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増分弾塑性理論と岩質材料の破壊過程 に関する基礎的研究
増分弾塑性理論と岩質材料の破壊過程 に関する基礎的研究 ドブニ宍二二二<‥,/2>寸……… ̄'y……… ?犬ツマぶレハ ニ シフヘ才 ‥ レ i「 1 g 市川康明 目 次 勺`J {1 第1章 序論 岩の変形・破壊挙動に関する理論について 1 I 1 2 本論文の構成 18 第2章 増分横成則の理論:概説 20 2.1 応カテンソルとひずみテンソルの直交成分と楕成則 20 2.2 増分構成理論の構造 25 2.3 まとめ 35 第3章 増分弾塑性理論 36 孔 1 塑性応器 38 3.1.1 降伏関数と空間降伏曲面式 38 孔 L2 塑性応答関数と塑性スペクトル 44 3.L3 増分応答と塑性スベクトル 48 3.1.4 塑性スペクトルの漸近展開 52 孔 L5 塑性スペクトルの近似決定法 56 孔 1.6 截荷除荷過程および硬化則 58 3.2 増分塑性理論と塑性流れ理論:流れ理論の役割と限界 63 3.3 弾性応答 68 3.3、│ 初期弾性応答 68 3.3、2 降伏後の非線形弾性応答 74, 3.孔3 除荷眸の応答 77 3.4 まとめ 80 1 第4章 岩質材料の変形破壊挙勅と数値解析 81 4.1 三軸圧縮試験 81 4.2 単調載荷時における岩質材料の増分弾塑性モデル 8b 4.3 三軸圧縮試験の数値シュミレーション 102 4.4 まとめ 1、08 第5章 多孔質岩盤と水の相互作用 1 1 I 5.1 多孔質物体の連続体力学理論 1 1 I 5.2 仮想仕事の原理 1 1 5 ¶乳3 まとめ 1 1 7 第」6章 結論 118 謝辞 120 参考文敵 121 補遺L Gateaux微分と変分 1 3 1 補遺2.咽性変形理論 132 2 第1章 序 論 岩の力学は、土木工学レ鉱山学、地質学等を総合する体系として徐々に発晨を遂げてきているもの の、その形成より麹余年を経ているに過ぎない(注1)。先駆的な研究は19世紀末よりH=ei●、Sd・it、 Fenner、↑erzaghl等によってなされたが、1950年代に入ると、大規模なダム、地下発電所、長大な トンネル等の社会的な需要を反映して、ヨーロッパおよびアメリカを中心として各分野の研究者・技 術者が集まって共同的・総括的な研究が着手された。ことに、Salzblrgにおけるlnternatiolal Arbeitsge●einshaft nir Geo●eehanikを母休として1962年に設立されたlnterlatioul Soeidy of Rotk櫨echa皿its(ISRM;国際岩の力学会)は、ヨーロッパのみならず、世界の岩の力学のセンタ 一としての役割を果たしてきている。1966年以来、ISRMはほば4年毎にlnternation11 Congress を廣催して(第1回196・6年、Lisboo ; 第2回、1970年、Seograd ;第3回、11174年、Oenver ; 第4回 1979年、膳o皿trqx ; 第5回、19S3年、lelborae)、岩の力学に関する研究のレベルアッブと現況の総 括を行ってきた。 ヨーロッバでは、1950年代に人ると電力需要の増大に伴って、大規模なダムの建設が始まった。そ のため、lnternational Conissiolon Lar豺Oa●(ICOLD:国際大ダム会議)の中に、岩の力 学に関する小委員会が設けられ、lsaMとは別に、ダム基礎の岩盤力学・〕E学を中心として、1958 年の第6回.lnternatiolal Colgress on Large h●s以来、研究・討議-勧告を重ねて来た{第6回'、 Iり58年、New York ; 第7回、I%I隼、Ro●e : 第8回、1964年、Edinblrgh ;第9回、1967年、 lstanbul)。 1959年t2月2日に起こったフランス醵arpassdダムの崩壊と、19い年10月9日のイタリア Vajont ダムにおける岩盤斜面の崩壊に伴う越流と洪水の事故は、ICOLDのメンバー-に深刻な打撃を与え た。-一部破砕された片麻岩上に構築された醵aIPassetアーチダムの崩壊は、ダム基底部に働いた局所 的な圧縮または引彊応力により岐砕性の基礎岩盤の透水性が場所毎に著し《変化し、それによって高 い水顛差が生じたために基礎岩盤が動いた結果惹き起こされたものであり、一方、Vajont峡谷におけ る事放は、周辺地山が湛水による揚圧力によって巨大な斜面すべりを起こしたため生じたものである。 これらの畢故の厭因の究明には、ヨーロッパ中の岩の研究者が参加した。その状況は、Terzaghi, く注1)本論文では。材料としての岩石を表現する時に岩贅材料,節理等の不連続面を含んだ楕造休 としての岩総体を表現する時に岩盤。両者を併せて岩と呼ぶこととする。 3 醵iHer等と共にこれらの事放の調査に携わったC。Jaeger(1971}〉の著書 Roek鯖echalics a皿d Elgiaeerilgに詳しい。この2つの事故を契機として、岩の力学・工学は著しい進歩をみた。 I SRM loternatio・iarCongressでは毎回、各テーマ毎にge皿eralr,Porterによる現況の総括と 臓望を行っているが、上記の第1回Lisbon Co皿gressでは、世界中の岩の研究者に対して研究テーマ の現況輿査を実施して、興味深い結果を示している(ISRM1966)。この中で取り挙げられてい る項目はつぎのとおりである。 1. ジョイント・断層等を含む不連続性岩盤の力学挙飴の解明およびその数値解析。なお、ジョ イントや断層等の語の定義・用語法は、I S RM Suggested 舗ethods(Brown l981)に詳細に 述べられている。 2.岩盤分類 3.岩の材料異方性を含んだ変形破壊挙動の解明(塑性および粘性挙動) 4.水との相互作用、すなわち岩の透水性。堆積軟岩に対しては圧密特性、吸水膨張およびスレ ーキング 5.岩の進行性破壊 6.風化作用 7.現位置および室内試験法、ことに、岩盤内の初期応力の測定(推定) 8.岩盤槽造物の安定性 9.発破および飴的問題 これらは今日においてもすぐれて重要、かつ未解決な間題である。現在間題となっているのは、そ の他には、ロックポルトと吹き付けコンクリートを併用して地下空洞を開削するNew Alstrian Tlla6 1ing kthod (NATM)の設計・施工・計測法であろう。 金属や土と異なって、通常の環境下において岩盤の力学的取り扱いが困難を伴うのは、岩盤が人間 の生活空間と対応するサイズの不連続性を有しているからに他ならない。すなわち、岩盤の力学挙勤 は母岩を構成する岩質材料の物性ならぴにジョイントの状態の双方に強く彩響される。岩質材料は連 続休として近似しうる挙動を示すので、その力学的取り扱いは可能であろうが、ジヨイントや断層は サイズ、数量および充墳物賛等によって、その挙動、ひいては力学的取り扱い方が大き《異なる。 Pa4・『U 970)は 第2回I S RM llterlatio11}COMressjBeogra4)のテーマ2、Defor殲a- bility of Rock kssesの暮e豺「al report で岩繋工学のどのような分野でどのような力学特性が間 題となり、考慮されなけれぱならないかを示している{Tabld -1)。言うまでもないことであ,るが 4 Table l-1.Properties to be estimated in each engineering problem(after Pacher 1970)。 8ehaviour of 9round 1 φJ ぎ 1 お 泰J Q k H C。 ヨ tructure 零 一 L J .t ●f・ 。 で Pur呻se of investi9ation of blehaviour urpose of calculation ppHcation 防府 01、 z y Failure 席順袖節子 m v 「ヾ〆λM4-ふil7」・・r●j●●rゝ・y`ミ●゛SヘーSjりJ♂flkJF・. 四谷匹函7百 n l n “ふなぷマ“芯……… 訟沁`'y?ハ`,4.‘`・ゝ`j,゛,%、な゛,'7、',゛ヽ‘,`v.‘j,`y、¨・7゛.`さy`y、゛. Sta9e ゛ 4S,&Y Lar9e dvil enqineerin9 Rock as StructureS mbankmentss dam oundation Settlin9,deformatjon in bedrock, - butments,etc. Ma9nitude and 陥t aHure risk Natural artificial Slopes 剛nes。quarries Rock excavatlon 陶9nitude and rate of 帥Ssible deforlMt40n、 ai晦re risk ar9eぞxcavations Pressure headin9s ー,possible defonlation, 四 COntribution of 向ck to bearin9 c仰acity runnels。adlts 1フ ぴ1 .GJ 7yp。4.j り一 ≫ 略 U eehaviour durin9 excavatjon 4nd support梢9, onver9ence, fomatjon of protective zones lar9e cavities jaVernS Mines As abovet contribution to bearin9 capacity ・y faned pinars Under9round stora9e Behaviour at extremely hi9h and 10w emperatures or under r4diatl卯 Tectonic processes 四 Tectonic stresses, back,caku4tion of ectonic forces,process of foldin9, etc。 非線形弾性や塑性、粘性等の構成関係が現実に重要な問題として研究され飴めたのは、局所関数を用 いた微分方程式の離散化解法、すなわち有限要素法(filite eleleat ●ethod; F E M 〉 が團発されて 連続休という仮説の枠内であれば、ほとんどの力学問題が精度よ《解けるようになったからである。 この普及に尽力したのが、U11versity of Wales。 Swanseaの 0.C。Zienkiewiczであり,彼の有限要 素法のテキストの第2版(1971}ぱ殊に地盤工学へのFEMの適用に関して大きなインパクトを与えた。 また、C。S。Desal(The university of Arizoaa)を中心として,1972年以来3、4年毎に開かれ ているlnternational Conrerenee on Nulerieal 鯖dhods il Geolechanics (第1回、1972年、 Vicksburg; 第2回、1り76年、Blacksburg:第3回、1979年、Archen;第4回、呻82年、Edlonton; 第5回、1985年、名古屋)は、地盤工学諸間題の数値解析に先鋭的な役割を果たしているが、この会 議の中でも、地盤材科の楕成法則は重要な1セクションとして議論されている。このように、構成法 則の間題と数値解析は、互いに強い影響を与え合いながら発展してきており、数値解析の手法が精密 化するにつれて、構成法則もまたより厳密により正し《、材料の挙動を表現するモデルを構築しなけ ればならなくなっている。室内実験や現場試験等を基にして種々の物性を考慮した(あるいは排除し た)、実際的な岩盤材料の楕成則をいかにして築くか、すなわち、岩の力学における現実と数学・物 理モデルとの対応関係の相補的なスキー-ムをPaeher 0970)の楕図によってFigurel 5 Hこ示す。 Figure エー1. Construction procedure of constitutive laws in rock mechanics (after Pacher 1970). 材料の変形破壊の過程を記述するには、ミクロな結晶粒・結晶格子の挙動を取り扱う岐壊力学・転 移理論《酬えば、Grけfi th 1920. Rice 19同。Lawn and Wilshaw l975 を参照)と、現象論的-マク ロ的な連続休力学理論の2つの系譜があるが、uss としての岩盤を取り扱うためには、後者の理論 に依らざるを得ない。ただし、多結晶粒子開の辻りを降伏曲面の隅角の効果くvertex dfed)として 表わした、Mandel0965),Zarka(1972〉,Rudnicki and Rke0975).Needle●an and Rice(1978〉 等の多結晶休の辻り理論(polycrystal line thory〉は、破壊力学の成果を連続休力学の枠内へ取り 込む試みと訪えよう(大││卜塩沢1976も併せて参照。隅角効果の物理的意昧は 鮒roz 1973 に詳し い)。 本論文ぱ、岩の静的あるいは準静的(運動量保存則の加速度項を無視する)な変形-破壊挙動の増 分噌性理論による連続体力学的モデル化について取り扱っている。ここで、岩の変形・破壊過程を取 り護う理論の歴史的背禁をサーベイしてみたい。 6 1.1 岩の変形一破壊挙動に関する理論について 一一- ------ 岩の変形-破壊挙動は通常。時間に依存した挙動と。依存しない挙動に分けて数理モデル化される 場合が多い。ここでもこの立場を踏襲し。さらに岩と水との相互作用について考えてみる。 剛胆U6庇変形破壊挙動・鯉性 構成法則は本来、変形-破壊の両特性を含んでいなけれぱならな い。しかしながら、土質工字の流れを汲んで、ことに岩盤構造物の安定性を論ずる場合に、強度特性 のみを考える場合が多い。鯖ohrく1900)は、破壊が垂直応力ぴ(圧縮力正)とせん断応力rがある面 を切ったという仮説 けトf((J) を提案したが、これは1773年にcoulo・b が砂岩に対する実験より見出した。破壊はそれが生じる 面上のせん断応力が面上の粘着力と垂直応力によって生じる摩擦項との和より大きい時に生じるとい う仮説の一般化に他ならない。Collombの結論を導人するとこの式は けトぃcy 一 C となり、これはMohr-Coulo●♭の破壊仮説として知られる。ここで、μは(内部)摩擦係数、cは粘着 力である。種々の岩質材料する低拘東圧下から高拘束圧に至るまでの実験結巣(Yoshinaka and Yasbe l980.い剛)は、しかしながら、初斯あるいはピークの破壊包絡線が直線ではなく、低拘束圧 および高拘束圧のそれぞれの領域におけるほぼ直線部、およびその間の遷移部よりなることを示して いるけigure l -2)。これは、低拘東圧下(粒子がつまっていない状態)と高拘束圧下(粒子がつ T 1- けトfD) llーー 比ansiti拓 zOne l いugh conf公住聘 1c騨conf材辻ng l pressure Figure l-2.1dealized failur6 surfacむ _.。___。….- │ urlder low and high coれfining presure. -O 0 (compression) 7 まっている状態)とで材料が2様の形態を取ることを暗示しており、高拘束圧下では粒子がコンパク ションされて金属のような密物質に近い破墳挙動を示し、内部摩擦係数μは妖下する。 連続体理論に基礎を置く岩の破壊仮説にぱ、このほかに最大せん断ひずみエネルギー説である修正 von鯖ises理論(0rueker-Prager説1躬2)、最大せん断応力説の修正Tr・sca理論く圧縮力依存型) 等があるが、桜井(1982)はひずみによる破壊評倫を提案している。また、岐壊力学に基礎を置く破 壊仮説が、岩質材料に対しては舗eClintoek ald Walsh 0962)によって提案された{修正Griffith理 論りaeger 19b4,Jaegeraod Cook 197り。あるいは小林1972に詳しいに 岐壊柴件に関するその能の間題は、層状岩盤のように異方性を有する岩の破壊りaegerl964, Jaegerand Cook 1979,Paterso皿1978.ルlogi l97り。Egger lタフり; 実験はDolath】%1によって 行われた)、水による影響、すなわち水と岩の相互作用(5章で触れる)、岩盤の不連続性の彩響、 進行性破壊の間題等がある。進行性破壊については、ビーク後のひずみ軟化の領域を進行性破壊城と 考えるBieniawskiく1967)等の考え方があり、、この理論はマイクロクラックの伝幡・破壊力学から出 発している(Figurd-3)。11ieniawskiはここで、軟化域から破断に至るまでの過程は、岩の物性 ではな《供試休の構造特性であると指摘しているが、このことはHallbuer,Wagnerand Cok(1973) の実験・観察結果からよく判る(hgure l - 4 〉。 - ゴT、 ド 覆Slf奮噂愉緬k聘 I Cdt・c・・・f卿f蜘蜘●{哨●・f蓼捌 f・ya;17ぶi ltlll恢} I Ff艦hr●i,i拿klt如 f・がylr7a 一一-‘--- ぴ f・゛り(Ji;7i;r/j司;7司ZI秦ft 。s,。。。。。l V嗚y叫MC SI吻鴉 (細函●4鰐歳・婦●栖・皿1 ぽtsl斡FI-れ堵li嗜 {&,tliltl}Cjatij Figure l“3ヽMechanism of brittle fracture of rock under multiaxial compression (after Bieniawsk1 1967). 8 警 簒 b ‘Cら蓼{C一 喩 (a)工dealized axial stress-strain and axial strain-1atera1 s七ra公l curves shcwing the μ)ints a七which the tests were s七〇pped。 o如尊41y ひensily ・mにQ frx]ぴur5 p老r unj↑ar如{4mm゛} Sam帥e Na 48 total numDef of frac曹ばe-338 Sresys ln crlol d瘤nliり ● 6-8‰ S 4-6 S。 oず肖μoむoc曾wls呻ruカi↑o譜614mj 「│ S{匹p抽 1粒68 tOlol4y7噂希f Of ffOCれjf94235 ・micjがrぽtur●書帥Γψ吋afe{バ4rm肖 Samp捨99吻拍lnijma者f ・rr躇Clur癩l・2609 Otnllry SiepS訥Gf老01d轍帥ily ■ 6-8%。 9tps in aresl d曹nsity ■ lO%。 □ 8-噂ゝ・ □ 4-6%. ■ 6・8%・ 四 2-4匁・ a 44%. 四 〇-2 S。 回 o・2ラ1・ {r1 4 S。 □ O □ OS・ 白 0鳥・ □ FraCtur刺S durinl pflpafQhQ11 □ rre咄Jr細dgin9 pf・porotien □ むaclurld 4uo49 pr●pがg曾10n 目 24 S。 Gllh誂謔・1沁n Of lhjn 1ICh帥 reg1Qn TTT region ]V (b〉Microscopic fracture patterns in speciJren 。 9 Qf會nln紬di帥 re(Jion v 7elf somp麺s NOS. 4e 旧 68 7e 3A 90 3B 5B H8 2v一こo}{yc一c'`coub {rロ{″x一一り‐xob 4 0×101 (c)Stress-strain curce and pho七()9raph of test specjJlens at different stress levels。 0,6(ymax R●9i㎝斑 0,95びΓΥXIX 0.98CrmaJ (y mQX Re9ion Z ら (d)DiagrJmaUcTrdels of fracture rre七sm in test specjTen during 仕iaxial cc呵)ression tests. Figure l゛4・Microscopic fracturing of quartzite in stiffl triaxial compression tests(after Hallbauer. Wagner and Cook 1973)。 10 E:≧£al(ymax Re9ion Z 5A 以上の破壊-強度条件を踏まえて、変形,破壊特性を併せた楕威測としての流れ則塑性理論ついて すこし触れてみる。 岩の力学において流れ埋論として提案された塑性モデルぱ多峻にわたるが、そのほとんどは岩実質 部分の挙動のみを取り扱い、間隙水との連成は考えていない。岩の固結度が高い場合や、水の飽租度 が低い場合には、このようなモデルで充分であろう。一般的に乾鏝状態での岩石供試休の一軸圧縮強 度が数MPa以上であれば、岩実質部分に歯《応力ーひずみのみを取り扱えればよいと考えられてい る。このような岩に対しては、古典的な塑性理諭が導人されている。 塑性流れ理諭(n ow theory 訂plastidty)で基本的な仮説は、降伏関数、流れ則(塑性ボテンシ ャルの仮定)および硬化則である(例えば、HiH 195飢 舗「oz l973.Washizu l968.Fu&1%5. iyczkl。・ski 1981.山田19慕0)。