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第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
港区まちづくりマスタープラン 改定骨子(案)たたき台
資料
まちづくりマスタープランの基本的な事項
3
1 港区まちづくりマスタープランの位置づけ
これまでの成果と残された課題
1 はじめに(改定の主な背景)
●まちづくりマスタープランは、東京都都市計画区域マスタープランや港区基本構想などに即して策定するもの
とされています。
●街づくり分野の最上位の計画であり、この内容に沿って、具体的なまちづくりの計画を個別に定めます。
●現在の港区まちづくりマスタープラン(平成 19 年4月策定)が策定されてから、8年が経過しています。
●その間の社会経済情勢の変化や、港区基本計画や東京都都市計画区域マスタープラン等の上位・関連計画の改定
を踏まえ、計画期間の中間年次である平成 29 年3月に「港区まちづくりマスタープラン」の見直しを行います。
港区基本構想
【都市計画分野に関係する背景】
・東京都都市計画区域マスタープラン改定(平成 26 年 12 月)
・港区基本計画改定(平成 27 年3月)
・絶対高さ制限を定める高度地区導入(平成 27 年 10 月運用開始)
・港区低炭素まちづくり計画策定(平成 27 年 11 月)
・港区景観計画改定(平成 27 年度末予定)
港区基本計画
かがやくまち
(街づくり・環境)
にぎわうまち
(コミュニティ・産業)
はぐくむまち
(福祉・保健・教育)
整合
適合
東京都都市計画区域マスタープラン
(都市計画法第6条の2)
【社会的背景】
・人口動向:現行計画策定時は人口が回復傾向にあり、その後も人口フレームに大きな変動はないものと想定
していました。平成 27 年1月現在約 24 万人、平成 38 年には約 30 万人に達する想定であり、現
行計画策定時の想定(平成 27 年度時点で約 20 万人)と大幅に状況が変化しています。
・東日本大震災の教訓
・国際競争力強化に資する国際的な経済活動の拠点形成の推進(国家戦略特区の指定)
・交通ネットワーク強化(羽田空港国際化の進展、リニア中央新幹線、新駅(品川・虎ノ門)、BRT など)
・2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催を契機としたまちづくりの進展
整合
港区まちづくりマスタープラン
市町村の都市計画に関する基本的な方針
(都市計画法第 18 条の2)
適合
まちづくり関連の個別計画
※道路、公園、交通、緑・水、
住宅、景観、低炭素 等
連携
他分野の個別計画
※観光、国際化、高
齢者、障害者、健
康推進、子育て、
環境、防災、教育
等
個別の都市計画・事業
※地域地区、都市施設、市街
地再開発事業、地区計画
等
2 まちづくりマスタープランの構成について
(1)まちづくりマスタープランの位置づけと役割
4 まちづくりマスタープランの対象範囲
まちづくりマスタープランの位置づけや役割など、基本的な事項を示します。
●都市計画や道路・公園、交通、住宅などのハード分野に限らず、国際化・観光、産業、高齢者、障害者、子育
て、環境、教育、文化的資源、健康推進、防災など、幅広い分野の視点から検討します。
(2)全体構想
まちづくりの基本理念や、港区全体としてのまちづくりの目標・将来像と、土地利用や道路といったテーマ
別にまちづくりの方向性を示します。
(3)地区別まちづくりの方針
5 目標年次について
●
(4)今後のまちづくりの進め方
平成
39年度
平成
29年度
●平成 29 年度からおおむね 20 年後とします。
目標とする都市像を実現するために、区民・事業者・区が共有し協働して行うまちづくりの推進方策などを
示します。
おおむね
10年後
改定
港区基本計画
(参考)
おおむね
20年後
必要に応じて改定
(平成27∼32年度)
東京都都市計画区域マスタープラン
1
平成
49年度
区を地区に区分して、全体構想をふまえた地区ごとの特性に応じたまちづくりの方針を示します。
地区は、策定後の活用のしやすさ等を勘案し、区民になじみのある区域設定である総合支所の5つの地区を
設定します。
(平成 18 年度の区役所・支所改革以降、地域の課題解決などの区民参画・協働のまちづくり、独
自施策の企画・立案は、総合支所の単位で進められています。
)
(平成26∼37年度)
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
6 港区のまちづくりにおける重点課題
2 環境と都市機能のバランスのとれたまちづくりの推進
◆緑被率の推移(港区環境基本計画)
昭和 60 年代以降、地価の高騰等を背景に急激に人口が減少し続け、戦後の最少人口を下回り、平成 8 年には 15 万
人を切りました。その後、区民住宅の整備や大規模開発における良質な住宅供給、生活利便施設の設置などの住宅関
連施策を幅広く積極的に展開したことにより、平成 21 年には四半世紀ぶりに 20 万人台を回復、平成 27 年には約 24
万人を超えました。
◆将来人口の推計結果(港区まち・ひと・しごと創生総合戦略素案のデータより)
H38:297,958
H48:最多(304,166)
21.00%
20.00%
19.00%
18.00%
17.00%
平成23年度
1 人口増加への対応
22.00%
平成18年度
都心回帰の影響などにより、平成 19 年以降も区内の開発動向は活発で
したが、平成 26 年の国家戦略特別区域の指定による規制緩和の特例措置
の適用等により、まちづくりがさらに進展しました。大規模開発に伴い街
区再編と建物の更新が進み、港区開発事業に係る定住促進指導要綱による
生活利便施設等の誘導や、基準強化による緑化のさらなる推進、都市計画
諸制度を活用したオープンスペースの整備、環境性能の高い開発の誘導な
どにより、港区の市街地環境の質の向上が図られてきました。
今後も予定される開発事業においても引き続き、開発を契機にしたまち
づくりの推進による地域の課題解決や、先進技術などを導入した環境に配
慮した事業の誘導、
地域主体のまちづくりの推進などが求められています。
平成13年度
平成 19 年に改定した現行計画では、
「やさしさとかがやきの生活都心」を将来都市像に掲げ、土地利用や道路整備な
どのハードの分野のみならず、地域コミュニティの活性化や防犯などのソフト分野にも対象を広げて、まちづくりの
方向性を示し、取り組んできました。
H72:292,639
3 安全・安心の強化
まちづくりマスタープラン
計画期間(改定案)
◆第7回地震に関する地域危険度測定調査報告書
(平成 25 年 9 月)(東京都都市整備局)
災害に強い市街地の形成に向け、老朽建築物対策や都市型水害対策、直
下型地震対策など、さまざまな取組を行ってきました。そうした中、平成
23 年に発生した東日本大震災を受けて、津波対策や帰宅困難者対策など、
近い将来発生が予測されている首都直下地震を想定した新たな視点での防
災対策にも着手しています。
今後も、災害に強いまちづくりを推進するため、災害時においても都市
機能の維持・継続が図られる市街地の形成や、昼間人口を含めた災害発生
時の安全性確保、既存民間建築物や橋梁等の耐震化促進が求められていま
す。また、ゲリラ豪雨や海水面上昇による高潮など、進行する地球温暖化
に伴う環境変化に適応した安全・安心対策が求められています。
※コーホート要因法で①∼③の設定により推計。①純移動率:昭和 45 年(1970 年)以降の傾向から算出。②0歳人口の推計:15∼49 歳
の女性人口を説明変数とする単回帰式で算出。③開発人口:平成 38 年までは、集合住宅の開発が平成 26 年(2014 年)12 月時点で判
明している年についてはその開発戸数を、判明していない年については想定開発戸数(1,128 戸)を基に算出。平成 38 年(2026 年)か
ら平成 51 年(2039 年)までにかけては、想定開発戸数が 1,128 戸から逓減するように設定。
昼間人口については、長期的には増減を繰り返しながら、横ばい
傾向にあります。昼間夜間人口比率については、近年は約4倍であ
