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第1回 神戸市借上市営住宅懇談会 神戸市借上市営住宅懇談会 議 事 録

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第1回 神戸市借上市営住宅懇談会 神戸市借上市営住宅懇談会 議 事 録
第1回
神戸市借上市営住宅懇談会
議
日
時
:
事
録
平成25年1月21日(月)
16:55~19:00
場
所
:
センタープラザ西館6階
15号室
神戸市都市計画総局住宅整備課
- 開
1
会
開
-
会
●三木担当部長
お忙しい中、本日はお集まりいただき、ありがとうございます。
それでは、ただいまから「第1回
2
神戸市借上市営住宅懇談会」を開催いたします。
あいさつ
●三木担当部長
まず、都市計画総局住宅部長 遠藤よりごあいさつを申し上げます。
●遠藤住宅部長
住宅部 長の 遠藤 でござ います 。本 日は 神戸市 借上市 営住 宅懇 談会の 開催に あた り、
お忙し い中 お集ま りい ただき 、あ りがと うご ざいま す。 一言ご 挨拶 させて いた だきま
す。
先生方 にお かれ まして は、大 変お 忙し い中、 当懇談 会の 委員 にご就 任いた だき まし
たこと に厚 くお礼 申し 上げま す。 ありが とう ござい ます 。また 本日 の懇談 会の 設置・
開催に あた りまし て、 中村副 市長 より市 長に 代わり まし て、ぜ ひ先 生方に ご挨 拶をさ
せてい ただ き、そ の上 で委嘱 状を お渡し した いと承 って ござい ます 。公務 の関 係で懇
談会の 後半 になろ うか と思い ます が、必 ず参 じると 承っ ており ます 。よろ しく お願い
したいと存じます。
神戸市 の借 上市 営住宅 に関し ては 、後 ほど本 日の資 料中 で詳 しく説 明させ てい ただ
きます が、 阪神・ 淡路 大震災 によ り、特 に市 街地に おい て多く の市 民が住 宅を 失いま
した。 早急 かつ大 量に 住宅を 供給 すると いう 大命題 の下 、20年 の期 限で当 時の 公団、
民間住 宅、 神戸市 住宅 供給公 社か ら市が 住宅 を借り 上げ まして 、緊 急的に 市営 住宅と
して供 給を してま いり ました 。し かし現 在、 震災か ら18年経過 しま して、 借上 住宅を
緊急的 措置 として 導入 した目 的と 現状に 乖離 がある こと 、財政 負担 が大き いこ と、公
平性を 確保 すべき であ ること 、こ ういっ た観 点から 住宅 の所有 者と 市の契 約に 従って
20年と いう 期間の 到来 によっ て順 次返還 して いくと いう のが、 神戸 市の基 本的 なスタ
ンスでございます。
所有 者へ の返 還に向 け て入 居者 の方 々には 、 すで に早 い段 階から お 知ら せす ると と
も に 、一 人一 人の 事情を 十 分に 把握 して 、また 、 福祉 部門 とも 連携し な がら 丁寧 で き
め 細 かい 対応 を行 い、希 望 にそ った 地域 の市営 住 宅に 住み 替え ていた だ ける よう 努 め
て お り、 でき るだ け無理 の ない 住み 替え と居住 の 安定 を図 って いると こ ろで ござ い ま
す 。 しか しな がら 、そう し た取 り組 みの 中で、 入 居者 の方 から 生の声 を お聞 きし て い
く中で、移転に対する不安の声もお聞きしているところでございます。
また、市会の方からも4会派から移転の住宅の確保について配慮すること、それと移
転困難な高齢者・障害者等について配慮することの2点について、改めて申入れを受け
た と ころ でご ざい ます。 こ うし た状 況を 踏まえ て 、市 長か ら大 至急有 識 者の 方に お 願
い を 申し 上げ 、第 三者委 員 会を 設置 し、 特に移 転 に配 慮を 要す る者の 住 み替 えに か か
る 施 策に 関し て、 専門的 な 見地 で幅 広い ご意見 を いた だく よう にと指 示 がご ざい ま し
た 。 本日 、委 員の 先生方 の ご理 解を いた だきま し て、 この 懇談 会の開 催 の運 びと な り
ま し た。 急な お声 がけに も 関わ りも せず 、ご高 配 賜り まし たこ とに改 め てお 礼申 し 上
げます。
また、 懇談 会で のご意 見を踏 まえ 、神 戸市と しての 方針 を固 めてい くわけ です が、
1
できる だけ 早期に 方針 の決定 をし てまい りた いと考 えて おり、 今後 少し頻 度を 高く開
催をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
今日は第1回目ということで、資料で神戸市の借上市営住宅の経緯とこれまでの対応
を 中 心に ご用 意し てござ い ます 。今 後検 討に際 し 、必 要な 資料 等はで き るだ けご 提 示
を し てま いり たい と考え て おり ます ので 、ご指 示 をい ただ けれ ばと思 い ます 。そ れ で
は 、 貴重 なご 意見 をいた だ くよ うお 願い 申し上 げ まし て、 私の 挨拶と さ せて いた だ き
ます。よろしくお願いします。
3
出席者紹介
●三木担当部長
本 日出席いただ いている委員の 皆様と 我々事務局をご 紹介さ せていただきま す。お
手元の 資料 、議事 次第 の次に 資料 一覧、 その 次に委 員名 簿がご ざい ます。 五十 音順で
ご紹介させていただきます。
桃山学院大学社会学部教授の石田易司委員でございます。
弁護士の大内麻水美委員でございます。
神戸市社会福祉協議会常務理事の中西光政委員でございます。
関西大学社会学部教授の松原一郎委員でございます。
神戸大学名誉教授の安田丑作委員でございます。
こ の委員の中か ら座長を指名さ せてい ただきたいと思 います 。次のページに 、この
神戸市借上市営住宅懇談会開催要綱があり、第3条で「都市計画総局長は、委員の中か
ら座長 を指 名する 。」 という こと でござ いま す。神 戸市 としま して 、安田 委員 に座長
をしていただきたいと考えています。よろしくお願いいたします。
続きま して 、事 務局の ご紹介 をさ せて いただ きます 。先 程の 名簿を 見てい ただ きた
いと思います。
先程ごあいさつさせていただきました住宅部長の遠藤でございます。
都市計画総局の住宅整備課計画調査担当課長の上山でございます。
住宅政策課長の中原でございます。
住宅部住宅整備課調査係長の草場でございます。
現在、 会議 があ るとい うこと で少 し遅 れてい ますが 、保 健福 祉局高 齢福祉 部の 上田
介護保険課長と、障害福祉部の今西障害福祉課長が後ほど参ります。
4
資料説明
●三木担当部長
ここから進行を安田座長にお願いしたいと思います。
この会 議は 先程 の要綱 を見て いた だき ますと 、第5 条「 懇談 会の会 議は、 公開 しな
い。」 とい うこと でご ざいま す。 非公開 とい うこと で考 えてい ます 。そし て、 ご意見
をいた だく 会を何 回か 開催さ せて いただ き、 最後に 神戸 市が委 員の 皆様か らご 意見を
いただ いて 、方針 を決 定した 後、 すべて 公開 という よう なこと で取 り扱い たい と考え
ています。
それでは、安田座長、よろしくお願いいたします。
●安田座長
この借 上市 営住 宅が導 入され た当 時、 震災直 後のす まい 再生 懇談会 でした か、 それ
に関わ らせ ていた だい て、そ の後 のすま い審 議会の 会長 をして いた ことも ござ いまし
て、事情をよく知っているだろうということで、座長に指名いただいたと思います。
2
今、こ の懇 談会 につい てお話 があ りま したけ れど、 議事 録に ついて は、ど うい うふ
うにされるのか、先にちょっとお聞きしておきたいと思います。
●三木担当部長
議事録については、すべてそのまま公開をいたします。
●安田座長
1対1 のや りと りとさ れるの か、 それ とも骨 子にな る議 事の 項目ご とに整 理さ れる
のか、そのあたりはどうなのでしょうか。
●三木担当部長
基本的にはすべて公開ということで考えております。
●安田座長
わかりました。
最初に 、皆 さん 、いわ ゆる20年問 題の 借上市 営住宅 とい う制 度運用 の中で どの よう
な解決 策が 見出せ るの か、な かな か大変 な作 業にな ろう かと思 いま すが、 今日 は借上
制度自 身の 問題、 ある いは遠 藤住 宅部長 から ご挨拶 があ りまし たが 、様々 な問 題やそ
の背景 とい ったよ うな ことに つい ての共 通の 理解と いい ますか 、共 通の認 識に 立ちた
いとい うこ とで、 今日 は結論 を見 出さな くて も、問 題が どのあ たり にある のか という
ことを 共有 できれ ばと 思いま すの で、忌 憚の ないご 発言 をいた だけ ればと 思い ます。
どうぞよろしくお願いします。
それで は、 資料 の説明 をして いた だい て、そ の後、 皆さ んか らの御 意見な どを お聞
きしたいと思います。
それでは、資料説明をお願いします。
●上山担当課長
私から説明させていただきます。
まず資料1については、1ページの3の部分を再確認ということでさせていただきます。
現在、借上市営住宅は3,000世帯弱が入居中です。これについては、先程安田座長から
説明を 頂き ました よう に、20年前 の契約 に従 って返 還し ていく とい うのが 神戸 市の基
本方針 です 。その 理由 として は3点ほど あり ます。 まず 1点目 で、 入居者 の入 替わりに
伴い、 復興 住宅の 目的 と現状 が乖 離して いま す。何 かと いいま すと 、もと もと 借上復
興住宅 の制 度とい いま すのは 、ほ ぼ全員 被災 された 方が 入居さ れて いたの です が、そ
れ以降 転居 等で退 去さ れた場 合、 空き家 のま ま放っ てお くのは 非常 に無駄 です ので、
その後 、一 般の公 募に 回して いっ たとこ ろ、 当然震 災か ら時間 の経 過に伴 い、 被災さ
れてい ない 方がど んど ん入っ てき たとい うこ とです 。現 在3分 の1程 度の方 が被 災され
ていな い方 になっ てい ます。 本来 あるべ き復 興住宅 の目 的から 乖離 しつつ ある という
ことが1点目です。
2点目としては、財政負担の問題があります。現在、年間大体24億円の財政負担を行
なっております。
3点目として、公平性ということで、自力で住宅を確保するなど借上住宅に入居され
ていな い方 々との 公平 性や、 入居 の期限 がな い郊外 の市 営住宅 に入 居され た方 々との
公平性 など があり ます 。そう いっ た公平 性の 確保と いっ たこと から 、神戸 市と しては
この間20年 で返還 して いただ くと いうこ とで 、他の 市営 住宅に 転居 してい ただ く、そ
ういった方針で今現在動いています。
資料2について、借上市営住宅の所在を所有者別にしたものです。右下に凡例がござ
