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研究開発・周辺事業における環境配慮

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研究開発・周辺事業における環境配慮
研究開発・周辺事業における環境配慮
研究・開発部門の環境配慮の取り組みと、舗装・土木工事・合材製造以外の分野の取り組みをご紹介します。
環境に配慮した工法を開発―技術開発部
また、針葉樹皮を活用した歩道用常温舗装「パーフェク
技術開発部は、環境を保全し快適空間を創造するた
トシーダー」
は、建設技術評価制度に基づく1997年度評
め、工法、機械、設備を中心とする研究開発や改良、改
価課題の評価書を建設大臣(現国土交通大臣)
より交
善を進めています。
付されました。
ロードリサイクラで破損した舗装をリサイクル
ロードリサイクラは、破損した舗装を路上で新たな路盤
材に再生する機械です。従来機に比べて破砕・混合力
(左)
溶融スラグ
(右)
石炭灰(固化体)
を格段に向上させたため、これまでは再生利用が難しか
った、路盤が固結(一軸圧縮強さ10MPa以上)
した舗装
もリサイクルできるようになりました。
土壌汚染を調査・浄化―環境事業室
環境事業室は、土壌・地下水汚染の調査分析と汚染
浄化、修復工事を行っています。
土壌・地下水の調査から浄化までをトータルサポート
浄化事業の対象となるのは、油、VOC(揮発性有機
化合物)
、重金属などです。環境事業室では全国約500
ヵ所の営業拠点を生かし、調査・分析から工事・モニタ
ロードリサイクラ
リングまで総合的にサポートしています。2004年5月には
千葉県袖ヶ浦市に、油の混ざった土壌を浄化するため
環境に配慮した材料・製品を研究
―技術研究所
技術研究所は、資源循環型社会の構築に寄与する
の土壌浄化センターを開設しました。
土壌調査の専門会社を設立
石油会社が起こす可能性のある土壌汚染は、油漏れ
材料や製品の研究開発を行っています。
による、ベンゼンを含む油汚染です。新日石グループは、
廃棄物を舗装材や路盤材にリサイクル
社内要領「土壌・地下水にかかわる調査・浄化要領」
に
他の産業で発生した廃棄物の利用に関する研究で
基づき土壌汚染対策を行っています。新日本石油との
は、溶融スラグや焼却灰などを舗装材などにリサイクルす
共同出資により設立した土壌調査の専門会社、グリーン
ることに成功しました。溶融スラグは2001年度資源循環
サーチが調査・分析などを担当しています。
技術・システム表彰で経済産業省産業技術環境局長賞
を、2002年度は3R推進協議会会長賞を受賞しました。
リサイクルに成功した主な廃棄物とその用途
土壌浄化センター
(千葉県 袖ヶ浦プラント)
13
石油技術を応用し新技術を開発
―エネルギー事業部
エネルギー事業部は、石油関連設備の設計・施工、サ
ービスステーションや土木構造物などの建設、石油関連
率を実現しています。
この根岸IGCCプロジェクトに参画した4社は、2004年7
月にエンジニアリング振興協会よりエンジニアリング功労賞
を受賞しました。
技術を応用した新技術の開発・商品化を行っています。
コージェネレーション設備
当社が提供するコージェネレーション設備は、石油を燃
安心で快適に過ごせる空間を提供
―開発部
料として発電すると共に、発電設備の廃熱を回収し、温
開発部は、全国で宅地建物やマンションの分譲・賃貸
水や蒸気として供給することにより総合効率を向上する
事業の開発、不動産事業を展開し、安心して快適に過
設備です。新日本石油TES事業部と一体となり、あらゆ
ごせる空間を提供しています。
る規模のコージェネレーション設備を施工しています。
2003年度は23基を設置し、総発電容量は22,000kW
「つくば 豊里の杜」における取り組み
「つくば 豊里の杜」
では開発当初より、周辺地域の環
境や風景と調和した快適な居住環境の形成を街づくり
にのぼります。
の基本姿勢としています。周辺環境と調和した街づくり
により、地域の環境や風景が大きな魅力となり、住宅地
全体の共有の財産とする意識を高め、環境調和型住宅
*1
地の形成につながると考えています。また、
「ビオトープ」
コージェネレーション設備を導入した
岩手ホテル&リゾート
(安比グランドホテル)
アスファルトガス化複合発電設備(IGCC)
アスファルトを燃料としたガス化複合発電設備として
は日本初となる発電設備を、新日本石油精製・根岸
のある多目的広場を中心とした街区は
「環境共生住宅
*2
団地」
に認定されています。
*1 ビオトープ
「野生生物の生息空間」
という意味のドイツ語(合成語)
。つくば豊里の杜で
は、池と緑のせせらぎ公園内に湧水地を利用したビオトープを作りました。
