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脳・膵臓などへの転移を認め急速に進行した肺紡錘細胞癌の 1 剖検例
828 日呼吸会誌 47(9) ,2009. ●症 例 脳・膵臓などへの転移を認め急速に進行した肺紡錘細胞癌の 1 剖検例 藤内 研1) 古賀 孝臣2) 北里 裕彦1) 高田 昇平1) 川上 豪仁1) 片渕 律子1) 近藤 晴彦2) 川崎 雅之1) 要旨:症例は 53 歳男性.咳嗽,労作時息切れを主訴とし,検診にて右下肺野の腫瘤影を指摘され当科入院 となった.精査の結果,非小細胞肺癌;cT3N1M1 stageIV と診断,化学療法(Carboplatin+Paclitaxcel) を施行するも奏効せず,入院後約 2 カ月で死亡した.剖検にて脳,膵臓など他臓器への広範な転移・浸潤 を伴う肺紡錘細胞癌と診断された.肺紡錘細胞癌は従来,紡錘細胞が混在する扁平上皮癌の亜型として扱わ れてきたが,近年の WHO 分類や本邦の肺癌取り扱い規約にて,紡錘型の腫瘍細胞のみからなる独立した組 織型として再定義された.本症は全原発性肺癌の 0.2∼0.3% 程度と非常に稀な腫瘍で予後も不良とされて おり,注目すべき病態と考えられた. キーワード:肺紡錘細胞癌,原発性肺癌,多形癌,膵転移 Pulmonary spindle cell carcinoma,Primary lung cancer,Pleomorphic carcinoma, Pancreatic metastasis はじめに 肺紡錘細胞癌は近年の WHO 分類や本邦の肺癌取り扱 い規約により,紡錘型の腫瘍細胞のみからなる腫瘍とし 右上 1! 4 同名半盲および構音障害,平衡障害を認めた. 検査所見(Table 1) :軽度の炎症反応亢進および低蛋 白血症を認めたものの,測定した 4 項目の腫瘍マーカー 値について有意な上昇はみられなかった. て再定義された歴史の浅い疾患概念であり,その頻度も 画像所見:胸部単純 X 線写真(Fig. 1)にて右下肺野 非常に稀である.今回われわれは,脳・膵臓などに広範 に約 10cm 大の腫瘤影を認めた.胸部 CT(Fig. 2)では, な転移を認め急速に進行し,剖検にて肺紡錘細胞癌と診 腫瘤は右肺門から右下葉の過半を占め,その内部は不均 断された 1 例を経験したので報告する. 一で一部に空洞を伴っていた.また頭部 MRI(Fig. 3-a) 症 例 症例:53 歳,男性. および腹部 CT(Fig. 3-b)にて,左側頭葉・後頭葉や膵 体部への転移を示唆する所見を認めた. 臨床経過:入院後に気管支鏡検査を施行,右底幹は腫 主訴:咳嗽,労作時息切れ. 瘍性病変にてほぼ完全閉塞していた.気管支鏡下組織生 喫煙歴:30 本! 日×30 年. 検の結果,壊死が強く組織型の特定には至らなかったも 既往歴,家族歴,生活歴:特記事項なし. のの非小細胞肺癌と診断された.以上より本例を非小細 現病歴:2007 年夏頃より咳嗽,労作時息切れを自覚, 胞肺癌;cT3N1M1(BRA,OTH)stageIV と臨床診断 2007 年 11 月に検診にて胸部 X 線写真異常を指摘,胸部 CT にて右下葉に約 10cm 大の腫瘤影を認め,原発性肺 癌の疑いにて当科紹介入院となった. した. 治療として 2007 年 12 月よりカルボプラチン+パクリ タキセル(Carboplatin+Paclitaxcel ; CBDCA+PTX)に 入 院 時 現 症:身 長 158cm,体 重 46kg,血 圧 106! 82 よる化学療法(CBDCA ; AUC 6,567mg! body,PTX ; , mmHg,脈拍 90! 分,体温 36.9℃,SpO2 94%(room air) body,両薬剤とも day 1 投与,3-week 200mg! m2,288mg! 表在リンパ節触知せず,心音整,右下肺の呼吸音減弱を interval)を計 2 コース施行するも奏効しなかった.脳 認めた,腹部異常所見なし,神経学的異常所見として, 転移巣については定位全脳照射の適応と考えられたもの の,患者の平衡障害や体動が強く施行できなかった. 2008 〒811―3195 福岡県古賀市千鳥 1―1―1 1) 国立病院機構福岡東医療センター 2) 九州大学大学院医学研究院病理病態学講座 (受付日平成 21 年 2 月 9 日) 年 1 月初旬より頭痛が出現,視野狭窄,構音障害,平衡 障害の増悪もきたし,頭部 CT にて脳病変の急速な増大 や脳浮腫を示唆する所見を認めた.