000
60,000
50,000
40,000
30,000
20,000
10,000
0
インターネットによる応募画面の閲覧状況
83,487
47,136
15年度
16年度
(16年10月∼
17年3月)
(15年10月∼
16年3月)
- 38 -
年度
○
求人情報の掲載データの更新状況
平成15年3月10日から機構ホームページに掲載している求人情報
については、従来、本部で掲載していたが、求職者に対して早期に情報
提供を図るため、平成16年10月からは全支部において直接求人情報
を掲載した。
平成16年度における掲載データの更新件数は、本部144件、支部
131件の計275件であった。
- 39 -
○
駐留軍等労働者募集用パンフレットの作成・配布状況
駐留軍等労働者募集用パンフレットの作成に当たっては、駐留軍等労
働者の募集方法、勤務条件等が容易に理解できるよう簡潔な内容とする
とともに、在日米軍から寄せられたメッセージを掲載した。
駐留軍等労働者の募集の対象者は、新卒者のみではないことから、公
共職業安定所、地方公共団体、大学、高校、職業訓練校等幅広く配布を
行った。
駐留軍等労働者の募集について、幅広く周知・宣伝を図るため、機構
広報誌にパンフレットの作成・配布に関する記事を掲載し、ホームペー
ジにもパンフレットを掲載した。
さらに、関係する地方公共団体の記者クラブに対し、パンフレットを
配布し、周知に努めた。
- 40 -
駐留軍等労働者募集用パンフレット配布先一覧
支部名
三沢支部
配布先
支部名
配布先
三沢公共職業安定所
横須賀支部 雇用・能力開発機構神奈川センター
三沢防衛施設事務所
米海軍横須賀海軍施設
八戸公共職業安定所
かながわ若者就職支援センター
6か所
三沢公共職業安定所十和田出張所
野辺地公共職業安定所
座間支部
青森公共職業安定所
町田公共職業安定所
三沢市役所
町田市役所
全駐留軍労働組合三沢支部
相模原職業訓練校
駐留軍要員健康保険組合三沢支部
相模原公共職業安定所
航空自衛隊北部方面隊
相模原市役所
米空軍三沢飛行場
海老名市役所
米海軍三沢出張所
厚木市役所
三沢エクスチェンジ・サービス
神奈川工科大学
青森県庁
神奈川人材銀行
三沢市政記者クラブ
玉川大学
15か所
横田支部
相模台工業高校
専修大学
横田防衛施設事務所
座間防衛施設事務所
駐留軍要員健康保険組合横田支部
座間市役所
駐留軍関係離職者対策センター
綾瀬市役所
福生市役所
大和市役所
青梅公共職業安定事務所
大和公共職業安定所
東京防衛施設局
海上自衛隊厚木航空基地
羽村市役所
相模原工業技術高校
昭島市役所
全駐留軍労働組合さがみの支部
瑞穂町役場
全駐留軍労働組合厚木支部
武蔵村山市役所
横浜公共職業安定所
立川市役所
陸上自衛隊座間分屯地
立川公共職業安定所
米陸軍キャンプ座間
米陸軍赤坂プレス・センター
米海軍厚木海軍飛行場
米空軍横田飛行場
座間エクスチェンジ・サービス
26か所
米空軍第5空軍
横田エクスチェンジ・サービス
富士支部
ニューサンノー米軍センター
御殿場公共職業安定所
沼津社会保険事務所
17か所
沼津市役所
横須賀支部 横須賀公共職業安定所
裾野市役所
横須賀防衛施設事務所
富士防衛施設事務所
横浜防衛施設局
御殿場市役所
- 41 -
富士支部
小山町役場
佐世保支部 長崎県駐留軍離職者福祉センター
陸上自衛隊板妻駐屯地
陸上自衛隊相浦駐屯地
米海兵隊キャンプ富士
佐世保市政記者クラブ
御殿場市政記者クラブ
佐世保市役所
10か所
呉支部
海上自衛隊佐世保総監部
17か所
広島防衛施設局
那覇支部 那覇防衛施設局
呉市役所
呉公共職業安定所
自衛隊沖縄地方連絡部
東広島市役所
米海兵隊キャンプ瑞慶覧
江田島市役所
米海軍人事部沖縄事務所(嘉手納飛行場内)
米陸軍秋月弾薬廠呉第六突提
沖縄県庁
全駐留軍労働組合呉支部
浦添市役所
広島西条公共職業安定所
那覇市役所
広島県政記者クラブ
豊見城市役所
9か所
岩国支部
糸満市役所
岩国防衛施設事務所
石垣市役所
岩国公共職業安定所
平良市役所
柳井公共職業安定所
国頭村役場
下松公共職業安定所
大宜味村役場
徳山公共職業安定所
東村役場
駐留軍要員健康保険組合岩国支部
今帰仁村役場
米海兵隊岩国飛行場
本部町役場
岩国市役所
東風平町役場
全駐留軍労働組合
具志頭村役場
岩国市政記者クラブ
玉城村役場
大竹公共職業安定所
知念村役場
11か所
佐敷町役場
佐世保支部 佐世保公共職業安定所
与那原町役場
江迎公共職業安定所
大里村役場
伊万里公共職業安定所
南風原町役場
武雄公共職業安定所
浦添職業能力開発校
長崎公共職業安定所
伊江村役場
大村公共職業安定所
沖縄職業能力開発促進センター
諫早公共職業安定所
沖縄県政記者クラブ
佐世保防衛施設事務所
沖縄女子短期大学
福岡防衛施設局
沖縄キリスト教学院大学
大瀬戸公共職業安定所
沖縄大学
米海軍佐世保海軍施設
琉球大学
陸上自衛隊大村駐屯地
沖縄国際大学
- 42 -
那覇支部 名桜大学
米海兵隊伊江島補助飛行場
雇用能力開発機構沖縄センター(北谷)
雇用能力開発機構沖縄センター(那覇)
37か所
コザ支部 嘉手納防衛施設事務所
具志川市役所
石川市役所
宜野湾市役所
沖縄市役所
名護市役所
恩納村役場
宜野座村役場
金武町役場
与那城町役場
勝連町役場
読谷村役場
嘉手納町役場
北谷町役場
北中城村役場
中城村役場
西原町役場
具志川職業能力開発校
雇用能力開発機構職業能力開発促進センター沖縄
沖縄キリスト教学院短期大学
駐留軍要員健康保険組合沖縄支所
駐留軍関係離職者対策センター
沖縄職業能力開発大学校
沖縄公共職業安定所
名護公共職業安定所
米空軍嘉手納飛行場
沖縄地区エクスチェンジ
金武防衛施設事務所
合計
28か所
176か所
- 43 -
(2)駐留軍等労働者の福利厚生施策
ア
新たな福利厚生施策の実施
(中期目標)
駐留軍等労働者の福利厚生については、駐留軍等労働者の多様化す
る要望に応えられる施策を導入すること。
(中期計画)
駐留軍等労働者の福利厚生については、駐留軍等労働者の多様化す
る要望に応えるため、福利厚生の項目を増やし、生活様式に合わせて
幅広く選択できるシステムを含む新たな施策を検討し、実施する。
(年度計画)
駐留軍等労働者の多様化するニーズに応える福利厚生施策を実施す
る。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
○ 特別援護金(障害特別援護金及び遺族特別援護金)
平成14年度は、国家公務員及び民間企業従業員に対する福利厚生施
策と比較検討した結果、国家公務員に準ずる施策を導入することが必要
であると判断し、業務上災害・通勤災害を被った駐留軍等労働者に対し
て、平成15年3月14日から特別援護金を実施した。
○
新たな福利厚生施策
平成14年度は、駐留軍等労働者の福利厚生については、駐留軍等労
働者の多様化する要望に応え、福利厚生の項目を増やし、生活様式に合
わせ、幅広く選択できるシステムを含む新たな施策を検討するため、駐
留軍等労働者の福利厚生の現状を把握するとともに、民間企業、国家公
務員の任意福利の状況について、文献調査等を行い、検討を行った。
平成15年度は、前年度に引き続き、新たな福利厚生施策の導入につ
いて、駐留軍等労働者の多様化する要望に応えるため、どのようなサー
ビスが有効かを重視し、駐留軍等労働者から福利厚生施策の改善につい
ての要望を踏まえて検討を行った結果、疾病の早期発見、早期治療、予
防を図るとともに、身体面及び精神面の充実と健康増進を図ることを骨
幹とする新たな福利厚生施策を実施することが適切であるとの結論を得、
新たな福利厚生施策案を作成した。
- 44 -
■平成16年度における業務実績
○ 福利厚生施策の実施状況
・ 特別援護金制度の実施状況
平成16年度の支給実績は、下表のとおりである。
支部名
件数
支給決定額
三 沢 支 部
1件
1,350千 円
横 田 支 部
1件
950千 円
右 手 中 指 先 端 切 断 障 害 12級
950千 円
右 示 指 中 節 骨 骨 折 障 害 12級
横須賀支部
・
11件
佐世保支部
2件
4支部合計
15件
1,800千 円
1,800千 円
1,350千 円
1,350千 円
1,350千 円
1,350千 円
1,350千 円
950千 円
400千 円
400千 円
400千 円
950千 円
16,700千 円
備
考
左 2指 切 断 、 左 3指 開 放 骨 折
障 害 11級
職業性疾病(難聴)
障 害 10級 ∼ 14級
右 小 指 短 縮 障 害 14級
右 大 腿 骨 骨 折 障 害 12級
新たな福利厚生施策
平成15年度の実施案に基づき、平成16年6月1日から、駐留軍
要員健康保険組合と共同で、「駐留軍等労働者の疾病の予防及び健康
の保持増進に係る事業(以下、「疾病予防等事業」という。)」を、
民間の福利厚生サービス会社に外部委託することにより実施した。
本施策の実績は、次のとおりである。
事
・疾
健病
康予
増防
進
事
業
業
項 目
Aコース
人間ドック
Bコース
婦人ガン検診
婦人ガン
婦人ガンBコース
歯 科 検 診
- 45 -
(単位:人)
利 用 人 員
1,731
4,205
627
473
36
そ
の
他
保養(宿泊)施設
スポーツ施設
レクリエーション
その他
2,534
294
299
228
注:
区分は以下のカテゴリーで集計。
保養(宿泊)施設・・・国内宿泊・海外宿泊・国内旅行商品・海外旅行商品(旅行商品=
パッケージツアー)
スポーツ施設・・・スポーツクラブ・ゴルフクラブ・テニスクラブ
レクリエーション・・・テーマパーク・レジャー施設・エンターテーメントチケット・旅
行関連
そ の 他・・・上記以外のすべて。リラクゼーション・美容・育児・教育・介護・家事
・住宅・車・イベント・セレモニー・ギフト・法律相談・ライフプラン
・インターネット・スクール・自己啓発
○
新たな福利厚生施策の満足度
疾病予防等事業について、駐留軍等労働者に対し、疾病予防等事業
のねらい・趣旨が理解されているのかを確認するとともに、事業に対
する満足度を把握し、疾病予防等事業の充実を目的として、アンケー
ト調査を実施した。
調査の実施に当たっては、平成16年9月末日現在の在籍者数を基
に、各支部10%、合計2,523名を無作為抽出し、643名から
回答があった。(回収率25.5%)
調査の結果、利用者に対する満足度の割合は、98.5%であった。ア
ンケート調査の結果については、次のとおり。
・
利用状況
「利用していない」が 「利用した」を大きく上回っている。
利 用 状 況 ( 回 答 数 = 643人 )
利用した
利用していない
131人 ( 20.4% )
512人 ( 79.6% )
新たな福利厚生施策の利用状況
利用した
131人 20.4%
利用していない
512人 79.6%
- 46 -
利用した
利用していない
・
利用者の意見
利用したと回答した者のうち、98.5%の者が「今後利用し
たい」としており、「利用したくない」(1.5%)を大きく上
回っていたことから満足しているものと考えられる。また、今後
利用を希望しているメニューについては、「人間ドック」「宿泊
・保養施設」が大半である。
利 用 者 の 今 後 の 利 用 希 望 の 有 無 ( 回 答 数 = 131人 )
今後利用したい
利用したくない
129人 ( 98.5% )
2人 ( 1.5% )
利 用 し た い メ ニ ュ ー (回 答 数 =200)
人間ドック
73人
( 36.5% )
宿泊・保養施設
70人
( 35.0% )
婦人ガン検診
34人
( 17.0% )
歯科検診
23人
( 11.5% )
利用した者の今後の利用希望の有無
利用したくない
2人 1.5%
今後利用したい
129人 98.5%
- 47 -
今後利用したい
利用したくない
・
利用しなかった者の意見
利用しなかった主な理由として、「利用したい施設が近くにな
い」26.3%、「利用方法がわからない」21.2%、「利用
したいメニューがない」19.0%と続いている。その他の理由
として、「利用する機会がない」、「料金及び宿泊補助金500
円に魅力を感じない」、「忙しくて利用する時間がない」という
意見もあった。
なお、「関心・興味がない」と答えた者は(8.8%)であ
った。
利 用 し な か っ た 理 由 ( 回 答 数 = 636人 )
利用したい施設が近くにない
167人 ( 26.3% )
利用方法がわからない
135人 ( 21.2% )
利用したいメニューがない
121人 ( 19.0% )
関心・興味がない
