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用途別、用紙選択・ 提案のポイントを 覚えておこう
Ⅲ 用 途 別 、用 紙 選 択・ 提案のポイントを 覚えておこう 印刷媒体は多様化してきている。それぞれの用途に応 じた用紙選択提案のポイントをまとめておく。 一般的によく使われる用紙を用途別の基本型として記 載してみた。紙の品種の特徴を知り、どの用途にはどの 紙が適切か提案できるようにしたい。 参考のため、連量については、B5サイズを取るのに便 利な四六判の連量を掲載しておく。 印刷媒体の種類は、多品種だが大まかに、次のように 分けてみた。 カタログ(商品カタログ、通販カタログ、製品マニュ アル)、チラシ、DM、雑誌書籍、包装紙、パッケージ、 情報関連用紙に分けて説明することにする。 60 1 カタログ(再現性、光沢度、軽量化) カタログは用途別に見て、 「製品カタログ」と「通販カ タログ」の2つに大きく分かれる。 「製品カタログ」は製 造メーカーが主に流通をターゲットに制作し、製品の優 れた点を他社に差のつく優位性に重点を置き、効果的訴 求をしている。「通販カタログ」は主に流通業者が制作 し、顧客が実際に使うシーンを思い浮かべることができ るつくりで、潜在的ニーズを持っていそうな人をターゲ ットに配布される。 カタログを開くと、居ながらにして店舗やショールー ムに行っているような気分にさせることが重要だ。どち らも営業マンの代わりに説明してくれ、購買意欲が掻き 立てられることがポイントとなる。このため、商品の色 や素材、質感が実物に近く「再現」でき、「裏抜け」や 「チリなどの阻害要因がない」用紙を選ぶことが重要であ る。 (1)製品カタログ(再現性・光沢) 他社の製品カタログとは違った1ランク上の訴求力が感 じられ、思わず手に取りたくなるようなカタログを作り たい。このためには、まず自然と目に留まるような訴求 力のある表紙が大切である。ここでは、白紙光沢が80∼ 85%、平滑度5,000∼10,000秒で、最も光沢感が優れたキ ャストコートを提案する。そして、本文は実物に近い製 Ⅲ 用途別、用紙選択・提案のポイントを覚えておこう 61 品再現性を、白紙光沢75%平滑度4,000∼5000秒のアート 紙で個性的にアピールする。 使用例 表紙 キャストコート B5(四六/T <135>) 157g/m2 本文 アート紙 B5(四六/T <90> <110>) 104.7g/m2 127.9m2 本文にアート紙の<90>と<110>を使用したときの 比較を下の表にまとめてみた。<90>を使用した時は、 厚さ8.65㎜重さ504.8g。<110>を使用した時は、厚さ 10.15㎜重さ614.8gとなる。厚さで2.5㎜重さで110gの違い が生じるため、ボリューム感を持たせたい時の本文は< 110>を薦める。 〔製品カタログ1冊当たりの厚さ〕 表紙 4ページ <135> 0.15㎜ <135> 本文 200ページ <90> 計 0.15㎜ 8.50㎜ <110> 10.00㎜ 8.65㎜ 10.15㎜ 〔製品カタログ1冊当たりの重さ〕 表紙 4ページ <135> 14.8g <135> 14.8g 本文 200ページ <90> 490.0g <110> 600.0g 504.8g 614.8g 計 *キャストコート アート紙コート紙は艶出し工程がスーパーカレンダー