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調整局面を迎えた中国株式市場

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調整局面を迎えた中国株式市場
楽読
(ラクヨミ)
2015年7月9日
Vol.978
調整局面を迎えた中国株式市場
6月半ば以降、上海A株(中国本土市場)が低迷し、直近の高値からの下落率が30%を超えるなど、調整局面
を迎えています。この急落は、世界の資本市場にも大きな影響を与えています。
中国の政策当局はこの下落抑制をねらい、政策金利の引き下げや、IPO(新規株式公開)の凍結などによる
需給の引き締めなど、矢継ぎ早に株価対策を実施していますが、上海A株市場の規模が拡大したことや、株
価を見て短期的な投資判断をしがちな個人投資家の比率が高いといった市場要因に加え、ギリシャの財政問
題などの外部要因もあり、今のところ、目立った効果は表れていません。これまで、上海A株は、当局の政策
期待で買われていただけに、政策効果が出ないことが更なる売り材料となっています。
上海A株市場は、上場銘柄数が多く、相対的に高い中国の経済成長の反映が期待される市場ですが、これま
では限定された機関投資家を除き、外国人投資家が参入できない市場であったため、その開放が望まれてき
ました。そうした中で2014年11月、香港市場を経由して外国人投資家が上海A株に直接投資できる仕組み
(「直通車」)が始まりました。この「直通車」による資金流入や、信用取引の拡大などから上海A株は急速に上
昇し始め、香港市場との乖離が目立ち始めるなかで、当局は信用取引への規制強化に動き出していました。
こうした状況を考えると、このところの上海A株の急落は、中国経済のファンダメンタルズに大きな変化があっ
たというよりは、過熱気味であった株価が調整に転じたという見方ができると考えられます。ただ、その調整速
度がかなり急であったことから、投資家の不安心理が増幅されているものとみられます。そのため、こうした局
面は、中長期的な視点で中国企業の成長をとらえる絶好の機会であるとも考えられます。
上海A株(中国本土市場)の推移
(2014年9月末~2015年7月8日)
6,000
(ポイント)
5,500
上海A株
8,000
(ポイント)
【上海A株(長期推移:週次)】
6,000
5,000
4,000
4,500
2,000
4,000
0
2003年1月
30%超の
下落
(2003年1月初~2015年7月3日)
2007年1月
2011年1月
2015年1月
3,500
(参考)香港ハンセン指数
3,000
2,500
※香港ハンセン指数は、グラフ期初の上海A株指数の値をもとに指数化しています。
2,000
2014年9月
2014年11月
2015年1月
2015年3月
2015年5月
※信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成
※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。
■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資
料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成
時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に
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