56人 ( 8.8% )
そ の 他 ( 回 答 数 = 157)
(主な意見)
利用する機会がない
55人
料 金 及 び 宿 泊 補 助 金 500円 に 魅 力 を 感 じ な い
39人
忙しくて利用する時間がない
28人
知らなかった
11人
申し込み手続きが面倒
6人
利用しなかった理由
その他
157人 24.7%
関心・興味がない
56人 8.8%
利用したいメニュー
がない
121人 19.0%
利用したい施設が
近くにない
167人 26.3%
利用方法がわから
ない
135人 21.2%
- 48 -
利用したい施設が近くにない
利用方法がわからない
利用したいメニューがない
関心・興味がない
その他
しかしながら、利用していないと回答した者であっても、「利用
したい」(90.0%)が「利用したくない」(10.0%)を大
きく上回っている。また、利用したくない理由として、料金面での
不満が多い。
利 用 し て い な い 者 の 今 後 の 利 用 希 望 の 有 無 ( 回 答 数 = 512人 )
利用したい
利用したくない
461人 ( 90.0% )
51人 ( 10.0% )
理 由 ( 回 答 数 = 44)
(主な意見)
料 金 及 び 宿 泊 補 助 金 500円 に 魅 力 を 感 じ な い 17人
メニューに魅力を感じない
8人
利用したい施設が近くにない
6人
利 用 して いな い者 の 利 用 希 望 の 有 無
利用したい
利用したくない
利用したくない
51人 10.0%
利用したい
461人 90.0%
・
今後の疾病予防等事業への希望
今 後 の 疾 病 予 防 等 事 業 に つ い て 望 む こ と を ま と め た と こ ろ、
「割引率の向上」、「メニューの充実」が多く、また、「近隣に
利用できる施設の増加」、「申し込み手続きの簡素化」、「業者
の対応をもっと丁寧に」との希望もあった。
- 49 -
イ
制服等の早期貸与
(中期目標)
駐留軍等労働者の制服及び保護衣について、早期に貸与できる方法
を検討し、導入すること。
(中期計画)
駐留軍等労働者の制服及び保護衣について、バウチャーシステムそ
の他の早期に貸与できる方法を検討し、中期目標期間中に導入する。
(年度計画)
駐留軍等労働者の制服及び保護衣について、関係機関と調整の上、
早期貸与できる新たな方法を実施する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
制 服 等 の 早 期 貸 与 と し て 、 平 成 1 4 年 度 は バ ウ チ ャ ー シ ス テ ム (※)の 導
入の可能性について検討したが、駐留軍等労働者が制服等を受領するため、
複数の業者に出向く必要があり、その負担が大きいこと、在日米軍基地の
所在する地域すべてに現地販売店を有する業者が見当たらないこと等の問
題があることが判明したことから、同システムは導入せず、それ以外の方
法として、新規採用者に対する早期貸与に関し、①職種による優先度を考
慮し貸与する方法(消防・警備職)②職務遂行上必要となる品目等の優先
度を考慮し、採用時に必要とされる品目・数量を貸与する方法(消防・警
備職以外の職種)について、あらかじめ単価契約を締結することにより、
貸与までの期間の短縮の可能性を追求した。
平成15年度は、前年度の検討結果を踏まえ、三沢及び佐世保の各支部
で実施した結果、米軍からの購入要求書受理後直ちに発注できる単価契約
が有効であることが判明したことから、制服等の購入については、単価契
約による実施案を作成した。
(※)バウチャーシステム(引換券システム)
在日米軍が駐留軍等労働者に対して引換券を支給し、駐留軍等労働者が
その制服等を取り扱う商店に直接出向いて制服等と引き換える制度
- 50 -
■平成16年度における業務実績
○ 早期貸与の実施案(単価契約方式)の実施状況
平成16年度は、平成15年度に作成した実施案に基づき、単価契約
を実施した(実施率:100%)。
各支部の単価契約の実施状況は、次のとおりである。
各支部の単価契約の実施状況
支
○
部
名
実
施
時
期
三 沢 支 部
平成16年
6月21日
横 田 支 部
平成16年
6月
横須賀支部
平成16年12月16日
座 間 支 部
平成16年11月24日
富 士 支 部
平成16年11月26日
呉
平成16年11月17日
支
部
1日
岩 国 支 部
平成16年11月
5日
佐世保支部
平成16年
6月
2日
那 覇 支 部
平成16年11月
8日
コ ザ 支 部
平成16年
9月17日
早期貸与の状況
単価契約を実施した結果、購入要求書受理後1か月以内で貸与するこ
とができた。平成16年度に実施した単価契約において、新規採用者へ
の貸与状況は、次のとおりである。
新規採用者数
1か月以内の貸与が
できた新規採用者数
達 成 率
324人
308人
95.1%
- 51 -
なお、制服等の貸与について、従来の方法と単価契約による方法を比
較すると、概要は次のとおりである。
事
務
手
順
従
来
単
価
契
約
単価契約締結
購入要求書受領
(購入要求書の審査)
○
○(発注)
約2週間
約4週間
予定価格積算
○
約2週間
入札準備(公告等)
入札
契約・発注
○
約1週間
○
約4週間
納品
貸与
○
貸与までに約9週間
- 52 -
○
貸与までに約4週間
(3)
ア
駐留軍等労働者の給与その他の勤務条件等に係る調査、分析、改
善案の作成
駐留軍等労働者の定年制度の在り方
(中期目標)
国の行政施策の企画立案に資するため、駐留軍等労働者の給与その
他の勤務条件等に係る調査、分析、改善案の作成を行い、中期目標期
間の終期までに改善案を国に提示すること。
(中期計画)
国の行政施策の企画立案に資するため、国家公務員及び民間事業の
従業員における給与その他の勤務条件を考慮し、次に掲げる課題につ
いて調査、分析し、改善案の作成を行い、中期目標期間の終期までに
国に提示する。
ア 駐留軍等労働者の定年制度の在り方
目的・・・ 公的年金制度の改正に伴う雇用と年金の連携を図り
得る仕組みを整備する観点から定年延長を含む定年制
度の在り方について調査、分析し、改善案を作成
(年度計画)
駐留軍等労働者の定年制度の在り方について、前年度までに行った
調査、分析を踏まえ、国との連携の下、改善案の素案を作成する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
駐留軍等労働者の定年制度の在り方についてのこれまでの調査実施状況
については、以下のとおりである。
【平成14年度】
・ 民間企業が定年制度、再雇用制度等高齢者の雇用制度及び退職給付
を含めた給与制度について、どのように対応しているか各種調査
・ 民間企業における定年制度等の動向を把握するため、防衛施設庁が
平成5年度に実施した同様な調査を駐留軍等労働者の職種に類似する
業種2,000社に対し実施
【平成15年度】
・ 平成14年度に実施した調査の結果を踏まえ、制度の方向性につい
て論点整理、素案作成に必要な調査、分析
- 53 -
■平成16年度における業務実績
平成16年度は、改善案の素案を作成することとしていたが、①少子高
齢化時代に対応するため安定した労務提供の在り方を早期に検討する必要
があること、②高年齢者の雇用情勢は依然として厳しく、いったん離職す
ると再就職は困難な状況にあることから、雇用と年金の接続を強化するこ
とが喫緊の課題となっていること、③高年齢者等の雇用の安定等に関する
法律が改正され、65歳までの高年齢者雇用確保措置が平成18年4月か
ら義務付けられることとなったことから、中期目標期間の終期を待たずに
前倒しで、平成16年度に改善案を国に提示した。
改善案の概要は、以下のとおりである。
駐留軍等労働者の定年制度の在り方に関する改善案
1
国家公務員及び民間企業の動向
(1) 国 家 公 務 員 の 動 向 ( 人 事 院 )
今後の民間企業の実施状況を踏まえ検討したいとの考えであるが、既
に平成13年7月に雇用と年金の連携を図るため、再任用制度を導入し
ていることから、平成16年の人事院勧告では同制度の積極的な活用を
提言している。
(2) 民 間 企 業 の 動 向 ( 平 成 1 6 年 雇 用 管 理 調 査 ( 厚 生 労 働 省 ) )
ア 定年制を定めている企業割合は91.5%で、そのうち「一律に定
めている」企業割合は96.8%であった。また、一律定年制を定め
ている企業のうち、定年年齢を「60歳」とする企業割合は90.5
%、「61歳以上」の年齢とする企業割合は8.9%であった。
イ 一律定年制を定めている企業のうち勤務延長制度、再雇用制度のど
ちらか又は両方の制度がある企業割合は73.8%であった。また、
適用となる対象者の範囲をみると、勤務延長制度、再雇用制度のある
企業とも、「会社が特に必要と認めた者に限る」とする企業割合が最
も多く、それぞれ58.2%、59.8%であった。
2
定年制度の在り方について
(1) 検 討 方 法
ア 少子高齢化時代に対応し、円滑な労務の提供を維持する観点から方
向性を検討
少子化による人口及び生産年齢人口の減少に伴って、今後労働力人
口も減少することが見込まれることから、そのような中でも有能な労
働者の確保を図り、安定した労務提供を実施する観点から定年制度の
在り方の方向性を検討する必要がある。
そのためには、働きたいとの希望を持っている高年齢者の能力の有
- 54 -
効活用を図るようにしていくことが重要である。
イ 年金支給開始年齢の引上げに対応する観点から方向性を検討
我が国では、既に公的年金の支給開始年齢は段階的に65歳に引き
上げられている。
しかしながら、高年齢者の雇用情勢は依然として厳しい状況にあり、
いったん離職するとその再就職は困難な状況にある。
このため、雇用と年金との接続を強化することが喫緊の課題となっ
ていることから、意欲と能力のある限り年齢にかかわりなく働き続け
ることができるように環境整備を行うことが求められている。
ウ 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の改正に対応する観点から
方向性を検討
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律が平
成16年6月5日に可決・成立し、定年(65歳未満のものに限
る。)の定めをしている事業主について、65歳までの定年の引上げ、
継続雇用制度の導入又は定年の定めの廃止のいずれかの措置(高年齢
者雇用確保措置)を講じなければならないこととし、継続雇用制度の
対象となる高年齢者に関する基準を労使協定により定めたときは、希
望者全員を対象としない制度も可能とされた。
当該改正法を踏まえ、定年制度の改善案を検討する場合、在日米軍
の特殊性に配慮し、かつ、円滑な労務管理を図る意味から検討するこ
とが必要である。
(2) 方 向 性 に つ い て
我が国における定年制度の種類については、国家公務員及び民間企業
の実態等によれば、現在のところ、基本的には定年延長、継続雇用制度
(勤務延長制度)、継続雇用制度(再雇用制度)、定年廃止の4つが考
えられる。
このうち、継続雇用制度(勤務延長制度)については、一般的には対
象が特定の者に限られるのが特徴であることから、雇用と年金との連携
に配慮した定年制度としては馴染むものではないため、検討の対象から
除外することとする。
また、定年廃止については、言い換えれば年齢による雇用管理を全面
的に禁止することであるが、現時点において、我が国の実情に即した対
応としては適当ではないと考えられる。加えて、駐留軍等労働者におい
ては、かつて定年制度が無いことにより、生産性の低下を招いた経験が
あることから、現時点では検討の対象から除外することとする。
以上のことから、各制度のうち、定年延長及び継続雇用制度(再雇用
制度)の2つに絞って検討した。
3
個別的検討
(1) 定 年 延 長 の 場 合 の 課 題
- 55 -
ア
消防、警備関係等体力を要する職種の取扱い
定年延長の対象から当該職種を除外することを意図して、職種別に
定年年齢を設定することは、厚生労働省によると、「特定の職種につ
いて、対象から除外すること又は制限することは、高年齢者が年齢に
かかわりなく働き続けることのできる環境を整備するという法の趣旨
に反する」とのことである。
したがって、定年延長の対象から当該職種を除外することはできな
い。そのため、必要となる体力の維持が困難となると思われる者につ
いては、60歳到達前のなるべく早い段階において高年齢者でも勤務
