...

60ページから87ページまで(PDF:1413KB)

by user

on
Category: Documents
2

views

Report

Comments

Transcript

60ページから87ページまで(PDF:1413KB)
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 21】
適正使用ということで、同種血を使わないと
る程度高度な医療をするということになると、ある程度の廃棄は仕方がないのかなと思っておりま
す。
いうことになると自己血の使用があります。
アルブミンに関しては先ほど言ったとおりです。そのような感じで、悪いところを少しずつ減ら
手術の現場において、待機手術に関しては貯血
していくということを、これから徐々に取り組んでいきたいと思っています。なかなか小さい病院
式の自己血を行っています。全手術の件数の中
と違って、顔見知りの人たちが少ない、研修医が毎年交代する、人の入れ替えが激しい、そのよう
でも、5 割以上のものが自己血輸血のみで手術
なことで常に教育をしていかないとなかなかうまくいかないというのが現状であります。
が行われているというような状況でございま
す。
【スライド 24】
ご清聴ありがとうございました。
【スライド 22】
これは、かなり古いですけれども、7 年前ぐ
らいから手術室の輸血供給システムというも
のをオーダーメードにつくりまして、手術室の
モニターが輸血部でわかります。追加オーダー
すると瞬時にここに来るということで、どのよ
うなものをこちらで持っていて、どういうもの
を渡したということが瞬時にわかり、無駄な、
人為的なミスなどを防げるというようなシス
テムが稼働しております。これによって適正使
(座長:牧野先生)
用はうまくいっていると、手術室での過剰なオ
岡崎先生、ありがとうございました。
ーダーなどが減っているということがあります。
質問は後でまとめてということで、次に移りたいと思います。
【スライド 23】
悪い点のほうが多いのですが、廃棄率は現在
でも下げ止まらない。最近、例えば心臓移植が
非常に増えてきたというようなことがあって、
血小板のオーダーが増えてきて廃棄率も多く
なっている。確かに新たなことを始めるときに
は非常に不安なので、これから経験を重ねなが
ら、これぐらいで大丈夫だということも外科医
の間でわかれば、少しずつ減ってくるという可
能性もありますけれども、急に入ったオペなど
で血小板の使い回しができないというような
60
場合も、これからもまた出てくる可能性があります。大きな病院の特徴ではあると思いますが、あ
61
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 3】
(2)多摩北部医療センターにおける適正使用の取り組み
さて、当院は老人ホームの敷地内にあり、雑
木林があったり、運動場があったりといった施
設の中のここの部分が、多摩北部医療センター
多摩北部医療センター 検査科
星 野 真 理
になっています。敷地はとても広くて、おおよ
そ東京ドームの 4 個分です。
(座長:今井先生)
それでは次の演題、「多摩北部医療センターにおける適正使用の取り組み」ということで、多摩
北部医療センター検査科技師長、星野先生、よろしくお願いいたします。
【スライド 1】
多摩北部医療センターの星野です。今日は、
【スライド 4】
このような機会を与えていただきまして、とて
施設の概要です。ICU・CCU 8 床を含む 344
もうれしく思っています。
当院は、非常に自然豊かな施設でして、春は
床で、診療科は、スライドに示す 25 診療科で
サクラ、サクラの時期が終わりますと、キンラ
す。重点医療は、まず救急医療で二次救急指定
ン、ギンランといった貴重な植物が生えており
を受けておりますし、東京ルールの担当日には
ますし、今はちょうど紅葉がとてもきれいな時
かなりの救急患者さんが来られています。それ
期になっております。
から、がん医療、小児医療ということで、外来
患者数は 1 日だいたい 426 人というところで
す。
【スライド 2】
どこにあるかといいますと、これが東京都の
【スライド 5】
地図ですが、東京都のちょうど真ん中あたりの、
北の端のほうに位置しております。昭和 61 年
血液製剤の使用実績は、血液内科があるため
に都立の東京都多摩老人医療センターとして、
に非常に多く、輸血用血液としては、だいたい
老人ホームの敷地内に設立されました。
10,000 単位弱使っております。特に血小板が
その後、東京都発医療改革に伴って、平成
非常に多いのが特徴になっております。
17 年に東京都保健医療公社に運営が移管され
ました。当時、清瀬小児病院というのが近くに
ありましたけれども、そこが多摩総合医療セン
ターのほうに移動するということで、新たに小
児科を開設して総合病院として生まれ変わりました。
平成 18 年には、地域医療支援病院に認定され、北多摩北部地域(清瀬市、東久留米市、東村山
市、小平市、西東京市)の中核病院としての役割を担っております。
62
63
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 6】
【スライド 9】