解の安定性に関するDrucker(1951,1956,195り)の仮説は、流れ 理論においては、熱による逸散仕事がなければ、降伏関数と塑性ポテンシャルが一致するという関連 流れ則を要求するが、粒状休に対する多くの実験結果は、関連流れ則がダイレタンシーを過大に評価 していることを示している。金谷(197り,1鮎2a,μ82b》は摩擦すべりの現象が運動の幾何的拘束を伴 い、それによって拘束応力が生じること、実際の応力経路はこの制約条件を満たしながら動くことを 示した。この拘束条件は、例えば非圧縮性の条件であり、Lagralge乗数として塑性仕事の条件(エン トロビー原理による熱力学的安定条件:Ziり}erlり77)に導人されるレ訪い換えれば、これは仮想仕 事の厘理に導人される仮想ひずみが制約を受けるわけであり、ペナルテーとしてこの制約条件を仮想 仕事の原理に導人することも可能である(ペナルテー関数の導入に関しては、Dlvant and Lions 詐76.Pasea目and Sburlan 197凱Cea 1978.Fritd●an l982 等を参照}。また、Drutkerの条件 がColio。b 摩擦則の導人された材料の塑性挙動の安定性に対しては、千分条作のみを与えて、必要 条件は別に定めなければならないということが麓andel(1966)によって示された。 ダイレイタンシーを適切に評価するために、非関連流れ則を導人した酬は、岩賀材利に関しては 11 ている。それにもかかわらず、供試休の平均休積塑性ひずみを利用したひずみ軟化型塑性論が用いら れるのはよ一つはその数値解析的取り扱いの容易さのためであり(数値計算のテクニックが容易であ るという意昧であり、数値計算の収東性が良いという意昧ではない〉、また足立。小川(1貼0}の指摘 のように,残留強度が不連続性を有する岩盤の強炭の下限値を与えると考えられるからである。岩質 材料に対するひずみ軟化型塑性流れ諭は Dragon and Mroz く1り79)。Maier and Hleckel (1979)、山 富・下谷・山口(1ゅ79).土質材料に対しては、Prみvost and H徊g(1975)に見ることができる。なお、 室内三軸試験で得られたひずみ軟化型構成則は、あくまでその大きさの、その試験条件における供試 休の構成則であり、岩盤梢造物の解析等にこれを用いる場合はサイズ効巣等の条件に充分な注意が払 われなければならない。 構造特性としての不安定岐壊過程の、もう一方の測面は、分岐問題としての見方であろう。供試休 を含めて構造物が破壊するということは、hglre l -4で判るように、狭い領域に塑性せん断帯が集中 -発生して起こると考えられる。これは、金属試験片中のLiders帯の発生と同じ現象であり、ひず みが局所的に集中して分岐過程が生ずる現象と考えられるので、変形の局所化現象Ooca hzation ot detorlatio皿)と呼ばれる。Rldn14i and Riee (1り75〉,Str6「en aBd Ri回Uり75)。Rice (1977)、Needlflan and Riee (197S)は、塑性理諭に立って、この分岐過程が生ずるのは、構成方程 式が不定になるという条件を導きこの局所化現象を固有値間題に帰着させている。一方、Biot(1965〉 やHi目and ilutchinson (1975),11utchinson and Tvergaard (1981)は、内部エネルギー-の正定値 性より、局槽化分岐条件を導出しているが、Rice等の方法がより直接的で、数値解析には有利であろ う。塑性の替りに、亜弾性くhypodasticity)を導人したせん断帯分岐理論は、砂質材料を対象とし てVardoulakis,Goldsche iderand Gudehus (197慕),Kolylba.sく19&D によって展開されている。 なお、変形が局所化し、ピーク強度以後塑性せん断帯が発生してひずみ軟化が起こる過程を、この局 所鎖域のみに塑性城を限定して破壊伝幡・ひずみ軟化の過程の数値解析を行った例がPidrusztzak and麺roz091)に見られる。またObara et aLく1982)はこの考えを発展させて、内部にクラック が発生・伝幡する特殊な有限要素を團発し、斜面の安定解析に用いている。 応力空間と(塑性)ひずみ速度空間の双対性より、降伏曲面の隅角部の効果はひずみ速度が遷移す る、換言すれば、辻りの効果として表わされるが(醵『oz 1971)、これは数学的には、降伏曲面(隅角 部を含む凸曲面である)上で定義された劣微分(slbgradielt; Dlvaut and Lions 1976.Pascali and Sblrlal1978,高村・小西1977)に対応する。Nguy9(1977》はTresea条件等の隅角部を有する降 伏曲湘上の流れ則を、鯖ises柴件等のなめらかな曲面上と同列に劣微分として取り扱う方法を提案し 12 ているが、これはRudnicki ald Riee(持7S)等の隅角部辻りの条件が、劣微分として導人される可 能性を示唆するものであろう。なお、劣徽分は変分不等式(variatio皿Il ineqlality)と等価である ことが示されるので〈高村・小西11}77》、隅角部辻りの条件は変分不等式としても導人し得るであ ろう、変分不等式による流れ則の表現は、Neざas{19れ}》またはNeざas and Hlavkぞek(1鯖l)により導 人されている。 多孔質な岩質材料、鮮えば堆積軟岩である大谷石等の塑性挙動は、岩盤工学で問題とするような逓 常の拘束圧下(O 約20舗Pa〉において、花南石づ大理石等の緻密な硬岩の挙動とば様相が巽なる。 例えば自然乾鏝状態の大谷石は、ある拘束圧を境にしてより高い拘束圧下では常に休積減少を示すこ と、すなわち負のダイレイタンシー(コントラクタンシー)を示すことが実験的に知られている。こ れは、構造骨格から見れば、高い拘束圧下では破砕された岩石粒子が空隙の内へ落ち込むためと考え られる。高圧下の三軸試験を終えた後の供試休を取り出すと、岩石試料はほとんどの箇所でパウダー 状に粉砕され、空隙の内へこのパウダー粒子が人り込んでいることからも、この事実ぱ椎察される。 村料が緻密であればある程、コントラクタンシー-ぱ示さない。ダイレイタンシー-・コントラクタンシ ー-の状態遷移を含む塑性理論は、従来ほとんど試みられていない。 繰り返し親荷時には大半の岩質材料は、ピーク強度を過ぎると破砕された粒子のゆるみのために弾 性係数が明瞭に低下する(Figurd-5)。残留ひずみが零の場合は脆性一弾性、繰り返し時の弾性 係数が初期載荷時のそれと等しい場合は弾性一塑性と呼ばれるのであるが、Figurel-5のような材 料に対してぱこれらの複合した脆性一弾性一塑性モデルを考える必要がある(ドigure卜-6; J(こb Figure l'5. U,n,iaxial cyclic loading for Kobe -tuff(after Kawamoto, Tokashiki and lshizuka 1981)。 E/&s 13 Dragol an11舗roz 1971(醵aier and heekd l!17飢 ぉazant l980 )。なお、脆性一弾性休の安定性は 弾塑性体に対するDrlekerの安定条件と相似の形で与えられ、1lyusinの仮説として知られている (Bazant 190)。さらに言うならば、クラック〈空随〉を多く含む岩は緑り返し統荷試験を行うと、 弾性域と考えられる変形の初期から残留ひずみが生じる(Hgurd-7)。これはクラヅクの閉合・ 開口の効果と考えられ、このような材料に対して従来の連続休力学理論に従ってCauchy応力(又は Jal●an皿速度)とひずみの概念を用いてマクロスコピックな構成則を構築することは困難を伴い、連 続休力学と破壊力学をつなぐ損傷力学(村上-大野19卵.hraka・1 and Sawczuk lg81, 村上19S2) を岩の力学に導人することが期待されている(京谷198j。京谷・尾厦・市川・川本1!}83,京谷・市 川リ11本1鯖5a,Kyoya,lehikawa and Kawa●oto 1985b参照)。 ら・ら (a)Brittle-elastic (b)Oastic-plastic (c)8rittle-elastic-plastic Figure l-6.Mathematical models for rocks(after Dragon and Mr6z 1979). Figure l゛7. Stress-strain relation,shjLps of tuff under deviatoric stress test (after Kawamoto and lsh11 1978)。 14 塑性流れ理論にダイレイタンシー‘コントラクタンシーや変形の局所化現象等を精密に組み込むこ とは以上のようにかなりの困難を伴い、今後の研究を待つことも多い。Valanis(1り7la。1り7lb)は、 ひずみ艇歴に存在する固有時間を用いて、現象論的に変形過程を記述するエンドクロニック(eldoehrOIliO理論を提案したが、岐壊過程の物理的測面よりも、実験・実測データの整合性を重視してこ の理論を用いることも可能であろう(Bahnt l9慕0.Rivlin 141 . 大西・ハ嶋・吉田1981等)。 また、6udehus等が展開している亜弾性(hyPoelas tid ty 》の理論を発展させたひずみ速度理論 (G11dehls ald loly●1ls l979)も岩の力学への適用が期待される{亜弾性についてはTruesde H and No目け65を参照〉。 水の影響を無視できないような軟岩に対しては、土と同様に圧密非排水または排水試験を行って構 成則を定める必要がある。赤井-足立・西0978)およぴ足立・小川(19恚0》によると、大谷石のよ うな堆積軟岩は水で飽和していればTerzaghiの有効応力を用いてその力学挙動を記述でき、残留強度 の状態では有効応力も休種も変化せずにせん断変形のみが継続するという、土質材料に対する所謂、 限界状態になる。このような岩に対してはRostoe等のCa●クレイモデルくRoseoe aod hrland 1968,Sehofield ald Wroth 196各,Atkinson a皿d 8ransby lg78 ;数値計算はZienkiewiez, Ha・Pbeso皿and Lewis t977, Nlylor,P`an・de,S1・pson and Takb 1911 . 田中1979を参照)の考え (critital state soil 皿echa皿ies)を発展・適用できると考えられ、赤非・足立・西(1978),仲野 (19籾aj9ぁOb)が試みている。 時間 存変丿破壊挙飴・弾性-塑 岩質材料の時間依存変形破壊特性は、岩盤構造物の長期 挙飴を推定するうえでも、強震時の応答特性を知るうえでも重要であるが、その実験的および数式的 取り扱いの煩雑さのために未解決な問題が多い。このテーマに関する実証的研究は未だその端緒につ いたばかりであると言える。なお、岩の時間依存性挙動に対する概説が4th lSRM むoogressの gereral reportとしてLanger(Iゃ79)によりなされている。 塑性にしろ、枯弾性-粘塑性にしろ、本来、ある状況下における材料の(みかけ上の)応答を表す ための作業仮説に過=ぎないのであるが、通常、粘性挙動はばねとダッシュポットを組み合わせたレオ ロジーモデル(rheology ●odel)を導人して表現されるため、一層モデルとしての色彩が濃《なり、 現象論的な取り援いに蛾き勝ちである。さらに、粘弾性においてさえ、物性値決定の煩雑さを避ける ために、予め、hrto・nのべき乗則(koz 1973 または村上19慕I参照)、平均スペクトル理論である 対数則(例えば川本・林197慕;平均スペクトルとしての対数則の意昧については赤木19各I参照〉 あるいは3要素モデル、5要素モデルに限定して謐論する場合が多かったが、記憧積分形(herfdi- 15 tary iltegration; Stieltjes積分で表される)で表示された構成則のLaplaee変換のスベクトル理 論の立場から近似スペクトルを求め一般化モデルを構築することが粘弾性理論の本賛的な姿であろう (GIrtil ald Sternberg }%2,山本}972 , 赤木19慕l)。すなわち、クリープ試験により得られた曲 線からは一般化鯖axwdlモデルの近似緩和スペクトルが求められ、定ひずみ速度試験の結果からは一 殼化Voigtモデル(Kelvinモデルとも呼ばれる)の近似遅延スペクトルが得られる。なお、Maxwdl モデルとVoigtモデルがLaPlace変換を通して相互変換されることは自明であろう。 定ひずみ速度試験において、岩質材料の変形破壊挙動はひずみ速度に著しく影響されることが Bieniawskl 0980)により求められている(Figureトー8)。また、一軸クリープ下における破壊の メカニズムがSeholz{1968)により研究されている。Cogan(1郷b)はOpohonga石灰岩とOphir 頁岩に対する三軸クリーブ試験を行って、休積増加は常に二次クリ・-ブを伴うこと、圧密過程は時と して初期クリーブを伴うこと等、岩石の時間依存特性で休積変化が重要な役割を果たすことを明らか にしている。ただし、Bieniawskiの試験は、自然乾燥条件下における砂岩の一軸試験であり、Cogan の試験は圧密徘水試験の結果である。 125 ㈲ 万 郭 3 (゛Eへz2)ののの』}ののンiQ』aEou一s一xり一cコ /で ス 言 \ ⑤ ノ \く レ\ 且 ≫< ぺ / Oj27×10 ̄3/sec .64×10-9/sec 5years べ lyear 2×10 ̄9/sec lmonth べ232×10ツsec `へ lday 560×10 ̄9/sec /  ̄ ` 3300×10 ̄9/sec 0 ‥ 5 10 15 20 Axial strain (×10 ̄3) Figuでe 工'8 ・ Stress -strain relations,hips for sand stone for various constant stra.1n rates(after Bieniawsk1 1970). 16 1hour 10min 粘塑性の理論で触れなけれぱならないのは Perzylaの一連の労作であろう(Perzyna lりb2,1963. 1%4a.1964bj%6;olsak a皿d Pe rzyaa l9b6 )。Perzyu 4ま鯖alverlの考え方と実験結果を発展さ せてよ多軸応力下における弾/粘塑性、すなわち静的降伏曲面を越えた応力に対してのみ粘塑性挙動 が現れる物体の構成法則の理論を展開した。因みに、降伏前にも粘性をもつ物体はPerzyna(│りb6》 によって弾一粘塑性と定義され、その一般理論はNaghdi andぬ1「eh 09い〉が提案していたが、具 体的な適用は未だ行われていない。弾/粘塑性理論は、降伏後のひずみ速度が増分塑性論と同様にポ テンシャル関数から求められるため、クリーブボテンシャル論とも呼ぱれている(山田19籾)。堆積 軟岩(大谷石)に対して赤非・足立・西(Iり79)は圧密排水・非排水クリーア試験を行って、休積膨 彊を伴う挙動、すなわち先行履歴応力以下の拘東圧状態における大谷石の時間依存特性を求め、これ にPerzynaの理論を適用して、粘弾一粘完全塑性休としての構成則を得ている。複合辻り線を含む多 結晶体の弾/粘塑性理論がZarka(1972)によって提案されているが、この理諭が岩質材料、特に硬 岩の破壊過程に対して適用されることが期待される。なお、0lszak and Pリzynaく1966)が発表され たI U T A M Sy●pos iul、Grenoble(1964)で、粘性土の変形破壊挙動を扱った村山・柴田の「ate process theory が同時に発表されているのは興昧深い。 平井・佐武・柳沢{1鮎2〉が導人した弾/粘塑性理諭の降伏条件は散逸エネルギーから求められる が、これはReiler-Weisselbergの条件くReinerl%0)の一般化と言えよう。なお、平井・佐武柳沢(1982)は適合流れ則を採用して降伏後の達度場を求めている。 岩質材料、ことに岩塩の粘塑性挙動が、Serata、Saklrai and Adachi (194)、xdadli、Serata and Sakurai(1%9)によって降伏条件を組み込んだ非線形レオロジーモデルとして表現され、地下 空洞の開削の設計・施工にも用いられている。 水上歿相互世斑 一軸圧縮強度が数MPa以下の軟岩では、岩と水の相互作用に関連して透水、圧 密、吸水、膨張、スレ キング等が問題となる。 均質なジョイント系を有する岩盤中における水と岩骨格との相互作用は、serari・(1%8)によって 総括されている。岩が充分大ぎな剛性と強度を有していれば、浸透流場と応力場は分離することがで きるが、軟岩の場合は連成系で考えなければならない場合もあり、その時はBio山941)やDf6ki (lり71)め多次元圧密理論や変形・応力場と連成した浸透理諭を用いて数値解析を行わなければならな い{Sa蘇dhu ald Wilson l%9,Sadhu.Liu and Silgh 1977. ChrisHa尨196畠,Christian aod Boeh●er 1970. Zielkje讐icz,Hulpheso狸and Le曹is l477, Zienkie曹icz。Norris,Winlicki。Naytor ald Lewis 197慕,Zielkiewicz凶SI}、Prevost(1鮎1),赤井-田村(1978)。Runesson{1978), Zielki,。1ez。Hu。Pheso馥and Lewis (1977)。Zienkiewifz。Narris,Winlicki,Naylor aod Lewis 17 (197各)等はダイレタンシーを含んだ非線形の応力場と流れ場を連成させて、2次元圧密や非線形圧密 の効巣を考慮している、 路裂の発達した岩盤内の浸透流れは、亀裂内の流れと多孔な母岩内の流れとを連成して考える必要 があるが、この連成場の支配方程式はBarenblatt。Zhelt,v and Koehina (1960)によって与えられ ている。亀裂内の流れが母岩内の流れより卓越する場合には、これとは別に、亀裂内流れを線状浸透 流要素として表現した有限要素解析が川本・門田(1977)によって行われている。なお、浸透および 圧密方程式の数値解析に境界要素法が使われ始めており(浸透流jはBaner釦e,BuUerfield and Tolli11鯖1,圧密はBanerjee and Butterrield lり削)、これは線形場、ことに無限・半無限境界 を有する場の解析に極めて有用である。 1972年にStittgartで開催されたI S R M Sy●posil皿on Perolation through Fisslred Rock に おいて、ドイツ土價工学会の会長H.W。Koeningは、核および工業廃棄物の岩盤内貯蔵に伴う拡散間題 の重要性を指摘しているが、浸透場との連成を含めてこの問題は精密に解かれなければならないであ ろう。 圧密・連成浸透問題は、応力変形場を摩静的(加速度項は扱わない)、流れ場をボテンシャル流れ として連成させるために、全休の支配方程式は放物型となる。従ってそのエネルギー形式を陽に求め るのは困難をともなう。・畳込み積分によぅてエネルギー形式を与える理論はGIrtin(1%4)によっ て展開されたが、Sundhu and Wilson (190)は圧密方程式にこれを導入して、変分式-FEM近似 式を求めた。これに対して Zie皿kiewiez,Hulphenson and Lewis (1り77)等は仮想仕事の原理(弱 形式化)によってこの変分式-FEM近似式を得ている。 L2 参直飽り携處 岩の変形・破壊挙飴は、前述のように多様な要因に影響を受けるために、その挙動を予測するには 多《の困難を伴う。本論文は、この岐壊過程をモデル化する新しい増分型一殼弾塑性理論を提案する が、せん断およぴ休積変形に伴う応答を共に、かつ独立に扱うことを目的とするために、既往の塑性 流れ理論の枠組が少なからず変更される。 第2章では、本論文で用いられる等方性、弾性・塑性の意味を明らかした上で、既存の構成俐の理 論を増分理諭という立場から頁槽成する。材料の応答は、一般的には異方性を有するが、本論文では 等方性、特1に応力・ひずみの各休積成分と備差成分のみに依存する場合のみを援うこととし、2≪L 節でこの等方性条件が物理的にどのような意昧を有するかについて言及する。2・2節では、弾性ひ 18 ずみと塑性ひずみを定義してヽ各増分構成則がヽこの弾性ひずみ‘塑性ひずみに対してどのように導 人されるかについて述べる。 第3章は、増分型一殼弾塑性理諭の基本概念について述べる。3・1籍で4ま塑性成分に関する増分 応答が与えられた場合の降伏関数とこの増分則の関係を明らかにした上で、せん断および体積変形に 伴う塑性応答を実験データより定めるツ般的方法を提案している。3-2節では、既柱の塑性流れ理 諭と提案された増分弾塑性理論の関係が明ちかにされる。岩質材料の一軸・三軸応力下で繰り返し載 荷実験を実施した場合、藪初から残留ひずみが生じ、したがって塑性応答が応答の当初より導人され なければならないことが知られている。3・3節ではこのような非線形弾性応答を導人する方法を示 す。 