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平成28年度 予算編成方針(PDF:224.2KB)
平成27年11月6日 各 部 課 長 各出先機関の長 殿 殿 美 作 市 幹 部 会 議 平成28年度予算編成方針について(通知) 美作市では、昨年3月末の萩原市長就任以来、「市政の刷新」に取り組むと ともに、「育・職・住」の各分野へ積極的施策の展開を図っている。8月には 人口減少の克服と地方創生の実現に向けて、総合的に取り組むため、5年間を 対象期間とする「美作市まち・ひと・しごと創生総合戦略」(以下「総合戦略」 という。)を策定したところである。 この総合戦略に掲げた基本目標は、次の四つである。 (1)安全で安心して暮らせる福祉の充実 (2)個性を伸ばす教育・文化・芸術の充実 (3)地域産業の活性化と観光振興の充実 (4)自然豊かな地域環境を活かした魅力ある地域づくり 平成28年度は、市政の刷新3年目である。引き続き市民福祉の向上と地方創 生の実現に総合的に取り組むため、各部局においては、これまで取り組んでき た政策を磨くとともに、総合戦略にある新たな視点での政策を加え、総合戦略 に掲げた四つの基本目標を推進する観点から予算要求を行うこととする。 国においては、将来にわたっての「人口減少問題の克服」と「成長力の確保」 を地方創生の目標としており、ローカルアベノミクスの取り組みを推進すると ともに、地方創生の深化のための新型交付金の創設等に取り組むとしており、 政府の新年度予算編成に向けての動きを注視する必要がある。 美作市では、地方交付税の合併特例加算措置の段階的縮減が始まっており、 財政指標の悪化が危惧される。市庁舎をはじめとする耐震強度が不足するなど の諸問題を抱えた施設の対策や、高齢化の進展などによる社会保障費への対応、 下水道事業会計への補助等に政策的経費を要する中、総合戦略を推進するため の財源を確保しなければならないことから、引き続き都市経営的視点での財政 運営が必要である。その基盤となるのは、財政の健全性と柔軟性の維持である ため、予算要求は、「財政の総点検」の内容、課題を踏まえたものとする。 1 1 本市の財政指標は、改善しつつあるが県下の平均値を超えている。 本市の財政状況は、平成 26 年度普通会計決算では、財政構造の弾力性を示 す経常収支比率が 88.5%、財政健全化判断指標として用いられる実質公債費 比率(3年平均)が 15.0%、将来負担比率が 79.0%と改善してきているもの の、依然として県下の平均値を上回る現状にある。平成 28 年度には地方交付 税が更に縮減され、財政指標の悪化要因となるところであるが、経常収支比 率を 0.5 ポイント、実質公債費比率を 0.5 ポイント、将来負担比率を 10 ポイ ント改善することを目標とする。 従って、限られた財源を最大限に有効活用するための厳正な施策の選択や 重点化を推進し、より効率的で効果的な行政執行と財政運営を確立するべく、 引き続き財政状況改善に向けた積極的な取り組みが必要である。 2 予算編成は、「最小の経費で最大の効果をあげる」ことが基本 本市の歳入予算の約半分を占める地方交付税の縮減がすすむ中、市民の付 託に将来にわたり応えるため、持続可能な財政構造の構築が喫緊の課題にな っている。 また、本市の財政構造は、市税を主とした自主財源に乏しく、地方交付税 や国県支出金、市債に依存したものとなっているため、国の予算編成や地方 財政計画等の動向によっては、今以上に財源の確保が困難な状況を迎えるこ とになる。そのため、全ての職員が財政運営についての認識を共有し、国や 県の動向を的確に把握するとともに、あらゆる歳入の確保にむけ最大限の力 を傾注することは勿論のこと、市民の真のニーズを把握した上で、更なるコ スト意識をもって「最小の経費で最大の効果をあげる」ことを基本とし、限 られた財源の中でより効果的な事業を選択しながら、重点課題の推進に取り 組まなければならない。 