FFP と RBC の比です。指標が 0.27 のとこ
次に使用製剤の構成比です。赤血球製剤が
2,980 単位、血小板製剤が 7,212 単位(69%)
ろ、平成 18 年の 0.15 をピークに、去年の実績
という状況です。
は 0.10 というところにまで下がってます。
【スライド 7】
【スライド 10】
アルブミンとの比です。指標が 2 のところで、
どこの科から出ているかということで、もう
おわかりかと思いますが、ほとんどが血液内科
平成 17 年の 0.52 からどんどん下がってきて、
になります。外来にいたっては 95%が血液内
0.22 という数字になっています。これは、血
科からのオーダーということで、私たちの適正
液内科に非常にたくさん RBC を使っていただ
使用の取り組みは、血液内科に始まって血液内
くので分母が大きいからではないかと思って
科に終わるといっても過言ではありません。
います。
【スライド 8】
【スライド 11】
臨床指標の中で、まずは廃棄率を示させてく
輸血療法委員会で取り組んできたこととし
ださい。ところどころ、ぽんと跳ね上がったと
まして、最初のうちは廃棄率が高かったり、余
ころがありますが、平均して 1%を切っていま
分なオーダーが多かったのですが、全返納にな
す。平成 25 年度の実績では 0.37%という廃棄
った手術時の輸血依頼に関して、具体的に病名
率です。
と術式を挙げて、こういったものに関しては
Type & Screen の対応でやっていただけませ
んかといったようなお願いを続けてきました。
これは整形外科の症例ですが、外科の症例に
ついても同じような取り組みをやってきまし
た。
64
65
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 12】
【スライド 14】
その時の検査科担当の内科系副院長が血液
もう 1 つ、輸血療法委員会で取り組んできた
内科部長であり、われわれの輸血業務に関して
こととして、製剤廃棄の理由を提出していただ
非常に協力的であり、また麻酔科の部長も非常
いて、分析して、ヘモグロビン値を確認したり
に熱心な先生で協力的だったということもあ
しながら、こういった使い方ができるんじゃな
り、徐々に下がってきまして、Type & Screen
いでしょうかといった提案を行ってきました。
の対応の件数が増えてきております。
この中で特に血液内科に相談しながらやり
ただ、反省としましては、だんだん Type &
ましたが、検査の結果が出るのが遅いとか、輸
Screen でやっていただく症例が増えてくるに
血を準備するのに時間がかかるといったこと
つけ、そこで満足してしまいまして、
で、ヘモグロビンを確認しないまま輸血の指示
MSBOS(Maximum Surgical Blood Order
を出してしまって、実際のところは使わないで
Schedule:最大手術血液準備量)の算定をして、もっとこれぐらいでいいんじゃないですかといっ
しまったというケースが出てきました。
たような周知ができていません。また、協力的だった先生方が退官されてしまった後、それに代わ
そこで、あえてこういうものを挙げさせていただいて、外来の看護師さんと協力して、いかに早
っていろいろ診療科の先生とつないでくれる先生が少なくなってきたこと、そういった先生がいた
く結果を出して、輸血の準備を早くするためにどうするかという検討をしました。外来化学療法の
ことで、スタッフの中で育ってきた輸血療法に関するいろいろな情報を提供できる人材が不足して
患者さんと同様に前日のうちにリストをいただいて、そういった患者さんについては優先的に採血
いるという状況になっています。
を進めてすぐに結果を出す。必ず確認してもらってから、こちらにゴーサインをくださいといった
運用は確立されています。こちらとしては、30 分以内で必ず出しますからということで、外来の
運用がスムーズにいくようなかたちで現在もそれは続いております。
【スライド 13】
さて、RBC の廃棄率ですが、Type & Screen
【スライド 15】
化を進めてきたことで、どんどん下がってきて、
去年はちょっと多かったのですが、1%以下の
さて、科別使用・返納単位数です。血液内科
廃棄率を推移しているという状況になってい
はこれだけ使っているのにもかかわらず、返納
ます。
単位数は 2 単位です。これは本当に先生方の努
力の成果だと考えております。主に手術をする
外科や泌尿器科で使用単位数が多いと当時に、
少し返納が出ています。泌尿器科の手術のとき
に予想外に使うことが多く、これに関してはい
ろいろ苦労していますが、麻酔科の先生との連
携で、頼むと言われたときには急いで準備をし
てということでやっております。
製剤別の返納率ですが、自己血を時々使わないで済んでしまったこともありますし、RBC に関
しては時々返納されて廃棄してしまうこともありますが、血小板や凍結血漿に関しては、ほとんど
返納することがないといった実績を上げてきております。時々返納されてきても血液内科の先生が
最終的に使ってくれるケースが多いので、廃棄率は現在 0.37%という数字を出しております。
66
67
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 17】
