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テレビHDTV

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テレビHDTV
応用通信工学
デジタル放送の高度化
~次世代放送技術の開発と研究~
平成25年12月6日
情報工学科
藤田欣裕
講義内容
 はじめに
(放送を取り巻く状況、放送のデジタル化)
 デジタル放送の現状と今後
(技術的特長、国際展開、携帯向けモバイルマルチメディア放送)
 放送技術の展開
(情報通信のブロードバンド・モバイル化、放送通信連携)
 次世代放送技術の研究
(スーパーハイビジョンほか)
 まとめ
2
はじめに
3
放送を取り巻く状況
 技術進展がもたらす情報の多様化、高度化、国際化
 2011年にテレビ放送の完全デジタル化→他メディアとの親和性
 情報通信のブロードバンド・モバイル化、放送通信連携
 超高画質・超高臨場感システム化(4K、8K)
 マスから個人へ
 視聴スタイルの多様化、個からの情報発信、コミュニティー形成
 高齢化とデジタルデバイド
 インターネットの普及、依然として情報格差が存在
 放送技術の広範な分野への貢献
 デジタル放送の国際普及、産業活性化
 国境を越えた大規模災害に対する早期警報、災害救援
 医療、福祉、科学、教育、美術、安全・安心
 地球環境問題への配慮
 省電力デバイスなど
4
放送デジタル化の経緯
各メディアの世帯普及曲線
世帯普及率(%)
50
45
地上デジタル
40
BSデジタル
35
携帯電話
30
インターネット
25
20
15
10
5
0
3.3%世帯普及
12ヶ月
24ヶ月
36ヶ月
48ヶ月
ディジタル放送の現状と今後
7
地上デジタル放送の特長
 高画質、高音質、高臨場感
 従来のアナログテレビ画像:
525本の走査線、 横縦比 4:3
 デジタルハイビジョン画像:
1125本の走査線(アナログ放送の4倍以上の情報量)、横縦比16:9(ワイド)
 CD並みの高品質
サラウンド放送では、劇場のような臨場感
 放送局品質が家庭でも
 デジタル放送では、ゴースト等の妨害がなく、劣化させることなく家庭へ届
けることが可能
編成の自由度を増すマルチ編成
野球放送
(ハイビジョン)
12:00
ニュース
(標準テレビ)
野球放送
(標準テレビ)
13:00
映画
(ハイビジョン)
自動的にニュース番組になる
リモコンでサブチャンネルに切替え、野球
放送を継続視聴
地元の野球チームの放送や、地域毎のイ
ベントの紹介などを、全国放送を実施しな
がら放送
地域重視の番組編成が可能に
14:00
 教育テレビなどでは、子供向け番組と、生涯教育、趣味講座等を同時に放送
 スポーツ中継では、アングルの異なる映像を複数提供可能
 ゴルフ中継では、主中継に加え、特定の選手、ホールの中継など
データ放送(暮らしに役立つ地域情報の提供)
 地域向けのきめ細かなデータ放送サービスの提供が可能
 自然災害時、大事件大事故の際の災害情報、ライフライン情報
 1995年阪神大震災、2011年東日本大震災の例
放送は時間にそって順番に伝える(知りたい情報がなかなか放送されない)
5万件もの安否情報を放送(蓄積・一覧という機能なし、すべてを紹介しきれ
ない)
膨大なライフライン情報を、地域毎に、項目ごとに、図、静止画等で判りやす
く伝えられる
安否情報も、地域別、人名順などにより一覧性が可能
 地域独自のニュース、詳細な気象情報、交通情報、生活情報、イベント情
報等
双方向サービスの拡充
 デジタル放送受信機では、通信機能が必須
 電話回線やインターネット回線に接続することが可能に
 双方向番組の参加
 クイズ番組や、番組リクエストの投票に参加
 回答結果は、データ放送で提供(全国での順位などが一目でわかる)
 インターネットとの連携サービス
 インターネットに接続されていれば、テレビのリモコン操作でデータ放送コ
ンテンツの情報と関連付けられた詳細な情報を、インターネット網を使っ
て取り寄せることも可能、ビデオオンデマンド
データ放送の利用状況(世帯)
世帯の70.1%が過去1年間にデータ放送を利用している。最大
の利用目的はニュースや気象情報等の身近な情報の入手。
平成24年末
(n=18,510)
