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臨床試験の情報を一括検索できるポータルサイトの仮運用がスタート
見落としがちだけど役立ちそうなちょっと気になるニュースや、話題の本をピック・アップ ニュース・クリップ 臨床試験の情報を一括検索できるポータルサイトの仮運用がスタート 国立保健医療科学院は、国内の臨床試験登録情報データベースに簡 単にアクセスできるポータルサイト「臨床研究〔試験〕情報検索」の仮運 用を2007年10月から開始しました。 このサイトでは、現在、大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)、日本 医薬情報センター(JAPIC)、日本医師会治験促進センター(JMACCT) の3カ所に登録されている臨床試験の情報の検索が可能です。また、臨 床試験に対する市民の理解を深めるために、3月からの本稼働の際は、 臨床試験の解説やQ&Aコーナーなども設置する予定です。 臨床研究〔試験〕情報検索 http://rctportal.niph.go.jp/ ▲画面は「大腸がん」で検索した結果 なる 気に 生物などの複雑なシステムの背後には、その機 能を維持するための何らかの原理があるのではな 人類の壮大な歴史を読み解く ロマン溢れる大著 約20万年前にアフリカで生まれた現生人類が、その後ど いか。このような発想に基づく「ロバストネス」 (頑 のようにして世界中に広がっていったのか。その足跡をミト 強性)という概念が近年注目されています。 コンドリアDNAと男性のY染色体を分析し、更に化石や地 ロバストネスとは、様々な外的・内的な攪乱因子 理、気候などのデータも加味しなが に抗してシステムが機能を維持しようとする能力 ら緻密にたどったものが本書です。 のことで、免疫系をはじめ生命現象には普遍的に 著者であるオックスフォード大学 見られる特徴です。ところがロバストネスには必ず 人間科学研究所のS・オッペンハイ トレードオフが存在します。つまり、日常的な攪乱に マー氏によれば、現在の世界中の非 対して頑強になるように進化・最適化したシステム アフリカ人は、約8万5千年前にた は、想定しない攪乱に対して脆弱になるのです。 だ一回、アフリカを旅だった小さな このようなロバストネス/トレードオフという理 集団 の 子孫な のだ そうです。なぜ 論体系の構築は、コンピュータ細胞モデルや、疾患 一度きりだったのか? そのルートは? に対する新たな治療手段の開発にもつながるので 論理的に自説を展開していく筆致は、 はないかと期待されています。 あたかも推理小説のようです。 「人類の足跡10万年全史」 スティーヴン・オッペンハイマー著/ 仲村明子訳 草思社 /¥2,400(税別) 「Pallette Vol.64」2008年1月20日発行 CZA4407L01 (6529)KK