第4章では、岩質材料に対して三軸圧縮試験を実施して前傘で述べた増分塑性構成則を定め、その 妥当性を検討する。4-1箇は岩賃材料に対して測方変形も同時に測定する三軸圧綸試験の方法を示 す。4・2節は新第三紀大谷層の軽石凝灰石(大谷石〉およぴ中世代上層部の四万十層群中の砂岩の 三軸試験の結果を用いて増分塑性モデルを構築した。岩石試料の一軸・三軸試験は、要案試験ではな く、試験自身が一種の境界値間題を楕築すると考るべきであることは、1・│節で述べたとおりであ る。4・3節ではこの考えに従って、4・2籍で求められた構成モデルを用いて数値シミュレーショ ンを実施し、その妥当性を検討した。 多孔質岩は、水の存在によってその力学挙動が著し《変わることが知られている。この様な連成問 題に対しては、物理的な保存則から支配方程式が導かれる過程を明瞭に示し、その意昧を明らかにし なければならない。第5傘では多孔醤岩に対する流れと応力の連成場の理論を提案する。5・1節で は連続休力学理論に立脚して支配方程式を導いた。この間題を数値解析によって解《場合、仮想仕事 の服理より出発するのが最良であると考えられる。5・2節はこの連成場に対する仮想仕車の叙理を 示す。 第6章結論では、本研究で得られた成果を総括した。 19 第2章 増分構成則の理論:概説 第1章で概腹したように、岩質材科の構成理論は従来、例えば粘弾性はBolzlannの記憶積分、塑 性はポテンシャル関数の勾配(塑性流れ理論〉等、各物性毎に記述されることが多かった。この章で は,本諭文で用いられる等方性,弾性・塑性の意昧を明らかにした上で,価しい形式の増分型構成則 を展開する準備のために、既往の構成則を増分理論の立場から再構することとする。なお,既往の構 成理論の詳細についてはTruesdel l and No目(1965)。6er●ain(1973)を参照されたい。また,本論 文では,特に断らない限り,微小変形の立場で物質挙動を記述し、温度変化は考慮しないものとする。 -心-w---♂ W=J J心---W心ミ 応九テルとひずみテンル 財 ==心●=「●ミベフ1- =・ -四 -- ・・- 一般の実係数2階テンソル(nxn) S` T` ゜Tjj 91@9j j ゜s幻忿i@9j (i,j=1,2.‥・,n) の内積およびノルムを l哨 ゜仕(rド=TjiSij ││剖│ =(T・T)1/2 と定滴する。ここで{か○劈丿目まこの2階テンソルの直交幕底でありパrい)は跡作用素 (traee operator)ご上添字Tは転置を表す。このときTを ‥ T W ぺ 1+T2+T3 !1= が= 害3= )-TI く2.1) 士(!づ) と分解してやると、TI,T2,T3は上で定義した内積の意味で亙いに直交すること、すなわち 20 T1・ T2=T2・・T3=T3・ TI=0 ≒ ≒ であることが容易に嬢かめられる。なお、tは単位テンソル(unit onsor)を表す。 応カテンソル悒とひずみテンソルをは3×3の実対称2階テンソルであるから、〈2、1〉式右辺 第3項は自動的に零となる。いま、(2.1)式右辺第1項を休積成分(voluletric eo・Popat}ま たは静水圧成分(hydrostatic colpopnt)、第2項を編差成分(deviatoric eo●poneaO と呼ぶと、 応カテンゾルおよびひずみテンソルの各成分は 一ロ〃 こ :体積応力(volu●drif stress ) 于t(2)! :偏差応力 (deviatorif stress ) S=G-G :体積ひずみ(voll●d「1c strain ) e =E一芒 :偏差ひずみくdeviatorie strain ) W fV 〃 一eゝ =于tr(!)! となる。ここで、休積成分のスカラー部および搦差成分の長さをそれぞれ - (J - 斤tr(9)f s゛││§││゜(回'§)“2 こ-tr(c) J e(19H=(9・9〉172 ㎜ e - f と書いておくい11 il= 3であるから)。 応カテンソルとひずみテンソルは、前述のように、3×3の実対称テンソルであるから必ず3個の 実固有値(主値)をもつ。これをそれぞれぴ1,び2,び3:EI,ε2.ε3とすると 0ゝ ={oi 91③包 (ム 2〉 E=レirD屯 である.ここで{が10どJげhJ ,{がiOがj}3・,jはそれぞれ。応カテンソルおよびひずみテ ンソルの固有空間における基底ベクトルである。周知のように、応力とひずみ{あるいはその増分) 21 との関係を与えるのが構成式である。いま、主値空間において、例えばび1に対して 01°λIE;1+λ2C2+ λ3ε3 (2.3〉 なる関係が与えられたとする、ここで λiは一殼には1およびgの関数である。物休が等方(isotropie)弾性体であるとは、この応答において λ2=λ3であることを意味する。この条件の下に (2.3〉式を書き直すと (J1 ° λ2く C1+£2十e3)+(λl一λ2)el {2.4) であり、更めて λ= λ2, リs(λ1'λ2)/2 と置いて、線形弾性休の場合はこれをLal4の定義と呼ぷ。応力の休積成分およぴ備差成分は主値を 用いると ‘' (y = 斤((J1+Cy2+(J3) S11 ご 手(2(JI “ Cy2 ' び3)=SI S22 ご 士(2(J2-(y3 -(J1)=S2 S33 ゜j-《2(J3爽ol 'び2)=s3 S23 °S31 ° S12 ゛ 0 であり、ひずみについても同様に書ける。これらを用いると(2.4)式の応答は 晋=(3λ+21J)百 =3Kで! s1°2μei ° 2 G eif i゛1,2,3. {2.5) 22 となる。K2λ十2μ/3は休積弾性係数ヽG2μ はせん断弾性係数であるのは明らかである. - ここで、応カテンソルgの体積成分茫と編差成分忿の幾何的な意昧を明らかにしておく(ひずみテ ンソルについても同様)。主応力空間では応力は(2.2)式の第一式のように対角成分のみで書け るから、対角成分に対応する基底ベクトルを 6 @ ,ら →ツ11,弓s谷当12,弓@6→{!3 と貴いてやるとヽ単位テンソル!は Tこ ゜6幻ぷ@弓sg@ぷ ゛g1゛92゛23 となる。また、偏差応力は 一 ZU` S=び 2(J2-(y3-(J1)92 ゜サト(2(y1-(J2 -03 )91+士( 2cy3゛(J1゛(y2)93 号( - であり、休積ベクトルびと偏差ベクトルaを図示すると、Figure n - │ (a)のようになる。これらの 結果を(2.5)式と併せて考えると、等方弾性休の応答は、静水圧 び1=(y2ニぴ、のまわりの軸対 称間題となることが判る。 物休が等方性を有するとは。一般に.その応答が座標変換に依存しないことを言い,したがって, 応力・ひずみの関係が各々の不変量あるいは主債で書ける。応力・ひずみは2階の(3×3)テンソ ルであるから,不変量・主値は3個となり,等方性物休は一般的にはこれら3量同志の関数として書 けることとなる。ベクトル引!に対応する第3の量μLode角である(Figurer-2).すなわ ち,主応力空間で単位法線ベクトルが I= n°yト(1f lf 1 ) 一 - 5 ÷ び 28 (Ji 応 。(旅珍屯 11 朽‘a. (乃 (b)2-dime始iona1 (万 (a)3-d血聡nsiona1 Figure l工`1. vectors in the space of principal stresses. (恥(乃=雨 0=Lode an91e cos 30 -Plane Figure 工I゛2゛H5'plane and Lode angle 24 - で、原点Oを通る平商はn一平面と呼ばれるが、いまこのH一平面を9の点まで移動させたafnne 面をI与一面と呼ぷと・菱2悒 ̄ぼ であるから・Ili一面はFiglr゛I卜-1(a)のように座擦系 (shs2,s3)に対するII 平面であことが判る。このHi一平㈲にshs2.s3-軸を投彩する とFigure H -2のようになる(s'1はび1軸の授影:その他同様).漏差応力ベクトルだが1与‥平 面内に在ることに注意するとs'I一軸と忍のなす角汐がLode角(Lode angle)である。ただし、本来 のLode角はこれよりπ/6だけ回転させたものであることに注意する。このように導人された円筒座標 - り,汐およびg方向)の基底ベクトルがDぺ〔2,bである(Figure卜-2〈a〉)。いま、編差泌力 sの2次不変量、3次不変量をそれぞれJ2.J3とすると J2 J3 1 -TP{i゛すs - 1 -2 det(そ)゜sl s2 s3 で'あるから、Lode角は cos 3e ゛j!j2E奇2 と書ける。 謔ohr-Coulo・b材料や(修正〉Tresea材料では静水圧軸まわりの備差応力逗の変化率を考 える必要があるため,このL,de角汐を導人しなければならない。 一殼的な等方物体の応笞はこのように。応力および休積成分。愉差成分およびLode角成分の周の関 係式で書けると考えられる。本論文では,しかしながら.等方線形弾性休の応答と同様に。静水圧軸 まわりの"平均的"な応答を考えるため。応力・ひずみの休積成分および備差成分に関する応答を示 す物休として,等方体を限定することとする。 2・2 `' ひずみがま回復可能な弾性部分£eと回復不可能な塑性部分£゛に直和分解できるとするO次元の 場合はFiglre U - 3 )こ e ご Se ●W + Cp (2.6》 へか 25 C「 e Figure 工I-3.Definition of strains (one dimensional case). 図に見られるように繰り返し截荷時に弾性係数Eが変化する場合も回復可能を弾性ひずみ、回復不可 能部分を塑性ひずみと定義する。増分形で表すとこの式は (2.7〉 dc=dee+dcp である。 hglrd-3の破線①,②で示したように、繰り返し載荷試験を行うと、材料は往籍①、復路②の 異なった経路をたどる。この場合は、(2.6)式のように単純にひずみを直和分解することができ ない。しかしながら、通常この往路と往路の差は小さいので、本論文では図申実線で示した経路を仮 定して、往路・復路に一致した弾性経路を考える。 Figlrd-3では時間輪tが描かれていず、これは瞬開応答的な弾性・塑性を表している。換言す れば、くらg, t)一応答曲線の(1.g)一空間への写彩を考えている(Figlre U-4)。し かしながら、時間依存の応答も全《同柾に、(2.6)式あるいは{2.7)式で考えられ、この場 合をeは粘弾性成分、呑゛はく存在すれば}粘塑性成分と呼ばれる。 弾性ひずみ(増分〉・塑性ひずみ増分と応力(増分)の間の関係の導人方法、およびその組み合わ せ方によって種々の構成モデルが考えられる。ひずみと応力(増分ではな〈〉を直接結ぴつけること ができれば、全ての状態における応答が表現できる。Hooke弾性や超弾性、Bolzsnlの記憶積分 (heriditary integral)を導入した粘弾性、あるいは塑性変形理論くdefor●atiol theory)は、この 26 t rW)nse Figure ll‘4. Response in the space of stress,strain and time. 大域的な記述法に基く横成理諭であるくただし、後述のように増分形で表現することもできる〉。し かしながら、このような大域的な応答関係が得られない場合関数の摂動の意昧からしても、応答をひ ずみと応力の(1次の〉6ateaux微分(補遺1参照)の形で与える局所的な記述法が有効であると考 えられる。これは、ひずみの1次徽分((2.7)式の形》と応力の一次微分との間で与えられる構 成則であり、ここではこれを増分構成則と呼ぶ。塑性流れ理論や亜弾性理論はこの一種と考えられる。 本鮪では、構成則を増分則の立場から概観する。 紬白し喪性 応力と弾性ひずみの間の応答が線形関係によって与えられる物体はHooke弾性休と呼 ばれる: び 4j - び Eタ 4 4 {2..8》 O` f ここで p'は4階のt数テンソルであり、弾性テンソルと呼ばれる。物体が等方であれば p'は 27 前節のLa・;の定数λ。μを用いて 吋jk1 °λ恂妃ハj(鮭k組+組味) と書ける。弾性体の応答(2.8)が増分形で d(}= De dce ぺ緋 と書けるのは自明である。 艇弾性 ある物休が、単位休積当たり(微小変形の場合;有限変形を考える場合は密度が変化する ので単位質量当たりとする)のひずみエネルギー(strain energy)関数Uを持ち、応力が aU び=-- ` ace く二5 dU =び・dce (2.9〉 cp=0 として導かれる物休を超弾性(hyPerelastie〉休またはGree皿弾性休と呼ぶ。ここで。aU/a尼゛は Gれeatlx微分の意味である〈補遺I〉。 いま、(2.9)武の第一式で与えられる非線形な応答間数を g=Hトシ=1(f》 と書《と、その増分形は 匈=が(f)dle で与えられる.ここでヽ£'゛a£/aseと匪いた. ひずみエネルギー関数UにLegtndre変換を導入すると、補ひずみエネルギー(co・Ple・eltary energy)関数Wが 28 W(び) =び・ce-U(ce) と導かれて、これをく2.9)式に代人すると共役(oljugate》な関係が 3W Ce ° 石 ̄ ゜がび)ぐ=こ゛ dw ° ee ゛dぴ と定まる、この増分形が 一一 die 句 回 g` となるのは明らかである。ただし、が=Jg/jぴとした。 もし、関数£勿逆関数が存在するとすれば、 I=(fl) ̄1 g〃 となるのは明らかである。逆もまた言える。 亜弾性 有限な変形を問題とする場合には、応力変化率として回転による項も考慮しなければなら ず、弾性構成則を ♂=9y の形で与えることが多いが、このような物休は亜弾性(bypoelastie)休と呼ばれる(Prager l961 およびT「lesde目and No目1%5 参照)。ここで ♂=脊-gW+對=脊-Qゼー(gWF はJalsl皿の応力速度である。なお、yを物休内の任意の点における空間表示すなわちhler表示と しての粒子速度とすると 29 y=士[∇y+(∇y芦] w=士[∇y-(∇y引 は、それぞれ、変形連度テンソル(stretehing ten9「)、スピンテンル(spin te皿sor)であり、 D(}/Dtは物質導関数を表す(D()/Dt は時々( )として表示される。したがって。IJを変位と するとy=らである)。4階テンソル9は高々応力の関数である。 Gudehus and Kolylbas (1979〉の速度場の理論はこの亜弾性理論を発展させたもので、一般的に t f` バ)` ∇ {U〃 一一 y)ハlく2,y芯) と書ける.ここで・尤は弾塑性,lは粘性を表す項である。また。¥2は2次の変形速度テンソル (seco皿d stretching tensor;Truesdel l and To即lo 1960)である。 塹性流れ穫論 塑性流れ則は。塑性ポテンシャル関数gを仮定して ゼ回普 と書ける。降伏関数fは。本貫的には応力と塑性ひずみの関数として f(2fSP)゜0 で与えられる。後続降伏面に関するPragerの適応条件式いoosiste皿ey eondition )は df= ぶこ-・d(J+ 鮑 ゛ る・df=o であるので,これを(2.6)式に代人して d♂=訃珍(脊・匈) を得る(鱗elall9Sの式)。 W ら こで 80 af 。j5L h=- 7 32 である。塑性流れ理論の詳細は,塑性増分理論との対比において。後節で検討される。また.大城的 な塑性応笞を与える塑性変形理論については補遺2を参照されたい。 枯煮性 むurtin and Sterlberg(1%2)によって示されたように。粘弾性体の応答はl o l z・lnlの 記惶積分(hereditary inte・graOの考えを用いて。Stidtjes積分による畳込み積分(tonvolution 1皿tegral〉の形で大域的に表すのが一般的であるがく山本lり72参照)。これは畳込み積分の意昧で 形式的に増分形で書《ことも出来る。 応力緩和現象を表現するために逓常用いられる一般化kxwellモデル{Figurer-S.ただし1 次元状態)の応答は び EO ぴ Figure 工I-5.Generalized Maxwell mode1(one dimensional case) En EI E2 Ei ‘∩ 一三ン 一--- nl n2 n1 nn Figure ll'6.Generalized voigt mode1(one dimensionai case) 81 (J n (y = 色 = +(JO+○(x) ド 耳 6i十 CyO ° Eoe (Ja,= ‰芒 1 - ni (Ji (2.10) として与えられる。(2.10)式の第二式は形式的に びi(七〉゜{t,Ei exp[-(t-s)/Ti]まjΞム)ds (2.11) と解ける。 i加・ 心 こで てi=j1L Ei は,時開の次元を有し,遅延時間(『dardetion tile}と呼ばれる。また, びo°乙Eo抄〉ds 貼゛ご。‰6(t-s)1なΞ)ds であるので〈2.10〉式の第一式の応答は結局 び(t》=乙φ(t-s)まびΞ)ds (2.12) と書ける。ここで必(t〉は緩和関数(relaxatio,tl・e)と呼ばれ φ(t》=φ《t)十孔,+n。6(t) 1;(t)s f Ei exP{'t/Ti】 82 ≒ ・ Jj=SふJlj% 《2.13) である。ただし。δはU1rac delta関数 乙f(x)6(x〉dx=f(o) を表す。(2.11)式はまた,Stieltjes積分として び(t)=比似t-s)de(s) と書け,これは畳込み積分の記法を用いて (J(t) φ大(k - (2.14〉 と書く。(2.14)式は畳込み積分の意味において増分dとに対して大域的な応答ぴが与えられる と考えることが出来る。なお,(2.12)式に部分積分を施すと cr(t) 一 乙p(t-s)c(s)ds μ(七) こ exp[一七/Ti]+肺G1+Go)゛‰6'(t) が得られる。ただし,♂(t)は(超関数の意昧における)汐一関数の微分であり,双掻関数(dipole distributi・on}と呼ばれる。Bolzlannの厦歴積分(herfditary integral )を用いた刺戟応答理諭 (exd ta tioo-resPonse theory}では.φく0は余効関数{after-eけeet rundion ),,μ(0は 応答関数(response fundion }と呼ばれる。 なお。微分方程式系(2.10)は,一般に,時開tに関する奇数階の微分項を含み,したがって エネルギー形式を陽に求めることが出来ない場合がある(Tonti l969)。エネルギー定理はこの場合, GurUn(I%4)に示されたように,畳込み積分を用いて表現しなければならない。 - (2.13》式の第一式の右辺第1項φくt)は - - φ(O)≪・o,φ㈲=0 88 であり。滑らかな単調減少関数である。このような関数は一殼にLaplace変換を用いて i(t) =57N(s)exp【-st]ds =こF(1)exp[-t/1]dT (2.15) =ルH(て)exp[-t/T]d(1n7) と書ける。 やs ‰ ・s 。 仙。 で H(て)=IF出=N(1/T)/1 であり。F(r)は緩相関数の分布関数。H(r)は緩和スペクトル(「elaxation spedrul )と呼 ばれる。一般化kxwellモデルのように離散的モデルに対する応答が,(2.15)式では連続的な モデルの応答に変わっていることに注意する。 (2.15)式を(2,12〉式に代人して積分順序を変更すると び(七)=び,+(‰+57び(tlて)d(1nT) を得る。 j 仙。 W 仙- で び(tμ)=H(1)乙exp【-(t,s)/司§ljΞ)ds であり。これを微分すると H(て)まぶE)=k(J(七Fr)十}(y(t;て) となるので。ぴ(t;r)は各(連続}スベクトル毎の応答を表していることが判る。 84 レ離散モデルがF19「en-6のように表現される一般化ヅVoigtモデルに対しても伺様な」議論が成立づ する。 づ犬 「、」 `' `「.1`「` 「」 く''」 ∧ノ '〕/l l' 物休が一掻均質であれば。例えぱkxwぞH県のモデルに対しでは よ乙2石ヒ4)/や宍ム)遍 回:(七) C句 ・‘ぃこ ゛乙)祁払s)県‰s とy書けることは明らかであろうぶこごでG(t),ケK(t)はそれyぞれ√爾幕成分および体積成分に関す る緩和関数である。ハ づ 十 づ \ レ レ‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥J…… 2.3‥まぅとTめ……………> : 1‥‥‥‥‥ ‥‥ょ く \ン ……:………………… -- 材料試験の工学的な可能性を考えるとム,=岩貧材料の応力)ひずみ葡署仁関してはその物休の等方性 を仮定するごとが妥当であろう√本章ではi,ご‥まず主応方ど主ひずみの甕間で等方性の条件が幾何学的 にどのようJな意昧を有するかを明ちかにしたいついで。特{こ、等方物休に片して応力・ひずみを関連付 ける各種の構成則レ例えばh・kiJ弾性則こ〕超弾性則。亜弾性則等が増分埋論め立場かちは、どのよフうに 見ることができるかについて述べた。すなわち,線形則{b4e則)に対して当然のことながら,づ一 般的に全域的な応答が与えられた場合く例えば超弾性則),その増分応答が応方,ひずみに関する上 Giteaux微分の意昧で導入されること,亜弾性則等では初めからある種の増分形で応答が与えていjる ことが示ざれた。