います よう に、ま ず赤 いもの がURから借 りて いるも ので 「バラ 返し 可能」 と書 いてい
ます。 何か といい ます と、URの約500戸の 住 宅につ いて は、借 りる ときに 1棟 借りでは
3
なくて、一部分のみを借りているというものです。例えば、1棟100戸のUR住宅があっ
た場合 、そ のうち の50戸だけ を市 営住宅 とし て借り 上げ て、残 る50戸につ いて はURの
直営の賃貸住宅といったものがございます。
基 本的 にその よう なバラ で借 りてい るも のにつ いて は、神 戸市 の方で 空き 家が発生
した場合はURへ返還ができるといった契約を結んでいるもの、これが大体500戸程度ご
ざいま す。 その下 の黄 色の部 分が ありま すが 、これ もURから借 りて いる住 宅で ござい
ますが 、こ れにつ いて は1棟 で借 りてい ると いうこ とで 、空き 家が 発生し た場 合でも、
その空き家部分をURに返還することができません。あくまで1棟丸々20年間借り続けな
ければいけないというもので、これがUR分で1,458戸です。水色の部分ですが、これは
民間から借りている物件です。76住宅ございまして1,526戸です。民間についてはすべ
て1棟借りですので、空き家が出た場合でもオーナーに返還することができません。た
だ、民 間の 場合は 1棟 借りで はあ るので すが 、住宅 によ っては 店舗 が1階 に入 っている
住宅、オーナーの所有物件、オーナーの住宅と区分所有になっているものがあります。
したがって、オーナーの居宅とか店舗を除いた部分については、すべて1棟借りという
形式で す。 それか ら濃 い青の 部分 ですが 、こ れは当 時、 神戸市 住宅 供給公 社か ら借り
ていた 物件 で、今 現在 は「神 戸す まいま ちづ くり公 社」 という こと で所有 形態 は変わ
っていますが、4団地の259戸あります。これらを地図に落としたものが資料2です。真
ん中の 少し 左の兵 庫区 ・長田 区あ たりが 、物 件的に も戸 数的に も非 常に集 中し ている
という こと がわか るか と思い ます 。垂水 区・ 西区に つい ては、 借上 市営住 宅は 現在あ
りません。北区については次の表にありますように、西鈴蘭台南住宅ということで1
棟だけ です 。基本 的に は六甲 山よ り南側 の被 害が非 常に 大きか った ところ 、そ こが借
上市営住宅の集中しているところです。
続きまして、資料4に移らせていただきます。資料4は2枚ございますが、これについ
ては借上市営住宅の一覧表です。所有形態別、右から4行目に所有者の欄がありまして、
UR、民 間と いう所 有形 態別で す。 大部分 が民 間の所 有物 件です 。そ れぞれ の管 理戸数
ということでURであれば100戸を超えているものもありますが、民間賃貸の場合は、一
番小さいものでは5戸とかといった非常に小さな住宅もございます。一番右端にそれぞ
れの住宅ごとの返還の契約が満了する時期を記載しています。右から3行目は協定書と
いうこ とで 、例え ばAとかDとか 書いて あり ますが 、こ れは何 かと いいま すと 、URから
借りて いる 物件に つい て、20年間 の契約 を結 んでい るの ですが 、そ の契約 を結 ぶより
前の段 階で の協定 書と いうの を住 宅ごと に結 んでい ます 。この 協定 書の内 容が いろい
ろ違いまして、後ほど説明させていただきますが、協定書の種類ごとにAから順番に書
いています。
その協 定書 の内 容が資 料5で す。 資料5ではURのすべ ての 物件 を記載 してい ます 。例
えば、 資料 の一番 上、 契約形 態の 一番左 端に A【住 戸単 位返還 可】 と書い てい ますが、
先程のバラ借り・バラ返しができる部分です。ここの住宅については空き家が出れば、
1戸1戸の単位でURの方へ返還していくことができる物件です。
一番下 です が、 C【1 回のみ 延長 可】 という ことで 、本 来の 契約は20年な ので すが 、
1回に 限っ てこの 契約 を延長 する ことが でき るとい う契 約にな って います 。契 約形態D
は借り上げを継続前提のような文言が入っており、Dの右から2つ目の欄が協定書です。
一番右 端が 契約書 です べて20年間 ですが 、こ のDの 右か ら2つ 目の 協 定書の とこ ろを見
ていただきたいのですが、第2項のところです。「前項の賃貸借契約期間が終了した後
においても、乙(神戸市)は、当該住宅を借上市営住宅として借り上げるものとする。
また、将来において状況により、甲乙協議の上、当該住宅を甲(UR)から乙(神戸市)
4
へ譲渡できるものとする。」という協定になっています。
そ の 下 の Eで す が 、 Eの 協 定 も Dに 似 通 っ て い る の で す が 、 Eの と こ ろ の 協 定 書 の 第 2
項です が、 「前項 の賃 貸借契 約期 間が終 了し た後に おい ても借 り上 げを継 続す ること
を基本 とし 、その 取扱 いにつ いて は、前 項の 賃貸借 期間 の終了 に先 立ち、 事前 に甲及
び乙は 協議 するも のと する。 また 、将来 にお いて状 況に より、 甲乙 協議の 上、 当該住
宅を甲から乙へ譲渡できる。」というふうな文言になっています。
一番下 のFです が、物 件は一 つし かあ りませ んが、 Fに つい ても協 定書の 第2項で す。
「前項 の賃 貸借契 約期 間が終 了し た後に おい ても、 乙( 神戸市 )は 当該住 宅を 借上市
営住宅として借り上げるものとする。」というふうな文言になっています。
先程説明させていただきましたように、いずれの場合であっても契約書については、
すべて20年で切るという契約の内容になっています。このDの物件をもう一度見ていた
だきた いの ですが 、Dの物件 で上 から2つ目 ですが 、フ レール 魚崎 中町住 宅と いうのが
あるか と思 います が、 管理戸 数は25戸で すが 、その うち16戸が グル ープホ ーム 、認知
症高齢 者用 のグル ープ ホーム とい うこと で特 殊な形 態、 構造そ のも のも大 変特 殊な構
造になっています。それから、Dの一番下の部分ですが、フレール離宮西町住宅とあり
ますが 、こ れにつ いて も全体 の管 理戸数 は18戸です が、 そのう ちの 12戸部 分が グルー
プホームということで、残る6戸についてはシルバーハイツという特殊なものになって
います。Fの一物件、ルゼフィール中道住宅とありますが、これについてもシルバーハ
イツの形式になっています。
●安田座長
グループホーム、シルバーハイツについての説明はよろしいですか?
●石田委員
こ の12戸 とか 、16戸とか いうの は16人、 1人ず つ1戸 ずつ に住 ん でいる という 解釈な
のか、その16戸のところに8人か9人ずつ住んでいるということですか?
●上山担当課長
16戸は 、部 屋そ のもの は1戸 1戸 別です ので、16戸分 でマ ック スに入 居され れば16世
帯が入 る。 ここの グル ープホ ーム は非常 に特 殊な形 態を してい まし て、も とも とは借
上市営 住宅 という 入居 ですが 、入 居者が 退去 した場 合、 市営住 宅と して募 集す るので
なくて 、現 に運営 して いる社 会福 祉法人 に目 的外使 用許 可とい うこ とで法 人に 貸して
います 。法 人が入 居者 を募集 する という こと で、神 戸市 として は法 人から 賃料 をいた
だいて いる という 特殊 なもの で、URを含 めた ら4者 契約 の格好 にな ってく るの ですが、
特殊な構造になっています。
資料6のカ ラー 刷りの パンフ レッ トで すが、 平成22年の 8月 に市営 住宅マ ネジ メン ト
計画、 これ は借上 市営 住宅だ けで はなく て、 市営住 宅全 体の今 後の 計画を どう してい
くのか とい うこと を解 説した パン フレッ トで す。そ の裏 側を見 てい ただき たい です、
そこに 「借 上住宅 につ いて」 とい うこと を書 かせて いた だいて いま すが、20年 間で借
りてい ると か、契 約通 り返還 して いく必 要が あるの で、 入居者 につ いては 、他 の市営
住宅をあっせんし、住み替えをしていただきたいというふうなことを書いています。
この パン フレ ットに つ いて は個 別に 配付を さ せて いた だき ました が 、す ぐ後 の白 黒
の「パンフレットの配付について」という1枚ものの紙があると思うのですが、これに
つ い ては 各住 宅の 掲示板 に 張ら せて いた だきま し た。 ちょ うど 真ん中 あ たり に、 借 上
住宅ですので返還時期、この例でいいますと、平成30年7月が返還時期ということも明
示させていただいております。
●安田座長
5
これが最初のアナウンスですか?
●上山担当課長
そうです。最初の告知です。
●遠藤住宅部長
計画を策定したのは平成22年6月。
●上山担当課長
そうです。策定は平成22年6月で、パンフレットを作成したのが8月です。
●安田座長
よろしいですか?
●上山担当課長
資料9ですが、住み替えに関する調査票です。これについては、返還期限が早い住宅
につい ては 詳細な 意向 調査を して いくと いう 方針で 臨ん でいま して 、返還 時期 が一番
早いの はキ ャナル タウ ンウェ スト 住宅な ので すが、 そこ の1号 棟か ら5号 棟に ついてだ
け、今 現在 この詳 細な 意向調 査を させて いた だいて いま す。ど この 部分が 特に 詳しい
のかといいますと、真ん中から下、氏名の欄が6段あるかと思うのですが、そこの右側
ですね。入居者の状況、例えば「身障
級(
障害)」、その右下「要支援(1・2)」
「要介護(1・2・3・4・5)」、またその下 の「通学している学校」とか、「通院して
いる病 院、 利用し てい る介護 サー ビス」 とい ったこ とも 詳細に お聞 きし始 めた という
ことで、現在は約200世帯の調査は終了しています。
●石田委員
これは1戸1戸に書いてもらうということではなく、誰かがまとめて書く形ですか?
●上山担当課長
1世帯1枚ですが、基本は郵送で返信という形をとっています。
●石田委員
1世帯6人もいる可能性があるということですか?
●上山担当課長
マックスは6人です。また後ほど説明させていただきますが、大半は一人暮らしです。
●中西委員
郵送で、それで返信は?
●上山担当課長
基本は郵送ですが、やはり高齢の方が多いですので、実際は現地で個別の相談なり、
記入の 仕方 まで含 めて 相談会 をし ていま す。 返送が 無い 方につ いて は、1軒1軒戸別訪
問させていただきました。
●安田座長
回収率は?
●上山担当課長
回収率は92%です。
●三木担当部長
最も返還の早いところだけです。平成8年に借り上げたキャナルタウンウェスト住宅
1号棟から5号棟です。
●石田委員
なぜ、最初に「現在、車をお持ちですか?」と聞いているのですか?
●上山担当課長
大半の方は持たれていないですが。
6
●石田委員
車を持っている・持っていないことと返還がどんな関係があるのか?