り、23 区平均 1.3 の約 3 倍になっています。昼夜間人口比率の推
移は、近年の夜間人口の増加を背景に平成7年をピークとして減少
傾向にありますが、依然として高い水準です。
現在行っている住宅関連施策や開発の誘導等を継続した場合、将
来人口は、平成 48 年には約 30.4 万人に達し、その後、平成 72 年
には約 29.3 万人と、おおむね 30 万人程度を維持する見込みです。
そのため、30 万人程度の人口を見込んで、都市基盤や生活環境の
水準を設定し、まちづくりの方向性を示します。
人口増加に伴う公共施設・生活利便施設等の不足への対応が喫緊
の課題であるとともに、需要の変化をふまえた長期的な視点での公
共施設等のマネジメントが求められています。また、夜間人口の約
4倍である昼間人口を見込んで、交通ネットワークや公園等の都市
基盤の整備を行う必要があります。
4 世界に誇れる国際都市の実現
都心に立地する港区として、産業集積や交通網の形成、景観形成など、国際都市として様々な取組を進めてきま
した。そうした中、2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催が決定され、国際都市としての港区
に対する注目がより一層高まっています。そうした背景から、国際競争力強化に資する国際的な経済活動の拠点形
成や交通ネットワーク強化といった都市の基盤を整えるとともに、今後予測される外国人旅行者を見据え、観光ま
ちづくりの推進のほか、地域特性や地域資源をいかした景観形成、誰もが安全に安心して滞在できる環境整備など、
まちの質や魅力を高める取組の強化が求められています。
計画の改定にあたっては、
「世界に誇れる国際都市」の実現のため、新たに「国際化」と「観光」に関する方針を
強化し、これらの分野との連携強化を図るとともに、大会後の社会状況の変化への対応も視野に入れたまちづくり
の方向性を示すことが求められます。
◆昼夜間人口の推移(国勢調査)
(万人)
(昼間人口/夜間人口)
100
10
80
8
60
6
40
4
20
2
0
5 参画と協働の活性化
0
平成2年
平成12年
現行計画においては、区内在住者だけでなく、区内で働く人・訪れる人・生業を営む人も視野に入れたまちづく
りや、これまでに培われてきた地域のコミュニティの持続とともに、新規住民を含めた新たなコミュニティの形成
を促進するまちづくりを進めるため、港区まちづくり条例の改正による地域発意のまちづくりの促進を図ったほか、
環境や防災・防犯などまちづくりに関わる幅広い分野において、区民や企業等との協働の取組を進めてきました。
今後は、新規居住者の急激な増加によるコミュニティ形成への影響や、高齢化に伴う地域活動の担い手となる人
材不足などの課題に対応し、将来のまちづくりを担う世代の育成や、エリアマネジメントなどの新しいまちづくり
手法の活用、区民・事業者・NPO 等、多様な主体とのさらなる連携強化が求められています。
平成22年
港区(昼間人口)
港区(夜間人口)
23区(昼夜間人口比率)
港区(昼夜間人口比率)
2
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
7 港区の広域的な位置づけを踏まえた将来都市構造
良好な居住環境と国際的ビジネス拠点の形成の両立に向け、メリハリのあるまちづくりを推進するため、
広域的な視点から見た港区の広域的位置づけをふまえた「将来都市構造」を明確にし、まちづくりマス
タープランはこれを前提とした内容とします。
1)上位計画等から見た港区の広域的位置づけ
東京都の「新しい都市づくりのための都市開発諸制度活用方針」においては、港区全域を含む都心エリアは、
戦略的に都市整備を進め、東京の機能と魅力を高めていくべき地域であり、都市開発諸制度の積極的な活用を図
る「センター・コア・エリア」として位置付けられています。このうち、区の北側および南東のエリアは、都心
の業務商業と連携し、多様な都市機能を複合的に展開する「都心等拠点地区」
「複合市街地ゾーン」に位置づけら
れるとともに、南西エリアは、商業業務の高度な集積地に近接し、良好な居住環境を育成整備する「職住近接ゾ
ーン」としての位置づけがされています。
また、区の北側および南東のエリアは、都市再生特別措置法に基づき、都市再生を緊急的に促進する必要があ
る「特定都市再生緊急整備地域」として、国から指定されています。
さらに、東京都都市計画区域マスタープランにおいては、東京が目指すべき将来像として、東京圏の交通ネッ
トワーク、とりわけ国際的な交通アクセスに不可欠な空港・港湾や環状方向の広域交通基盤を強化して、圏域内
の活発な交流を実現するとともに、業務、産業、文化、居住、防災など多様な都市機能を地域や拠点が分担し、
広域連携により東京圏全域で一体的な機能を発揮する「環状メガロポリス構造の実現」を掲げています。
これを受け、現在、港区と周辺自治体を結ぶ広域交通網の整備・拡充が具体化しています。
・リニア中央新幹線(平成 39 年に品川∼名古屋開通)
・新駅設置(JR 品川新駅、地下鉄虎ノ門新駅、いずれも平成 32 年までに暫定開業)
・BRT(バス高速輸送システム、臨海副都心∼新橋∼虎ノ門、平成 31 年までに開業)
・羽田空港国際化の進展
こうした広域的な位置づけ等から、区内の拠点間や区外の都心や新宿、渋谷、臨海部の副都心とで、相互に資
源や都市機能、基盤を活用・共有化し、エネルギー利用の効率を高め環境と経済活力とが両立した、さらに魅力
的な都市を形成することとされています。
また、リニア中央新幹線や空港、広域公共交通、道路網によって、海外や名古屋・大阪、川崎・横浜方面等、
多様な圏域とつながることにより人・モノが流動する特性を踏まえ、区内の拠点の都市機能、基盤を充実させる
とともに、それぞれの圏域との機能連携や交流等を推進することとされています。
3
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
(1)拠点の整備方針
都市機能が集積する拠点
2)将来都市構造(ゾーンと拠点)と整備方針
港区は、個性豊かな拠点が数多く点在し、その拠点間が高密度で利便性の高い公共交通ネットワークでつ
ながっているという特徴があります。これをさらに強化するため、拠点の整備方針を定めます。
また、良好な居住環境と国際ビジネス拠点の形成の両立をめざすため、都市再生の緊急性や地域特性を踏
まえて3つのゾーンに分け、地域特性に応じた適切な土地の利用・活用・保全や市街地環境の整備方針を定
めます。
みどりの拠点
(2)ゾーンの整備方針
都市活力創造ゾーン
(区北部)
広域交流活性化ゾーン
(区南東部)
地域生活活性化ゾーン
(区南西部)
4
・交通結節点としての利便性をいかして、業務・商業・交流・宿泊・居住などの多様な
都市機能の集積を促進
・適正な機能分担を図りながら、地域の特色をいかしたまちづくりの推進
・周辺からのアクセス性の向上や、開発を契機とした地域の交通・生活利便性の向上
・品川周辺は、周辺都市や大阪・名古屋等の大都市等と連携する、国内外への広域的な
交通結節拠点としての基盤整備や、最先端技術の交流する国際的な新拠点を形成
・新橋・汐留周辺は、日本でも有数の商業集積地として、その活力を維持し、商業・業
務機能のさらなる魅力向上を促進するとともに、環状第2号線沿道の街区再編による
業務・商業・居住機能の集積と、厚みのある緑豊かな都市空間を創出
・虎ノ門周辺は、地下鉄駅の新設及び改良やバスターミナル整備により、都心や官庁街
との連携を強めるとともに、国際水準のビジネス、宿泊、医療、居住環境を整備
・六本木周辺は、日本のビジネスと文化を発信する拠点として、文化性・国際性豊かな
商業・業務・交流機能の集積を促進
・浜松町・竹芝周辺は、羽田空港等へのアクセス拠点として、都市機能を集積するとと
もに、竹芝地区での開発に伴い埠頭や芝離宮を含めて東西の一体性を強化
・田町・芝浦周辺は、縦横に巡る運河をいかし、快適な歩行者ネットワークの形成や業
務・商業・文化・居住が複合した魅力的な市街地を形成
・青山周辺は、質の高い魅力的な街並みを保全し、多様な都市機能が調和した、最先端
の文化を発信する複合市街地を整備するとともに、落ち着きのある居住環境を保全