(無回答を除く)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
86.8
毎日少なくとも1回は利用
23.6%
29.9%
週に少なくとも1回は利用(毎日 ではな
い)
月に少なくとも1回は
20.5%
11.4%
14.7%
利用(毎週 ではない) 年に少なくとも1
回は利用(毎月 ではない)
全く利用しない
視聴中の番組の内容に
連動した情報の取得
35.1
クイズやアンケート等の 番
組企画への参加
番組で紹介された 商
品・サービスの購入
その他のサービスの利用
23.0
2.5
平成24年末
(n=12,545)
2.5
(無回答を除く)
平成24年・25年情報通信白書より
12
地上デジタル放送方式(日本)の特長
 各階層ごとに異なるパラメータ設定可能
→多様なサービス
 マルチパスやフェージングに強い。
→移動・携帯端末向けサービスを実現
 セグメント構造
→TV放送と音声放送で共通の方式;部分受信機能
 OFDM変調方式の採用
→単一周波数ネットワーク(Single Frequency Network)による
周波数有効利用が可能
HDTV映像の移動受信
デジタルとアナログの比較
デジタル放送
アナログ放送
ビデオ再生1(ハイビジョン移動受信)
OFDMの概要
 多数の搬送波(キャリア)を低速でディジタル変調
 キャリアあたりの伝送レート→低
(キャリアあたりの伝送レート)
=(全体の伝送レート)/(キャリア本数)
 キャリア間干渉なし(各キャリアは直交関係)
マルチキャリア
(ただし各キャリアの周波数間隔をシンボル期間の逆数に選ぶ)
 保護帯域を必要とせず,周波数利用効率が上がる
(通常のFDMでは相互干渉を避けるため保護帯域が必要)
Frequency
OFDMの概念
 多数のキャリアを変調し、それを合成
 振幅方向にキャリアの多重の情報 →多値変調
+
ガード
インターバル
有効シンボル長
f1
f2
f3
f4
+
fx
OFDMの各キャリア
 シンボル長T区間で整数周期数の正弦波を考えると、周波数nf0の正弦波ができ、これ
がOFDMのキャリアとなる。
シンボル長 T
f0 
1
とすると、
T
cos(2  1 f 0  t  1 )
cos(2  2  f 0  t  2 )
cos(2  3  f 0  t  3 )
cos(2  4  f 0  t  4 )
cos(2  5  f 0  t  5 )
cos(2  6  f 0  t  6 )
18
時間インターリーブの効果
10 0
10 -1
BER
10
時間インターリーブ無し
-2
10 -3
10 -4
時間インターリーブ有り
10 -5
fd = 7 Hz
fd = 20 Hz
fd = 70 Hz
10 -6
10 -70
10
20
30
C/N [dB]
40
fd :ドップラー
周波数
ブラジルが日本の地デジ方式を採用
(朝日新聞2006:6月22日)
国際展開
21
日米欧の放送方式
日本
欧州
米国
備考
(ISDB-T)
(DVB-T)
(DTV)
電波形式
BST-OFDM
OFDM
8VSB
マルチパス妨害
○
○
△
OFDM。
周波数有効利用
○
○
×
OFDM伝送によるSFN。
移動体受信
○
△
×
OFDM,時間インターリーブ
サービスの編成
○
△
×
セグメント構造のスペクトル構成
音声放送との共通化
○
×
×
伝送方式、多重方式
地上デジタル放送日本方式ISDB-Tの国際展開
中南米を中心に12ヶ国が採用
アフリカへの普及活動を展開中
2006.6 ブラジル
(2007.12開始)
2009.4 ペルー
(2010.3 開始)
2009.8 アルゼンチン(2010.4 開始)
2009.9 チリ
2009.10 ベネズエラ
2010.3 エクアドル
2010.5 コスタリカ
2010.6 パラグアイ
2010.6 フィリピン
2010.7 ボリビア
2010.12 ウルグアイ
2011.10 モルジブ
地上デジタル放送日本方式ISDB-Tの国際展開
世界の地上デジタル放送方式
25
デジタル放送の今後
26
アナログTV放送終了後の電波利用~V-LOW帯 ・ V-HIGH帯 ・ UHF帯~
終了前
370MHz
(62ch)
VHF
90~108MHz
VHF
170~222MHz
アナログTV放送
(1~3ch)
アナログTV放送
(4~12ch)