●上山担当課長
特に、 他の 市営 住宅に 住み替 えあ っせ んする ときに 、駐 車場 の情報 のある ・な しを
含めて情報を提供させていただきますので、これは参考で聞いています。
●安田座長
ハンディキャップは、身体的ハンディキャップのみを聞いているのか?
●上山担当課長
いいえ、そうではなくて、精神も含めて障害全部を聞いています。
●安田座長
精神を書く欄がないのでは?これは説明のときに説明されているのか?
●中西委員
郵送で返事をもらう場合にはわからない。
●上山担当課長
分かり にく い部 分がご ざいま すが 、た だ回答 の内容 を見 ると 、精神 である とか も含
めて記入してあるが。
●安田座長
フォローをしているのか?
●上山担当課長
それは説明会で申し上げています。
●遠藤住宅部長
今は先 行し てい るキャ ナルタ ウン でこ の調査 票を使 って いま すが、 そうい うご 意見
をいただければ、様式はこれからの他の住宅では改めていきたい。
●安田座長
調査票は社会調査のプロに見てもらった方がいいのかもしれない。
●松原委員
この調査票をつくるときには、保健福祉局に相談とかされていたのですか?
●上山担当課長
いや、直接はしてないです。
続きまして、資料10ですが、これは右上に日付を書いていますが、平成19年6月に借
り 上 げて いる オー ナーに 対 する 意向 調査 をさせ て いた だき まし た。こ れ は借 上住 宅 に
つ い て返 還す ると いうこ と を明 示す る前 の話で ご ざい まし て、 このよ う な調 査を さ せ
ていただいています。この調査の中に下から3行目、断り書きとして、「なお、あくま
で 意 向調 査で すの で、将 来 的な 対応 が今 回ご回 答 いた だい た内 容にそ い かね る場 合 も
あ ろ うか と存 じま すが、 そ の点 ご了 承を お願い い たし ます 。」 という 文 言を 入れ て お
り ま す。 具体 的な 調査と し まし ては 、2ページ 目 です が、 問1「契約 期 間満 了後 の住 宅
返還について、どのようにお考えですか?」ということで、1番目が「契約どおり、必
ず返還して欲しい。」。2番目は「神戸市が必要とするのであれば、引き続き借上住宅
として契約してもよい」。3番目は「引き続き、借上市営住宅として契約して欲しい。」
こういう設問がございまして、回答の集計が4ページ目の円グラフですが、その円グラ
フの白い部分で、引き続き借上市営住宅として契約して欲しい方が7割以上です。基本
的には返還して欲しいけれども、神戸市が必要とするのであればいいというのが2割強
ということで、合わせて9割以上の方が借り上げを延長してもいいという調査の結果で
す。
7
資料13です が、 これは 「市長 への 手紙 」とい う制度 があ りま すが、 これは 何か とい
います と、 市民の 方か ら直接 市長 に手紙 で意 見を述 べる という 制度 です。 その 「市長
への手 紙」 のすべ ての 概要版 で合 計150件 あ ります 。こ の借上 住宅 の返還 にあ たって、
様々な ご意 見をい ただ いてい ます 。件数 が多 いです ので 、個別 の説 明は省 略さ せてい
ただき たい と思い ます 。大半 の方 は「延 長し てほし い」 「この まま 住み続 けた い」と
いうご意見です。例えば、1ページの8番ですが、これは入居者の方ではありませんが、
市営住 宅に 何度も 申し 込んで いる が、高 い家 賃を払 って 、今の 家に 住んで いる 。20年
間も安 い家 賃で、 便利 な借上 市営 住宅に 住ん でいる 人が いる。 返還 期限を 延長 しろと
までいっている。納得できないとの意見の方も少ないがおられます。
●安田座長
これの1番は、申入書のようで随分項目がたくさんあるが、これの細目もその中につ
けられていると理解していいですか?
●上山担当課長
これについては入居者ではなくて、某団体からのご意見です。
●石田委員
この手 紙の 内容 、ほと んどの 方が 「こ のまま 住みた い。 」と いう意 向を書 いて いる
方ばか りで すが、 これ は何か の力 が働い てい るので すか ?自然 にみ んなが この ことを
主体的に市長に向けて書いているのですか?
●上山担当課長
自然 の部 分も あると 思 いま すが 、特 定の住 宅 から 何十 通と 出てく る とい うこ とも 中
にはありますので、入居者か誰かが声をかけた可能性は否定できないと思います。
●安田座長
これは平成23年4月以降という、そういう理解ですか?
●上山担当課長
そうです。
●安田座長
その前 はあ まり ないで すね。 だか ら、 22年の 「パン フレ ット 配布に ついて 」が 出て
から後から出てきたと。
●上山担当課長
そうで す。 資料 14です が、市 議会 に対 します 請願と か陳 情の 一覧表 を挙げ てお りま
す。陳 情の 件名及 び要 旨を書 いて います が、 提出者 につ いては 、例 えば一 番上 の方で
あれば、兵庫県震災復興研究センターという団体の方です。2番目以降は入居者の方や
借上市営住宅の入居者ではない、一般の市民の方もいらっしゃいます。
●中西委員
市長に手紙を出す場合は、延長してほしいという人がいるのでしょうね。
●上山担当課長
続きまして資料15ですが、上半分が借上市営住宅の年代別(5歳刻み)入居者数です。
右から 3つ 目、 全入居 者の数 は4,593人で す 。今65歳以 上の 高齢化 率はそ の右 にあ りま
すよう に57%です 。ち なみに 、参 考とし て神 戸市全 体の 高齢化 率で いいま すと 、大体
23%ということでそれに比べると、借上市営住宅は2倍以上の高齢化率になっています。
左 下 です が、 こ れは 65歳 以 上の 単身 の 高齢 者数 で 、単 身高 齢 化率 は合 計 で 54.2% と
い う こと です 。半 分以上 の 方が 65歳 以上 の単身 高 齢者 です 。参 考とし て 、そ の右 で す
が 、 市営 住宅 全 体と して 見 れば 32.5% で す。ま た 、数 字は 書 いて いま せ んが 、全 市 の
単身高齢世帯で見ますと、大体12%ぐらいですので、借上住宅でいうと4倍以上の数字
8
になっています。
その 右が 、入 居世帯 の うち 生活 保護 の方が ど れぐ らい いる のかと い うこ とで すが 、
1,007世帯いらっしゃいまして、生活保護率が31.4%。参考として、市営住宅全体では
22.1%、数字は書いていませんが、全市では大 体 3% 弱 で す の で 10倍 以 上 と な り ま す 。
●石田委員
これ「 借上 市営 住宅」 と書い てあ るの は、被 災した だけ でな い、途 中から 入っ てき
た人も入れた数ですか?
●上山担当課長
そういうことです。全入居者です。
●石田委員
震災被 災者 でも 、20年 前に契 約し た人 が亡く なって 、そ の人 の息子 や、甥 や姪 、世
代が変わっているというような人たちもいるわけですよね。
●上山担当課長
そうです。
●石田委員
引き継ぎというか、普通の市営住宅と同じように子どもや孫だったら入れるのか?
●三木担当部長
承継す る基 準が ありま すので 、借 上市 営住宅 だけ特 別に とい う考え 方はな かな か難
しい。平成22年の6月時点、第2次市営住宅マネジメント計画の発表後からは新たな募
集はし てい ない。 その 後、出 たら 空いて いっ ている ので 、その 分だ けは減 って いる。
また、基準に基づいて、承継される方はいらっしゃる。
●松原委員
国の 方針 で入 居承継 が 認め られ るも のは、 原 則と して 現に 同居し て いる 配偶 者及 び
高齢者、障害者、特に居住の安定を図る必要がある者とする。
●安田座長
運用指針。
●松原委員
はい、 運用 指針 ですね 。そし て、 承継 できる 者は、 1が 配偶 者、2が60歳 以上 の高 齢
者、3が障害 者で 次に 入る者 、身障 の1級か ら6級 、精神 の1級から 3級、 知的の A、B1、
B2、4としてその他住宅を退去した場合、住宅の確保が困難と認める者というのが国の
決まりです。
●石田委員
という こと は、 普通の 市営住 宅で はな いです よね。 国の 基準 と今の 神戸市 の基 準は
違う。
●遠藤住宅部長
確かに 国の 方も 名義人 の方が 亡く なら れて、 それを 家族 がそ のまま 継承す ると いう
ことと 、逆 に市営 住宅 にずっ と入 居でき ずに 待機し てい らっし ゃる 方、そ うい う方と
の機会 均等 を図る とい うこと で、 今、先 生か らご紹 介い ただい たよ うに、 一部 の方を
除いて 、本 来は機 会均 等にす べき という のが 国の基 準で すけど 、神 戸市で は今 のとこ
ろその基準は適用していない。
●松原委員
国が厳格化を進めているところですが。
●松原委員
いつですか?国が厳格化をそういう条件をつけて。
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●上山担当課長
7~8年ぐらい前だと思います。
●中西委員
もう既に発表、いつの時点でしたか、22年度でしたか?
●遠藤住宅部長
比較的 都道 府県 レベル では移 行し てい るとこ ろも多 いが 、政 令指定 都市レ ベル では
中々そ こま で踏み 込め ていな い。 今同居 して いる方 も出 て行っ ても らうと 、そ の方が
住宅困 窮者 となる こと もある ので 堂々巡 りに なって しま うかも しれ ず、は たし てそれ
で良いのかという部分もあり、そこまで踏み込めていないのが実情。
●松原委員
いいたかったことは、県の住宅審議会ですけど、やはり厳格化で県も動いているが、
神戸市との整合性という意味で。
●安田座長
応 能 応益 制度 で いく と、 家 賃の 設定 が 一般 公営 住 宅の 家賃 設 定と 借上 市 営住 宅の 家
賃設定とどういうふうな形になるのだろうか?
●上山担当課長
家賃制度は全く同じです。
●安田座長
規模係 数と かを 掛けて 設定さ れて いる のです か?そ れで 、一 般の住 宅の性 能に 比べ
ると一般論として借上市営住宅は相当いい、それとも何ともいえないのか?
●三木担当部長
最近の 公営 住宅 は結構 性能は いい です 。古い 住宅は 風呂 設備 がなく 、それ を自 分で
設置しないといけないとか、エレベーターがない住宅もあります。
●安田座長
借上市営住宅はどうなのか?
●三木担当部長
借上市営住宅はエレベーターがないものも結構あります。
●安田座長
まだあるのだ、小さい住宅が。
●遠藤住宅部長
借上市 営住 宅の 中で、URから 借り 上げ ている もので は、URは 基本的 に返還 した 後、
URの賃 貸住 宅とし て使 えるよ うに という こと でUR仕 様と なって いま す。例 えば 、市営
住宅が 最近 3点給 湯な のが、URは 4点給 湯の 物件も 有り 、グレ ード の違い があ ります。
それと 小規 模な民 間の 借上市 営住 宅につ いて はエレ ベー ターが ない などが 一般 市営住
宅との違いとしてあります。
●石田委員
それは1階・2階とのことで、10階でエレベーターがないとかは。
●遠藤住宅部長
4階以下の建物です。
●安田座長
負担の話で、減免措置は同じか。
●上山担当課長
減免は一般住宅と借上市営住宅で同じです。運用については、また次回に。
●中西委員
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借上が始まるときに、新しく建物を建設したという所がほとんどか?
