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こちら - 北建国保 北海道建設国民健康保険組合

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こちら - 北建国保 北海道建設国民健康保険組合
北海道建設国民健康保険組合
データヘルス計画
平成27年7月
北海道建設国民健康保険組合
目
次
1.基本事項 ......................................................................................................................... 1
(1)計画策定の背景........................................................................................................... 1
(2)データヘルス計画の位置づけ..................................................................................... 1
(3)計画期間 ..................................................................................................................... 1
2.北海道建設国民健康保険組合の特性把握 ...................................................................... 2
(1)被保険者の構成........................................................................................................... 2
(2)医療費の状況 .............................................................................................................. 4
3.これまでの取り組み ....................................................................................................... 6
(1)これまでの保健事業の主な取り組み .......................................................................... 6
(2)取り組みの評価........................................................................................................... 7
4.医療・健康情報の分析 ................................................................................................... 9
(1)医療費分析 .................................................................................................................. 9
(2)健診データ分析....................................................................................................... 19
5.健康課題と目的・目標 ............................................................................................... 25
(1)健康課題の抽出....................................................................................................... 25
(2)これまでの取組....................................................................................................... 25
(3)成果目標 ................................................................................................................. 26
6.保健事業の内容 .......................................................................................................... 27
(1)特定健診の受診率向上............................................................................................ 27
(2)特定保健指導の終了率向上 .................................................................................... 27
(3)生活習慣病に対する意識改善................................................................................. 28
(4)40歳以上被保険者の生活習慣に対する意識改善 ................................................ 28
7.データヘルス計画の評価方法の設定 ......................................................................... 29
(1)実施状況の評価....................................................................................................... 29
8.データヘルス計画の見直し ........................................................................................ 29
(1)実施計画の見直し・評価時期................................................................................. 29
9.公表・周知方法 .......................................................................................................... 30
(1)公表と周知方法について ........................................................................................ 30
10.個人情報の保護....................................................................................................... 30
(1)個人情報の保護について ........................................................................................ 30
1.基本事項
(1)計画策定の背景
近年、特定健康診査(以下「特定健診」という。)の実施や診療報酬明細書等(以下「レ
セプト」という。
)の電子化の進展、また、これらの情報分析をする国保データベース(KDB)
システム(以下「KDB」という。)等の整備により、保険者が健康や医療に関する情報を
活用して、被保険者の健康課題の分析、保健事業の評価等を行うための環境整備が整っ
てきています。
このような状況の中、「日本再興戦略」(平成25年6月14日閣議決定)において、
「全ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康
保持増進のための事業計画として「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価
等の取組を求めるとともに、国保においても同様の取組を行うことを推進する。
」との方
針が打ち出され、保険者はレセプト等を活用した保健事業を推進することとされました。
これまでも、保険者においては、レセプト等や統計資料等を活用することにより、
「特
定健診等実施計画」の策定や見直し、その他の保健事業を実施してきたが、今後は、さ
らに被保険者の健康保持増進に努めるため、保有しているデータを活用しながら、被保
険者をリスク別に分けてターゲットを絞った保健事業の展開や、ポピュレーションアプ
ローチ(集団全体への働きかけ)から重症化予防まで全般的に保健事業を進めていくこ
となどが求められています。
こうした背景から、国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第82条第4項の
規定に基づき厚生労働大臣が定める国民健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する
