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学校長より保護者の皆さまへ
平成 22 年 4 月 26 日 保護者の皆様へ 奈良女子大学附属中等教育学校 学校長 塚本 幾代 春本番、初々しい新入生を迎え、新たな学校生活がスタートしました。今年度は様々な意味において 節目の年に当たります。昨年創立 100 周年を迎えた奈良女子大学は、国立大学法人に移行して 7 年目(第 二期「中期目標・計画」初年)を迎えます。また、本校も創立 100 周年を迎えるとともに、中等教育学 校移行 11 年目、あらたな 10 年に向け再出発の年でもあります。 こうした画期の年に当たって、本校の歴史と伝統を再確認するとともに、新しい本校教育の創造に向 け、教職員一同、決意を新たにいたしております。 さて、4 月 28 日のPTA総会に先立ちまして、いくつか連絡させていただきます。 学校からのお知らせ 1 SSHに再指定、コアSSHにも指定 本校は、平成 17 年度より 5 年間スーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、生徒の大活躍もあ って多くの成果をあげてきました。またこの度、平成 22 年度から 5 年間、新たに SSH 指定を受ける ことになりました。 中高一貫 SSH の基本方針は今までと同様です。1~4 年では生徒全員を対象に、理数に偏りすぎな い総合的カリキュラムの基で、「自然科学リテラシー」の育成を目指す教育を行います。3~6 年では、大学教員や研究者等の支援も得て、先端的な分野を学ぶことで、理数に興味・関心の ある生徒の力をより伸ばそうと考えています。 さらに、今回は「リベラルアーツ」をキーワードに、将来の大学・社会人生活をも見据えた科学的 精神の育成とそれを支える幅広いカリキュラム開発を考えています。 また、厳選のなか「コアSSH」(国際連携分野:11 校応募中 3 校指定)にも指定されました。こ の 2 年間本校が SSH「重点枠」指定を受けて行ってきた国際交流実績をもとに、今年はアジア・オセ アニア地区との研究交流を推進する予定です。 2 ユネスコスクールとして 昨年は、ユネスコスクールとして生徒を主体とする「オーストラリア研修」の実施や、 「東アジア子 ども芸術祭」への参加協力等を行いました。ポスト「グローバルクラスルーム(GC)」の国際交流企 画は、着実に軌道に乗りつつあります。 今年はYES(Youth and Educators Seminar)for ESD(Education for Sustainable Development 「持続可能な開発のための教育」)の高校生フォーラムがフィリピンで開催され、本校からも代表を 派遣する予定です。 ESDの精神は、日常の教育でも重視しており、今年も総合学習や教科学習の中で、 「世界遺産」 「環 境」 「多文化共生」等をテーマに取り組みます。また、今年は平城遷都 1300 年祭の各種イベントも有 効に活用して実践を進める予定です。 1 3 高大連携特別選抜と進路状況 (1)奈良女子大学 高大連携が中等・高等教育をめぐるキーワードとなる中、奈良女子大学と本校は、平成 20 年度より 「男女共同参画社会をリードする女性人材の育成を目指す高大連携特別教育プログラム」を実施して きました。 さらに昨年度、特別教育プログラムの履修生に対する追跡調査を含む研究のため、同プログラムを 履修した附属中等教育学校生(女子)を対象とする「高大連携特別教育プログラムに基づく特別選抜」 を実施しました。 文学部・理学部・生活環境学部をめざす各 2 名計 6 名が選抜の対象となり、大学の授業にも参加し た上で単位修得等の条件を満たし、全員が奈良女子大学に進学しました。「特別選抜」は今年度以降 も継続されます。なお、 「特別教育プログラム」 「特別選抜」の詳細については、後期課程の段階で生 徒・保護者にお知らせしています。 (2)09 年度卒業生の進路状況 今春の進路結果については、4/19 付けで本校 Web サイトにアップしています。 詳細な資料(「フォルトナ(進路のしおり)」)は後日 3 年生以上に配布しますが、国公立大学合格 者が 65 名(現役 45 名、過年度生 20 名)に増えました。なかでも難関とされる大学や医学部への進 学者数も増加するなど、全体として成績を伸ばしています。いわゆる有名私学への進学者数も伸びて います。 1 月のセンター試験結果については、昨年度 6 年生の得点率が事実上(問題の難易度を考慮した場 合)2%程度ダウンしたので心配しましたが、総合的な結果は上昇しました。もちろん、個々人に即 してみた場合、運・不運も手伝って悲喜こもごもの結果になっています。 一方、指定校・協定校推薦入試による進学者数も 30 名を超えており、現役志向、推薦志向が強ま る傾向がみられます。大学入試制度が複雑になっていることから、ていねいな進路指導のいっそうの 必要性を感じています。 4 体育館改修、教室環境整備等実現(写真) 本校では、2002 年の中等教育学校移行後、大学の協力を得ながら教育環境整備に努めてきました。 ここ 5 年間に限っても、以下のような基盤整備が進みました。近年の国立大学附属学校としては奇跡 的なことです。 この背景には、教育環境整備費の増加、大学の理解、SSH 指定、経費節減の実践、100 周年事業に よる支援等があり、関係の皆様に感謝申し上げます。 