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高 裁 判 決

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高 裁 判 決
下関判決を生かす会
(日本軍性暴力被害者裁判支援連絡会)
2004/11
ニュース
「下関判決を生かす会」(生かす会)は、98年4月、山口地裁下関支部で出された「関釜裁判」下関判決
を生かして、
「慰安婦」問題の早期解決をはかるため、裁判支援グループを中心に作られた連絡会です。
12/15
中国人「慰安婦」裁判 第1次訴訟
高 裁 判 決
控訴人の劉面換さんが来日します!!
来る12月15日、3年半にわたる高裁での審理を終えた中国人「慰安婦」裁判
が東京高裁で判決を迎えようとしています。2001年5月に出された東京地裁判
決は、事実認定すらせずに請求を棄却し、李秀梅さん、劉面換さん、陳林桃さ
ん、周喜香さんら4名の原告らの、生きる希望をうち砕きました。
高裁でこそ被害に正面から向き合った判決を出させようと、昨年11月、画期
的な証拠調べを実現。石田米子さん(岡山大学名誉教授)は被害の歴史的背景
と被害者の生きてきた環境、訴え出ることがどんなに困難であったのかを証言
し、元日本軍兵士のKさんは被害地域の南側で参加した作戦行動での残虐行為
を自らの体験として語り、劉面換さん(控訴人本人)は日本軍の拉致監禁で自
分の人生が狂い、家族の生活が破壊されたことを証言しました。さらに本年6
月、李秀梅さんが我が子に暴力をふるってしまうという、戦後も続くPTSD
の被害について意見陳述をしたのです。
昨年4月に交代した根本真裁判長、今年4月に交代した片野悟好裁判官(新
潟中国人強制連行裁判を勝訴させた)、小宮山茂樹裁判官がこれらの証言を受
け止め、被害事実を認め、これが違法であることを認めた上で、日本政府に謝
罪と賠償を命ずる判決を出し、日本の司法に良心が存在することを世界に示し
てほしいと署名を届けています。
12月15日13時15分、東京高裁101号法廷の傍聴と、夜の判決報告集会(ラポ
ール日教済)にご支援、ご協力をお願いいたします。
(中国人「慰安婦」裁判を支援する会
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安達洋子)
山西省性暴力被害者裁判・控訴審最初で最後の証人尋問報告
素晴らしかった!
川口和子弁護士の法廷証言
山西省・明らかにする会 川見公子
11月2日午前11時、東京高裁825法廷の傍聴席は満席、緊迫した空気が張り詰
める。前回9月28日の弁論で突然決まった証人尋問である。山西省性暴力被害者裁
判は一審で「事実認定・異例の付言判決」を得ているものの、控訴審になってから
申請する証人が悉く採用されず、厳しい訴訟指揮が続いていた。弁護団の最後のウ
ルトラCで実現したのが、この日の川口弁護士の法廷証言だった。
川口弁護士は、緊張した面持ちながらゆっくりと言葉を
選びながら証言を進めた。96年10月よりすでに20回山西省
盂県を訪れ被害女性や村人からの聞き取りを行ってきた川
口弁護士だが、その経緯とそのときの被害女性の様子や状
況を、エピソードを交えながら具体的に証言を進めていっ
た。
①被害女性が住む山西省盂県はいまだ軍事未開放地域で、外
国人は中国人役人の同行がなければ地域に入ることもできな
川口弁護士
い。省都太原からでこぼこ道をバスで3時間、雨や雪が降れば
交通手段が途絶える奥地であること。高齢の被害女性が数日
をかけて日本まで証言に来るというのは、命を賭して来ているといって過言ではない。
②聞き取りをしたときの被害女性の様子について。日本兵の侵入場面を語り始めた張先
兎さんが前触れもなく突然倒れたこと、最初の輪姦場面をどうしても思い出せなかった
こと。男の清井弁護士が挨拶を始めた時、震えが止まらなくなった尹玉林さんが「被害
を話してまた日本兵にひどい目に合わないか」と真顔で聞いてきたこと。隊長の専用と
して拉致監禁された被害女性・南二僕さんの1967年の自殺は「敵に通じる分子」だとい
う村社会の批判に耐えきれず引き起こされた悲劇だったこと。比較的お元気で