可能な職種への配置転換等の措置も考えられる。
イ 給与条件の検討
再雇用された高齢従業員の年収は、後補充の新規採用者の年収を下
回ることから、定年延長の場合、60歳以降の給与水準については、
現行高齢従業員の給与水準と同等にすれば給与経費は増大しないため、
当面の措置として高齢従業員の給与条件に準ずることが適当と思われ
る。
ウ 退職手当の取扱い
定年延長により勤続年数が加算されたとしても、60歳以降の基本
給が70%に引き下げられることから、60歳定年時の退職手当額に
比べてかなり減額されることになる。
このため、当面の措置として退職手当額を極端に減額することのな
いように、①支給時期は65歳の新定年退職時とする、②60歳以降
の勤続年数は加算しない、③計算の基礎となる給与月額は60歳の旧
定年時の給与月額とする、④退職時の退職理由とする、⑤経過措置と
して、平成18年4月1日から平成25年3月31日までの間、60
歳以上で定年前に辞職する者の支給率について、定年の支給率を使用
し計算するものとするとした。
エ 労働条件(給与条件)の不利益変更
60歳以降の給与条件の低下については、65歳定年制という新た
な制度の導入(労働条件の改善)に伴うものであり、60歳未満の者
の給与条件は変更しないことから、本件の場合、そもそも不利益変更
には当たらないとも考えられる。
仮に、60歳以降の給与条件の低下について不利益変更を問われた
場合であっても、①定年延長に伴ってなされるものであること、②高
年齢者雇用安定法の改正に基づく定年延長等の高度の必要性、③従前
の高齢従業員と同等のものであること、④人件費の増大等を抑えなけ
ればならない我が国の現在の厳しい財政状況、⑤国家公務員の再任用
制度との比較、⑥民間企業においても、定年延長又は再雇用制度の導
入に際しては給与制度を見直していること等を考慮すれば、合理性は
確保されているものであると思われる。
- 56 -
オ
現行高齢従業員制度の取扱い
新たな定年制度は、現行の高齢従業員制度のうち、「在日米軍従業
員として定年により雇用の終了した者以外の60歳以上の者」の雇用
を排除するものではなく、また、米側が引き続き自らの権限を行使し
て有能な高年齢者を選定した上で雇用することは、現場の労務管理の
安定にも資することから、米側が必要とする60歳以上の従業員を確
保できる措置としての高齢従業員制度を残す必要があると思われる。
カ 特例解雇制度の見直し
特例解雇の適用年齢の引上げについては、特例解雇制度は人員整理
の先任権逆順位による高齢化に対処するため、59歳に達した者を解
雇できるとしたものであることなどから、年齢の引上げは困難と思わ
れる。
キ 三分割の在り方
定年延長に伴い65歳まで雇用が確保されることから、高齢従業員
の開始年齢は65歳となり、特例解雇の年齢と高齢従業員の開始年齢
が従来の1年から6年に拡大することとなる。
6年もの間には、健康上の理由等従業員側の都合により辞退を申し
出てくるケースも想定されることから、59歳の時点であらかじめ高
齢従業員となる者を確定することは困難と思われる。
このため、「特例解雇により解雇される従業員」と「それ以外の従
業員」とに分けるのみとするのが妥当と思われる。
ク 55歳以上・勤続15年以上の退職の取扱い
当該退職は、人員整理の先任権逆順位による高齢化に対処し、人員
整理の抑制を図るためのものであり、従業員又は米側の申出により相
互に合意した場合に行われるものであることから、高年齢者雇用制度
に逆行するものではないので、廃止の必要はないと考える。
また、当該年齢を引き上げることは、将来、仮に人員整理事案が発
生した場合の回避手段が縮小される(当該退職方法は、米側による申
入れも可能)ことから、年齢の引上げは行わないのが妥当と思われる。
ケ 駐健保の財政に与える影響
駐健保の財政収入支出は、従業員の雇用制度及び給与制度、年齢構
成、扶養構成等と密接な関係があり、①高齢者(60歳∼64歳)ほ
ど医療費がかさむ、②高齢被保険者については、扶養率は下がるもの
の、保険者の医療費負担はむしろ上がる、③報酬は50歳代後半から
低下傾向に入り、60歳代には40歳∼44歳よりもかなり下がるこ
とから、高齢被保険者を抱えることは報酬面でもマイナス要因となる、
との調査結果がある。
したがって、このような調査結果を踏まえれば、本制度導入は、駐
健保の財政に影響を与えることとなり、その対応について検討が必要
となると思われる。
- 57 -
(2) 継 続 雇 用 制 度 の 場 合 の 課 題
ア 消防、警備関係等体力を要する職種の取扱い
定年延長の場合と同様に、継続雇用の対象から除外することはでき
ない。
そのため、必要となる体力の維持が困難となると思われる者につい
ては、同一職種にこだわることなく、高年齢者でも勤務可能な職種で
の継続雇用を図る方法も考えられる。
イ 基準の作成
駐留軍等労働者においては多種多様な職種が存在し、使用者が米側
であることから、職種ごとに具体的かつ客観的な基準を作成すること
は膨大な作業となり、短期間に作成することは困難である。
仮に、体力に関する定量化した基準を設けた場合には、60歳未満
の従業員にその適用が波及するおそれがあり、また、運用次第では現
行再雇用制度と実績において何ら変わらなくなるおそれがあり、円滑
な運用が困難と思われる。
また、被使用者側は継続雇用制度であれば、高年齢者等の雇用の安
定等に関する法律(昭和46年法律第68号)第9条第1項第2号に
おいて、「現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢
者をその定年後も引き続いて雇用する制度」と定められていることか
ら、原則である希望者全員の継続雇用を希望するものと思われるため、
同法第9条第2項(みなし規定)に基づく基準による継続雇用につい
て、被使用者側の同意を得ることは困難と思われる。
したがって、継続雇用の対象となる者の基準を定めることについて
は、困難と考える。
他方、使用者側は継続雇用の対象者を選別できることから、基準に
よる継続雇用を希望するものと思われる。
ウ 給与条件の検討
再雇用された高齢従業員の年収は、定年退職者の後補充のための新
規採用者の年収より下回っていることから、継続雇用制度の場合は見
直しは必要ないと考える。
エ 現行の高齢従業員制度の取扱い
定年延長の場合と同様の理由により、米側が必要とする60歳以上
の従業員を確保できる措置としての高齢従業員制度を残す必要がある
と思われる。
オ 三分割の在り方
継続雇用制度については、再雇用を希望する者は全員雇用する制度
であることから、高齢従業員として再雇用されるか否かは米側の決定
権限であるとの三分割は、65歳までの雇用の確保を目指している高
年齢者等の雇用の安定等に関する法律の趣旨に馴染まないものである。
このため、「特例解雇により解雇される従業員」と「それ以外の従
- 58 -
業員」とに分けるのみとするのが妥当と思われる。
カ 55歳以上・勤続15年以上の退職の取扱い
定年延長の場合と同じ。
キ 駐健保の財政に与える影響
定年延長の場合と同じ。
ク 年次休暇の取扱い
現行高齢従業員制度は、いわゆる「国公準拠」の立場から国家公務
員の再任用制度を準用して発足した制度であることから、年次休暇も
同様に新規に付与しているものである。
駐留軍等労働者の継続雇用制度の場合、雇用と年金との連携に配慮
した制度であり、実質的には継続勤務とみなして年次休暇を通算して
付与した場合、実質的に労働条件の不利益変更となる。
したがって、年次休暇については、現行高齢従業員と同様に新規に
付与するのが妥当と思われる。
4
総合的検討
(1) メ リ ッ ト ・ デ メ リ ッ ト
(定年延長)
ア メリット
① 高年齢者の雇用が最も安定する制度であり、労務管理上の観点か
ら見て円滑な運用が図られる。
② 年金支給年齢まで定年を引き上げることから、雇用と年金の連携
が最も明確な制度である。
イ デメリット
① 65歳定年延長に伴い給与制度及び退職手当制度の抜本的な見直
しが必要となる(抜本的な見直しに当たっては、相当の期間を要す
ることから当面の措置により対応)。
② 制度的には全員が対象となるため、意欲及び能力のない者も含ま
れる。
(継続雇用制度)
ア メリット
① 給与経費は、高齢従業員の方が新規採用者より下回っていること
から現行制度で運用すれば、給与条件の見直しの必要がない。
② 対象者は、希望者(再雇用対象者の基準を満たした者)に限定さ
れる。
イ デメリット
① 被使用者側は、希望者全員の継続雇用を希望し、他方、使用者側
は、基準による継続雇用を希望するものと思われることから、両者
の意見が分かれることが予想される。
② 継続雇用対象者の基準については、意欲・能力等を判断する基準
- 59 -
を作る必要があるが、客観的で具体的な基準を作ることは難しく、
運用次第では現行再雇用制度と実績において何ら変わらなくなるお
それがあり、円滑な運用を図ることは困難と思われる。
(2) 総 合 評 価
(定年延長)
国家公務員に関しては、「今後の高齢化の一層の進展等に対応し、公
務部門において、65歳定年に向かうべきであり、実施時期については、
社会情勢等を踏まえ検討する必要がある。(公務員制度改革の基本方向
に関する答申(平成11年3月16日、公務員制度調査会))」との答
申が出され、また、民間企業に関しては、「各企業において、基本とし
ては定額部分の年金支給開始年齢の引上げに合わせ段階的に定年を引き
上げるべきであると考える(今後の高齢者雇用対策について∼雇用と年
金との接続を目指して∼(平成15年7月、今後の高齢者雇用対策に関
する研究会))」との答申が出されている。
このような意見を踏まえれば、我が国の高年齢者雇用制度は、いずれ
65歳定年制に集約されていくものと推測されるものである。
(継続雇用制度)
継続雇用制度については、多くの民間企業は、当面本制度を取り入れ
ていくものと思われること、また、駐留軍等労働者においても、現行制
度であれば、給与経費が増大することはないことから、現行再雇用制度
を「希望者全員が再雇用する」ように見直しすることにより、円滑な移
行が可能と思われる。
しかし、継続雇用者の基準を定めることについては、意欲・能力等の
客観的な判断基準を定める必要がある。しかし、客観的な基準を定める
ことができなかった場合、円滑な運用を図ることは困難であると思われ
る。
(3) 改 善 案 の 在 り 方
上記の総合評価の結果、少子高齢化時代への対応、年金支給開始年齢
の引上げへの対応及び高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の改正を
踏まえ、機構としては、米側への円滑な労務の提供及び高年齢者の雇用
の安定等の観点から定年延長及び継続雇用制度のメリット・デメリット
を総合的に考慮し、定額部分の年金支給開始年齢の引上げに合わせ段階
的に65歳まで定年を延長することを提案する。仮に、定年延長が困難
な場合には、希望する者は全員が再雇用される継続雇用制度の導入によ
って年金支給開始年齢までの雇用を確保すべきである。
5
新たな定年制度の実効性を高めるための環境作り
(1) 6 5 歳 雇 用 導 入 プ ロ ジ ェ ク ト ( 仮 称 ) に つ い て
厚生労働省においては、改正高年齢者雇用安定法の円滑な施行を図る
ことを目的として、平成17年度から「65歳雇用導入プロジェクト
- 60 -
(仮称)」が推し進められる予定である。内容は、都道府県労働局の高
年齢者雇用推進委員会の下に、行政・労使団体の事務レベル担当者で構
成する65歳雇用導入ワーキンググループを設置し、地域別・業種別に
定年延長や継続雇用制度の導入に向けた方針作りを行うものである。
防衛施設庁としても、駐留軍等労働者の事業主としての立場から当該
プロジェクトを注視しつつ、新たな定年制度の導入が実効あるものとし
て機能していくための環境作りに努めることが必要と思われる。
(2) 高 年 齢 者 の 多 様 な 働 き 方 に 応 じ た 人 員 配 置 と ス キ ル ア ッ プ
高年齢者の豊富な知識・経験を活用しつつ身体機能の特性などに配慮
して配置転換等を行う場合には、新たに経験する事項も少なくないこと
から、米側に対し、駐留軍等労働者個々人のスキルアップのための所要
の教育訓練の実施を要請していくことも必要と思われる。また、新たな
職務に資格(免許、技能講習修了証)が必要とされる場合には、その取
得を勧奨することも必要と思われる。
また、現行の職務遂行能力の更なる向上及び将来の配置転換等を円滑