終了後
240MHz
(40ch)
MM放送
(18MHz)
90~108MHz
公共ブロードバンド移動通
信システム(32.5MHz)
170~
202.5MHz
:ガードバンド
UHF
470~770MHz
770~806MHz
アナログ/デジタルTV放送
(13~62ch)
MM放送
(14.5MHz)
207.5~
222MHz
デジタルTV放送
(13~52ch)
470~710MHz
携帯電話
ラジオマイク/FPU
ITS
携帯電話
710~803MHz
・現在デジタルTVに利用されている帯域であるた
め、既存受信機への干渉検討が必要。
・地上デジタルテレビ放送(ISDB-T)と、地上デジタル音声放送(ISDB-TSB)を連結し
て送信する技術(ISDB-Tmm)が制度化。
・(株)マルチメディア放送が受託事業者として認定され、会社分割で発足した(株)ジャパ
ン・モバイルキャスティングが受託放送事業を担う。ダウンロード、通信連携サービスなど
を想定した「モバキャス」が2012年4月開始予定。
・地上デジタル音声放送(ISDB-TSB)を高度化した方式が情通審で答申され今後制度化される予定。
・参入を期待する事業者団体(VHF-LOW帯マルチメディア放送推進協議会: VL-P)にて、マルチチャンネル
音声、ダウンロード、通信連携サービスに加え、地域防災情報の確保・強化などを検討。
携帯端末向けモバイルマルチメディア放送
~V-LOW帯とV-HIGH帯~
http://www.nottv.jp/nottv/
VHF TV band
90
MHz
デジタル移行前
デジタル移行後
108
MHz
170
MHz
222
MHz
アナログTV
マルチメディア
放送
アナログTV
公共ブロードバンド
移動通信システム
地域ブロック向け
モバイルマルチ
メディア放送
Advanced ISDB-Tsb : セグメント化OFDM
マルチメディア
放送
全国向け
モバイルマルチ
メディア放送
ISDB-Tmm : セグメント化OFDM
携帯端末向けマルチメディア放送の概要
29
携帯端末向けモバイルマルチメディア放送
~サービスイメージ~
チャンネルイメージ
チャンネル数
使用イメージ
総合チャンネル
多数
映像
音声
特別チャンネル
データ
コンテンツ形式
映像
放送事業者
音声
サービス形式
データ
リアルタイム
ダウンロード
無線
インターネット
コンテンツの種類
ダウンロード音楽
を楽しむ
電車内でスポット
ゲームを見る
総合チャンネル
地域情報
ニュース
ドラマ, スポーツ, 音楽, 映画
文化, 教育, 外国語
TVショッピングを
見ながらネットで
注文
特別チャンネル
地図, 宣伝
ゲームソフト
- 移動中での映像・音声・データ受信
- コンテンツのダウンロード
- ワイヤレス通信を用いた双方向サービス
通信経由での双方向コンテンツ
インターネットアプリ
緊急情報
モバイルキャスティングのサービス
31
超多値伝送技術(1024QAM)
超多値伝送技術 現行のISDB-T方式では、OFDM信号
の1つのキャリアシンボルで最大6ビットの情報を伝送して
いる。最大10ビットの情報を伝送するシステム
32
放送通信連携
33
主なメディアの平均利用時間と行為者率
・若年層は、テレビ、新聞を若年層が見なくなっている(時間、行為者率)。
・ しかし、全体では、テレビ視聴時間はネット利用時間の倍以上。
・ 10代、20代でもテレビ視聴時間とネット利用時間はあまり変わらない。
(出典)平成25年版情報通信白書
34
「テレビ(リアルタイム)視聴」にネットの「ながら視聴」が占める割合
・ 実際、10代、20代は、テレビとネットの「ながら視聴率」が40%を超えている。
・ テレビとネットは代替関係というより、補完関係の面もある
(出典)平成25年版情報通信白書
35
放送通信連携の発展
ひ
か
り
が
話
題
に
提
案
(NHK
サ
ー
ビ
ス
開
始
ス
マ
ー
ト
Hybridcast
概
念
提
唱
(
本
格
的
TV
発
売
オ
ン
デ
マ
ン
ド
サ
ー
ビ
ス
開
始
コ
ネ
ク
テ
ッ
ド
TV
ア
ク
ト
ビ
ラ
2011 2012
2008
IPTV
ワ
ン
セ
グ
サ
ー
ビ
ス
開
始
NAB)
デ
ジ
タ
ル
放
送
開
始
)
サ
ー
バ
ー
型
放
送
運
用
規
定
検
