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円グラフと帯グラフ
円グラフと帯グラフ 経営統計の補足資料 2016年5月23日 金沢学院大学経営情報学部 藤本祥二 グラフの特徴(教科書P.11) • 棒グラフ – 数量の大小を比較 – 棒の高さに注目 • 折れ線グラフ 先週は 棒グラフと折れ線グラフ – 数量の時間的な変化を示す – 折れ線の傾きに注目 • 円グラフ,帯グラフ – 全体に対する割合を表す 割合についての復習から 今週は 円グラフ帯グラフ 倍率 • 「比較量」が「基準量」の何倍になるのか? 割り算で計算して比較 比較量 倍率 = 基準量 結果を分数や小数で表したものが倍率 • 「基準量」には「比較量」と同じ単位の量を用 いる,倍率は単位のない量 分母を払うと(両辺に基準量掛ける) 基準量から比較量を求める式が得られる 比較量 = 倍率 × 基準量 – 5[m]は2[m]の何倍になるか? 5/2,2.5,250% – 18[kg]は4[kg]の何倍になるか? 9/2,4.5,450% 9/2倍,4.5倍 割合(率) • 「比較量」が「基準量」の何割になるのか? 割り算で計算して比較 比較量 割合 = 基準量 ぶ あい 結果を分数や小数で答えたものが割合 (歩合とも言う) • 割合は倍率と同じもの,特に結果が1より小さい 時(基準量の方が大きい時)に割合(率)という. – 3[m]は6[m]の何割か? 1/2,0.5,5割,50% – 3[kg]は8[kg]の何割か? 3/8,0.375,3割7分5厘,37.5% 様々な表現に慣れておくように 3/8倍,0.375倍と言ってもよい 倍率・割合のイメージ(伸び縮み) 比較量 3 倍率・割合 = = 基準量 8 基準量を8 とすると 比較量は3 1 分母・分子を で倍分 8 1 3 3 × 3 0.375 8 8 = = = 1 8 8× 1 1 8 さらに分母・分子を10で倍分 0.375 0.375 × 10 3.75 = = 1 1 × 10 10 1 分母・分子 8倍 基準量を1 とすると 比較量は0.375 1 8 = 0.125 の目盛 1の目盛 分母・分子10倍 基準量を10 とすると 比較量は3.75 10の目盛 1の目盛 倍率・割合のイメージ(分割数変更) 比較量 3 倍率・割合 = = 基準量 8 分母・分子を2で倍分 3 3×2 6 = = 8 8 × 2 16 1000 分母・分子を で倍分 8 1000 3 3× 8 375 = = 1000 8 8× 1000 8 基準量を8 とすると 比較量は3 分割数を2倍 基準量を16 とすると 比較量は6 1000 倍 8 分割数を 基準量を1000 とすると 比較量は375 1000分割,描ききれないので 頭の中で想像するように 日本での小さい数の命数法 みつよし • 吉田光由著「塵劫記」(1627年) 中国の「算法統宗」(1592年)を元に編纂 1/10の位を「分」,1/100を「厘」 0.325のことを3分2厘5毛と言っていた • 江戸時代後期には1/10の位が「割」に,「割」の1/10の 1/100が「分」,「割」の1/100の1/1000が「厘」になった 今では0.325のことを3割2分5厘と言う • いくつかの言い回しに昔の名残が残っている – 「九分九厘間違いない」 0.99 (99%)間違いないこと (今の感覚で解釈すると0.099 (9.9%)になってしまう) – 「五分五分の勝算」 50%50%の勝算のこと (今の感覚で解釈すると5%5%になってしまう) – 「一寸の虫にも五分の魂」1寸の虫にも0.5寸(半分)の魂がある (今の感覚で解釈すると0.05寸しか魂がないことになる) 塵劫記での小さな数の命数法 江戸時代前期 単位 読み方 指数 備考 (語源など) 江戸時代後期 現代的な使い方では 指数が1個ずつずれてる 鎌倉・室町時代 から日本で使っていた 1/10の歩合を表す 「割(わり)」という 単位が入り込む 分 ぶ 10-1 厘 りん 10-2 毫(毛) もう 10-3 け 絲(糸) し 10-4 いと 忽 こつ 10-5 たちまち 微 び 10-6 わずかな 纎(繊) せん 10-7 繊維 沙 しゃ 10-8 水辺の砂 塵 じん 10-9 ちり 埃 あい 10-10 ほこり 渺 びょう 10-11 かすんでいること 漠 ばく 10-12 ぼんやりしていること 「歩合」とは元々 取引高・出来高に応じた 手数料・報酬のこと 「割」を基準に 1/10したもの つまり1/100を「分」 「割」を基準に 1/100したもの つまり1/1000を「厘」 と呼ぶようになった 塵劫記での小さな数の命数法(続き) 単位 読み方 指数 備考 (語源など) 模糊 もこ 10-13 あいまいなこと, 「模湖」 とも書く 逡巡 しゅんじゅん 10-14 決断がつかないこと 須臾 しゅゆ 10-15 しばらくの間 瞬息 しゅんそく 10-16 まばたきをし、息をする間 弾指 だんし 10-17 指の爪の先を親指の腹にあてて音を立てること 刹那 せつな 10-18 短い時間 六徳 りっとく 10-19 知・仁・聖・義・忠・和,または礼・仁・信・義・勇・知 虚空 きょくう (こくう) 10-20 一切が存在する空間 清浄 せいじょう 10-21 煩悩や悪行が無く心身が清らかであること アラビア数字のような位取り法を用いてないので 次々と新たな命名が必要になる 参考サイト http://www1.odn.ne.jp/haru/data-list/number_01.html http://anchor.main.jp/ookazukokazu.htm §1.4.4(教科書P.22) 円グラフ 図1.4.12のデータ 企業名 全合計の何割か? 