●上山担当課長
ほぼ全て借上市営住宅用に建てました。URのキャナルタウンウェスト住宅の一部は、
震 災 前か ら建 設が 始まっ て いま した ので 、それ を 震災 のた めに 急遽目 的 を変 更し た と
いうことがあります。
●石田委員
少なく とも オー ナーは20年で 契約 でき るとい うのを 理解 して 建てた という こと です
よね。
●上山担当課長
民間は そう です 。当時 の担当 職員 から 聞いて いるの は、 当時 なかな か賃貸 経営 がや
りづら かっ たみた いな 時期が あり 、ちょ うど この話 がき たので オー ナーに とっ てはメ
リ ッ ト が 大 き か っ た 。 神 戸 市 が 何 回 か 説 明 会 を し た ら し い が 、 オ ー ナ ー 希 望 者 が 700
人ぐら い来 て、も のす ごく人 気が あった らし いです 。そ れから コン サルと か、 建設会
社が売り込みに相当回ったというふうには聞いています。
●中西委員
建設費の補助とかは?
●上山担当課長
相当入っています。それは後で数字が出てきます。
●安田座長
入居の 階層 につ いて、 当時は 収入 基準 を取り 払って いま すの で、震 災後の 借上 だけ
ではな くて 、本来 階層 の入居 者は どれく らい か?所 得が 超えて いる 方の入 居が どの程
度割合があるというのですか?裁量枠というのですか。
●遠藤住宅部長
基準を超える場合ですよね。
●安田座長
そうで す。 平常 時の公 営住宅 入居 であ れば公 営住宅 に入 れな い、受 け入れ られ ない
人はどの程度でしたか?
●三木担当部長
当初は 、確 かに 被災対 応とい うこ とで 収入基 準を取 り払 って います 。ただ 優先 枠、
優先順 位を 決めて いて 、そこ で高 齢者と か低 所得者 を優 先とし たの で、実 質は 低所得
層の方が多く入居しています。
●安田座長
だから、あまり変わらない。
●遠藤住宅部長
それと 、先 程オ ーナー の話が 出て いま した。 いろい ろな 意見 があり まして 、借 上当
時は民 法上20年以 上は 借りら れな かった とい う制度 もあ ります 。20年経っ たら また再
契約と かど うにか なる のでは ない かとい う、 市職員 の説 明があ った とかい うこ とを聞
いたと言われるオーナーもおられます。
●松原委員
「市長への手紙」にも書いていましたよね。その説明を受けたと。
●遠藤住宅部長
そういう意見がある。
●松原委員
そうなのですか?大内先生、20年というのは民法上でいうのは。
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●大内委員
そうですね。その当時というのは。
●松原委員
その当時というのは、今はもう変わったのですか?
●大内委員
はい。
●上山担当課長
先程、 民間 借上 住宅の エレベ ータ ーが ないと いう話 があ りま したが 、民間 の建 物の
場合、エレベーターのない物件が大体4割ぐらいです。10戸以下程度の住宅は間違いな
くありませんし、基本的に4階建て以下は、殆どエレベーターはありません。
●中西委員
考えられる移転先の市営住宅には、エレベーターがないところはないのか?
●上山担当課長
エレベ ータ ーが ない市 営住宅 とい うの はたく さんあ りま すが 、借上 市営住 宅の 移転
先をあっせんするのは100%あります。エレベーターがついてない住宅をあっせんする
のは、 特定 の入居 者が 「ぜひ あそ こに行 きた い。」 とい った場 合の みです 。そ れも本
人の強い希望があった場合だけです。
資料16です が、 復興住 宅とそ のう ちの 借上市 営住宅 にお ける 被災者 、入居 世帯 につ
いての 割合 という こと で、上 半分 に数字 を書 いてい ます が、下 半分 でグラ フ化 してい
て、復興住宅全体1万戸強ありますが、その入居戸数が水色の棒グラフです。それに占
める被 災者 世帯の 割合 が斜め の折 れ線グ ラフ の水色 のと ころで す。 確実に 右肩 盛りで
推移し てい ます。 これ は当た り前 の話で すが 、被災 され た入居 者が 少なく なっ ていき
ますの で、 右肩下 がり で推移 して います 。借 上市営 住宅 につい ては 、入居 世帯 数が薄
いピン ク色 で、被 災者 割合が 赤い △印で す。 21年ま で確 実に下 がっ ていま すが 、22年
はやや 緩や かにな って 、23年 は逆 に被災 者世 帯割合 が増 えまし た。 これは なぜ かとい
います と、 被災者 の数 そのも のは 減って いま すが、 募集 を停止 して いる関 係で 分母が
極端に減ってきました。それまでは常に新しい被災者以外の世帯が入っていましたが、
22年の 秋頃 から新 たな 入居者 がゼ ロにな って います ので 、その 意味 で被災 者世 帯割合
が上がったという、ちょっといびつな形になっています。本来募集停止をしなければ、
直線的 に右 肩下が りに なって いき ますの で、 借上住 宅の 返還期 日が 一番早 い27年度あ
たりで、被災者割合が5割になるぐらいの数字がもともと予想されていました。復興住
宅の目的と現状の乖離ということです。
資料18、借 上市 営住宅 制度の 概要 です 。左と 右が少 し違 いま す。右 は今の 公営 住宅
法の枠組みですが、公営住宅法は平成8年8月に改正され、震災から1年半以上経ってい
ました。それ以前から借上市営住宅制度はありましたが、それについては左半分です。
国の方 が作 った要 綱と いうも ので 、借上 市営 住宅制 度が 運用さ れて いまし た。 先程お
話がありましたように、上から5つ目ぐらい入居資格者というところです。収入階層0%
~33%、その下に(
~100%)と書いてあ りますが、その下線部 分は震災の特例とい
うこと で、 本来33%と いう枠 組み では、 収入 が高い 人は 入れな いと いう制 度だ ったの
ですが、阪神・淡路大震災の特例ということで、収入要件は撤廃しています。
それから、建設費の補助ですが、その3つ目の下の枠です。「主な建設費補助」と書
いてい ます が、下 線の 部分が 今回 の震災 特例 でして 、右 も左も 基本 同じで すが 、共同
施設の 整備 費、共 用階 段とか 共用 廊下、 そう いった とこ ろの整 備費 の国と 市が それぞ
れ5分 の2ず つで 、公 的 補助と しては 5分 の4あ ります 。それ と、 大き いのは 一番下 の利
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子補給 の部 分です 。こ れは左 と右 で若干 制度 が違い ます が、右 の借 上市営 住宅 の部分
を見て いた だきま すと 、オー ナー で銀行 から 借金さ れる 方が多 いで す。そ の借 金の利
息については当初5年間であれば、復興基金を含めて2.5%の利子補給をしていました。
5年か ら10年の間 につ いては 、融 資利率 -2.0%の 部分 の利子 補給 をして いく というこ
とで、 この 建設費 補助 と利子 補給 、ここ の部 分がオ ーナ ーにと って は当時 メリ ットだ
ったと思います。これは兵庫区の一つの例として見たところ、借上市営住宅1戸あたり
にこの 2つ の制度 で大 体350万 円ぐ らいの オ ーナー にと ってメ リッ トがあ ると いうこと
で、10戸の借上住宅の場合は3,500万円ぐらいオーナーにとってはメリットがありまし
た。オ ーナ ーから はメ リット があ るけれ ども 、建物 の規 格その もの は自分 の自 由にい
かなく て、 一定の 耐火 構造と か、 廊下の 幅と かいっ た制 約があ りま したの で、 その辺
で建築費が高くついているという部分のご意見がありました。
●安田座長
法改正前の借上市営住宅はあるのですか?
●上山担当課長
例えば 、キ ャナ ルタウ ンウェ スト 住宅 は改正 前に完 成し てい ますの で、そ うい う例
はあります。
●安田座長
あとは全部震災復興住宅か。
●草場係長
他にもあります。
●上山担当課長
住宅供給公社も左です。
●草場係長
国の予算で、平成7年度までの予算を使った分については旧法の適用を受けるという
のが。
●安田座長
7年度の震災から3カ月間以内ごろまでか。
●草場係長
7年度の国の予算で補助があった分は、改正前の法律が適用されるというのがありま
す。
●安田座長
早くできた住宅はこれか?
●草場係長
そうです。
●上山担当課長
資料19ですが、当時のパンフレットで募集した冊子の抜粋のコピーです。まず1枚目
ですが、左上に少し書いていますが、平成7年10月に募集した震災後最初の借上市営住
宅の募 集が これの 部分 です。 説明 があり まし て、「 公団 借上市 営住 宅とは 、住 宅・都
市整備 公団 が建設 した 賃貸住 宅を 、20年 間神 戸市が 借り 上げて 入居 者を募 集す る。借
上期間 中は 、公団 家賃 と借上 住宅 家賃と の差 額を補 助し ますの で、 毎年、 家賃 補助を
受ける ため の手続 が必 要にな りま す。こ れは 法改正 前と いうこ とも ありま して 、家賃
補助制度だったので、若干ここの文言が以後のものとは変わってきています。
次の資料ですが、次は平成8年7月に募集したもので、これも説明が3行に渡って、最
初の2行はほとんど同じですが、最後の「又 」以下、「又、20年経 過する時は公団と新
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たに契 約を 締結し てい ただき ます 」とい うこ とで、20年 間は市 営住 宅です が、 それが
過ぎま すと 、URの 直営 の賃貸 住宅 になり ます よとい う説 明をし てい ます。 だか ら、家
賃が上がるという部分までは書かれておりません。
次のペ ージ が、 民間借 上住宅 で最 初に 募集し たとき のも ので す。上 に説明 があ りま
して、 「民 間借上 市営 住宅と は、 民間の 土地 所有者 など が建設 する 賃貸住 宅を20年間
神戸市 が借 り上げ 、公 営住宅 とし て供給 する 住宅で す。 このた め、 家賃は 市営 住宅と
同じ体 系に なりま す。 」とい うこ とで、 ここ でも「20年 間は借 上住 宅」だ とい う文言
はありますが、20年経過した後、退去しなければならないとまでは記載していません。
●安田座長
家賃の①から⑫は、どういう意味ですか?
●上山担当課長
こ れ は 家 賃 の 階 層 で す 。 例 え ば 、 ① か ら ④ は 減 免 の 適 用 で 、 7割 減 免 、 5割 減 免 、 3
割減免、1割減免、こ こで⑤がいわゆる公営住宅の1階層、順次あ と⑥が2階層で、順次
8階層までのそれぞれの基準家賃です。
●安田座長
どの家賃を適用されたかという戸数は?
●上山担当課長
今現在ですか?
●安田座長
今現在。当時がわかれば、もうひとついいのですが。難しいでしょう?