意識障害など全身症 状は急速に増悪し 2008 年 1 月中旬に死亡,同日病理解 肺紡錘細胞癌の 1 剖検例 829 Tabl e 1 La bo r a t o r yf i ndi ngso na dmi s s i o n Pe r i phe r a lBl o o d WBC 8 , 0 0 0/ μl Ne ut 7 4 . 3% Eo 4 . 0% Ba 0 . 1% Mo 5 . 6% Ly 1 6 . 0% 4 RBC 4 1 0 ×1 0 / μl Hb 1 2 . 2g/ dl Ht 3 6 . 9% 4 Pl t 5 1 . 5 ×1 0 / μl Bl o o dChe mi s t o r y TP 7 . 2g/ dl Al b 3 . 7g/ dl TBi l 0 . 2 5mg/ dl ALP 2 5 4I U/ l AST 1 2I U/ l ALT 9I U/ l γ GTP 1 4I U/ l AMY 1 0 1U/ l LDH 1 5 6U/ l Na 1 3 7 . 5mEq/ l K 4 . 4mEq/ l Cl 1 0 0 . 0mEq/ l BUN 1 0 . 2mg/ dl Cr 0 . 5mg/ dl Gl u 9 8mg/ dl CRP CEA CYFRA SCC Pr o GRPS 4 . 4 2mg/ dl 2 . 1ng/ ml 3 . 3ng/ ml 0 . 1ng/ ml 5 . 9pg/ ml Fi g.1 Che s tr a di o gr a pho na dmi s s i o ns ho wi ngal a r ge ma s s( 1 0c mi ndi a me t e r )i nt her i ghtl o we rl ung. 剖が施行された. 病理解剖所見:右肺下葉に壊死を伴った白色充実性の 腫瘍性病変を認め,下葉はほぼ腫瘍に置換されていた. 腫瘍は右横隔膜を穿通して肝右葉にも直接浸潤してお り,また膵体部および右肺門リンパ節にも転移を認めた. 脳所見としては,両側側頭葉,左基底核,右帯状回,左 後頭葉,小脳および延髄と広範囲に転移性病変を認め, また腫瘍からの圧迫によるものと考えられるテント切痕 ヘルニアも認められた.剖検肺の病理組織所見では,ほ とんどが紡錘形の細胞からなる腫瘍細胞がびまん性に増 Fi g.2 Che s tCT o na dmi s s i o n.A l a r gema s so c c upy i ngmo s to ft her i ghtl o we rl ungi so bs e r ve d. Thede n s i t yo ft he t umo ri si r r e gul a ra nd t he r ea r es o me c a vi t i e si ni t . 殖し,明らかな扁平上皮癌や腺癌等の構造は認めなかっ た(Fig. 4) .免疫染色では上皮性マーカーの cytokeratin (AE1! AE3,CAM5.2) ,肺腺癌への特異性が高いとさ カーの vimentin のいずれも陽性であったが,筋原性腫 れる TTF-1(Thyroid transcription factor-1) ,間葉系マー 瘍のマーカーである desmin,α-SMA(α-smooth muscle 830 日呼吸会誌 47(9) ,2009. Fi g.3 Br a i nMRI( Fi g. 3 a )a nda bdo mi na lCT ( Fi g. 3 b)s ho wi ngs e ve r a lma s sl e s i o ns( a r r o ws ) , s ugge s t i ng mul t i pl eme t a s t a s e st ot hebr a i na ndpa nc r e a s . 化を確認するのに有用である」 と解説されている.なお, 2004 年 に は WHO の 外 郭 団 体 で あ る IARC(International Agency for Research on Cancer)により新しい組 織分類が提唱され,本症や多形癌など 5 種類の腫瘍が「肉 腫様癌」のカテゴリーに包括されたが5),肺紡錘細胞癌 が独立した組織型であるとの考えは踏襲されている. 