j結局のところ√特に数倣解析を念顔回に置けば非線形構成則は増分形で書くのが聶良 の方法である。なお√ごの章の記述は,次章で等方物休に対する蕭しい形式の増分弾塑性理論を展團 するための準備である。.・.・.・・ ・.・.・ .・・ .・・.・ 3〕51 第3章 増分弾塑性理論 数理塑性理論の基礎が細ises{】Q28)や鯖elan(1938)等によって与えられて半世紀を経る力礼従 来の研究は、主に金属材料に対して楕築されたこの塑性流れ理論を全ての材料に拡張-適用して、そ の力学的解釈を行う場合が多かった。Ndas 0980)やNdas and Hlavジekくl%1)の硝究は、塑 性流れ理論を公理係数学の休系に組み込む試みであるが、未だ成功しているとは言い難い。その最大 の理由は、増分塑性理論の本質的構造が明らかにされていないことにあると言えよう。 塑性変形時に休積変化を伴う材料(di lataat ●aterials)に対しては塑性流れ理論は多くの矛盾を 内包すること、とりわけDruckerの安定条件(stabioty condidion)を満たす適合型流れ則(associated How ruie)は適切な結果を与えないことが知られている。主に。地盤力学の研究者より突き つけられたこのような疑問に整合する理論はどのような形態でありべきか。これが本章の主要なテー マである。翻ってみるに,降伏関数や塑性ボテンシャルというスカラー関数を規定する塑性流れ理論 は,せん断変形・破壊挙動をのみ扱う単一パラメータの理諭であり,せん断挙動と休積挙動を共に扱 わなければならない絶盤材料に対しては。別の形態の塑性理論を導人するのが自然であると考えられ る。まさに。疑うべきは塑性流れ理論の休系そのものであろう。 塑性流れ理論はつぎの枠組から成ると考えられる《鵜roz 1973, Kor皿eev and Luger194):1)応 力空間上で破壊を規定する降伏関数を導人する。この降伏関数は初期降伏と後続する降伏状態を含む。 この意昧で。降伏関数の曲面は負荷曲画とも呼ばれる。2)降伏曲面が応力空間内を移動する状況は. 履歴を表すスカラーバラメータ(硬化パラメータ〉を導人し。このパラメータの関数形を例えぱ指数 関数等で決めることによって表す(硬化則)。硬化パラメータとしてはせん断塑性仕事または塑性せ ん断ひずみ増分の絶対値の積分を用いる。塑性せん断ひずみ増分の大きさは,硬化関数を微分するこ とによって求まるわけである。休積塑性ひずみ増分の大きさは,これとは独立に関数形を定めて導人 する場合もある〈ダイレタンシー関数の導人〉。ただし.Ca●クレイモデル等では。せん断塑性ひず みではなく,休積塑性ひずみを硬化パラメータとして導人する。j)塑性ひずみ増分の方向を流れ則に より定める。すなわち。塑性ボテンシャル関数を導人し,その勾配によって塑性ひずみ増分の方向が 定まる。ただし,その大きさが硬化則により規定されているために,ポテンシャル勾配に係数を導人 し,応力および塑性ひずみが常に降伏曲面上に存在するという条件(Pragerの適合条件式;df==0. f:降伏関数)で増分ベクトルの大きさが調整される。 Praprの適合条件を用いて流れ理論に基《増分構成餅を求めると,応力増分に対して塑性ひずみ増 分を与える塑性コンアライアンステンソル{4階テンソル》は。塑性ボテンシャル関数の応力に関す る勾配と降伏関数の応力に関する勾配のテンソル積で与えられる(鰯elalの式1938)。応力および塑性 86 ひずみの対称性を利用してこの塑性コンアライアンスを2階のテンソルに書きあらため、その行列式 を求めると常に零となる。これは.流れ理論ではせん断塑性変形と体積塑性変形を独立に表現するこ とが出来ないことを示している。 このように考えると,初期降伏以後の硬化過程を扱う最も一殼的な煙論は。スカラー関数としての 降伏関数を導人することなしに。応力-塑性ひずみテンソルの各成分に対して個別に応答を定義して やることである(塑性応笞関数の導人)と椎測されるが。各々6個もある応力ー塑性ひずみテンソル の成分に対して実験的にその応笞を定めることは現実的ではない。本研究では2.1籐で述べた意昧 の等方性材料に限定し。各テンソルのせん断および体積成分間の応笞を取り扱い。その微分形として 増分塑性理論を構成することとする。 Prigerの適合条件式をこのような立場から再考してみると。この式は増分形の応力・ひずみ関数を 規定していると見ることが出来る。さらに。降伏関数をスカラー関数ではなく。応力・塑性ひずみの 各成分に対応するベクトル関数として導人すると。降伏関数↓ま前述の塑性応答関数と等倆となり。そ の微分式によってPragerの適合条件式は自動的に満足されることが判る。 ひずみ軟化現象の様な不安定破壊過程は本質的に構造的な特性が表出した現象であるので。これを 考慮に人れないと。塑性応答関数は単調(●olotonOな関数であることが理解される。このような単 調関数はLaplace変換を用いて表現するのが穀も適当であるので,ここで応器関数の各成分を。多乖 LaPlace変換にりよって書き表すこととする。実験から得られた塑性応答関数の関数形はLaPlaee変 換のスペクトル近似理論を用いて用意に特定される。なお,弾性成分,すなわち繰り返し裁荷時に回 復するひずみに関する応答も一般に非線形であるが,塑性成分と全く同様にLaplaee変換を用いて表 現される。 このように構成された増分弾塑性理論は既往の流れ理論を包含し,さらに0ruckerの安定条件が従 来言われてきたように降伏関数の凸性(co皿vexity)および降伏関数と塑性ボテンシャル関数の一致の 条件(assoeiativity)を表すのではなく,増分則で与えられる4階の構成テンソルの非負定値性を与 えるに過ぎないことが示される。 いま,ひずみぞは式(2・ 6)のように弾性部分をeと塑性部分見゜に分けちれヽその緬差成分と 休積成分の応答は、模式的にhgure m-1のように描けるとする。以下にこの塑性部分と弾性部分 の応笞について述べる。 .87 S S ee,ep e (a)deviatoric resrx〕nse W - -(J 一C「 (ccmpression) // W--WWW ep=co心E7、 〆/ =const。 - 一芭e。一芒p -C (dilation) (c 址n) (b)vokma仕ic resl;x⊃nse Figure III‘1・A typical elasto'plastic response of a dilatant materia1. 3.1 塑性応答 本節では、降伏関数の意昧を再考した上で、塑性ひずみと応力の開のめ笞を与え、さらにその応答 関数の近駄的決定法について述べる。 3.1.1 」隆伏澗歎ど泗脚徊大蕪貴太 塑性理論では一般に、降伏関数 μ9・Ep)'o {3.1〉 と呼ばれるスガラー関撒を定義する。この降伏関数fは、{塑性)ひずみ履歴菟゛における応力茫の 状態を規定しているが、一方、応力と塑性ひずみの直積空間における多様休(●anifold)を与えてい 38 ると考えることも出来る。なお、降伏関数は従来、履歴を表わす硬化バラメーターパharde81ng、 Para●eter〉Arを用いて F(2fが)ぃ()0 (孔 2〉 - と表現される場合が多い。パラメ K=K(びf ターxは逓常 J)=辿・dざ または い・((♂)=川│ぜH と取られる。前者は仕事硬化(●ork-hardenin&)、後者はひずみ硬化(strai[hardenilg〉と呼ばれ る。ここで、内積い)およびノルムiレHま単純に │ぼ)│ト(ぴヅ)"2°(屯嗜j)"2 を意味する。これらの条件の下に、式(3.2)は f(シ 汐)=F((7, ♂ ,K) ≒ 心 と解釈され、降伏条件は一般的に式(3.1)で表されるわけである。 応力'塑性ひずみ空間で関数f(忿,6゛)がgとC'に関して高・々一一階の連続微分可能な関数であ るとすると、後綾降伏曲面が満たすべき条件はPragerの適合条件(olsisteney ondition : Prager lり48〉として知られる; df= af - do ぺ・ ao + ヱと・dcp 。0 (孔 j) acp ` 〃 )S 心 こでヽ応力増分dgと塑性ひずみ増分dS゛との間の関係(増分構成則)が 89 dj)=Cp da (3.4) 嘸● 心 〃 または 必 残● 一 - Dp dep (孔 5) 〃 と与えられるとする(C'とピは亙いに逆の関係にある;くSご)犬y≒(ビ) ̄l=(ぐ)))。 式(3.4)を式(孔3〉に代人して ぃ恰+ぴ゛る)・d2=o を得る{C゛'は4階テンソル回゛の随伴テンソル(adjoint tensor)である)が、これは任意のdが に対して成立する必要がある。したがって、後続降伏曲面を含んだ応カリ塑性ひずみ空間における大 域的な降伏曲面は、Lagrange型の準線形(qusililear)一階備微分方程式 脊+ぴ付5=12 (3.6) を解《ことによって得られることが判る。この微分方程式を窯関剰幻賑麿式(yield slrfaet e9uat」on)と呼ぷ、同様に式(3.5)を用いると ざ゛普+る=9 (3.7〉 W 〃 を得る。 応力gと塑性ひずみ£りま2附のテンソルであるので、その対称性を用いて6次元のベクトルに書 き換えると、4階のテンソル回゛およぴpりま6×6の2階のテンソルで表わされる: 40 (払1 f Ca6 i,j,k。1=1,2,3;(x,恥1,2,・‥,6 湊 「i」k1 D(頌 この場合回゛',p゛'はそれぞれ回゛,および91)の転澱である: ぴ゛=(gp)T,、9p゛=(が))T 降伏関数fは艇歴の導入の仕方によって、種々の硬化モデルに分類される《例えぱZiegler 1958、 1959 ; 鯖「oz l9b7.19お参照): f(2・Ep)゜f1(2)-ち(Ep) ひずみ硬化型等方硬化(isotropie-hlrdenilg)モデル f(gz♂)゜fl(SJ)-ち(2fが)) 仕事硬化型等方硬化モデル f(s2r♂)s f1(g'9(♂)) ̄c (cは定数) 移動硬化(kine●atic-hardeling)モデル 匈=cl d♂ :PIr・ager型 匈=・パ2-2)│ld♂││ :Ziegler型 fくシが))゜fl(2-9(j)))-ち(♂) 異方硬化(anisotropic-harde皿ing)モデル l階偏微分方程式(孔6)または(3.7)は、降伏関数fをスカラー関数とした場合、6成分 の微分方程式となる(g,見゛が対称性を有するため)。これに対して場変数数はg,瓦゛の各6成 分、計12成分であるため、式(3.6),(3.7)は一般には解くことが出来ない。このため、 通常fのgに係わる部分の形を予め特定する。例えば、前述の等方硬化モデルを例にとると f1( 9)2 J2 fl( g)゛ J2 11 - :醵ises型 +(XI1 らi :Drlcker-PraμΓ型 ;応力の一次不変量 41 ちI(g)=│ぴl-び31 Tres・ca型 01こ(私こび3 fl(2)゜士(GI -I(ち)/i+((リで3,)/2゛s1“ゆ :舗ohr“・Co“JOI型 - c ・cosφ φ;内部摩擦狗,(匹粘着力 f1(9)゜マ/13 : Lade-Duucin(Iり75》型 エ3゛det(9) ;応力の三次不変量 fレ(1)〒11孔/当 :'松岡'中井(1977)型 ェ2べ吸j%プ趾ojj)/2;応力の二次不変量 となる。この結巣、=af/agの項は既知関数となり入従って、非斎次方程式(3.6)よ(3.7》 は解ける可能性が生ずる。 これに対して、降伏関数fをスカラー関数でなく、各成分に対応するベクトル関数と考えると、上 記のような操作を必要としない。この立場に立てば、降伏関数とは各或分の応答関数(次節で詳述) の項を移項した関数に他ならない。 流れ理論では塑性ボテンシャル関数gの存在を仮定して、構成則を ……… dげ゜λ{ぽ {孔8) と与える。Pragerの適合条件式(3.3)を用いると鱗danの式(1193ぁ} ぜ゜と}{(脊T勾トづ川ぼ必{{Tyヤ が得られる。 吻s 気_ こで 江。包 ハツぱ aぴ SS であり、@はテンソル積を表わす。式(3.9)yと増分構成則ハ(/3.4》を比べると、 42 (3.9) げ言沙回レ であるので、こごで述べる増分構成理論は流れ理論の自然な拡張であることが理解されよう。 ここで。財lektrの安定条件について考えてみる。arutkゃr 09%)は弾塑性体が安定に挙動する 条件を 〈 U -・ U }ヽdcP〉 ヽ‥哺 心 = O 仁孔 IO) と導いた.なお,だoは 汽 ○ 。EP}≪○ を満たす任意の応力である。式(孔 IO)はまた微分形で do ● d.cP ≫ φゝφ O - (L II》 と書ける。 式(孔 IO)または(孔 11)に流れ則(3.8)を適用した場合、これは聖性ボテンシャル gと降伏関数fが一致し(適合流れ則;assodated flow rule)、かつ、この関数が(島所)凸性を 有するという強い条件を要求するく例えば鱗roz 1973 参照)。 しかしながら、Druckfrの安定条件(孔 11)に増分槙成則(3.4)を適用すると Cp d(J・ 心 必 0 > - 心 であり。槙成則仁孔5)を用いると Dpdj)・d汐≫0 ぺ♂ ら1 〃 = となり、これはDruekerの安定条件が単にC゛およびピの非負定値性(no9nqaHve defl皿it を意昧することを表わす。 48 孔 1.2 ここでは材料が2.1節の意昧の等方性を有すると仮定して、爾差成分および休積成分各々の塑性 応答について考える。いま、 f(2,♂咤)゜fバ2)0 - を満たす初期降伏以後の応答において、栽荷は単調あるいは緩やかな繰り返し(すなわち、完全に逆 方向の載荷は行わない}に限定する。搦差成分、休積成分共に軟化現象を考えないと、各成分の応笞 は模式的にFigure阻-2のように描かれる(ここで、休積成分に関しては、それぞれ、休積増加ひ ずみ(dilation)を正、引張応力を正とした)。この結果、備差成分の応笞関数 s=4,pくep,f) (3.12) は、j゛こeonst。に対しても、e t onst。 に対しても共に単調増加関数となるのでOi gure m - 2 (a))、Laplace変換を用いて W S -(y ♂ C (b)volumetricresponse 匹9(♂) ぴ (a)deviatoric response Figure 工II'2・ScheJTlatic rePresentation of plast・1c response of rock. 44 s ご so゛∫;拷(こ)A呵P託)収 ゛Jご好(n)A(ePけ1)dn (孔 13) +片汀拷(こ,n)A{Ep; O dこA(ep,n)dn と書《ことが出来る。 や・ 仙_ こでsoは e゛ 盲゛=o におけるsの倣であり、関数 A{aja)=1-exP(-aa) (3.14) はaの増加に対して単調噌加関数を与える。また、Figure m - 2(匈で示した が)<q(ep) の領城では偏差成分の応答は現れない(すなわちs=O)ことに注意する。 ここで、応答関数(3.13)に対する離散近似を導人する準備に T=1/n , Q=(L/ξ (3.15) の変数変換を行って ぽ(ω)=娃(1ル)ル げ(T)=好(1/I)/1 (孔 16) 1Jy(ω,T)=(濯(1/ω,1/T)ル1 と置くと、式(3.13)は s゛so+j7μぞ如)r(ごpiω)dl(1nω)キJ5ぶ(て)r(ep;T)d《1nT) 幻7/'5』タ(ω,て}Γ(び),ω}d(1nω》r(ep;T)d(1nT) 45 と書《ことが出来る。 F(a;6) j● 9● t_ t_ で = 1 - exP(一a/B) = Λ(a;1/B) (3.18) であ関数7(}Sく)V()を レ( spedra〉と呼ぶこととする。 休積成分の応答関数 こy=Ψp(が),ep) 〈3.19〉 も、単調関数(ただし、el)=cOnSt。に対しては単調増加、盲゛ニconst。に対しては単調減少; Figurem-2(b))であるので、LaPlaee変換を用いて、同様に こP;こ)dC a °' aoづ7研)(n)A(ep;n)dnづ7俘(こ)Λ( +庁庁祷(n,こ)Λ.(ep;n》dnA(び);ξ)dこ く3.20) - - - と書《ことが出来る。ここでcroは ε゛=e゛ニO のときのぴの値である。 変換(孔 14〉を用いて ぽくて)=岬(1/T)六 xy(ω)=俘(1/ω)/ω X?(T,ω)=拷(1/T,1/ω)/1ω とすると(3.18)式は a゛ao ̄J7 xr(T)r(ep;て)d(1nT)+j7xr(ω)r(が)7ω)d(1「`ω》 {3.21) +」7j7 Xr(T。ω)r(ep;て)d{1nて)r(rpjω}d(1nω) 46 と書き直せる。ここで関数『は(3.18)式で定義された関数である。また、Xr(r),XSくω)。 XS(r。ω)は俸積塑 スペクトル(volu・drie Pjastidty spedrl}である。 圧綸性材料に対する降伏関数は。醵ohr(1り00}以来。せん断応力と休積応力のスカラーの関数とし て書かれることが多い(1.1節参照)。このように。金属材料に対する降伏関数を一般化して。ス カラー形の降伏関数を圧縮性材料に導人すると。降伏時の応力状態ぱ一意に定まらないこととなる (降伏時における応力の多綸性あるいは履歴依存性)。例えば。等方硬化則の♭「ueker‥Prager式は 爾差応力sと体積応力びを用いると f=s十a5-f2くep,が))=0 (TL 22〉 と表されるが。これは(s。j}の無数の組み合わせに対して s十jαJ=f2(e'注‘')の状態が存 在することを示している。流れ理諭においては。このようなスカラー形の降伏関数を導人することが 決定的に重要な役割を果たす。圧縮性材料を扱う場合に。この降伏関数がどのような形であるぺきか に従来議論が尽《されてきたことは第1章および孔 1.1節で述べたとおりである。なお,流れ理 論を用いてダイレタンシー現象のようにせん断変形が組み合わさった形の塑性応笞を表現するには, - - s十αびの形を(e゛。ε'〉一空間上で定めて,さらにこれとは別にダイレタンシー関数 βこdEyde'を導人する方法くNelat-Nasser,醵thrabadi and lwak隨a 19豺,安田,京谷,川本 呻&4)が最も一殼的であろうが。これらの理論では独立変数(e゛,ε')Lで関数形s十αΓyを定めな がら,dE'とde゛の間の関係を別に導人するというような矛盾を必ず内包する。この間の事情は。 Ca・bridge理論でも全《同様である(Sehoneld and Wroth 1968)。 翻ってみるに,せん断応力と休積応力とそれに対応する塑性変形を対象とする等方性材料に対して は。その応笞をそれぞれ(孔 12)式。(孔 │り)式の形に導人しておけば。スカラー降伏関数 ぱそれらの組み合わせで導かれる。例えば9rucker-Pra豺『式(孔22)は《ミ仁 12),(孔 │り) 式の線形和で表現されることは明らかである。この逆は成立しない。すなわち.スカラー降伏関数か ら各成分の応答は一意には導き得ない。 圧縮性材料の降伏状態を視覚的に表現するには。スカラー降伏関数を導人するのは極めて好都合で あったが,実験的にこの降伏関数の妥当性を“証明"するという過程を経ることによって,その便宜 的測面が無視されてスカラー降伏関数の存在は事実として定着した。ここで圧綸性材料の塑性応答と いう息点に立ち返れば。ベクトル的に応答関数を変形してベクトル型降伏関数が導かれることも理解 されよう(孔 1.6節参照)。 47 3・い3 ゛応笞と塑性スがクトル 檄登J11---- ---- 塑性増分応答は応笞関数(3.13)および(3.20)を微分することによって得られる。すな わち、備差成分の塑性増分応答は as=GI7del)士G?drl) (3.23〉 (か示)/ael) =ぐn{φy(n)+ぐφVくらn)A(が)託)dこ}exp(-e作)dn =昌{Uy(1)+ぐぽ(ω,1)r(が‰)d(1nω)}exp(-eツフ P、y‘ G 肩φp/aぴ 司ご{φF(C)+ぐφΓ(こ,n)A(el);n)dn}exp(-が)こ)dξ =詰{pF(ω)+ぐuV(ω,1)r(el);T)dく1nl)}exp(-が 休積成分の塑性応答は 励=時dが)十嘘dep (3.24) 呼=炉ンa汐 =ぐC{呼く0+ぐ好くn。ξ)A(J≒n)d(}exr)(一否代)dこ =ぐかXr(ω)+ぐXrく1,ω)r(eりr》d(1nl)}exp(-び‰)d 呼=炉)/ael) n,こ)A(瓦p託)dこ}exp(-j)n)dn ゛゛゜j(,yl{一示n)+ぐ呼( l,ω)Γ(石p印)d(1nω)}exP(-ep/T》d(1n幻 ぺ争-XF(T)+ぐXF( と書ける。 武〈3.23〉,13.24〉をまとめると 48 ― 萌吠 お 面 哨 嘘 」⑤ (孔 25》 と書くことが出来る.。この逆関係は │ │ に│ と与えられる。 加● 心 W (3.26) で Q- hs゛(ぞ十p弓,p=-ぐべ {孔 27〉 h`fKr+BGr , 6=司/(ぢ であるが、hsがせん断による硬化、hvが休積変化に伴う硬化、μが内部摩擦(internal rrie tion)。βがダイレタンシー(dilatancy)を表すパラメーター-があることは明らかであろう。 