●上山担当課長
当時は資料がないので。今現在の入居者、3,000弱の入居者でというのはデータがと
れますので、次回に出させていただきます。
●安田座長
お願いします。
●上山担当課長
次が公 社借 上住 宅とい うこと で、 神戸 市住宅 供給公 社の 借上 住宅で して、 説明 させ
ていた だき ますと 、「 公社借 上市 営住宅 とは 、神戸 市住 宅供給 公社 が建設 した 賃貸住
宅を、20年 間神戸 市が 借上げ 、公 営住宅 とし て供給 する 住宅で す。 又、20年経 過する
時は公 社と 新たに 契約 を締結 して いただ きま す。」 とい うこと で、 先程の 当時 の公団
と同じように、20年たてば直接契約に移行しますという内容になっています。
次のページですが、公団借上住宅です。平成10年4月に募集したものです。若干説明
内容が 異な ってい まし て、「 公団 借上住 宅と は、住 宅・ 都市整 備公 団が建 設し た賃貸
住宅を 、20年間神 戸市 が借上 げ、 公営住 宅と して供 給す る住宅 です 。」と いう ことだ
けです。
●安田座長
そこに問題がありそうですね。
●上山担当課長
資料20です が、 入居を 許可し たと きに 、入居 者に市 長の 公印 を押し た入居 許可 書と
いうの を渡 します が、 それの サン プルで す。 一番上 のも のが左 上に 少しあ りま すが、
一般の市営住宅用ということで入居許可書があって、3で入居指定日、それから家賃と
いった書き方、これは一般の市営住宅用です。
次のページですが、平成8年の公営住宅法改正前のもの、いわゆる要綱でしていたも
のです が、 3で入 居指 定日ま では 同じで 、4の家賃 のと ころが 若干 違いま すが 、ただし
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家賃に つい ては入 居者 からの 申請 により 次の とおり 助成 を行う こと ができ ます という
ことで 、当 時の家 賃助 成、そ れか ら減額 、そ ういっ た制 度を行 って いまし たの で、こ
のような様式になっています。
●松原委員
要するに借上期間も明記がないのですか?
●上山担当課長
明記が ない ので す。当 時の家 賃助 成で すので 、入居 は20年間 でも30年間で も構 わな
い。20年間 だけ家 賃補 助はし ます 。20年 が終 わった とき に家賃 補助 は消え ます という
ことで、入居者がどうこうというのは考え方としてはなかった。
●松原委員
それが どう もわ からな いが、 制度 が変 わった から。 初め は家 賃補助 だった のが 、途
中で借上市営住宅になっているのは、何が変わったからなのですか?
●上山担当課長
法律が変わったというより、国の法律ができたからです。
●松原委員
国の法 律が 変わ ったと いうこ とで すか ?それ に伴う 許可 書を 書き直 しとか 、そ んな
ことはなかったのですか?
●上山担当課長
それは なか った です。 そもそ も改 正前 の法律 では入 居を 許可 したと きは、20年 後の
ことを 告知 する義 務は なかっ たの です。 だか ら、法 律が 改正さ れた ときは 、そ れより
何年も 前に 許可し てい るので 、事 実上改 正後 の法律 どお り事務 処理 をする こと は不可
能なの です 。例え ば、 改正時 の法 律が過 去の ものは もう 一度や り直 しなさ いと いうこ
とも書いていませんし、どうしようもなかったのです。
●石田委員
議論の検討も何もないままそのまま進めていったと。
●上山担当課長
だから当時、神戸市の手続きに何か瑕疵があったかというと、何の瑕疵もなかった。
●安田座長
法に基 づい て、 それぞ れ両方 の制 度が 混在す るよう な中 でい うと、 なかな か難 しい
話では?
●上山担当課長
次の資料で法改正後の入居許可書です。3に入居指定日があって、4借上期間で、「平
成
年
月
日まで」とあって、これに20年後の例えば、平成30年をここに書きます。
そのす ぐ下 に「本 件市 営住宅 は、 借上げ に係 るもの であ るため 、借 上期間 の満 了時に
は本件 市営 住宅を 明け 渡すこ と」 という こと で、こ こに ついて は明 確に明 け渡 し義務
を書い てい ます。 ただ 、ごく 一部 問題に なる のは、 様式 にはき ちん と期間 まで ありま
すが、記載漏れがあります。期限を記載漏れしたような入居者の方と先程の法改正前、
それを合わせますと、400世帯ぐらいの方に日付がないとか、この様式で日付が記載漏
れして いる のがわ かっ ていま す。 一部で すが 、借上 期間 の満了 日を 間違え てい るもの
もありました。
●松原委員
それで許可書を出しているわけですね。
●上山担当課長
出して しま って います 。1日 間違 いの ものも あれば 、1年以 上間違 ってい るも のも あ
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ります。
●石田委員
1日は どう にで もでき るし、 1年 でも 、まあ まあ明 け渡 しな さいと いうこ とは 明確 に
書いてある。
●上山担当課長
資料21ですが、今まで市営住宅への住み替えをあっせんしていまして、延べ300世帯
程度が 住み 替えを 確定 してい ます 。中に は生 活環境 が改 善され た例 という もの もあり
ますので、そういったものを挙げてございます。上に3つほどに書いていますが、一般
の借上 市営 住宅か らシ ルバー ハイ ツへ。 先程 話があ りま したよ うに 、エレ ベー ター設
備のな い借 上市営 住宅 からエ レベ ーター 設備 のある 市営 住宅へ 。あ んしん すこ やかル
ームと いう のがあ るの ですが 、こ れは見 守り 的な施 設で すが、 これ のある 市営 住宅へ
住み替 える 。具体 的な 例につ いて は、職 員が 鍵渡し する 際に入 居者 にアン ケー トをと
ってい まし て、そ のア ンケー トの 回答が そこ に書い てい ますよ うに 、シル バー ハイツ
に入ることができてよかったとか、隣人関係がよくなかったので移転したかったとか、
兄の介 護が できる よう になっ た、 病院が 近く なった 、娘 の近く に移 転でき た、 職場が
近くな った 、震災 前に 住んで いた 地域に 戻っ た、坂 道に よる負 担が なくな った 、単身
高齢で あり 、知人 の近 くに移 転で きた、 買い 物が便 利に なった 、病 院が近 くな った、
そういった結果的に移転に伴って、よくなったという例もありました。
●石田委員
※があるのとないのと何か意味があるのですか?
●草場係長
※をつ けた まま 、振り 分けを した ので すが。 聞き取 りが ※で 、アン ケート に書 かれ
ていた内容が※がないものです。その点が記載漏れしています。
●安田座長
※があ るの が聞 き取り 調査に よる もの で、※ がない もの がア ンケー トに記 載さ れて
いた回答ですね。
●上山担当課長
最後になりますが、資料22法令関係の抜粋を入れています。その2ページ目を見てく
ださい 。2番目の 第二 十五条 の第 2項で すが 、「事 業主 体の長 は、 借上げ に係 る公営住
宅の入 居者 を決定 した ときは 、当 該入居 者に 対し、 当該 公営住 宅の 借上げ の期 間の満
了時に 当該 公営住 宅を 明け渡 さな ければ なら ない旨 を通 知しな けれ ばなら ない 。」。
これは先程の議論のところです。
その下、【入居者に対する明渡し請求】ということで、公営住宅法の三十二条です。
「 事 業主 体は 、次 の各号 の いず れか に該 当する 場 合に おい ては 、入居 者 に対 して 、 公
営住宅の明渡しを請求することができる。」ということで、そこの第6号で、公営住宅
の 借 上げ 期間 が満 了する と きと いう 場合 は、当 該 公営 住宅 の賃 貸人に 代 わっ て、 通 知
をすることができるということ。
そこの第5号のところですが、事業主体が第一項第六号の規定に該当することにより
同項の 請求 を行う 場合 には、 当該 請求を 行う 日の六 月前 までに 、当 該入居 者に その旨
を通知 しな ければ なら ない。 」、 これは 最終 的には 法的 通知で すが 、私ど もが やって
いるのは、この法的通知ではなくて、事実上の住み替えのお願いをしています。
その公 営住 宅法 を受け まして 、そ の下 に市営 住宅条 例の 抜粋 がござ います が、 基本
的に公営住宅法と同じような規定の仕方をしています。
●安田座長
16
亡くな られ たり して、 承継さ れて 新た な方が 世帯主 にな られ 、入居 者にな られ たと
きには改めて全部書類があると理解していいのですか?
●上山担当課長
承継 の場 合、 基本的 に もと もと 同居 されて い ます ので 、書 類を捨 て ない 限り 少な く
とも住宅内にはあるかと思います。
●石田委員
名義が変わっても、改めて手続きしてなかったのですね。
●上山担当課長
承継した場合は、承継通知という別の書類を新しい入居者に交付しますので。
●安田座長
それは申し出るわけですね。
●三木担当部長
承認しないといけない。
●安田座長
理由を 書い てい ますね 。その とき は住 宅の残 存期間 、い わゆ る権利 の残存 期間 なん
かは?
●上山担当課長
多分ないと思います。
●安田座長
「継承 され ます 」とい うこと だけ であ って、 借り上 げ、 要す るに一 般市営 住宅 と借
上市営住宅とを区別したような用紙ではないのですね。
●三木担当部長
それはないです。
(上田課長と今西課長を紹介)
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意見 交換
●安田座長
一通り の資 料説 明、途 中で質 疑等 あり ました が、あ らた めて このメ ンバー で考 えて
いきたいと思います。
●石田委員
継承 者と 同じ ように 、 途中 に被 災者 でなく て 入っ てき た人 には「 借 上期 間と いう の
がもう終わりますよ。」ということは、それは明確になっている訳ですね。
●三木担当部長
そういうことです。
●石田委員
その人たちは特にもう今回は考えなくてよいのですか?
●上山担当課長
大半 は大 丈夫 だと思 い ます 。た だ、 先程の よ うに 、記 載間 違い・ 記 載漏 れも わず か
ではあるが、あることはある。
●安田座長
皆さん 、全 体像 の把握 で悩ん でお られ るとこ ろだと 思う ので すが、 次回以 降、 資料
で可能 なも のをお 願い したい のは 、横軸 に時 系列の 図で 、全体 幅100とし て、 平成8年
からURがど のくら いで 、民間 がこ れくら いで と幅で 示し 、その 中で 当初入 居者 がどう
残って いる のか、 震災 以外の 方は どうな った のか。 今の 段階で こう なって 、あ とどう
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いう問 題が あるか と、 粗っぽ くて もスケ ッチ があれ ばと 。要す るに 、全体 の数 値と、
それか ら住 宅別の 数値 は細か いも のがあ るが 、これ を一 体化し てイ メージ する のは難
しいこ とで すが、 事務 局の人 なら 分かっ てい ると思 いま すが、 ちょ っと工 夫し ていた
だいたらありがたいかなと思う。
●三木担当部長
資料16の全体は時系列ですので、これのUR・民間供給主体別ということですね。
●安田座長
そうです。
●大内委員
アンケートで、キャナルタウンウェストは1号棟から5号棟が回答済みということで、
それ以外はまだということですか?今後は?
