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No.1 - 埼玉りそな産業経済振興財団

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No.1 - 埼玉りそな産業経済振興財団
平均年齢
市町村名
(平成25年1月1日現在)
平均年齢
(歳) 順位
男
(歳) 女
(歳)
市町村名
平均年齢
(歳) 順位
男
(歳) 女
(歳)
市町村名
平均年齢
(歳) 順位
男
(歳) 女
(歳)
9
42.1
44.2
朝 霞 市
41.4
4
40.6
42.2
越 生 町
47.9
56
46.5
49.3
川 越 市
44.2
19
43.1
45.2
志 木 市
43.5
12
42.6
44.4
滑 川 町
42.3
6
41.2
43.4
熊 谷 市
45.4
34
44.0
46.7
和 光 市
40.3
2
39.6
41.1
嵐 山 町
47.1
51
45.9
48.3
川 口 市
43.1
8
42.2
44.0
新 座 市
43.7
16
42.8
44.6
小 川 町
48.9
57
47.4
50.3
行 田 市
46.1
43
44.7
47.5
桶 川 市
45.3
32
44.3
46.3
川 島 町
46.8
48
45.6
48.0
秩 父 市
47.6
55
45.9
49.2
久 喜 市
45.4
37
44.5
46.4
吉 見 町
46.7
47
45.5
47.8
所 沢 市
44.3
22
43.4
45.3
北 本 市
45.7
39
44.9
46.5
鳩 山 町
50.5
62
49.4
51.6
飯 能 市
46.4
45
45.2
47.6
八 潮 市
42.7
7
42.1
43.3
ときがわ町
49.6
61
48.0
51.1
加 須 市
45.3
33
44.2
46.5
富士見市
43.6
14
42.8
44.4
横 瀬 町
47.2
53
45.7
48.7
本 庄 市
45.2
31
43.9
46.6
三 郷 市
44.2
20
43.5
44.8
皆 野 町
49.3
58
47.5
50.9
東松山市
45.1
29
44.1
46.1
蓮 田 市
46.2
44
45.1
47.2
長
町
49.6
60
47.6
51.4
春日部市
45.4
35
44.4
46.4
坂 戸 市
44.5
25
43.6
45.5
小鹿野町
49.4
59
47.3
51.4
狭 山 市
45.7
40
44.6
46.9
幸 手 市
46.8
49
45.8
47.8
東秩父村
51.5
63
50.4
52.5
羽 生 市
45.8
42
44.4
47.2
鶴ヶ島 市
43.6
15
42.9
44.2
美 里 町
46.9
50
45.1
48.7
鴻 巣 市
45.1
30
44.1
46.0
日 高 市
45.4
36
44.5
46.4
神 川 町
45.5
38
44.2
46.8
深 谷 市
44.9
28
43.6
46.1
吉 川 市
41.9
5
41.2
42.7
上 里 町
43.4
11
42.1
44.6
上 尾 市
44.2
21
43.3
45.2
ふじみ野市
43.9
18
42.9
45.0
寄 居 町
47.1
52
45.9
48.4
草 加 市
43.3
10
42.5
44.2
白 岡 市
44.7
27
43.7
45.7
宮 代 町
47.2
54
46.1
48.4
越 谷 市
43.5
13
42.6
44.3
市
計
44.0
̶
43.0
45.0
杉 戸 町
45.7
41
44.7
46.8
蕨
市
44.5
24
43.1
45.9
伊 奈 町
41.1
3
40.2
42.0
松 伏 町
43.9
17
42.9
44.9
戸 田 市
39.6
1
39.1
40.1
三 芳 町
44.4
23
43.4
45.3
町 村 計
46.0
̶
44.8
47.3
入 間 市
44.6
26
43.6
45.6
毛呂山町
46.6
46
45.7
47.5
市町村計
44.1
̶
43.1
45.2
