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実習まとめ

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実習まとめ
アクション・リサーチⅠのまとめ
学生番号
専修 健康スポーツ教育学
■研究の背景
中学3年生男子
研究対象(学年・クラス等)
5
単元(題材) バスケットボール 単位数(授業時間数
生徒数
時間
氏名 柿手 祝彦
29
名
使用教科書名 無し
H20年1月中教審答申では、中学校保健体育科の学習指導要領改善の基本方針として、「生涯スポーツ」の実践を見据えた体育の授業づくりの重要性が指摘さ
れている。また、体育の授業を行うためには、指導内容に関する専門性を高めるとともに指導方法の工夫などを積極的に行い、授業力向上に励む必要がある。
■問題の確定
実習生の授業力不足
■予備調査
ベテラン教師の授業実践の観察
ベテラン教師が行う授業実践を4時間観察した。また、観察を通じて疑問に感じたことは、その都度指導教員に質問し、解決した。
■リサーチ・クエスチョン
ベテラン教師の授業実践を観察することによって、授業力はどのように変化するだろうか。
■仮説・実践・検証
仮説
→
実践
→
ベテラン教師の授業実践を観察することによって ベテラン教師による4時間の授業を観察する
授業力は向上するのではないか
↓
観察から得られた知見をもとに指導案(時案)作
成
↓
指導案(時案)に基づいて実習生が授業を行う
検証
【検証の手立て】
①生徒による形成的授業評価
②指導教員による体育授業観察チェックリスト
③授業場面の期間記録
④指導教員からの批評記録
【授業力】
高橋ら(2010)より「モニタリング」「相互作用」「マネジメント」
「学習指導」の4要素に限定して検証する。
【具体的な検証方法】
「モニタリング」に関しては、「③授業場面の期間記録」及び
「④指導教員からの批評記録」、「相互作用」については②指
導教員による体育授業観察チェックリスト、③授業場面の期
間記録及び④指導教員からの批評記録」、「マネジメント」に
関しては、②指導教員による体育授業観察チェックリスト、③
授業場面の期間記録及び④指導教員からの批評記録、「学
習指導」に関しては①生徒による形成的授業評価、③授業
場面の期間記録及び④指導教員からの批評記録、以上をも
とに検証する。
■研究の成果
【1.モニタリングについて】
モニタリングには、①学習環境の安全確保、②生徒のつまずきを見抜くという2つの役割がある。実習生が行った授業の期間記録では、モニタリングが行われる
「運動学習」の場面が全体の52.3%を占めており、モニタリングを行う機会は十分に存在する授業であったといえる。しかし、指導教員の批評記録において、「今日
の授業で多くの子どもがキャッチングでつまずいていたのに、見逃している」という記述が見られた。以上のことから、今回の授業実践では、モニタリングの内「子
どものつまずきを見抜く力」が不十分であったことが推察される。
【2.相互作用について】
深見ら(1997)は子どもに役立つ言葉かけとして、技能に関する「矯正的フィードバック(助言・課題提示)」「肯定的フィードバック(賞賛・承認)」および「励まし」の3
つが重要であると報告している。指導教員による体育授業観察チェックリストの結果では、「教師の相互作用」の評価平均が「3.66」であり、その理由となる批評記
録において「カットインができるための要素(キャッチが含まれる)に対する助言がまったくない」と記述されている。これらから、実習生の言葉かけには有効な矯正
的フィードバックが欠如していたと推察される。
【3.マネジメントについて】
授業場面における期間記録において、マネジメントの時間は全体の12.7%を占めるという結果となった。高橋(2003)が「マネジメント場面は20%を超えないように
すべきである」と記述していることから、効率よくマネジメントが行えたと考えられる。また、指導教員による体育授業観察チェックリストでは、マネジメントに関する
項目の評定が「4」であった。この理由として、指導教員の批評記録では「授業の進め方はマネできている。私のものを参考にしたようなので、当然生徒にもなじん
でおり、マネジメントはやりやすかったのではないか」と記述されている。これらのことから、授業観察を通じて、マネジメントの能力を向上させることができる可能
性が示唆された。
【4.学習指導について】
実習生が行った授業の期間記録では、表7のように「学習指導」の場面が全体の21.1%を占めている。また、生徒による形成的授業評価では、各次元及び総合評
価で「4」という結果となった。高橋(1994)は、子どもが評価する「よい体育授業」の基礎的条件の1つとして、十分な学習従事時間の確保【教師の学習指導(説明、
指示、演示)場面やマネジメント(準備、片付け、移動、待機)場面に配当される時間が少ない】が重要であるとしている。このことから、今回の授業全体に占める
学習指導場面の割合は程度なものであったと推察される。
■今後の授業改善の課題
今回の授業観察では、指導教員が行う行動そのものを描写することはできたものの、その行動に含まれる意図を読み取ろうとする意識が欠けていたと思われる。
具体的には、観察を通じて、教師が行う言葉かけの内容は理解できるものの、「どうしてその言葉が重要なのか?」「その言葉かけは、どうしてそのタイミングでな
ければならないのか?」といった教師の意図を理解しようとはしていなかったということである。そのため、観察後の授業実践において、生徒のつまずきを見抜く
「モニタリング」や生徒のつまずきに応じた「相互作用」に関しては、指導教員からも多くの批評を受けている。今後は、「指導教員がなぜその行動をとったのか」と
いう問題意識をもった観察を行うことで、授業力により効果的な影響を及ぼすのではないかと考えられる。また、「モニタリング」「相互作用」に関する課題は、教材
研究の不足も影響している。指導教員の批評記録にあるように、生徒のつまずきを見抜き(モニタリング)、それを踏まえて、適切な言葉かけを行う(相互作用)た
めには、教師自身が本時に扱う学習内容に関してしっかり分析し、理解を深めておく必要があった。今後の実習において、本時に扱う学習内容をしっかり分析し、
「この学習内容では、どういうところで子どもがつまずくのか」ということをしっかり把握しておくようにしたい。
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