に行うため、駐留軍等労働者自らも高年齢者となる前の若い時期から積
極的にスキルアップを図ることが肝要である。このため、厚生労働省の
教育訓練給付金制度及び平成16年から、機構において開始したアウト
ソーシング型福利厚生制度の「自己啓発コース」の積極的利用といった
啓蒙活動を推進していくべきであろう。
(3) 高 年 齢 者 が 働 き 易 く な る よ う な 職 場 環 境 の 整 備
近年の安全管理は、発生した事故・災害の科学的に分析検討を行うこ
とはもちろん重要であるが、それに加え、予防的見地から検討を行うこ
とが求められてきている。
このため、厚生労働省は平成11年4月30日、事業者が労働者の協
力の下に「計画−実施−評価−改善」という一連の過程を定めて継続的
に行う自主的な安全衛生活動を促進することにより、労働災害の潜在的
危険性を低減するとともに、労働者の健康の増進及び快適な職場環境の
形成の促進を図り、もって事業場における安全衛生の水準の向上に資す
ることを目的として、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32
号)第24条の2の規定に基づき、「労働安全衛生マネジメントシステ
ムに関する指針」を公表(平成11年労働省告示第53号)している。
このような背景を踏まえ、防衛施設庁としても、駐留軍等労働者の事
業主の立場から、今後、労働災害の防止と高年齢者が働き易くなるよう
な職場環境の整備についての検討が望まれるところである。
(4) 高 年 齢 者 の 健 康 保 持 増 進 対 策
厚生労働省では、若い時期からの心身の健康作りを目的として、労働
安全衛生法第70条の2の規定により昭和63年9月1日、「事業場に
お け る 労 働 者 の 健 康 保 持 増 進 の た め の 指 針 」 ( THP: Total Health Promotion Plan) を 公 表 し て い る 。
- 61 -
このTHPは、健康測定によって各人の健康状態やライフスタイル
(生活習慣)を把握し、その結果に基づいて専門スタッフによる運動指
導、メンタルヘルスケア、栄養指導、保健指導を行うものであるが、比
較的若い時期からこれらに基づく健康作りに取り組むことは、中高年齢
に至ったときの身体的機能の維持などにも有効なものである。
また、民間企業においては厳しい経済環境の下、企業間の競争の激化、
人事労務管理の変化等を背景に、労働者の受けるストレスはますます拡
大する傾向にある。このような中で、長期間にわたる疲労の蓄積による
健康障害やいわゆる過労自殺などの問題が発生しており、労働者のメン
タルヘルス対策の充実強化が課題となっている。
このようなことから、新たな定年制度の導入を踏まえ、高年齢化に対
応した駐留軍等労働者のTHP等の健康保持増進対策及びメンタルヘル
ス対策の在り方についてどうあるべきかを今後、検討する必要があると
思われる。
- 62 -
イ
駐留軍等労働者の給与制度の在り方
(中期計画)
国の行政施策の企画立案に資するため、国家公務員及び民間事業の
従業員における給与その他の勤務条件を考慮し、次に掲げる課題につ
いて調査、分析し、改善案の作成を行い、中期目標期間の終期までに
国に提示する。
イ 駐留軍等労働者の給与制度の在り方
目的・・・ 国家公務員の俸給体系の見直しを踏まえ、各種手当
の在り方を含む給与制度全般について調査、分析し、
改善案を作成
(年度計画)
駐留軍等労働者の給与制度の在り方について、前年度までに行った
調査、分析を踏まえ、国との連携の下、改善案の素案を作成する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
駐留軍等労働者の給与制度の在り方についてのこれまでの調査実施状況
については、以下のとおり。
【平成14年度】
・ 「公務員制度改革大綱」などを調査、分析し、能力等級制度(案)
と現行給与制度を比較
・ 民間企業等の給与及び人事制度の実態を調査、分析
【平成15年度】
・ 諸外国の米軍基地で働く労働者の雇用管理と給与実態、諸外国の国
家公務員及び民間企業の給与制度の現状と傾向に関する調査
・ 駐留軍等労働者の給与制度と民間企業の給与制度の沿革とその考え
方に関する比較検討
■平成16年度における業務実績
駐留軍等労働者の給与制度は、当初は短期雇用に適する職種別賃金であ
ったが、昭和38年の改正の際、国家公務員の給与制度に準じるという日
米間の合意がなされ、現行の制度になっている。その合意が今日まで踏襲
されている中で、公務員制度改革が駐留軍等労働者にも影響するとの想定
の下、今中期計画で、国家公務員の俸給体系の見直しを踏まえることを前
提に、給与の改善案の作成を行うこととしたものである。
駐留軍等労働者の給与制度の在り方については、検討に当たって踏まえ
るべき公務員制度改革が進展しなかったことから改善案の素案の作成に至
っていないが、国会に公務員制度改革に関する法律が提出される見通しが
立った段階で、国の行政施策の企画立案に資する改善案の作成を行ってい
くこととしている。
- 63 -
ウ
国との連携の下、必要となる課題についての調査、分析、改善案
の作成
(中期計画)
上記1のほか、国との連携の下、必要となる課題について調査、分
析し、改善案の作成を行う。
(年度計画)
国との連携の下、必要となる課題について調査、分析し、改善案の
作成を行う。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度及び平成15年度で調査等を実施した主な課題及びその検
討状況等の概要は、以下のとおり。
【平成14年度】
・ 限定期間従業員に対する年次休暇の付与に関するMLC及びIHAの
改善案の作成
「常用従業員が業務外傷病休暇後に取得することができる無給休暇期
間を延長(180日から1年6月)したことに伴い、その者の代替とし
ての限定期間従業員に対して年次休暇を付与する」との課題について検
討を行い、改正案を作成し、提案した。
・
週休日の振替制度の導入に関するMLCの改善案の作成
駐留軍等労働者の休日勤務の過去2か年の実態について調査を行った
結果、職場によっては多い月には4日弱の休日勤務の実態があり、労働
者の健康管理の観点等から、休日を確保するため、週休日の振替制度の
導入について、改正案を作成し、提案した。
・
外国旅費及び内国旅費(軍用車両利用出張)における日当の支給に関
するMLC及びIHAの改善案の作成
駐留軍等労働者の外国旅費及び内国旅費(軍用車両利用出張)におけ
る日当の支給について、調査、分析を行った結果、外国旅費及び内国旅
費について、駐留軍等労働者と国家公務員との間に差異があることから
改正案を作成し、提案した。
・
祝日等に勤務を要する業種(サービス業等)における保育支援施策の
実態調査
駐留軍等労働者は、我が国の祝日と米軍の祝日とが相違することから
勤務日に保育所に預けられない場合があるとして、事業所内保育所の設
置を含めた保育支援施策の実施の要望が出されている。
- 64 -
このような状況にかんがみ、事業所内保育所施設の設置の状況等につ
いて、文献・資料調査を実施し、更に、土曜、日曜あるいは通年で営業
する業種における育児休業制度の実態及び事業所内保育施設の設置の状
況を含む保育支援施策の実態についてアンケート調査を実施し、調査結
果を提示した。
・
国家公務員の給与に関する人事院勧告に伴う駐留軍等労働者の給与に
関するMLC、MC及びIHAの改善案の作成
平成14年の人事院勧告の内容を分析し、その結果を基に、駐留軍等
労働者の基本給表、扶養手当及び夏季手当等に係る改正案を作成し、提
案した。
【平成15年度】
・ 通勤途上における災害に対する民間企業での休暇及び給与等の取扱い
の実態調査
通勤災害により休業する駐留軍等労働者の休暇及び給与等は、現在、
業務外傷病として取り扱われているところであるが、これを労働災害
(業務災害)による休業と同様の取扱いとする制度改革を検討する際の
資とするため、民間企業の労働者が通勤災害により休業する場合の実態
について調査し、調査結果を提示した。
・
母性保護等に係る各種国内法令の関係規定の調査・分析並びにこれら
に係るMLC、MC及びIHAの関係規定の整備
各種国内法令の関係法令から母性保護等に係る関係規定を抽出し、M
LC、MC及びIHAの現状と新たな整備の必要性の調査・分析を行い、
分析結果を基にMLC、MC及びIHAの関係規定の改正案を作成し、
提案した。
・
米軍が車両を提供する日帰り出張に係る旅費支給の実態
米軍が車両を提供する日帰り出張に係る旅費の支給実態について調査
し、調査結果を提示した。
・
国家公務員の給与に関する人事院勧告に伴う駐留軍等労働者の給与に
関するMLC、MC及びIHAの改善案の作成
平成15年の人事院勧告の内容を分析し、その結果を基に、駐留軍等
労働者の基本給表、扶養手当及び夏季手当等に係る改正案を作成し、提
案した。
さらに、平成15年12月の人事院規則の一部改正の内容を分析し、
その結果を基に、駐留軍等労働者の調整手当及び通勤手当に係る改正案
を作成し、提案した。
- 65 -
■平成16年度における業務実績
平成16年度で調査等を実施した主な課題及びその検討状況等の概要は、
以下のとおり。
○
国家公務員の給与に関する人事院勧告に伴う駐留軍等労働者の給与に
関するMLC及びIHAの改善案の作成
駐留軍等労働者の給与は、生計費並びに国家公務員及び民間事業の従
事員における給与を考慮して、防衛施設庁長官が定めることとされてい
る。また、駐留軍等労働者の給与改定は、国家公務員と同時同率に実施
するとの方針の下に行われている。
平成16年の人事院勧告の内容を分析し、その結果を基に、駐留軍等
労働者の寒冷地手当に係る改正案を作成し、提案した(平成16年10
月28日、日米間で附属協定締結)。
○
通勤途上における災害により休業する駐留軍等労働者の給与条件を業
務上傷病による休業と同様に取り扱う場合に必要となるMLC、MC及
びIHAの規定の改善案の作成
通勤災害により休業する駐留軍等労働者の給与等は、現在、業務外傷
病として同様に扱われているところであるが、同労働者の給与条件を業
務上災害による休業と同様に取り扱う場合に必要となる改正案を作成し、
提案した。
○
駐留軍等労働者のメンタルヘルスに対する意識及び民間企業等におけ
るメンタルヘルスへの取組の現状と問題点に関する調査
①駐留軍等労働者のメンタルヘルスに対する意識はどうなのか、②民
間企業等のメンタルヘルスへの取組の現状と問題点を調査、分析するこ
とにより、駐留軍等労働者のメンタルヘルス対策の在り方についてどう
あるべきかを検討するための資とすることを目的に、実態調査を実施し
た。概要は、以下のとおりである。
・調査方法:①
駐留軍等労働者を対象としたアンケート調査及びヒア
リング調査
② 民間企業を対象としたアンケート調査及びヒアリング
調査
③ 地方公共団体を対象としたヒアリング調査
・調査結果: 駐留軍等労働者、民間企業及び地方公共団体に対する調
査結果は、次のとおり。
- 66 -
【駐留軍等労働者】
①メンタルヘルスの認知・関心
0%
全体(N=688)
40%
よく知っている
15.4
0%
全体(N=688)
20%
知っている
38.5
20%
80%
少しは知っている
26.3
40%
非常に関心がある
17.0
60%
60%
関心がある
51.9
100%
知らない
19.8
80%
100%
あまり関心がない関心がない
26.9
3.9
無回答, 0.3
②「心の健康相談」の認知・利用・関心
0%
よく知っている
全体(N=688)
5.1
0%
20%
知っている
32.1
20%
利用したことがある
全体(N=688) 1.6
0%
ぜひ利用したい
全体(N=688) 4.1
40%
60%
少しは知っている
24.6
40%
60%
利用したことはない
60.2
20%
40%
機会があれば利用し
たい 67.3
- 67 -
80%
100%
知らない
38.2
80%
100%
知らない
38.2
60%
80%
100%
利用する気持ちはな 無回答
い 27.6
1.0
③日常生活でのストレス・悩み
0%
全体(N=688)
20%
40%
非常に強く感じてい
る 21.7
60%
やや感じている
49.4
80%
100%
全く感じていない
2.3
あまり感じていない
26.5
無回答, 0.1
0%
全体(N=688)
20%
40%
悩みがある
58.3
60%
80%
100%
悩みは特にない
39.8
無回答
1.9
- 68 -
【民間企業】