資料:埼玉県
「町
(丁)
字別人口調査」
埼玉りそな経済情報 8月号 No.116
2013年8月1日発行
発
行
企画・編集
株式会社 埼玉りそな銀行
公益財団法人 埼玉りそな産業経済振興財団
〒330-0063 さいたま市浦和区高砂2−9−15
Tel:048-824-1475 FAX:048-824-7821
ホームページアドレス http://www.sarfic.or.jp/
この冊子は FSC® 認証用紙および環境調和型の植物性インキを使用しています。
発行・株式会社埼玉りそな銀行 ●平成25年8月1日発行(毎月1回1日発行・通巻116号)
43.1
8月号
さいたま市
埼玉りそな経済情報
市町村経済データ
埼玉りそな
経済情報
8月号
August 2013 No.116
山中融 氏
1
彩論 埼玉県産業労働部長
2
ズームアップ
5
地域研究レポート
9
調査①
埼玉県における交通事故の動向
13
調査②
統計からみる埼玉県の賃金、雇用の動向(Ⅱ)
15
アンケート調査
17
県内経済の動き
19
月次経済指標
21
タウンスケープ
大森機械工業株式会社
シリーズ
人口減少
(少子・高齢化)
の埼玉県を考える
埼玉県の現在の人口構成と将来の姿
交通事故死者数は逓減傾向、高齢者・自転車乗用中の事故割合が増加
2013年度の埼玉県の賃上げ状況について
ときがわ町
人と自然の優しさにふれるまち ときがわ
裏表紙
市町村経済データ
堂平天文台
(ときがわ町)
企画
編集
公益財団法人
埼玉りそな産業経済振興財団
ズ ー ム アップ
ZOOM UP
大森機械工業株式会社
時代をリードする画期的な包装機を次々に開発。
新たな開発拠点から、包装のさらなる可能性を追求する
埼玉版ウーマノミクスプロジェクト
大森機械工業は半世紀以上にわたって包装機を開発してきた専業メーカーである。単に商品を包むだけではなく、
充填や成型、さらには保存性を高めるなどさまざまなニーズに対応するトータルパッケージを追求し、
「包装機を方向
づけるのは大森」
といわれてきた。昨年12月には開発および情報発信の拠点
(さくら工房)
を新たに開設。さらなる飛躍
埼玉県産業労働部長
を目指している。
山中 融氏
●代
代表取締役社長 大森利夫
女性がいきいきと輝く社会をつくるために県で
意識や体制そのものに問題があります。まず、女
は「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」を進めてい
性も男性も企業も意識改革し、多様な働き方推進
● 設 立
昭和32年12月
●資
2億3,800万円
ます。
への気運を醸成していくことが必要です。
このプロジェクトはまず日本の人口動態の変化
県では、企業に女性が働きやすい職場環境づく
に着目しました。1995年の8,700万人をピークに
りを進めていただくために「多様な働き方実践企
働き手である生産年齢人口は600万人減少して
業認定制度」をスタートさせました。2,000社を目
います。このことが所得や需要の停滞を招き生産
標にしており、すでに500社を超える企業が認定
性が落ち込んだ要因ともいわれ、国内総生産は
されています。
500兆円前後で伸び悩んだままです。
女性の活躍を支援するための取組も進めてい
また、生産年齢人口が減少する一方で、高齢者
ます。女性にターゲットを絞った融資の制度や女
が増加していきます。それは働き手として税や社
性経営者との異業種交流会などをはじめ、
この6
会保険料を納めていた人が減り、年金、介護など
月には女性の創業を応援する女性起業支援ルー
社会保障を受ける人が増えているということでも
ム「COCOオフィス」を北与野駅前にオープンし
あります。国の借金は1,000兆円に達する勢いで
ました。
増え続けています。
また、来る9月14・15日には、
さいたまスーパー
サ
イ
タ
マ
ス マ イル
ウ
ー
マ
ン
本 金
昭和23年3月
● 従業員数
500名
● 事業内容
自動包装機製造および販売
●所
在 地
〒343-0822 埼玉県越谷市西方2761
●U
R L
TEL 048-988-2111 FAX 048-961-1333
