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事例発表資料 新日鉄エンジニアリング株式会社 [PDFファイル/802KB]
食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 実験事業推進体制 NEDO新エネルギー・産業技術総合開発機構 委託 委託 新日鉄エンジニアリング(株) 北九州市 実験事業統括 エタノール製造 E3製造 E3利用 再委託 小規模排出事業者及びモデル小学 校・病院からの食品廃棄物分別収集 一部一般家庭生ごみの分別収集 E3利用 (株)西原商事 2室分別収集車による 大規模事業者食品廃棄物分別収集 3 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 実験事業の概要 事業系・家庭系一廃(可燃ごみと食品廃棄物)を分別収集 食品廃棄物のうちのでんぷん分をエタノール化 エタノールはE3ガソリン及び燃料として活用 収集運搬 エネルギー転換 ごみ処理施設 事業系一廃 ・大手スーパー ・コンビニエンスストア ・ホテル ・飲食店 最終利用 2室分別車 ガソリン ユーティリティ 残渣等 家庭系一廃 ・一般家庭 ・学校 ・病院 など パッカー車 エタノール ブ レ ン ダ E3 E3 パッカー車 エタノール化プロセス 回収油 4 2 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 実験事業主仕様 事業名称 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム 施設設置場所 2室分別収集車 エネルギー化設備 E3ブレンド設備 (環境省補助) E3給油設備 : : : : ㈱西原商事保有(2台) 北九州エコエナジー㈱構内 新日鉄エンジニアリング㈱構内 新日鉄エンジニアリング㈱構内 処理規模 食品廃棄物 12t/日(生ごみ 10t/日) 事業系一般廃棄物、病院・小学校給食残渣 家庭系一般廃棄物 発生エネルギー 無水エタノール 約400L/日 エネルギー利用先 北九州市内の事業用自動車、産廃焼却炉 5 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 実験事業エリア は事業系排出箇所 主に北九州市内の大規模排出者 (スーパー、飲食店、コンビニ)から 収集 また、小規模排出者(一般家庭、 商店街、病院、小学校)からも限定 的に収集 は小規模排出者 はごみ処理工場+エタノール化施設 エタノール化施設 E3ブレンダ 27km 6 3 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 実験事業全体スケジュール 17FY 18FY 19FY 20FY 2室収集車設計 製作 収集運搬システム エネルギー化プラント 以降 運用 システム設計 製作 環境パスポート連携 21FY 運用 設計 工事 運転 試運転 ラボ試験 E3利用 設計 運転 工事・試運転 システム全体運用 運用 ▼中間評価 運用 (事業化) (事業化) 7 実験システムの概要 収集運搬 エネルギー転換・利用 搬入 前処理 糖化 固液分離 生ごみ 10t/d ・2室分別 収集車 濃縮 エネルギー転換・利用 蒸留・膜分離 搬出 発酵 無水エタノール 約400L/d ・焼却炉の 蒸気利用 エネルギー最終利用 ・E3ガソリン利用 北九州市公用車 市内企業業務用車 8 4 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 2室分別収集車 分別排出された廃棄物を、混合収集と同等程度の手間、コストで収集する ことを目指し、「2室分別収集車」を開発 車両外観 パッカー部内部構造 9 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 エネルギー最終利用システム 新日鉄エンジ構内にて無水エタノールをガソリンに3%混合し、 E3ガソリンを北九州市公用車等に給油 ローリー車より受入 FIQ FIQC ラインミキサー ガソリンタンク E3ガソリン 貯蔵庫 FIQC ローリー車より受入 エタノールタンク E3ガソリン製造設備 10 5 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 モデル地区回収ルート イメージ 赤崎小学校 小石小学校 市立若松病院 鴨生田小学校 明治町商店街 若松中央小学校 中央町商店街 祇園町商店街 11 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 小規模排出者からの収集運搬 北九州市、環境パスポート事業(環境保全に協力した市民に地域通貨をポイント バック)と連携し、生ごみ分別排出・収集を推進 分別排出運動の推進は地 域NPOに委託、協力を得る 地域の商店街(モデル地区) 環境パスポート (地域通貨等) ①排出者名識別バーコードを収集袋に貼付 ②収集時にバーコードリーダーで排出者を認識 ③排出者に対し地域通貨ポイントを付与 識別バー コード 取り組みの狙い ・生ごみ分別排出へのインセンティブ付与 ・地域環境保全活動の活性化、地域コミュニティ意識の醸成 地域通貨 ポイント加算機 識別バーコード ゙読み取り 12 6 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 事業系食品廃棄物 ○実験で使用した事業系食品廃棄物の業種ごとの排出量の割合をまとめた。 ○また、エタノール発酵の原料となる糖分量について分析した。 大規模スーパー 中規模スーパー 飲食店 (惣菜+飲食 (惣菜) (ホテル+レストラン) 店) コンビニ 排出量割合 38% 30% 28% 4% 回収店舗数 6店 17店 7店 25店 糖分 9.4% 9.8% 9.7% 22.6% 13 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 食品廃棄物成分分析 排出元ごとに食品廃棄物の分析を行い、排出量にて加重平均すると、 下図のような割合となった(以後の評価における標準食品廃棄物とし た) 灰分 2.4% その他 糖分 糖分 10.1% 0.9% 糖分 10.1% (グルコース+フルクトース) 繊維 0.9% 高位発熱量 低位発熱量 脂肪 9.8% 蛋白質 4.8% 水分 71.1% 6,613kJ/kg 4,415kJ/kg 脂肪分が9.8%存在しているため、 発熱量が高い 14 7 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 連続発酵試験結果例 900L発酵槽において24日間の連続発酵を安定して維持できる 残糖はほとんど消費され、理論収率通りエタノールを生産することができる 120 濃度[g/L] 100 流入液糖分 (g/L) 80 60 流出液残糖 (g/L) 40 エタノール(g/L) 20 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 経過日数 15 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 製品エタノール品質 製品エタノールの品質は全てのJASO規格基準値を満足する 項目 JASO規格 製品エタノール 無色透明で懸濁物・ 浮遊物のないこと 無色透明 vol% 99.5以上 99.6 g/L 4.0以下 2 vol% 0.70以下 0.09 単位 外観 アルコール分 メタノール 水分 有機不純分 g/L 10以下 6.7 電気伝導度 μS/m 500以下 42 mg/100mL 5.0以下 0.1 mg/kg 0.10以下 0.05 wt% 0.007以下 0.0002 ― 7.0±1.0 6.3 mg/kg 10以下 3未満 蒸発残分 銅 酸度(酢酸として) pHe 硫黄分 16 8 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 E3ガソリン利用試験状況 2009年2月より給油開始 (於:新日鉄エンジ 北九州環境技術センター) 17 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 E3走行試験 E3供給開始時 エタノール工場 製造所 給油所 販売所 E3供給実施時 製造、出荷状況記録、 アルコール事業法 定期報告 アルコール製造事業許可申請 アルコール事業法 特定加工業者登録申請 揮発油品確法 未納税移出手続き 揮発油税法 品質管理者専任届出 揮発油品確法 品質分析の実施 揮発油品確法 揮発油税営業等開始申告 揮発油品確法 揮発油税の納税 揮発油税法 製造所の許可申請 消防法 アルコール使用届出 アルコール事業法 消防設備確認 消防法 揮発油品確法 品質管理者専任届出 石油販売業登録 備蓄法 揮発油販売業登録 揮発油品確法 アルコール使用状況の記 アルコール事業法 録、定期報告 品質分析の実施 揮発油品確法 E3給油量 18 9 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 回収油成分 エタノール化プロセス中で以下のような性状の油が回収できた 回収油は、主に食品廃棄物中の油分が分離されたものだと考えられる 発熱量がやや低いものの、硫黄分が少なく動粘度もA重油並みに低いので、 燃料としての利用が可能だと考えられる 反応 引火点 動粘度 流動点 残留 (50℃ 炭素分 ) Wt% ℃ ℃ Cst 水分 灰分 硫黄分 発熱量 Vol% Wt% Wt% kJ/kg A重油 1号 中性 60 以上 20 以下 5 以下 4 以下 0.3 以下 0.05 以下 0.5 以下 39,100 C重油 1号 中性 70 以上 250 以下 ― ― 0.5 以下 0.1 以下 3.5 以下 41,700 回収油 ― 72.5 26.5 2.5 0.5 0.2 未満 0.01 0.01 36,469 19 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 食品廃棄物エタノール化実験結果 実験事業において、開発目標を全て達成した。 項 目 生ゴミ処理 発生 無水エタノール エネルギー 回収油 (A重油相当) 開発目標 10t/日 312kg/日 (400L/日) 試験結果 10t/日 379kg/日 (486L/日) - 660kg エネルギー エタノールのみ 転換率 回収油込み 運転日数 15%以上 - - 23% 75% 連続30日 累積300日超 20 10 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 エタノール化設備(1) 21 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 エタノール化設備(2) 22 11 食品廃棄物エタノール化リサイクルシステム実験事業 委託先:新日鉄エンジニアリング株式会社、再委託先:北九州市、株式会社西原商事 E3混合設備 23 12