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ACSB 第4回アジア中小企業コンファレンス報告 1.総括 今回の ACSB
ACSB 第4回アジア中小企業コンファレンス報告 1.総括 今回の ACSB コンファレンスは、第 1 日目(9 月 14 日)に第 4 回 ACSB コンファレンス、第 2 日 目(9 月 15 日)が、ASEAN マーケティングサミットとして開催されました。参加者は合わせて 700 名、うち海外は 20 数ヶ国、100 名と主催者より報告されました。 2. プレコンファレンス行事 9 月 13 日 コンファレンスに先立ち、9 月 13 日に産業見学ツアーが行われ、アストラ社の社会貢献事業など を訪問し、山本聡会員が参加しました。夕刻にはインドネシア中小企業公社 SMESCO において 盛大な歓迎レセプションが、インドネシア商工大臣の列席をえて開催されました。 3. 第1日 ACSB アジア中小企業コンファレンス 9 月 14 日 写真1 開会式 3.1 共通セッション(午前) アアガン・インドネシア協業・中小企業大臣の列席をえて、へルマワン ACSB 新会長が開会を宣 言し、ザカリヤ ACSB 現会長の挨拶、キムキチャン ICSB 前会長の「人間性溢れる企業社会」に ついての基調講演、Best Policy Award、Best Entrepreneur Award の発表と続きました。さらに 「インドネシアのアントレプレナーシップの父」と呼ばれ、ヘルマワン会長も師と仰ぐシプトラ名誉工 学博士による講演「経済成長におけるアントレプレナーシップの役割」、カナダのシャビエ教授によ る、GEM データに基づく ASEAN のアントレプレナーシップの比較分析の発表が行われました。 同じ ASEAN の隣国でも、インドネシアのアントレプレナーシップの水準がマレーシアよりはるかに 高いという結果が印象的でした。なお、シャビエ教授の発表に先立ちカナダの駐 ASEAN 大使に よる挨拶がありました。 3.2 共通セッション(午後) 午後の共通セッションは講演とパネルディスカッションで、大ホールを用いて盛大に実施されまし た。一貫したテーマは起業家精神で、発展途上国 (Factor driven economy,), 中進国 (Efficiency driven economy)先進国(Innovation driven economy )いう 3 セッションに分かれ、 各国の専門家による講演、パネルディスカッションが行われました。「先進国と起業家精神」セッシ ョンでは、ホイ副会長(シンガポール南洋工科大学)の司会で、日本・韓国・シンガポールにおける 起業の現状、課題、将来について、活発な討議が行われました。日本からは岡室博之会員が講 演し、韓国のキムヨンジン事務局長、シンガポールのジョーゼフ・チョン氏(U Learning Technology CEO)とともに起業家精神、女性・若者・先端技術などの重点化などが議論されまし た。先進国においても efficiency driven な部分の比重が高いこと、一旦下がった起業家精神を 再度上げることは難しいこと、シンガポールの民族的・文化的多様性と「いかに人々をハングリー に保つか」という問いかけなど、示唆に富んだ内容でした。 写真 2 日本・韓国・シンガポールにおける起業の現状、課題、将来 最後にイアンドリ ICSB 会長が登場し、挨拶だけでなく、人工知能とアントレプレナーシップという 表題で講演しました。 写真3 イアンドリ ICSB 会長講演 3.3 アカデミック・トラック ACSB アカデミックコンファレンスは、並行セッションとして開催されました。投稿者 42、発表者 20 名です。日本からの発表者は 4 名で、岡室博之会員、山本聡会員、弘中史子会員、加藤敦会員 です。加藤敦会員がベストペーパー賞を受賞しました。なお、主会場でパネルセッションが継続し たこともあり、アカデミック・トラック参加者は報告者と現地の学生にほぼ限られてしまいました。 写真5 アカデミック・トラックの様子 3.4 その他 ガーラディナーはバンドン市後援により、民族舞踊、音楽などが美しい映像とともに催されました。 リドワン・バンドン市長が、同市が観光的魅力にとどまらず、中小企業の活力を生かした産業都市 として大きく発展しつつあることを、画像、民族舞踊などを交え、プレゼンしました。 写真6 ガーラ・ディナー 4. 第2日 第2回 ASEAN マーケティングサミット (マークプラス社主催) 9 月 15 日 エンガルティアスト・ルキタ商業大臣大臣の招待講演を皮切りに開会されました。また、イアンドリ ICSB 会長による挨拶と講演があり、シンガポール国立大学のタン博士による基調講演がありま した。また、米国のマーケティング専門家による講演、ASEAN 各国の先進的な中小企業の事例 発表、インドネシアの有力企業プルタミナ社の講演などが行われました。 5. その他 9 月 16〜17 日にバンドン市への視察旅行が行われました。 マークプラス社はインドネシア有数のシンクタンクで、トヨタを始め日本企業のマーケティングも数 多く手がけています。ヘルマワンがオフィスに案内しつつ、数学と物理を学んだ学生時代のこと、 日本企業のマーケティングの手伝い、政財界との絆の深さなどを話してくれました。 今回の ACSB の韓国からの参加者は 15 名ほどだったようです。次期 ICSB 会長を輩出する台 湾から 5 名ほど、中国からは大学院生も含め 10 名弱と思われます。 (文責)加藤 写真7 第2回 ASEAN マーケティングサミット エンガルティアスト・ルキタ商業大臣(インドネシア)による講演