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葉枯らし乾燥材の流通と加工・販売

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葉枯らし乾燥材の流通と加工・販売
葉枯らし乾燥材の流通と加工・販売
1. 葉枯らし乾燥材の加工
生材の製材品をそのまま人工乾燥する場合の所要日数は,樹種や形状,用途,
乾燥の方法,設備の性能等によって異なるが,大体の目安は表−9のとおりで
ある。
表−9
スギ柱材の人工乾燥所要日数
料
初期含水
率(%)
蒸気加 スギ1
1
熱乾燥 センチ角
1
0
0
1
0∼1
5
黒心材は2
0∼3
0%増
除湿式 スギ1
1
乾 燥 センチ角
1
0
0
2
2∼3
0
黒心材は3
0∼4
0%増
乾燥法 材
含水率1
5%まで
の日数
(日)
備
考
人工乾燥のコストについても所要日数と同様,工場によってまちまちである
が,含水率1
0
0%のスギ角材(1
1センチ角)を含水率15%まで人工乾燥するに
は,蒸気加熱式乾燥で1
1,
0
0
0∼1
3,
0
0
0円/ 程度かかる。人工乾燥のコストを
節減するには,含水率30∼2
5%まで天然乾燥した後,人工乾燥に移し,人工乾
燥の所要日数をできるだけ減らすのが経済的である。
葉枯らし乾燥材はスギ材で平均80%まで含水率が低下しているので,その製
材品を人工乾燥した場合の乾燥コストは,生材の製材品の60∼7
0%程度で済む。
また,葉枯らし材は,葉面からの蒸散作用により林内で時間をかけてゆっくり
と乾燥させるため,スギの黒心材では黒色が薄れ,スギ赤色材では赤色の鮮や
かさが増す。しかも,林内での乾燥中に生長応力が緩和し製材時の挽き曲りが
すくなくなると言われている。
なお,製材の加工工程による加工時の特長は表−10のとおりである。
−4
3−
表−1
0 製材の加工工程による加工時の特長
加 工 工 程
特
長
初期含水率が高くばらつきが大きいので,
人工乾燥であまり無理がきかず,乾燥コスト
生原木→製材→人工乾燥
は高くなる。
無理に高い温度で乾燥すると狂いや内部割
れが生じ易く,材色は鮮やかでない。
天然乾燥で初期含水率が低く揃っているの
生原木→製材→天然乾燥
→人工乾燥
でその後の人工乾燥が容易になる。
天然乾燥の期間が長いので,資本の回転が
悪い。
初期含水率が低く,しかも揃っているので
人工乾燥は容易であり,所要時間も短く,良
葉枯らし原木→製材→
人工乾燥
い品質の乾燥材が得られる。
生長応力が緩和されているので,製材時の
挽き曲りが少ない。
2. 葉枯らし材の流通・販売
葉枯らし材の流通・販売については,生産者を対象としたアンケート調査(徳
島県)によると,図−13のとおりである。
葉枯らし材の主たる販売先は,製材工場や地元工務店に直販して有利に販売
しており,原木市場への出荷はわすがに20%程度となっている。
また,販売価格については,生材と比べてほとんど変わらないと回答した森
林所有者が3
6%もあり,葉枯らし材の付加価値を十分向上していない。しかし,
ある程度の計画生産を実施している森林所有者は地元工務店との直販方式とか,
朱色の刻印を打って葉枯らし材を明示して原木市場に出荷する等の工夫によっ
て付加価値向上に努めている。
−4
4−
図−1
3 葉枯らし材の流通・販売(アンケート調査による)
−4
5−
3. 葉枯らし材に対する製材業者のニーズ
県内において国産材を主体に製材している67社の製材業者を対象とした葉枯
らし材に対するニーズ調査結果(徳島県,回答55社,回収率8
2%)は図−1
4の
とおりである。
図−1
4 葉枯らし材に対する製材業者のニーズ
−4
6−
−4
7−
−4
8−
参考・引用文献
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活動実績発表大会要旨集(19
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6.山村浩一郎:葉枯らし材生産の普及について
活動実績発表大会要旨集(19
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第24回徳島県林業改良普及
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学会大会研究発表要旨集
篤:スギ葉枯らし乾燥試験
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享:伐採木の林内乾燥による経済効果試験
昭和58年度業務成績報
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昭和60年度業務成績報
愛媛県(1
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会だより
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原
機
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彰:木材の秘密
ダイヤモンド社(19
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3)
−5
0−
愛媛県木材協
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