【スライド 16】
今回のお題をいただきまして、血液内科に関
アルブミン製剤については薬剤科の管理に
しては、ヘモグロビン値をきちんと確認して輸
なっています。私は去年からこちらに着任しま
血を実施してもらっていますが、実際のところ
したが、ほとんど顧みられていませんでした。
どうなのかということをトータルで調べてみ
現在も薬剤科管理で、去年からアルブミンの使
ました。
用量についてデータをもらっているという状
血液内科に関しては、平均 6.5g/dL で輸血し
ており、最大値は 9.6g/dL、最小値は 5.2g/dL
ということでした。最大値が 9.6g/dL というの
況です。今回お題をいただきまして、アルブミ
ン製剤の使用量を調べてみました。
アルブミン製剤は徐々に少なくなっていて、
は、なぜこんな値で入れたのかなと思って調べ
このあたり薬剤部で何か原因はわかりますか
てみました。ちょうどゴールデンウィーク前の
と伺いますと、もともと老人医療センターで、
外来の調整にあたっており、少し高くても、ここの時点で入れざるを得なかったのかなという状況
アルブミン製剤をたくさん使う習慣がなかったということらしいです。今でも比較的マイルドな使
が見えてまいりました。
用状況ということです。薬剤科の科長は非常に理解のある方で、去年は国内由来のものに切り替え
それから、血液内科以外においては、平均は 7.3g/dL、最大値が 11.8g/dL、最小値が 4.7g/dL。
ていただきました。
これに関しましては、術前のヘモグロビン値を上げる目的で主に使われている部分と、下血や吐血
など出血して内視鏡の手術をするときに、ちょっと高めでも今すごく下血をしているからやってほ
【スライド 18】
しいということで輸血したというケースが見えてきております。この辺に関しては、私たちももっ
と見ていかなくてはいけないところではないかと考えています。
アルブミン製剤についても、今回、検査値に
次に血小板です。血液内科では平均 23,000/μL で入れており、最大値でも 59,000/μL、最小値
ついて確認させていただきました。手術時の使
は 5,000/μL 以下といった状況になっております。これは、血液内科が非常に協力的で、入れない
用 に 関 し て は 、 平 均 2.75g/dL 、 最 大 値 が
と決めたらすぐに連絡をいただきますので、廃棄はほとんどないという状況になっています。
3.9g/dL、最小値が 1.0g/dL ということで、病
ただ、反省点としては、ヘモグロビン値が低いと輸血依頼が来る想定で準備をしておりますが、
棟や救外の使用等を見ても特に大きな問題が
時々データを見るだけで輸血のスタッフはほとんど何もしない状況になっています。血液内科の先
ありそうな症例はありませんでした。ただ、現
生を信じて、私たちはほとんど見ていない。血算担当者から、
「ちょっと、この人、すごくヘモグ
在私たちが測っている測定方法は BCG 法で、
ロビンが低いんだけど」と言われたときに、血液型を調べて事前に準備する体制はつくっておりま
今は BCP の改良法が一般的になっております
すが、適正使用に向けての取り組みはだんだん意識が薄れてきているなと思っております。
のでそれですと、もう少し値が低くなるのでは
頻回血小板輸血をしている方に関しては、もう少し輸血後のデータを確認していかなければいけ
ないかと思っております。
ないなと思っています。この間も、あまりにも頻回に続くので先生に問い合わせてみたところ、
「ち
外来での使用や救急外来はほとんどありませんでした。それから、こちらではアルブミン値を確
ょっと最近、輸血効果がないのよ」という話になりまして、
「HLA 不適合ではないでしょうか。い
認していませんでしたので、どんな症例かはわからなかったのですが、外科のほうから依頼されて
っぺん血液センターのほうに、HLA 抗体などの検査を出しませんか」といった話もしていますが、
いる中で、患者さんに使用しているにもかかわらずアルブミン値を検査していないものがあります。
そういった話ができるスタッフも減ってきているのも確かです。
こういったものに関しては、同意書は出ていて薬剤部できちんと管理されていますが、なぜ使った
のかわからないようなものも時々紛れていることがわかりましたので、今後の課題かなと考えてお
ります。
68
69
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 19】
最後に、今後取り組みたいことです。同意書
(座長:今井先生)
星野先生、ありがとうございました。
の管理は、薬剤科がきちんと管理されているの
では、次の表題に移らせていただきます。
を見て、ちょっと反省しました。輸血部門に控
えを送ってもらっていますが、管理はできてお
(3)大久保病院における適正使用の取り組み
りません。単位数が書いていないものがありま
して、先日、「医療法」第 25 条の立ち入りで
指摘されたところです。
それから、MSBOS の集計と周知。Type &
大久保病院 検査科
Screen に関しては、4 単位ぐらいは常に準備
上 杉 正 好
しますよとは言っていますが、例えば B 型の
手術ばかり重なることがたまに起こります。やりくりをして何とか少ない単位数でまかなっていか