式(3.26)はまた、それぞれ deP ゛見(男十 μn )・dg hs (3.28) dEp=左《Bm+n)・dび hv ゛ ` ゛ と書ける。 ゜W S・ t- t_ で as m ご - S こ as fy_ S らJ く孔 29) aうび 旦弓 n = =I/万 49 である。 塑性ひずみ増分の方向が大域的な応力の方向に等しいという実験事実と、物体が均質であるという 仮定を導人すると式《3.28)は 耐j°心町j(呪1れlnl1)dc咬1 d嘘丿勺とnij(Bmk1十nk1)dok1 または dep =亡邨s(!+pn)匈 ぜ =尚n@(り+n)匈 と書き直せ、結局増分応答は d已p =dep十d厄p 4 Cp らj こ CP 賎4 一 d(y iV (3.30〉 ぐ旬@(男+μn)十心n@く61十u) (3.31) と書ける.d£゛,dgをベクトル形で dQ=[doxx doyy d(Jzz doyz dozx dびxy]T (3.32) ぜ=td心d心d屯dぶd心d嗚17 と書《と、ヴは(6×6}のマトリッタスとなり、これはく3・ 33)式のように表される: 50 白(mz2゛尚)゛足(sr‰゛メい白(弓3゛尚ド元(s°9勺4)2mJミケ ズ(mn゛河ドフフiこ(s m11●刀} m1ヽ μ 1 1 Cp - fゝj J( hs mu゛尚)゛7jて(6 °11゛ヅフ)ミ?(mむ゛尚〉゛牡(e‰゛ゾy許(%3゛尚)゛元 許(mn゛尚ト元(smu゛ジリ許(呪2゛尚ド元(e m22゛ヅEい許ぐm3吋み}可可Eブ a 宍(mz2゛ジぐ 言(1‰゛ジi} 弔,1 尚(m2之や矢) 芒(‰づ4) - 帥a 2 ミ:{mn゛矢) hS (mn中尚) 2 こ・♂23 2 ‘ ̄‘mほm34 h忿 mu μ 言(m11゛ジi) 白゛(m2z゛尚} て(mn・河} 2 2 石`` てm3lm12  ̄m12限れ hs (孔 33) 3・1・4 塑エスペクトルの゛近展開 -- 偏差応力の応答式(3.13〉を偏差塑性ひずみ(のノルム)e゛でk一回徽分すると (孔 34) {h脊誉=(-1)“1ぐ侈蜻3(n;び))exp(-epn)dn となる。ただし 弓3(n汪p)゛やn)づ河Gn)A(ぴ)汪)dC と置いた。式(3.34)中の 77`ex,(-eり7)の項は η=k/el)でビー-ク値を持ち、かつkの増 加に伴ってその値は増大するから、これは η=k/e゛における Diracδ一関数のk一次漸近展開 式であると考えることが出来る。ただし、k一回の部分積分を施すと ∫(゛nkexp(-eがn》dn= k!/〈ep〉k+1 0 であるので、(3.34)式は 芸ふ?=(-1)゛゛1長lcf1ぐφJI(n;iEp)6(n4/ep)dn =一(J))4-1 k! φ位k/eりが)) となるが、μ・ k/e゛ と置いて k→(x)の極限をとると 吃(n・ぴ)゜陶訪ヨぐy六片1行(k/n,ip) (3.35) を得る。ここでく3.16)・式用いると 5,2 心1ぷ))j匂恰jスy゛介(kT,こp) (孔 36) を得る。ただし μj;(T汪P)=μ?て)+ぐ時叫T)Γ(百p内)d(1nω) と置いた。式(3.36〉は Zj SI3 (r;ご〉が 応(1;が))lk=1゛ 1{が1;が)) ぷ(シが))レ2 ゛ ゛T2恰("が)) ● ● ● と漸近展開されることを示す。 偏差応答(3.13)の休積塑性ひずみに関する微分は aks 3(が))k =(-1)kサい祗(ep;c)exp(-が)o収 と書ける。ここではFubin1の定理(例えば洲之内1964参照)による積分順序の交換律を仮定し、 また, 応(ep;こ〉=可弧)+ぐφΓ《C,n)A(ep;n)dn 58 《孔 37) と置いた。したがって(3.35)式に対応して漸近式 φR(ep;o=岸hミポご1げ-1ミE(め゛ を得。(3.16)式を用いると 哨(゛肖)=に伝打丿診(ep,kω) を得る。ただし、 1Jlt(ep;ω)゜のω)+57μ7ωμ)Γ(ep;て)d(1nて) と置いた。したがって μl{e』1ω)は as(♂;ω) 屯(ep雨lk=1°゛ぶF 心♂4)μ2°'ω2恰《♂;゛) ● ● と漸近展開される。 休積応力の応答式〈3.20》についても全《同様に漸近展開することが出来る。以下にその結果 を挙げる: 54 ♂)=訟伝ぶ゛ゾー1{ス(k/こ/) 屯心 応(こ ;ep)=俘(こ)+ぐφΓ(n,0Λ(j);n)dn k+1 (-1 ) 疹ω;。p叫諮(k- 1 )1 a(k叫ep) 語 く孔 38) xj;(ωieP)=Xツω)十∫フX7T。ω)Γ《ep;T)d(1nT) 応(回eP) 心ゆ作 3呑(ω,ep) ‰ k=2 ゛ ω て‘ 2a2石(ω,eP) ゜ -ω 17 帚 嚇 ● k-1a%(が),k/n) 応(らn)付き松Uツ "マ ;Odこ 応(?;n)=-4)(n)+ぐ吋(n,0A(が) (-1}k十lk 匹1 xl(び);T)=1諮 aka(Ep ,kT) ← 3Tk XR(こpμ)=-x?T)リ'7x?T,ωげ(び)7ω}d(1nω) a3(が);1) ヤF 迅《礼川≒ド 2a2刺芒p;1)  ̄7百;7 迅(めミ})匹2゛ ● ● ● 55 3.1.5 塑性スペクトル収削販友定抜 --- 偏差応答(3.17)式の離散形はtとωの離散増分△th△ωjに対して (3.39〉 ,巧{町iΓ(ぴ;吋)゛%フ(ep吠) S°S ス:33ijΓ(ぴ;リΓ(ep; )} ‰ぢ」で(リ△(ji/% %i゛pr(lj△与/Ti ‰戸トj・リ他八/yi wl と書ける。このrl,ωjは漸近展開式く3.37)の第1近似式‥副;3け 盲゛)│い1を用いて定 められる。手順は、以下の通りである: - (1) 実験データから,各ε゛=const。に対して μl(eP;rp°collst')゜ep}jジep,Ep°const.) を求め、縦軸を μ1;3(e゛1簒゛こc,nst.)、横軸をe゛として、i゛=eonst。毎にアロットする (Figurem-3)。このグラフより、全域的なピーク点に対応する離散点rl;i=l,2,…:およびその ときのω1;i=│,2,…を定める。ただし、この時全域的なピーク点を取るため、a3IJを対角化し (3.39)式を li r(Ep;u1)+゛2i r(ep;1) s°s,可{8 +a 3u汗(こp叫)r(ep;yL)} とする。 56 1 `J4 お(ω1) 布萌 eP Figure lll‘3. Determination of discrete spectra。 (2) 求まったri , ωiを(3.39》式に代人し、So。alh a2h a3H , を実験データ より最小二乗法を用いて決定する。すなわち、二乗誤差関数を E= 1 - 2 【s ̄soて}{゛11 r(び)1“1)゛%1r(ep;与) ゛33u r(び)1咬)r{ep・1)}12 く3.40} として、so。alh a2i。a311に 関する連立方程式 aE/aso゛oタ aE/aa11 °0, aE/aa2i ° O ダ 詑/a83U ° o を解いて、So , aH。a2h a3Hを決定する。 休積応答の離散式も、同様に a°らて{bli r(e焉 )-b2i r(こp;叫) -b壮LΓ(eP;与)r《ぴ;叫L)} 57 {3.41) となり、これぱ忍oと忿゛の開の完全塑性を意昧する. 一般的な異方硬化モデルでは、上応答関数(もしくは上降伏関数)と下応答関数(もしくは下降伏 関数)を別個に導入すればよいであろう。 硬化関数バラメーターとしては従来。塑性仕事を導入するのが一般的であった。例えば,等方硬化 モデルに塑性仕事硬化則を導人すると f(SジEp) f1((J)-K(Wp) - w °52゛dj) ;塑性仕事 となる。 Pragerの適合条件く孔3)はこの場合、 び` 亙_ が 恰ヤ df= d♂=0 (3.45〉 となる。ここで流れ則〈3.8〉を導入して、さらにポテンシャル関数gはgに関してα一次の同次 関数(ho・ogeleous fundion)であると仮定する: g(mg)=m%(g) m : coost この時、適合条件式(3.45〉にEulerの定理が適用できて び・deP - - 一 - λ(司 ≒ ≒ となるので、未知関数 λ は結局 匈 昶冠 ―一h λ S 58 SO S11 eP 吃 (b) (a) Figure lll'4・ Kinematic hardening mode1・ h - agl川トc, (ヱ,c s material constants であるので、降伏関数は f= ││ S - 〔le 4j PH -c=0 と書ける。これがPrager型の移動硬化モデルであることは明らかであろう。 ここで新しく SO - 誰4/ S - a ep ●W と定aすると f ゛ s`″- c ° 忌0 = 0, ho ││ 59 bljズXびT1)△Ti/与 %ブxjω弁ω1/汽 1)37xr(亙・ツ何△吋/与当 と書ける(ただし b311は対角化してある)ので、編差応答と同じ方法で ω1.rlを求め、係数 貳ブi bli,b2h b311を最小二乗法で決定する。 孔 L6 蘇蕪鈴荷過程拉よぴ幾尤錯 前述のように、ここでは単調截荷あるいは緩やかな繰り返し裁荷のみ対象とするので、硬化則は等 方硬化モデルで書ける: :ひずみ硬化. f((y。♂》=f(cr)一f(♂) く3.42) f(Qz♂)゜f1(g)“ち(g「♂) :塑性仕事硬化. 等方硬化モデルは動的応答時のように完全な逆向き截荷を考えなければならない場合以外は、有用で ある。 いま,応答関数(3.13)。(3.20)を変形して。ベクトル形の降伏関数 o` f f f` 1 2 一一 {一 (3.43) 1 l f1 ° s-♂(ep,f) (引張:正) ら =-a+が)(芒p,ep) 《3.44) を定義すると、応笞関数から直接的に降伏関数を導人することが出来、かつ、この式(孔43)が 空間降伏、曲面式(3.6)、ひいてはPragerの適合条件式をa動的に満足することは容易に礒かめ ることが出来る。なお、(3.43)式に導入した降伏関数がひずみ硬化型等方硬化モデルであるの は明らかであろう。 つぎに。移動硬化モデルについて考えてみる。移勅硬化モデルは、例えば備差応力SHと備差塑性 ひずみe11 の間でFigure l-4{a〉のように表現される。この応答は 60 と求まる。こ こで h= 色。 炉 ag であり、この関数hはilelanの式(孔9)のhと一致する。塑性増分応答が鯖elalの式(3.9) で表されるのは明らかであろう。いま、適合流れ則(fニg)が適用されるとすると、硬化関数hは h= 亙。 炉 af(らj‰xlnst。》 と求まり、W'の関数としてKを求めておけば、増分構成則は決定できる。 冽えば、舗ises型の降伏関数 f(9,j))=s-K=0 を考えると、fはgの一次の同時関数であり、塑性ひずみ増分は非圧縮性であるので、硬化関数hは 結局 h= 虻 dep と書け、sをe゛の関数として定めればよいこととなる。 このようにヽ塑性仕事硬化則を導人しヽかつボテンシャル関数gが応力gの同次関数である場合ヽ 空間降伏曲面武(3.6)を直接的に考慮する必要がなくなる。これが塑性仕事硬化則か多用される 理由となっている。 これに対して、ひずみ硬化則を導入した場合は、Pra豺rの適合条件は等方硬化型降伏関数に対して 61 af df= ・dcr 一 可 乙。 が d沙=0 となり、物体が等方的に挙動するとすると 旦-・d♂= 炉 亙_ dep+ aeP ー 包記 xヌ μa aep 包池 λ(ニー 亘_ が が =λh h= L 泣い匹_包 aep as aが)紀 包池 (でMン+君崇) レ翁 :ダイレタンシ 関数(diretaney factor) - である。従って、関数K(e',ε゛)とβが実験的に求まれば、構成則は鍵elanの式(3.9)から定 まることとなり、塑性体積変形を伴う物休の挙動に対しては、仕事硬化則を導人するよりもひずみ硬 化則を導入した方がより一般的であろう。 62 孔2 ‘塑 理1と塑,廬れ理':`‘れ理1の 乙 `' 流れ則を用いると塑性応答は ―一h = ぜ (ミ)@語)d2 (孔 9)bis これは増分型塑性則の一種であることは前述した。いま、塑性応 と書くことが出来(Melanの式) 答が体積成分と偏差成分で書ける場合を考える(等方物休) この場合、休積成分と搦差成分の直交 性を利用して J豆 普 - 普‘ 41 m af 石 as_ 〃 か司 - -f r釦 l=管 。↓ S 石 ̄ t' 一 心 3S n 心 であるから、(3.9)式は dcp af と( 昔リ諮Q)@(葺!+ - - 記 n) dCy 心 〃 または成分表示で (3.46〉 d嗚゜と(普゜1j ゛普11ij)(芸吸1+普nx1)勿,,1 68 と書ける。 一方、前抽までに述べた増分塑性埋論によると塑性応答は d♂=[走・母剃Uy+pU》+心U剔吋+U)]dQ と書けるが、これは成分表示では (3.47) 吋j゛[士mij(呪1十μilk1)十尚町j(6阪1+“k1□d(Jk である。 この増分理諭と流れ理論の関係を明らかにするために、(3.46)式と(3.47)式を等置す ると t 心I゛1j(mk1+μnk1)+心nij(Bmk1+nk1)〕d(Jk1 -4〃 - と(諮町j゛普町j)({U}IX1 ゛普X1)おk1 であることが判る。この式の両辺にmHを掛けると ゜と{§ヨ}斐mij+1{§F普nij 心mij十心6 nij (3.48) を得る。またnいを掛けると 応p町j+応nij゛と{}l普m幻+1{}§F普n2Lj 64 (3.49) を得る。さらに、(孔48⇒式にmijを掛けると 1 1 a9 涯 (孔 50》 -=--- hs h as as n,jを掛けて 且。左亙af hv h aa百 (3.5i} である。(3.49)式にmlJを掛けると 上。左亙並 (孔 52) hs h as aa ntjを掛けて 上。左亙並 (3.53) hv h aa a5 である。 式(3.50)と(孔51)からは か哨脊 式く3.52)と(3.53)からは 65 づ '茫 を得るため、結局 Bμ=1 (3.54) となる。これは、流れ則を仮定した場合、内部摩擦角とダイレタンシー係数は逆数の関係にあり、し たがって両者を明確に区別することは出来ないことを意昧する(たとえ非適合流れ則を用いても)。 また、増分塑性理諭では備差成分と休積成分の応笞が │ │ に│ (孔 26)bis と書けることを述べたが、右辺の行列の行列式は 6/hv 1/hv l 1/hs p/hs こZ (1-Bμ)/hs hv であり、(孔54)式に依るとこれは零となり、(3.26〉式の逆関数(3.25)式は任意に 定められることとなり、極めて不自然である。 スカラーボテンシャル関数gを導人してそのμadientで構成則を定める流れ理論は、超弾性休の 理論や、流休力学における流れ関数,(streal fuoctioa : Yih l969〉等のanalogyが生かされ、極め てelegnt理論体系を構成してきた。しかしながらその理論が、備差成分と体積成分のような多変数 場を扱う場合には不合理であることは、ここに見た通りである。その場合、前節までに示した増分理 論が有用となろう。ことに、Druekerの安定条件が自然に導人出来ることは、この増分理諭の存在理 由となろう。 ここで,流れ理諭において逆関係式を導出する過程について触れておきたい。贈分応力ー増分ひず 6j6 みの関係式は dc 十dep =dee 一 {Ce+Cp)d。 SW 心 W 〃 であり、したがって dl = dび Dゝ 加W (孔 55〉 =(Ce+Cp) ̄1 D ぺ・ と求まる.ここでCeは弾性コンブライアンステンソルである。 流れ理論では9を陽に求めるために、以下の掻作を行う: 面 De(de - dsp } 一 一 心 =ざd!{ざ誉(普・匈) af/agとの内積を取ってaf/ag`dだを求め、 '加● 心 `加・ 恥_。 ―一H ざ D' H=h+ 一 {一 と求める。 これを上式に徘代人してQを 紐 吋語 で 3f 万 ・付 であり,9゛=咬e〉 ̄IはHookeテンソルである。 しかしながら、数値解析においてはひを陽に求めてお《必要はな《、本研究の増分理諭ではそのま ま{3.55)式を用いることとする。 67 3. 3 弾性柘答 単調截荷時において、掻めて硬い岩を降いて通常岩は、初期降伏(仮称; Figure m-5の例えぱ B,B'点)以薪の弾性応答時にも、その弾性係数は拘束応力び3の彩響を受けることが知られてい る。また、内部に分布する微細クラックの存在に起因して、除荷時に初めから塑性成分が残留する場 合が多いことは前に述べた遁りである(Figurem-6参照)。この場合には、絃荷の全く般初より降 伏が始まったと仮定することがより自然であろう。いずれにせよ、2.2節で述べた様に、弾性ひずみ は回復可能なひずみ、塑性ひずみは回復不可能なひずみと定義し、本鈴ではこの弾性成分の非線形応 答を取り扱うこととするが、3.3.1節では初期降伏以前の直線的な弾性応答∠1バ3.2節ではそれ以後 の非線形応答、j.3.3節では除荷時の弾性応答について述べることとする。 3.3.1 担吸副t応答 初期降伏以前の直線的な弾性応答域が存在する場合を考えよう。初期 降伏をベクトル降伏関数(3.43)を用いて f 01参 f 02 j - 9 ぐ= s-♂(eP=0,び)》 f卜 a-Ψp(ぴ=o,ep) okk e Sd Oa ro y゛ 竃01- C tatic ln9 B ゛ぶGに'ぶ02 0 ckk £l ̄e 2 Figur4 1il-5. Typlcal loadind curves・ of vQlumetric and shearing comPonents (after Dragon 1976)。 68 500句F/cm2) SAMPLE NO。=107 400.0 aい山圧'帥 ∠≪ ∩ 300.0 言□/ 言帽∧ =ざ / Z 200. 0 100.0 べ _岫 応分ケレ / o・R oo 。50 1.00 1.50 2.00 2.50 AXIAL STRAIN (Z) (ち゜50. 0 (k9F/c"12) Figure II2[゛6. Cyclic loading test for Funyl』'tuff. と表すと,この応答は S - (y =g(♂)ee for 灯(0 く3.56} =k(が)? for ぢ(0 と書けよう。関数 g(盲e),k(ee)は共に単調関数なので、それぞれ g°go十ラ(ω)exp(-re/ω)d(1nω) k=k ,十ぐp(T)exp(-ee/T)d(1nT) と書くことが出来る。したがって応答(3.56)の増分は 69 く3.57) ds=g dee 十gl ee dが for f卜o dZy=kd♂ +k゛ぞdee for ぢ≪o gl=一託Y(ω)exp(-ぴル)d(1nω) kl=-j]り(t)exp(-ee/T)d(1nl) となる。式(3.57}の γ(ω),μ(r)はそれぞれ、備差成分応答および休積成分応答に関 する初期弾性スペクトルであり、その離散近似は漸近展團 7くω)リ価4混}/合(゛) ,(T)=細伝らぞ洽(nT) の第1近似 Yく芒e)ln=1° ̄le崔f) p(♂)ln=ュダJごee) を用いて、離散値 ω,j=1.2.…:rhi=│,2,…を定め、 g°go+l gi exp(-11e/ω1) 91°7叫)誉 k゛k,+lkie)9(゛ee/11) ki゛p(てi)恰 70 (3.58) の孫数 g。。gi,k。,klを最小二乗法で定めることによって求めちれる。 式{3.58)はマトリックス表示すると fL 池 a 1回 (が゛9タ(ぢ゛gl♂ K7=k,硝=k7e であり、その逆関孫は 1 1― てf l a/9v 1/(lv 胞 蔚 1/%λ/% gs s g ' g゛kleeが/k″λ゜ ̄9゛ee/k 9v°k ̄k゛g7eee/9f a ° “klが/9 と求まる。 硬岩の場合は初期弾性係数は拘束圧に依っては変化しない(g=go , kご回こko)ことが知られてい るので、この場合 λ =0, % - a =0 gf ‰゜k であり、これは遁常の等方維形弾性休の応答と一致することに注意する。 ここで、弾性ひずみ増分の方向と応力増分の方向とは一致するとすると、 71 が - ds -1 T司¬ドl QGT{T゛f1リ (孔 59) を導人して(式(孔29)参照)、各テンソル成分の応答はつぎのように書ける: 硝j 1 肯 呵j(mk1+λnk1)dok1 一 一 gs d11!7j ゛ま:nij((lmk1十nk1)d(Jk1 V または、 匈e=まフ?@(ぴsλリ勉 (3.60) dle={7虻@(cqμn)匈 したがって増分応答は dce=dee 十d芒e 心 〃 〃 =Ce do (3.61) ぐ=主ぞ@ (!E}+λn〉十云!}゛@く(x!十n) gs と書ける。拘束圧に依って初期弾性係数が変化しない場合(λ=α=O〉は dce = 1 -W gs ds+ 1 四 9v di である。 式(孔32)と同様に、弾性ひずみ増分および患力増分をベクトル表現した場合のgeマトリッ クスは(3.62)式のようになる; 72 Ce= ゛フyk(amu‘ヅ1)茫{nz2゛尚ドフy}バam22゛メr}茫(‰哨)゛元(a%● 茫(mu゛尚) 2my茫゛末)2mぶ茫←フも可)2mぶ? 