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注目集まるインドものづくり(機械)市場 - West Bridge Asia Partners
JMC インド・ワンストップサポート・ビジネスセミナー ’13.9.19 大阪 輸出繊維会館 ‘13.9.20 東京 機械振興会館 注目集まるインドものづくり(機械)市場 ~”将来有望な進出先 から、進出するなら、今でしょ!”~ 東京大学ものづくり経営研究センター 東京大学 MMRC 伊藤 洋 伊藤 洋 メールアドレス:[email protected] インドのイメージ これもインド インド社会の変化 スラム街の減少 2012.1月 女性の社会進出増加 2013.3月 スクーター乗車の80%が女性 高級官僚(IAS) 工場ワーカーの増加 女性の進出 4 携帯電話の普及率 人口比では75.4% 5 購買力平価換算のGDP(USドル)の推移 (インドと日本の比較) 一人当たりのGDO 1,592$ インド(’12 ’13) 4,779$ 5,031$ 5000 インド 日本 4500 4000 一人当たりのGDO 37,303$ 3500 日本 3,255$ 日本(’12 ’13) 4,628$ 4,779$ 一人当たりのGDO 46,896$ 3000 2500 インド 1,571$ 2000 1500 一人当たりのGDO 465$ 1000 500 0 1980年 1985年 1990年 1995年 2000年 2005年 2010年 出典: IMF - World Economic Outlook Databases 6 インドの労働力人口構成 100+ 80-84 60-64 60-64 75-79 40-44 Age Age India: 2005(11億人) 100+ 80-84 20-24 20-24 40-44 0-4 80000 60000 40000 20000 0 20000 40000 60000 80000 Population (Thousands) 0-4 80000 60000 40000 20000 0 20000 40000 60000 80000 Population (Thousands) (中国) 60-64 年齢 女 男 45-49 平均年齢24歳(2010年) 就労人口(20~39歳)3.2億人 30-34 15-19 日本の平均年齢44.7才 就労人口3,500万人 0-4 80000 60000 40000 20000 0 20000 40000 60000 80000 人Population 口 (1,000人) (Thousands) India: 2025(推定14億人) 75-79 インドは 2025年以降は中国を越える人口になる 若い労働力の供給は十分できる 60-64 Age 年齢 45-49 平均年齢29歳(2025年) 就労人口4.3億人 30-34 15-19 0-4 80000 60000 40000 20000 Source: US Census Bureau 0 20000 40000 60000 80000 人 口 (1,000人) Population (Thousands) 日本の平均年齢51才 就労人口2,400万人 インドの国家製造業政策(National Manufacturing policy) NMP (‘11.11) 認識 インドの製造業は近年、8%前後のペースで拡大しているものの、GDPに占める割合はわず か15~16%である。(アジア他国の水準(同25%~34%)よりかなり低い) しかも人口の約60%は、15~59歳の年齢層が占めている。(世界一の労働人口) このため、2025年までに2億2000万人の雇用を創出する必要があると予測 持続可能かつ包摂的な経済成長をキープするため ✔2022年までに製造業がGDPに占める割合を現行の15%から最低でも25%まで引き上げる ✔今後10年で製造業部門で1億人の雇用を創出する ✔技術面で優れた労働力を養成する。 ✔現場の製造技術を向上させ、インド製造業の国際競争力を高める。 ✔土地と天然資源を最適に利用・管理しながら、持続的成長を確かなものとする。 自動車・自動車部品、製薬など既に競争上の優位性がある産業に対してそれぞれの 特別計画を制定し、世界大手としてのインドの地位を強固にする。 