前述のような経緯により,以前に肺紡錘細胞癌と診断 されていた症例の多くが現在の分類では多形癌などに含 まれると考えられ6),純粋な肺紡錘細胞癌の症例は極め て稀と思われる.Rossi らは,肺原発の多形,肉腫様, Fi g.4 Hi s t o pa t ho l o gi c a lf i ndi ngso ft hel ungt umo ri n a ut o ps y,s ho wi ng apr o l i f e r a t i o no fa t ypi c a ls pi ndl e s ha pe dc e l l si naf a s c i c ul a rpa t t e r n( HEs t a i n, ×1 0 0 ) . あるいは肉腫成分を含む癌 75 例について検討し,うち 10 例(13.3%)が肺紡錘細胞癌であったと報告した7). また Mainwaring らは肺紡錘細胞癌の症例報告の中で, 本症は原発性肺癌の 0.2∼0.3% であり,男女比は 4∼5 : 1,中年以降の喫煙者に多いと記述した8).しかし濱中ら actin)には陰性であった.その他,脳・膵転移巣の組 はこの報告の症例自体,異型な扁平上皮の集塊を伴って 織も肺と同様の所見を認めた.これらの所見より本例を おり,現在では多形癌に分類されると考察している6). 肺紡錘細胞癌と診断,死因は肺癌の進展および広範な転 報告例のうち(前述した 2004 年改訂の WHO 分類5)に合 移による腫瘍死とした. 考 本症の臨床的特徴について田村らは,肺紡錘細胞癌の 察 致すると考えられる)腫瘍全体が紡錘型腫瘍細胞のみと の記載のあった 16 例6)7)9)∼12)について検討を行い,その 肺紡錘細胞癌はかつて,WHO 分類1)や本邦の肺癌取 平均年齢は 60 歳(31∼74 歳) ,全例に喫煙との関連が 扱い規約2)において扁平上皮癌の亜型として定義されて 認められ,自覚症状としては咳嗽,血痰,胸痛などが多 いた.しかし 1999 年改定の WHO の肺癌組織分類(第 く,腫瘍最大径が 5cm 以上の症例が 56% を占めたと報 3) により,本症は「多形,肉腫様,あるいは肉腫成 3 版) 告している9).本例の臨床像もその記載内容と矛盾しな 分を含む癌」と分類されるカテゴリーのうち,紡錘形の いものであった. 腫瘍細胞のみからなる独立した組織型として再定義され 本症の病理組織学的診断にあたっては,形態学的所見 るようになった.一方で,たとえ紡錘形の腫瘍細胞がみ のみならず免疫染色の比重が大きいとされ,上皮性マー られたとしても大細胞癌や扁平上皮癌など他の腫瘍細胞 カーの cytokeratin や間葉系マーカーの vimetin などが 成分が混在するものは多形癌に分類されることとなっ 陽性である一方,筋原性腫瘍のマーカーの desmin が陰 4) においても た.その後本邦の肺癌取扱い規約(第 6 版) 性であることが診断の手掛かりとなるとされている13). 同様の改定がなされ,本症は「肉腫様の増殖形態を示し, 本例の免疫病理組織学的所見もこれらの文献的特徴と合 しばしば細胞の多形性と異型核分裂像を認め,免疫組織 致していた.なお本例の免疫染色においては TTF-1 陽 化学的に上皮性マーカーが陽性であることが上皮への分 性が認められたが,Rossi らは肺紡錘細胞癌 10 例のう 肺紡錘細胞癌の 1 剖検例 831 ち 4 例(40%)が TTF-1 陽性,また pure spindle and! lung and pleural tumours. International histological or giant cell carcinomas(紡錘細胞癌,巨細胞癌,また classification of tumours. 3rd ed. Berlin : Springer, は 両 者 を 含 む 多 形 癌)20 例 中 11 例(55%)が TTF-1 陽性であったと報告し,TTF-1 陽性を含む免疫染色の パターンが上皮性癌から肉腫への分化を示唆している可 1999. 4)日本肺癌学会編.肺癌取り扱い規約 改定第 6 版. 金原出版,東京,2003. 能性があると考察している7).しかしこの点については 5)Travis WD, Brambilla E, Müller-Hermelink HK, et 症例数も少ないため今後のさらなる臨床的検討が必要と al. Pathology and genetics. Tumours of the Lung, 思われた. Pleura, Thymus and Heart. World Health Organiza- また本例では膵臓への転移が認められたが,原発性肺 癌の膵転移については,臨床診断で 3% 程度14),死後剖 検による診断でも 12% 程度15)と比較的頻度の低い病態 である.膵転移をきたしやすい肺癌の組織型としては小 細胞癌が挙げられる15)16)が,肺紡錘細胞癌における膵転 移については報告例も少なく9),これについても今後の 症例の蓄積が重要と考えられた. tion classification of tumours. Lyon : IARC Press, 2004. 