代表取締役社長 大森
利夫氏
http://www.omori.co.jp
食品をはじめ、医薬品、化粧品、生活雑貨など、流通
の金型製作がメインの仕事で、それまで同じ方向に
し保管されるあらゆる商品に不可欠なのが包装。商品
進むだけだった鉄道玩具をギアによって方向転回で
の大きさや形はもとより、
その内容、販売方法や保存方
きるようにするなど、画期的なアイデアと確かな技術
法等により、求められる機能はさまざまに異なってくる。
力が早くから注目された。
「当社の歴史は、お客さまから、
こんなことができな
転機となったのは魚肉ソーセージである。それまで
いかと頼まれ、
それを技術力で実現してきた、その繰り
魚肉ソーセージを包むケーシングの材料は塩酸ゴム
返しなのです」
(大森利夫社長)
で、袋状にしたものにすり身を詰め、口を糸で縛ってい
大森機械工業株式会社は包装機のパイオニアとし
た。そこに、酸素を通さず保存性を高められる新しい
この政府債務と女性労働力率に関して興味あ
アリーナで「SAITAMA Smi
l
e Womenフェス
るデータがあります。女性労働力率が高い北欧諸
タ」を開催します。このフェスタでは、女性向け商
て、半世紀以上にわたって多種多様な商品の包装を
包装材として、塩化ビニリデン樹脂のフィルムが開発
国、
ドイツ、オランダなどは債務残高の対GDP比
品やサービスを一堂に集めた展示、体験、即売、
ま
手掛けてきた。誰もが必ず手にしたことがあるような商
されたのだが、問題となったのが結紮。プラスチック
が低い傾向にあり、逆にユーロ危機の発端となっ
た女性起業家のワークショップなどを行います。
品の多くが、同社の機械によって包装されている。
フィルムで滑りやすいため、手作業により糸で口を結
成熟した日本経済を成長させていくためにはイ
同社が生み出してきた包装機は、一般の人にはあ
ぶのは不可能だったのである。
ノベーションによって付加価値の高いモノやサー
まり知られていないが、一種の産業革命を起こしたと
「ある食品会社の社長が父に、あなたならなんとか
同様に債務残高の比率が高い日本では、第一
ビスを生み出し、新たな需要を喚起することが重
いえるほど、われわれの生活に大きな貢献を果たして
できるのではないかと相談にきたのです。父は、プレ
子出産前後の女性の継続就業率は38%にとど
要といわれています。ここ数年、女性の視点で生
きたのである。
ス型加工機の技術を応用して、足で踏む力により、馬
まっており先進国の中でも低い状況です。このまま
まれた商品がヒットしたり、女性向けに開発された
蹄型の金具で結紮する機械を開発しました」
では日本経済は停滞したまま、国の借金は増え続
商 品が話 題になっています。これも一つのイノ
昭和30年に完成し、業界を瞠目させたこの機械は、
けるという悪循環に陥ってしまうということに危機
ベーションによる成功例といえると思います。
たギリシャやイタリアは債務残高の比率が高く女
性労働力率が低いという傾向があります。
感を持ちプロジェクトはスタートしました。
そもそも、女性の就業率が低いという根底には
女性を取り巻く日本の企業文化、社会文化による
1
表 者
● 創 業
埼玉りそな経済情報 2013.8
始まりは魚肉ソーセージ
けっさ つ
ど うもく
短時間での大量結紮を可能にした。昭和29年には
もはや女性の社会参加は労働力のカバーにと
同社の創業は昭和23(1948)年。現名誉会長の
1,200万本だった魚肉ソーセージの生産量は、30年
どまりません。ぜひ「SAITAMA Smi
l
e Women
大森昌三氏が東京の台東区でプレス型製造業を立
には8,800万本に達しているが、同社の機械がこの
フェスタ」で女性のパワーを実感してください。
ち上げたのが始まりである。当初はブリキのおもちゃ
驚異的な売れ行きを支えたともいえるのである。
サ
イ
タ
マ
ス マ イル
ウ
ー
マ
ン
埼玉りそな経済情報 2013.8
2
ズ ー ム アップ
ZOOM UP
大森機械工業株式会社
時代をリードする画期的な包装機を次々に開発。
新たな開発拠点から、包装のさらなる可能性を追求する
埼玉版ウーマノミクスプロジェクト