指針(平成16年厚生労働省告示第307号。以下「保健事業実施指針」という。)の一
部が改正され、国民健康保険の保険者は、健康・医療情報を活用してPDCAサイクル
に沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るための保健事業の実施計画を策定し
た上で、保健事業の実施及び評価を行うこととされました。
(2)データヘルス計画の位置づけ
このデータヘルス計画は、健康・医療情報を活用してPDCAサイクルに沿った効果
的かつ効率的な保健事業を実施していくこととします。また、データヘルス計画は、
「高
齢者の医療の確保に関する法律」第19条の規定により策定した「北海道建設国民健康
保険組合特定健康診査等実施計画」との整合性を図ることとします。
(3)計画期間
計画期間については、平成27年度から平成29年度までの3年間とします。
-1-
2.北海道建設国民健康保険組合の特性把握
(1)被保険者の構成
①被保険者数の推移
(人)
29,000
27,000
25,000
23,000
21,000
19,000
17,000
15,000
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
②組合員数の構成
過去5年間での被保険者
(人)
14,000
事業主
数の推移を見てみると、5年
12,000
従業員
合 計
連続で減少していますが、平
10,000
成25年度においては、その
減少率は小さくなっており、
前年と同程度で推移してい
8,000
ます。また、被保険者数の構
6,000
成では、平成21年度には、
4,000
従業員が事業主に比べ1,5
00人ほど多かったのが、
平
2,000
成25年度では同程度の割
合になっています。
0
21年度 22年度 23年度 24年度 25年度
-2-
③被保険者の男女別年齢構成(平成25年5月末現在)
男性
女性
70~74歳
65~69歳
60~64歳
55~59歳
50~54歳
45~49歳
40~44歳
35~39歳
30~34歳
25~29歳
20~24歳
15~19歳
10~14歳
5~9歳
0~4歳
1800
(人)
1400
1000
600
200
200
600
1000
1400
1800
平成25年度の被保険者について、年齢構成比率を男女別に見てみると、55歳から6
4歳までの年齢層が男女ともに高いことが分かります。また、逆に20歳から29歳まで
の若年層が非常に少なく、少子高齢の構造となっています。
-3-
(2)医療費の状況
①総医療費と被保険者数の推移
被保険者数
(人)
(百万円)
総医療費
4,500
4,000
30,000
3,500
27,500
3,000
25,000
2,500
2,000
22,500
1,500
20,000
1,000
17,500
500
15,000
0
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
過去5年間の総医療費(療養の給付から調剤、食事療養及び訪問看護を除く。
)と被保険
者数の関係を見てみると、総医療費は、被保険者数の減少に伴い、年々減少していました
が、平成25年には前年に比べ被保険者が235人減少しているにも関わらず、総医療費
は約1億円増加しています。
②1人当たり医療費
また、1人当たり医
(円)
療費のグラフを見ると、
170,000
平成22年度は前年に
160,000
比べ約2,300円減
少していますが、平成
150,000
25年度は平成22年
140,000
度から比べ約12,0
00円の増加となって
130,000
います。
120,000
21年度
22年度
23年度
24年度
-4-
25年度
③1件当たり医療費
(円)
24,000
23,000
22,000
21,000
20,000
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
1件当たり医療費については、過去5年間で最も高額だったのが平成22年度で、その
後、2年連続で減少していましたが、平成25年度において再度増加に転じ、平成22年
と同水準となっています。
-5-
3.これまでの取り組み
(1)これまでに実施した主な取り組み
事業名
特定健康診査
事業の概要
特定健康診査
高齢者の医療の確保に関する法律に基
特定保健指導
づき行い、被保険者の健康状態を把握し、
生活習慣病の早期発見と予防を目的に、
受診率の向上を図る。
また、未受診者対策として、受診を促
す受診勧奨ハガキを送付する。
特定保健指導
高齢者の医療の確保に関する法律に基
づき行い、特定健診の結果、対象者とな
った者に対し、生活習慣の改善を促し生
活習慣病を予防するため、利用率の向上
を図る。
健康診査等助成等
健康診査等助成
組合員と家族の健康保持・増進、疾病
の早期発見・早期治療を目的に、全組合
員及び20歳以上の家族が受診した生活
習慣病予防検診やがん検診、人間ドック、
脳ドックなどの費用の一部を助成する。
インフルエンザ予防
接種助成