6)濱中一敏,砥石政幸,西村秀紀.急激な経過をたどっ た肺紡錘細胞癌の 1 例.肺癌 2005 ; 45 : 363―366. 7)Rossi G, Cavazza A, Sturm N, et al. Pulmonary carcinomas with pleomorophic, sarcomatoid, or sarcomatous elements ; a clinicopathorogic and immunohistochemical study of 75 cases. Am J Surg Pathol 最後に本症の治療と予後についてであるが,症例その 2003 ; 27 : 311―324. ものが少なく現在のところ確立された治療法はない.本 8)Mainwaring MG, Poor C, Zander DS, et al. Complete 症と同じカテゴリーに属する多形癌については,術後の remission of pulmonary spindle cell carcinoma after 補助化学療法(CBDCA+PTX)で長期生存している症 treatment with oral germanium sesquioxide. Chest 17) 例 や,非完全切除あるいは早期再発例に対し同時併用 2000 ; 117 : 591―593. での放射線化学療法が有効であったという報告 も散見 9)田村光信,岩崎輝夫,中川勝裕,他.完全切除 5 ヵ される.しかし本症や多形癌は一般に予後不良の経過を 月後に再発死亡した肺紡錘細胞癌の 1 例.日呼吸外 18) とることが多く,前述の Mainwaring らも肺紡錘細胞癌 の 2 年生存率を 10% と報告している8).本例も診断時よ り広範な転移を来しており,化学療法にも奏効せず約 2 カ月で不幸の転帰をたどった.また本症や多形癌は細胞 会誌 2007 ; 21 : 820―824. 10)Matsui K, Kitagawa M. Spindle cell carcinoma of the lung : a clinicopathologic study of three cases. Cancer 1991 ; 67 : 2361―2367. 11)Ro JY, Chen JL, Lee JS, et al. Sarcomatoid carci- 診や内視鏡的・経皮的生検による組織診では診断が困難 noma of the lung : immunohistochemical and ultra- であることも多く,本例のように手術適応のない症例に structural studies of 14 cases. Cancer 1992 ; 69 : 対し,さらに症例の集積を行い診断・治療法を確立して いくことが重要であると考えられた. なお本文の要旨は,第 61 回日本呼吸器学会九州支部秋季 学術講演会(2008 年 11 月 6 日,沖縄県宜野湾市)にて発表 376―386. 12)Nakajima M, Kasai T, Hashimoto H, et al. Sarcomatoid carcinoma of the lung : a clinicopathologic study of 37 cases. Cancer 1999 ; 86 : 608―616. 13)Chang YL, Lee YC, Shih JY, et al. Pulmonary pleo- した. 謝辞:本例の臨床的検討に際し御助力・御助言を賜りまし た,国立病院機構福岡東医療センター黒岩三佳先生,岡林寛 先生,立花恒輔先生,北島裕子先生,松尾美貴子先生,猪島 尚子先生,田尾義昭先生,同臨床検査部 勢典祐先生,松本 聡美先生に深謝いたします. 文 morphic (spindle) cell carcinoma : peculiar clinicopathologic manifestations different from ordinary nonsmall cell carcinoma. Lung Cancer 2001 ; 34 : 91―97. 14)Maeno T, Satoh H, Ishikawa H, et al. Patterns of pancreatic metastasis from lung cancer. Anticancer Res 1998 ; 18 : 2881―2884. 