討
協
議
会
発
足
2006 2007 2008 2008
TV
BS
地
上
デ
ジ
タ
ル
放
送
開
始
2003
NHK
2003
TV
2000
技
研
公
開
)
モ
バ
イ
ル
マ
ル
チ
メ
デ
ィ
ア
放
送
開
始
いまだに本格的な連携は実現していないと言われている
携帯端末向けサービス(ワンセグ)の概要
■ 携帯端末向けサービス(通称「ワンセグ」:1セグメントサービス)
地上デジタル放送の1チャンネル分の周波数帯域は13個のセグメントと呼ばれる単位で
構成
このうちの「1セグメント」を使った移動体向けサービス
移動受信でも安定して受信できる方式を採用し、映像・音声・データを提供
←地上デジタル1チャンネル分の帯域→
1セグメント
12セグメント
デジタルG
デジタルE
携帯端末向けセグメント
ハイビジョン放送
4セグメント
4セグメント
4セグメント 1セグメント
〃
標準放送 ×3
37
ワンセグ、放送通信の融合
NHKハイブリッドキャスト
本年9月、ハイブリットキャストの
ホーム画面を提供。
ここから、テレビの放送画面に最新の
ニュースや気象情報、スポーツ情報、
為替情報などを組み合わせて表示可
能。
今秋以降、放送中の番組に関連する情報
の提供や、オンデマンドで動画を提供する
サービスを予定。タブレットなどの携帯端
末を連携させたサービスの開始も検討。
具体的には、双方向クイズ番組などをは
じめとする視聴者参加型サービスや番組
内容を補完する解説などを想定。
39
Hybridcast™
○放送と通信を連携させた新しい放送サービス
放送の特徴である同報性、高品質、高信頼性と、個別の要求に応え
ることができる通信の特徴を生かすことにより、より豊かな放送サー
ビスを実現します。
○放送と通信の正確な同期合成技術
放送と通信で送られる映像や字幕データなどのコンテンツを正確に
同期合成させることができるため、多言語字幕やマルチビューサー
ビス(ピクチャーインピクチャー)など様々なサービスを実現すること
ができます。
○TV、携帯端末、パソコンなど様々な端末同士の連携
テレビと各種端末同士の連携技術により、視聴者それぞれの要求に
応じた便利なサービスが実現します。例えば、視聴中の番組に関連
する情報を必要に応じて携帯端末などで利用できます。
2011NHK技研公開資料より
40
Hybridcast™の概要
41
Hybridcast™の基本概念
○インターネット接続機能を備えたテレビ受信機の多機能化によって、
テレビは放送を見るだけでなく、ネット経由で様々なサービスを楽しむこ
とができる
○放送と連携した様々なインターネットサービスを利用して、既存の放送
によるサービスを強化できるような環境が実現できる。これまでより便利
かつ多様に番組を楽しむことができる。
○放送と通信の同期、SNSとの連携、携帯端末やPCとの連携、画面の
制御といった各種の技術が必要である。
○プロトタイプ受信機や各要素技術検証のための開発、研究が必要で
ある。
42
ビデオ再生
43
Hybridcast™の放送サービス例
44
Hybridcast™の基本概念
45
同期対応マルチビューサービス
46
多言語字幕サービス(TV一体型プロトタイプ受信機)
47
スマートテレビの動向(情報通信白書2012より)
放送ソーシャルの新たな展開
48
スマートTV
着実な普及が予想される
49
「スマートテレビ」
以下の2つの機能をともに保有するテレビ端末、または
セットトップボックスなどのテレビ周辺機器。
① インターネット経由の映像をテレビ画面で視聴することが可能
② 高い処理能力を持つCPU(Central Processing Unit;中央処理
装置)が搭載され、スマートフォンのようにゲーム等のアプリをテ
レビで利用することが可能。
50
スマートテレビの利用について (世帯)
約4割の世帯がスマートテレビの利用意
向あり。特に20~49歳の世帯主がいる
世帯 では利用意向が5割を超える。
0%
10%
20%
30%
40%
全体
(n=18,184)
20~29歳
(n=485)
30~39歳
(n=1,748)
40~49歳
(n=2,698)
50~59歳
(n=3,794)
60~64歳
(n=2,709)
65~69歳
(n=2,288)
70~79歳
(n=3,130)
80歳以上
