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資料1 ペナン RCE 国際会議出張報告(2007 年8月7日~8日)

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資料1 ペナン RCE 国際会議出張報告(2007 年8月7日~8日)
資料1
ペナン RCE 国際会議出張報告(2007 年8月7日~8日)
【出張者】
【出張目的】
【出張期間】
【出張先】
【出張日程】
小池治(横浜国立大学)、田中伸子(横浜市環境創造局)
ペナン(マレーシア)で開催される RCE 国際会議への参加、RCE 横浜の事業紹介、
世界各地域の RCE 関係者との意見交換
2007 年8月7日-9日
マレーシア科学大学(マレーシア国ペナン州)
8月7日:開会式
全体会議1:RCE の実践報告
全体会議2:グローバル・ラーニングスペース(GLS)の構築に向けて
全体会議3:RCE サーバの構築
8月8日:全体会議4:RCE における ESD 研究の実践
ブレイクアウトセッション①教員養成、②持続可能な生産と消費、③エネルギーの
持続可能な利用
全体会議5:総括
8月9日:ペナン RCE の取組みについての現地視察
【会議の概要】
• 全体会議1「RCE の実践報告」:グレーターナイロビ(ケニア)、バロセロナ(スペイン)、サスカチュワン(カナ
ダ)、ペナン(マレーシア)の各 RCE から ESD への取組みの実践事例の報告と質疑応答が行われた。ナイ
ロビは、ネットワークの重要性を強調。バロセロナはアクター間の調整の難しさを”ESD Chaos Theory”とい
う言葉で呼びあらわした。サスカチュワンは大学教育と ESD を関連付けること、州政府との連携や連邦政
府の積極的な役割の重要性を指摘。ペナンは政府と NGO(例えば SERI)との多様な関係を強調した。ディ
スカッションでは、大学が市民社会と連携することの重要性が議論された。また、タイからは地域内協力に
ついて、バロセロナからシナジー効果について、サスカチュワンからは健康や予防医療の重要性が指摘さ
れた。
• 全体会議2:グローバル・ラーニングスペース(GLS)の構築に向けて: RCE のこれまでの展開についての
総括的な報告が行われた。また、マルチレベルのネットワークやテーマごとのネットワークについて情報共
有を図り協働を進めるとして、各 RCE の活動状況を取りまとめてウェッブで情報を提供する「RCE サーバ」
の構築に UNU として取り組んでいるとの報告があった。また、「グローバル・ラーニング・スペース(GLS)」
について議論が行なわれた。GLS は、ESD についての E ラーニング・システムを構築するもので、すでにコ
ンテンツの開発はかなり進んでいる模様。その概要の紹介が行なわれたのち、GLS の進め方について議
論が行なわれた。
• 全体会議3:RCE サーバの構築:慶応大学の宇野研究室が開発している RCE サービスセンター・サーバの
デモンストレーションが行われた。
• 全体会議4:RCE における ESD 研究の実践:RCE の研究課題について議論が行われ、RCE では学術的な
研究を地域における実践につながることの重要性が指摘された。
• ブレイクアウトセッション:3会場に分かれ、①教員養成、②持続可能な生産と消費、③エネルギーの持続
可能な利用の3テーマについてワークショップ形式の研究会が行なわれた。小池は②に、田中は③に参加
し、横浜の取組みを報告しながら各テーマについて今後の課題を検討した。
• 全体会議5:ブレイクアウトセッションにおける議論についてとりまとめが行なわれた。エネルギーのセッシ
ョンでは、横浜市における風量発電への取組みが高く評価された。最後に UNU のヒンケル学長より総括の
講義が行なわれた。
• 全体会議とは別に8月7日の会議終了後にアジア諸国の RCE 関係者が集まり、情報交流を行なった。
【今後の課題(私見)】
世界各地の RCE の代表者と交流を図ることができたことは大きな収穫であった。横浜の知名度は昨年度の
国際会議のホストということできわめて大きい。今後は RCE 横浜の取組みを世界に発信することが重要であろ
う(RCE 横浜の HP の English version の作成など)。また、ITC の重要性を鑑みると、横浜でもラーニングスペー
ス(E ラーニング)に取り組むことが求められるのではないか。
(文責:小池治)
資料1
《事務局からの報告事項》
【会議への提出資料】
国連大学から、次の2点を盛り込んだ資料の事前提出依頼
1 昨年(2006年)の活動実績及び、今後の活動予定について(2~3ページ)
2 フラッグシッププロジェクトについて