茫{%肩}゛フyシ;(a%‘ヅi) 痙 ml1゛万}゛7y百7(amu゛刀) 茫(mzz゛尚)゛涙(a°2z゛メi} λ 1 1 芝{m9哨ドフiミiツam9石)2m23(茫ゃ74なツ 2m11(W卜フらて〉 2m 託(mu゛尚ド元(amu中ヅ?i} 石(‰゛万)ッ阿ツ・22゛7) 哺 λ 1 1 縦池22゛力) 卜快 茫(mll決} 寺 茫(呪z゛ジi)茫(ml3 gs 三ら1雌 恥 2 石71貼 ♂ ♂ E 最(mlぐ力) 三・,越 葺む 発μ 驀 f(%←治} 2可 二ら 2可 F(%・辱} m m 応 之(muや力} {ノ`か っ』か フ`か 卿 嘔 咤 硝 哨 (孔 62) ・ 孔3.2 ゛の ・j ゛゛ 初期降伏後の非線形弾性応笞も、塑性応答と全く同様に導人することが出来る。以下にその結果を 挙げる: 応笞関飲 s=紡(ee,ぴ) ゜ SO (3.63) +汀φ7(OA(瓦e託)収+打衿(n)Λ(ee;n)dn +汀汀ぐ(しn)Λ(瓦e;odξΛ(ee,n)dn ゜so+57Lぐ(叫r(F;ω)d(hω)十J7心て)Γ(ee;T)d(1nT) +f75;lで(ω,妁r(F;ω)d(1nω)Γ(ee;て}d{1nて} ぺ(ω),ご(て),ぺ(ω,て):偏差弾性スペクトル 呑=Ψe(Ee,♂) 一 - (3.64) 5oづ7ぞ(n)Λ(ee;n)dnづ7ぐ(こ》A(芒汪)低 +57J7ぐ(n託)Λ(ee川)dnΛ(Fぺ〉dこ ゜び0 +57ぐ(T)F(ee;T)d(1nて)十fご〉ご(ω)Γ(瓦e7ω)d(1nω) 十∫J∫ご)ぐ(T,ω)Γ(eeμ)d(1nT)r(百e;ω)d(1nω) X7(T),式回,XI(T,ω) :休積弾性スペクトル ここで,応笞の最初より塑性が現れる場合は、初期弾性部分がなく、 ぺ=晋7 so 74 となることに注意する。 贋允応答 dsごG7dee+G?dre G7=aゆe/3ee Λ(芒e以;)dO exp(-e%)dn =凸{ φ?(n)+ラ1(ξ,n) ;ω)d(1nω)}exp(-ee/1)d(1nT) T)r( =託{必(T)+昏‰, -@ £ G?==Me/屁e =ぐy{φΓ(こ〉十ぐφ7(こ,n)A(ee;n)dn}exp({eC)dξ =ぐか時(ω〉+07(ω,T)r(ee;T)d(1nl)}exp({Eeか)d dぴ=K7dre+Krdee K7==討e/詫e (eeμ1)dn}exp(-ぴC)dこ =詐{巾o+ラ?(n,c)ハ (ee;T)d(1n7)}exp(-Ee/ω)d(1nω) ≪と{xr(ω)+旅阻,ω)「 吋=討e/aee くy{一巾n)+ぐ昭叫OA(ぴ;こ〉dいexp(-eerl)dn d(1nω)}exp(-f/T)d(1nl) =計{一式(1)+ぐ冶叫ω〉P(Fe;ω) ds G: dee 面 dee ぐ │ j │ 」│ j - ぐ 蛸 1/gs λ/9s d瓦e d百e gs=dr十鴫ダ 1 1― gvjK?+(x弓 。 a 蔚 │ │°レx/9v 1/(Jv a=-K7/(ぢ (孔 65〉 A=吋ぺ 75 弾性ひずみ増分の方向が、前述のように、応力増分の方向と一致するとすると、式(3.59)で 定義された単位方向テンソル男',穏'を導人して、式(3, 60)と同様に ぐ - ―一% ゼ 一 一 1 一 -W- ‰ m女 41 ⑩(恐十λn)d2 く3.60)bis が⑩(al+n)d2 となる。ただし、係数gs。λ,g、,,αは式(3.65)で定義された値である。この結果、弾性 増分応答は式(3.61)と等しくなる: (起e=ge匈 〈3.61〉♭1s ge=去ざ@吻+λQ)+Jyが@(q+n) 武(3.30)および(3.61)より、塑性分および弾性分を合わせたglobalな応答は増分形で 以下のように書くことが出来るのは明らかであろう: ●㎜ - dee +d♂ C=e+Cp 勾 41 C″ dc 、 g 、 ゜⇒dS2 ° 9屯 Q=g'1 スペタトルの 近 呟巾゛e叫辿長ボぐT`介(らEe) μ乙(Tぽp)=弓T)十j74ω,T)r(ie;ω)d《1nω} ウee,ω)慧迫崔在与合(ee・“} l』;;1(ee陶)=11;(ω)+J71;(ω。て}r(ee;て)d{1nて) 76 3ka(kω x:3{ω;ee)=い忍 ゴひ 3ωk fee ) 〃 X乙(ω7ep)つぐ(ω)十f7);(T,ω)Γ(eeμ)d(1nT} (-1)kH ぴ 応( 3kaぼe,kT} 出果い言い゛拾 x73(こeμけ)G(T)+57)りTΓω)Γ(こe;ω)d(1“ω) 弾性スペクトルの近似的決定 e μ23 (eeμe=const.) 一 eas(ee;ぴ==const.) e・ Jeこ のグラフより鋤差弾性応答に対するr 1.ω1 :iこl,2,‥・を求める。 ;T1)] s=硝十y[cli r(?;ωi)十 c21Γ(ee;Ti)十c311 r(iEe川1)r{♂ ■ eo の係数 s c li。 c2h c311は最小二乗法によって求める。 体積弾性応答に対する ωi,rl;1ニl,2,… も同様に求められ a=或+y[d11r(ee;てi)十d2iΓ(芒e川i)+d3ii r (ee;てi)r(でe;咆)] eo 一ぴ の係数 dH,d 2i , d3Hも最小二乗近似により求められる。 孔 孔 3 除蕪吟の必答 除荷時の応答は、一軸では模式的にFigurem-7のように表すことが出来る。すなわち、除荷時 に弾性成分は、叙点に向かって直線的に低下する。増分形でこの応答を表すと 励=φd£ い= こ Ce嚢 77 び (J (J ee C (a)91bba1 resrx⊃nse (b)elastic response (c)plastic response Figure lII'7. Uniaxia1 response for unloading state である。ただし、ぴs,Ee゛はそれぞれ除荷開飴時間における応力および弾性ひずみである。 多軸応力下における均賛物休に対しては、初期線形弾性域と降伏後の非線形弾性域に分けて、以下 のように書《ことが出来る。ただし、s'/ぶ'.e e'。 盲e'はそれぞれ、除荷開始時点における 偏差応力、体積応力、備差弾性ひずみ、体積弾性ひずみである。 祖斟怪性城 式(3.56)より ds゛g責 d6e 〈3.66〉 d5=k゛(延e である。 ゛S 4_ こで g゛=g(iEe゛) k゛=k(ee゛》 と置いた。武(3.66)はマトリックス形で 78 く孔 67) ― 1― 必 屁 0 が ぐ 0 函 面 EI と書けるが、この逆は 1/(J゛0 飴 蔀 回 1 0 1/k゛ 一 - j 1― である。 除荷時には塑性ひずみ増分は現れない(すなわちヽdS゛dEe)のでヽ応力とひずみの増分方向が 一致するとすると式(3.67〉より dびij ゛ Dijkl dck1 (孔 68) Dijk1 °キ(k゛ ' g゛ )61j 6k1十}g゛(61k 6j1 または dび 〃 一 一 Dd£ と書《ことが出来る。 薇初期降伏点以降で除荷れ場合式引よびt り、偏差成分およぴ休積成分の応笞は、増分形で ds °(?dee dでi=k肯d瓦e (3.69} (?=ヱ♂くee゛,び゛) ee責 jS j JljS丿 k兪= 1 〃 炉(f゛,♂゛) (孔 70) F゛ rljt一一 79 と書ける。 したがって、前と同様、応力増分とひずみ増分 (=弾性ひずみ増分)の方向が一致するとすると、 各成分の応答は 匈 - Q吸 と書け、4階テンソル9の成分は式(3- 68)と等しくなる。ただし、g' , k'は式(3.69) (孔70)で与えられた値である。 3.4 まとめ - この傘では,従来の塑性流れ理論と対比しながら,休積塑性変形とせん断塑性変形が共存する地盤 材料を対象とした増分塑性構成則がどんな形態であるべきかについて述べた。すなわち。スカラーポ テンシャル理論である流れ理論は本貫的にせん断変形のみ(あるいは休積変形のみ: Ca●bridge理論) しか独立には扱えないのに対して,せん断変形-休積変形のそれぞれの応笞を定義すればその増分形 として塑性構成則が自然に導入されること,その結果。塑性流れ理諭の内包する幾つかの矛盾はこの ような取り扱いによって解決しうることを示した。酬えば。塑性仕事の正値性を記述した│}ruckerの 安定条件は,流れ理諭の教えるところの適合型流れ則とスカラー降伏関数の凸性を意昧するのではな 《,単に増分塑性構成テンソルの非負定値性をのみ要求すること,流れ理論でぱ区別することの出来 ない内部摩擦角とダイレタンシー関数が個別の物理係数として導人されること等である。 塑性応笞関数は,軟化現象を取り扱わないという仮定(軟化はマクロなせん断面が形成された後に 現れる構造的な現象である》の下にLaPlaee変換を用いて表現される。実験データからこの応答関数 を決定するにはLaPlace変換のスペクトルに対する第一近似を用いてスペクトル点を定め,係数を藪 小二乗法によって求めるという過程を経る。Lりlace変換を用いずに敏初から指数関数の級数の形で も表現可能であるが,この場合実験データに対して基底となる指数関数を何項まで取れば良いかとい う指擦が明確でなく。しかも最小二乗法等のデータフィッテングに依っては指数部の係数(A iexp(- αlx)とした場合のα・,)と指数関数の係数(前述のAI)は同時に定めることは困難である(非線 形最適化手法を適用しなければならないため)。この理由でLaPla、ee変換のスペクトル近似理論が用 いられる。また,地盤材料は弾性ひずみも変形の初期から非線形性を示すことが知られ,このような 非線形弾性応答に対しても塑性応笞と全く同様の形武で応答関数が導人出来。除荷過程も自然に表現 されることが示された。 80 1 1 第4章 岩質材料の変形破壊挙動と数値解析 ここでは、岩質材料に対する三軸圧縮試験と大谷石(多孔質凝灰岩)と中世代四万十層の砂岩に対 する実験結果について述べ、その結果に第3章で得られた増分弾塑性理論を適用することとする。さ らに、この弾塑性モデルを用いて三軸圧縮試験の数値シミュレーションを実施してその妥当性を確認 する。 4.1⊇轍k籤試簾 岩石供試休は直径5 c●, 高さ1 0e● の円柱形に整形し、ゴムスリーブで被覆して隨圧截荷用三軸 セル中にセットした(Figure IV- 1 )。この時、ゴムスリーブを部分的に裂いてリング型ゲージを 3箇所に取り什け、供試体の測方変形を測定した(FjglreⅣ-2》。 リング型ゲージは自然乾燥状態の円柱形岩石供試休の測方変形を計測するために試作されたもので, 楕円形の長軸頂点部にひずみゲージを貼り,耐油性のコーティングが施されてある。供試休には│!711型 LOADING PISTON ROCK ヽヽ-ヽ SPECI鯖EN RING G、AUGE PRESSURE CELL F18ure IV'1. Setting of rock specimen and pressure ce1;L for triaxial test。 81 。Q,、 -- ・・・-〃 汗へ半寸斤レ 4柵● rubber jacketed specimen and ring gauges へノ 一 ‘`│‐ '"゛・-i。 a ring gauge Figure IV'2. Rock speci掴en and ring gauges. 部分が接触して。半径方向の変位を測定する。この凸部が接触する部分のゴムスリーブは予め裂かれ ているが。リング型ゲージを取り付けた後,この部分はラテックスコーティングが施され,さらにプ ラスチック粘土で被覆される。 岩石のような脆性材料の変形-破壊特性を知るためには,供試鰍の急激な破壊を制御しながら変位 を計測する必要がある。このため√試験機自y身の剛性を高めなければならないが,ここで用いた試験 機は裁荷板間に供試休と並列に剛性支柱を設けて剛性を雍保してある。試験機本休および制御装置の 外観をFI簒ureⅣ-3に示す。試験は変形速度制舞と荷重遼度制御が共に可能である。載荷板間の変 位は供試休・三軸セルの外測に設置された2本の差鯵トランス{DTF)で検出される。また,載荷 重は上載荷板に取り付けられたロードセル(LC)で検出される。絃荷は剛性支柱下部に設けられた 剛クサビをプリントモーター(直流サーボモーター)によって水平方向に微勤させて支柱を上下する ことによって行う。このプリントモーターの飴作は,変形達痰制御,荷重速度制御の各試験法により 82 Figure IV“3・Overview of hlgh‘stiff test ing machine ・ 制御装置上で設定された変形連度。荷重速度の値に依って制御される。この試験装置の制御システム をFig・re lV-4に示す。試験装置の主な仕様は以下のとおりである。 饅大裁荷容量; 100 tonf LCの計測精度; 上記の士1% 載荷板間の変形速度; 0.01 1 ・・/●i皿 DTFの変位ストローク: 最大5・・ DTFの計測精度; 上記の士1% プリントモーター制御; 20.50.100 tolfの3レンジ 荷重出力電圧; 各レンジIVフルスケール 制御装置の変位計測範囲; 0 6 II 変位出力電圧; 0.06V/6.1(フルスケール) ラム駆動用油圧ユニット; 最大吐出圧200 kμ/● 「・ 吐出量│.5 1/●10 この高剛性圧縮試験装置の詳細ぱ.川本・渡嘉敷・石塚(19・8 1 〉を参照されたい。 削圧は油圧によって絃荷され、ニードルバルブを用いた制御装置(h gl re Ⅳ-5)によって一定 に保たれるが、截荷杖況は三軸セル測壁にセットされた圧力変換器によって常にモニターされる、軸 83 LOAD CELL PRESSURE CELL Figure 工V-4・Schematic diagram of contrQl system of high゛stiff testing machiれe。 フ Figure 工V-5. Confining pressute controller。 84 変位,軸荷重,團方変位(3,点)。測圧の諸量はすべて電気的に出力されるのでごディジタルひずみ 計(Tt)s301)・でA/D変換された後、マイクロコンビ,ュータ{HP86)のフロデビーディス ク上にディジタル記録され、デーダの後処理に用いられる。/これらのデータ処理のシステムフローが FiglreⅣ-61に示される。 胞廻ぷMこ旦 10ad士cell LVDT d19ital T,l n・g・ ・9uaご9es straレ1n meter pressure sensor ーーーーー―1ーーL (confinin9 pressure,) l r ・ r 「 」 ` ji ご ・ 卜 ♂¶7 r r s♂7r ¶ .r¶ r ¶ = 「、゜、よ Figure工V'6レBlodkごdすagram for data .liath6jぞlhg 875 4.2 巣護截遍特桜お超泰岩 ・の'・ 塑、.モデル まず,栃木県宇都宮市近郊に分布する新第三紀大谷層から採集された軽石凝灰岩(大谷石)を直径 5clxI OCI の円柱形に成形し、前述の方法で三軸試験およぴ一軸試験を実施した。変形速度は Ojl・/皿1n(0.1%/●in)と設定した。一軸試験(側圧び3ニこo。O〉の結果をFigure Ⅳ-7、測狂 び3=レレo鱗P。における三軸試験の結果をFigure lv - 8 、測圧び3=3.0耐。における結果を Fignre Ⅳ-・9に示す。 各図の(a)は供試体の平均的な軸ひずみ(絃荷板間の変位/供試休の長さ)と軸応力(截荷重/ 供試休の断面積)の関係,(b)は軸ひずみと側方ひずみ(側方変位/供試休の半径)の関係。(c) は軸ひずみと休積ひずみ(軸ひずみ十2×側方ひずみ)の関係。(d)は体積ひずみと軸差応力(71 -び3(ぴ1は軸応力,び3は側圧〉の関係を表している(これらの図はマイクロコンピュータのプ ロッターに計測結果を直接出力したものである)。図〈c)および(d》では,降伏後,特にビーク 強度以後にダイレタンシーが急激に出現することを示している。また。各図(a)は軸ひずみに関す る軟化現象。(d)は休積ひずみに関する軟化現象を示しているが。供試休の3箇所に取り付けた側 方変位測定用のリングゲージの1個毎の動きを見直すことにより,ひずみ軟化の現象が物理的にはこ のような平均的な意昧で解釈すべきではないことが判る。すなわち,これらの図の側方変位の結果は、 3本のリング型ゲージの値を平均したものであるが、例えば一軸下における側方変位を三本のゲージ 毎に描くとド1gureIV-10のようになる。ビーク強度を示した以後は明らかに三点の変形はばらつ いており、これより一殼にひずみ軟化と呼ばれる現象が供試休にせん断面が形成された以後の楕造的 な挙動であることが推測される。このような実験事実を基に。塑性応答を単調関数で仮定するわけで ある{3.1節参照)。 こうして軟化の過程を除いて考えると,大谷石の降伏・破壊挙動は極めて滑らかであり,単調に変 化することが判る。ただし,各図くa)。(d)にある載荷初期にひずみが急激に増分する部分は載 荷板の当たりが募かったことと供試休の上下端面の平行度の不整に起因しており,以後のデータ整理 ではこの部分を無視して考えなければならない。 これらの一軸(三輸試験の結果から初期弾性係数と初期弾性時のポアソン比を用いて軸方向および - 半径方向の塑性ひずみを霖出し、備差塑性ひずみe'と体積塑性ひずみε'を求める。次に休積塑性 ひずみε゛をパラメーターとして、偏差応力sと備差塑性ひずみe°の関係を描《と、Figure lv1i{a〉の点が得られる。一方、価差塑性ひずみe'をパラメーターとして、休積応力jと休積塑 - 性ひずみε'の関係を描《と、FiglrtIV-12(a)の点が得られる。 86 SAMPLE NO。= 0 晨㈹竺ニてツざ二y ! j rn Q ダ159,0 Z}くぼト凶Jくt旧←くJ の鴎山ぼ{QJくり(く 100.0 / ノ 50.0 ュノ 紐詰 5 一一 ダA < --一゛ ̄゛^/'/ - .50 1.00 1.50 乙oo o。O 2.SO 3,00 0,00 50 t。00 1,50 (Z) AxlAL STRAIN e1 ・印ペ J / 2ooプ立七三竺回ヒゴ ぶ ○ LO │ L5 汐函尼に一Jく】UZu江円応]O \ 犬 150バ〕 !o吼G /ノダ SO。G ___一ノブ -2汲詰 50 乙50 (幻 Cb)axia19tx71よn and J.ate.ral sな扇.れ SAMPしE N0.= 0 乃 J 、ぼ ミくに鳴UぶトQ芝DJ9y 一乃 乙00 AXIAL STRMN e1 (a)辿1s屁n加咄1此匹 (Z》 1.0 r・ ノ 一一- 1.00 !。50 乙CO AXrAL STRAIN C1 2.50 刄ほ} o汲詰 (X) //''゛〕レフ / L 00 j。 50 VGしUMETRIでSTR伺N 叫 - {c}a2dal s吐a泌ayxi vむltxtE仕iCSゼ紅,n Figure IV‘7・Uniaxia工r疵sPonse of Oya- tuff (び3=0.0) (d)・覗ihl聘七ric 9tzain ard 戯ff4z警ntj。a工stress 乙00 (Z) ツ旱竺二旱士竺二j 20広 SAMPLE Na= i 1泉 { /つ rり Q ぷ1SO. 0 Jく】{Xく 50.0 / {恋く声S Jく匡囚[くJ 印印山ぼ{印 ∧ 100.0 \、 ノ y \ // _ノ リ訪 5 之a-Jミ O。0 1.0{〕 t。50 2.00 50 2.SO 3.G□ o。00 50 1.00 1.5.0 (X) AxlAしSTRAI`N c1 2.00 AxlAしS↑降AIN c1 乙50 (X) (b)axial s吐a圭n and laセぼal strain (a)axまal s仕ain and axial sttきss SAMPしEN凪g t ?∞一 (X) t。0 (k ・F/cm2) SAMPLE N吼・ 1、 m り り ∧ / \\ J1,UZ山叱山h一L,]O べ 匹へ H 凶叩山ぼトm ぶ 忌ぷいo尼じz⊃J回 J J 乃 J O ' べ / 200.ぴ}『---¬ │ / ,` ノ -一一 150.0 一一一- ̄' ̄ ̄ ̄゛ ̄゛‘' ̄ 100.0  ̄ ̄∩ 5限0 -│。S _ノブ 9咀詰 50 1.00 1.50 2.00 AXIAしSTRArN E1 CC)axial s仕alJl aJld V01uTetriC Strain 2i 50 3.00 。(Z) o誰回 / 50 / !。00 h 50 VOLUMETRIC STRAIN % (d)vQlu!Teヒrie strain and differential stress Figure 工V-8.Triaxia1 response of Oya'tuff under び3゛10・O kgf/cm2 ・ 2.00 (X) (k F/cm2) SAMPLE N{〕。= 3 /-゛ ̄“ ̄一 ぺ M り Z】くぼドり 帥の'ωぼドりJく】×く ノ 5 / ノ ノ 一一 _一一一丁 OJ o哨尨 50 L00 1.5□ 乙00 乙50 (a)axialsなajJl a &00 0.00 t。00 1.50 ふ00 50 (Z) AXIAL STRAIN ci AxlAL STRAIN 町 乙50 (Z) (b)axまa1 Strain aiyl bteral sヒrajJI 「疸公紺ess SAMPLE NO。= 3 2ooツyこ2Lと雙只ピご りり1Hり 〈卿Q 1恬 < コ'くにm一トくJ 100.0 50.0 / - / ぶ15D・ 0 SAMPLE NO。= 3 (X) l.0「 2oo7 ‥-- よ 5 一 ゆりm一ぼト田 一Zらくぼト㎝ o、0 \ l。