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2016年 炎と技の芸術 ヴェネチアン・グラス展プレスリリース2

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2016年 炎と技の芸術 ヴェネチアン・グラス展プレスリリース2
報道関係各位
2016 年 3 月吉日
「炎と技の芸術 ヴェネチアン・グラス展」開催
会期:2016 年 4 月 29 日(祝 金)∼ 11 月 23 日(祝 水)
イタリアと日本が国交を樹立して150年を迎える今年、箱根ガラスの森美術館も開館20周年
を迎えます。本展では、イタリア・ヴェネチアで1000年を超える時の中で受け継がれてきた
技と炎によって制作されたヴェネチアン・グラスの名品約100点を展観します。
ガラス工芸史にも大きな功績を残し人々を魅了したエナメル彩、レース・グラス、熔着装飾、
色彩表現、モザイク・グラスの5つのヴェネチアン・グラスを代表する制作技法がなぜ生まれ、
奇跡の名品が誕生したのか、その背景をたどり、ヴェネチアン・グラスの魅力の原点に迫ります。
【タイトル】炎と技の芸術 ヴェネチアン・グラス展
【会
期】2016年4月29日(祝 金)∼11月23日(祝 水)
午前9時∼午後5時30分(入館は閉館の30分前まで・会期中無休)
【会 場】箱根ガラスの森美術館
【主 催】毎日新聞社、箱根ガラスの森美術館
【後 援】ヴェネチア市立美術館総局、イタリア大使館、イタリア文化会館、箱根町
【協
力】ムラーノ・ガラス美術館、一般財団法人 箱根町観光協会、小田急グループ
【入館料金】(税込) 一般1,500円 高大生1,100円 小中生600円
【出品点数】約100点
【展覧会概要】
ヴェネチアン・グラスは、10世紀頃イタリア北部の海上都市 ヴェネチアで生まれまし
た。ガラスを熔かす灼熱の炎とガラス職人の妙技により制作された繊細優美なガラス工芸
は、瞬く間にヨーロッパ中の王侯貴族たちを魅了していきます。
水晶のように透明な輝きを放つガラス、ゴブレットや壷に描かれた色鮮やかな絵付け、
薄く吹かれたコンポートに線刻された草花文様、乳白ガラスの細線が織りなす美しいレース
模様、花やドラゴンの細工の施された繊細なステムなど技巧の極致とも言える新たなガラス
技術を次々に創り出していきました。
イタリアと日本が1866年に国交を樹立してから今年は150年を迎え、各地で記念行事が
予定されています。本展では、イタリア・ヴェネチアの伝統技術として受け継がれている
ヴェネチアン・グラスの炎と技で作り出された珠玉の名品100点を展観します。ヴェネチ
アン・グラスの特徴であり、ガラス工芸史にも大きな功績を残したエナメル彩、レース・グラス、
熔着装飾、色彩表現、モザイク・グラスの5つのヴェネチアン・グラスの技が、なぜ誕生した
のか、その背景をたどりながら、ヴェネチアン・グラスの名品誕生のドラマと、世界の
人々を虜にしたその魅力の真髄に迫ります。
Ⅰ.ガラスのキャンバス ∼エナメル彩∼
ヴェネチア・グラスの黄金期といわれる1500年頃に作られた2つの作品「点彩花文蓋付ゴ
ブレット」と「人物行列文壷」は、同じエナメル彩の技法を使って装飾されています。その
模様を比べてみると前者は、点彩や鱗など幾何学模様が描かれ、後者はヴェネチア派の画家
が描いた人物が描かれていて、模様の様式が大きく異なっていることが分かります。同じ頃
に制作された2つの作品を比較しながら、それぞれに影響を与えた文化を探りながら、エナメ
ル彩の魅力に迫ります。
(↑ 部分 )
「点彩花文蓋付ゴブレット」1500 年頃
(↑ 部分 )
「人物行列文壷」1500 年頃
Ⅱ.ガラスを編む ∼レース・グラス∼
糸で編んだレース飾りにヒントを得て完成されたレース・グラス技法。ガラスで作られた
見事なレース模様は、まるで本物のレースをガラスの中に閉じ込めたような仕上がりです。
その模様をよく見てみると、様々な模様のガラス棒を組み合わせて使用していることが
分かります。レース職人が細い糸と針で繊細なレースを編んだように、ガラス職人たちも
透明なガラスと乳白色のガラスの組み合わせ方に工夫を施しました。「ガラスの貴婦人」と
も称されたレース・グラスの模様に注目していきます。
(↑模様の異なる 2 種類の
レース・ガラス棒を使用)
「レース・グラス・コンポート」17 世紀初
Ⅲ.ガラスを自由に操る芸術 ∼熔着装飾∼
ヴェネチアのガラス職人が使用するガラスは、ほかのガラスに比べ熔融すると飴細工の
ように柔らかい状態が長く保たれるため、薄く吹いたり手の込んだ細工を施したり自由
に成形することができました。その特性を最大限に活かし、「ステム」と呼ばれる脚部に
ドルフィンやドラゴン、花など熔着装飾が作り出されます。熔着装飾の華やかなゴブレット
やワイングラスの作品を紹介していきます。
「龍装飾水差」19 世紀
「花鳥装飾脚ゴブレット」1870 年頃
Ⅳ.豊かな色彩の美 ∼色ガラス∼
ヴェネチアン・グラスは、約 3 万色の色彩を表現できるといわれる程、色ガラスにも
研究を重ねてきました。現代では、当たり前になっている無色透明なガラスを世界で初
めて完成させたのもヴェネチアのガラス職人たちです。水晶への憧れから生まれたクリス
タッロ、色ガラスを数種類合わせて大理石を表現したマーブル・グラスや白磁のように美
しい乳白色のラッテモをはじめ、赤やオパールセント色など豊富な色彩に注目していきます。
「ドルフィン脚赤色コンポート」19 世紀
「マーブル・グラス・デカンター」16-17 世紀
Ⅴ.ガラスで作る小さな模様の世界 ∼ミルフィオリとモザイク・グラス∼
今ではヴェネチアのガラス工芸の特徴の一つとして広く愛されているミルフィオリ・グラス。
ヴェネチアで、古代ローマの技術を復元したことから 19 世紀よりその制作が始まりました。
古代の方法を研究し改良を重ね、ミルフィオリのような花模様だけでなく人物や動物などを
表現するまでにその技術を極めていきました。その完成度は高く、まるで写真や絵画と見間違
えてしまう程に精巧に作られています。ヴェネチアのガラス職人が驚くべき技で作り出すモザイク・
グラスの小さな世界を紹介していきます。
モザイク・グラス「ゴッホの自画像」
モザイク・グラス「猫」
お問い合わせは箱根ガラスの森美術館 TEL0460-86-3111
箱根ガラスの森美術館 TEL 0460-86-3111 FAX 0460-86-3116 広報担当 日吉・坂元・柳井
〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原 940-48 E-mail : [email protected] http://ciao3.com 
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