(n=1,332)
50%
60%
39.0
51.2
50.6
50.4
38.8
34.0
24.0
スマートテレビを 利
用してみたい
24.6
(無回答を除く)
22.2
51
51
想定するスマートTVサービス環境の概要
52
想定するスマートTVにおける連携の概要
53
次世代放送技術
54
スーパーハイビジョン(4K・8K)
○ 2006年、ITUにおいて、現行のハイビジョンを超える画質(いわゆるスーパーハイビジョン)の規格が標準化。
規格は、4K・8K(K=1000を意味する単位)の二種類(現行ハイビジョンは2K)。
解像度
画面サイズ
約200万画素
2K
50インチ
約800万画素
4K
映画
3,840×2,160
= 8,294,400
16倍(8K←2K)
(デジタル制作・配信)
100インチ
約3,300万画素
8K
7,680×4,320
=33,177,600
放送開始までのロードマップ
テレビ
(HDTV:地デジ等)
1,920×1,080
= 2,073,600
4倍(4K←2K)
○
32インチ
実用化状況
実験段階
(パブリックビューイング
等)
(平成25年6月「放送サービスの高度化に関する検討会 検討結果取りまとめ」)
2014年 124/128度CS及びケーブルテレビにおいて、4Kを放送開始
2016年 124/128度CS、ケーブルに加え、110度CSに放送を拡大。4Kに加え、8Kも放送開始
2020年 124/128度CS、110度CS、ケーブルに加え、BSに放送を拡大
55
放送メディアの展開
伝える情報の「質」のイノベーション
伝える仕組みのイノベーション
56
スーパーハイビジョン
映像システムの基本設計とは
7680 画素
画面高×0.75
画角 :水平約100°(縦横比 9:16)
視距離 :画面高の約0.75倍
<ハイビジョン>
1920画素
1080画素
画面高
4320 画素
視力1.0: 画角1度=約 60画素
画面高×3
画角 :水平30°(縦横比 9:16)
視距離 :画面高の3倍
57
“感じる”を科学することの重要性
 視聴者心理状態の把握技術の開発
 コンテンツがどのような心理状態を引き起こしているかを推定するため、
脳機能計測・解析の研究
 番組素材の力を最大限に活かす制作手法、個人適応技術の開発
 コンテンツの情報受容特性の解明
 心理実験・視線分析に加えて、脳機能計測により「コンテンツがどのように
視聴者に認知されているか」の解明
 番組制作者の意図が十分に伝わるコンテンツの制作指針の究明
 臨場感、現実感メカニズムの解明を目指して
 高精細映像、広視野映像、3次元映像、マルチチャンネル音響、触覚情報
の提示によって、どのように臨場感や現実感が増大するか脳機能研究の
アプローチを導入して、臨場感・現実感メカニズムの解明
58
ビデオ再生2(臨場感実験)
観視画角と心理効果
畑田らによる観視画角と誘導効果の実験結果
半球ドームでの誘
導効果の測定
(日本放送出版協会「ハイビジョン技術」P.14より)
観視画角と心理効果
3
3
2
力量感
1
水平画角(°)
0
30
40
50
60
70
80
90

½ 
æ 
p 
i 
j
0
-1
30
-3
HDTV
-3
1
-2
100
-1
-2
´
K 
õ
2
画面幅
画面幅
画面幅
画面幅
3m
2.4m
1.8m
1.2m
40
50
60
70
80
90
100

æ
Ê 
æ 

Ê 
æ 

Ê 
æ 

Ê 
3m
2.4m
1.8m
1.2m
•画面に近すぎると快適感が減少
(撮影画角によって変化)
•視野角が大きいほど力量感が増加
観視画角と心理効果の実験例
(高精細スライド静止画像による評価結果)
おわりに
 放送は最新の科学技術を活用した文化
 放送技術の開発研究により、これまでラジオ、テレビ、衛星放送、ハイ
ビジョン、デジタル放送など、新たな放送メディアが開拓されてきた。
次世代放送技術の研究開発
 「感じる」「つながる」がキーワード。
 「高質感・空間再現メディアの実現」、「ユビキタス・ユニバーサルサービ
スの実現」、「高度コンテンツ制作環境の実現」の3テーマ
 次世代放送技術の研究開発
 さらなる技術革新により、新たな放送メディアの開拓を図り、放送文
化の創造・発展に寄与する。
 役に立ち、満足される放送の実現を目指す。
62
Fly UP