医療費適正化
インフルエンザ予防ワクチンを接種し
た場合、一人1,500円を助成する。
医療費通知
医療費に対する認識を高めることで医
療費抑制への理解や協力を得る。
後発医薬品利用促進
ジェネリック医薬品希望カードやシー
ルを配布する。
レセプト点検
レセプトの内容について外部委託によ
り点検する。
24時間健康医療相
談
外部委託により24時間体制で電話相
談を受け付け、アドバイスや医療情報を
提供する。
-6-
事業名
保健事業
事業の概要
健康づくり教室
中高年齢層の被保険者の健康づくりを
テーマに、講演などを行う。
健康増進スポーツ
被保険者の体力づくりの実践と健康増
大会
進を図る。
家庭用常備薬の配布
及び斡旋
被保険者証更新時及び組合員新規加入
時に家庭用常備薬を無料配布。
また、年2回、家庭用常備薬を特別価
格で斡旋する。
健康優良組合員表彰
被保険者が一定期間、健康管理に努め
て医療機関等に受診しなかった時に、記
念品を贈呈して表彰することにより健康
増進意欲の高揚を図る。
保健推進員研修会
特定健康診査・特定保健指導の受診促
進を図るなど、被保険者の健康保持・増
進に寄与する目的で設置した保健推進員
の養成や活動機能向上のための研修会を
開催する。
(2)取り組みの評価
①特定健康診査・特定保健指導
高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、平成20年度から被保険者の生活習慣
病に着目した健康診査及び保健指導を行っています。
休日にがん検診と併せて実施する集団健診を中心に、特定健診自己負担を無料とす
るなど、被保険者が受診しやすい環境を整えるとともに、未受診者に対しては受診を
促す受診勧奨ハガキを送付してきました。
しかし、受診率は第2期特定健診等実施計画の目標値を、特定健診・特定保健指導
の両方で下回っています。このため、受診率向上に向けた取り組みをさらに強化して
いくことが求められます。
【特定健康診査の目標実施率と実績】
年
度
目標値
実施率
平成23年度
60%
43.1%
平成24年度
70%
45.6%
平成25年度
50%
47.0%
-7-
【特定保健指導の目標実施率と実績】
年
度
目標値
実施率
平成23年度
35%
2.9%
平成24年度
45%
2.4%
平成25年度
10%
0.8%
②健康診査等助成
健康診査実施規程に基づき、被保険者の健康増進、疾病の早期発見・早期治療を目的
に、受診した生活習慣病予防検診やがん検診、人間ドック、脳ドックなどの費用の一部
を助成する。特定健診の対象者以外にも範囲を広げ、より多くの被保険者が受診できる
制度としています。
また、インフルエンザ予防接種実施規程に基づき、全ての被保険者がインフルエンザ
予防接種を受けた場合、一人につき1年度1回、1,500円を助成しています。
③医療費適正化
医療費適正化については、生活習慣病に起因する疾病に係る医療費の割合が高くなっ
ていることから、高齢者だけではなく若年層に対しても生活習慣病予防対策を実施し、
重症化を防ぐことが重要となるため、特定健診・保健指導の実施強化が必要です。
これらの実施については、短期間で結果が現れるものではないことから、同時に後発
医薬品利用促進を強化するなど、被保険者が医療費の適正なあり方に関心を持つ取組を
実施していく事が必要です。
④保健事業
北建国保規約に基づき、健康増進や健康意識の向上のため、健康づくり教室や健康増
進スポーツ大会等を行い、被保険者の健康づくりのための講演や、体力づくりの実践を
行っています。
また、被保険者が一定期間、健康管理に努めたことにより医療機関等に受診しなかった
場合、記念品を贈呈するとともに表彰することにより、健康増進に対する意欲の向上を図
っています。
-8-
4.医療・健康情報の分析
(1)医療費分析
医療費データを分析することにより、生活習慣病など、予防することが可能な疾病がどの
程度の割合であるのかを判断することができます。
①医療費全体の内訳(平成25年度)
その他
歯科
10%
医療費の全体の内訳を確認してみる
1%
と、入院と外来がほぼ同じ割合となって
います。しかし、調剤の多くが外来に伴
入院
34%
調剤
20%
うものであることを考慮すると、外来と
調剤をあわせて55%となっています。
外来
35%
つまり、
外来による医療費が過半数を
占めていることになります。
②レセプト分析による疾病別医療費の構造(平成25年度)
入 院
外
その他
25.0%
呼吸器
7.7%
筋骨格
損傷
8.0%
中毒
8.1%
来
新生物
22.2%
その他
24.6%
循環器
13.0%
消化器
7.0%
循環器
17.6%
尿路性器
8.1%
新生物
筋骨格
10.7% 9.1%
消化器
9.1%
呼吸器
13.7%
内分泌
14.2%
疾病別医療費構造の分類を大きく分けてみると、入院では新生物、循環器による医療費が
多くなっており、外来では循環器、呼吸器、及び内分泌による医療費が多くなっています。
新生物については、入院・外来ともに医療費構造の上位を占めています。
-9-