なぜ自動車か? IT産業 インド経済発展の課題 雇用創出と内需拡大 IT-BPO産業 731億$(‘09) (輸出 501億$ 国内 230億$) ・ソフトウエア開発 ・事務処理機能 ・コールセンター ・BPO (business process outsourcing) ・オフショアサービス 世界市場の成長と関係大 政府の明確な将来ビジョン必要 ITで成長 インフラ整備 自動車産業 完成車:343億$(12%輸出) 部品:180億$(20%輸出) ・自動車産業の裾野 の広さを活用 外資導入 初任給 3500~6000Rs 初任給 1万~2万Rs 製造業の発展 直接110万人 間接(輸送、飲食、建設、警備など) を含めると250万人 直接雇用55万人 間接的に1200万人 雇用の増加 日本:就業人口の8%(500万人) (ITはカーストに無かった) 輸出(70%輸出)に貢献しかし 雇用面では人材は選択される 国内産業の発展と 9 雇用の拡大が期待される AMP(Automotive Mission Plan)とは Auto Policy からの主な変化・・・より具体的な展開計画を示している(2007年1月正式発表) 自動車生産規模の拡大(乗用車で300万台~350万台/年) 小型乗用車、部品の世界生産・輸出拠点 ・グローバル化 自動車社会への整備 国内需要の創出 車への税負担軽減 (物品税、付加価値税) 交通インフラ整備 自由貿易実行対策 投資誘致策 基準。型式承認の充実 保有車両の若返り促進 研究開発能力向上 輸出インセンティブ政策 環境・安全対応 実行のサポート ・SEZの充実と 道路、港湾、鉄道、電力など低コスト インフラ整備促進 ・試験、認証機関の強化インフラ整備: NATRIP(National Automotive Test and R&D Infrastructure Project)の設立 ・自動車研修センターの充実 ITI(International Training Institute)、ATI(Automotive Training Institute) ・自動車関連規制の整合性強化 ・道路安全委員会の設立 NRSB(National Road Safety Board) 10 ・労働システムの見直し改善 ・物品,サービス税の見直し 2020年には1000万台 世界第2位の生産台数 インドの自動車生産台数推移 (PV+MPV/UV) 2012年 世界第5位 の生産国 台数×1000 2015年 579万台 世界第3位 2010年 世界第7位 の生産国 4000 台数 3580 3500 3000 2987 2016年までに生産台数世界11位から7位に! AMP 2453 2500 1926 外資系メーカー参入 2000 1522 1517 1500 1323 1113 リーマンショックか らの立直り早い 1028 843 1000 500 第1回1986年 オートエキスポ 264 348 408 401 390 563 574 517 609 年平均≒16%の成長率 自動車 政策 0 92 93 94 95 96 97 98 99 0 1 2 3 4 5 6 7 SIAM、ACMA reportより作成 8 9 10 11 12 15 20 年 インド国内に立地する主な自動車メーカー Market 20% Venders 160 北部地区 グジャラート州へ スズキ(乗用車) PSA TATA ICML Sutiej Mahindra Swaraj Mazda Ashok Ford TATA(Nano専用工場) Hyundai ホンダ Honda(2輪) Man Force (いすゞ) Eicher/Volvo Market 33% Venders 120 スズキ(乗用車) Vhicle Factory Jabalpur スズキ(エンジン) デリー 西部地区 Ashok Mahindra TATA VWグループ (Audi,Skoda) Atul Auto Market 10% Venders 28 Ferce Motors GM ACGL Fiat Daimler Premier Bajaj Auto アーメダバード コルカタ 東部地区 TATA (三菱フソー) Hindustan ムンバイ Market 31% Venders 91 バンガロール