・歴史をふまえた大規模なまとまりのある緑を一体的に保全、未開設部分の都市計画公
園の整備促進
・生物多様性などの環境保全、防災、景観、地域のにぎわいなど、緑の特性にあわせた
役割を担うよう整備・利活用
・日本経済の中心的な商業・業務地として、国際競争力の強化に資するビジネスやその
支援機能の導入促進、新しい拠点の創造や多様な人々の交流を促進
・地域特性に応じた住宅や、商業・教育・医療等を含めた外国人も住みやすい居住環境
の充実
・文化・芸術機能や迎賓・交流機能の歴史と集積をいかした、観光・交流機能の誘導
・交通環境の充実により拠点相互の連携を強化することによって各拠点の価値向上
・シンボルとなるみどりや開発等による質の高い緑化の推進
・都心の風格やにぎわいを感じられるとともに、商業・業務地としての活気ある魅力的
な景観の創出
・運河や海などの水辺の開放的な空間をいかしたにぎわいと個性ある景観の創出ととも
に、良好な居住環境の創出と人口増加や多様化するニーズに対応した公共施設等の整
備や生活利便施設の誘導
・特に品川駅周辺においては、国内外へのアクセスに優れた立地をいかし、東京の南の
玄関口として、業務・商業・交流・宿泊・居住などの多様な都市機能の導入、集積
・東京湾からの風の確保や開発等に伴う緑・オープンスペースの創出、運河・下水熱な
どの豊富な環境資源を生かした、先進的な環境モデルとなるまちを形成
・居住機能を中心とした落ち着いた街並みを形成するエリアと、最先端の文化や情報を
発信する店舗や事務所が多く集積する魅力的なにぎわいのあるエリアが共存する、個
性的な複合市街地の形成
・質の高い開発等を取り入れながら、地域コミュニティの保全と生活利便性向上のバラ
ンスに配慮した街並みを誘導
・地域の生活を支える交通環境の利便性の向上
・豊かな緑の保全・創出による、うるおいのある生活環境の向上
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
全体構想
1 まちづくりマスタープランの基本理念、将来都市像
現行計画
改定案
■まちづくりの基本理念 人にやさしい良質な都市空間・居住環境を皆で維持し、創造し、運営していく
■まちづくりの基本理念 人にやさしい良質な都市空間・居住環境を皆で維持し、創造し、運営していく
港区に暮らすすべての人、働く人、学ぶ人、訪れる人が、安全・安心でやさしく快適に、皆が誇れるまち
基本理念は、現行計画策定時に新たに設定したものであり、
「さまざまな立場の人が協働・連携し、
現行計画と変更なし
を区民の皆さんと一緒に創造する、という願いを込め、以下 3 点の趣旨をふまえ設定。
都市空間の質をさらに高める」という、まちづくりにあたっての原則的な考えであるため
・区民が住みつづけられること、企業等が地域とともにあり活動を続けられること、多くの来街者が引き続き訪
れてくれることが大切である点
「うるおいある国際生活都市」 ∼思わず深呼吸したくなる、清々しいまち∼
■将来都市像
・まちは時代の変遷とともに変わるものだが、地に足のついた漸進的かつ計画的なまちづくりが大切である点
歴史と未来が重層する都市の中で、
「うるおい、やすらぎ」などの日々の暮らしと「国際化、都心、
表現を変更
・あらゆる面で魅力を維持・創出し、持続可能なまちを目指していくことが大切である点
にぎわい」などの旺盛な経済活動が両立した、人々が清々しく過ごせるまちを目指すことを表現
(区民アンケートや意見交換会、上位・関連計画からでてくるキーワード)
■将来都市像
「やさしさとかがやきの生活都心」
基本構想の「かがやくまち」に示す「都心の活力と安全・安心、快適な暮らしを支えるまちをつくる」
「環
歴史と
暮らしを
ふれあい 国際都市
落ち着き
にぎわい
清々しい
境にやさしい都心をみなで考えつくる」の2本の柱をふまえ、環境への配慮や安全・安心のまちづくり、港
うるおい
はぐくむ
交流
のある
世界都心
期待
区内のさまざまな都市活動をまちづくりの面から支えていくことなどを表現。
やすらぎ
多様な
魅力
やさしさ
かがやき
■5つのまちの姿
■4つのまちの姿
住みつづけられるまち
多様な暮らしが営まれ、住みつづけられる生活都心
従来から暮らしてきた人も、新しく住み始めた人
個性的で多様な魅力があるまち
地区ごとの個性と多様な魅力が活かされ、創造的
な都市活動が育まれる生活都心
も、区内に住み生業を営む人も住みつづけられるまち
住環境と都市機能のバランスが図られたまちを目
を目指します。
指します。
住みつづけられるまち
∼多様な暮らしが営まれ、
住みつづけられる国際生活都市∼
個性的で多様な魅力があるまち
地域の個性と多様な魅力がいかされ、
多様な文化を受け入れる国際生活都市
世界に開かれた国際的なまち
創造的な都市活動が育まれる、世界に
開かれた国際生活都市
従来から暮らしてきた人も、新しく住み
始めた人も、区内で生業を営む人も、快適
に職住近接で住み続けられるまち、毎日が
清々しく元気に過ごせるまちを目指しま
す。
地域の個性や多様な魅力がいかされると
ともに、清潔で良好な居住環境と都市機能
のバランスが図られ、多様な文化を受け入
れるまちを目指します。
日本の都心機能をけん引する国際的な
業務・商業機能を備え、創造的な都市活動
が育まれるとともに、観光・文化などの魅
力にあふれる、世界に開かれたまちを目指
します。
安全・安心なまち
災害に強く、犯罪防止にも配慮された安全・安心な生活都心
安全・安心なまち
災害に強く、犯罪・事故防止にも配慮された安全・安心な国際生活都市
地震、火災、都市型水害などの災害に強く、犯罪防止に配慮した安全・安心なまちを目指します。
想定されるあらゆる災害に強く、犯罪・事故を未然に防ぎ、誰もが安全・安心に暮らせるまちを目指します。
持続可能なまち
いつまでも魅力的な生活都心
持続可能なまち
いつまでも魅力的な国際生活都市
環境面、文化面、経済面等あらゆる面で、将来にわたり魅力ある港区でありつづけられるまちづくりを目指します。
自然環境や景観、歴史と文化に包まれ、将来にわたりうるおいある魅力ある港区でありつづけるため、
区民・事業者・区が継続して連携しながら創りあげるまちづくりを目指します。
(参考)港区基本構想、基本計画
(参考)これまでのまちづくりマスタープランでの記載
昭和 63 年策定
「やわらかな生活都心」
・地区ごとの個性と魅力を備えた都心
・多様な居住が営まれる都心
・ヒューマンで、創造的な仕事の場を備えた都心
・活き活きした地域社会のある都心
平成 8 年策定
「やわらかな生活都心」
住みつづけられるまち・港区
・安全で多様なくらしが営まれる都心
・創造的な都市活動が育まれる都心
・地区ごとの個性と魅力を備えた都心
港区基本構想(平成 14 年∼)
「やすらぎある世界都心・MINATO」
・人間性を尊重します
・自立した地方自治を目指します
・都心区としての責任を果たす
5
港区基本計画(平成 27 年度∼平成 32 年度)
「区民一人ひとりが誇りに思える成熟した国際都市を目指して」
・かがやくまち: 1
2
・にぎわうまち: 3
4
・はぐくむまち: 5
6
都心の活力と安全・安心・快適な暮らしを支えるまちをつくる
環境にやさしい都心をみなで考えつくる
地域の課題を自ら解決できるコミュニティをつくる
港区からブランド性ある産業・文化を発信する
明日の港区を支える子どもたちを育む
生涯を通じた心ゆたかで健康な都心居住を支援する
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
2 まちづくり方針について
まちづくりの方針
新たな課題をふまえて、特に強化する点
(1)土地利用・活用
① 地域特性に応じた土地利用の誘導
良好な居住環境と国際ビジネ ② 開発事業の適切な誘導と事業の連携による地域
ス拠点の形成の両立
価値の向上
③ 地域の実情に合わせたまちづくり手法の展開
(2)住宅・生活環境、防犯
① 人口増加やニーズに対応した魅力ある生活環境
暮らしやすく健康に資する生
の形成
活環境の形成
② 多様な世帯が住みつづけられる居住機能の充実
③ 子育て支援、教育環境、地域包括ケアシステム、
健康増進
④ 日常の安全・安心を確保する環境づくり