なくてはいけないと思っておりますので、こういった集計をして、これぐらいを使っていますよと
(座長:今井先生)
次は、
「大久保病院における適正使用の取り組み」ということで、大久保病院検査科技師長、上
杉先生、よろしくお願いします。
いうことを周知していかなければいけないなと思っています。
それから、今回、調査をしましたので、適正使用の状況を続けて臨床側に提案していきたいと考
えております。そして、今までやってきたとおり血液内科の連携を強めていきたいと思っておりま
【スライド 1】
す。
血液内科の先生と麻酔科の先生といろいろ話をいたしますが、最近当院でも婦人科を大々的に拡
張しまして、婦人科のオペが始まった途端、輸血の状況が変わってきております。こういったこと
大久保病院の上杉でございます。どうぞよろ
しくお願いいたします。
に関しても、病院の状況に合わせて取り組んでいかなくてはいけないかと思っています。今すぐに
は無理ですけれども、アルブミン製剤の管理についてもやっていかなくてはいけませんし、アルブ
ミンのデータももっと見ていかなくてはいけないと思っています。
そして、何よりも大事なのは、こういったことを持続的に続けていけるスタッフを育成していか
なければいけないと思います。都立病院から移管された影響で、非常に若いスタッフが多いです。
若い人たちは、やる気はありますが、いろいろなことを続けていける環境をつくっていけないとこ
ろもありますので、人材育成はとても大事だと考えております。
【スライド 20】
【スライド 2】
以上、取り組みというよりは、やってきたこ
70
とをそのまま素直にお話しいたしました。フロ
血液製剤の適正使用ということで、最初に病
アの方からいろいろなご意見をいただければ
院の紹介をいたします。診療科は 16 科で、先
と思っています。今、多摩北部医療センターは
ほど紹介がありましたように血液内科はあり
紅葉がとてもきれいな状況です。機会がありま
ませんので、血液疾患の治療は行っておりませ
したら、ぜひ訪れてみてください。ご清聴あり
ん。病床数は 304 床、外来は 413 人/日の規模
がとうございました。
です。
71
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 3】
【スライド 6】
輸血・細胞治療学会の認定医がおりませんの
2013 年の診療科別実績です。上位 5 科で
で、消化器内科の医長が輸血の責任医師を務め
83%を使用する病院です。枠線が 4 科になっ
ております。そのため、輸血に関する質問など
ていますが、消化器内科まで含めて 83%を使
は全て輸血検査室が対応することになってお
用しております。特徴的なのは、自己血は婦人
ります。輸血検査技師は専任が 2 名で、アルブ
科と一般外科のみの使用となっております。移
ミン製剤管理は薬剤科が行っております。輸血
植外科はほとんどが FFP です。
管理料は取得しておりません。
【スライド 4】
【スライド 7】
FFP/RCC 比の推移です。0.48、0.46、0.51
血液製剤の使用実績です。
と続いてきましたが、2013 年には FFP の使用
量が減少し、0.30 まで低下しております。
【スライド 5】
【スライド 8】
2010 年に 3,785 単位、それが 3 年ぐらい続
アルブミン/RCC 比の推移です。2011 年に
きまして、2013 年に 2,900 単位余りに減少し
1.56 までいった後、わずかながら減少傾向に
ております。輸血実施調査の平成 24 年度の規
あります。
模で比べますと、6,700 単位ぐらいが中規模病
院の平均ですので、大久保病院が 3,693 単位と
いうことで、やはり小規模病院に分類されるか
と思います。
72
73
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 9】
輸血療法委員会の活動です。
【スライド 12】
適正使用推進の活動としまして、各診療科で
問題があった症例は、各診療科と個別に検討し
対策を立ててもらっております。院内ホームペ
ージへ適正使用指針の掲載、情報メールの配信、
輸血療法委員会で問題事例となった事例に関
しまして当該診療科へ検証を依頼して、その結
果を報告してもらっています。あとは、幹部会
で委員会の報告を担当副医長が行っておりま
す。
【スライド 10】
構成です。診療科からは外科、泌尿器科、内
【スライド 13】
個別診療科との検討で効果のあったもので
科、麻酔科の 4 科から医師が参加しております。
す。
総勢 12 名で輸血療法委員会を構成しておりま
す。
【スライド 11】
【スライド 14】
輸血療法委員会での実施項目です。報告事項
Good practice と言えると思いますが、移植
として、使用状況、発注・使用・廃棄状況、輸
外科との検討内容です。血液型不適合腎移植の
血副作用情報、日赤から提供される輸血情報の
場合、洗浄赤血球を使用していました。2011
提供を行っております。検討事項としましては、
年には、準備した洗浄赤血球のうち 91%を使
症例検討、廃棄減策、適正使用、各種運用の見
用しています。通常の腎移植であれば 30%台
直しなどを行っております。
の輸血率ですが、非常に高いということで移植
外科と検討をしました。
