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第1章 深夜営業施設等の状況
第1章 深夜営業施設等の状況 1 遊技施設等 (1)カラオケボックス 県内のカラオケボックスは、平成25年2月現在で47店あり、営業が深夜に及ぶことや密室性 が高いことから、青少年の飲酒、喫煙、不純異性交遊などが懸念される。 本県では、山形県青少年健全育成条例を一部改正(平成21年4月1日施行)し、カラオケボッ クスへの青少年の深夜(午後11時~午前4時)入場の制限を規定した他、県カラオケスタジオ 協会に対してボックス内の外部からの見通しの確保等について依頼した。 同協会内では、青少年の非行・犯罪被害防止のため、年齢確認の徹底、未成年者の喫煙・飲 酒等の防止強化の意思確認を行った他、自主規制措置として16歳未満は午後6時まで、18歳未 満は午後10時までの利用時間と定めている。 (2)インターネットカフェ 県内のインターネットカフェは、平成25年2月現在で11店あり、青少年のインターネット利 用による有害情報の閲覧や、薬物犯罪、わいせつ犯罪の場所として利用されるケース等が懸念 されている。 本県では、県青少年健全育成条例に基づき、カラオケボックスと同様に深夜入場の制限を規 定している他、 「県インターネットカフェ事業者等連絡会」を開催して経営者等と意思疎通を図 って青少年の非行防止を強化している。 (3)ゲームセンター ゲームセンターは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営適正化法) により、一定の要件に該当する店舗は風俗営業の許可が必要となる。また少年の入場に関して、 16 歳未満の者は午後 7 時以降、18 歳未満の者は午後 10 時以降、客としての入場が禁止され ている。 本県では、 「県アミューズメント施設営業者協会」と連携を強化し、夜間入場の制限の徹底を 図ると共に飲酒・喫煙の防止等についても強化している 2 深夜スーパー(コンビニエンスストア等) 深夜スーパーのうちコンビニエンスストアは、平成25年2月現在、県内に434店あり、青少年に よる酒、煙草の購入や有害図書の閲覧等の他、深夜等に店内や駐車場が、 「たまり場」となるこ とが懸念される。 本県では、県青少年健全育成条例において、コンビニエンスストア等深夜営業施設の従業員等 は、深夜に店舗内及び店舗敷地内にいる青少年に対して帰宅を促す努力義務を規定した。 警察本部においては、各コンビニエンスストア本部等で構成した「山形県コンビニエンススト ア等防犯対策協議会」を設置し、強盗、万引き等の犯罪被害防止対策の向上を図る他、年齢確認 の徹底等による青少年への酒類、煙草の販売禁止の強化にも取組んでいる。 また、近年売り上げが上昇しているノンアルコール飲料については未成年者の飲酒を誘発する 虞があるとし、県小売酒販組合連合会において酒類と同等の扱いとすると規定したことを受け、 県内コンビニエンスストアにおいても酒類として扱い、年齢確認の励行に努めて未成年者への販 売は行わないことを決定している。 -42- 3 図書およびビデオ取扱店 県内の図書類取扱店として把握されている店舗数は、平成25年2月現在、書店138店、コンビ ニエンスストア434店、ビデオショップ35店、インターネットカフェ11店、複合店2店、図書類 自動販売機28箇所(計86台)合計648店であり、青少年の有害図書類の閲覧、購入等が懸念され る。本県では、青少年健全育成条例において、著しく性的感情を刺激したり、粗暴性・残虐性 を助長する図書類の他、犯罪・自殺を誘発する図書類について有害図書類として指定し、青少 年への閲覧、販売等を禁止している。 また、大量に出回る残忍なゲームソフトやわいせつ性の高いアダルト映像等に対応するため、 青少年健全育成条例に基づく「図書類の内容を審査する団体の指定」のシステムを導入し、各 ジャンルの自主規制団体が『成人指定』又は『18歳以上対象』等と判断したものについては、 県内においては自動的に有害図書類に指定されることとした。 現在、審査団体として指定されているのは下記の3団体である。 ○「コンピューターエンターテイメントレーティング機構(略称:CERO) 」 家庭用ゲームソフトを審査する団体 ○「映像倫理機構(略称:映像倫) 」 アダルトDVD等を審査する団体 ○「コンピューターソフトウェア倫理機構(略称:ソフ倫) 」 パソコン用ゲームソフトを審査する団体 4 インターネット上の有害情報 (1)現状 近年、携帯電話は急速に普及し、全国的に青少年の携帯電話利用によるネットトラブルや犯 罪被害等が問題になっている。 