⑤ 暮らしやすく働きやすい環境づくり
(3)道路・交通
① 交通ネットワークの充実
地域交通ネットワーク、
② 誰もが快適に移動できる都市空間の整備
インフラの強化
③ 安全で快適に楽しく歩ける環境づくり
④ 道路・公共交通の安全対策
(4)緑・水
緑と水の豊かな潤いの創出
(5)防災
安全・安心なまちの形成
① 生物多様性に配慮した自然回復の場づくり
② 都市の基盤となる緑と水の拠点整備とネットワ
ークの形成
③ 区民、事業者、区の協働による緑・水の保全と
創出
① 都市基幹施設の耐震性向上と適切な維持管理
② 災害時の都市機能の継続に関するマネジメント
③ 速やかにしなやかに回復する能力をもったコミ
ュニティづくり
④ 都市型水害に強い市街地の形成
改定に向けた新たな課題
□良好な居住環境と国際ビジネス拠点の形成の両立に向けたメリハリのあるまちづくりを促進するため
の計画的な土地利用誘導
□今後も続く旺盛な開発を契機に、まちの課題解決や地域の個性をいかしたまちづくりの推進
□駅周辺や地形の高低差のある地域での利便性や魅力を向上させるため、空間の有効活用の推進
□エリアマネジメント等の新しい手法を活用した地域価値の向上
□区民発意、地域主体のまちづくりの推進
□需要の変化をふまえた公共施設等の整備・用途変更・長寿命化
□人口増加や多様化するニーズに対応した住宅・公共施設等の整備及び生活利便施設の誘導による生活環
境の質の向上
□地域コミュニティの活性化、国際化や多文化共生社会の構築などに資するまちづくりの推進
□良好な居住環境づくりや、繁華街や公園、通学路等での防犯対策と連携した犯罪を防止する環境づくり
の推進
□リニア中央新幹線、鉄道の新駅設置などの広域的な公共交通の整備も含め、多様な交通手段の連携によ
る総合的・計画的な交通体系の構築
□ユニバーサルデザインの考え方をふまえたバリアフリー化の拡充による移動利便性の向上
□「歩けるまち、歩いて楽しいまち」を目指し、歩行者空間の利便性・快適性向上
□健康増進や観光等への活用も視野に入れた自転車空間の利便性・快適性向上
□緑と水のネットワークの形成や、生物多様性、泳げる海など、質の高い緑・水の保全・再生・創出
□水辺空間の活用
□公園の整備促進や多様化する公園機能の拡充
□都市の更新による緑地やオープンスペースの確保及び多様な主体の連携した維持管理・活用等によるう
るおいのある場づくり
□地震災害、都市型水害、津波・高潮災害、土砂災害など自然災害に強く、都市機能の継続と迅速な復興
ができるまちの形成
□老朽化した建築物の適切な更新及び街区再編等による市街地の安全性向上
□インフラの適切な維持管理・更新による安全・安心な公共空間づくり
□区民・事業者・区が連携し、ハード・ソフト両面での対策による地域防災力の向上
(6)景観
美しい都市空間の形成
① 地形の特徴や地域資源等をいかした景観の保
全、形成
② まちの個性を感じる魅力ある街並みの形成
③ 区民・事業者・行政の協働による景観形成の促
進
□歴史・文化資源を核とした景観形成・保全の推進
□地域資源やまちの個性を感じる魅力ある街並み形成に向け、地域の身近な景観を育む区民・事業者・区
が連携した取組の推進
□地域の景観形成に配慮した屋外広告物や公共施設などの景観誘導
(7)低炭素化
環境負荷の少ない都市の形成
① 再生可能エネルギー等を活用した低炭素まちづ
くりの実現
② ヒートアイランド対策の推進
③ 環境に配慮した交通環境の形成
□今後予測される人口増加や業務機能の集積を見据え、低炭素まちづくりを実践する先進技術の導入な
ど、良好な環境と社会経済活動の両立に向けたエネルギーの効率的な利用と環境負荷低減の取組の推
進
□緑、交通など環境負荷の低減への寄与が期待される分野と連携した取組の推進
□区民、事業者、区の協働による環境負荷軽減の取組の推進
□交通利便性の高さを活かした業務、商業、文化、医療・教育など高度な都市機能集積により、東京圏の
都市活力や都市文化をリードするまちづくりの推進
□既存の観光資源の魅力向上と新たな資源の発掘、発信及びネットワーク化の推進
□歴史・文化資源の継承と、まちを舞台にした文化・芸術活動の展開
(8)国際化・観光・文化
① 国際都市にふさわしい環境整備
まちの魅力の維持・向上と活 ② 観光資源の発掘・活用とネットワーク化
用・発信
③ 多彩で良質な文化に身近に親しめるまちづくり
6
分野を横断的に捉えて検討が必要な課題
●人口増加への対応
・人口動向の変化による需要の変化を
ふまえた長期的な視点での公共施
設等の更新・統廃合・長寿命化等の
マネジメントの実施
・多様な主体による地域コミュニティ
の形成
●良好な居住環境と都市機能との調和、
メリハリのあるまちづくり
・開発を契機にしたまちづくり
・環境への配慮、地域発意のまちづく
り
●国際都市の形成
・国際都市にふさわしい産業集積や都
市基盤の整備★
・多文化共生★
●オリ・パラを契機に推進するまちづく
り
・安全・安心、観光★
・文化芸術★
・ユニバーサルデザイン
・:方針の強化が必要な主な視点
★:追加すべき新しい視点
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
3 今回の改定において、まちづくりの方針で強化する点
(1)【土地利用・活用】 良好な居住環境と国際ビジネス拠点の形成の両立
<改定に向けた新たな課題>
□良好な居住環境と国際ビジネス拠点の形成の両立に向けたメリハリのあるまちづくりを促進するための
計画的な土地利用誘導
□今後も続く旺盛な開発を契機に、まちの課題解決や地域の個性をいかしたまちづくりの推進
□駅周辺や地形の高低差のある地域での利便性や魅力を向上させるため、空間の有効活用の推進
□エリアマネジメント等の新しい手法を活用した地域価値の向上
□区民発意、地域主体のまちづくりの推進
□需要の変化をふまえた公共施設等の整備・用途変更・長寿命化
基本理念、将来都市像の実現に向けて、以下の 8 つのテーマでまちづくりの方針を示します。
(1) 【土地利用・活用】良好な居住環境と国際ビジネス拠点の形成の両立
(2) 【住宅・生活環境・防犯】暮らしやすく健康に資する生活環境の形成
(3) 【道路・交通】地域交通ネットワーク、インフラの強化
(4) 【緑・水】緑と水の豊かな潤いの創出
(5) 【防災】安全・安心なまちの形成
(6) 【景観】美しい都市空間の形成
(7) 【低炭素化】環境負荷の少ない都市の形成
(8) 【国際化・観光・文化】まちの魅力の維持・向上と発信・活用
<新たな課題をふまえて、改定案において特に強化する点>
① 地域特性に応じた
・都市機能のバランスに配慮した、メリハリのある都市空間・居住空間の形成
土地利用の誘導
② 開発事業の適切な誘 ・大規模開発に伴う地域の課題解決による、魅力的で質の高い生活環境の形成に向
導と事業の連携によ
け、都市基盤や生活利便施設、緑化、環境、防災等に配慮した施設整備の誘導
る地域価値の向上
・都市開発諸制度を活用した開発事業等による、老朽化した小規模建築物の更新と
都市・生活基盤の一体的な整備
・開発事業が連担する地域における、計画段階から工事中、完成後に至るまでの地
域での連携
・民間のオープンスペースと公共空間の一体的な活用による、地域のにぎわい創出
③ 地域の実情に合わせ ・まちづくり条例の活用の推進(区民が主体的に進めるまちづくり)
たまちづくり手法の ・エリアマネジメント活動の推進
展開
・まちづくりガイドラインの策定と運用
・公有地の有効活用
(3)
【道路・交通】地域交通ネットワーク、インフラの強化
(4)
【緑・水】緑と水の豊かな潤いの創出
(8)
【国際化・観光・文化】
まちの魅力の維持・向上と発信・活用
(2)
【住宅・生活環境・防犯】暮らしやすい生活環境の形成
(7)
【低炭素】環境負荷の少ない都市の形成
(1)
【土地利用・活用】
良好な居住環境と国際ビジネス拠点の形成の両立
(6)
【景観】美しい都市空間の形成
まちづくりの主軸となる分野
(5)
【防災】安全・安心なまちの形成
まちづくりの主軸となる分野と
幅広く関わりのある分野
7
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
(2)【住宅・生活環境・防犯】 暮らしやすく健康に資する生活環境の形成