●三木担当部長
詳細アンケートは、早く返還を迎えるところからやっている。
●上山担当課長
もともと2年ぐらい前から全体の説明会をしているのですが、その説明の中で、当時
では7,8年後の返還物件が多かったので、入居者に対する説明では期限の3年~5年ぐら
い 前 に近 づい てき たら、 も う一 度新 たな 詳しい 調 査を させ てい ただき ま すと いう 説 明
をしています。そろそろ5年ぐらい前の物件が出てきますので、新たな住宅に調査の入
ることはできる。
●安田座長
民間が非常に多様なのですね。供給主体も多様だけれど、供給されている人も多様。
●遠藤住宅部長
民間のオーナーの意向もいろいろあります。すべての入居者に資料7のアンケートは
やって いる のです が、 詳細の 部分 につい ては キャナ ルタ ウンウ ェス ト住宅 だけ 。詳細
なこと は聞 いてい る部 分があ って 、あま り早 く調査 して も、実 際に 状況が 変わ ってい
るということもあるので、タイミングをとらえて、やっていく予定です。
●安田座長
当初募 集時 の入 居倍率 という のは 分か るので すか? それ を聞 いたの は、一 般公 営住
宅の募集と一緒に出ているわけですよね。
●上山担当課長
当 時は 一般住 宅が 何倍で 、借 上市営 住宅 が何倍 とい うよう ない くつか のデ ータはあ
ります。
●安田座長
一般よりも借上市営住宅の方が、人気が高かった。
●上山担当課長
高かったです。
●安田座長
それは立地の問題ですか?
●上山担当課長
立地の問題は、あるかと思います。
●安田座長
震災時 の仮 設住 宅から 恒久住 宅へ 転居 すると きに、 公営 住宅 に入居 された 以外 の方
は、民 間の 市場家 賃の 住宅へ 転居 された との ことで すね 。その 方々 がどう いう 方だっ
たか掴めないよね。
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●遠藤住宅部長
資料12のこ れは 住宅の 再建や 賃貸 入居 すると きに行 政が なか なか直 接支援 しに くい
という 当時 の時代 背景 があり 、基 金事業 で支 援して いま した。 この 事業は すべ て人に
対するもので、今は全部終わっています。
●安田座長
民間住 宅賃 貸家 賃負担 軽減事 業、 これ ですね 。神戸 市内 では どれ程 の利用 があ りま
したか。
●遠藤住宅部長
兵庫県 下の 数字 しかあ りませ ん。 神戸 市民分 という のは 抽出 できな いです 。計 数は
一応書かせていただいていまが、この中で特に大きな助成があったのは資料12(P.3)
二重住 宅ロ ーンで す。 これに つい ては助 成額 のとこ ろに その要 件が 書かれ てい ます。
最高限度額が300万円、これが一番中でも額にして大きい。あと民間賃貸住宅の家賃補
助とか あっ て、ウ のと ころに あり ますが 、6万円以 上の 家賃の 方で 、月額 3万 円という
ことになっています。総額受けたとして230万円程という状況です。
●安田座長
公平性 の議 論の 中で、 入りた い方 がす べて一 般公営 住宅 なり 、借上 公営住 宅で フォ
ローで きた わけで はな くて、 希望 しなが らも 入れな かっ た方が いら っしゃ る。 そうい
う意味での公平性という議論はどうなるのかという。
●松原委員
ただ、途中で制度が変わってしまうから、なかなか難しいですわね。
●安田座長
旧制度は例外的な制度だと思ったらいいのでは?
●遠藤住宅部長
平成7年に 震災 を受け て、平 成8年に 公営住 宅法を 改正 をし ていた だいた 訳だ が、 そ
れまで は、 国の方 も、 公営住 宅制 度の中 に「 借上げ 」と いう概 念が なかっ た。 震災後
に、とりあえず要綱でスタートし、その後、一部法律が改正された。
●安田座長
そうですね。
●松原委員
ただ、 本来 は家 賃補助 である べき だと 。とい うのは 、こ れか らの公 営住宅 のあ り方
を考え た場 合、住 宅は 余って いく ので、 民間 も入れ て考 えない とい けない 。そ のとき
にまた 新し い公営 住宅 を作る のか と、作 れる ような 財政 状況か と考 えると 、や っぱり
民間も 、ど んどん 公営 住宅の 枠に 入れて 家賃 補助し てい くとい うこ とがこ れか らのあ
り方だと思うですが。
●安田座長
それは 、震 災の 前あた りのと ころ では その議 論があ った 。こ ういう 制度が でき たと
きには、これはいい制度だと思ったけど、こういう問題を抱えるとは思わなかった。
●松原委員
これか らの こと を考え たら、 これ もあ りかな と思う のだ が、 基本的 には国 がこ んな
ふうに 借り 上げを やっ てくれ て、 この制 度を やった こと がちょ っと …とい う感 じがし
ますけど。
●安田座長
承継の問題と数も絡んで、複雑にしているのです。
●遠藤住宅部長
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当時市 街地 で、 早く復 興して いく こと が求め られて いた 中で 、民間 住宅の 復興 支援
策プラス被災者の入居支援をセットで対応できるというのが、画期的であったと思う。
●松原委員
これはメリットがありましたね。人口減を食いとめたという、そういうメリットが
あった わけ だから 。今 報道を 見て いると 、ず っと復 興住 宅にお いて 、被災 者に 転居す
るよう にい うのは 気の 毒では ない かとい う論 調が、 テレ ビでも 新聞 でもこ の前 の神戸
新聞の論説でも書いてあった。
●安田座長
特に、東日本大震災が重なっているのですよね。
●松原委員
誰かと 比べ てと か、何 かと比 べて の公 平性と かいっ た議 論、 そうい う相対 的な 話で
はなく て、 「この 人た ちは何 や」 という 話な のです よね 。たぶ ん、 僕らが 出し た意見
を市や 議会 に持っ てい って、 また それを 参考 に最後 の政 治的な 意思 決定が ある と思う
のだが 、今 の制度 で誰 が得を して いるの か。 オーナ ー、 行政、 納税 者、入 居者 、誰が
得をし てい て、誰 がそ の部分 で非 常に得 をし ている のか 。逆に 、誰 がこう いう 移転に
よって 損を するの か。 どんな 損害 を被る のか 。その 損害 という のは 、やっ ぱり 人権と
か、あ るい は受忍 限度 とかい うふ うなと ころ からや った ら、少 し強 いるの は気 の毒で
はない か。 概算し たの だが、 神戸 市民と して 納税者 とし て1人 当た り7万 円を20年間に
渡って 、納 付して いた 。これ から10年間 に渡 ってま た納 付する のか 、納付 した 上でこ
れを了 解す るか という 話なの です が、 その3万5,000円 を納 付し た ことに よっ て、 誰が
得をす るの かと。 結構 、オー ナー にいっ てい るので はな いか、 ある いは入 居者 の生活
を保障 する という こと で、納 得し て納税 を、 市民税 を払 うと。 下手 したら 市民 税と県
民税と 両方 を払わ ない といけ ない 。だか ら言 いたい こと は、み んな が納得 する 方法と
いうの はな かなか ない のです 。市 民も、 これ だけ税 金を 使って いて 、24億 円と いう数
字で、 これ でいい ので すかと いう ふうな こと を言っ たと きに、 こう いう情 報が ない中
で、今 話を してい ます が、そ のと きにど う考 えるか とい うこと で、 今言っ たよ うに得
をしす ぎて いるの か、 この損 はこ の人ら にさ せては いけ ないの では という 、み んなが
納得す ると いうこ とは あり得 ない 。入居 者に よって も違 うが、 入居 者にも こん なより
よい住 宅に 住めま すよ と。逆 にい うと、 移転 したく ない かとい う分 析がま だな い。今
住み慣 れて いるか ら、 友達が いる からと 。も う一方 で、 グルー プホ ームも あり ますよ
とか、 こち らはエ レベ ーター があ ります よと か、そ うい う情報 もあ るので 、今 なぜ転
居した くな いかと いう ことの 分析 もない わけ で、転 居す ること によ って、 どん なデメ
リット があ るのか 、そ したら 、そ れをど れだ け緩和 でき るのか とい ったこ とも 考えら
れると 思う ので、 だか ら、み んな が納得 する 落とし どこ ろとい うの を探さ ない かんの
かなあという気がします。
●中西委員
資料を 見て 、頭 の中が 混乱し てい る。 どんな 議論を これ から してい くのか なあ と思
って。
●松原委員
それで、今提案をしたのです。
●中西委員
直感的 にい ろい ろ積み 上げ、 考え た結 果とい うこと では ない が、直 感的な 感じ です
けれども、市の方針としては、「原則として20年」という表現を使われていることは、
「20年 」と いうの は、 法的に もき ちんと 明記 されて いる 部分も ある し、手 続的 にも完
20
全でな い部 分はあ るに しろ、20年 という のは 大きい 。だ から、 この 「20年 」と いうこ
との説 得性 を補強 する 、そう いう 材料が 資料 にはあ った と思う ので す。だ から 、20年
で返還していただくということ。
それと 、「 原則 20年」 という こと は、 例外が あるこ とも 感じ ている 。新聞 なん かを
見ても 、障 害…と か何 とかと いう ような こと で、そ うい う意味 で調 べられ たと 思う。
その例 外を どうい う基 準で考 えて いくか とい う、ま ず例 外を作 るの かどう かと いう判
断がまず必要である。
もう一 つは 、先 程松原 先生が 言わ れた ように 、何で 移転 が困 ってい るかと いう こと
の分析 をど こまで 力を 入れて やる か。一 人一 人個別 にヒ アリン グを かけて 、人 間関係
という 問題 から、 医療 機関・ 介護 施設を とい うよう なこ と、そ して 移転し ても らう際
にどう 手助 けがで きる かとい うこ とを、 そこ が結構 大変 になる 。ど こまで そこ に労力
を投入 する のかと 。ず っと同 じ人 が悩み を聞 いて、 話を して、 ここ は安心 です よとい
うこと を言 ってい たら 、いつ の間 にか大 丈夫 かなと いう ふうに 思え ること とい うのも
たくさ んあ ると思 うの です。 そう いうこ とで 解消で きる 部分も ある 。しか し、 そうし
ようと思ったら、それこそ労力がいる。
●石田委員
その労 力を かけ ないと いけな いと いう ことは 、機械 的に 、数 字的に 、平均 的と いう
わけに はい かない 。個 別の問 題に は個別 のケ アとい うか じっく り話 を聞い て、 それぞ
れが思える何かを持ってもらえる努力をするべきですね。
●安田座長
「真に 事情 やむ を得な い」と は何 なの かとい うこと をき ちん と考え た上で 、例 外的
という こと を考え たら いい。 ただ 、やむ を得 ない事 情も ある。 経済 的な意 味で 困難設
定とか 、そ れは受 け皿 を用意 しな ければ なら ないこ とは 今回議 論に ならな いの か、こ
のあたり整理する必要がある。
もう一 つ、 コミ ュニテ ィとか 言わ れて いるが 、そう いう 地域 的なつ ながり の問 題も
あるが 、こ れは説 明を し切れ るの か分か らな い。持 病を 持って いる が、病 院を 離れな
いとい けな いとか 。た だ、近 辺で 一般公 営住 宅の供 給が 可能か とい うこと もあ る。関
連して お聞 きした いの だが、 借上 公営住 宅か ら一般 公営 住宅に 入居 される とき も、要
するに 、震 災特例 の枠 組みと いう ものは 継承 して転 居で きると いう ふうに 考え ていい
のか?
