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光の屈折による画像の変形
光の屈折による画像の変形 龍谷大学 理工学部 T030039 担当教員 数理情報学科 崎山 順平 飯田 晋司 概要 まず、この研究にしようと思ったきっかけは、三回生の時からマクスウェルの方程式や、 その応用でもある波動方程式についての勉強をすることになり、勉強を重ねる毎に段々興 味が湧いてきたことです。そして、波動方程式を利用していて、かつ、それ以前から興味 のあったレンズや光の屈折について研究することに決めました。 空気とは違う屈折率のレンズを通して物体などを見ると、形が変わって見えるのは当然 のことですが、これは、レンズによって光が屈折させられたためです。簡単なレンズに対 し、光線の集まりのデータから画像を貼り付けて、レンズを通してどのように見えるかを 確かめたいので、そのために必要な光線の方程式を光の基本公式であるマクスウェルの方 程式から導きます。 第 2 章では光の成り立ちの簡単な説明とマクスウェルの方程式からどのようにして波動 方程式を導くのか、その導出過程を示してあります。第 3 章では第2章で導いた波動方程 式をさらに発展させて、時間に依存しない波動の空間的な状態を表す波動方程式であるヘ ルムホルツ方程式の導出から、幾何光学的近似を経て、幾何光学的に光波の進行経路を知 るために必要な式であるとされているアイコナール方程式を導いています。そして、この 式を利用し、第 3 章の最も大きなテーマである光線の方程式の導出に至ります。 第 4 章では、プログラミングによって画像を制作する際に必要な計算方法を示していき ます。まずは、ルンゲ・クッタ法を示してあり、次に、微分法と差分商を示してあります。 その理由としては、これまでの卒業論文に比べてより一般化することで、より簡潔なプロ グラミングにするためです。更に、z座標まで考えることで通常のレンズではなく、球体 の場合についてのデータファイルを作成しました。そして、第 5 章では画像の貼り付けを するためのプログラミングを考えました。画像のはみ出しを解決するために様々な場合分 けを考え、一部の場合についてのプログラミングを作成しました。今回の論文作成をして いく中で、これまではあまり触れていなかった OPGL を使った画像の貼り付けなど多くの ことを更に学ぶことができました。 1 目次 第1章 はじめに 1 第2章 光の成り立ちと波動方程式の導出 2 2−1 光の成り立ち 2−2 マクスウェルの方程式と波動方程式 第3章 波動方程式から光線の方程式の導出 3−1 波動方程式とヘルムホルツ方程式 3−2 幾何光学的近似 3−3 光線の成り立ち 第4章 光線の数値データ出力のプログラム 4−1 ルンゲ・クッタ法 4−2 微分と差分 第5章 画像の貼り付け 5−1 テクスチャマッピング 5−2 画像がはみ出した場合の処理 第6章 4 11 14 まとめ 24 参考文献 3