(3)【道路・交通】 地域交通ネットワーク、インフラの強化
<改定に向けた新たな課題>
□人口増加や多様化するニーズに対応した住宅・公共施設等の整備及び生活利便施設の誘導による生活環境
の質の向上
□地域コミュニティの活性化、国際化や多文化共生社会の構築などに資するまちづくりの推進
□良好な居住環境づくりや、繁華街や公園、通学路等での防犯対策と連携した犯罪を防止する環境づくりの
推進
<改定に向けた新たな課題>
□リニア中央新幹線、鉄道の新駅設置などの広域的な公共交通の整備も含め、多様な交通手段の連携による
総合的・計画的な交通体系の構築
□ユニバーサルデザインの考え方をふまえたバリアフリー化の拡充による移動利便性の向上
□「歩けるまち、歩いて楽しいまち」を目指し、歩行者空間の利便性・快適性向上
□健康増進や観光等への活用も視野に入れた自転車空間の利便性・快適性向上
<新たな課題をふまえて、改定案において特に強化する点>
① 交通ネットワークの ・鉄道、バスに加え、自転車やBRT、水上交通など多様な交通機関が連携した総
充実
合的な交通ネットワークの構築
・公共交通の拠点駅における、周辺のまちづくりと連携した交通結節機能の強化
・日常の移動や観光での活用、健康推進などをふまえた自転車の利用環境向上
② 誰もが快適に移動で ・道路や交通機関及びその周辺の公共空間に加え、民間施設も含めた、ユニバーサ
きる都市空間の整備
ルデザインの考え方をふまえたバリアフリー空間のネットワーク化
・さらに、水辺空間や坂道などにおいてもバリアフリーネットワークの整備拡充
③ 安全で快適に楽しく ・街路樹で彩られた並木道や水辺の散歩道など、個性的で魅力ある歩行空間の創出
歩ける環境づくり
・民有地と歩道の一体的な整備による、質の高い歩行空間の整備
・拠点的な駅の周辺や地形による高低差の大きい地域における、地下空間の利活用
やデッキレベルのネットワークなど、空間の有効利用の推進・誘導
④ 道路・公共交通の安全 ・交通安全に配慮した、歩道・自転車専用通行帯の整備やわかりやすいサイン等の
対策
案内施設・設備の充実
・交通安全運動や交通安全のマナー・ルールの浸透に向けた対策強化
<新たな課題をふまえて、改定案において特に強化する点>
① 人口増加やニーズに ・人口増加、人口構造の変化に応じた、生活関連施設の整備・誘導
対応した魅力ある生 ・地域コミュニティの活性化
活環境の形成
・多様な人々がともに暮らす、多言語対応、多文化共生のまちづくり
② 多様な世帯が住みつ ・子育て世帯や高齢者、単身者、外国人等の様々なライフステージやニーズに応じ
づけられる居住機能
た、多様な世帯が住み続けられる住まいづくり
の充実
③ 子育て支援、教育環 ・子育て世代の増加に対応した、子育て支援施設や教育関連施設の整備
境、地域包括ケアシス ・高齢者の増加に対応した、住み慣れた地域で暮らせる地域包括ケアシステムの構
テム、健康増進
築
・健康の維持・増進のため、ウォーキングやジョギング等ができる環境の整備推進
④ 日常の安全・安心を確 ・通学路や公園、繁華街等における、安全・安心な環境整備
保する環境づくり
・区民、事業者、関係機関等と協働した防犯活動
・
「みなとたばこルール」の推進
⑤ 暮らしやすく働きや ・商店街等の日常の生活を支える商業機能の維持・向上
すい環境づくり
・中小企業等、地域に立地する企業の経営環境の向上
8
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
(4)【緑・水】 緑と水の豊かな潤いの創出
(5)【防災】 安全・安心なまちの形成
<改定に向けた新たな課題>
□緑と水のネットワークの形成や、生物多様性、泳げる海など、質の高い緑・水の保全・再生・創出
□水辺空間の活用
□公園の整備促進や多様化する公園機能の拡充
□都市の更新による緑地やオープンスペースの確保及び多様な主体の連携した維持管理・活用等によるうる
おいのある場づくり
<改定に向けた新たな課題>
□地震災害、都市型水害、津波・高潮災害、土砂災害など自然災害に強く、都市機能の継続と迅速な復興が
できるまちの形成
□老朽化した建築物の適切な更新及び街区再編等による市街地の安全性向上
□インフラの適切な維持管理・更新による安全・安心な公共空間づくり
□区民・事業者・区が連携し、ハード・ソフト両面での対策による地域防災力の向上
<新たな課題をふまえて、改定案において特に強化する点>
① 生物多様性に配慮した ・生物多様性の保全・回復やエコロジカルネットワークの視点をふまえた緑化
自然回復の場づくり
・健全な水循環系の保全・構築、水辺の生物の生育環境の保全・再生
② 都市の基盤となる緑と ・神社等の歴史・文化資源や保護樹林等を保全し、緑の拠点と連続性のある緑の
水の拠点整備とネット
ネットワークを形成
ワークの形成
・水辺を活用したにぎわい拠点を創出するとともに、連続的な水辺空間の形成
・人口増加に対応した公園の整備やプレーパークやドッグランなど個性ある公園
の整備促進
・緑や水の拠点・ネットワーク整備と景観や防災整備との連携
③ 区民、事業者、区の協 ・区民・事業者・区の協働により緑の維持・保全を行うアドプトプログラムや、
働による緑・水の保全
庭先や店先での緑のつながりを形成する界わい緑化の推進
と創出
・大規模開発における、地域特性をふまえた緑の保全・創出
<新たな課題をふまえて、改定案において特に強化する点>
① 都市基幹施設の耐震 ・公共施設やインフラの適切な維持管理による長寿命化と安全性の確保
性向上と適切な維持 ・区施設における、長期的な需要変動をふまえた用途変更に対応可能な施設設計
管理
・老朽化、用途の見直し、エネルギー使用の適切性等をふまえた計画的な更新
・民間建築物の適切な維持・管理、安全性の確保
・老朽マンションの耐震化や建替えの支援
② 災害時の都市機能の ・災害時にも都市活動の維持・継続が可能な市街地の形成
継続に関するマネジ ・大規模開発等に際しての防災機能の確保や、自立分散型エネルギーシステムの導
メント
入による事業継続性の高い拠点の形成
・帰宅困難者受入施設等の整備や、地域と事業者が一体となった受入態勢整備、都
市再生安全確保計画の策定等によるエリア防災の取組
・海上輸送、水上輸送・水上利用の可能性の検討
③ 速やかにしなやかに ・マンションにおける、居住者が協力して被災後の生活を維持する共助体制づくり
回復する能力をもっ ・事前復興の取組(震災復興まちづくり訓練の実施)
たコミュニティづくり
④ 都市型水害に強い市 ・大雨によるがけ崩れの発生を防止するため、がけや擁壁の安全性向上
街地の形成
・地階を有する建築物や地下街等における浸水対策や避難計画の作成
9
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
(6)【景観】 美しい都市空間の形成
(7)【低炭素化】 環境負荷の少ない都市の形成
<改定に向けた新たな課題>
□歴史・文化資源を核とした景観形成・保全の推進
□地域資源やまちの個性を感じる魅力ある街並み形成に向け、地域の身近な景観を育む区民・事業者・区が連
携した取組の推進
□地域の景観形成に配慮した屋外広告物や公共施設などの景観誘導
<改定に向けた新たな課題>
□今後予測される人口増加や業務機能の集積を見据え、低炭素まちづくりを実践する先進技術の導入など、
良好な環境と社会経済活動の両立に向けたエネルギーの効率的な利用と環境負荷低減の取組の推進
□緑、交通など環境負荷の低減への寄与が期待される分野と連携した取組の推進
□区民、事業者、区の協働による環境負荷軽減の取組の推進
<新たな課題をふまえて、改定案において特に強化する点>
① 地形の特徴や地域資源 ・古川や斜面緑地、臨海部など、地形の特徴や資源をいかした景観の保全・創出
等をいかした景観の保 ・神社・史跡、文化など、歴史や文化を伝える資源や周辺の街並みの保全
全、形成
・景観重要建造物、景観重要樹木の指定に向けた検討
・運河等の水辺に顔を向けた建築物の誘導
② まちの個性を感じる魅 ・誰もが楽しく歩ける、にぎわいや風格のある魅力的な街並みの創出
力ある街並みの形成
・眺望景観の保全に向けたランドマークとその周辺を含めた魅力的な景観づくり