こうした認識のもと、平成 28 年度一般会計当初予算編成は、財政調整基金 の取り崩しを行わないことを目標とする。 3 予算編成の留意事項 平成 28 年度の予算編成に当たっては、特に次の事項に留意することとする。 2 (1)総合戦略に掲げた政策の積極的な事業展開を図ること。また、国におい ては、「まち・ひと・しごと創生本部」が新型交付金の創設に取り組み、 地方における取組を積極的に支援していくとしている。今後の国の動向に 十分留意するとともに、県境を接する兵庫県及び鳥取県の関係自治体との 協調に留意すること。 (2)子育て支援など、住みやすさにつながる福祉施策を検討すること。また、 療育及び特別支援教育について、十分に検討すること。 (3)将来、税収又は地方交付税増加につながる案件については、これを「投 資的案件」として扱うこととし、積極的な検討を求める。なお、「投資的 案件」の基本的な要件を、当面 10 年で投資額を回収するものとする。 (4)各地区で開催した行政懇談会で出された意見・要望は、部局単位で案件 を整理した上で、十分に検討し、予算が必要な場合に要求すること。 (5)保育園については、一園以上に民間委託を導入することを前提とするこ と。なお、その導入に当たっては、保育の質を県北で最良とすること。 (6)市営観光施設等については、早急に競争力のある民間活力の導入をすす めること。 (7)定住促進につながる、低廉な家賃の住宅供給を検討すること。 (8)計画的な市道認定をすすめること。また、公共事業の円滑な施行のため、 残土処理場の建設を検討すること。 (9)公共施設のトイレ環境改善に引き続き取り組むこと。 (10)美作養護老人ホーム組合作東寮については、民間活力の導入をすすめる こと。 4 予算編成の基本事項 (1)従来から継続する事務事業については、行政としての責任範囲を再度的 確に見極め、ゼロベースの観点から事業内容及び費用対効果を徹底的に見 直すとともに、類似事業の更なる統合及び事業の廃止・縮小に鋭意取り組 3 むこと。 とりわけ、国・県の制度的な補助金見直し及び削減によって廃止・縮減 された事業については、市費による肩代わりは行なわないこと。 (2)新規の事務事業又は既存事業の拡充は、その事業の必要性、効果、他事 業との均衡、財源構成、後年度の負担、終期又は見直し時期等について総 合的に検討すること。また、その財源は既存事業の廃止、縮小により捻出 することを原則とすること。 (3)公の施設については、旧町村の枠にとらわれることなく広域性のある施 設を重点的に活用し、類似施設及び老朽化施設は、廃止を含めた見直しが 必要であることから、施設の存在意義を含めた管理運営体制を検討するこ と。 廃止施設については、計画的に取り壊すこととし、借地については、地 権者に速やかに返還し、市有地については、他に具体的な利用計画がない 場合は、早期に売却を検討すること。 学校園等については、「美作市立学校園等統廃合整備に関する指針」に より統廃合整備を進めること。 (4)債務負担行為は、後年度に財政負担を伴うものであり財政硬直化の一因 となるため、設定にあたっては十分に留意して見積もること。 (5)特別会計、企業会計、一部事務組合に関する事項 一般会計に準じた編成とするが、独立採算を基本として、安易に一般会 計からの繰入金等に依存することのないよう、経営の合理化・効率化に努 めるとともに、積極的に歳入の確保を図り、健全な運営に努めること。 繰入金等については、国の定める基準に基づく基準内と基準外を明確に すること。 (6)休日における職員の動員を伴う事業については、職員が減少している現 状に鑑み、十分精査し予算要求すること。なお、事業実施にあたっては複 数課合同での実施を検討するなど、職員の負担軽減を図ること。 (7)前年度に引き続き一部枠配分方式を採用するので、留意すること。(詳 細については、別途通知する。) (8)予算要求の具体的な事項については、別途通知する「平成28年度予算 要求要領」によること。 4