Passenger Car UV MHCV LCV Scooter Motorcycle Moped Three Wheeler :17社 :7 :7 :7 :6 :8 :3 :5 チェンナイ 現地企業: 18社 欧州企業: 9社 日系企業: 7社 米国企業: 3社 韓国企業: 1社 中国企業: 1社 南部地区 Daimler Hyundai Asyok/Veco Hindustan(三菱) NAZA Ashok トヨタ(乗用車) 日産 Renault トヨタ(部品) TATA Marcopolo Caparo Hyundai Volvo BMW Volvo(バス) Reva Kamaz Vectra 12 Ford 現地生産からグローバル展開へ (生産拠点と輸出拠点としての位置づけ) 欧州 米国へ グジャラート州 欧、中東、アフリカ への輸出 デリー 中東 コルカタ ムンバイ 環ベンガル湾 商業化構想 アラビア海 チェンナイ アフリカ インド India of Detroit 小型車戦略 ASEANへ 部品の補完体制 トヨタ:Etios 日産:Micra ホンダ:Brio タイ Asia of Detroit Eco Car戦略 13 New Delhi: Pragati Maidan 第11回インドオートエキスポ (‘12. 1. 7~1. 11) Mobility for All 14 2年に一度の大イベント ・パフォーマンス大好きインド人 ボリウッド俳優 King Khan---Hyundai motors インド美人のモデルと車(インドの多民族性を感じる) ・車を買えそうな新中間層の増加(METI:中国4.4億 人インド:2.1億人) ・家族連れでの品定め ・昔の日本のモーターショウを思い出させる混雑 15 第11回インドオートエキスポ 東京モーターショー 、北京モーターショー比較 比較 第11回インドオートエキスポ 会場面積 125,000m2 展示面積70,000m2 第42回東京モーターショー( 第11回北京モーターショー 141,700m2 220,000m2 展示面積35,000m2 上海’13:80万人 18か国 出展者数 2,109企業 海外30ヶ国(15、00企業) 175企業 海外11ヶ国(24ブランド) 約2,000社 海外16ヶ国 入場者数 7日間 200万人 10日間 84万人 10日間 78万人 第1回1986年 インドオートエキスポ 第1回1954年 東京モーターショー 世界の小型車 世界の自動車メーカー小型車の発信ショウー 中国、台湾、韓国、ドイツの部品メーカー参入 さらに 世界から注目を浴びてきた 第1回1990年 北京モーターショー パビリオン数 35の内 中国:6 ドイツ:3 台湾:1 韓国:1 日本:その他パビリオンと同居 16 2012年オートエキスポに見るインド自動車の方向 新規購入 (新中間層) 低価格車 Chevrolet:Spark 乗用車 富裕者狙い Marti: Swift Hyudai:i10,i20 Benz:A-class concept VW:UP Nissan:Micra Tata:Indica Marti:A-star VW:Polo Vento Hyudai:Elantra Hyudai: Santafe Hyudai:Santro Fiat:Punt Toyota:Etios Marti: Kizashi Toyota:Collora Hyudai: Sonata GM:Beat Honda:Brio Honda:Civic Honda: Accord Ford:Figo Tata:Indigo Renoult: Pulse Skoda:Fabia Rapid Hyudai: Eon Tata:Pixel Tata:Nano 高価格車 Bajaj:RE60 Tata: Magic iris 大家族狙い Marti:Xaα concept Marti: Wagon R Marti: Vitara Marti: Eeco タクシー需要 営業狙い Tata:tata Ace Mahindra:Ssangyong Rexton Renault:Duster Toyota:Inova Chevrolet:Sail VW:Touareg Marti:Ertiga Hyudai:Hexa space concept 新興国への輸出 