・地域の景観特性を踏まえた、まちの個性を感じられる景観資源となるような公
共施設整備
・屋外広告物の適正な誘導と、デジタルサイネージ等の新たな手法と周辺環境の
調和
③ 区民・事業者・行政の ・地域の良好な景観特性を維持・向上するためのきめ細かなルールづくり
協働による景観形成の ・区民・事業者等の景観形成に対する意識啓発や支援の充実
促進
<新たな課題をふまえて、改定案において特に強化する点>
① 再生可能エネルギー ・先進技術の導入やエネルギー使用の効率化等、建築物等の環境性能向上による、
等を活用した低炭素
良好な環境と社会経済活動の両立
まちづくりの実現
・コジェネレーションシステムや太陽光・湧水等の再生可能エネルギーの活用によ
る自立分散型エネルギーシステムの導入推進
・様々なエネルギーのベストミックスやICTを活用したスマートエネルギーネッ
トワークの構築による、地域全体のエネルギー効率の向上
・二酸化炭素の固定による排出量の削減を図るため、国産木材の活用促進
② ヒートアイランド対 ・大規模な開発の機会を捉えた、オープンスペースにおける緑の創出への誘導
策の推進
・路面温度の低減効果が期待できる遮熱性舗装等を用いた道路整備
・風の道の確保
③ 環境に配慮した交通 ・公共交通の利便性向上や、クリーンエネルギー自動車(EVバス等)や自転車シ
環境の形成
ェアリング等の導入・普及拡大による環境負荷低減と移動交通手段の転換
・交通の円滑化を図るとともに、快適な歩行環境の創出や良好な連続する街並みの
形成のため、駐車施設の集約化の推進
(8)【国際化・観光・文化】まちの魅力の維持・向上と活用・発信
<改定に向けた新たな課題>
□交通利便性の高さを活かした業務、商業、文化、医療・教育など高度な機能集積により、東京圏の都市活力
や都市文化をリードするまちづくりの推進
□既存の観光資源の魅力向上と新たな資源の発掘、発信及びネットワーク化の推進
□歴史・文化資源の継承と、まちを舞台にした文化・芸術活動の展開
<新たな課題をふまえて、改定案において特に強化する点>
① 国際都市にふさわしい ・国内外からの旅行者を受け入れる商業・文化・交流・観光機能の集積と、交通
環境整備
結節点の利便性をいかした環境整備と魅力の向上
・国際都市にふさわしい、観光案内機能の強化や多言語対応など情報発信の推進、
MICE 誘致を含めた環境整備
・多文化共生への環境づくりや多様な交流を促す空間の整備や利活用推進
② 観光資源の発掘・活用 ・歴史・文化的資源や臨海部等の既存の観光資源の魅力向上
とネットワーク化
・大使館や地方都市などとの連携強化、多様な観光ルートの魅力創出
・コミュニティバスや自転車シェアリングを活用するなど、周辺区を含めた周遊
性・回遊性を高める観光資源のネットワーク化
③ 多彩で良質な文化に身 ・多彩で良質な自然・歴史に関する文化資源の継承、身近に親しめるまちづくり
近に親しめるまちづく ・豊富な文化芸術施設と道路・公園、オープンスペース等のまちの一体的な活用・
り
連携
10
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
地区別まちづくりの方針
全体構想で示した区全体のまちの将来像やまちづくりの方向性を踏まえて、地域特性をいかした身近なま
ちづくりの方向性を示すため、区を5つの総合支所の地区に区分して、地区別まちづくりの方針を示します。
街づくりの骨組み図
(テーマ別の図重ねあわせ)
赤坂地区
芝地区
麻布地区
芝浦港南地区
高輪地区
11
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
・古川の護岸整備の促進、臨海部における津波対策の推進
(6)
・芝公園周辺や浜離宮・芝離宮庭園、環状2号線周辺、大門通り周辺、三田通り周辺の景観形成特別
景観
地区を中心とした質の高い景観の形成
・増上寺等の歴史・文化資源や東京タワーを核とした景観の保全・形成
・地域の資源をいかした地域発意の景観づくりの推進
(7)
・新橋、虎ノ門、浜松町周辺において、大規模開発の機会を捉えて、様々なエネルギーのベストミッ
低炭素化
クスやICT(情報通信技術)を活用したスマートエネルギーネットワークの構築による、地域全
体のエネルギー効率の向上
(8)
・今後進められる開発を契機にした国際的な水準の業務、商業、宿泊、都市型住宅等の集積による、
国際化・観
質の高いビジネス・居住環境の整備
光・文化 ・芝公園や神社・仏閣、歴史・文化資源等の観光資源としての魅力向上
芝地区
<地区の主な特性>
・芝地区では、旺盛な開発に伴い市街地の再編や地域貢献に資する施設等の整備が進み、市街地環境の質の
向上が図られている。
・古川を境に多様な商業・業務施設が多く集積する北側のエリアと、低層中心の住宅が集積する南側のエリ
アに大別される。
・区民からは、昼間人口の多い芝地区の特性に対応した災害時の対策や、高密度な細街路によって形成され
ている新橋周辺の再整備が期待されている。
<地区の現状と主な特性>
<地区の課題>
・新橋・浜松町周辺における、多様な商業・業務機能の集積と都市型住宅とのさらなる共存
・虎ノ門周辺の新駅整備や民有地を活用した既存駅舎改修等の交通機能の拡充や環状第二号線沿道でのにぎ
わいの創出、今後進められる開発を契機とした市街地環境の質の向上
・芝・三田周辺における、安全・安心に住み続けられるまちづくり
・新橋駅、浜松町駅、田町駅、日比谷線新駅など、地区の主要な駅及びその周辺における利便性の向上
・芝地区の財産である芝風致地区内の緑や風格ある景観、オープンスペース等をいかしたまちづくり
■ まちづくりの方向性
(1)
・新橋・浜松町周辺での多様な商業・業務機能の集積による活力とにぎわいのあるまちづくりの推進
・新橋駅周辺等では、老朽化した小規模建築物の更新と都市・生活基盤の一体的な整備
土地利
用・活用 ・芝・三田周辺での商店のにぎわいと住宅が共存した、安全・安心に住み続けられるまちづくり
・芝一丁目周辺における地域主体のまちづくり活動の推進
・環状第2号線及び虎ノ門周辺、竹芝周辺をはじめとする、エリアマネジメント活動の推進
・環状第2号線周辺地区及び田町駅西口・札の辻交差点周辺地区でのまちづくりガイドラインの運用、
新たな地域の機運にあわせたまちづくりガイドラインの策定
(2)
・区民、事業者、関係機関等と協働した防犯活動
住宅・生活
環境・防犯
(3)
・環状第2号線や地下鉄新駅、BRT等を軸にした交通網の充実
道路・交通 ・新橋駅、浜松町駅、田町駅、地下鉄新駅など、拠点となる駅における交通結節機能の強化
・補助第7号線の計画的な整備の推進と環状第3号線、補助第4号線の早期事業化に向けた関係機関
との調整
・主要な駅及びその周辺における面的なバリアフリーの推進や、陸・海・空の玄関口として、誰もが
移動しやすい環境づくりの推進
・公共交通の利用時・乗継時の利便性向上や、自転車シェアリング等の導入による、徒歩や自転車で
の移動の快適性・回遊性向上
・JR 駅周辺の放置自転車対策における、駐輪場の本格整備の推進と、開発計画地での駐輪・駐車場設
置の適正配置とともに、暫定駐車場や放置自転車禁止区域の設定も含めた対策の推進
(4)
・芝公園や旧芝離宮恩賜庭園の緑の拠点の保全と、未開設部分の都市計画公園の整備促進に向けた関
緑・水
係機関との調整、拠点を中心とした緑のネットワークの形成
・新橋、虎ノ門、浜松町周辺の商業・業務地における、災害時にも都市活動の維持・継続が図られる
(5)
市街地の形成
防災
・主要な駅及びその周辺における、災害時の帰宅困難者対策の推進、都市再生安全確保計画の策定等、
地域と事業者が一体となったエリア防災の取組
・芝・三田周辺における、市街地再開発事業や細街路拡幅整備等による、市街地の防災性向上
・新橋周辺などの木造建築物が多い地域における、不燃化、耐震化、細街路整備の推進
12
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
麻布地区
(8)
・六本木交差点周辺や六本木・虎ノ門地区等において、今後進められる開発を契機にした国際色豊か
国際化・観
なまちの雰囲気をいかした国際的な水準の業務、商業、宿泊、都市型住宅等の集積による、質の高
光・文化