③疾病別医療費の細小分類(平成25年度 入院と外来の合計)
順
位
疾
病
名
割
合
1
位
糖尿病
5.9%
2
位
高血圧症
5.8%
3
位
慢性腎不全(透析あり)
3.7%
4
位
関節疾患
3.6%
5
位
脂質異常症
2.4%
6
位
大腸がん
2.2%
7
位
狭心症
1.9%
8
位
気管支喘息
1.8%
9
位
肺がん
1.8%
10 位
不整脈
1.8%
疾病別医療費の細小分類をみると、糖尿病、高血圧症、慢性腎不全などが上位であり、
生活習慣に起因する疾病が多くなっています。
このため、重症化や長期化などを防ぐために生活習慣見直しの取り組みが求められます。
- 10 -
④生活習慣病の比較(平成25年度 調剤含む)
%
35
30
25
糖尿病
20
高血圧症
15
脂質異常症
10
5
0
北建国保
北海道
他国保組合
全
国
生活習慣病の中で、その発症・進行に関与する疾患として糖尿病・高血圧症・脂質異常
症の3疾病に注目し、北海道、全国の国民健康保険と比較してみると、3疾病の割合が高
いことが分かります。
100%
90%
80%
70%
60%
糖尿病
50%
高血圧症
40%
脂質異常症
30%
20%
10%
0%
北建国保
北海道
他国保組合
全
国
また、この3疾病についての医療費を100%と考えた場合、他の保険者と比較して、
糖尿病の割合が高くなっています。
結果として、北建国保では北海道と全国に比べ、医療費におけるこれら3疾病の割合が
高く、その中でも糖尿病が最も高いことが分かります。
- 11 -
⑤糖尿病レセプトの分析(平成25年5月時点)
全被保険者に対して糖尿病患者が占める割合を男女別・年代別に分けてグラフにした
のが下図です。
%
20
15
40歳未満
40歳~59歳
10
60歳~74歳
5
0
男
性
女
性
全
体
40歳未満までの糖尿病患者は、男女ともに1%未満となっています。また、40
歳から59歳についても5%前後になっています。
しかし、60歳から74歳については急激に割合が高くなり、全体では16.2%
となっています。また、男性と女性を比べると、40歳以上では男性の方の割合が高
くなっています。
よって、糖尿病患者については60歳以上で急激に割合が高くなり、男性と女性で
は男性の方が患者の数が多いことが分かります。
- 12 -
⑥高血圧症レセプトの分析(平成25年5月時点)
全被保険者に対して高血圧症患者が占める割合を男女別・年代別に分けてグラフにし
たのが下図です。
%
35
30
25
20
40歳未満
40歳~59歳
60歳~74歳
15
10
5
0
男
性
女
性
全
体
高血圧症の患者数は、全体で40歳未満が0.5%程度であり、40歳から59歳
まででも10%以下となっています。しかし、60歳から74歳まででは急激に増加
し、30%近くまで上昇しています。
一方、男性と女性を比べると、どの年齢層においても大きな違いはありません。
よって、高血圧症の患者数は、男性・女性に大きな差はなく、60歳から急激に増
加することが分かります。
- 13 -
⑦脂質異常症レセプトの分析(平成25年5月時点)
全被保険者に対して脂質異常症患者が占める割合を男女別・年代別に分けてグラフに
したのが下図です。
%
30
25
20
40歳未満
15
40歳~59歳
60歳~74歳
10
5
0
男
性
女
性
全
体
脂質異常症の患者数は、40歳未満が男性・女性ともに0.5%程度であり、40
歳から59歳まででも男性が7%以下、女性でも9%以下となっています。しかし、
60歳以上では全体で22.4%まで上昇しています。
また、男性と女性を比べると、60歳以上では女性が36%男性より割合が高くな
っています。
よって、脂質異常症は60歳以上で患者数が急激に増え、また40歳以上では、女
性の方が多いことが分かります。
- 14 -
⑧虚血性心疾患レセプトの分析(平成25年5月時点)
全被保険者に対して虚血性心疾患の患者が占める割合を男女別・年代別に分けてグラ
フにしたのが下図です。
%
8
7
6
5
40歳未満
4
40歳~59歳
60歳~74歳
3
2
1
0
男
性
女
性
全
体
虚血性心疾患の患者は、40歳未満では男性・女性ともに0.1%未満となってお
り、40歳から59歳まででも全体で2%となっています。虚血性心疾患は、60歳
から患者数が増加する傾向にあり、全体では6.5%まで上昇しています。
男性と女性を比べると、60歳未満までは大きな差はないが、60歳以上になると
男性の方が32%ほど多くなっています。
- 15 -
⑨脳血管疾患レセプトの分析(平成25年5月時点)
全被保険者に対して脳血管疾患の患者が占める割合を男女別・年代別に分けてグラフ
にしたのが下図です。
%
6
5
4
40歳未満
3
40歳~59歳
60歳~74歳
2
1
0
男
性
女
性
全
体
脳血管疾患の患者は、40歳未満では男女ともに0.1%未満となっており、40
歳から59歳まででも1%程度となっています。しかし、60歳以上を見ると全体で
4.8%と急激に増加しています。