①メンタルヘルス対策の実施の有無
0%
20%
40%
60%
80%
取り組んでいる
72.7
全体(N=165)
100%
取り組んでいない
27.3
②メンタルヘルス対策における優先度
0%
20%
社外資源によるケア
4位
13.3
3位
44.2
無回答
2.5
無回答
6.7
4位
65.8
3位
10.8
1位 2位
7.5 9.2
100%
4位 無回答
11.7 5.0
4位, 1.7
3位
無回答
18.3
3.3
3位
20.8
2位
21.7
1位
18.3
80%
2位
42.5
1位
34.2
ラインケア
60%
2位
24.2
1位
38.3
セルフケア
社内スタッフによるケア
40%
③メンタルヘルス対策の項目別実施率
0
20
40
60
80
管理監督者向け教育
100
85.0
厚生・保健・衛生担当者向け教育
80.0
専門医・専門機関の紹介
79.2
相談室・カウンセリングルームの設置
79.2
社内報・パンフレットによる広報・啓発
77.5
69.2
一般従業員向け教育
ホットラインの設置
60.0
レクリエーションの実施
59.2
自社のメンタルヘルスに関する実態調査
51.7
社内カウンセラーやリスナーの養成
41.7
対策実施企業(N=120)
社員の家族向け教育
23.3
- 69 -
④メンタルヘルス対策において利用している外部機関
0
10
20
30
40
50
医療機関
4 2 .3
メンタル ヘル ス 専 門 団 体
4 2 .3
3 6 .1
メンタル ヘル ス 専 門 会 社
3 .1
福利厚生会社
外 部 機 関 利 用 企 業 (N =97)
1 5 .5
その他
⑤カウンセラーの雇用の有無
0%
20%
40%
60%
雇用している
45.8
対策実施企業(N=120)
80%
100%
雇用していない
53.3
無回答
08
⑥雇用しているカウンセラーの種類
0
10
20
30
40
3 8 .2
臨床心理士
3 2 .7
医師
2 5 .5
保健師
2 3 .6
心理相談員
1 4 .5
看護師
9 .1
衛生管理者
会 社 の OB
50
カ ウ ン セ ラ ー 雇 用 企 業 (N =55)
3 .6
1 8 .2
その他
⑦精神医学専門の産業医の有無
0%
常勤でいる
対策実施企業(N=120)
8.3
20%
40%
非常勤でいる
36.7
60%
80%
100%
いない
53.3
無回答
1.7
- 70 -
⑧メンタルヘルス対策費用の拠出方法
0
10
20
30
40
50
60
5 1 .5
会社
4 .2
健康保険組合
1 .8
会 社 と労 働 組 合
会 社 と健 康 保 険 組 合
1 5 .2
0 .6
労 働 組 合 と健 康 保 険 組 合
2 .4
会 社 と労 働 組 合 と健 康 保 険 組 合
メ ンタル ヘル ス 対 策 な し
2 1 .8
全 体 (N =165)
2 .4
無回答
⑨従業員1人あたりのメンタルヘルス対策費用
0
0円
10
20
50
60
1 5 .5
7 .8
1∼ 2千 円 未 満
7 .0
2∼ 3千 円 未 満
4 .7
3∼ 4千 円 未 満
3 .1
4∼ 5千 円 未 満
5∼ 6千 円 未 満
1 .6
6∼ 7千 円 未 満
1 .6
8千 円 以 上
40
0 .8
1千 円 未 満
7∼ 8千 円 未 満
30
0 .8
0 .0
5 1 .9
わ か ら な い
⑩メンタルヘルス対策の効果
0%
対策実施企業(N=129)
20%
40%
効果あり
42.6
60%
どちらともいえない
40.3
80%
100%
効果なし
7.0
無回答
3.1
わからない
7.0
- 71 -
⑪メンタルヘルス対策が必要となった従業員
0%
20%
40%
60%
80%
100%
いる
90.9
全体(N=165)
いない
7.9
無回答
1.2
⑫メンタルヘルス対策の課題
0
20
40
60
53.3
管理監督者のメンタルヘルスの管理不足
49.1
潜在的な心の病予備軍の発見が困難
46.1
早期発見が困難
40.6
プライバシー問題から対応が困難
全従業員に対する意識づけが困難
35.2
取り組みの効果が明確でない
35.2
25.5
休業者の職場復帰の判定が困難
同僚・部下・上司の理解が得られない
12.7
休業者への対応がわからない
12.1
効果的な取り組み方法がわからない
12.1
10.3
対策にかける時間的な余裕がない
制度を整備しても従業員の利用が少ない
9.7
企業の役割でなく個人の問題という意識が強い
9.7
対策にかける資金的な余裕がない
9.1
家族の理解が得られない
3.0
労働組合の理解・協力が得られない
1.8
健康保険組合の理解・協力が得られない
1.2
4.8
その他
特に課題はない
無回答
3.6
全体(N=165)
1.8
- 72 -
⑬今後のメンタルヘルス対策の取組意向
0%
全体(N=165)
20%
40%
強化したい
60.6
60%
80%
現状のまま
16.4
100%
始めたい
17.0
わからない
5.5
無回答
0.6
【地方公共団体】
メンタルヘルスの取組については、調査したすべての地方公共団体が実
施していた。また、具体的な対策については、「相談室の設置」はすべて
の地方公共団体で実施しており、「管理監督者向けの教育」、「厚生・保
健・衛生担当者向け教育」、「一般職員向けの講習」、「パンフレットに
よる広報・啓発」が挙げられた。
- 73 -
第3章
予算、収支計画及び資金計画
平成16年度予算及び決算
区
収
分
予 算 額
入
運営費交付金
受託収入
その他収入
4,592
398
0
4,990
計
出
基地従業員関係
657
うち 退職準備研修
2
福利厚生関係費
655
機構運営関係費
3,935
うち 人件費
2,843
物件費
1,092
受託経費
398
計
4,990
注:計数は四捨五入によっているので符合しないことがある。
(単位:百万円)
決 算 額
4,592
383
0
4,975
支
608
1
607
3,728
2,728
1,000
383
4,719
平成16年度収支計画及び実績
区
分
計 画 額
(単位:百万円)
実 績 額
費用の部
経常費用
基地従業員関係費
受託業務費
物件費
人件費
減価償却費
財務費用
臨時損失
4,995
4,995
657
398
1,092
2,843
5
0
0
4,648
4,645
599
383
932
2,731
131
3
0
収益の部
運営費交付金収益
受託収入
寄付金収益
資産見返運営費交付金戻入
資産見返物品受贈額戻入
受取利息
物品受贈益
雑益
臨時利益
4,995
4,592
398
0
5
0
0
0
0
0
4,894
4,451
383
0
54
6
0
0
0
0
純利益
0
目的積立金取崩額
−
総利益
0
注:計数は四捨五入によっているので符合しないことがある。
245
12
257
- 75 -
平成16年度資金計画及び実績
区
分
計 画 額
(単位:百万円)
実 績 額
資金支出
業務活動による支出
投資活動による支出
財務活動による支出
次期中期目標の期間への繰越金
4,990
4,990
0
0
0
5,450
4,686
691
73
0
資金収入
業務活動による収入
運営費交付金による収入
受託収入
その他の収入
投資活動による収入
財務活動による収入
前期中期目標の期間よりの繰越金
4,990
4,990
4,592
398
0
0
0
0
5,330
5,007
4,592
398
17
323
0
0
第4章
短期借入金の限度額
平成16年度は、借入れは行わなかった。
第5章
重要な財産を譲渡し、又は担保に供しよ
うとするときは、その計画
平成16年度は、重要な財産の譲渡及び担保の供出はなかった。
- 76 -
第6章
剰余金の使途
(中期目標)
運営費交付金を充当して行う事業について、「第2 業務運営の効
率化に関する事項」で定めた事項について配慮した中期計画の予算を
作成し、当該予算の範囲で業務運営を行うこと。
(中期計画)
・ 駐留軍等労働者の福利厚生施策の充実に係る経費
・ 広報関係施策の充実に係る経費
・ 職員の職場環境改善等に係る経費
(年度計画)
ア 駐留軍等労働者の福利厚生施策の充実を図る。
イ 広報関係施策の充実を図る。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度の利益剰余金のうち、機構の運営努力により生じた振込手
数料の節約分、旅費規則改正による節約分及び割引制度等の活用による節
約分として約1,500万円が発生したところであり、中期計画で定めた
駐留軍等労働者の福利厚生施策の充実として約450万円及び広報関係施
策の充実として約1,000万円を独立行政法人通則法(平成11年法律
第103号)第44条第3項の目的積立金とするため、主務大臣への承認
手続を行い、平成16年2月に承認を受けた。
■平成16年度における業務実績
○ 剰余金の発生状況
財務諸表のとおり。
○
剰余金の使途
○ 福利厚生施策の充実
高齢化社会の進行、食生活の変化等に伴い、生活習慣病の罹患率が
高くなっている現状を考慮し、駐留軍等労働者の健康管理に重点を置
き、健康作りのため、健康の保持と増進に自ら取り組むという自己管
理の観点から、健康器具(体脂肪計・血管年齢測定器)を購入し各基
地の職場にそれぞれ配布した。配布状況は次頁の表のとおりである。
- 77 -
健康器具の配布状況
(単位:台)
支部
器具
三 沢 支 部
横 田 支 部
横須賀支部
座 間 支 部
富 士 支 部
呉
支
部
岩 国 支 部
佐世保支部
那 覇 支 部
コ ザ 支 部
合
計
○
体脂肪計
血管年齢測定器
30
117
136
74
2
27
72
71
219
269
1,017
備
−
−
1
1
−
−
−
1
1
−
4
考
体脂肪計は
各支部から
基地内の職
場に、血管
年齢測定器
は基地内の
診療所にそ
れぞれ配布
した。
広報関係施策の充実
駐留軍等労働者に対する新たな福利厚生施策を広報するため、この
施策の開始に合わせて広報誌「LMO」の増刊号27,500部を平
成16年5月20日に発行し、駐留軍等労働者各個人に直接配布して
周知を図った。
また、広報誌「LMO」の作成に当たり記事に関連した写真を効率
的に編集するため、デジタル一眼レフカメラ一式等を整備したほか、
機構の活動やマスコミ報道を適時適切に記録するため、デジタルビデ
オカメラやDVDレコーダー等を整備し、広報体制の充実強化を図っ
た。整備状況は下表のとおりである。
機材の整備状況
(単位:台)
備品
納品場所
本
三 沢 支
横 田 支
横 須 賀 支
座 間 支
富 士 支
呉
支
岩 国 支
佐 世 保 支
那 覇 支
コ ザ 支
合
計
部
部
部
部
部
部
部
部
部
部
部
デジタル一 デジタルビ
眼 レ フ カ メ デオカメラ
ラ一式
−
1
−
1
1
1
1
1
1
1
1
9
1
1
1
1
1
1
1
1
1
−
1
10
- 78 -
三
脚
−
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
10
DVDレコ プロジェク
ーダー
ター
1
1
1
1
−
1
1
1
1
−
1
9
−
1
−
−
1
1
1
1
−
−
−
5
第7章
その他主務省令で定める業務運営に関す
る事項
1
施設・設備に関する計画
平成16年度は、施設・設備に関する計画は行わなかった。
2
人事に関する計画
(1)人事交流計画
(中期目標)
職員の計画的な人事交流と業務処理の工夫を行うことにより、人員
の適正な配置に努めること。
(中期計画)
防衛庁/防衛施設庁との計画的な人事交流及び「第1 2 業務運
営体制の整備」の業務・組織の見直しに応じた人員の適正な配置を図
る。
(年度計画)
人事交流計画に基づき防衛庁/防衛施設庁との人事交流を実施する
とともに、職員の能力・資質・職務経験等を踏まえ、適正な配置を図
る。
また、次年度の人事交流について検討し、防衛庁/防衛施設庁と調
整を行う。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
防衛庁/防衛施設庁との人事交流については、平成14年6月に防衛庁
/防衛施設庁との間で検討及び調整を行い、向こう3年間の人事交流計画
を作成した。当該計画では、防衛庁/防衛施設庁との計画的人事交流とし
て、防衛庁/防衛施設庁からの出向者は、基本的に2∼3年で帰任させる
こととしているが、機構の業務を安定して継続させる観点から、出向期間