0 J一ごUZm蚕山比比0 U一】ぼトωZコJOン 5 / 犬 レノ へ _一一ダ へ_。 150,0 -2咀冶 / 一一 一心 50 1.0ひ 1.50 2.00 AXIA.しSTRAIN 乙50 C1 3.00 (Zj ノ j I00.0 50.0 -1.5 ヽ--- / ミ-J-SIJ=Sa o玉詣 ノ 50 1.00 ''・ 1 VOLUMETRIC STR刻N (d)妁1聡t出5仕ain励哺仙s心1疸揃 (c)axial s吐画 ・l咄献dc弐址n ?1gure ]:V-9.Triaxia1 resyponse of Oya“tuff under び3s30・O kgf/cm2 - EV (Z) SAMPLE NO。= 0 / M ω Z}くぼトm一 o Jくぼ山トくJ ζa 。5 J O。0 O。00 。50 1.00 AXIAL 1.50 STRAIN 2.00 E1 Figure IV'10. variation of lateral strain for each ring guage under uniaxia1 test。 2.50 (Z) S(MP。) 15 / 10 レニ ∠ノ ② 5 0 プ ノ / ニ ③ ⑤ 跨Oで)(X)5 │ │ o。2 O。4 之-゛‘' ①詐o双X)1 ②が=om)2 ぴ=a(x:x)3 ④が=(1(XX)4 ニコ士。 O{) / 1.0(x10゛3) O。8 o。6 ep (a)Deviatx)ric m弓)onse (MP(j) づシ4、0 ①6(原X)2 ②跨C切03 きOμ)04 匹O£X)()5 2.0 ⊃ パ 牛 へ、_。 N 0.01 0、0 o O。1 0. j{xto'り くb)srectra for F=cons七。 (MP。) -。£1 40 ぞ∂が ①6o(取)1⑤6如(m φo(xx)2⑥6oax〕6 φao(x)j⑦eなo(xx}7 ④がなXX)4 0 /こ メで-T``` 20 、 ノゾ o。0 0.01 ≪\ `⑤\⑤\\ふ 0,02 0,03(x104) 一P (c)町)ectra for eR=(;onst. Figure IV'11. Deviatoric stress and its spectra for Oya-tuff。 91 改(MP。) 5 千レ ド千☆ 1 X \ \ \ X \ \ ③④ ⑥⑦ ①ep=○。0001 ⑤eらo。oO05 ej・0.0002 ⑥ep=0.0006 が゛=a(X)03 ⑦ep=o。OO07 eらo。oOO4 │ 昌之。 1 “S 万〇 〇.2 0.4 0.6 0.8 1.( LO(xlO力 P (a)Voh皿比ric response (MPcl) IPc) U ア lp - Φep=o、0001 ⑤e‘)=0,0005 ,0 ep=0.0002 ⑤ep=O、0006 \ ノ毀\ ep=a0003 ⑦ep=0.0007 ep=o。0004 .0 八zJ .0 0 / o。00 ダブ へ \ ゜ o。02 ド≪ 必 \ ) 0 0.01 ①?=0.0004 a=O。0005 否゛=O。0006 g=(λ0007 O、0 0j O。2 0 0.03(x10勺 0.3(xl ep Jp (b)Spec仕a for ep=(xxlst。 (c)spectra for 汐=(]onst。 Figure IV゛ 12 . volumetric stress and its spectra fo・r Oya゛tuff 。 92 ・) - FigureIV-11(a)より、各ε゛に対して ep旦亙jep″rp°const'} aep Ⅳ-11(b)が得られる。この図より、爾差応力sに対する(全域的な〉スベ Figure を求めると クトル点が - T ω - 1.0×10“3 for ep 2.0×10 ̄4 for 汐 と得られる。この(r,ω)に対して、(3.40)式を用いて係数 So,al(=aH》。a2(=ごニa21) a3(=a31)を最小二乗法で決定すると SO 7.400 MPa - 一〇。5尽9 MPa at = 15.244 MPa a2= a3= 一 10.547 MPa となり、偏差応力の応答は結局 s°so十a1F(が);“))十a2Γ(ep;T) +a3 r(ぴ;ω)r(ep;T) と書ける。 - 体積応力ぴに対する応笞も同様に求められる:Figこlrelv-12(a)より、各e'ごoastjこ対し て fa5(が)・ep°(゛″1st.) シ 98 - を求めるとh gure Ⅳ-12くb)が得られる。この図より、休積応力びに対する(全域的な)スペ クトル点が - ω - - て 2.0×10 ̄4 for が) 1.0×10 ̄3 for j) 一 一 一 - - - と求まる。この(ω t)に対して、(3.40)式のryo.bl( - -bll),b2(ニb21)。b2(=b21) b3(こb31)を最小二乗法で定めると - ぴ0こ -5.344 MPa bl = 4 5.639 MPa b2= 4.144 MPa bl= 36.336 MPa となり、休積応力の応笞は a2ao +b lΓ(ep;T)゛b2Γ(f;ω) +b3r(eP;t)r(ぴ;ω) と書ける。 このようにして求まった偏差塑性ひずみ・偏差応力の応笞が各休積塑性ひずみ毎にFigure IV - 1 1 (a)の実線で示してある。点群は対応する実験結果である。また。休積塑性ひずみ・休積応力の関 係が各嚇差塑性ひずみ毎にFisureIV-12(a)に示してある。実線は同様に計算された塑性応笞 の関数であり。点は実験結果を示す。実験結果は,各種側圧における異なった僕試体のデータをまと めて得られたものであるため,多少のばらつきを有しているが,これらを平均的に平滑化して得られ た応答関数は。偏差応答・休積応答のいずれにおいても各々一個のスペクトルを用いたのみであるに もかかわらず,この実験結果の範囲内において比較的良い一致を見ているものと考えられる。 (3.25)式の増分応答 94 f { ジy 呵吠 j jl ― j ― 萌琥 弘 面 は ぐ} l弓+゛3(1 ̄e咎p{{lp/面)]e゛pトep/t) GIトとμl十%I(1-exp(-・eP/T)│けexP(-llp/ω) KF=ミレ{b2+b3(1- exP(-ep/i))lexP(一芒p/・勁 ω KL}【bけb3(1-exP《-こP/ふ))Jexp{-eP/i》 と書けるのぱ明らかであろう。 つぎに‥三重県中部かち南徽にかけて広《分布する中世代上部層の四万十層群中の砂岩の一軸<三 輔試験の結巣をF辻ureⅣ-13.14,15に示す。この砂岩は図からも判るように,一軸のピー ク強度が136‥4 MPaにも達する極めて硬質かつ強度の高い岩質材料である。しかしながら,四万 十層群は激しい地殼変動を受けてご多数の集裂を内包しており,その結果‥三軸試験中においても, FigureⅣ 14(a)の○印部分で示すようにこの潜在象裂面に沿ったステヅクスリヅブ現象を起 こす。これらの不安定応答過程を平滑化しなが,ら,大谷石の場合と同掻に各休積塑・性ぴずみ梅に偏差 塑性ひずみ-偏差応力の応笞を描くとFigure IV- 1 6パa)の点が得られ。この偏差応答のスベク トルがFi許「e lv-16(b)のように求められる。従って,スペクトル点が tlニご 8.15×1074 for e゛ &)゛之 7≒ OX10`“4 for £゛ と得られる。最小二乗法で係数を定めて,その応答関数が S°SO+alΓ(汐叫)I十a2Γ《ep;て) +a3r(7EP沁)P(ep;T) 95 (Z) (k9F/c皐2)SAMPしE NO.゛5 40{}0 2(〕00 ダブ 1000 _ノT 肪 ノ 5 / 1.0 L5 2.0 2.5 3.0 5 O。0 QS 2.5 (Z) (b)axial sせain and 1趾al s仕疸 O。0 Z}くぼト帥U}ぼ」‘山ZコJO冰 Js4ヽ- ``ヽヽ-μ`Qこ 、」 / / / 帥Q山圧'叩Jく{トZ山ぼ山LSQ よ -1.0 3000 2000 フ 1000 -t。5 ノノ 5 乙0 1.5 (k9F/c"12)SAMPしE NO・゜ 5 5 2噫応 1.0 AXIAしsTRAIN e1 SAMPLE閲。= 5 \ ノ ノ (X) (a)axial strain and axial s仕ess -。5 _-=。〃 0.00 AXIAL sTRAIN e1 (む 1 0 j J ゆ帥山芦[鳴Jご×く nω忌くぼト帥J5iトくJ 3000 ぷ SAMPLE NO。= 5 1.00 1.0 AXIAL STRAIN 巳1 1.5 2.0 2.5 3.0 恰 ) 5 (X) (c)axial s仕山and咄 1.0 1 VOLUMETRIC STRAIN (d) voiun9tric strain and differential stress Figure IV'13. Uniaxia1 response of a sand stone(G3sO.0)・ ,5 叫 2.0 (p (Z) (k9F/c"12)SAMPLE NO' ゜ 2 ぶ SAMPLE NO。g 2 1.00 4000 - Z`くF[㎝.Jくぼ囚トくJ 0 0 0 2 沿函圧゜哨Jく]‘×く ノ ノ n Q 3000 ノベ /ご`へ / ケ ぐ 1000 X ノ ノ 栃 5 二一/ ノ C。00 1.0 2.0 L5 2.5 3.0 (b)axia1 `}Q。 SAMPLE NO。= 2 ぐk9F/c"2) 2,5 (Z) strajLn and lateral s七rさ1in 5AM戸しEN江- 2 4000 帥{)│}一り ダ 5 乙0 AXIAL STRAIN ・S1 axia! s七ress (a) axial s仕ain and 5 1.0 1.5 0.0 (Z) AXIAL sTRAIN e1 (X) UO 50 \ 帥,㎝山巴一防JくにZ山ぼ山吟一‐一}Q 泊 J J よz]{きにSほW⊃]9 O ・ ペ 3000 ぐ 二 )へJ ノ 1.5 ‘2・枇 5 !。0 1.5 &0 乙5 AXIAL sTRAIN e1 (c)axial s仕ajJI而四治仕1c s仕ain 3,0 (X) 二べ\ ぷ/ 2000 1000 枇 ノ / ノ 5 1.0 t.5 VOしUMETRIC STRAIN已V (Z) (d)volu闘比ric strain and diff色ren牡al s仕ess Figure 工V-14.Triaxia1 response of a sand stone underロ3゛40・O kgf/cm2 2.0 (Xで〉 (k9f/c帯2)SA糾PLE NO・s lo J 3000 田丿山巴φJく}×く 2000 へ/之 Z`くy一{帥Jくぼm一‘[くJ ぶ /` ̄'` / 50 / 1000 紡 5 1.5 ノ O。00 ノ 1.0 2.0 3.0 2.5 0、0 1.0 1.5 乙0 2.5 (Z) AXIAL STRAIN 巳1 (b)axial strain and lateral sゼ3in (a) axial s仕ain and axial stress SAMPLE Na=10 (Z) 5 (Z) AXIAL STRMN 巳1 (k9F/c°2》SAMPLE NO・ ゛ 10 1.0 ∞ / _一一ノ / ノ tp SAMPLE NO、= 10 l 00 4000 J4000 1 H り 5 5 - \ \ -1.0 / \ -│。5 / ブ 犬 2噫j ノ Q9一ぼトω‐一くにZmwぼ山口i】〔] ぷ z}くぼ‘{㎝2ぼ{wΣ『コ{〕芦 o。0 3000 200{〕 _一/″ ̄'' 1000 九大 ノ ニフ 。。・一一' / ___- 5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 (Z) AXIAL sTRAIN ci (c)axial s仕ain and volunatric strain 袖 5 ノ 〃 1.0 1.5 VOLUMETRIC STRAIN 巳V (X) (d)volun此ric s仕ain and d主fferential stress Figure IV-15.Triaxia1 response of a sand stone underG3=100.0 kgf/cm2 2.0 S(MP。) 300 predicted ①が=om)1 ②祚om⊃2 experimentat l ③ぴ=o伯}3乙 200 100 j=鴫 。ぶ / ‰ 回 声 ヤぞをa(xx)4 ニロニ② i・ a2 Oj 03 a5(xlo勺 a4 ep (a)Deviatoric response (MPG) jUU ⑩e‘)=a0001 epこ0.0002 ③epこ0.0003 e°=a0004 epこ0,0005 00 00 賜-J ‰ 犬帽 Q05 Ojo OJ5(x10刈 君p (b)Spectra forぴ=const。 Filure lv'16・Deviatoric stress and its spectra for a sand stone。 99 どr(MP。) 300 -・一一-predicted ①ep°o・0001 ④ぎ゜0.0004 │ 氷 ・ experimenta{ のeg=0.0002 ⑤en==o。0005 200 100 ● マミ ● ● ● ‰ M§ ・② ・① Q5 15(x10内 1.0 P (a)vo1Je七ric resrx〕nse (MPcl) 咳3oo ①然Q0004 き=0.〔X)05 (])き卯006 5Q0007 200 100 尹 喩-¬ぬ べ 諮 ミミどj -① O。2 a3 a4 Oj(x10刀 ep (b)Srx9ctra for ep=・c,・nst。 Figure IV' 17 ・ volumetric stress and its spectra for a sand stone 。 10/0 SO 0、0105 MPa a-a - al 41.730 MPa j心ミ・・ a2` 291.720 - MPa a3こ -1 6 0.599 MPa となる。この結果,Figure lv - 1 6 (a)の実線群で示してある。また,休積塑性ひずみ・泳積応 力の応答の実験結果が各備差塑性ひずみ毎にFigureⅣ-17(a)の点で示してある。この休栢応 答のスペクトルはFigure lv-17(b)のようになり、従ってそのスペクトル点が - 『 ・ペ-Jif - 5.0XIO ̄4 for e ゛ - ω - 2.6×IO ̄4 for E゛ と定める。最小二乗法によって係数を求めると。応答関数は asao十blP(epμ)十b2r(否p川) 十b 3P(epμ)r(f川) 一 ぴ0こ 一〇。0125 MPa bl=こ -3.443 MPa b2= -676.834 b 3 -゛ MPa 606.147 MPa となる。この関数は。FigureⅣ-17(a〉の実線群で示してある。これらの結果,偏差応答も休 積応答も平均的には妥当な近飢を与えていると考えることが出来よう。 以上で見たように,第3章で提案した塑性モデルは軟岩(大谷石)に対しても硬岩(砂岩)に対し ても。実施された実験の範囲内で妥当な結果を与えていると考えられよう。 101 4. 3 二皇旦え 本論文で提案した増分弾塑性理論の妥当性を確かめるために、有限要素法によって大谷石の三軸圧 縮試験の数値シミュレーションを実施した。解析の全体的な流れ図はFiglre lv-18に示すが、こ の解析で要をなす降伏判定および応力再配分のルーチンの詳細は以下の通りである(hgureIV-19 参照〉。 受け渡されたバラメーター: ‘線形として計算した応力増分△gおよびひずみ増分ムを ‘前ステッアまでの応力9o , ひずみをoおよび塑性ひずみだ' 豺リユーこのステージの応力およぴひずみを仮に 91 ゜go十△gf 11 ° 9o 十包 と定める.また、を'より偏差塑性ひずみe',休積塑性ひずみε'を計算する. Stet 2, ベクトル降伏関数 一- ち(s) 'りく̀ f‘ f2(a) s-が)(ep,が)) -a十Ψp(が),ep)j を定義する、ただし、引張応力を正とした。 いま、g1より計算した偏差応力slに対して f1(sl)≪0 であれば、爾差成分は未だ降伏していないので縮豹係数(「eduetion fador)を Rs=0 とセットする。降伏している場合くf1(sl)≧O)の場合は更に、前のステージの状況に応 じてR。をセットする=前ステージで漑に降伏していれば(fl(so》=O) 102 Rs ㎜. - 1 とする。降伏していなければ(fl(so)≪0) f1(s1} Rs= W fl (s1)-fバso) とする。このR。に 対して一般には fl(s°+(トRs)△s)メ0 であるので、Newton法によりR。を修正して f1(so十(トRs)△s)゜0 となるFGを求める。ここで △s は △g の偏差成分である. 休積応力 みIに対しても同様に縮約係数 Riを求めるけigur冷「一│りに Stり3.当該要素が未だ弾性孫数であったり(fl(sl〉≪O;らくふI)≪Oハ除荷の状態になっ ている場合(h(so〉≧O and fl(sl)≪O:f2(ぶo}≧O and h(ぶl)≪0パこは、 直接次の要素のlooPへ戻る。裁荷時には 21=9o+(1-Rs)他+(1-殆)弓 EI=ぐ+(1-Rs)匈゛(1-勿)咤 △。=Rs△s+R5△a △E=Rs△9+胎△l と「esetする.ただし,∠x鳶,△iiン;△1こ,△£ は各々、∠x低,△4 より計算された偏 差成分、休積成分のテンソルである。 103 別jt玉与えられたMに対して△£を細分して △£I △E 一 =.-岫●。 - M とし、以下の計寡をM回繰り返す.まず、弾性コンブライアンス 9eを定める. - e゛。ε゛を用いてく3.25)式 がが 1― 弓嘘 ― 萌吠 池 面 1 のマトリックスを定め、この係数を用いて(3.27)式の h。,μ.h、,。β を求め る.楚性コンプライアンス Q'が攻の各場合に応じて求められる: Case L 休積成分のみが降伏している場合(R。=O)。 ぴ=(心穏+尚n)@n Case 2. 爾差成分のみが降伏している場合くR・ ・-W- o} ぴ=(士!+兪n)@l Case j。 両成分が降伏している場合。 び)I=七l@(l+Un)+尚Q@(陥+。) この g≒9'を用いて 104、 Cp) ̄1 一一 (Ce+ D' を計寡し、△がに対応する D〃 - }一 △び ぺj △CI かV を求める.また、△£'は △汐=Cp △びl £│ で求まる・21 (J 14 〃 Ep を各々 〃 ・+△♂ ●W 1 4 e1+△el C` ♂ 4・ ♂士△♂ 心 〃 一 として計算し直す。この£゛すなわちe゛ どりこ対して o` t f 贋)〃 は必ずしも満足していないので New6n法により glを修正する. SteP乳前述のStep 4 に対するM回の繰り返しが終了したら、残差応力(residual str6s)を - 一 び0 + △び女 が 匈 べ〆 とし、この応力を再配分し、次の要素に対する繰り返しに移る。 105 “This subroutine is comprehensjvely shown in Figure 工V-19. Figure・ IV゛18. Block diagram for solvin8 plasticity problem by FEM・ 106 Figure IV゛19. Sequence for yielding check and.stress transfer. 107 以下に述べた解析手順に依って大谷石の三軸沃験の数値シミュレーションを行った。そのFEモデ ルをFはure lv-20 に示す。この時の側圧はIMh 。 弾性係数は1630鯖P。,(初期弾性時) ポアソン比はO。108である。軸ひずみ一応力の関係をFigure lv-21に横ひずみ(供試休表面 側方変位/供試休半径)一軸ひずみの関係をFigureⅣ-22実験結果と共に示す。また、供試休内 の破壊域の進展をFigureⅣ-23に示す。求められた荷重一変形曲線は実験とよく一致することが 判る。なお、この時の上端の境界条件は、z方向強制変位、r方向固定で与えた。本質的には、上端 面のr方向は表面摩擦によるスライド条件で与えるべきであるが、ここでぱ簡単のため、r方向固定 とした。従って、求められた荷重一変形曲線はこの境界条件の影響を受けていると考えられる。 4.4 まとめ --- 本章では自然乾燥状態の岩質材料に対して軸変形と同時に團方変形(休積変形〉を測定する三軸圧 縮試験の方法と,そのディジタル形式によるデータ収集・データ処理について述べ,さらに新第三紀 層から採集された軽石凝灰岩く大谷石)と中世代上層部の四万十層群中の砂岩にこの三軸試験を実施 し,それぞれの岩貫材料に対して第3章で提案した塑性構成式を適用してその妥当性を検討した。次 に,こうして求められた大谷石の増分構成則を適用し,前述の三輸圧縮試験を境界値問題として有限 要素法を用いて解き直して荷重・変形曲線を求め,提案した塑性理論が妥当であることを確認した。 既往の塑性流れ理論によっては地盤材料のダイレイタンシー現象を伴う変形・破壊過程を表現し得 ないことは第3章で見たとおりである。本章では実際の岩質材料に対して提案された増分塑性理論が 良い精度で適用出来ることを示したが。節理等の分布亀裂や断層という不連続面を多数内包する岩盤 に対してはこのままの形で構成則として適用することは出来ない。断層等の地盤構造物に比して規模 の大きな不連続面は。予め位置を特定出来ればジョイント要素等を用いて数倣解析に導人し。