適正使用について、これは適正かどうか、廃
棄を考えた使用ではないかということについ
て検討しております。その結果、移植外科の医
師に適正使用に取り組んでいただき、2012 年には 71%、2013 年には 33%まで使用率が低下して
74
います。これは、移植外科の医師が積極的に取り組んでくれたおかげだと思っております。使用率
75
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 17】
が下がったおかげで廃棄率が多くなってしまいますので、現在は、洗浄赤血球は本当に必要かとい
うことを検討しているところでございます。
これが、いわゆるプッシュ型の情報です。こ
れまでは院内ポータルというもので、大久保病
【スライド 15】
院のポータルから、検査科を開いて、輸血科を
ただ、病院全体としては、適正使用に大きな
開くと目次が出る。その目次をクリックすると
課題があります。2013 年に使用製剤が減少し
リンクが開いて、最終的にここにあるような
ましたが、その原因を調査したところ、使用数
PDF が開かれるという方式です。
が減少したのは輸血を必要とする患者さんが
この方式ですと、なかなか先生たちがアクセ
減ったことであり、血液製剤の使用指針の認知
スしてくれないということで、電子メールと電
度が低く、輸血決定にはほとんど考慮されてい
子カルテメールを使用して、まず本文に内容を
ませんでした。また、診療科で疾患ごとにある
掲載するレイアウトを考える。右下の電子カル
程度の基準があり、それにより輸血が行われて
テメールもそうです。直接開くことで見える、いわゆるプッシュ型の情報提示と呼んでおります。
いるということがわかりました。
【スライド 18】
また、伝えたい情報を表示するということで、
【スライド 16】
このようなレイアウトにしてあります。
そこで、2014 年の初めからですが、血液製
剤の適正使用の浸透を図るために、情報発信の
工夫を始めております。まず最初に、ホームペ
ージ形式のみであった情報を、いわゆるプル型
の情報を、メールを使ったプッシュ型の情報の
配信にしております。PDF で全文表示してい
た使用指針などを、伝えたい情報のみを区切っ
て、レイアウトを工夫した情報として提示して
います。
次に、院内ポータルのみで行っていたものを、
【スライド 19】
それに加えて院内 LAN のメール、電子カルテメール、それぞれ使い分けをして情報の発信を行っ
ております。指針等の情報に関しては、統計情報も加えることで、わかりやすく納得してもらえる
情報を提供しようということを行っております。
次に、メールの使い分けです。左側が院内
LAN のメールです。こちらは、あまり急がな
い情報、じっくり読んでもらいたい情報を掲載
して送っております。電子カルテメールには、
迅速に見てほしい情報を掲載しております。こ
ちらにあるのが、当日の在庫量と有効期限を記
載して送っております。電子カルテメールです
と、だいたい送信して 10 分ぐらいで 15~16
人の医師がアクセスしてくれます。ですから、
迅速に伝えるためには非常にいいものと思っ
76
ております。
77
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
【スライド 20】
統計情報の提供ということで、これは前の 2
ればいいと考えております。
施設でも出していましたが、輸血と検査値とい
う こ と で 、 前 日 の PT-INR ( Prothrombin
【スライド 23】
Time-International Normalized Ratio:プロ
大久保病院は、以上であります。
トロンビン時間国際標準比)の値はどうだった
か。RBC を使った患者の前日のヘモグロビン
はどうであったか、当日はどうであったか。高
い値、低い値はどうであったかというものを出
せるように、現在、検体検査と輸血情報を統合
したデータベースを作成して、こちらを出力し
ております。
また、FFP 使用時に PT を測定していない事例も見られますので、そちらに対しても測定実績
などを提供していこうと考えております。
【スライド 21】
結果です。適正使用の認識は非常に高まって
(座長:今井先生)
おります。メールを送ってから、「ええっ、そ
上杉先生、どうもありがとうございました。
んなこと言われてもなかなか難しいね」という
一応、これで全体が終わりました。これから、全体的に総合討議ということになろうと思います。
反応がありますので、非常にメールは有効な手
やり方を先生のほうから。
段であったと考えております。ただ、2013 年、
2014 年とほとんど同じですので、適正使用の
指標には表れていない状況です。
【スライド 22】
最後に今後の課題です。情報発信を継続して、
血液製剤の使用指針を医師の間に浸透するこ
と。また、見やすく理解しやすい表現や、適正
使用状況がわかる統計情報を加えるなどして、
情報の質の向上をしていくことが必要と考え
ております。
また、当院には専門家がおりませんので、東
京都のアドバイス事業などで専門の先生の力
78
を借りて、医師の意識を高めていくこともでき
79
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