の延長等も視野に入れ、人事交流を実施することとしている。
平成14年度は、人事交流計画を基に計画的な人事交流を実施するとと
もに、機構設立後まだ間もないこともあり、定年退職及び県への帰任によ
る減員への補充人事を基本に、大幅な異動は行わないこととした。
また、関係県からの出向者は、当初の計画どおり1∼3年ですべて県に
帰任させることとなっている。
平成15年度は、前年度の基本を踏襲し、平成16年4月の異動方針と
しては、業務に精通した人材を確保することを念頭に置き、防衛庁/防衛
- 79 -
施設庁と調整を行い、職員を適正に配置した。
■平成16年度における業務実績
○ 職員の適正配置状況
○ 基本的な考え方
平成17年4月の異動方針としての基本的な考え方は、過去2か年
度と同様であるが、特に次の2点にも留意した。
・ 職員の士気の維持及び服務事故を未然に防止する観点から、同一
ポストの在職が3年を超える長期在任者の可能な限りの解消。特に
契約・経理関係業務について重点的に措置
・ 後進者を育成し、機構の業務の円滑かつ安定的な遂行を確保する
観点から、機構発足時の防衛庁/防衛施設庁からの出向職員の機構
での勤務期間の延長等を個別に検討
○
○
具体的な措置
次のとおり措置し、職員の適正配置を行った。
・ 引き続き平成14年度に作成した人事交流計画を基に、前年度末
までに実施した人事交流調整により定期人事異動期(4月1日、夏
期)に人事交流を実施した。
・ 平成17年4月定期人事異動について防衛庁/防衛施設庁と検討
・調整を行った。当該異動も、機構設立後3年を経過する時期でも
あったことから人事管理上の節目に当たったため、異動規模は大き
なものとなった。
この人事異動案の作成に当たっては、上記の留意事項を念頭に、
機構の業務を安定して継続させる観点から、機構の職員構成及び組
織規模を勘案し、引き続き職員の転出入規模の平準化に留意し、業
務の停滞を招くことがないよう業務に精通した人材を確保するべく
調整を行った。この他、機構内部の調整に当たっては、本部の人事
管理担当職員がこれまでと同様に各支部を個別に訪れ、支部の管理
者及び職員との面談を行い、必要な意見等を聴取するとともに、職
員の勤務評定及び意向調査等の結果を参酌し、個々に対応すべき点
を精査し、調整結果に反映させるよう努めた。
防衛庁/防衛施設庁との調整状況
○ 調整に当たっての基本的な考え方
調整に当たっての基本的な考え方は、過去2か年度と基本的に同様
であるが、平成16年度は、次の2点について特に留意した。
・ 機構の職員構成に照らし、今後当分の間は、防衛庁/防衛施設庁
との人事交流が必要な状況を踏まえ、これまでと同様に積極的に調
整を行うものとするが、業務の停滞を招くことがないよう機構の組
織規模を勘案し、異動規模が過大にならないよう留意すること。
- 80 -
・
○
平成17年度は今中期計画の最終年度であることから、これまで
の機構の業務遂行の総括期に当たり、また、新たな中期計画の策定
に伴う諸準備を必要とする作業期間でもあり、それにふさわしい体
制を作る必要があることから、このような機構が置かれた環境を十
分説明し、機構のこれまでの実績を確実に継承し、更なる発展に寄
与し得るにふさわしい人材の交流を求めていくこと。
具体的な調整
各定期人事異動期において、平成14年度に既に作成した人事交流
計画に沿った人事交流を実施するため、継続的に調整を行った。調整
に当たっては、平成17年4月定期人事異動については、上記の考え
方を踏まえ、一部について2年ないし3年の交流期間の延長等につい
て理解を得、職員の転出入の規模の平準化を図るとともに、必要な人
材を確保することができた。
なお、平成17年4月1日現在の機構の職員構成は、次のとおりで
ある。
機構の職員構成
機構採用者
66人 16.7%
防衛庁
59人 14.9%
県非常勤
53人 13.4%
県転籍
19人 4.8%
防衛施設庁
138人 35.0%
退職自衛官
60人 15.2%
- 81 -
防衛庁
防衛施設庁
退職自衛官
県転籍
県非常勤
機構採用者
(2)研修計画
(中期目標)
実務研修を充実させ、業務能率の向上を図ること。
(中期計画)
年間研修計画を作成し、企業会計研修、労務管理業務研修等の実務
研修の充実による業務能率の向上を図る。
(年度計画)
企業会計研修、労務管理業務研修、システム研修等の実務研修を適
時適切に行うことができるよう年間の研修計画を作成し、実施する。
■平成14年度及び平成15年度の業務実績概要
平成14年度は、機構の設立初年度であり、機構の業務を早急に軌道に
乗せなければならなかったことから、職員に対する業務知識の付与のため
の研修(労務管理等業務研修、簿記研修等の実務研修)に力点を置いたも
のとした。
平成14年度に実施した研修は7件であり、研修参加者は188人であ
った。
平成15年度は、前年度の研修実施実績を踏まえ、労務管理等業務研修、
簿記研修、パソコン研修等の実務研修の継続・充実に加え、初任研修、J
ST等階層別の人材育成研修の充実に努めた。さらに、外部機関(防衛施
設庁、人事院地方事務局、会計検査院、財務省等)が主催する人材育成研
修(階層別又は各種指導者育成)及び実務研修の受講機会の拡大に努め、
それらに職員を積極的に参加させ、研修受講機会の拡大に加え、職員の視
野の拡大にも資するものとすべく、できるだけ広範なものとした。
平成15年度に実施した研修は28件であり、研修参加者は225人で
あった。
■平成16年度における業務実績
○ 研修計画の作成状況
平成16年度の研修計画の作成に当たっては、平成15年度の考え方
及び重点実施分野を基本的に踏襲しつつ、過去2か年度の実施実績を下
回ることのないよう留意するとともに、新たな研修機会を設けるよう次
の3点に努めた。
・
近い将来、上位職に登用される可能性のある係員を対象として職務
に対する識見、行政能力の育成とともに機構採用職員としての認識を
深めることを目的とした係員研修の実施
- 82 -
・
駐留軍等労働者に対する衛生管理業務に資することを目的とした衛
生管理者講習会の実施
・ 人事院の各地方事務局が実施する各種育成研修への機構職員の参加
機会の一層の拡大
なお、研修計画の作成に当たっては、平成15年度の研修から研修受
講者全員に対して実施しているアンケート調査により受講者自体の研修
ニーズについて調査するとともに、毎年度10月1日付けで全職員に対
し実施している人事管理全般における参考資料とするための「意向調
査」において、職員の研修への参加希望を把握し、参考としている。
○
研修の実施状況及び研修参加者の状況
平成16年度の研修の実施件数は45件であり、前年度の28件に対
して160.7%であった。また、研修の参加者数は237人であり、
前年度の225人に対して105.3%であった。
平成16年度の研修の実施状況及び研修参加者の状況は、下表のとお
りである。
研修の実施状況及び研修参加者の状況
区分
機
構
主
催
他
機
関
合
種別
機構内部で実施
部外委託で実施
計
研修へ参加
階 層 別
3件
−
19件
22件
育成研修
49人
−
27人
76人
実務研修
合
※:
計
5件
3件
15件
23件
60人
69人
32人
161人
8件
3件
34件
45件
109人
69人
59人
237人
表中、上段は研修実施件数、下段は延べの研修参加者数である。
- 83 -
平成16年度に実施した研修の詳細は、次のとおりである。
○
階層別育成研修
・機構内部で実施
実施研修名
実施時期
平 成 16年 度 新 規
採用者及び平成
15年度中途採用者
16. 4.12
JST研修
( JST:Jinjiin
Supervisory Training )
本部・支部係長
である者
16.10.18
係員研修
本部・支部係員
である者
初任研修
∼
対象職員
目
的
参加者数
機構職員としての基本的知
識の付与
17人
監督者としての管理技術の
向上
17人
16. 4.16
∼
16.10.22
16.12. 6
∼
16.12.10
職務に対する対する識見付
与及び行政能力の涵養とと
もに機構職員としての認識
の深化
15人
・他機関研修へ参加
① 防衛施設庁
実施研修名
実施時期
職務の級3級の
係員である者
16. 9. 7
∼
中級研修
対象職員
目
的
参加者数
初級管理者に必要な管理能
力の習得
1人
必要な行政的視野及び所要
の管理能力の習得
1人
広範な行政的視野及び高度
な管理能力の習得
1人
16.10. 8
16.11.11
職務の級7級・
8級の本部課長
代理・支部課長
相当職である者
17. 1.26
16.12.10
∼
中堅幹部研修
職務の級5級・
6級の係長であ
る者
∼
上級研修
17. 2. 4
- 84 -
②
人事院関東事務局(関東地区に在勤する職員のみ)
実施研修名
監督者経験を有
する者で、JS
T基本コースの
指導に当たるこ
とを予定する者
実施時期
16.10.25
∼
係員
16.12. 9
16.10. 5
係長
∼
係長研修
16.10. 8
16. 7.13
課長代理
∼
課長補佐研修
16. 7.16
17. 2. 9
係長以上
∼
JST専科コース
的
JST基本コースの指導方
法の習得
参加者数
1人
16.10.29
16.12. 6
中堅係員研修
目
∼
JST基本コース
指導者養成研修
対象職員
職務遂行に必要な知識等を
付与し、地方機関における
行政運営の中核となる職員
を育成
職務遂行に必要な幅広い知
識等を付与し、地方機関に
おける中堅幹部となる職員
を育成
職務遂行に必要な行政的識
見等を深め、高度な管理能
力の向上を図り、地方機関
における管理者を育成
職場のリーダーのリスクマ
ネジメントの向上等を図る
1人
1人
1人
1人
17. 2.10
16. 6.28
③
女性の係長
∼
女性職員キャリア
サポートセミナー
16. 6.30
女性職員が意欲的にキャリ
アアップできる機会を提供
し、より高度な業務遂行の
ために必要な能力等を付与
1人
人事院九州事務局(九州地区に在勤する職員のみ)
実施研修名
実施時期
セクシュアル・ハ
ラスメント防止研
修リーダー養成コ
ース
セクシュアル・
ハラスメント防
止研修のリーダ
ーとなる者
16.12. 2
課長・課長補佐研 修
課長又は課長代
理相当職
∼
対象職員
16.12. 3
16.11. 9
∼
16.11.12
- 85 -
目
的
セクシュアル・ハラスメン
ト防止研修リーダーとして
の意義の深化
職務遂行に必要な広範な行
政的識見等を付与し、地方
機関における幹部となる職
員を育成
参加者数
1人
1人
④
人事院沖縄事務所(沖縄地区に在勤する職員のみ。)
実施研修名
監督者経験を有
する者で、JS
T基本コースの
指導に当たるこ
とを予定する者
実施時期
16. 5.17
的
参加者数
JST基本コースの指導方
法の習得
2人
接遇指導者として必要な技
法等の習得
2人
JKETの指導者として必
要な技法等の習得
2人
職場のリーダーのリスクマ
ネジメントの向上
2人
16. 5.21
16. 9. 7
JKET指導者
養成研修
( JKET:Jinjiin Koumuin
Ethics Training )
係長以上の者で
JKETの指導
に当たることを
予定する者
17. 1.12
JST専科コース
係長又は課長代理
∼
接遇研修の指導
に当たることを
予定する者
接遇指導者養成研 修
目
∼
JST基本コース
指導者養成研修
対象職員
16. 9. 9
∼
17. 1.13
16. 5.25
∼
16. 5.26
16. 6. 8
女性の主任・係長
∼
女性職員セミナー
16. 6.10
16. 7. 6
係員
∼
中堅係員研修
16. 7. 9
16.10.26
係長
∼
係長研修
16.10.29
16.11.17
課長又は課長代
理相当職
∼
課長・課長補佐研 修
16.11.19
- 86 -
女性職員の能力向上等のた
め、職務に必要な行政的視
野等を付与し、地方機関に
おける指導的立場となる職
員を養成
職務遂行に必要な知識等を
付与し、地方機関における
行政運営の中核となる職員
を育成
職務遂行に必要な幅広い知
識等を付与し、地方機関に
おける中堅幹部となる職員
を育成
職務遂行に必要な広範な行
政的識見等を付与し、地方
機関における幹部となる職
員を育成
2人
2人
2人
2人
○
実務研修
・機構内部で実施
実施研修名
対象職員
実施時期
目
的
参加者数
16. 6.21
∼
16. 6.25
労務管理業務研修
支部の担当職員
14人
労務管理関係業務の必要な
知識の習得
16.12.14