SUV,MPV 赤字は’12年発表のニューモデル(すでに発売されている機種もある) 17 インドの自動車OEM体制とグローバル化の変遷 乗用車マーケットシェア Tata M&M H.M Premier 1980 Ford GM インド, 20 20~50万台 10~20万台 インド, 100 Suzuki 1980 1990 Tata M&M H.M Force M インド, 17 米国, 9 インド, 14 50~150万台 150~300万台 日本, 58 韓国, 17 Hyundai 欧州, 5 Benz Fiat Tata M&M H.M 日本, 80 M&M H.M Premier 2007 米国, 6 欧州, 2 1990 2011 Ford GM Benz Fiat VW Skoda BMW 日本, 55 トヨタ ホンダ スズキ 韓国, 17 ニッサン トヨタ ホンダ スズキ Hyundai 2007 2011 メーカー別生産年平均成長率 (FY2008-2011) 100 84.7 80 60 40 20 0 -20 -40 45.8 44.1 36.4 25.2 0 Audi BMW M.Benz 24.8 15.9 H.M M&M -12.7 -24 Toyota Fiat Skoda 14.9 0 -0.9 0 VW Honda Nissan GM Ford Tata 17.4 18.2 Hymdai M.Suzuki 18 日系インド自動車企業の対応 スズキ トヨタ ニッサン ホンダ 小型車の代名詞スズキ A1~A4クラスのラインアップ MPV、SUVの強化 150万台体制 グジャラート州へも工場 軽商用車へ参入800ccディーゼル 小型ピックアップ MPVの強化と若者仕様車 インド仕様の エティオス、リーバ デーゼル車投入 ものづくり人材の育成(TTTI) 生産規模拡大(21万台→31万台) オートエキスポ初参加、マイクラ、スポーティ車 MPVの展示で需要掘り起こし Datsun プロジェクト K2モデルB+セグメント 7座MPVも 販売店拡大:2016年までに300店 2016まで10%シェア インド仕様ブリオで販売強化 デーゼル車投入予定、タプカラへ4輪第2工場建設2014年稼働 (24万台体制) 50万円車の開発検討 HONDA AMAZE販売(ディーゼル) ピックアップトラックD-MAX MU-7の販売 いすず アンドラ・プラディッシュ州 スリシティへ工場建設 2015年生産開始 19 インドの消費者像 口コミ社会(WOM: Word Of Mouth) : 友人、知人、専門家、血縁 地縁 共同体での情報の つながり…その意思を尊重する インド生活環境 誇大広告でも信じる擦りこみ社会 ・娯楽が少ない ブランド信仰 ・情報が少ない 宣伝している 会社は良い会社 ボリウッドとクリケットが2大娯楽 見たことがある、知っている という認知を高めること アフターサービス 幅広い選択肢 修理の容易さ 直れば問題にしない 広い選択肢の 中から選びたい インドの道路地事情を考えれば サービスステーションは多いほど良い。 倹約社会は強い価値観 値ごろ感 Value for Money 購入予算範囲で良い品質のものを 低価格で買った」と実感させる 価値に見合った値段 DNAは機能と実用を重視 20 Hyundai自動車のインド戦略 開かれたものづくりの実践と戦略 ・チェンナイを小型車種の輸出拠点として位置づけ:さらにグジャラート州への進出検討 Santro(1.1L) 276Rs~ i 10(1.1L) 348Rs~ Eon Sonata(2.4L) 1464Rs~ i 20(1.2L) 454Rs~ Accent(1.5L) 500Rs~ ・価格競争力の確保 ・幅広い製品ラインアップ ・大規模な広告宣伝 ・ブランドの浸透 デザインへのこだわり(BMWから引き抜き) ・アフターサービスの充実 ・広範囲な国内全土へディラー網の構築 Verna(1.5L) 657Rs~ Elantra Santa fe(2.2L) 2095Rs~ 商品開発からマーケッティング、サービス、経営管理まで徹底した現地化戦略 チェンナイ工場へ家族も含めて約3,000人の駐在(インドへの在留邦人3,284人’08→4,018人’10 →5,554人‘12 ) 工場70人 HQ10名 その他各地域 