大森機械工業は半世紀以上にわたって包装機を開発してきた専業メーカーである。単に商品を包むだけではなく、
充填や成型、さらには保存性を高めるなどさまざまなニーズに対応するトータルパッケージを追求し、
「包装機を方向
づけるのは大森」
といわれてきた。昨年12月には開発および情報発信の拠点
(さくら工房)
を新たに開設。さらなる飛躍
埼玉県産業労働部長
を目指している。
山中 融氏
●代
代表取締役社長 大森利夫
女性がいきいきと輝く社会をつくるために県で
意識や体制そのものに問題があります。まず、女
は「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」を進めてい
性も男性も企業も意識改革し、多様な働き方推進
● 設 立
昭和32年12月
●資
2億3,800万円
ます。
への気運を醸成していくことが必要です。
このプロジェクトはまず日本の人口動態の変化
県では、企業に女性が働きやすい職場環境づく
に着目しました。1995年の8,700万人をピークに
りを進めていただくために「多様な働き方実践企
働き手である生産年齢人口は600万人減少して
業認定制度」をスタートさせました。2,000社を目
います。このことが所得や需要の停滞を招き生産
標にしており、すでに500社を超える企業が認定
性が落ち込んだ要因ともいわれ、国内総生産は
されています。
500兆円前後で伸び悩んだままです。
女性の活躍を支援するための取組も進めてい
また、生産年齢人口が減少する一方で、高齢者
ます。女性にターゲットを絞った融資の制度や女
が増加していきます。それは働き手として税や社
性経営者との異業種交流会などをはじめ、
この6
会保険料を納めていた人が減り、年金、介護など
月には女性の創業を応援する女性起業支援ルー
社会保障を受ける人が増えているということでも
ム「COCOオフィス」を北与野駅前にオープンし
あります。国の借金は1,000兆円に達する勢いで
ました。
増え続けています。
また、来る9月14・15日には、
さいたまスーパー
サ
イ
タ
マ
ス マ イル
ウ
ー
マ
ン
本 金
昭和23年3月
● 従業員数
500名
● 事業内容
自動包装機製造および販売
●所
在 地
〒343-0822 埼玉県越谷市西方2761
●U
R L
TEL 048-988-2111 FAX 048-961-1333
代表取締役社長 大森
利夫氏
http://www.omori.co.jp
食品をはじめ、医薬品、化粧品、生活雑貨など、流通
の金型製作がメインの仕事で、それまで同じ方向に
し保管されるあらゆる商品に不可欠なのが包装。商品
進むだけだった鉄道玩具をギアによって方向転回で
の大きさや形はもとより、
その内容、販売方法や保存方
きるようにするなど、画期的なアイデアと確かな技術
法等により、求められる機能はさまざまに異なってくる。
力が早くから注目された。
「当社の歴史は、お客さまから、
こんなことができな
転機となったのは魚肉ソーセージである。それまで
いかと頼まれ、
それを技術力で実現してきた、その繰り
魚肉ソーセージを包むケーシングの材料は塩酸ゴム
返しなのです」
(大森利夫社長)
で、袋状にしたものにすり身を詰め、口を糸で縛ってい
大森機械工業株式会社は包装機のパイオニアとし
た。そこに、酸素を通さず保存性を高められる新しい
この政府債務と女性労働力率に関して興味あ
アリーナで「SAITAMA Smi
l
e Womenフェス
るデータがあります。女性労働力率が高い北欧諸
タ」を開催します。このフェスタでは、女性向け商
て、半世紀以上にわたって多種多様な商品の包装を
包装材として、塩化ビニリデン樹脂のフィルムが開発
国、
ドイツ、オランダなどは債務残高の対GDP比
品やサービスを一堂に集めた展示、体験、即売、
ま
手掛けてきた。誰もが必ず手にしたことがあるような商
されたのだが、問題となったのが結紮。プラスチック
が低い傾向にあり、逆にユーロ危機の発端となっ
た女性起業家のワークショップなどを行います。
品の多くが、同社の機械によって包装されている。
フィルムで滑りやすいため、手作業により糸で口を結