∼
12人
16.12.17
16. 6.14
支部の担当職員
∼
労務給与業務研修
給与関係業務の必要な知識
の習得
18人
福利厚生関係業務の必要な
知識の習得
15人
近隣支部に置ける労務管理
等業務実務の経験
1人
16. 6.18
16.11. 9
支部の担当職員
∼
労務厚生業務研修
16.11.12
16.11.15
本部係員
∼
労務管理等業務実
地研修
16.12.10
・部外委託
実施研修名
対象職員
実施時期
簿記研修
本部・支部経理
業務担当職員
第3四半
期内逐次
企業会計原則に必要な複式
簿記知識・技能の付与
12人
パソコン(システ ム )
研修
係長・係員で業
務遂行上必要な者
日常のシステム操作等の業
務処理において使用するパ
ソコンソフト操作技術の基
礎の習得
42人
第4四半
期内逐次
衛生管理者講習会
係長以下の労務
厚生業務担当職員
第2・3
四半期内
逐次
- 87 -
目
的
労働安全衛生業務に関する
必要な知識の習得及び衛生
管理者資格の取得
【衛生管理者資格 12名
合格】
参加者数
15人
・他機関研修へ参加
実施研修名
対象職員
政府関係機関等内
部監査業務講習会
(会計検査院)
監査業務担当職員
政府関係法人会計
事務職員研修
(財務省)
会計実務担当職員
個人情報保護対策
セミナー
((株 )日 本 能 率 協 会
総合研究所マーケ
ティングバンク)
16.10. 5
16.11.19
業務上密接な関
係のある職員
業務上密接な関
係のある職員
業務上密接な関
係のある職員
業務上密接な関
係のある職員
目
的
会計検査制度、監査技法と
その実例、財務諸表監査、
民間企業における内部監査
の現状等の習得
政府関係法人の会計担当職
員に対し、政府関係法人の
予算決算等の会計事務に関
する必要な知識の付与
第2・3
四半期内
逐次
業務上必要な知識の習得
第1∼3
四半期内
逐次
業務上必要な知識の習得
16. 6. 7
業務上必要な知識の習得
参加者数
1人
2人
17人
7人
∼
源泉所得税講習会
基礎講座
(社団法人芝法人
会源泉部会)
16.10. 8
∼
財団法人日本人事
行政研究所主催講
習会(7コース)
16.10. 4
∼
財団法人日本労働
研究所主催講習会
(4コース)
実施時期
2人
16. 6.17
個人情報保護の基礎知識の
習得
16.11. 9
- 88 -
3人
○
研修内容の活用状況
○ 職員に対するアンケート調査
平成15年度に引き続き、平成16年度においても研修受講者に対
し、研修内容に関するアンケート調査を実施した。その結果は次のと
おりであり、受講者の99.8%から「業務遂行上大変役立つ」又は
「業務遂行上役立つ」という回答を得ることができた。
研修効果( 対研修参加者)
役立たない
0.2%
大変役立つ
役立つ
役立たない
大変役立つ
36.8%
役立つ
63.0%
○
管理者の意識
平成16年度に実施した研修に関しては、上記の職員に対するアン
ケート調査の他に研修効果を別の角度から把握するため、研修受講者
の直属上司(課長及び課長相当職)に対し、一部の研修を除き、研修
効果に関する調査を試行的に実施した。その集計結果は、次のとおり
である。
なお、「業務に臨む姿勢」について「変わらない」という回答が1
5%、「育成研修・職責に対する自覚」について「変わらない」とい
う回答が20%とそれぞれあったが、これらに関し、回答者の補足意
見 を 要 約 す る と 、 「 研 修 受 講 前 か ら 相 当 程 度 の レ ベ ル で あ っ た 」、
「効果を見極めるには短期間では無理」というものであった。
業務に臨む姿勢
大変積極的になっ
た 3.0%
変わらない
15.0%
積極的になった
82.0%
- 89 -
大変積極的になった
積極的になった
変わらない
育成研修・職責に対する自覚
大変高まった
4.0%
変わらない
20.0%
大変高まった
高まった
変わらない
高まった
76.0%
○
■
研修内容の満足度
上記の結果を併せ考えると、研修内容に関する満足度は受講職員の
視点からも組織的な視点からもいずれも高いものと考えており、研修
実施の所期の目的は達成できた。
中期目標の達成見通し
第2章から第7章まで記述したとおり、今中期計画に定める事項につい
ては、平成16年度までの年度計画を着実に実施してきているところであ
り、今後とも、業務運営の効率化を一層推進するとともに、国民に対して
提供するサービスその他の業務の質の向上を図りつつ、中期目標を確実に
達成できるものと考える。
- 90 -
第8章
1
年度計画以外の業務実績等
年度計画以外の業務実績
(1)労務管理業務(機構法第10条第1項第1号の業務)
ア
駐留軍等労働者の雇入れ等に関する業務は、在日米軍からの労務
要求書の発出に始まり、基本的には雇用の終了に係る人事措置通知
書の交付により終了する。
また、その雇用の形態としては、常用従業員、日雇従業員、限定
期間従業員、高齢従業員等があり、在職中において必要に応じ、昇
格、配置転換等の人事措置が在日米軍から発議され、所要の手続が
執られる。
イ
平成16年4月1日現在の駐留軍等労働者の職種数は、下表のと
おり1,323種類の多岐にわたっている。
駐留軍等労働者の職種数
(単位:職種)
基本給表
契・協約別
MLC
IHA
計
ウ
基本給表1
基本給表2
基本給表3
基本給表5
基本給表6
事務・技術
技能・労務
警備・消防
医療関係
看護関係
451
338
789
347
137
484
27
−
27
20
1
21
2
−
2
計
847
476
1,323
駐留軍等労働者は、平成17年3月末現在、59施設の在日米軍
施設に在籍しており、在日米軍の活動を支える担い手として重要な
役割を果たし、日米安保体制を実効性のあるものとしている。
駐留軍等労働者の各年度末現在の在籍者数の推移及び平成16年
度の労務提供契約別による各月末の駐留軍等労働者の在籍者数は、
下表のとおりである。
駐留軍等労働者の各年度末現在の在職者数の推移
(単位:人)
平成14年度
24,974
平成15年度
25,114
- 91 -
平成16年度
25,041
平成16年度の労務提供契約別による各月末の駐留軍等労働者の在籍者数
(単位:人)
区 分
MLC
M C
IHA
計
10月
19,273
12
5,941
25,226
エ
4月
19,208
12
5,953
25,173
5月
19,312
12
5,978
25,302
6月
19,135
11
5,901
25,047
7月
19,279
12
5,913
25,204
8月
19,298
12
5,912
25,222
9月
19,261
12
5,940
25,213
11月
19,279
12
5,953
25,244
12月
19,022
11
5,888
24,921
1月
19,158
12
5,897
25,067
2月
19,182
12
5,897
25,091
3月
19,112
12
5,917
25,041
平均
19,210
12
5,924
25,146
駐留軍等労働者の雇入れについては、在日米軍の現地部隊が発出
する労務要求書に基づき、支部は公共職業安定所(ハローワーク)、
ホームページを利用するなどして適格者を選定し、在日米軍に紹介
している。なお、駐留軍等労働者の採用者及び退職者数の推移は、
下表のとおりである。
駐留軍等労働者の採用者数及び退職者数の推移
(単位:人)
年度
採用・
退職者別
平成14年度
採 用 者
退 職 者
オ
2,640
2,553
平成15年度
2,733
2,587
平成16年度
2,377
2,436
駐留軍等労働者の人事措置は、採用と退職に係るもののほか、昇
格、配置転換等に係るものがあり、その件数の推移は、下表のとお
りである。
駐留軍等労働者の人事措置件数の推移
(単位:件)
人事措置
年度
採用、退職
昇格、配置転換等
合 計
平成14年度 平成15年度 平成16年度
5,193
5,320
4,813
12,232 11,890 14,146
17,425 17,210 18,959
- 92 -
カ
在職証明書及び退職証明書等労務管理関係の証明書類の処理件数
の推移は、下表のとおりである。
証明書類の処理件数の推移
(単位:件)
平成14年度
3,217
キ
平成15年度
3,380
平成16年度
3,824
渉外関連用語集の作成・配布
在日米軍への駐留軍等労働者の労務提供については、いわゆる
「間接雇用方式」により実施されているため、その管理に当たって
は、特に、在日米軍との円滑な事務処理が必要不可欠である。
このため、在日米軍の渉外関連業務の用語を承知しておくことが
必要であることから、渉外関連用語集を作成し、配布した。
- 93 -
(2)労務給与業務(機構法第10条第1項第2号の業務)
ア 駐留軍等労働者の給与等の支給に当たっては、その計算及び支給
に関する書類作成を支部が実施し、その支払を防衛施設局又は防衛
施設事務所が実施している。
機構は、毎月の給与(以下「月例給与」という。)が、月の初日
から末日までの分を翌月10日又はその頃に、夏季手当及び年末手
当は6月及び12月の5日又はその頃に、寒冷地手当は11月から
翌年3月までの分を翌月10日又はその頃に支給されることから、
支給に先立ち給与の計算等の業務を実施している。
駐留軍等労働者に支払う給与に要する経費は、昭和53年度まで
はその全額を米側が負担してきた。昭和54年度から国家公務員の
給与条件に相当する部分を超える格差給、語学手当及び退職手当の
一部(以下「格差給等給与」という。)については、地位協定第2
4条第1項に規定する維持経費に該当しないとして日本側において
負担することとしている。
他方、基本給等の経費に関しては、日米間で地位協定第24条第
1項についての特別の措置に関する協定を締結し、その全部又は一
部(以下「特別協定給与」という。)を日本側において負担するこ
ととしている。日本側が負担している経費(格差給等給与及び特別
協定給与)については一般会計予算で支払、また、米側が負担して
いる経費については特別調達資金(特別調達資金設置令(昭和26
年政令第205号)により設けられた回転資金)で一時的に日本側
が立替払し、米側から同額の償還を受けている。
このため、駐留軍等労働者の給与の計算に当たっては、基本給及
び諸手当ごとの所要額を計算するとともに、格差給等給与、特別協
定給与及び特別調達資金の3つの資金区分ごとに行う必要がある。
イ
月例給与・夏季手当等
月例給与・夏季手当等の支給対象者数及びその額の推移は、次頁
の表のとおりである。
- 94 -
月例給与・夏季手当等の支給対象者数及びその額の推移
(単位:人、百万円)
年度等
平成14年度
平成15年度
平成16年度
給与等
対象者数
額
対象者数
額
対象者数
額
4月月例給与
25,336
8,263
25,346
8,199
25,469
8,240
5月月例給与
25,323
8,315
25,299
8,189
25,464
8,384
夏季手当
24,660 13,817
24,731 15,045
24,856 14,127
6月月例給与
25,408
8,390
25,490
8,412
25,563
8,358
7月月例給与
25,590
8,365
25,723
8,342
25,718
8,383
8月月例給与
25,493
8,439
25,561
8,417
25,509
8,365
9月月例給与
25,548
8,413
25,635
8,383
25,517
8,224
10月 月 例 給 与
25,522
8,511
25,615
8,486
25,551
8,354
寒冷地手当
1,348
164
1,348
164
−
−
11月 月 例 給 与
25,490
8,509
25,585
8,472
25,486
8,550
年末手当
24,690 14,483
24,697 13,689
24,861 15,563
12月 月 例 給 与
25,519
8,596
25,613
8,396
25,563
8,478
1月月例給与
25,534
8,431
25,549
8,526
25,505
8,508
2月月例給与
25,319
8,604
25,429
8,604
25,375
8,588
年度末手当
24,507
1,322
−
−
−
−
3月月例給与
25,311
8,255
25,398
8,341
25,366
8,333
計
380,598 130,877 357,019 129,665 355,803 130,456
注:1