上記を受け、RCE横浜の報告として、横浜市の概略、RCE横浜の概略(協議会、活動実績、活動予定)、
協議会メンバー取組一覧を別紙のとおり、英語にて提出しました。
(「フラッグシッププロジェクトについては、検討中」で提出)。
【会議で配付された資料】
・Internationnal Conference on Regional Centres of Expertise On Education For
Sustaiable Development 2007 (各RCEから事前提出されたペーパーをまとめた冊子)
・TENTATIVE LIST OF PARTICIPANTS (参加者リスト)
・Understanding and Creating Regional Centers of Expertise (RCEパンフレット)
・CD1: 各種プレゼンテーションのパワーポイント資料、各RCEから事前提出されたペーパーの電子情報
・CD2: 会議の写真
等
【次回RCE国際会議について】
来年、6月又は11月にヨーロッパで行われる予定
(今後も、全RCEが直接顔を合わせる場として、年1回程度開催していく予定)
【その他報告事項】
・16地域からRCEの申請がでて、このうち、13地域(日本では、兵庫―神戸、中部の2か所)がRCEに
加わった。 H19年8月現在、世界で 47 RCE (国内 6 RCE)。
・RCEのロゴができた。
・今後、RCEサーバーに掲載する年次レポートを 各RCEが提出する(課題や優良事例の共有が目的)。
【会議に参加しての所感】
・会議を通じ、RCE 間、各 RCE 内いずれにおいても、課題や優良事例を共有するための「ネットワーキング」の重要
性が挙げられていました。その仕組みとして、今回の国際会議のような、担当者が直接顔を合わせて対話できる場
と、オンライン上のグローバル・ラーニング・スペース(GLS)の構築が重要視されていました。
・ RCE の 組 織 や 課 題 を 考 え る キ ー ワ ー ド と し て 、 会 議 中 何 度 も 、 「 mobilization ( 動 員 ) 」 と 「 communication :
information sharing and collaboration (コミュニケーション:情報共有と協働)」という言葉が語られていました。
「mobilization」は市民、活動団体、大学、行政等の各ステークホルダーや、資金等様々な要素をどれだけRCEに
巻き込めるかということであり、これが上手に出来ているRCEが活発なRCEと言えるのではないかとのことでした。ま
た、“食糧確保や健康問題が最優先の社会において、どうすれば人々に地球環境配慮行動の必要性を理解・行動
してもらえるのだろうか”という段階から、“既に環境配慮行動を意識し行動している市民や団体といったステークホ
ルダーの存在をRCEとしてどう巻き込めるのか(RCEとして共に動いて貰うこと、「RCE」と名付けることにどういう意義
があると言えるのか)”という段階まで様々ではありましたが、多くのRCEが「mobilization」が課題と感じていました。
RCE横浜における課題は後者に近いと思われ、この解決には、ESDやRCEに関する普及啓発や、各ステークホル
ダーのオーナシップやボランティア性の発揮も必要と思われました。また、各ステークホルダーがRCEの活動に関わ
る楽しみやメリットを受けとれるような仕組みを自分たちで作っていく必要もあると感じました。
・横浜(日本)は、ほとんどの人が教育を受けており、食糧不足や不衛生という課題は少なく、また、環境配慮行動に
ついても既に行っている人、きっかけがあれば行える人が多い(決まったことに、皆で取り組もうとする性質?)という
状況であり、ESDのベースラインは比較的高いと言えます。「夏は夏らしく」(クールビズ)運動等に象徴される、日本
の環境に対する意識の高さと環境に配慮したライフスタイルの実施状況について他RCEからの高い関心が寄せら
れました。今後も、「優良事例」の創出、情報発信の役割が求められてくると思われました。
・今後世界の中で求められてくる情報のやりとりという点では、時間・費用の両面の課題はありますが、英語での情
報発信・情報交換への参加が不可欠で、パンフレットやHPなどを作成する際には英語併記もしくは英語版を作成
するのが望ましいと思われました。また、英語で大量に提供される情報を横浜地域の関係者が利用できるように提
示することについても検討する必要があると感じました。(RCE岡山においても、英語による情報交換について、時
間的にも費用的(筆耕翻訳料等)にも苦慮しているとのことでした。)
(文責:田中伸子)
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