成熟した日本経済を成長させていくためにはイ
同社が生み出してきた包装機は、一般の人にはあ
ぶのは不可能だったのである。
ノベーションによって付加価値の高いモノやサー
まり知られていないが、一種の産業革命を起こしたと
「ある食品会社の社長が父に、あなたならなんとか
同様に債務残高の比率が高い日本では、第一
ビスを生み出し、新たな需要を喚起することが重
いえるほど、われわれの生活に大きな貢献を果たして
できるのではないかと相談にきたのです。父は、プレ
子出産前後の女性の継続就業率は38%にとど
要といわれています。ここ数年、女性の視点で生
きたのである。
ス型加工機の技術を応用して、足で踏む力により、馬
まっており先進国の中でも低い状況です。このまま
まれた商品がヒットしたり、女性向けに開発された
蹄型の金具で結紮する機械を開発しました」
では日本経済は停滞したまま、国の借金は増え続
商 品が話 題になっています。これも一つのイノ
昭和30年に完成し、業界を瞠目させたこの機械は、
けるという悪循環に陥ってしまうということに危機
ベーションによる成功例といえると思います。
たギリシャやイタリアは債務残高の比率が高く女
性労働力率が低いという傾向があります。
感を持ちプロジェクトはスタートしました。
そもそも、女性の就業率が低いという根底には
女性を取り巻く日本の企業文化、社会文化による
1
表 者
● 創 業
埼玉りそな経済情報 2013.8
始まりは魚肉ソーセージ
けっさ つ
ど うもく
短時間での大量結紮を可能にした。昭和29年には
もはや女性の社会参加は労働力のカバーにと
同社の創業は昭和23(1948)年。現名誉会長の
1,200万本だった魚肉ソーセージの生産量は、30年
どまりません。ぜひ「SAITAMA Smi
l
e Women
大森昌三氏が東京の台東区でプレス型製造業を立
には8,800万本に達しているが、同社の機械がこの
フェスタ」で女性のパワーを実感してください。
ち上げたのが始まりである。当初はブリキのおもちゃ
驚異的な売れ行きを支えたともいえるのである。
サ
イ
タ
マ
ス マ イル
ウ
ー
マ
ン
埼玉りそな経済情報 2013.8
2
ZOOM UP
セルを押し破って中身を出すPTPと呼ばれる包装に
スペースが必要になったことから、同社は越谷に移転
円を達成した。
おいて、ポケット側同士を抱き合わせることでアルミ
を決め、昭和59年に新本社・新工場を竣工。また、平
「現在の第2次3カ年計画では中途半端に170億と
結紮機を開発するとすぐ、塩化ビニリデン樹脂包装
シートの破れを防ぎ、集積高さを半減する発想は同社
成3(1991)年には新潟県に長岡工場をつくり、平成6
か180億にはせず、目標を200億円にしています。大
材料の販売元である商社の担当者が同社を訪問。
さら
のもので、
これをライン化したシステムは高い国内シェ
年には中国に合弁会社「北京大森長空包装機械有
ブーイングを受けましたが
(笑)」
に生産性を高めるために結紮機の自動化を要請した。
アを持つ。
限公司」を設立するなど業務を拡大していった。
これを受けて、同じ年の12月、
モーターを利用し、
かつ、
同社にとって記念すべき製品のひとつが、昭和55
大森利夫氏の社長就任は平成20年。創業60周年
あらかじめつくられた馬蹄型金具ではなく、巻き取りの
年の「全自動ハムスライス・スタック充填システム」。
の年である。
トータルパッケージの開発
新工場建設を社員教育に活用
ワイヤーから自動的にU字型をつくってクリップする業
また、受注機の大型化への要望に伴って、組み立
界初の自動結紮機「クレハロンパッカー」ができた。
てスペース不足が常態化し、新しい工場建設の必要
この自動結紮機を多数使用していた顧客からの強
性が高まっていたところ、平成23年にタイミング良く、
い要望で、昭和35年、袋の口を閉じるだけでなく、
自動
道路を挟んだ隣の土地が売りに出され、そこに新工
的に定量の肉を充填してから口を閉じる全自動充填
場を建設することになった。
高速横ピロー自動包装機S-5000A
結紮機を開発。これが魚肉ソーセージ包装機のひと
「めったにない機会ですから、第2次大森経営塾の
つの完成形となった。