アジアで10位、世界で25位 R&D拠点:インド人開発チーム主導で現地の生活様式、文化、嗜好を加味した開発 マーケッティング:現地の販売員による地域特性に対応した販売ネットワーク構築 21 ’12年 USA:398千人 中国:141千人 タイ:50千人 韓国:30千人 VWの戦略とインド生産機種 ブランド力を生かしVWグループで選択肢の拡大 21モデルを市場に投入 E/D 2010年9位(5.3万台) 2011年6位(11.2万台) Phaeton C A8 R8 Touareg A7,A6,Q7 B Superb New Passat – Blue Motion A4,RS5,Q5,TT A Jetta New Beetle Laura Yeti A0 A00 インドの工場で生産機種 A2.A3 Polo Vento Fabia Rapid 22 生産機種:4機種同一ラインでの製造 Poloの骨格 抗張力鋼板(140~300Mpa):42% 超抗張力鋼板(300~1000Mpa):14% ホットプレス超抗張力鋼板(1000Mpa~):8% 鋼板(140Mpa): 36% 接合 ・MAG溶接(metal active gas welding) ・レーザー溶接でボディ剛性確保 組立 ・ウッドデッキフロアーでのゆったり作業 Rapid 2011生産開始 Vento 2010生産開始 Polo 2009後期生産開始 Fabia 2009前期生産開始 ・ボディ精度チェック工程(94ヶ所) ・Eng,リヤ回り一体組み付け ・一個流し生産 大衆車でも高度な加工法の導入 → MQBへの取り組み 23 インドの自動車とセグメント別シェア(%) (2010年) ・インド4輪車の特徴 A1,A2,A3の小型車で 75% を占める市場である ・日系企業:MarutiはA1,A2クラス、Honda,ToyotaはA3以上 長さ:A1(3400mm以下) A2(~4000mm) A3(~4500mm) A4(~4700mm) A5(~5000mm) A6(5000mm~) Benz:E/Sクラス Honda: Accord Toyota Camry Hyundai Sonata Toyota :Inova Tata :Sumo,Safari M&M:Jeep,Scorpio Nano:A0 (3100mm)? Maruti 800 Suzuki:Alto,Wagon R,Swift,Zen Tata:Indica Hyundai:Santro,Gets Fiat:Palio ToyotaCorolla Honda:Civic Toyota:Corolla Hyundai:Elanta GM:Optra Skoda::Octiva、Laura Benz:Cクラス Honda City Honda:City Ford::Fieta,Ikon,Fusion Tata:Indigo Suzuki:Esteem,Baleno Hyundai:Accent,Verna Hindastan:Ambasador GM:Aveo Mitsubishi:Lancer Fiat:Siena ALTO Tata Indica インドで最も売れた車はアルト(50万円) インドの物価を加味した購買力平価からみると 年収50万円は200万円の価値がある 日本の平均購入価格は214万円 24 中国:140万円 アメリカ:230万円 インドと日本世帯数と車の保有台数比較 車の保有台数 世帯数 2億2,370万世帯(5.14人/世帯) 5,814万台 世帯数と車保有数(万) 5,195万世帯(2.4人/世帯) 5,000 新規購入 Value for Money 買い替え 買い増し 4,000 魅力ある車 3,000 即 購入可能台数 3,400万台 高所得世帯 4,000万 2,000 1,600万台 1,000 日本 インド 25 車の販売を助長する要因は? ・・・ 1.収入 2.道路の整備 3.