モルディブからの報告(4) [PDFファイル／5.98MB]

モルディブだより～第４号～
3 月末でモルディブに来てちょうど 1 年となります。
この 1 年本当にいろいろなことがありました。環境、食べ物、文化、宗教、国民性などの違いにぶ
つかりながら、「異文化理解」と一言では片づけられないくらい悩んだり、苦しむこともありまし
た。しかし、モルディブ人、特に子ども達の笑顔に励まされながら、また、ときには日本にいる友
人、家族、鍵盤ハーモニカのプロジェクトで携わっていただいた岡山県民のみなさまなどにサポー
トしていただき、ここまで活動を行うことができました。ありがとうございます。残りの任期は 1
年をきりましたが、引き続き頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
4 月上旬、体調が悪いと病院へ行くとデング熱と診断されました。
高熱、ひどい頭痛、全身の痛み、そして腕や足にひどい痒みを伴う発疹ができました。すぐに首都
マレへ行き、点滴などの措置で回復しましたが、デング熱の怖いところは肝臓にも影響が出ること
です。肝臓にかなりのダメージを受けたため、疲れやすい体質になり、しばらくは首都の JICA ホ
ステルで静養していました。現在は元気に活動に復帰しています！
部屋に置くタイプの虫よけ、体に塗るタイプの虫よけローション、そして直接撃退するタイプの殺
虫剤は必須です。二度と感染しないよう、気を付けます。
デング熱とは..
蚊によって媒介されるデングウイルスの感染症です。4 種類の型が存在し、デング熱が重症になる
とデング出血熱となり、重症化します。熱帯・亜熱帯地域にデングウイルス感染症がみられますが、
日本でも 2014 年にデングウイルスが検出された蚊が発見されました。日本の場合は、それらの蚊
が越冬する可能性はほぼ無いそうですが、暖かい国の場合は常に蚊がいるので気をつけなければな
りません。
モルディブの季節は雨季と乾季に分けられます。12 月頃から徐々降水量が減っていき、3 月はほと
んど雨が降りませんでした。そのため、日中は気温が 35℃以上になる日もたびたびあり、体感気温
はなんと 50℃近くまであがります。赤道直下の国なので紫外線ももちろん強いですが、その日差
しで海の透明度は雨季に比べさらにアップし、とても美しいです。一年で一番暑い時期がそろそろ
終わりを迎えようとし、最近ではバケツをひっくり返したようなスコールが日に一回は降ります。
雨が降ると少し涼しくなります。日に日に雨季の足音が大きくなっています。
３月上旬に校内の生徒を４チームに分けて、一週間にわたるフットボールの大会が開催されまし
た。学校の先生方はそれぞれのチームに所属し、自分のチームの練習、サポートを行います。試合
では先生方の白熱した応援もありました。そして今回は見事、私の担当のチームがジュニア・シニ
ア部門ともに優勝しました！
また、各チームの優秀選手を集めた学校選抜チームで環礁内学校対抗フットボール大会も開催さ
れ、私の配属先であるラーム環礁教育センターは準優勝しました！モルディブでも日本と同様、フ
ットボール（サッカー）はメジャーなスポーツです。授業中には見られない子ども達の一面を見る
ことができました。