いビジネス・居住環境の整備
・六本木周辺でのアート関連施設や麻布十番等での個性的・先進的な店舗等、新たな観光資源の発掘
と地区のブランド力の強化
<地区の主な特性>
・港区に所在する大使館の6割が麻布地区にあり、外国人も5地区の中で最も多く、国際色が豊かである。
・六本木など観光地としても人気が高く外資系企業も多く集積する商業・業務地や、元麻布など良好な住宅
地を中心とした低層建物が多い地域、麻布十番や東麻布など古くから続く商店街などが共存している。
・道路網は不整形で細街路が多く、交通利便性や防災性の面から改善が必要なエリアがある。
・区民一人あたりの公園緑地面積が最も少ない地区である。
・区民からは、繁華街の防犯、防災対策の推進、道路や交通施設のバリアフリー化が期待されている。
<地区の現状と主な特性>
<地区の課題>
・国際色豊かなまちの雰囲気や、にぎわいのある商業・業務地と落ち着いた住宅地とが共存する市街地の特
性をいかしたまちづくり
・六本木駅や麻布十番駅などの鉄道駅周辺の防犯対策、地域間の移動の利便性向上とバリアフリー化
・元麻布・南麻布など住宅地の細街路の拡幅等による市街地の防災・交通の安全性向上
・区民・事業者等、地域で生活・活動する人々の連携により、地区の特性に応じた景観形成、緑地保全・緑
化の推進や、美化・防犯活動等の展開
■まちづくりの方向性
(1)
・六本木周辺における国際色豊かな商業・業務・交流機能の集積と、麻布周辺における安全・安心・
土地利
快適な居住機能を共存させ、多くの人が集うまちづくりの推進
用・活用 ・六本木三丁目、麻布十番周辺における地域主体のまちづくり活動の推進
・六本木・虎ノ門地区でのまちづくりガイドラインの運用、新たな地域の機運にあわせたまちづくり
ガイドラインの策定
(2)
・麻布周辺における、落ち着いた住宅地の環境の維持・保全と、地域住民が安心して住み続けられる
住宅・生活
地域コミュニティの形成
環境・防犯 ・六本木周辺における美化・防犯活動等の推進、六本木三丁目児童遊園とその周辺を含めた環境改善
(3)
・六本木駅や麻布十番駅周辺を中心とした道路環境整備とバリアフリーの面的整備の推進
道路・交通 ・補助第7、9、10 号線の計画的な整備の推進
・公共交通の利用時・乗継時の利便性向上や、自転車シェアリング等の導入による、徒歩や自転車で
の移動の快適性・回遊性向上
(4)
・有栖川宮記念公園の緑の拠点や古川を中心とした既存の緑と水のネットワークの形成
緑・水
・六本木周辺の大規模開発の機会を捉えた、緑の保全・創出による緑のネットワークの形成
(5)
・六本木交差点周辺や六本木・虎ノ門地区等における災害時にも都市活動の維持・継続が図られる市
防災
街地の形成
・六本木駅周辺における、災害時の帰宅困難者対策の推進、都市再生安全確保計画の策定等、地域と
事業者が一体となったエリア防災の取組
・元麻布等での大雨によるがけ崩れの発生を防止するため、がけや擁壁の安全性向上
・古川周辺の都市型水害への対応
・老朽マンションの耐震化・建替えの促進、細街路の拡幅等による市街地の安全性向上
(6)
・みどりを中心とした有栖川宮記念公園周辺景観形成特別地区の景観や、大使館が醸し出す風格ある
景観
まち並み、古川の水辺等、地区の特性に応じた景観形成
(7)
・六本木交差点周辺や虎ノ門・六本木地区等での大規模開発等の機会を捉えた様々なエネルギーのベ
低炭素化
ストミックスやICTを活用したスマートエネルギーネットワークの構築による、地域全体のエネ
ルギー効率の向上
13
第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
赤坂地区
(6)
景観
(7)
低炭素化
(8)
国際化・観
光・文化
<地区の主な特性>
・赤坂周辺においては大規模開発に伴い人口が増加しているが、青山周辺においては、人口減少が進行して
おり、一方で高齢者人口は増加している。
・外堀通り、青山通り沿いの外資系企業や最先端の文化や情報を発信する店舗・事務所等が多く集積する商
業・業務地と、街区内の低層建物中心で住宅と商業が共存するエリアに大別される。
・赤坂御用地や青山霊園などのまとまった緑や、公園・寺社等の斜面緑地があり、5地区の中で最も緑被率
が高い。
・老朽マンションなど建築時期の古い建物が多く、避難所周辺において細街路が多い。
・区民からは、歩きやすい歩行空間の整備、地域コミュニティの活性化、住宅地での店舗との共存が期待さ
れている。
・青山通り周辺、神宮外苑銀杏並木周辺、外堀周辺の景観形成特別地区を中心とした質の高い景観の
形成
・先進技術の導入やエネルギー使用の効率化等、建築物等の環境性能向上
・青山通り周辺や赤坂周辺でのアート関連施設や個性的・先進的な店舗等、新たな観光資源の発掘と
地区のブランド力の強化
・赤坂周辺における歴史・文化資源をいかしたまちづくりの推進
・国立競技場の建替えを契機とした周辺整備とレガシーとしてのさらなる展開
<地区の現状と主な特性>
<地区の課題>
・オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした、青山通りや神宮外苑銀杏並木沿いを中心とした気
品とにぎわいある街並みをいかしたまちづくり
・落ち着いた住宅地の環境の維持・保全と、地域との共存・発展に配慮した開発の誘導
・赤坂周辺における歴史・文化をいかしたにぎわい創出
・青山周辺における高齢者人口の増加への対応
・バリアフリーの推進や歩道等の整備により、誰もが移動しやすい環境づくり
・地域住民が安心して住み続けられる地域コミュニティの形成、生活利便施設の誘導
■まちづくりの方向性
(1)
・外堀通りや青山通り、神宮外苑銀杏並木沿いを中心とした、商業・文化等の集客施設及び業務機能
土地利
の集積をさらに促進するとともに、ミッドタウン等の既に都市型観光資源となっている拠点との回
用・活用
遊性を高め、買い物客に加えて国内外からの観光客も来街する魅力あるまちを形成
・赤坂通り周辺における地域主体のまちづくり活動の推進
・青山通り周辺地区でのまちづくりガイドラインの運用、新たな地域の機運にあわせたまちづくりガ
イドラインの策定
(2)
・落ち着いた住宅地の環境の維持・保全と、地域住民が安心して住み続けられる地域コミュニティの
住宅・生活
形成
環境・防犯 ・青山周辺における居住機能の整備、増加する高齢者に対応する生活環境整備
・区民、事業者、関係機関等と協働した地域安全・防犯活動
(3)
・赤坂駅・青山周辺のバリアフリーの面的整備の推進
道路・交通 ・補助第4号線の早期事業化に向けた関係機関との調整
・公共交通の利用時・乗継時の利便性向上や、自転車シェアリング等の導入による、徒歩や自転車で
の移動の快適性向上
(4)
・青山公園や明治神宮外苑、赤坂御用地の緑の拠点を中心とした緑のネットワークの形成
緑・水
(5)
・老朽マンションの耐震化・建替えの促進
防災
・赤坂周辺の商業・業務地における、災害時にも都市活動の維持・継続が図られる市街地の形成
・主要な駅及びその周辺における、災害時の帰宅困難者対策の推進、都市再生安全確保計画の策定等、
地域と事業者が一体となったエリア防災の取組
・外堀通り沿道における、地下鉄駅や地下街等での大雨時の浸水対策
・赤坂周辺等での大雨によるがけ崩れ等の発生を抑制するため、がけや擁壁の安全性向上
・南青山三・四・五丁目周辺等における細街路拡幅等による安全性確保
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第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
・老朽マンションの耐震化・建替えの促進
・白金台地周辺の急傾斜地における安全性の向上
(6)
・品川駅・新駅周辺景観形成特別地区の景観形成
景観
・泉岳寺等の歴史・文化資源を核とした景観の保全・形成と、良好な住環境の維持・保全
・古川の水質、周辺環境の改善による魅力ある景観の形成
(7)
・品川駅周辺や白金周辺等における大規模開発等の機会を捉えた、さまざまなエネルギーのベストミ
低炭素化
ックスやICTを活用したスマートエネルギーネットワークの構築による、地域全体のエネルギー
効率の向上