ディスカッション
最近、この適正使用もそうですけれども、輸血の感染症検査に関してとか、あとは輸血前の検体
を、例えば 2 回採って血液型を決めるところを、実は 1 回しか採っていなくて 2 本のチューブに
(座長:牧野先生)
初めに大規模医療施設の墨東病院と東大病院から、後半に中規模、小規模ということで発表があ
りました。最初は、大規模医療施設での適正使用を求めていくということに関して発表がありまし
たけれども、会場から何かご質問ございませんでしょうか。
適正使用を推進していくというのは非常に漠然としているわけですけれども、われわれ学会とし
ましては、適正使用を推進していくために、まず各医療施設の輸血管理体制を整えなければ、院内
分けてるとか、そういうことをやっていらっしゃる先生方がおりまして、それを注意するために病
棟のラウンドを開始したところでございます。
そのようなことを通じながら、輸血部が外に出ていって、病棟に介入してということをやりなが
ら少しずつ進めていくと。輸血療法委員会だけでは、たぶん情報が伝わっていかないということが
一番大きな問題です。それから、どのように発展させていくかということを考えていかなければい
けないなと思っております。
での適正使用推進の中心になる輸血責任医師や検査技師などがいないと、なかなか進められないと
いうことがありますし、各施設での輸血療法委員会の活動が非常に大きな役割を果たすのではない
かと思います。
(座長:牧野先生)
ありがとうございます。
その輸血療法委員会での活躍が、院内の適正使用に関して最近いい方向に影響していると感じる
学会が厚労省の委託事業として行っています血液製剤使用実態調査に、皆さんご協力いただいて
のは、藤田先生、岡崎先生、いかがでしょうか。診療科の先生方に、介入したり意見を求めたりと
いますけれども、その中で「輸血製剤の適正使用に関する病院としての取り組み」ということに関
いう、そういうアプローチに関しまして。
してお聞きしています。その中で、「輸血療法委員会で検討し、病院全体で取り組んでいる」と回
答される施設は、500 床以上の施設では 85%ですし、300~500 床の中規模であれば 71%程度、
(藤田先生)
輸血療法委員会では、実績を示すとともに症例報告ですね、公の場でこの症例はどうだったかと
いうことを委員のメンバーの方に言っていただいて、それで検証するということを地道にやってお
ります。
輸血状況調査でも、自分と同じ規模の病院と比較するデータを東京都は提示してくれますので、
300 床未満であれば 37%ということで、若干差があって、大きな病院になるほど輸血療法委員会
での役割は大きくなっていくのではないかと思います。
ただ、輸血療法委員会だけではなく、岡崎先生が言われましたようにプラスアルファもいろいろ
取り組んでいかないと、なかなか全体としてもうまくいかないというのがあると思います。
あと、今までの先生がおっしゃられたように、血液内科の使用が非常に多いということで、血液
比較することで身を引き締めるというか、参考にして、いろいろと手段を講じるわけです。輸血療
内科の先生を取り込んで味方に付けると、結構いい結果が出るというのもあるかと思います。血液
法委員会の中でも、ほかの先生の輸血の依頼の方法などを共有することによって、いいところは学
製剤のヘビーユーザーである診療科の先生方を、輸血療法委員会や輸血の適正使用に協力していた
ぶし、是正しなければいけないところは直すというような環境づくりに心を割いているというか、
だけるように引っ張り込んでいくと、非常にいいかなと思います。
気を使って対応しているところでございます。
(座長:牧野先生)
岡崎先生、何かございますでしょうか。
あと、中規模・小規模に関しまして、今井先生からです。
(座長:今井先生)
中小規模で輸血療法適正化に取り組んでいる 2 つの病院で発表していただきましたが、その中
で特に何か少し聞いてみたいなとか、あるいは質問したいなということがありましたら、フロアの
(岡崎先生)
輸血療法委員会は、東大ではもちろん開催はしていますけれども、問題点としては、輸血に関心
よろしいでしょうか。では、最初少し進めさせていただきます。
のある医師が少ないということが一番問題で、輸血療法委員になっていただける先生も、それほど
多摩北部医療センターは、確かにたくさん使っている診療科は限られているというところや、非
上の先生になっていただけるわけではないと。それぞれの科が忙しいということもありますし、独
常に協力的な医師がいたというような、いろいろなことが重なっていたとは思いますが、実に素晴
立行政法人で会議は 5 時までに終わらせろとか、そのようなことも言われておりまして、外科の
らしい比率で非常にびっくりしました。よく頑張ってここまで達成されたんだなと思います。
先生はオペに入って 4 時に集まれる人はいないというような問題とか、かなりいろいろな問題が
山積みです。
病院執行部にお願いして院長を出席させるとか、そういうことに取り組まないと、なかなか難し
いです。病院の経営などにベクトルが向いている方と、こういう輸血のことと、ベクトルがかなり
違っているので、そこをいかに同調させていくかを考えていかないとうまくいかないというのは、
80
ほうからお願いいたします。
かなり難しい問題であると認識しております。