設計に 資することが出来るが。分布不連続面を適切に評柵する力学モデルは,ようやくその妥当性の検討が 始まったばかりである(Kyoya,l ch ikawa and Klla皿ot・o 1985. 0da and Maesh.ibu 19慕5)。例えば京 谷らの根傷力学モデルを適用すると.岩質材料の物性は母岩の物性としてそのまま導人され。分布不 連続面が損傷場として評価されるため、ここで提案した増分弾塑性理論が直接に適用することが出来 て極めて有用であると言えよう。小田らの理論では,岩盤の弾性コンプライアンスが母岩のコンブラ イアンスと分布不連続面を評佃したファブリックテンゾルの関数との線形和で表されるため,これを 材料非線形間題に拡張した場合の母岩の物性評価にここで提案した増分弾塑性理論を用いることが出 来よう。このように,ここで求められた岩質材料の物性は新しい形態の岩盤力学の中へ取り込まれ。 岩盤力学の休系が変革をうけるものと考えられる。 108 1 1 ー14 Forced Oisplacemenl 言言 ⑤万万 言ル万万万万 ほt ○絹PUTED 。9一` ●●● ぷ ● ● ●●穴 EXPERIMENTAL ″15 。○○} }(}一一一 汐 ノ/ / / / // ノ/ ノ / い/ノ // / / // / / / / / / / ∠ / / / / / / り nQコ{yiaで嗜啼臍炉c『ー (tR)\Q2) 。○ON D / / ∠/ / / / / / / / / / / / / / / / / Figure IV-20.FE model for simulation of a triaxia1 test of Oya゛tuff。 & i匹a  ̄ー 2 (mm) oω‘.0 。y .0鴎 m ω ● ○○。 G; o。50 1.00 e1 Figure IV-21.Axial strain a.nd axial stress curve。 1.50 (急) co:00 o。60 1.00 巳1 Figure IV-22.Axial strain and lateral strain curve。 1.50 (幻 ー / / / / F }}○ / / / / / / / / ∠/ / / / / / / / / / / ∠/ / / s・ / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / / sAAm step 3 e1=5.655×10 -3 q 1 / / / F IZ‡2SSg 4 p 自 / / / / / / / / / / / / / / / J J 謳F / 謁 圃圖 囲/ / / / / / / / / / / / / / / / / / / / ∠∠/ / / / / / / / / / / / / / / / / / / S 益 ̄ ̄ ̄ ̄f ̄ 1 'a  ̄a F F F F 謳 ン 謳 圖圖 謳 F 居 圖圖圖F 圖 圃圖 謳 賜 謳 圖圖圃願 圖 圃圖 謳 囲 く1 l・ ・ ・ 謳 図圖諾願 諾 圀 圖 居圖 居 圖謬謳圖 圖諾図圖図 圖 卿 圖 圖賜 諾 図圖図圖 図圖z 願匪 圀 z 謬 圖圃 圖 居 圖圖 居 諾 渥圖 図 冒 ㎜㎜% = - step 4 step 5 step 7 C1=5.855×10゛3 CI゛6.055×10'3 e1°6.455×10“3 Figure IV゛23. Propagation of yielding region 《1 第5章 多孔質岩盤と水の相〕互作用 岩は本質的に多孔質物休でありハ岩盤中では内部に分布するジョイントや徴細集裂に間隙水を内包 する。岩盤の強度が高《かつ硬い場合にはこの開隙水の挙斂は岩盤の変形・破壊挙動に影響を及ばさ ないが。供試体の一軸ビーク強度が数緩pa程度以下ならなる軟岩の岩盤では,水の影響を無視し得な い、前章で取り扱った大谷石の岩盤中でも水の流れは変形・破壊挙動に影響を与えていると考えられ る。ここではこのような多孔質軟岩からなる岩盤における水の流れと応力場の連成挙勅について考え ることとする。ただし岩盤中における空隙は大谷石の場合のように方向を持たずに一様に分布し, 従ってこの空隙は開隙率の概念で表現されるものと仮定する。 多孔質物休中の水の流れと応力場を連成した支配方程式は。一般的な多次元空間においてはBiot (μ141)の圧密方程式が有名である。Vfrruijt(1%9)もまた、弾性体中の水の流れについて連成場の 式を導いている。しかしながら,これらはいずれも,平衡方程式・浸透方程式に必要な項を追加する という形式で支配方程式を導いている。一方,本論文で対象とするNewton力学を支配するのは,質量 保存則。運動量聚存則。角運動量保存則。エネルギー保存則く熱力学第一法則)およびエントロピー 噌大の原理(熱力学第二法則)であり,それ以外ではない。この内,角運動量保存則は対称な応カテ ンソルが導かれることによって自動的に満足され,エネルギー保存則とエントロビー増人の原埋は木 論文では熱の間題を取り扱わないためにここでは対象外となる。こうして,質量保存則と運動量保存 則から連成場は導かれなければならないこととなる。このような立場から支配方程式を導けば各項の 物理的な意味が明らかとなり。実験より求まる梢成則,すなわち浸透流れ場におけるDarcy則,運動 場におけるHooke則(あるいは増分弾蔡性梢成則)を導入する意昧も明確にすることが出来る。本章 では。このように連続休力学の立場から岩盤中を流れる水と岩盤の変形に関する連成場の方程式を導 き、さらにこれを数値解析的に解くための準備として仮想仕事の原理を導くこととする。なお,岩盤 は全て水で飽和されているとする。 5. 1 埋諭 ー様に分布した空隙を内包する物休Bの時刻tにおける形態(tonfigurationn〉を xq,t)。B の境界をaB.xの境界をaxとする。x(むt)(Bxt〕○。(x)),3x(JBX[o。(x))であ ることに注意する。この時刻tにおける物体の全休積をV,空隙部分の休積をV。とすると開隙率 (Porosity□ま n=h v 111 と定義される。 質兼佩存鐙 水の密度を/),流速をどとすると、水に関する質量保存則は ∫xくi石)(扮゛んx“py'9ds ° o く5.1) と書ける.ここでヽりま3x上の外向き単位法線ベクトルヽ npv - SI - は質量フラックス(mass nux)であり、( 〉=D()/Dtを表す。ただし、物休中の空隙は一様に 連続して物休表面まで達しており、従ってく5.1)式で定義された聞隙率nぱ物体表面における面 積に関する間隙率と等しいと仮定した。 式(乳 1)の第2項に発散定理を適用すると、局所形の微分方程式が く石7)+y・(npy)=o と導かれる。 多孔質物休の単位体積中を流れる水の平均流速く浸透流速)は AV' =nv と定義されるが、l}arcy則はこの平均流速に対して A 之 勁 ハK` 昭 として導人される(Muskat ald Wyckoff l946).ここで、畑ま水の枯性隔数、!Sは透水係数と呼ばれ る2階のテンソル(異方性を含む) 112 h 一 一 p+'Y ぱポテンシャル関数くp:圧力:γ こpgz 河:重力加速度。z:基準よりの相対高さ)である。 また、空隙休実質部分の変形は空隙部分の変形に比べて小さいとすると A゛≒i °2噫 であり( りま空隙体の変位)、貯留係数を c=n証 と定義すると、多孔質物休中の流れは ・(K∇h)=cR十p∇芯 ∇` (5.2) と与えられることが判る。 W 仙_ こで / U・ ハK' p = K〃 であり、従って 一一 勁 哨 q{ である。 浸透場のみを扱う場合、多孔質物休本休の変形を無視するので ch=2・(IS励) 118 となる。一方、古典的な圧密場では、水の完全な非圧縮性を仮定するので3ρ/Jh=Oであり、従 って(乳2)式は 昭弓=y・(!Syh) (乳 3) となる。 運斂延屎荏措 飽和された多孔質体に対する運動量保存則は 心(回か(1゛゛)p' 11 )d゛゜辰をds+ん(npむ+(1-n)p'む)dv と書《ことが出来る.ここで、μ'は空隙休実質部分の密度、tは物休表面に働く応力ベクトル、む は重力加速度ベクトルである.cauchy応力く全妬力)をUこ対応して n` t` 肖y` = と導人しヽさらにヽ実質部分に働《応力をがヽ流休中の圧力をp(ぶo)であるとすると 一一 び` 21'p! であるので、運動量保存則〈5.3〉は結局、局所形で y'け殆 =(1-n)pIU+4 または y・21 - 沙+池=(1-n)p'y哨勁 (5.4》 と書かれる。ここで 114、 - =np+(1-n)pl p である。 定常状態においては(5.4〉式は y・が一沙+池=9 となり、これは 9iot(1941)の式として知られることは明らかであろう。 5、2 仮想仕事の原理 ここでは、前節で導いた微分方程式系に対する仮想仕事式を導く。この武より有限要素離散化は容 易である。 先の微分方程式系を、境界条件くboundary condi tions ; H C )。初期条件(initial conditions :IC),楕成則(constitutive law ; C L )と併せて肖掲する: Do 流れ場(How flOd ) -y・q=c£+p∇噫 in x包。O Bc: h(か七) ゛R(t) on g(ぞ・t)?゜G(七) on IC: h(かO)゛ho(答) ln axrl(! ,0 a`f2辿・O x(l,0) CL: 9゛哨勁 Do 運動場(●otioa Held } ∇・o+i5b=(1-n)plU十4 11 x(l。O 115 (弘 5) BC: iC u(答/七)゜g(t) on 3xl,1(!,0 ち(答,七)=E(t) on ax1,2(! ,0 が答。o)=Uo(答) ln (5.6) xり1,0) j Q き(答,o)=9o(答) ‐ ただし ○ヽ CL: =Φ(c) ○『 ln X姥,0J e=甲(びI) h°p十T q ° g'9 び゛びI-p工 〃 心 ぺ♂ 七=ぴn 〃 1りへか t゛=びln 9 g=}(迦+2♂〉 である。 系I)oで表される流れ場に対する仮想仕事の原理は (5.7) DI な(c£り2゛ら)6h ̄S!゛y(6h)]加“辰j6hds ° o と書ける。ただし、関数hは(5.5)式のaxrl上の境界条件および初期条件を満足しているもの とし、また 6h=0 on axf1 である。 一方、式U〉oで表される運動場に対する仮想仕事の厘理は 1 16 DIん【《卜n),'V+1-7池) ゛≒十9‘包]dv ̄石xuj'匈ds゛0(5.8} と書ける。ただし、変位Uは(5.6)式のJX。t上の境界条件および初期条件を満足しているもの とし、また、 一一 o` U' ro on axul である。 系Do,n)oの増分方程式も h¨dh・ !1¨dU,£4dEと書き換えて、全《同様に与えられ る。ただし、3章で述べた様に、(乳6)式の槙成則は増分形で dg=g匈I ○『 dが ゜ Dde 4・ と書ける.この増分dh, d9・ d£およぴその変分汐(dh),δ(d彗),汐(dS〉に対して 変分式《5.7)および(5.8)が書かれる。 5.3 まとめ - 本章では,連続休力学の概念を採用して多孔質軟岩よりなる岩盤中の水の浸透流れと応力場の連成 方程式を導き。その物理的意昧を明らかにした、さらに.これらの場に対する仮想仕車の原理を導い た。この地点より有限要素法による数値解析までは直線的な道程であり。このような岩盤からなる斜 面や地下空洞の応力-変形解析を実施することが可能となろう。 軟岩よりなる岩盤が方向性を持った分布亀裂を内包することは前述のとおりでありが,このような 岩盤に対する連成場の方程式を導き。数値解析を実施するとは今後の間題であろう、 117 第6章 結 論 せん断塑性変形と休積塑性変形を伴いながら破壊が進展していく地盤材料の応力-ひずみ応答に対 して,現象的により矛盾が少なく,かつ力学理論の休系に整合した構成則を構築することは困難な作 業であり。このため.従来極めて多《の地盤材料の構成則が提案されてきておりながら未だ統一され た力学モデルヘは収斂していない。本論文では。塑性理論において後続降伏を含んだ降伏関数の一階 微分は零であることを意昧するDruckerの適合条件が増分塑性応笞の別の形の表現であるという視察 を手掛かりに,等方性を有する地盤材料に対して,弾性・塑性の各成分毎にせん断応答。休積応笞を それぞれLaPlace変換を用いて定義する新しい増分弾塑性理論を提案し。この力学モデルが現実の地 盤材料,特に岩盤材料に対して有用であることを示した。以下に本研究で得られた結果について総括 する。 第1章では岩質材料および岩盤の変形-破壊を記述するために提案された既往の力学理諭について 主として歴史的な過程に重点を置いて概観した。第2章では物休の"等方性"の意昧を主応力,主ひ ずみの空間で幾何学的に明らかにした上で,各種の構成則,例えばHo・ke弾性則や,超弾性則,亜弾 性則,粘弾性則。塑性流れ則を増分理論の立場から再構成した。等方な物休の応答は応力-ひずみの 各不変量の間の関係で表現されるが,この関係は各テンソルの主値{主応力,主ひずみ)を用いて表 しても良い。この3つの主値によるベクトル空間で,各ベクトル(主応力のベクトル,主ひずみのベ クトル〉は体積成分。爾差成分およびLode角の成分に分解することが出来(Figure U - 1 ,H-2) 従って,等方性物休の応答はこの3成分同志の関係で表現出来るが。特に。本研究では応力-ひずみ の各休積成分と偏差成分の周の関係で表現される物休の応答を等方性として扱うこととした。換言す れば。この意昧における等方性は休積成分の軸の遡りにおける軸対称間題であると理解されよう。亜 弾性則や塑性流れ則では始めから増分形で応力・ひずみの応答が記述されるので当然であるが。超弾 性則等で全域的な応答が与えられた場合,その(ateaux微分で増分応答が表現される。このような増 分形で表しておくと有限要素法等の数値解析が容易に導入出来る。 第3章は本諭文の理論的な中核をなす章であり,旧来の塑性流れ理論と対比しながらせん断変形と 体積変形を独立に取り扱うことの出来る新しいタイプの増分弾塑性理論を提案した。この章で得られ た結論は以下のとおりである。0、後続降伏筒を含んだ降伏曲面は。Prilerの適合条件式から導かれ る1階搦微分方程式(空間降伏曲面式)により決定される。ただし、各成分毎の塑性応答関数が求め られていると、ベクトル塑降伏関数がこの応答関数の項を移項することによって定められ、このベク トル降伏関数は空間降伏曲面式を自動的に満足する。2}。流れ理諭は、ここで提案した増分弾塑性理 118 論に含まれると考えることが出来るが、備差成分と休梧成分の塑性応答を共に含む様な材料に流れ理 論を適用すると、構成マトリックスの行列式が零となり、極めて不臼然である。Tり、arl4erの安定 条件は、この増分理論に依ると単に構成テンソルの非負定値を意昧し、降伏関数の馮性や迪合型流れ 則を導《ものではないことが判る。4)。塑性応答関数は、その肇調性を仮定することにより各成分毎 の多重Lolace変換によって表現される。この応答関数の近似スペクト/レを実験デー一タから求めるこ とにより、休罹塑性変形を伴う材料の増分塑性応答が決定される。 第4命では討然乾蜂状態の岩質材料に対して三軸圧縮試験を実施して軸応力,軸ひずみと休積ひず みをディジタル形式でデータ計測する方法について述べ,実際に新第三紀層の軽石凝灰岩(大谷石) と中世代七層部に祓する四万十層帯の砂岩に対してこの方法で三軸試験を実施した。この三軸試験の 結果より,第3章で述べた方法を用いて各岩質材料4こ対する塑性応答が決定され,提案された増分構 成則が妥当であることが緩認された。さらに。この大谷石の構成則を用いて大谷石の⊇軸圧縮試験の 有限要素法による数値シミュレーションを実施し。実験結果と良く一致した荷重・変形曲線が得られ ることを確かめ,また。供試休内で破壊城の進展する状況を肖現されることを示した。 岩は内部に無数の空随。亀裂を内包しており。特に軟岩より成る岩盤においてぱ水の流れの彩響を 無視することが出来ない。第4章で4よ.大谷石のようにほば均一な空随を一様にかつ無数に内包する 岩盤を対象として,水の流れと応力場(運動場)が連成する方程式を運動量侃存則と哲植保存則から 導き,各方程式の物理的意味を明らかにした。運動場における構成則には当然第3章で述べた増分弾 9性理論が適用されるのであり。質量保存則から得られた水の流れ場に対しては楕成則としてDarcy 則が適用される。これらの方程式は一殼的な境界条件。初期条件の下では有限要素法等の数値解析法 に依ってしか解くことが出来ない。このため。上記連成場の支配方程式に対して仮想仕事の原理を導 いておいた。これより有限要素離赦化までは直接的な道程である。 本論文では以上のように。せん断塑性変形と同時に体積塑性変形を伴って岐壊の進行する地盤材料, 殊に岩質材料の応力・ひずみ応答を記述する新しい増分弾塑性理論を提案し。大谷石や砂岩に対して その妥当性を検討した。ある材料(ここでは地盤材料)の応笞を記述するには,経験と実験事実を総 合してその挙動を規定し,その予測された特性に則した一般的な積分変換を導人する方法が妥当であ ろう考えられる。この際,導人された構成則が既往の力学休系にどのように組み込まれるか。あるい は力学休系を何如に変革するかを検証しなければならない。つぎに,この積分変換の離散的な核関数 がスペクトル近似理論を用いて決定され。係数は聶小二乗法により定められるという過程を経て実際 の材料の応答が表現される。本論文はこのような考えを具泳的に地盤材料の弾塑性応答に適用する一一 119 つの方法を提示したが,その妥当性に対する最終的な検証は一に懸って対象とする材料(ここでは岩 質材料)の挙動計測を積み上げるより他ない。今後は種々の岩賀材料に対して.さらには砂や粘土の ような土賀材料に対してここで示した構成理論が妥当であるか否かを検討して行く予定である。なお. 岩盤に対しては岩贅材料の構成則をこのまま適用することが出来ないが。損傷場を導人して岩盤の内 包する分布亀裂を表現すれば,岩質材料の物性はそのまま母岩の物性として用いられるので,岩盤に 対する損傷力学の休系とここで示された岩質材料の構成則は緊密に関連し,両方の理論を併せて岩盤 力学の一分野を構成すると考えられる。また,斜面や地下空洞等の岩盤楕造物を施工する場合,現場 計測に依って構造物の挙飴を観測し。そのデータをフィードバックする必斐があり,そのために逆解 析(Sakura1,Sh1・izu an.d舗atsu●lro 1985, Gioda l9&5)が用いられる機会も赦近は多いが。これら の逆解析法の多くは弾性や完弾塑性等,モデルを固定してそのパラメーター同定する問題となってい る。完全なモデル同定は困難であろうが,本論文で示した弾塑性理論を適用して離散スペクトルを定 めるという方法が開発されれば。バラメーター同定からモデル同定に近寄った方法となり,より妥当 な逆解析が夷施出来るのではないかと考えている。 割吋 丙辛 本研究を遂行するにあたって終始御指導,御鞭腱を賜った名古屋大学工学部川本眺万教授,ならび に山目柏樹教授,松尾稔教授に深く惑謝の意を表したい、 本研究を始めた契機は名古屋大学工学部浅岡顕助教授,大学院工学研究科後期課程京谷孝史氏との 討議にあった。両氏との貴重な助諮によって本研究は成ったと言えよう。深甚の惑謝の意を表する。 本研究のデータは名古屋大学工学部地盤工学教室第一講座で長年に汎り蓄積してきたものの一部で ある。実験,データ整理,討論に参加頂いた歴代の研究室の方々,ことに新田宏基助手,吉川和仁枝 官,満尾淳研究員く東急建設株式会社)のご協力に深く感謝したい。 著肴が初めて力学の研究に触れたのは。Universi ty of Texas at AI,stin(L.S。A.〉のProf。Jブr. 0denの許で大学院修士課程に入学した折であった。修了までの間の励ましと御援助に感謝したい。ま た,同大学の菊池昇博士く現University of Michigan 教授)のご指導に感謝する。 敢後に。著者の研究を支えてくれた家族,特に妻のり子と両親に深《感謝する。 なお,本研究の数値解析は名古屋大学大型計算機センターのFACOM M382システムによっ たことを附記して,謝としたい。 12.、0 ゴ参考文献 AkaijL。Ohishi,Y‥and Yasbi、la。A。(1981): Strain Sortening Behavior 。f Sort Sedilentary Rock,Weak Ro・ck-soft Fradured and Weathぞred Rock,ed.by K。Akai。tHayashi a馥d ¥.Nishilatsu,Pro(lnt。Sy●F on Weak 6(k。Tokyo(191)。Vol.1.pP、8ト私 赤非浩一-足立紀尚・西好一く1978) 告集,.No271.pp.6-り乳 i堆積軟岩(多孔質凝灰岩)の弾-塑性挙動1,上木学会論文報 赤井浩一・足立紀尚-西好一(1979) 論文報告集。No。282,PP。7517. i堆積軟岩(多孔質凝灰岩)の時間依存性と構成式1.上木学会 事蕃 赤井浩・一・田村武(197幻 「弾塑性楕成式による多次元圧密の数値解析レ土木学会論文報告集. 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