2
ウ
額の欄は四捨五入によっているので符合しない。
平成16年度の寒冷地手当は、11月から3月までの月例給与に含む。
退職手当
退職手当は雇用が終了する常用従業員に支給される手当をいい、
その支給対象者数及び額並びに退職理由別の推移は下表のとおりで
ある。
退職手当の支給対象者数及びその額の推移
(単位:人、百万円)
年度等 平成14年度
平成15年度
平成16年度
退職理由
対象者数
額
対象者数
額
対象者数
額
定 年
394 5,623
377 5,305
331 4,435
辞職等
400 2,054
414 2,012
403 1,919
計
794 7,677
791 7,317
734 6,354
- 95 -
エ
旅費
旅費の処理件数及びその額並びに旅行別の推移は、下表のとおり
である。
旅費の処理件数及びその額の推移
(単位:件、百万円)
年度等
旅行
内国旅行
外国旅行
計
平成14年度
件数
額
46,236
351
1,496
133
47,732
484
平成15年度
件数
額
47,119
387
1,463
120
48,582
506
平成16年度
件数
額
45,383
381
1,429
187
46,812
568
注:額の欄は四捨五入によっているので符合しない。
オ
諸手当の審査事務
扶養手当、通勤手当、住居手当等の諸手当の届出を受理、審査し
た件数の推移は、下表のとおりである。
諸手当の届出の受理・審査件数の推移
(単位:件)
平成14年度
45,128
カ
平成15年度
42,480
平成16年度
32,327
証明書
源泉徴収票、給与証明書等給与関係の証明書類の処理件数の推移
は、下表のとおりである。
証明書類の処理件数の推移
(単位:件)
平成14年度
3,372
キ
平成15年度
3,032
平成16年度
4,425
給与等実態調査
駐留軍等労働者の給与等実態調査については、4月1日現在にお
ける駐留軍等労働者の給与等の実態を把握することを目的として、
給与のほか勤務場所、職種、年齢等を調査し、基本給表別・等級別
・年齢別等の平均給与月額や各手当の平均手当月額等を内容とする
「駐留軍等労働者給与等実態調査報告書」を毎年作成している。
作成した報告書については、防衛施設庁、在日米軍、関係省庁、
大学図書館等に配布し、概算要求等に係る資料作成や労働問題に関
する研究等に使用されている。
- 96 -
(3)労務厚生業務(機構法第10条第1項第3号、同条第2項及び附則
第6条の業務)
ア
駐留軍等労働者に対する福利厚生事業の実施状況の推移は、下表
のとおりである。
駐留軍等労働者に対する福利厚生事業の実施状況の推移
年度
平成14年度
平成15年度
平成16年度
区分
5,403 人
169 百 万 円
5,608 人
167 百 万 円
6,295 人
171 百 万 円
1件
1件
8件
0.1 百 万 円
0.1 百 万 円
3百 万 円
教養文化活動参加者数
23,597 人
37 百 万 円
26,643 人
39 百 万 円
27,246 人
38 百 万 円
制服及び保護衣貸与数
約 163,000 点
320 百 万 円
約 161,000 点
310 百 万 円
約 169,000 点
272 百 万 円
退職準備研修受講者数
382 人
3百 万 円
357 人
2百 万 円
258 人
1百 万 円
成人病予防健康診断受診者数
9,440 人
31 百 万 円
8,908 人
31 百 万 円
−
−
−
−
−
−
7,072 人
73 百 万 円
5,573 件
21 百 万 円
4,458 件
21 百 万 円
5,921 件
21 百 万 円
5百 万 円
587 百 万 円
6百 万 円
578 百 万 円
23 百 万 円
603 百 万 円
ほう賞受賞者数
災害見舞金支給数
疾病予防等事業利用者数
各種相談件数
特別援護金
事業費計
注:1
2
金額は四捨五入によっているので符合しない。
成人病予防健康診断は、平成16年度から疾病予防等事業として実施して
いる。
- 97 -
イ
国からの受託業務の実施状況の推移は、下表のとおりである。
国からの受託業務の実施状況の推移
業
務
区
件
分
平成14年度
社会保険に関する事務に関する業務
・健康保険
・船員保険
・厚生年金保険
・労働保険
・労働者災害補償保険
・雇用保険
小
計
勤労者財形に関する業務
宿舎の管理に関する業務
数
・
金
平成15年度
額
平成16年度
(件)
(件)
(件)
50,458
39
47,113
28
789
10,601
109,028
4,209
40
94,295
37
91,855
12
779
13,781
200,759
4,486
25
100,653
45
94,648
6
493
11,685
207,530
4,116
36
51
113,328
51
205,321
23
211,705
(百 万 円 )
(百 万 円 )
(百 万 円 )
2
6
40
278
10
336
10
1
5
40
296
10
352
10
2
5
45
303
10
365
10
5
355
5
369
5
383
駐留軍関係離職者等臨時措置法の規定
による特別給付金の支給に関する業務
合
計
処理件数
保健及び安全の保持に関する業務
・衛生管理者
・救急薬品等
・産業医
・健康診断
・保健師
小
計
永年勤続の表彰に関する業務
駐留軍関係離職者等臨時措置法の規定
による離職前職業訓練に関する業務
合
※
計
金
額(※)
合計の金額には附帯事務費300万円を含む。なお、計数は四捨五入によっている
ので符合しない。
- 98 -
(4)情報の適正管理
独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15
年法律第59号)の施行及び情報システム化の進展にかんがみ、機構
が保有する個人情報の保護及び情報セキュリティに関して次の措置を
とった。
・ 事務を統括する組織として理事長を委員長とする「個人情報保
護・情報セキュリティ委員会」を設置し、各部署の責任者等を定
め、管理体制を整備
・ 個人情報の保護及び情報セキュリティに関する諸規則を制定
・ 諸規則の内容について周知・徹底をするため、ハンドブックを
作成して全職員に配布
・ 個人情報保護及び情報セキュリティの意識の高揚と関連法令等
の周知徹底を図るため、本部及び各支部において講演会及び説明
会を実施
・ 情報を保管している書棚等の施錠管理
・ サーバを設置している部屋の入口に暗証番号式の電子錠を設置
し、その入室は、許可された者のみに限定
・ コンピューター内にある個人情報の管理については、従来のI
Cカード認証方式から個人(指紋)認証装置への変更を行い、担
当者以外の者による個人情報へのアクセスを制限
これらの措置により、個人情報保護及び情報セキュリティ機能の更
なる強化を図った。
2
機構広報誌「LMO」の発行
機構広報誌は、機構の業務内容等を駐留軍等労働者等に対し広報する
ため、平成16年度において第8号から第11号(四半期ごと)まで計
約15,000部、また、駐留軍等労働者に対する新たな福利厚生施策
を広報するため、この施策の開始に合わせて増刊号27,500部を発
行し、駐留軍等労働者各個人に直接配布して周知を図った。合計として
約42,500部を発行した。
- 99 -
3
平成16年度支部長会議
平成16年度支部長会議は、理事長等本部役職員と支部長が一堂に会
し、平成16年5月27日及び28日の両日開催した。
27日は、理事長からは当機構に求められている駐留軍等労働者に対
するサービスの向上や業務の効率化のため、職員間の意思の疎通、情報
の共有化、意思決定の迅速化が必要不可欠であること等を訓辞し、本部
からは平成16年度計画、個人情報保護等の説明、支部長からは支部の
現状の報告を行い、引き続き質疑応答を実施した。
28日は、各支部長と本部担当者との間で個別協議を実施した。
- 100 -
4
内部監査
機構の業務の実態及び財産の状況を的確に把握し、業務の適正かつ効
率的な運営に資するとともに、会計経理の適正を期することを目的とし
て、企画調整部監査役による内部監査(以下「監査」という。)を次の
とおり実施した。
本部に対しては、財務諸表等に関する監査を平成16年5月及び11
月に実施した。
監査の結果、機構の財務状態、運営状況、キャッシュ・フローの状況
及び行政サービス実施コストの状況を正しく示しているものと認められ
た。
また、支部に対しては、駐留軍等労働者に支給する扶養手当、通勤手
当及び住居手当の審査業務並びに各種契約関係業務等を重視事項として、
監査を実施した。
平成16年度の実地監査の実施状況は、次のとおりである。
被監査部署名
本 部 (財 務 諸 表 等 )
三
沢 支 部
座
間 支 部
コ
ザ 支 部
本 部 (財 務 諸 表 等 )
呉
支 部
佐 世 保 支 部
監
査
人
監査役及び
監査専門職
監 査 実 施 日
平 成 16年 5月 20日
平 成 16年 6月 23日 ∼ 25日
平 成 16年 9月 15日 ∼ 17日
平 成 16年 10月 6日 ∼ 8日
平 成 16年 11月 25日
平 成 17年 1月 19日 ∼ 21日
平 成 17年 2月 15日 ∼ 17日
5 内閣府独立行政法人評価委員会等の開催状況等
(1)内閣府独立行政法人評価委員会等の開催
平成16年度は、次のとおり開催され、内閣府独立行政法人評価委
員会及び駐留軍等労働者労務管理機構分科会において、平成15年度
の業務実績及び平成16年度計画の進捗状況等について説明を行った。
内閣府独立行政法人評価委員会
第 12回 平 成 16年 8月 4日
議題:事務・事業に関する見解等
第 13回 平 成 16年 10月 8日
議 題 : 平 成 16年 度 上 半 期 業 務 実 績 等
第 14回 平 成 17年 2月 28日
議題:国立公文書館に係る中期目標
第 15回 平 成 17年 3月 17日
議題:中期目標期間終了時の組織、業
務全般の見直しのための取組
駐留軍等労働者労務管理機構分科会
第 6回 平 成 16年 7月 12日
議 題 : 平 成 15年 度 業 務 実 績 の ヒ ア リ ン グ
第 7回 平 成 16年 7月 26日
議 題 : 平 成 15年 度 業 務 実 績 の 評 価
第 8回 平 成 17年 2月 28日
議 題 : 平 成 16年 度 評 価 基 準 等
- 101 -
(2)内閣府独立行政法人評価委員会委員による現地視察
平成16年6月14日、内閣府独立行政法人評価委員会委員により
赤坂プレス・センター、ニューサンノー米軍センター等の視察が行わ
れた。
6 法人の長等の業務運営状況
(1)理事長は、機構設立初年度である平成14年度に、従前の関係都県
が行っていた業務の円滑な移行を実施し、新たな実施体制を作り上げ、
平成15年度は、機構の業務処理に必要な基礎的な業務の仕組みや体
制の整備を推進した。
平成16年度は、改善点や改革の方向を見い出すために柔軟な発想
に立った問題意識と、具体的な改善案や改革の道筋を作り上げるため
に既成の考え方にとらわれない自由で創意あふれる発想が必要である
との方針の下、リーダーシップを発揮し、中期計画に定めた業務を中
期目標期間終了時を待たずにできるだけ前倒しで実施することを指示
した。
その結果、平成16年度計画の業務については、業務運営の効率化
に関するものとして、経費の抑制や事務のオンライン化を図るととも
に、国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する
ものとして、インターネットを利用した応募を本土5支部において開
始した。
また、駐留軍等労働者の制服等の早期貸与の施策を確立した。その
結果、新規採用者に対する制服等の貸与は、購入要求書受理後1か月
以内で貸与することができた(貸与率:95.1%)。
さらに、駐留軍等労働者の定年制度の在り方について、中期目標期
間の終期を待たずに、改善案を国に提示した。
(2)理事は、理事長のリーダーシップの下、上記事項を確実に実施する
ため、理事長の業務運営を的確に補佐した。
(3)監事は、機構の業務運営状況を的確に把握する必要があることから、
定期的に開催される連絡会議、業務運営に関する重要な会議に出席し、
理事長その他役員等と積極的に意見交換を行うなど、監事としての役
割を認識しつつ業務運営に参画した。
また、効率的な監査を実施するため、内部監査の結果も活用した。
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