また、男性と女性を比較してみると、60歳未満までは患者数に大きな差はありま
せんが、60歳以上になると男性が33%女性より割合が高くなっています。
- 16 -
⑩人工透析レセプトの分析(平成25年5月時点)
男 性
(人) 6
5
4
3
2
1
0
29歳
以下
30~
39歳
40~
49歳
50~
59歳
60~
64歳
65~
69歳
70~
74歳
糖尿病
0
0
0
3
1
1
0
高血圧症
1
0
0
5
3
2
0
脂質異常症
0
0
0
4
2
0
0
高尿酸血症
1
0
0
2
1
1
0
脳血管疾患
0
0
0
0
1
0
0
虚血性心疾患
0
0
0
4
2
0
0
29歳
以下
30~
39歳
40~
49歳
50~
59歳
60~
64歳
65~
69歳
70~
74歳
糖尿病
0
0
1
5
4
0
0
高血圧症
0
1
1
8
7
0
0
脂質異常症
0
0
1
2
3
0
0
高尿酸血症
0
2
0
2
3
0
0
脳血管疾患
0
0
0
1
1
0
0
虚血性心疾患
0
0
1
4
3
0
0
女 性
(人) 10
8
6
4
2
0
- 17 -
全 体
(人) 14
12
10
8
6
4
2
0
29歳
以下
30~
39歳
40~
49歳
50~
59歳
60~
64歳
65~
69歳
70~
74歳
糖尿病
0
0
1
8
5
1
0
高血圧症
1
1
1
13
10
2
0
脂質異常症
0
0
1
6
5
0
0
高尿酸血症
1
2
0
4
4
1
0
脳血管疾患
0
0
0
1
2
0
0
虚血性心疾患
0
0
1
8
5
0
0
人工透析を行っている慢性腎不全の患者は、50歳代前半から60歳代前半にかけて患
者数が多くなっています。そのうち、多くの患者が高血圧症を治療中であることがわかり
ます。
また、被保険者に占める慢性腎不全患者の割合は、0.14%となっています。
疾病別医療費では、慢性腎不全は第3位で、全体の3.7%を占めています。医療費総
額としては約1億576万円となっており、慢性腎不全に係る医療費が非常に高額である
ことがわかります。
このことから、慢性腎不全は人工透析に至る前に、糖尿病や高血圧症、脂質異常症など
の予防、また重症化してしまうことを防止することが重要になってきます。
- 18 -
(2)健診データ分析
①特定健康診査受診率の分析
特定健康診査受診率の推移(法定報告値)
%
55
50
43.1%
45
45.6%
47.0%
24年度
25年度
40.1%
40
35
30.0%
30
25
20
21年度
22年度
23年度
特定健康診査受診率の比較(平成25年度)
%
50
45
40
35
30
25
20
北建国保
北海道
他国保組合
全 国
特定健康診査の受診率をみると、平成21年から毎年上昇傾向にありますが、年々、その
上昇率は鈍化しています。また、受診率を北海道、他国保組合、国と比較すると、高い水
準にあることが分かります。
- 19 -
②メタボリックシンドローム判定の分析(平成25年度)
メタボリックシンドローム該当者
%
30
25
北建国保
20
北海道
15
全
国
10
5
0
男性
女性
メタボリックシンドローム予備群
%
30
25
20
北建国保
15
北海道
全
10
国
5
0
男性
女性
メタボリックシンドローム該当者は、男性・女性ともに北海道、全国の値を下回る結果
となりました。北海道の値と比べ、男性では4.1ポイント、女性では3.3ポイント低
くなっています。
次に、メタボリックシンドローム予備群は、男性では、北海道、全国の値と同程度とな
っています。また、女性では北海道の値と比べ、1.4ポイント低くなっています。
- 20 -
③生活習慣の分析(平成25年度)
生活習慣のデータ
北建国保
北海道
全
国
喫煙
週3回以上朝食を抜く
週3回以上夕食後間食
週3回以上就寝前夕食
食べる速度が速い
20歳から体重10㎏以上増加
1日1時間以上運動なし
1回30分以上の運動習慣なし
睡眠不足
毎日飲酒
時々飲酒
1日飲酒量(1合未満)
1日飲酒量(1~2合)
1日飲酒量(2~3合)
1日飲酒量(3合以上)
0
20
40
60
80
%
- 21 -
a.喫煙している
% 60
50
40
30
20
10
0
40~
44歳
45~
49歳
50~
54歳
55~
59歳
60~
64歳
65~
69歳
70~
74歳
全体
北建国保
48.8
47.0
46.0
37.4
27.9
21.6
11.3
36.2
北海道
35.5
33.4
30.4
24.4
18.7
14.2
9.8
17.6
全
30.3
27.6
24.6
19.6
14.5
12.0
8.6
14.1
国
健康診査受診時に行う問診について、
「喫煙している」と回答した割合は、高齢となるに
つれ減少する傾向がありますが、北海道、全国と比較して全ての年齢層で上回っています。
また、全体では2倍以上の割合となっていることから、喫煙者が非常に多いことが分か
ります。
b.週3回以上就寝前夕食
% 40
30
20
10
0
40~