*2 環境共生住宅団地
製油所に建設しました。
財団法人建築環境・省エネルギー機構が、環境の保全、周辺環境との親
アスファルトをそのまま燃焼させるのではなく、ガス化
し、数段階の工程で不純物の除去、洗浄を行った後
和性や居住環境の健康・快適性を基本要件とし、より高度で総合的な街づ
くりを行う住宅団地を
「環境共生住宅団地」
として認定するものです。
に発電用燃料とすることで、
環 境 負 荷の低 減に寄 与し
ています。また、得られたガ
スは、ガスタービンへ送られ、
発電機を駆動するとともに、
その廃熱を回収して発生さ
せた蒸気でスチームタービ
ンを駆動するという最新の
コンバインドサイクル発電を
採用することで、高い発電効
アスファルトガス化発電設備(根岸製油所)
「つくば 豊里の杜」
内のビオトープ
NIPPO Environmental Report 2004
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環境マネジメントの推進
環境負荷の低減目標を掲げ、社会に貢献できる企業を目指し、継続的に環境保全活動を行っています。
環境経営の推進体制
ISO14001に基づく環境マネジメント
環境に関する基本理念を定めた「環境保全活動指
環境保全活動を効果的に行うため、ISO14001の認
針」
に基づき
「年度環境保全活動方針」
を取締役会で決
証取得に取り組んでいます。2004年度は建築部門、エネ
定します。各部門・各事業所では、これを受けて年間の
ルギー事業部、エネルギー営業部、関西営業部を除く
「業務運営計画」
や
「環境保全計画」
を策定し、環境保
本社部門として認証取得を目指します。認証取得に満
全活動を推進しています。出張所、合材工場、工事事
足することなく、関係者全員が環境保全の重要性を認
務所では、地域の特性に応じた活動を推進するとともに
識し、ISOという手段を使って効果
協力会社の指導も行います。また、社長などの諮問機関
的に計画や目標を実現していきま
として、環境管理委員会を設置しています。環境管理委
す。また建築部門では、品質と環
員会は公害などの未然防止、関係法令の遵守、環境保
境のマネジメントシステムの統合に
全の提案などを審議、答申します。環境関係業務は、本
取り組んでおり、2005年度に複合
社・環境安全部環境グループ、支店・環境安全グループや
審査を受審するための準備を進め
環境安全担当者が所管しています。
ています。
関東第一支店のISO14001登録証
(登録日:2001年3月1日)
ISO14001認証取得状況
ISO14001外部審査の結果
2003年度に、ISO14001の認証を取得している部門や
支店が、
(財)
建材試験センターによる外部審査を受審し
ました。共通して指摘を受けたのは、環境側面の特定方
法や評価手順に不備があること、緊急事態の特定は行
われているが対応手順が不十分であること、緊急事態
用の資材管理方法に検討を要することなどで、これらの
指摘に対して手順の見直しと関係する従業員への周知
を速やかに行いました。
外部審査での指摘件数
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環境法令関係勉強会
コンプライアンス経営体制
企業行動規範を制定して、従業員に企業人として社
社員への環境教育・訓練
本社の各部が主催する集合教育や各支店の勉強会
会人として責任ある行動をとるように求めるとともに、企業
で、建設業法の施工体制台帳の整備、廃棄物処理法、
行動倫理委員会、法令遵守を推進する委員会を設置
建設リサイクル法などを中心に環境教育を実施していま
して、企業行動が社会通念と乖離しないように、事業活
す。知識の修得や啓蒙を図り、廃棄物の適正処理を徹
動が適正に行われることについて、教育や啓蒙、違法点
底することが目的です。
検パトロールを行っています。
工事現場・合材工場については、当社で定めた
「環境
また、
「企業行動5つの誓い」
ポスターの掲示と全従事
点検表」
に基づき、本社、支店、営業所の管理職や環
者にカードを配布して、朝礼時に唱和するなどコンプライ
境安全担当者が点検パトロールを行い、随時教育、指
アンスの意識向上に努めています。
導を行っています。
2003年の実績と2004年の目標
2003年度に取り組んだ環境活動の実績と2004年度の目標は下表の通りです。研究開発、社会貢献に関する2004年度目標は
設定しておりません。今後は、これらについても目標の設定を検討していきます。
NIPPO Environmental Report 2004
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