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記憶のしっかりしている趙潤梅さんにも自殺未遂歴や徘徊などの精神的な後遺症
が近年まで残っていたこと。日本で何度も証言をしてきた万愛花さんだが、3度も自殺
未遂を起こしていたことを話したのはつい最近であること。すでに亡くなった楊喜何さ
んは「誰にも言えずにおなかに溜め込んできたことを吐き出したい」と、裁判に反対す
る娘と夜を徹しての口論の末原告に加わったこと。当時の村の様子について証言してく
れた楊時通老人は自分の妹の被害について絶対に認めようとしなかったこと。
③中国社会の農村の事情(医療事情や性暴力被害に対する見方)
などなど、10人の原告一人一人について、川口弁護士が印象に残っていること、
最近になって気づいたことを丁寧に証言した。そして「汚れた女」あるいは「通敵
分子」との誹りを受けてきた被害女性が、中国農村社会で生活しながら自らの被害
について語り始めることがどんなに大変なことであるか、原告の訴えを直接聞いて
いない裁判官に対して、ぜひ想像力を働かせてほしいと訴えた。
最後に川口さんは、自分がなぜ被害女性の裁判にこれほどのめりこんだのか、
「それはトラウマに苦しみそこから抜け出せない被害女性の姿に無意識に自分を
重ねたのかもしれない、また戦争になれば女性は誰も性暴力被害を受ける潜在的な
被害者であるがそれを許さないためである」と語り、「この裁判が権力を持つ一国
の政府と素手の被害女性との間の裁判であることを踏まえて被害事実の認定に留
まらない判決をお願いしたい」と結ばれて証言を終えた。
最初で最後の証拠調べにふさわしい証人尋問だっ
た。10人の原告の状況を具体的に述べただけでなく、
明らかにする会の思いや法的な主張につながる弁護
団の思いを盛り込み、川口弁護士個人としての課題も
乗り越えんとする素晴らしい証言だった。この日を以
って控訴審の証拠調べは終了した。現在、法廷証言が
生かされた最終準備書面が弁護団によって作成され
つつある。次回1月20日(木)は結審(弁論終結)で
ある。結審には亡・南二僕さんの養女の楊秀蓮さん、
故・楊喜何さんの遺志を承継した三女の李愛芳さんの
二人の控訴人が中下弁護団長とともに最終意見陳述
を行う。ぜひ傍聴に駆けつけてください。
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亡・南二僕さんの
養女 楊秀蓮さん
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◆日本軍性暴力被害者を当事者とする裁判
日程 ◆
(2004.11.20現在)
傍聴よろしくお願いします!!
海南島戦時性暴力被害事件訴訟
2004年12月8日(水)
東京地裁627号法廷
中国人元「慰安婦」裁判第一次訴訟
2004年12月15日(水) 13:15∼
判決報告集会
第7回口頭弁論
PM6:30∼9:00
中国人元「慰安婦」裁判第二次訴訟
判決
東京高裁101号法廷
会場;ラポール日教済
判決
判決日、法廷は未定
中国・山西省性暴力被害者裁判
2005年 1月20日(木) 11:00∼12:00
控訴人
結審報告集会
結審
東京高裁825号法廷
楊秀蓮さん(亡・南二僕さんの養女)
李愛芳さん(故・楊喜何さんの三女)最終意見陳述
PM6:30∼9:00
九段社会教育会館9階ホール(予定)
* 関釜裁判、宋神道裁判、フィリピン裁判、オランダ裁判は上告棄却、敗訴確定。
* 韓国遺族会裁判、台湾の裁判は最高裁で審理中です。
◇連 絡 先:Tel&Fax:0422−48−1662(山崎)
◇参加団体:戦後責任を問う・関釜裁判を支援する会/フィリピン人元「従軍
慰安婦」を支援する会/フィリピン人元「慰安婦」と共に・ルナ
ス/カトリック東京教区正義と平和委員会/フィリピン元「慰安
婦」支援ネット・三多摩/在日の慰安婦裁判を支える会/中国人
「慰安婦」裁判を支援する会/中国における日本軍の性暴力の実
態を明らかにし、賠償請求裁判を支援する会/台湾の元「慰安婦」
裁判を支援する会
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