●上山担当課長
それは 入居 者資 格の部 分です が、 基本 的に借 上期限 が満 了す る方は 、全員 入居 資格
があるものとみなされています。
●安田座長
これは法的に?
●上山担当課長
法的にみなされています。
●松原委員
一般施 策で やっ ている 原理原 則で 、高 齢者の 居住安 定の 計画 なんか に出て くる 理念
とか、そういうふうな原理原則やはり同じように適用すべきだと思うのですが。
●安田座長
一般公 営住 宅で 今入居 募集を され てい るが、 借上市 営住 宅に 入って いなく て、 本来
入居できた人たちが制限されている、過度に制限していることになっているとしたら、
これま た別 の問題 が発 生して くる 。一般 公営 住宅は どう いう状 況な のか。 地域 でどの
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程度の供給があるのか?
●三木担当部長
一般公 営住 宅も 全市だ と、倍 率が もの すごく 違いま す。 市街 地はか なりの 高倍 率で
す。全体平均が20倍です。
●安田座長
平均で?
●三木担当部長
平均です。これはここ何年だいたい20倍です。年間1,000戸ぐらい募集するのですが、
一般公 営住 宅の枠 をと って、 それ とは別 にあ っせん の枠 を我々 がと りなが らや ってい
っています。
●安田座長
やむを 得な い事 情とい う方と 、被 災者 ではな いが公 営住 宅に 入居し ている とい う意
味では不公平さはある。
●石田委員
1,000戸ぐらい毎年募集していて、3,000戸分ぐらい新しく転居していくとしたら、3
年間ぐらいは一般の人の募集が停止になるみたいな感じですかね。
●三木担当部長
3,000戸、3年間というわけではない。もう5年前からあっせんを既にやっていますか
ら、平 準化 しよう とし ている 。や はり行 き先 は市街 地を 希望さ れる ので、 市街 地の公
営住宅は人気があります。
●安田座長
20年前の募集と同じことが起こっている。被災したときと同じことが起こっている。
●三木担当部長
そうですね。
●上山担当課長
今の石 田委 員の 関係で 、資料 1の10ペ ージを 見てい ただ けま すか、 一番下 の9とい う
ところ です 。借上 市営 住宅退 去者 の返還 事由 別内訳 です が、最 近ま でのデ ータ は取れ
ていな いが 、337世帯 が移っ た中 で、 他の市 営住宅 に移 った のは123世帯 です 。私 ども
として は、 この程 度の 市営住 宅を 確保す る必 要があ りま すが、 意外 に多い のが 、自力
移転で 親族 宅への 移転 や自分 でマ ンショ ンを 買うと か、 それと 死亡 返還、 高齢 化率が
高い人との連動もありますので、3,000戸すべて準備 す る こ と に は な ら な い か と 思 う 。
●松原委員
高齢者の介護施設への移転もあるのではないですか?これには書いてないけれど。
●上山担当課長
結構多いです。それは自力移転に含まれています。
●松原委員
多いと思います。
●安田座長
それはそうだね。
●松原委員
だから 、今 考え ている 人たち の一 つの 特質は モビリ ティ がす ごく低 い。こ れか らは
要介護 の程 度が横 ばい か悪く なる だろう とい うこと です よね。 それ から、 これ は所得
階層の 低い 人たち によ くある こと だが、 いく つかの 問題 を抱え てい る。例 えば 、関節
炎や何 か病 気を抱 えて いて、 健康 上の問 題、 社会的 なネ ットワ ーク の少な さ、 それか
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ら社会 資源 の利用 度の 低さ、 情報 を得る こと が少な いと か、住 まい の部分 だけ ではな
くて、 社会 的なあ る種 のハン ディ キャッ プを 重層的 に抱 えてい る。 だから 、他 へ転居
してい くと いうこ とは 、年齢 も関 係があ りま すけど 、な かなか そう いうネ ット ワーク
がなか った り、後 押し がなけ れば なかな かで きない 。そ ういう 意味 での不 安と いうの
がもの すご くある わけ で、そ の不 安をど うい うふう な形 で解消 でき るのか 、そ ういう
不安を超えて、まだいいところがあるのですよという情報がどれだけ提供できるのか、
あるいは条件を実際に提供できるか、3年後の自分を想定したときに、ここでいるより
も今よ りも いい条 件で 、転居 先で の介護 が整 ってい ると か、あ るい は買い 物が しやす
いとか 、周 りが結 構関 心を持 って 、見守 りや 買い物 の援 助、蛍 光灯 を換え たり すると
か、何 かプ ラス材 料を もっと 示し ていか ない といけ ない のでは ?今 あると こよ りも悪
くなる とい う想定 で、 皆さん 、移 転が怖 いと 考えて いる と思う 。僕 は居住 安定 の計画
を作っ て、 前より も悪 い条件 とか 人権の 保障 が悪く なる という こと は絶対 に避 けるべ
きで、 どう しても 介護 の事情 や人 間関係 の縮 小や親 族関 係で、 絶対 リロケ ーシ ョンは
避けた いが 起こり 得る ことだ と。 そのと きに どれだ けマ イナス 面を 出さな くて すむよ
うな条 件が できる のか 、それ がリ ロケー ショ ンの大 前提 だとい う議 論をこ のす まい審
議会で やっ てきた と思 うので す。 その原 則は やはり 貫徹 すべき で、 その原 則で こうい
う条件 を用 意しま すと いうこ とで 、住ま いの 問題だ けで なくて 、社 会資源 とか 、住み
にくさ、生きにくさをどれだけ軽減できるかというところで、先程保健福祉局の課長2
人が来てくれましたが、きめの細かい対応をしますというようなことが必要かなと。
●石田委員
絶対そうでしょうね。
●中西委員
期限が 来る と新 しくす る募集 と止 める という わけで すよ ね。 仮に基 準を作 った とし
て、大 変だ なと思 う人 が残っ てい ったと した ら、す ごく 大変な こと になり ます よね。
高齢者で自立のできない人ばかりの集まりの集団になってしまうのでは。
●松原委員
それも 空き 家が いっぱ いでき て、 限界 集落に なって しま う。 募集を 停止し てい るか
ら空き 家が どんど ん増 える。 それ でも、 オー ナーさ んは 困らな いで すよね 。入 居者は
住み続 けら れるか ら嬉 しいが 、人 工的に 限界 集落を 、超 限界集 落を 僕らは この 施策で
作ることになる。果た してそれがいいのか? みんな、ちょっと今メディアもそういうポ
ピュリズムに流されて、センチメンタリズムに流されているけど、これっていいのか? 震
災のときに同じ失敗しているわけだから、このままでいいのかとなる。
●中村副市長
副市長の中村でございます。本来ですと、懇談会発足にあたって冒頭にお伺いをし、
お願い に上 がるな り、 お礼を 申し 上げる べき ところ です が、な かな か時間 の調 整がつ
かなく て、 申し訳 あり ません 。最 後にな って しまい まし たが、 一言 お願い とお 礼を申
し上げたいと思います。
委員の 皆さ ん方 には、 急にこ うい う会 を設け まして 、立 ち上 げをい たしま した 。大
変お忙 しい 先生ば かり でいら っし ゃいま すの に、お 引き 受けを いた だきま して 、本当
にありがとうございます。また、今日は1回目ということで、大変遅い時間でございま
したけ れど も、お 集ま りをい ただ きまし て、 本当に あり がとう ござ いまし た。 懇談会
の設置 の目 的とか 趣旨 等につ きま しては 、既 にもう 担当 からお 話を 申し上 げた かと思
います が、 阪神・ 淡路 大震災 で被 災され た、 相対的 に所 得の低 い皆 さんに つい ての恒
久住宅 とい うのが 不足 をする とい う中で 、URとか民 間の 皆さん 方に 借上市 営住 宅とい
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うもの をお 造りい ただ いて、20年 の期間 限定 という こと で借り 上げ てお入 りい ただく
という 緊急 措置と して つくり 上げ た経緯 があ ります 。ち ょうど 今年 で18年 とい うこと
になり まし て、20年が 近づい てき ている わけ ですが 、で きるだ け早 い段階 から 入居を
されて いる 皆さん 方に お話を させ ていた だい て、20年で 転居し てい ただく こと になる
お話を一昨年来ずっとやってきてございまして、既に300世帯ぐらいの方がもう転居し
ていた だい た世帯 もあ る。そ うい う中で 、ご 説明申 し上 げまし たよ うに、20年 近く住
んでこ られ て、現 在、 高齢で ある とか、 ある いは経 済的 な問題 、さ らに、 形成 された
コミュ ニテ ィから 脱落 するこ とに ついて の不 安等々 ご意 見を入 居者 の皆さ ん方 からも
いただ いて おりま すし 、それ を支 援する 皆さ ん方か らも 、市会 等を 通じて ご意 見をい
ただいているという状況にございます。
ただ一 方で 、我 々とい たしま して は今 申し上 げまし たよ うに 、この 制度が でき た経
緯の問 題、 さらに は他 の被災 者の 皆さん 方と の施策 の均 衡の問 題、 さらに 神戸 市が抱
えてお りま す財政 の問 題等々 の観 点から 申し 上げま して 、やは り原 則的に は転 居して
いただ きた いとい うこ とで、 今日 まで市 会で もご説 明申 し上げ まし た。入 居者 の皆さ
ん方に も同 様のス タン スでお 話を させて いた だいて いま すが、 特に 年を明 けま して、
いよい よ18年目 の1.17を迎え ると いう ときに あたっ て、 特に 市会与 党会派 より 、現実
の問題 とし て、ご 高齢 者や、 ある いは障 害を お持ち であ る方と か、 本当に 転居 してい
ただけ るの かとい うと ころを もう 一度よ く検 討をす べき ではな いか という よう な要望
書、意見を市長あてにいただきました。
そ の 経緯 の中 で 、冒 頭に 申 し上 げま し たよ うに 、 急遽 先生 方 にご 意見 を 懇談 会と い
う 形 でお 伺い をし た上で 、 市と して の判 断をし て いこ うで はな いかと 、 こう いう 市 長
の 方 針で 設置 させ ていた だ いた とい うこ とでご ざ いま す。 スケ ジュー ル 的に は、 で き
る だ け早 期に 市と しての 考 え方 が表 明で きるよ う な感 じで 懇談 会にお い てご 議論 い た
だけたら大変私どもとしてはありがたい、このように考えてございます。
大変お 忙し いと ころを 、難し い問 題だ と思い ますけ れど も、 よろし くお願 い申 し上
げまして、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
(委嘱状を手渡し)
●松原委員
今日は 、大 内先 生から まだご 意見 を伺 ってい ないの で、 法律 的なこ とから の問 題と