44歳
45~
49歳
50~
54歳
55~
59歳
60~
64歳
65~
69歳
70~
74歳
全体
北建国保
32.2
31.4
33.4
23.8
22.7
19.0
15.1
26.0
北海道
26.1
24.3
23.6
19.4
15.8
13.1
13.2
15.8
全
28.8
26.5
23.7
19.5
15.0
13.4
14.2
16.1
国
「週3回以上就寝前に夕食を食べる」と回答した割合は、北海道、全国と比較して高く
なっています。就寝前の食事は、運動量が減るため脂肪の蓄積につながりやすいことから、
改善が必要となります。
- 22 -
c.毎日飲酒
% 50
40
30
20
10
0
40~
44歳
45~
49歳
50~
54歳
55~
59歳
60~
64歳
65~
69歳
70~
74歳
全体
北建国保
37.6
42.5
43.3
40.9
35.0
38.5
35.8
39.2
北海道
25.6
25.9
26.7
23.9
21.8
21.4
19.3
21.8
全
27.8
28.8
29.7
28.0
25.6
25.7
23.8
25.7
国
一日の飲酒量(1~2合)
40
30
20
10
0
40~
44歳
45~
49歳
50~
54歳
55~
59歳
60~
64歳
65~
69歳
70~
74歳
全体
北建国保
31.8
29.0
28.6
31.4
32.9
31.2
30.1
30.9
北海道
26.0
27.0
27.9
26.3
24.0
23.5
22.1
24.0
全
25.5
25.9
26.2
25.3
23.6
24.0
22.8
24.0
国
- 23 -
一日の飲酒量(2~3合)
% 30
20
10
0
40~
44歳
45~
49歳
50~
54歳
55~
59歳
60~
64歳
65~
69歳
70~
74歳
全体
北建国保
16.6
21.7
24.2
21.8
16.6
16.5
15.8
19.4
北海道
13.2
14.4
14.2
12.8
10.8
10.0
7.1
10.2
全
13.2
13.4
13.6
12.2
9.9
8.5
6.3
9.1
国
一日の飲酒量(3合以上)
% 10
8
6
4
2
0
40~
44歳
45~
49歳
50~
54歳
55~
59歳
60~
64歳
65~
69歳
70~
74歳
全体
北建国保
8.1
7.2
8.1
6.9
2.9
5.1
2.3
6.0
北海道
8.2
6.8
6.1
5.1
3.2
2.1
1.2
3.1
全
7.1
6.6
5.7
4.2
2.7
1.8
1.1
2.6
国
「毎日飲酒する」と回答した割合は、北海道、全国と比較して非常に高くなっています。
また、
「一日の飲酒量が2合以上」と回答した割合は、北海道、全国と比較して全体で約
2倍となっています。
このことから、毎日飲酒する習慣がある被保険者が多く、さらに飲酒量も多いというこ
とが分かります。
- 24 -
5.健康課題と目的・目標
(1)目的と健康課題の抽出
本計画の目的は、北建国保の特徴として顕著にみられる生活習慣病を減らし、健康格
差を縮小することで医療費の増嵩を抑制し、国保組合の財政基盤安定化を図ることを目
指すものとします。
ここまで、さまざまなデータを分析した結果、明らかになった結果は以下のとおりで
あり、これらの課題に対応した保健事業を行うことが求められています。
①国保組合の特性把握により見えた課題
・1人当たり医療費が年々増加している。
・特定健診受診率が毎年上昇しているが、その上昇率は鈍化してきている。
・特定保健指導の受診率が低いまま推移している。
②医療費分析により見えた課題
・疾病別医療費では、糖尿病、高血圧症、慢性腎不全など、生活習慣病に起因する疾病
が上位を占めている。
・生活習慣病の中でも、糖尿病に係る医療費が高額になっており、60歳以上の患者が
多い。
・脂質異常症の患者は、60歳以上で増加し、女性が多い。
③健診データ分析により見えた課題
・喫煙者の割合が北海道や全国と比較して2倍以上になっている。
・就寝前に食事する割合が高い。
・毎日飲酒する割合が高く、さらに一日の飲酒量が2合以上の飲酒者が、北海道や全国
と比較して2倍以上になっている。
(2)これまでの取組
これまで特定健診及び特定保健指導に取り組み、受診率向上のため、特定健診の受診
勧奨などを行ってきたが、上昇率は鈍化してきています。また、特定保健指導の受診率
は、制度開始当初から低位で推移しています。
また、生活習慣に起因する疾病の中で、虚血性心疾患や脳血管疾患などの割合が高く
なっています。
このため、生活習慣病の早期発見、早期治療ができるよう、生活習慣病にならないよ
うな健康づくりを行っていくが必要となります。
- 25 -
(3)成果目標
さまざまなデータから抽出された健康課題に対応するため、短期的・中期的な成果
目標を設定します。
①短期的な目標の設定
短期的な目標では、設定した目標に対し着実に事業が進んでいるか、またその効果が
現れているかを見ることができます。
目標の内容