1 つ、多くの中小の病院でもなかなかできないと思っている部分は、直接適正使用とはずれます
が、アルブミンの一元管理ができれば輸血管理科のⅠが取れると。適正使用の比率は完全にクリア
されているわけですから、そうすると、適正使用加算のほうも十分取れるという状態ですね。
今教えていただきたいことは、アルブミンのほうはしばらく駄目でしょうとおっしゃったのです
が、こういう事情でできないんだというのがありましたら、教えていただけないでしょうか。
81
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
(星野先生)
質問ありがとうございます。
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
(上杉先生)
そういう感じですね。
適正使用加算のⅡは取らせていただいております。アルブミンは、今現在スタッフが、9 人+非
常勤が 9 人で、検体系のほうはブランチラボがやっているという状況の中で、アルブミン製剤の
管理をするところのスタッフを割くことが難しいというのが一番の理由になっております。
薬剤科は、どんどん病棟に出ていって、いろいろな説明をしてくださっている中で、少しでも私
たちのほうでできることはないかなと考えていますが、どこかでいいチャンスがあれば、人員を確
(座長:今井先生)
そういう情報発信をされて、ずいぶん FFP の指数も下がっているようですが、ご苦労されてい
るわりには最後のところで、あまり変わらないとおっしゃっています。2013 年は、ずいぶんがく
っと下がっているように思いますが、その辺は関係があるのでしょうか。
保して取り組んでいきたいということで、今一生懸命要望は出しているところです。たぶん来年、
再来年のどこかでできるといいなと考えております。
(上杉先生)
この結果を見て、これは取り組みの成果だと期待して各診療科に質問に行ったのですが、
「いや、
(座長:今井先生)
あまり考えていなかった」というのが非常に残念ですが、結果はそうでした。
ありがとうございます。
輸血管理科や適正使用加算があるレベルで取れると、それは経営にも反映されて収入源も上がり
ますので、いったん取れてしまうと、それを落とすのが嫌だという力が働くのではないかと思いま
す。それは、適正使用の方向に行くのではないかという気がしますので、その辺も少し考えていた
(座長:今井先生)
それも 2013 年で下がった部分は、逆にいいますと、比較的今年も順調に、何かキープはできそ
うだみたいな感じでいらっしゃいますか。
だければと思います。
大久保病院の上杉先生から、電子カルテを利用した情報発信ということをいろいろ示していただ
(上杉先生)
いて、なかなか工夫しておられると思いました。最初の枠組みとして教えていただきたいのは、
ほとんど患者さんに影響されるということでしたので、そういう輸血を必要とする患者さんが入
PDF の場合は常時置いておく資料ですね。適正使用とかそういうことは。ただ、メールで発信す
ってくれば増えるし、術中の出血が多くなるような手術が増えれば増えるというような回答でした。
るというのは、どういう状況のときとか、どういうタイミングでとか、どういうかたちで皆さんが
見やすくするというか、その辺のことをちょっと教えていただければと思います。
(座長:今井先生)
わかりました。
(上杉先生)
その他、皆さんが日常の現場で適正使用に向けて情報発信、あるいは先ほど輸血療法委員会に関
メールを使って送っているのは、適正使用は長いので、それを分割して、テーマを決めて送って
連したお話で出ていました、介入というようなことで、体制が整わない中では医師への介入や情報
います。月 1 回、2 回のペースで送るという感じになります。そして、最後に出たようにヘモグロ
提供というのは、やりづらいなと思われている部分があるのではないかと思いますが、その辺で何
ビン値が高いよと、そういうのがあった場合も赤血球の適正使用に付け加えて、RBC を使ってい
かありますでしょうか。
るときのヘモグロビン値はこうでしたよというのを付けて、なるべく適正使用を理解してもらえる
はい、お願いします。
ようにして送っております。
(半田先生)
(座長:今井先生)
そうしますと、送るのは、わりとターゲットを決めてというかたちになりますか。
慶應大学の半田です。
やはり適正使用の場合は、使用者がいかに基準を守るかというのが 1 つ重要なポイントだと思
います。例えば私どもの病院では、病院の中での使用基準というものを設定して、輸血療法委員会
でもみながら改定していくということをやっています。使用基準というものを持っていると、それ
(上杉先生)
いえ、送付先は全医師です。
が浸透しやすくなるというところがあると思います。
質問は、皆さん方のところに、施設内の使用基準を設定されているかどうか。あるいは、厚生労
働省の使用基準をそのままのかたちで使用されているのかというところをお聞きしたいのですけ
(座長:今井先生)
れども、いかがでしょうか。
そのメールの中に各月の、例えば RBC の状況も添付すると。
82
83
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
(藤田先生)