して。 それ からも う一 つは、 こん なお金 の使 い方は おか しいの では ないか とか 、逆の
サイド から 市民オ ンブ ズマン が出 てきた とき に、こ れは あまり にも 高齢者 に偏 重して
いると 、若 い人の 失業 が多い し、 母子家 庭も いっぱ いお られる のに 、なぜ 被災 者かつ
高齢者 だっ たらこ れだ け手厚 くで きるの かと 言われ たと きに、 この 税金の 使い 方はお
かしい ので はない かと 市民オ ンブ ズマン で指 摘がさ れた 場合、 そう いうも のに 耐えら
れるものかどうか、そこら辺の視野も必要かなあと。
●安田座長
特に民間オーナー。
●松原委員
これは 私有 財産 の形成 にかな り税 金を 投入し ている とい うふ うに僕 らは見 える から 、
ええんかなあと。
●大内委員
法律的 にと いう 部分で 、今回 の返 還そ のもの という のに つい ては、 契約書 に明 記さ
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れてい なか ったり 、そ の辺の 部分 での問 題は ありま すけ れども 、法 律的に いっ たら、
当然20年借 上げと いう ことで 、民 法上の 借地 借家上 、正 当理由 が当 然ある はず だと思
うので すね 。です から 、そこ に明 記され てい ないか らと いって 、立 ち退き を要 求する
ことが 違法 になる かと いうと 、違 法には なら ないと いう のが私 の考 えです 。た だこれ
は違法 にな らない 当た り前の 話で あって 、そ れが違 法だ ったら そも そもで きな いわけ
で、そ こか らさら に政 策的に 、違 法には なら ないけ れど も、立 ち退 きを要 求し ていい
のかと いう 、そこ の部 分で、 今回 どうい う方 に立ち 退い ていた だい て、ど うい う方に
は例外 的に 認めま しょ うとい う考 え方が でき るのか とい うこと だと 思うの です けれど
も、先 程松 原先生 がず っとお っし ゃって いた ように 、要 はバラ ンス の問題 だと 思うの
です。 要は 片方で 税金 を出し てい く、一 般市 民との 関係 でもそ うで すけれ ども 、他の
住宅困 窮者 との関 係で いって も不 公平さ とい うのは 出る と思う ので す。今 回、 阪神・
淡路大 震災 という こと で、そ の被 災者だ とい うこと だけ で、通 常の 住宅困 窮者 よりも
逆に優遇を、特別に優遇を受けているという部分で、確かに天災によってといっても、
例えば 、台 風で家 がつ ぶれた 人た ちはど うす るのか とか 、いろ いろ あると は思 うので
すけれ ども 、なぜ か阪 神・淡 路大 震災と いう ことが きっ かけで 必要 以上の 、そ のとき
はやむ を得 なかっ たと 思うの です が、一 定の 期間が 過ぎ れば、 当然 もう通 常の 低所得
者であ ると か住宅 困窮 者と同 じ基 準でそ れは 当然見 てい ってい いは ずのも のだ と思い
ます。 それ をいつ まで も特別 扱い する必 要も ない。 それ は逆に 逆差 別とい った らあれ
ですけ れど も、不 公平 だと思 うの で、そ うは いって も確 かに移 転の 困難な 方た ちとい
うのは いら っしゃ るわ けで、 その ところ をど うする かと いうの は、 やっぱ り問 題なの
だろう とは 思うの です が。そ うい う意味 では 、法的 とい うのは 、今 回のこ の件 におい
て、い ろい ろおっ しゃ る方も いら っしゃ いま す。契 約書 に明記 して いない 部分 がある
とか言 う方 がいら っし ゃるの です が、そ れは 当然20年借 り上げ とい うのが 前提 である
と、そ こに お返し しな いとい けな いとい うの は当然 正当 な理由 とい うふう に考 えてい
るので 、逆 にオー ナー が「返 さな くてい いよ 。」と 言っ ている 。そ うだと した ら、20
年とい う前 提で返 しな さいと いう 、それ が正 当な理 由で あると は思 います 。た だ、そ
こも当 然、 オーナ ーが 直接賃 貸借 契約す る分 にはい いの ですが 、そ こを市 がそ の不足
部分を 交渉 してす ると いうこ とに 関して は、 それは 逆に あまり にも オーナ ーに 利益に
なるの で、 全体の バラ ンスか らい うと、 先程 松原先 生が おっし ゃっ たよう に、 どこか
で特別 に得 をする 人と いうの が出 てくる とい うのは おか しなこ とで すから 、そ ういう
意味で いう と、や はり 原則き ちん と20年 が終 われば 当然 すべて 終了 しまし ょう と、一
般基準 にし ましょ うと 。それ によ っては 確か に特別 に支 障があ る方 もいら っし ゃるで
しょう から 、その 方に ついて は個 別に政 策的 に検討 をす るとい うこ とでい いの でない
かなとは思うのですが。
●安田座長
議論のまとめをしていただきまして。
●石田委員
個別 に対 応し ようと す ると き、 住宅 施策だ け では 限界 があ って、 住 宅政 策と 関連 、
個 別 の人 の事 情を 聞くた め にと いう とき に、い わ ゆる ソー シャ ルワー カ ーと いう 人 が
き っ ちり 聞い てあ げるの と 住宅 関係 の人 が聞く の とで は全 然違 うと思 う ので す。 介 護
保 険 課で は人 をつ けるこ と だと か、 新た に新し い 高齢 者向 けの 特養を つ くる 計画 だ と
か 、 住宅 施策 以外 のとこ ろ で関 われ ると いうか 協 力で きる とか 、積極 的 に私 たち も 頑
張りますというところというのはできそうなのですか?
●上田介護保険課長
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介護 保険 課で す。私 ど もと しま して は、住 宅 整備 課と は今 までも 協 力さ せて いた だ
い て いま して 、移 転に伴 う 中で サポ ート が必要 な 要援 護高 齢者 の方に 対 して 、次 の 移
転 し た先 で引 き続 きサポ ー トが 受け られ るよう な 連絡 体制 は通 常の業 務 の中 でも 対 応
し て おり 、例 えば 、地域 、 地域 によ って のあん し んす こや かセ ンター と いう 神戸 市 内
に 75箇所 のセ ンタ ーを設 置 して おり 、細 やかな 高 齢者 の相 談窓 口とい う のを 作っ て お
り ま すの で、 そこ のとこ ろ でつ なが って おられ る 方に 対し ての 情報共 有 とい うの は 、
移 転 先の その セン ターの と ころ で一 定、 例えば 、 ひと り暮 らし の方で 支 援の 必要 な 方
が 移 られ たの であ れば、 そ この 相談 員が またど う です かと いう ところ で サポ ート し て
い く とい う、 そう いうと こ ろで は、 スム ーズな 形 、相 談体 制の 切れ目 の ない よう に し
て い こう とい うの が我々 の 方で 実際 に行 ってい る とこ ろで ござ います 。 例え ば、 そ の
場 合 の、 今、 先生 方がご 議 論さ れて いる 個々の 移 転が でき るか できな い かと いう と こ
ろ の 聞き 取り 的な ところ を 、例 えば 住宅 サイド さ んが され てい るのを か わっ て保 健 福
祉 局 サイ ドの 例え ば福祉 職 とか 、そ うい う職員 が 行く かど うか という の は、 実際 に マ
ン パ ワー 的に 足ら ないの で 、そ この とこ ろが非 常 に難 しい かな あとい う のが 正直 な と
ころでございます。
●安田座長
20年 とい う時 間の経 緯 をど う考 える かとい う こと が大 きい 。一般 施 策と 震災 の特 例
施 策 とで 、そ れの 影響が い つま でも 続く のでは な くて 、「 総括 ・検証 」 の中 でも 、 10
年 で 一般 施策 化の 中とい う 方向 にな った わけで す ね。 震災 の影 響とい う より も、 む し
ろ そ の後 の経 済的 な状況 だ とか 、そ うい うこと の 影響 のほ うが はるか に 大き くな っ て
き て いる わけ で、 そのあ た りを どう 見る かとい う こと が要 るだ ろうと 思 うの です 。 そ
う い う意 味で の公 平性で す よね 。先 程申 し上げ た のは 、一 般公 営住宅 の 入居 者層 、 民
間 住 宅で の住 宅困 窮者の 評 価と 、今 の借 上住宅 に 入居 され てい る方の 評 価を 単純 に 比
較 は でき ない けれ ども、 あ る種 そう いう 視点も 持 ち込 まな いと 、なか な かこ の問 題 は
判断が難しいかなという気がします。
供給 者側 のこ とで先 程 の議 論が あり ますが 、 特に 民間 の住 宅の経 営 計画 上何 年で 採
算 が とれ るよ うに 設定を す るの です か? 家賃と い うの を補 助す る場合 、 借上 料の 値 付
けはそれでやっているわけですね。修繕費も入れて。
●遠藤住宅部長
家賃設定というのは、近傍の家賃をベースにしている。
●安田座長
近 傍 家 賃 で 時 間 が 20年 た っ た ら 安 く な っ て い る の か ?そ れ で 補 助 す る 額 は 減 っ て い
るのか?
●三木担当部長
オーナーからの借り上げ料については、市が相場も下がっているから、これまで1
回だけ「下げてくれませんか?」とオーナーと交渉をし、下げていただいている。
●遠藤住宅部長
近傍家賃が下がっているので、下げてくださいと。
●安田座長
新築の物件と20年たった物件とは値段が違うのでは?
●松原委員
オーナーが得をしているのでは?オーナーには手厚い。それで税金を使いながら。
●三木担当部長
借上の 特優 賃は 交渉を 何回か され てい る。た だ、そ れは オー ナーが どこま で了 解で
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きるかということ。
●安田座長
制度設計上が問題だね。ずっと一緒だという。
●松原委員
だから 、さ っき 言った 税金を 用い て私 有財産 形成に 貢献 して いると いうこ とを 市民
オンブズマンからいわれたとき、これちょっと弱くてつらいなと。
●三木担当部長
その値下げに応じていただいたオーナーもいらっしゃいます。それは1回だけですけ
れども。
●松原委員
足元を見られている。
●遠藤住宅部長
当初は1棟借りですから、空き家になっても定額をお支払いしている。
●松原委員
ずっと空いている。空き家がいっぱい出てきても払い続けますから。
●安田座長
では、時間がまいりましたので、本日はここまでといたします。
●三木担当部長
ありがとうございました。次回は2月13日(水)午前10時~ この会議室で、開催さ せ
ていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
- 閉
会
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