特定健康診査の受診率の向上
現在の数値
【平成25年度】47.0%
数値目標
平成27年度
平成28年度
第二期特定健康診査等実施計画の目標値とする。
目標の内容
特定保健指導の受診率の向上
現在の数値
【平成25年度】0.8%
平成27年度
数値目標
平成29年度
平成28年度
平成29年度
第二期特定健康診査等実施計画の目標値とする。
目標の内容
健康的な生活習慣に対する意識の向上
現在の数値
【平成25年度】喫煙率 36.2%
特定健診データにおける数値により目標値を設定
数値目標
平成27年度
事業内容の検討
平成28年度
平成29年度
平成25年度数値の
前年度数値の
10%減
10%減
②中期的な目標の設定
中期的な目標は、短期的目標の達成によって効果が現れるため、本計画の計画期間で
ある3年間を通しての目標とします。
目標の内容
疾病別医療費割合で上位を占める疾病のうち、生活習慣に起因す
る疾病である糖尿病、高血圧症、慢性腎不全の割合の低下
現在の数値
糖尿病
高血圧症
慢性腎不全
【平成25年度】
6.3%
4.1%
3.7%
数値目標
糖尿病
高血圧症
慢性腎不全
【平成29年度】
平成25年度数値の10%減
- 26 -
6.保健事業の内容
設定した目標を達成するため、次のような保健事業を行っていきます。ここでは、目的、
目標、対象者、実施方法、実施期間の概要を記載します。
(1)特定健診の受診率向上
目 的
健康管理意識の向上
目 標
法定報告における特定健診の受診率向上
対象者
40歳から74歳までの特定健診対象者
・集団健診実施支部を増やすなど受診環境の充実。
実施方法
・健康づくり教室や保健推進員を通じた受診の勧奨。
・健診受診結果票の提出依頼など事業所との連携強化。
・保健推進員の配置支部の拡大と活動支援。
実施期間
平成28年度から平成29年度
(2)特定保健指導の終了率向上
目 的
特定保健指導対象者の生活習慣の改善
目 標
法定報告における特定保健指導の終了率向上
対象者
特定保健指導の対象
・集団健診受診後における特定保健指導の早期の利用勧奨の充実強化。
・特定保健指導対象者に対する健診機関の専門職による積極的な利用勧
実施方法
奨。
・各支部に保健師を派遣して集団での保健指導を実施。
・特定保健指導対象者がいる事業所へ保健師を派遣して保健指導を実施。
・特定保健指導対象者のうち早期に指導が必要な者の重点的利用勧奨。
実施期間
平成27年度から平成29年度
- 27 -
(3)生活習慣に対する意識改善
目 的
健康的な生活習慣の意識向上
目 標
被保険者の生活習慣の改善
対象者
被保険者全般
・広報紙等で北建国保が抱える食習慣の乱れや多量飲酒などの健康課題が
もたらす糖尿病・腎不全等のリスクを周知し、健康意識等の向上を図る。
・「健康づくり教室」等への助成策により、各支部における積極的な開催
実施方法
を促進。
・
「食生活」
「運動「休息」のバランスのとれた生活リズムが生活習慣病の
予防に繋がることなどをパンフレットなどにより啓発。
・若年層から健康意識等の向上を図るため一般健診の受診拡大に努める。
実施期間
平成27年度から平成29年度
(4)喫煙者数の減少
目 的
喫煙者の減少による生活習慣の改善
目 標
喫煙者数の減少
対象者
特定健診対象者
・「健康づくり教室」等において、禁煙や受動喫煙の及ぼす害について周
実施方法
知。
・禁煙外来の有用性などを周知し受診を啓発。
実施期間
平成27年度から平成29年度
- 28 -
7.データヘルス計画の評価方法の設定
(1)実施状況の評価
本計画における取り組み状況や、目標に対する達成状況については、国保データベース(K
DB)システムから得られる情報を活用し、アウトカム(成果)による評価を行います。
なお、評価については、経年におけるデータの比較、また、北海道、国、他国保組合との
比較を行うことで評価します。
8.データヘルス計画の見直し
(1)実施計画の見直し・評価時期
計画の見直しについては、経年におけるデータの推移や目標に対する達成状況を精査
し、必要に応じて計画の見直しを行います。
また、本計画の最終年度である平成29年度に評価を行い、次期計画の策定時にその
評価内容を反映することとします。
- 29 -
9.データヘルス計画の公表・周知方法
(1)公表と周知方法について
本計画の取り組みにあたって、被保険者の協力を得るためには、計画についての趣旨
を理解してもらうことが必要となります。
このことから、策定したデータヘルス計画を北建国保ホームページで公表及び周知を
行います。
10.個人情報の保護
(1)個人情報の保護について
個人情報の取り扱いについては、「個人情報の保護に関する法律」及び「北建国保組合
個人情報の保護に関する規程」に基づき行うものとします。
また、保健事業の外部委託など、委託契約を結ぶ場合は、個人情報の厳重な管理や目
的外使用の禁止等を契約書に定めるなど、個人情報の保護に細心の注意を払います。
- 30 -
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