私どもは、基本的には厚労省の指針と同じように基準を設けております。
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
(座長:牧野先生)
ありがとうございます。
輸血の全国アンケート調査、先ほど言いましたけれども、この中に実は「適正使用を浸透させる
(岡崎先生)
われわれのところも施設基準はございません。
ために行った具体的な取り組み」というのを各施設にお聞きして、一番多いのがマニュアルを配布
すると。周知徹底するために、医療従事者にマニュアルを提示する。そして、院内の使用基準とい
うものを改定し、それを周知させるということが、この適正使用の推進のためにも非常に積極的に
(星野先生)
特に施設でこれだというのは作っておりませんで、やはり指針にのっとった数値ということで周
知は図っております。
やっている施設も多いですし、そういうものが効果的なのかもしれません。
そのほか、専任の輸血責任医師や専任の輸血検査技師を任命すること。それから、輸血療法委員
会の回数を増やしていったり、話し合う内容を多くしたりして、具体的に診療科の先生とディスカ
ッションして、どこが改善できるかを話し合うことによって適正使用を推進できるのかなというの
(上杉先生)
大久保病院も同じです。
が、こういうアンケート調査でも出てきております。
最初に、藤田先生が提示されました FFP/RBC、それからアルブミン/RBC というのが徐々に下
がってきて、適正使用が進むような各施設での取り組みがあるのではないかという質問がありまし
(半田先生)
これは、もちろん手前みそになりますけれども、施設内で基準を作るということを輸血療法委員
たけれども、このアンケートから見ますと、やはり輸血の管理体制が進んできているのも 1 つ。
それから、各施設で輸血療法委員会を中心に院内でのマニュアルを改定し、問題点を話し合って、
会でやられると、よりそれぞれの診療科が、基準に対して意識が出るようになるという可能性は 1
改善の方向に行っているということも積み重なってきて、今現在のこういうデータにつながってい
つあります。その院内の非常に限られた指針の下で、いろいろとレトロスペクティブに、あるいは
るのではないかなとも思いました。
プロスペクティブに介入していくと、よりその使用というのが標準化されるということは、もしか
したらあるかもしれないと思います。
先ほど岡崎先生のお話だと、アルブミンの管理を輸血部に移されたということは、1 つ素晴らし
いことだと思いますが、やはりアルブミンの使用基準というものも設定して、そこに外れていれば
最後の上杉先生のところで言われましたように、この指針などの周知徹底ということが、まず適
正使用の 1 つとして非常に大きいのかなと思いました。
だいたい時間になってきましたけれども、会場から最後何か一言、言っておきたい、大丈夫でし
ょうか。
どうだということがたぶん言えると思いますので、そういうかたちがもしかしたら 1 つ方向性と
してはいいのではないかと思いました。以上です。
(座長:今井先生)
今お話ししてくださったとおりですけれども、やはり適正使用に向けては、強力な推進者をみん
(座長:牧野先生)
ありがとうございます。
なで育てること。なかなか出ないようだったらば、何らかのかたちで病院の上層部を引き込む、あ
るいはいろいろなことを考えていく人もつくっていく。中核になる方を、中小の病院では特に必要
なことかなと思いますので、こういう機会を利用して、考える機会にしていただければと思います。
(岡崎先生)
よろしいですか。今、実はアルブミンのデータがうまく抽出できなくて、情報部とやりとりして
いますけれども。データを示して、あのように科別にいろいろ数字を出していく、ちょっと取り組
(座長:牧野先生)
それでは、このセッションを終わりたいと思います。どうもご協力ありがとうございました。
みとしては最近やったばかりなので、今後それを提示することによって、ほかの科はどういう取り
組みなのか、先生がおっしゃられたように基準値を設定するときに、科ごとの基準値でもよろしい
かと思いますけれども、そのようなものを少し設定していくという方向で動いていきたいなとは思
います。
84
85
第13回 東 京 都 輸 血 療法研究会報告書
7
第13回 東 京 都 輸 血 療 法 研 究 会 報 告 書
閉会の挨拶
東京都輸血療法研究会 世話人代表
藤 田
浩
世話人代表の藤田でございます。
代表を務めまして 3 回目の輸血療法研究会を主催させていただきました。今回のテーマとして
は、毎回取り上げるような目新しいテーマではございませんでしたけれども、演者の方、または
座長の方から非常に議論が深まりまして、皆さまの病院で参考になることがたくさんあっただろ
うと思います。来年度も、また皆さまのアンケートの調査、意見をお伺いしながら企画していき
たいと思っております。
今日は、世話人の方々にはフル出場で大変お世話になりました。この場を借りて感謝を申し上
げます。
それでは、今日は終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。
第13回 東京都輸血療法研究会報告書
86
発行日
2015年3月
発 行
東京都赤十字血液センター 学術課
印 刷
ジャパンステージ株式会社
87
Fly UP