平成 23 年 2 月~5 月までの間、宮城県を除く全国の都道府県警察が管内の小中高生の携帯 電話の所持率等について、18 歳未満の子どもを持つ保護者を対象に調査した結果、県内では小 学生 4.2%(全国平均 16.8%)、中学生 15%(全国平均 34.9%)、高校生 97.1%(全国平均 95.5%) であり、小中学生は全国平均を大きく下回ったが、高校生はやや上回った。 -43- (2)フィルタリング対策 平成 21 年 4 月 1 日付で、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整 備等に関する法律(略称「青少年インターネット環境整備法」)が施行され、青少年が使用す る携帯電話を販売する際は、各電話販売業者は必ずフィルタリングサービスの提供を行うこと が義務付けられた。 しかし、同法では、保護者がフィルタリングサービスを利用しない旨の申出ができることを 規定していることから、青少年が使用する携帯電話に必ずしもフィルタリングサービスが提供 されておらず、平成 23 年 5 月実施の県警の調査では県内高校生は約 60%しかフィルタリング を利用していないことが明らかになった。 そのため県では、警察、教育委員会、各機関の青少年対策担当者等と連携し、電話会社への 働きかけを強化するなどの各種施策を推進し、特に中高生のフィルタリング普及の促進を図っ ている。平成 24 年 11 月 27 日に開催した「青少年のための環境づくり懇談会」では、携帯電 話 3 社の担当者に対してフィルタリング利用の徹底を呼びかけた。 また、最近普及しているスマートフォンについては通常の携帯電話用のフィルタリングの他 にも無線LAN用のフィルタリングを施す必要があり、それついても徹底を依頼した。 ※フィルタリングとは、インターネット上の有害情報の閲覧を制限するソフトウェアやサービ スのこと。 (3)出会い系サイト・コミュニティサイト等に起因した事件検挙数と被害児童数 H20 ュ ニ テ ィ H22 H23 増 減 H24 14 3 1 1 0 -1 9 3 4 1 0 -1 8(7) 1(1) 1(0) 0(0) 0(1) 0(0) 検挙件数 11 8 24 5 17 12 検挙人員 8 6 10 5 15 10 11(11) 6(6) 12(12) 2(2) 13(12) 11(10) 出 検挙件数 会 検挙人員 い 系 被害者数(内児童数) コ ミ H21 被害者数(内児童数) ※ 平成24年中は出会い系サイトに起因する事件の発生はなし。 コミュニティサイトに起因する事件被害者は11名で、うち青少年は10名であった。 【主な事件概要】 ○児童買春~被疑者(男・30 歳代)は、コミュニティサイトで知り合った女子が 18 歳に満た ないと知りながら、現金 3 万円を供与する約束をしてみだらな行為をした。 ○児童ポルノ法~被疑者(男・20 歳代)は、コミュニティサイトを通じて知り合った女子児童 の裸体を撮影し、その画像を同女の携帯電話機に送信し、児童ポルノを提供した。 ○県青少年健全育成条例~被疑者(男・30 歳代)は、オンラインゲームで知り合った女子が 18 歳に満たないと知りながら、ホテルにおいてみだらな行為をした。 -44- 5 深夜遊技施設及び図書類取扱い店等立入り調査状況 (1)深夜遊技施設 平成21年4月施行の山形県青少年健全育成条例に基づき、カラオケボックス・インターネッ トカフェ・ゲームセンター(ゲームコーナー)等の深夜遊技施設に対しては、本庁及び各総合支 庁担当職員が定期的に立入り調査を実施し、青少年の深夜立入り規制の状況及び同規制に関わ る表示が適切に掲示されているか等を確認し、不備な点のある店舗に対してはその都度指導し 改善を図っている。 (2)図書類取扱い店 書店・コンビニエンスストア・ゲームソフト販売店等の図書類取扱い店に対しては、本庁及 び各総合支庁担当職員が定期的に立入り調査を実施し、有害図書類等を区分陳列する成人コー ナーの設置状況等を確認している。 また、成人向け雑誌以外の図書類の中でも、青少年に有害と認められる図書類については、 山形県青少年健全育成審議会に諮問し、有害図書類と指定したうえで、青少年の目に触れさせ ないよう、個別に区分陳列を図っている。 平成 24 年中の立入り調査実施状況 種 別 カラオケボックス インターネットカフェ ゲームセンター(コーナー) コンビニエンスストア 書店 レンタルビデオ・DVD 店 その他(複合店等) 図書類自動販売機 ゲームソフト販売店 計 対象箇所数 47 11 39 434 138 35 2 28 18 752 立入調査回数 30 7 32 475 137 31 8 38 21 779 -45- 指導回数 1 0 10 116 28 1 1 7 10 174