販売店 販売台数と販売店数の関係 販売台数(万台/年) 180 T 日本の販売台数 160 インドの販売台数 140 120 S社:2,700のサー ビスセンターがある 100 Ta 80 N D Ta(CV含む) 60 S 40 H 現代:600のサービ スセンターがある 20 M 0 0 H,N,T 1000 2000 3000 4000 5000 6000 店舗数 購入できる世帯数は日本と同等 日本の9倍の面積の国での販売は,店舗数、サービス拠点の拡大が重要 26 2輪車が売れる理由 ・ 故障しても押していける(100cc、100Kg) ・ 2輪車の巡回移動修理バンもある インドの一般的自動車整備工場 サービス工場の設置が販売を伸ばす 27 都市部を離れると舗装の進んでいない道路 住宅地でも 高速道路建設中 道路の修理は人海戦術 工場団地内でも しかし都市内では ・インドの特殊性 ・一人当たりGDP1591$ 車普及率15台/1000人 但し、日本の1960年代(車を持つのが夢 10年後ファミリーの必需品) ・人、自転車、2・3・4輪車、牛、らくだ等の混流交通 ・急激な車の増加と共に環境汚染の深刻化 ・多い低年式車とメンテナンス不足 ・大都市集中交通環境(都市間は列車、飛行機) ・ルール無視の交通 ・自動車の安全は 車対車より車対人 ・道路交通インフラ不足 舗装道路少ない 電気の安定供給がいい品質を作るが・・・ ・電力不足:停電2~3回/日 盗電対応? (発電設備の老朽化,配電ロス・盗電率42%) 国家電力政策(総額約9兆ルピー(23兆円)) 30 インフラ整備投資 2007年~2012年:投資総額 5,000億$ さらに2012年から2017 年にかけて投資額の倍増、1兆$予定 港湾:220億$ 空港:80億$ 道路:790億$ 鉄道:650億$ 5千億$ 通信:650億$ ユーティリティ:1670億$ 31 資料 ACMA ‘11.11 ものづくり現場の課題 金型製作の精度向上が必要 製品のバリ、かじりを発生させている NC機械、ダイスポプレスは必需品 設備: 中国、台湾、インド、イギリス 日本の中古設備が多い 台湾製NCミーリングMC チエンブロックによる型合わせ 生産性の悪さ 設備の古さ プレスMC中古プレスの使用 トッププレスは油圧プレスが主体 ダブルアクションプレス使用 タタモーターで使用している40年前のプレス機 プレス加工の課題 プレス加工の安全対策 プレス機に入っての作業 素足での作業 配電盤の接続 プレスへ手を入れての作業 部品製作の実態・・・品質保証の実例 HWによる修正作業 ⇒ 工程内品質確保が課題 ものづくりのレベル 優れている 経営者の改善意欲 ISO取得 ISO 設計レベル Q 品質 課題あり PDCAが回る 問題点の解決 M 推進体制 生産設備:ミュージアムレベル 低価格設備の選定 情報の共有化 設計規格 但し古い 稼働率管理 コスト意識がある 生産効率 問題の解決が出来る D 製作日程 C コスト 推進体制 規格類の整備 完成日程維持 生産管理 改善活動(TPM)等 将来へ向けて 生産数の増加対応 品質も全数修正検査で対応 部品メーカーの不具合は突然現れる: 4ヶ月0ppm5ヶ月目に1229ppmなど OEM納入品少ない不良率でも社内では高い不良率 OEMへ納入するまでの検査・修正要員 不良は検査によってリジェクトすればよいの考えかた 全品検査修正 人件費の安さで対応は 人手が不良を作ることを認識すべし 工程内品質確保が重要 機械化、自動化 将来へ向けて 昔の人はいいこと言っていた? 桃栗3年 柿8年、 梅はすいすい13年 柚子は大馬鹿18年 リンゴにこにこ25年 39 ITI(インドの職業専門学校)INDO GERMAN TOOL ROOM でものづくり人材育成 ドイツから寄付された機械設備での実習 ドイツのインド戦略の一環 将来の設備の売り込み インドASTR製のCNC マシニングセンター L Technology 社の3Dプリンター TTTI(Toyota technical training Institute)概要 TKMでの社内教育システム インドでも5S,QC活動、TPSを行っている しかし日本と同じにはいかない。 カーストで役割が決まっている ▽設立:2007年8月 ▽教育期間:3年間(全寮制) ▽生徒数:64名/学年 (現在192名在籍) ▽専門技能:4職種(溶接、塗装、組立、保全<メカトロ>)自動車のみではない ▽入学金、授業料、寮費: TKMが全額補助 (但しユニホーム代、食費は生活補助 から一部控除) ▽生活費補助: 1年生1,800Rs/月、2年生:2,000Rs/月、3年生:2,200Rs/月 ※加えて成績/態度優秀者へは奨学金も支給 41 これからの車作り競争 HCCsに対して 世界の人口70億人 PV6億人 9億台 規模の拡大と収益性向上 成熟産業 利便性と快適性の追求 + 個の自由が招いた社会の不自由の解消 買い替え・買い増し LCCsに対して 30億人 成長産業 利便性の享受者の拡大 + 社会の不自由の解消 新規購入・買い増し 環境、安全、交通システム、リサイクルなど 性能とステータス 魅力ある車作り 2極化? 