代わりとして、若い人たちを建設委員に抜擢すること
「畜肉にも応用して輸出もしました。当社の特許はも
にしました」
う切れていますが、今も世界中の結紮機の構造は当
専門知識を持った人物やベテラン社員にまかせれ
社の開発したものが使われています」
こうして、同社は包装機メーカーとしての道を歩み
業界初の自動結紮機
「クレハロンパッカー」
高速逆ピロー自動包装機EP-7600
さくら工房での組み立て作業のようす
ば、
コンセプトもまとまりやすく、満足度の高いものが
期待できるが、建設委員会をあえて若手社員の教育
始める。日本人の食生活に大変革をもたらしたインス
に活用したのである。全部署から30名選んだ平均年
タントラーメンの登場は昭和33年だが、魚肉ソーセー
齢38歳の社員による建設委員会では、建設の計画だ
ジの全自動充填結紮機の紹介映像を見た食品メー
けでなく、資金調達の方法や、借金返済のシミュレー
カーから、手作業で行っていたラーメンの袋詰めを自
ションまで行わせた。
動化する機械の開発を依頼され、
これも昭和39年に
こうして、平成24年12月に竣工したのが「さくら工
開発。同社の包装機は固形物にも広がったのである。
房」。高い技術を持った技術者の心意気で、新しいも
さくら工房では、資材を持ち込んでの稼働テストも可能だ
包装機を方向づけるメーカー
本社
(右)
・さくら工房
(左)
のを生み出していくという意味を込め、工場ではなく
「工房」と名づけられた。エコロジーへの対応、セキュ
これは原木と呼ばれるハムのかたまりを設定の厚さに
「社長になったときに第1次3カ年計画を立てました。
リティーの強化、
クリーンな環境、災害対策をコンセプ
当時は、
スーパーマーケットが急増して対面販売か
高速でスライスし、設定の枚数を定量に積み重ねて
目標は売上高150億円。平成元年に100億円を達成
トにしており、訪れた顧客の評価も高い。
ら陳列販売へ変わっていくなど、包装に対する要求が
成形ポケットに充填、真空包装するまでを全自動ライ
したのですが、その後、なかなか150億の壁が破れな
「委員会のメンバーには得難い経験になったはず
多様化かつ高度化していく時代でもあった。同社は、
ン化したもの。
かったのです」
で、完成の喜びも大きかっただろうと確信しています。
それに応える機械や技術を次々に開発していった。た
その後も同社は、
さまざまな分野で新しい包装機の
また、新社長は次世代のリーダーを育成するために
他の社員にとっても、隣地での建設なので、完成して
とえば、肉や魚、野菜などを入れた発泡スチロールの
開発を推進。
「包装機を方向づけるのは大森」との評
「大森経営塾」を開設。社員から希望者を募り、経営
いくところを毎日見ることができ、モチベーションに影
トレイにラップを掛ける機械。すでに存在はしていたが、
価を得たのである。
者感覚とリーダーシップを持つための研修などを実
響したと思います。実際、意識はそうとう変わってきま
施した。それまでは専門職としての意識が強すぎて、
したね」
会社の利益というものへの関心が薄い傾向にあった
新機種・新技術の発信拠点を得て新たなステージ
風土を変えるのが目的だったという。そして、第1次3
に立った同社。これからの時代に向けた、
さらに進化
カ年計画の終わる平成23年5月期に売上高150億
した包装への取り組みが注目される。
高速化を実現したのは同社で、開発から30年以上経
過した現在も、高速機の世界シェアのほとんどを同社
が占めているという。
また、医薬品の包装機も早くから開発。錠剤やカプ
3
大森機械工業株式会社
埼玉りそな経済情報 2013.8
「大森経営塾」
の開設
一貫ライン製造の要望が高まるにつれ、工場に広い
埼玉りそな経済情報 2013.8
4
ZOOM UP
セルを押し破って中身を出すPTPと呼ばれる包装に
スペースが必要になったことから、同社は越谷に移転
円を達成した。
おいて、ポケット側同士を抱き合わせることでアルミ
を決め、昭和59年に新本社・新工場を竣工。また、平
「現在の第2次3カ年計画では中途半端に170億と
結紮機を開発するとすぐ、塩化ビニリデン樹脂包装
シートの破れを防ぎ、集積高さを半減する発想は同社
