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第 12 回価格調査評価監視委員会が開催されました
第 12 回価格調査評価監視委員会が開催されました このほど第 12 回価格調査評価監視委員会が開催されましたので議事概要(要 旨)をご報告いたします。本委員会は年 4 回(四半期に 1 回)開催され、経済 調査会の調査実施基準、実施状況、調査結果等の妥当性、透明性について外部 有識者が評価、監視するものです。 ●議事概要 開催日時 平成 18 年 7 月 28 日(14 時 30 分∼16 時 45 分) 開催場所 法曹会館 出席委員 伊吹英子、川村敏夫、木下 昌、小林康昭、丸山淳一(委員長)、 吉越 洋 (五十音順) 配布資料 審議資料 1 審議資料 2 、3 (公表) 参考資料 2 、3 ●要旨 議 題・質 問 説 明・答 弁 1.前回(第 11 回)委員会議 〇事前に配布された議事録 (案)について確 事録 (案)の承認(審議資料 認、承認された。 1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2.事例審議 (1)自主調査から「積算資料」 ○異形棒鋼については、6 月下旬に委員による 8 月号より異形棒鋼(東 同行調査(面接調査の現場に委員が同行し調 京地区)の審議(審議資 査の実態を検証する)が実施された。 料2、参考資料2) (委員より所感)関連新聞記事及び建設会社 への電話、メール取材で「異形棒鋼は原油の コストアップ、つくば新線開通に伴う沿線開 発等が、建設会社なり資材供給業者に対する 価格上昇圧力となっており、ここ 3 カ月ぐら いは強含み」という予備知識を得た。これら を基礎に、商社への調査に同行し、予備知識 の内容も話のなかで改めて裏付けがとれた。 トン 1000 円ぐらいの値上がりが、方向とし ては大体一致した見方であると確認した。 1 ○需要は基準となる SD295A か ○実際の使用量は高強度の SD345 が増えている ら SD345 の方へ移ってきてい ようだが、価格体系についてはベースサイズ るようだが、価格のベースは を変更して価格交渉をしていない。今までの やはり SD295A を使うのか。 慣行通り SD295A をベースとしている。 ○耐震構造偽装問題の影響に ○安全性を見て鉄筋量を多くする傾向にある、 より、必要量以上に鉄筋を使 と聞いている。 用する傾向にあるのか。 (他の委員より)構造計算に使う主鉄筋量は 決まっているが、それに加え配力鉄筋があ り、主鉄筋の 25%とか 30%となっている。 従来はその鉄筋を上手く省いてきていると ころがあった。それを見直そうという動きが あり、同じ構造物、同じ断面でも鉄筋が増え る傾向にある。また、詰めて配筋すると鉄筋 と鉄筋の間隔が狭くなって、コンクリートが 打設しにくくなる。そのため高品質、高強度 鉄筋へシフトしている可能性もある。 ○商社と工事・加工業者間の② ○商社において規格間格差、取引数量格差等を 価格、特約店と工事・加工業 毎月確認する。これらについて変更がないと 者間の③価格、それと小口価 いうことであれば従来通りの格差で掲載す 格があり、これらをどう調査 る。③価格及び小口価格についても商社情報 しているのか。 をもって確認し得るという判断をしている。 ○規格間格差でもって価格を ○価格未掲載の規格は、流通が少なく取引事例 掲載するのは、ある程度合理 が確認できないものだが、調査としては各地 的な判断と思うが、地区によ 区において変化がないかどうかを確認して って抜け規格(価格表示が いる。ただ、規格によっては現在の掲載地区 「・・・」)が異なるというのが でも流通量が少なくなってきているとの情 気になる。これらはどう調査 報もあり、通常の商社調査に加え、メーカー しているのか。 に対しても規格別出荷状況を集中的に調査 しているところである。 ○流通しているのは全部電炉 ○99%以上が電炉品、高炉は一工場のみ生産し 品か。以前のようにどこか一 ているが、それもほとんどゼロに近い。また、 社が価格破壊するような状 今のところ特異な販売戦略を取っていると 況にはないのか。 