2006 運動場南側防球大フェンス設置・敷地南面フェンス改修 2007 正門及び敷地北面・東面フェンス改修 2008 運動場芝生化、管理棟改修・エレベーター設置、パソコン教室拡充・機種更新 2009 樹木伐採・植樹、新体育館照明機器更新、教室環境整備(机・ロッカー) 2010 後期課程体育館改修、同附帯工事(校内道路整備等)、北門周辺整備、 憩の広場周辺整備、案内板設置、教室環境整備(机・ロッカー)・・・ 2 <新玄関から大体育館方面> <2階ホールからギャラリー> <改修された床、ライン引き中> 昨年度は、後期課程(大)体育館改修をはじめとする施設整備がさらに進みました。 大小体育館の耐震改修工事(約 1600 ㎡)に加えて屋根・外壁・床の改修が進みました。また、体 育研修棟(約 640 ㎡)が建設され、屋根・床の改善が進み、トイレ・更衣室が新設されて広く清潔に なるほか、研修室・トレーニングルーム・観覧スペース、屋外バルコニーが設けられました。 各種検査に合格すれば、体育館は 5 月中旬から使用できる見通しです。また、更衣室増加に伴って、 男子ロッカールームを整備しました。また、教室整備に力を入れ、ロッカーや木製収納棚、新規格机 の導入を上級学年より進めました。 生徒会や教育後援会評議員会から指摘のあった事項(生徒会室拡張、部室の雨漏り修繕、新館玄関 屋根設置、北館照明強化等)についても改修等を行いました。なお、新体育館玄関屋根の設置、ベン チ修理等は 5 月までに終了する予定です。 今年度は、体育館完成後に附帯工事(周辺道路整備等)が行なわれるほか、100 周年事業とタイア ップしながら、多目的ホールの機器更新、憩の広場周辺整備、新規格机の 1~4 年への導入、旧式ロ ッカーの更新等を進める予定です。 5 生協支援について 本校生協食堂の経営状態が芳しくありません。ただし、奈良女子大学生協全体の状態が良いため救 われているのが現状です。 総合教育棟(新館)が出来る前は、パン販売しかありませんでした。食堂は、当時の保護者・生徒 の切実な願いと運動が実って実現したものです。奈良女子大学生協に、光熱水費相当分の補助(100 万円上限:教育後援会)を条件に営業してもらっています。食事に加え、購買での販売、各種イベン トでの使用、生徒同士の団欒やゆとりの空間としても貴重な役割を果たしています。当初は経営状態 もよかったのですが、ここ 2 年間は食堂販売が低迷しています。理由はいろいろと考えられますが、 不況の影響に加え、繁忙時間帯の混雑が大きな要因となっています。学校としましては、次のような 対策を講じています。どうか、趣旨をご理解いただきますようよろしくお願いします。 ① 食券売機 2 台を設置(5 月)し、スタッフが調理・配膳に集中することで混雑緩和を図る。 ② 弁当持参者の食堂利用時における一品購入ルールを徹底させる。 ③ 弁当販売を予約制とし、3・4 限の休憩時間にも販売する。 ④ 学年PTA等、イベントでの利用を促進する。 ⑤ 飲料用自動販売機を新館玄関前に移設し、ペットボトルも販売する。なお、回収を徹底させる。 3 6 高校授業料無料化について いわゆる高校授業料の無料化(正式には「就学支援金制度の発足」)にともなって、本校も後期課 程の授業料は不徴収となりました。生徒自身が手続きをすることになっており全員完了しました。 7 百周年記念事業 (1)本番を前に 100 周年記念事業の企画(下表)は概ね順調に進んでいます。 「募金」にも多数ご協力いただき感謝 申し上げます。また、11/21 の記念式典・音楽会と 11/23 記念公演につきましては、保護者の皆様の 参加も含め協力いただきますよう、よろしくお願いします。 項目 備考 平成 22 年 11 月 21 日pm 奈良県文化会館にて 記念式典・音楽会 卒業生音楽家(山口・五十嵐・宮本氏)による演奏 ※生徒発表、器楽部演奏あり 同祝賀会 記念 イベント 学校整 備事業 劇団「カムカムミニキーナ」記 念公演 同日夕刻 奈良ホテル ※会費制にて実施 平成 22 年 11 月 23 日pm 大和郡山城ホールにて 松村武・八嶋智人(卒業生)氏による上演「水際パン屋」 ※記念イベントあり 記念碑制作 坂口紀代美(卒業生)氏による作品「~に至る」設置 絵画修復 破損のあった浜田葆光画伯の「鹿」の絵を修復 記念板設置 本校の歴史に関わる説明板(含・大学構内)設置 記念 DVD 関係者、寄付者全員に配布予定 記念誌(「百年史」) 2011 年度発行(予定)※4口以上寄付の方に進呈 プレ企画「運動場芝生化」 既に実現:大好評 前期体育館照明設備更新 既に実現:式典、舞台照明等に利用 多目的ホール機器更新 総合教育棟多目的ホール:照明・AV関係機器の更新 後期体育館設備:備品充実 教室整備:木製収納棚等 記念植樹、記念広場整備 電動式カーテン・トレーニング機器、各種備品更新等 南館・体育館間雨天対策 既に実現:教室用木製収納棚(12 教室分) 既に実現:桜、欅、柳、樫等の植樹 今後:「憩の広場」周辺整備、学園祭作業場整備等 (2)参加申し込み方法等 ①記念式典・音楽会、祝賀会(以上 11/21)、記念公演(11/23)の参加申し込みを、4 月 28 日PT A総会時より受け付けます。当日配布の用紙にご記入の上、申し込んでください。 ※締切りは 6 月末:希望者が多い場合は抽選等を行うことがあります。詳細は当日配布の用紙を ご覧ください。 ②祝賀会、記念公演につきましては、料金が必要です。料金の徴収は 7 月の保護者面談時を予定し ております。 ③当日は、100 周年記念事業「寄付金」の受付も行っております。 4