成3(1991)年には新潟県に長岡工場をつくり、平成6
か180億にはせず、目標を200億円にしています。大
材料の販売元である商社の担当者が同社を訪問。
さら
のもので、
これをライン化したシステムは高い国内シェ
年には中国に合弁会社「北京大森長空包装機械有
ブーイングを受けましたが
(笑)」
に生産性を高めるために結紮機の自動化を要請した。
アを持つ。
限公司」を設立するなど業務を拡大していった。
これを受けて、同じ年の12月、
モーターを利用し、
かつ、
同社にとって記念すべき製品のひとつが、昭和55
大森利夫氏の社長就任は平成20年。創業60周年
あらかじめつくられた馬蹄型金具ではなく、巻き取りの
年の「全自動ハムスライス・スタック充填システム」。
の年である。
トータルパッケージの開発
新工場建設を社員教育に活用
ワイヤーから自動的にU字型をつくってクリップする業
また、受注機の大型化への要望に伴って、組み立
界初の自動結紮機「クレハロンパッカー」ができた。
てスペース不足が常態化し、新しい工場建設の必要
この自動結紮機を多数使用していた顧客からの強
性が高まっていたところ、平成23年にタイミング良く、
い要望で、昭和35年、袋の口を閉じるだけでなく、
自動
道路を挟んだ隣の土地が売りに出され、そこに新工
的に定量の肉を充填してから口を閉じる全自動充填
場を建設することになった。
高速横ピロー自動包装機S-5000A
結紮機を開発。これが魚肉ソーセージ包装機のひと
「めったにない機会ですから、第2次大森経営塾の
つの完成形となった。
代わりとして、若い人たちを建設委員に抜擢すること
「畜肉にも応用して輸出もしました。当社の特許はも
にしました」
う切れていますが、今も世界中の結紮機の構造は当
専門知識を持った人物やベテラン社員にまかせれ
社の開発したものが使われています」
こうして、同社は包装機メーカーとしての道を歩み
業界初の自動結紮機
「クレハロンパッカー」
高速逆ピロー自動包装機EP-7600
さくら工房での組み立て作業のようす
ば、
コンセプトもまとまりやすく、満足度の高いものが
期待できるが、建設委員会をあえて若手社員の教育
始める。日本人の食生活に大変革をもたらしたインス
に活用したのである。全部署から30名選んだ平均年
タントラーメンの登場は昭和33年だが、魚肉ソーセー
齢38歳の社員による建設委員会では、建設の計画だ
ジの全自動充填結紮機の紹介映像を見た食品メー
けでなく、資金調達の方法や、借金返済のシミュレー
カーから、手作業で行っていたラーメンの袋詰めを自
ションまで行わせた。
動化する機械の開発を依頼され、
これも昭和39年に
こうして、平成24年12月に竣工したのが「さくら工
開発。同社の包装機は固形物にも広がったのである。
房」。高い技術を持った技術者の心意気で、新しいも
さくら工房では、資材を持ち込んでの稼働テストも可能だ
包装機を方向づけるメーカー
本社
(右)
・さくら工房
(左)
のを生み出していくという意味を込め、工場ではなく
「工房」と名づけられた。エコロジーへの対応、セキュ
これは原木と呼ばれるハムのかたまりを設定の厚さに
「社長になったときに第1次3カ年計画を立てました。
リティーの強化、
クリーンな環境、災害対策をコンセプ
当時は、
スーパーマーケットが急増して対面販売か
高速でスライスし、設定の枚数を定量に積み重ねて
目標は売上高150億円。平成元年に100億円を達成
トにしており、訪れた顧客の評価も高い。
ら陳列販売へ変わっていくなど、包装に対する要求が
成形ポケットに充填、真空包装するまでを全自動ライ
したのですが、その後、なかなか150億の壁が破れな
「委員会のメンバーには得難い経験になったはず
多様化かつ高度化していく時代でもあった。同社は、
ン化したもの。
かったのです」
で、完成の喜びも大きかっただろうと確信しています。
それに応える機械や技術を次々に開発していった。た
その後も同社は、
さまざまな分野で新しい包装機の
また、新社長は次世代のリーダーを育成するために
他の社員にとっても、隣地での建設なので、完成して
とえば、肉や魚、野菜などを入れた発泡スチロールの