移動手段42 低コスト車作り 自動車の環境対応・・・排ガスのクリーン化、燃費向上 高機能後処理 直噴化 ENG技術 アイドルストップ 可変バルブタイミング 摩擦低減 足回り技術 車体技術 新パワー技術 希薄燃焼直噴 可変バルブリフト 運動部品の軽量化 摩擦損失の低減 可変圧縮比 ミッション多段化 エンジン・車両制御 燃料改質 新エネルギー CVT 走行抵抗低減 ミッション効率向上 Bodyの軽量化 材料技術 ディーゼル インフラ整備 交通システム Bodyのダウンサイズ→小型化 電気自動車 燃料電池車 ハイブリッド車 年代 これらは複雑化し、擦り合わせ技術そのものである プログラムの品質重要 コントロールはECU(Electric control unit):マイコン インドの得意部門 インドのパワーは人材 世界地図を見て仕事をする。Global人材の宝庫 人材の輸出産業 (米国の経営者の30%がインド人) ・NASAの技術者の 36% ・米国の医師の 38% ・米国の科学者の 12% ・米国の金融システム開発の30%以上にインド人技術者関与 ・マイクロソフトの従業員の34% ・IBMの従業員28% ・PepsiCo インドラ・ノーイCEO ・Sun Microsystems 創始者 ビノッド・コーラス ・Vodafone アル・サリン元CEO ・CitibankのCEO、Vikram Pandit ・ハーバードビジネススクール学長 Nitin Nohria ・ ・アジア人初のノーベル経済学賞:アマルティヤ・セン ・「鉄鋼王」ラクシュミ・ミッタル ・ルイジアナ州知事ボビー・ジンダル史上最年少(就任時36歳) ・サウスカロライナ州知事ニッキ・ハーレイ ・マッキンゼー前代表 ラジャト グプタ ・ 44 現地トップの認識 日本は Forward technology 韓国は Reverse technology 中国は Steal technology インドは Management technology インドは日本の競争相手ではなく強力なパートナー、日本の強みであるハードウェ アと製造技術、インドの強みであるソフトウェアにおいて協力関係を築き上げる 45 インドでのこれからのものづくりは 労務費の安さではなく “じんざい” 人 財 在 として育成が重要 材 罪 Forward Technology Collaboration インド人財の育成 東大在学 中国:インド=1000:35 表の競争力:車づくりそのもの.商品等 Management Technology インド人財の活用 46 裏の競争力:ものづくり組織・体制 Ford T TPS 等 インド自動車産業 まとめ 自動車産業展開状況 ・Auto Policy からAMP(2006-2016)へ 具体性を伴った展開と、計画より早い進展 ・国内需要の増加、生産、販売、 輸出台数の拡大 ものづくり ・自動車は擦り合わせアーキテクチャー ・素材産業が存在し、国内調達が可能 ・日本的生産システムの定着 ・政府の事前承認不要な100%FDI ・地場企業が約50% ・インフラ整備の進行 ・試験、認証機関の充実 ものづくり現場の存在 インド人と相性の良い 自動車産業は拡大するだろう ・高学歴者を中心にプライドある(物まね嫌い) 技術者存在と人材の供給可能 ・企業のR&D機能の整備 ・農村部の活性化 ・積極的なインフラ対応 ・人口構造が若く75%が35歳以下 (労働力と購買力が保証される) ・女性の社会進出拡大 ・ITなどのリーディング産業が牽引 ・中流意識人口の増加 ・収入レベルの上昇 ・見栄をはらず、計算高い国民性 ・起業家精神を持った経営者の台頭 人的資源の質 (白物家電を買える層1.5億~2億人) ・環境対応技術はIT技術の要素が大きい 意識の変化 Dhanyawad ご清聴有難うございました 東京大学ものづくり経営研究センター 特任研究員 伊藤 洋 メールアドレス:[email protected] 48