・先進技術の導入やエネルギー使用の効率化等、建築物等の環境性能向上
(8)
・広域的な交通結節拠点として、品川駅及び JR 新駅周辺における質の高い業務、商業、交流、宿泊、
国際化・観
観光、居住等の都市機能の集積による、国際ビジネス拠点・居住環境の整備
光・文化 ・神社・仏閣など歴史・文化資源等の観光資源としての魅力向上
高輪地区
<地区の主な特性>
・昼夜間人口比率が低く、住宅地が地区の多くを占めることから、住宅地としての特性が強い地区であり、
白金や高輪一、二丁目などでは古くから続く商店がなどが共存している。
・白金や白金台周辺は、木造建物が多く細街路が多いことから、災害発生時に緊急車両の動線の確保や延焼、
建物倒壊などによる被害が懸念されている。
・白金周辺は、高齢者住宅が多く、高齢者人口がもっとも多い地区である。
・崖線の斜面緑地等まとまった緑が多く、港区の中でも緑が豊富な地区であり、緑地保全・緑化がバランス
よく行われている。
・高輪・白金台周辺には歴史的建造物が多く、坂道や閑静な住宅地が融合した良好な景観を形成している。
・区民からは、地区内の移動利便性の向上や、今後予定される大規模開発による住環境のさらなる向上等が
期待されている。
<地区の現状と主な特性>
<地区の課題>
・広域的な交通結節点となる品川駅及び新駅周辺における、東京の玄関口としてふさわしい基盤整備と多様
な都市機能の集積の誘導
・斜面緑地等の特色ある緑地の保全による、緑が多く落ち着きのある住宅地の環境の維持・保全と、地域と
の共存と発展に配慮した開発の誘導
・公共交通網の充実、交通バリアフリーの推進など、多様な手段の活用による、地域交通利便性の向上
・木造建物や細街路が多い地域の防災性向上、急傾斜地の安全性向上
■まちづくりの方向性
(1)
・緑が多く落ち着きのある住宅地の環境の維持・保全と、地域環境の向上・発展に寄与する開発の誘
土地利
導
用・活用 ・幹線道路及び JR 新駅周辺における、大規模な街区再編及び市街地整備を契機にした、業務・商業・
交流・宿泊・居住等の多様な都市機能の集積
・白金一丁目、白金高輪駅、泉岳寺周辺における地域主体のまちづくり活動の推進
・品川駅・田町駅周辺でのまちづくりガイドラインの運用、新たな地域の機運にあわせたまちづくり
ガイドラインの策定
(2)
・落ち着いた住宅地の環境の維持・保全と、地域住民が安心して住み続けられる地域コミュニティの
住宅・生活
形成
環境・防犯 ・区民、事業者、関係機関等と協働した地域安全・防犯活動
(3)
・広域的な交通結節拠点となる品川駅及び JR 新駅周辺の基盤整備とそれに併せた道路交通の円滑化
道路・交通 ・道路整備や公共交通網の充実、交通バリアフリーの推進など多様な手段の活用による、地域交通利
便性の向上
・白金高輪駅や泉岳寺駅周辺におけるバリアフリーの面的整備の推進
・環状第4号線、放射第3号線、補助第 11 号線・14 号線の早期事業化に向けた関係機関との調整
(4)
・自然教育園や寺社、学校などの大規模な緑地や斜面緑地等の、道路や地形を生かしたみどりのネッ
緑・水
トワークの形成と公園機能の拡充
・三田台公園等の未開設部分の都市計画公園の整備促進
・白金高輪駅周辺及び新駅周辺開発を見据えた、災害時の帰宅困難者対策の推進、都市再生安全確保
(5)
計画の策定等、地域と事業者が一体となったエリア防災の取組
防災
・白金台周辺などの木造建築物が多い地域における、不燃化、耐震化、細街路整備の推進
・谷地などの都市型水害対策の推進
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第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
芝浦港南地区
<地区の主な特性>
・人口は、子育て世帯を中心に、平成 18 年に比べ2倍に急増している。
・工業用地から住宅・商業用地への土地利用転換が進み、建物の高層化が進んで
いる。
・道路は広幅員で整備されており、台場とはレインボーブリッジにより結ばれて
いる。
・緑被率がもっとも低い地区である。
・区民からは、地域資源である水辺のより一層の活用が求められている。
<地区の課題>
・大規模開発を契機とした、急激な人口増加に対する安全・安心で暮らしやすい
生活環境の整備
・広域的な交通結節拠点となる品川駅周辺における、多様な都市機能の集積と景
観に配慮した建築物・基盤整備の推進、駅前及び周辺の交通処理
・災害時における、津波による浸水や液状化、交通機関遮断による台場の交通ア
クセスと帰宅困難者対策
・大規模開発と連携した緑の創出と利活用
・水質改善をはじめ、運河や水辺のにぎわい創出や生物多様性に配慮した、活気
ある魅力的な空間づくり
■まちづくりの方向性
(1)土地利用・活用
・大規模な街区再編及び市街地整備を契機にした、業務・商業・交流・宿泊・居住等の多様な都市機能の集積
・品川駅・田町駅周辺でのまちづくりガイドラインの運用、地域の機運にあわせたまちづくりガイドラインの策定
(2)住宅・生活環境・防犯 ・急激な人口増加に対応した、地域コミュニティの形成による安心して生活できる環境づくり
・区民、事業者、関係機関等と協働した防犯活動
(3)道路・交通
・広域的な交通結節拠点となる品川駅及び JR 新駅周辺の基盤整備
・田町駅周辺におけるバリアフリーの面的整備の推進、芝地区・高輪地区との東西アクセスの向上
・水上交通(舟運)を含めた可能性の検討
(4)緑・水
・地域資源としての水辺の活用のための運河沿い緑地連続化の推進、運河・お台場の水質改善
・芝浦中央公園など大規模な緑の創出と多様な活用
・交通結節点となる品川駅周辺及び台場駅周辺における、災害時の帰宅困難者対策の推進、都市再生安全確保計画の
(5)防災
策定等、地域と事業者が一体となったエリア防災の取組
・津波による浸水や液状化への対応、高層建築物特有のリスクへの対策
・橋りょうの耐震化や公園の防災機能の向上
(6)景観
・品川駅・JR 新駅周辺のまちづくりを誘導する景観形成
・臨海部の水辺の地域特性をいかした景観形成
(7)低炭素化
・品川駅周辺など大規模開発を契機にした、最先端技術の導入や再生可能エネルギー等を活用した環境負荷低減のま
ちづくりの推進
・田町駅東口周辺のスマートエネルギーネットワークをモデルとしたまちづくりの拡充
(8)国際化・観光・文化
・広域的な交通結節拠点である品川駅周辺における、観光・交流機能を備えたまちづくりの推進
・水辺を活用したさらなるにぎわいの創出と、観光のほか災害時の活用も含めた舟運等をいかした基盤の整備
<地区の現状と主な特性>
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第3回港区まちづくりマスタープラン検討委員会
4 まちづくりの実現に向けて
まちづくりマスタープランに示したまちの将来像を実現していくために、以下の点を重視してまちづくり
を進めていきます。
①地域主体のまちづくり
・まちづくり条例の活用、地域からのきめ細やかな計画の策定
・まちづくりガイドラインの策定・運用
・企画・構想段階からの区民等の参画推進
・エリアマネジメントなどの手法による、開発事業が中心となった周辺のまちと一体となった地域
価値の持続的な向上
②協働体制の構築
・区民、区、企業等の役割、協働体制の構築
③ハードとソフトが一体となったまちづくりの展開
・地域コミュニティ活性化による地域防災力、防犯力の向上
・NPOや事業者、エリアマネジメント組織等との連携によるハードをいかすまちの維持管理・運
営の展開
④まちづくり人材の発掘・育成
・まちづくりや地域におけるまちの魅力発掘などに関する講座・活動
・学生やプロボノ(社会人の専門性をいかした地域貢献)人材の発掘・活用
⑤個別計画等の見直し及びまちづくりマスタープランの改定
・まちづくり関連の個別計画及び個別の都市計画・事業について、状況の確認・評価を行い、結果
を個別計画の見直しに反映
・中間年次(平成 38 年度)において、社会経済状況や区のまちづくりを取り巻く状況の変化をふま
え、必要に応じてまちづくりマスタープランの適時適切な見直し
(下線部:変更・追加した点)
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