...

印刷用 - エーザイ株式会社

by user

on
Category: Documents
15

views

Report

Comments

Transcript

印刷用 - エーザイ株式会社
各 位
2006 年 1 月 24 日
エーザイ株式会社
英国に欧州戦略拠点を設立
エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)の欧州統括子会社であるエーザイ・
ヨーロッパ・リミテッド(本社:ロンドン、社長:土屋裕)は、このたび英国アーリントン社
と欧州戦略拠点設立に向けた土地売買ならびに開発に関する覚書を締結いたしました。今後
エーザイは、本用地に欧州における研究、臨床開発、生産、販売、欧州統括の各機能を集約し、
欧州全域にわたる事業活動の中心となる戦略拠点を構築してまいります。
今回覚書を締結した用地は、ロンドン北部に位置する Hatfield Business Park 内の約14.6
エーカー(約1.8万坪)の区画であり、用地内に新たに工場を有する生産子会社を設立します。
2006年より建設を開始し、順次、既存の欧州統括子会社エーザイ・ヨーロッパ・リミテッド、
臨床研究・販売子会社エーザイ・リミテッドを移転し、さらにロンドン大学(UCL)内の
探索研究子会社エーザイ・ロンドン・リサーチ・ラボラトリーズ・リミテッドを拡張・強化
するための探索研究機能も付加して、2008年には本拠点で、初回生産および創薬研究活動
を開始します。土地購入費用を含めた総投資額は、約150億円を想定しています。また、
本拠点の構築は、Hatfield Business Park 内に、300名の新たな雇用を含む総勢500名以上
の雇用をもたらすことになります。
当社は、欧州地域を医薬品市場の成長可能性が高く、先進の科学技術や臨床開発の仕組みを
備えた非常に重要な地域と考えています。なかでも英国は、生命科学分野における革新的な発明
の歴史があり、製薬産業の集積地であることから、戦略拠点構築に最適な場所であると判断
しました。当社は、1990年に設立したロンドン大学(UCL)内の探索研究子会社で、
すでにパーキンソン病、てんかん、多発性硬化症などの神経変性疾患の治療剤として開発中の
新規化合物を見出しています。英国の医薬・バイオ産業の集積地である本地域で、新たな戦略
拠点を設置することにより、さらなるブレークスルーにつながる発見を期待しています。
当社は、企業理念を定款に記載し、その中で当社の使命は患者様価値の増大であり、これを
実現するにあたっては、未だ満たされていない医療ニーズの充足、高品質製品の安定供給、
薬剤の安全性と有効性を含む有用性情報の伝達に努めると明記しております。今回の欧州戦略
拠点の構築により、当社は世界の3大医薬品市場である米国、欧州、日本において、研究開発
から生産、販売、医薬品の安全性情報の管理・提供までの各機能が密接に連携し、患者様満足
の増大をはかるためのシームレス・バリュー・チェーンを構築することになります。当社は
これにより、さらなる効率性と生産性、品質の向上をはかってまいります。
当社は、すでに欧州主要地域において英国、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、スイス、
スウェーデンに医薬品販売子会社を設立し、自社医薬品販売体制の充実をはかっています。
今後はさらに欧州全域を俯瞰した事業展開を加速させ、欧州地域における患者様満足の増大を
はかり、より多くの患者様のベネフィット向上に貢献してまいります。
以上
[参考資料として英国の医薬品・バイオテクノロジー産業の概要を添付しております]
本件に関する問い合わせ先
エーザイ株式会社 コーポレートコミュニケーション部
Tel:03-3817-5120
参考資料
英国貿易投資総省 ファクトシート
2006 年 1 月
英国の医薬品・バイオテクノロジー産業の概要
英国のバイオテクノロジー産業は欧州で最大の規模を誇り、450 社を超える製薬企業が研究や製造の
拠点を英国に置いています。2003 年には、これらの企業によって開発された 224 種の新薬が後期臨床
試験段階にあり、欧州全体の 40%を占めるに至っています。また、2003 年には、63 億ドルに上る研究
開発への投資が行われるなど、英国が米国や日本と並び世界トップスリーに入る優れた研究開発拠
点であることが伺えます。
医薬品・バイオテクノロジー産業を支える産官学の連携
英国の医薬品・バイオテクノロジー産業の成功を支える基礎には、世界屈指の研究機関や、スピン・オ
フ企業が持つ数々の優れた基礎研究・技術を活かす産官学の連携があります。世界トップの製薬会社
12 社が英国に研究開発や製造拠点を構えています。また、ロンドンには EMEA (欧州医薬品審査庁)
の本部や、欧州内の特許申請を扱う英国特許局の支部が置かれており、製薬会社にとって様々な医
療関連情報の入手や申請に好都合な環境となっています。また、英国政府はバイオテクノロジー関連
の研究に年約 9 億 6,000 万ドルの予算を計上し、産業や研究開発を抑圧せず、安全性や環境保全を
維持できるような規制や対策を実施しています。このように医薬品・バイオテクノロジー産業の発展を
目指した支援体制を強化してきた結果、2004 年度には、世界的にバイオ・医薬関連産業の成長が停
滞したにもかかわらず、医薬品売上高では 10%の成長が見られました。
医薬品・バイオテクノロジー産業の主な特徴
‐
欧州にある株式公開バイオテクノロジー企業の約半数が英国に拠点を持っている
‐
欧州における臨床試験中の新薬候補の 40%は英国企業による
‐
世界で売れているベスト 100 の医薬品の内、約 4 分の 1 は英国で開発された
‐
約73,000 人が直接雇用されており、その内 3 分の 1 が R&D に、22,400 人がバイオテクノロジー関
連に従事している
英国への直接投資の概要
英国政府は、長期雇用を保証し、新しいテクノロジーやマネジメント手法を導入することにより、今後英国のビジネ
ス環境をより競争力の高いものとしていく対英投資プロジェクトに強い関心を持って取り組んできました。柔軟な規
制や優遇税制措置、研究開発の奨励、産学協同の基盤整備など、政府の積極的な政策や活動により、2004/05
年度の対英投資件数は過去最多の 1066 件(対前年比 31%増)となり、新たに 39,592 人の雇用を創出しました。*1 ま
た、日本からの対英投資は、これまで 100,000 人以上の雇用を創出し、投資国のリーダー的な存在となっていま
す。
*1
2005 年 7 月に英国貿易投資総省が発表した 2004∼05 年度の投資実績による
(お問い合わせ先)
英国大使館 対英投資部 民部(みんぶ)
03-5211-1268
Fly UP