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限性遺伝と伴性遺伝
限性遺伝と伴性遺伝 生物生産学実験. 性染色体 sex chromosome 雄へテロ型 XY 型(ヒト、ショウジョウバエ) 、XO 型 雌へテロ型 ZW 型(カイコ) 、ZO 型 限性遺伝(sex limited inheritance) Y 染色体や W 染色体にはほとんど遺伝子が無い。限性遺伝するものは少ない。カイコでは放射線照射によって、常染色体の一部を W 染色体に転座させて限性 品種を作成している。斑紋、繭色、卵色の限性系統、品種が作成されている。 材料 限性セーブ系統と正常斑紋系統の F1 の雌雄を全員で調査する。 限性セーブル系統 正常斑紋系統 性染色体 常染色体 斑紋 血色 ♀の遺伝子型 p ZW Sa +p/+p, +Y/+Y 灰色 白血 ♂の遺伝子型 ZZ +p/+p, +Y/+Y 正常 白血 ♀の遺伝子型 ZW +p/+p, Y/Y 正常 黄血 ♂の遺伝子型 ZZ +p/+p, Y/Y 正常 黄血 1 × セーブル系統♀(セーブル蚕) F1 セーブル蚕 ♀ F1 セーブル蚕 ♂ 正常系統(正常斑紋) F1 正常斑紋蚕 ♀ F1 正常斑紋蚕 ♂ 限性セーブル系統♀×正常系統♂の F1の斑紋と雌雄 セーブル蚕(pSa) 斑紋 班番号 ♀ 正常蚕(+p ) ♂ ♀ 1 2 3 4 5 6 7 8 合計 2 ♂ 伴性遺伝(sex-linked inheritance) 1910 T.H. Morgan ショウジョウバエにおいて白眼系統を発見し、伴性遺伝を発見。 1916 カイコで os 発見 カイコでは Z 染色体上にd油遺伝子(od )やs油遺伝子(os)が座位している。 カイコの伴性油蚕と正常の蚕の交配とその後代の分離 油蚕♀ × ↓ F1 F1 正常蚕♂ F1 × 油蚕♀ F2 F2 ♂ ♀ 正常系統 ♂ 油蚕:正常=1:1 正常 × od 油蚕系統 F1 × F1 ↓ 正常:油蚕=1:1 常 or 油)と雌雄(卵巣 or 精巣)を調査する。 正常蚕♂ ↓ ♀ ZodW F1 正常蚕(p50 系統)と d 油蚕(od 系統)のF1 体色(正 正常蚕♀ × 油蚕♂ ↓ 正常蚕♀ 油蚕系統♀ 正常♂ 材料 正常系統♂ Z+odZ+od 正常系統♀ Z+odW × 油蚕系統♂ ZodZod ♀ ♂ ♀ ♂ Z+odW ZodZ+od ZodW Z+odZod 正常蚕 正常蚕 油蚕 正常蚕 3 性染色体 体色 ♀の遺伝子型 ZodW 油蚕 ♂の遺伝子型 ZodZod 油蚕 ♀の遺伝子型 Z+odW 正常蚕 ♂の遺伝子型 Z+odZ+od 正常蚕 od 油系統♀×正常系統♂の次代の分離 油蚕 班番号 ♀ 正常系統♀×od 油系統♂の次代の分離 正常蚕 ♂ ♀ 正常蚕 油蚕 ♂ 班番号 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 合計 合計 ♀ 4 ♂ ♀ ♂ 幼虫の雌雄と生殖巣 幼虫尾部腹側 石渡氏腺(4個)ある ヘラルド氏腺(1 個) のが♀ があるのが♂ 星状紋の裏に生殖巣がある(腹側から解剖する)。 脱皮直後から 1 日位の間、白い点が見える。餌を食 べ、皮膚の下に脂肪がつくと判別できなくなる。 鱗翅目の幼虫はこの腺によって雌雄を判別すること ができる。 卵巣 5 精巣