42844 ≒ 0.447 95792 売上高 [億円] シェア NTTドコモ 42,844 0.447=44.7% KDDI 34,421 0.359=35.9% ソフトバンクモバイル 17,238 0.18=18.0% イー・アクセス 830 0.009=0.9% 沖縄セルラー電話 459 0.005=0.5% 95,792 1=100% 合計 データソース http://blog.livedoor.jp/af_matome-0001/archives/18236550.html 図1.4.12上の図 携帯電話の売上ランキング (H.21) NTTドコモ KDDI ソフトバンクモバイル イー・アクセス 沖縄セルラー電話 0 10000 量の比較は棒グラフが直観的 20000 30000 40000 50000 [億円] 図1.4.12下の図 携帯電話の売上シェア (H21) 総売り上げ9兆5792円 沖縄セルラー 電話 0.5% イー・アクセス 0.9% ソフトバンクモ バイル 18.0% NTTドコモ 44.7% KDDI 35.9% 割合の比較は円グラフが直観的 円グラフを手書きする 時計の文字盤を描いて 6分毎に10%のしるしをつける 割合の累積和(その項目までの合計) の位置から中心に向かって線を引く (半円の5等分が得意な人は時計を描かなくてもよい) 累積95% (75+20)% 90% 0%(100%) 90% 10% 0%(100%) 10% 5% 80% 20% 80% 20% 20% 累積75% (45+30)% 30% 70% 60% 40% 50% 45% 70% 30% 30% 60% 40% 50% 45% §1.4.5(教科書P.23) 帯グラフ 図1.4.13 都市(系列) 職種(項目) 東京 人数[千人] 大阪 割合 人数[千人] 割合 専門職 1,009 17.9% 538 13.6% 管理職 184 3.3% 96 2.5% 事務職 1,438 25.5% 821 20.8% 販売 990 17.5% 682 17.3% サービス 639 11.3% 422 10.7% 保安 89 1.6% 56 1.4% 農林漁業 28 0.5% 25 0.6% 運輸・通信 174 3.1% 135 3.4% 生産 1,098 19.4% 1,169 29.6% 合計 5,649 100% 3,944 100% 図1.4.13を棒グラフで書いたもの 職業別就業者数 大阪 538 96 821 56 422 25 135 682 全体を拡大・縮小して 東京・大阪を揃えると 帯グラフになる 1169 89 東京 1009 184 1438 990 639 28 1098 174 人数(単位:千人) 0 1000 専門職 管理職 2000 事務職 販売 3000 サービス 4000 保安 農林漁業 5000 運輸・通信 6000 生産 複数系列でも量の大きさそのものの比較には棒グラフ(積み上げ棒グラフ)を使えば良い 図1.4.13 職業別就業者数 大阪 538 東京 96 1009 0% 専門職 821 184 1438 20% 管理職 682 事務職 25 422 56 135 990 40% 販売 サービス 単位:千人 28 639 89 174 60% 保安 1169 1098 80% 農林漁業 運輸・通信 100% 生産 複数系列の割合の比較には全体の長さを1(100%)に揃えた帯グラフ(100%積み上げ棒グラフ)を使う 図1.4.14 多数の系列の割合の比較は帯グラフ データソース http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200005/04.html §1.4.6(教科書P.25) その他統計グラフ 図1.4.15の上図 性別 度数[人数] 相対度数 女 55 55/125=0.44 男 70 70/125=0.56 合計 125 125/125=1 度数[人] 80 回答者の性別 0.6 70 0.5 60 50 度数:頻度の数のこと (何個,何件,何人) 相対度数 0.4 40 0.3 30 0.2 度数 相対度数 = データの総度数 20 相対度数:総度数に対する割合のこと 百分率の%で表示することもある 0 0.1 10 0 女 男 図1.4.15の下図 年齢 度数[人数] 相対度数 10代 20 20/125=0.16 20代 30 30/125=0.24 30代 0 0/145=0.00 40代 75 75/125=0.60 合計 125 125/125=1 度数:頻度の数のこと (何個,何件,何人) 度数[人] 80 回答者の性別 相対度数 0.6 70 0.5 60 50 0.4 40 0.3 30 0.2 度数 相対度数 = データの総度数 20 相対度数:総度数に対する割合のこと 百分率の%で表示することもある 0 0.1 10 0 10代 20代 30代 40代 図1.4.16 保健室を利用した理由 度数[人] 相対度数 14 0.35 12 0.3 10 0.25 8 0.2 6 0.15 4 0.1 2 0.05 0 0 頭痛 すり傷 切り傷 腹痛 ねんざ 発熱 その他 横軸が分類(カテゴリー)の時は特に順番に決まりはない 度数の大きい順に並べて,「その他」を最後にするのが普通 図1.4.17 竹馬で歩けた歩数(1年生) 度数[人] 相対度数 12 0.4 10 0.3 8 6 0.2 4 0.1 2 0 0 0 1 2 3 4 横軸が数値の時は数値の大きさ順に並べる 5 [歩] 図1.4.18 竹馬で歩けた歩数(2年生) 度数[人] 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 相対度数 0.5 0.45 0.4 0.35 0.3 0.25 0.2 0.15 0.1 0.05 0 0~5 6~10 11~15 16~20 21~25 26~30 度数分布を折れ線で表示したものが度数多角形 31~35 [歩] 図1.4.19 幹葉図という 39, 41,43,44,44,45,46,46,46,47,49, 50,50,50,50,50,… 39を 幹の30と 葉の9に分ける 葉 10進法に限定した振り分け方 手作業で振り分けするときによく使う 幹 図1.4.20 男女別体重 10kgの幅で 分布(全体の様子)を 見比べることができる