ころはみられない。 ○ここ数ヶ月の見通しだが、さ ○60 円/kg をベースにした攻防だが、一旦 60 らに上昇していくと見てい 円に乗ると、そのまま上昇するという見方も るのか。 ある。スクラップ、原油価格がひとつのポイ 2 ントだろう。 ○異形棒鋼と同様にセメントについても、7 月 上旬に委員による同行調査が実施された。 (委員より所感)メーカー調査に同行した。 一時間ほどの調査のなかで、9 割以上は価格 周辺の情報をやりとりしている。そういった 話の中で上手く価格情報を聞き出している。 相手も聞かれたことは多分正直にお答えい ただいたという印象である。メーカーは特約 店や販売店に対して、多少ばらつきのある価 格で売っているようだが、メーカーにおける こういったバックチェックは大事なことだ と思う。特約店や販売店の最先端で調べた結 果が正しいかどうかというのは、メーカーに 当たることでかなりはっきりするようだ。 (2)受託調査から広島防衛施 ○(説明)資料に基づき基礎用砂の概要説明と、 設局発注の「岩国飛行場 調査総括表、調査情報票にしたがって、調査 滑走路移設土木建設資 対象事業所、取引条件、調査方法、集計分析、 材調査」から基礎用砂 調査結果等を説明。 (岩国地区)の審議(審 議資料3、参考資料3) ○調査方法として面接と通信 ○基本的には面接、通信の両方を実施している の両方行っているが、通信だ が、全般に調査協力はかんばしくない。特に けもあるのか。 面接が可能な調査先は、長い時間をかけて確 保してきた調査先であり大事にしている。 ○「積算資料」には骨材として ○工事用の海砂であり、供給地区が限定され、 の砂の掲載があるが、この類 一般に流通しているものとは若干異なる。 の砂は公表していないのか。 「積算資料」には掲載していない。 ○調査対象の事業所は専業か、 ○採取業者は専業である。販売業者は工事業を それとも営業の一部として 兼業し、サブコンとして工事を行う場合があ 砂を取り扱っているのか。 る。材料持ちで工事を行うケースと、マリコ ンへ販売するケースがある。 ○防衛施設局の受託調査が選 ○落札率が低下し、安く請負った場合、協力業 定された理由としては、最近 者なり資材業者へしわ寄せは行くが、材料費 いろいろな問題があったか のみが影響を受けるものではなく、仮設の工 3 らだと思うが、落札率が以前 夫や労務費、管理費の圧縮などで対応してい に比べ 20%くらい低下して ると思う。結果として材料の値引きが常態化 いる。資材価格に直接関係が してくれば市場での取引のなかで、調査に反 あるとは思えないが、落札率 映してくる。直接的に資材のみに影響すると の低下が価格調査へ影響す いう議論にはなりえないと思う。 るのではないか。 ○(他の委員より)建設業者の工事価格構成は 大体6割が直接工事費、材料費は 15%ぐら い。直接工事費の材料、労務、機械の中で、 材料費は公表資料として透明度が高い。低落 札の場合、どこを見直すかというと一般管理 費、支店経費、現場管理費といったところを 圧縮したりする。建設業者内部の工事費チェ ックにおいても、影響はゼロといえないが、 材料費は常識的に決まっているから、あまり 相当分を引き下げる余地は少ない。 ○船の運搬費を試算している ○持ち込み価格の検証のため、運搬費部分の船 が、毎年違ってくるのではな 運賃もヒアリングをして積み上げ試算して いか。年によって随分違うの いるが、これらの相場もここ数年下がってき では。 ているようだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3.その他 ○PC 鋼線の価格掲載について ○次回委員会の確認 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ○(報告)価格調査機関としては、価格掲載が 使命だが、PC 鋼線に関しては新聞等において バックリベートの問題が表面化し、売買の不 確定な要素が出てきたため、確認できるまで 積算資料 8 月号の価格掲載を「・・・」表示と した。9 月号に価格を掲載すべく急ぎ調査を している。 ○10 月 27 日ごろを予定 (文責 4 価格調査評価監視委員会事務局)