献 1)World Health Organization. Histological typing of lung tumours. International histological classification of tumours, No. 1. 2nd ed. Geneva : World Health Organization, 1981. 2)日本肺癌学会編.肺癌取り扱い規約 改定第 5 版. 金原出版,東京,1999. 3)World Health Organization. Histological typing of 15)森田豊彦.教室における最近 17.5 年の肺癌剖検例. 癌の臨床 1976 ; 22 : 1323―1337. 16)今村憲市,小林正資,藤岡 譲,他.膵転移をきた した肺癌の 2 例.弘前医 1977 ; 29 : 748―756. 17)中村信元, 堀内宣昭, 桂 大輔, 他.Carboplatin, Paclitaxel による術後化学療法により長期生存を得 ている肺多形癌の 1 例 本邦報告例 23 例の文献的 検討.癌と化学療法 2008 ; 35 : 965―968. 18)奥田昌也,張 性洙,中野 淳,他.肺原発多形癌 832 日呼吸会誌 47(9) ,2009. に対する治療戦略についての検討.日呼吸外会誌 2008 ; 22 : 736―740. Abstract An autopsy case of rapidly progressive pulmonary spindle cell carcinoma with multiple metastases to the brain and pancreas Ken Tonai1), Yasuhiko Kitasato1), Takehito Kawakami1), Haruhiko Kondo2), Takaomi Koga2), Shohei Takata1), Ritsuko Katafuchi1)and Masayuki Kawasaki1) 1) National Hospital Organization Fukuoka-Higashi Medical Center Pathophysiological and Experimental Pathology, Department of Pathology, Kyushu University School of Medicine 2) A 53-year-old man was admitted to our hospital because of an abnormal lung shadow on his chest X-ray film. His symptoms were cough and shortness of breath. Chest X-ray and computed tomography showed a large mass lesion in the right lower lobe of the lung. We diagnosed primary non-small cell lung cancer ; cT3N1M1 stage IV. Systemic chemotherapy using carboplatin and paclitaxcel was performed. However, the treatment had no effect and he died two months after admission. An autopsy showed pulmonary spindle cell carcinoma, with multiple metastases to the brain, pancreas, etc. Pulmonary spindle cell carcinoma had been recognized as a variant of the squamous cell carcinoma for years, however, in the recent WHO and Japanese classification of lung tumors, it was redefined as an independent histological type. It is a rare form of lung cancer, representing 0.2 to 0.3% of all primary pulmonary malignancies and seems to have poor prognosis. We need to pay more attention to this type of lung cancer.