開発を推進。
「包装機を方向づけるのは大森」との評
「大森経営塾」を開設。社員から希望者を募り、経営
いくところを毎日見ることができ、モチベーションに影
トレイにラップを掛ける機械。すでに存在はしていたが、
価を得たのである。
者感覚とリーダーシップを持つための研修などを実
響したと思います。実際、意識はそうとう変わってきま
施した。それまでは専門職としての意識が強すぎて、
したね」
会社の利益というものへの関心が薄い傾向にあった
新機種・新技術の発信拠点を得て新たなステージ
風土を変えるのが目的だったという。そして、第1次3
に立った同社。これからの時代に向けた、
さらに進化
カ年計画の終わる平成23年5月期に売上高150億
した包装への取り組みが注目される。
高速化を実現したのは同社で、開発から30年以上経
過した現在も、高速機の世界シェアのほとんどを同社
が占めているという。
また、医薬品の包装機も早くから開発。錠剤やカプ
3
大森機械工業株式会社
埼玉りそな経済情報 2013.8
「大森経営塾」
の開設
一貫ライン製造の要望が高まるにつれ、工場に広い
埼玉りそな経済情報 2013.8
4
地域研究レポート
シリーズ
人口減少
(少子・高齢化)
の埼玉県を考える
埼玉県の現在の
人口構成と将来の姿
はじめに
うな仮説が立てられる。
口減少が、埼玉県・県内市町村に与える影響とそれ
に対応する政策等を中心に考察していく。
前号では、埼玉県の人口構成の特徴をみるため、
全国平均を軸に、団塊世代(平成22年国勢調査で
【仮説1
:現在、団塊世代が高齢者に比較して多い
萩原 淳司
次の4つにまとめることができる。
い・少ない、団塊ジュニア世代の子どもたち
(同、15
さいたま市、川越市、川口市、所沢市、上尾市、
草加市、越谷市、蕨市、戸田市、朝霞市、志木市、
A
Ⅲ
(21) (21)
和光市、新座市、八潮市、富士見市、吉川市、
ふじみ野市、白岡市、伊奈町、三芳町、滑川町
Ⅰ
(17)
人口の増加が見込まれる。東京都は全国平均と同
じ24.0%、下位の和歌山県、山形県、高知県、島根
B
(36)
C
(6)
少ない←団塊世代→多い
A 団塊世代が多く、
かつ団塊ジュニア世代
多い
も多い
(21市町)
↑
団塊ジュニア世代
↓
C 団塊世代が少なく、 B 団塊世代が多いが、
少ない
かつ団塊ジュニア世代
団塊ジュニア世代が
も少ない
(6市町村)
少ない
(36市町)
て多い地域は、将来の生産年齢人口の減少率が
東松山市、春日部市、狭山市、鴻巣市、入間市、
小さい】
Ⅰ
(6)
少ないが、子どもは多い
るが、③に比べて④が多いほど、④が生産年齢に移
秩父市、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、
行することで生産年齢人口の減少が抑えられると
東秩父村
上里町は、団塊ジュニア世代が団塊世代と比較し全国平均を若干上回るがⅠに
分類した。各分類内は全国地方公共団体コード順。
多いが、子どもは少ない
(21市町)
態に近い推計で検証する必要がある。
22年国勢調査、男女合計、
5歳区分、単位:人)
で表
仮説の検証
埼玉県の人口構成は以下のようなグラフ
(平成
わされるが、時間が経過するにしたがって各人口階
700
③
200
14 19 24 29 34 39 44 49 54 59 64 69 74 79 84 89 94 99
歳以上
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100
県などは10%前後の増加率である。
●高齢者人口増加率の順位
(47都道府県中)
順位
都道府県名・増加率
順位
都道府県名・増加率
1
沖縄県
45.7%
43
山口県
11.2%
2
埼玉県
34.8%
44
和歌山県
10.5%
3
千葉県
34.2%
45
秋田県
9.8%
4
神奈川県
33.8%
46
高知県
9.6%
5
滋賀県
31.8%
47
島根県
8.4%
全国:24.0%
県内市町村では、鶴ヶ島市、吉川市、三郷市、伊
奈町などの団塊世代の比率が高い市町が50%以
上の高い増加率を示す。
●高齢者人口増加率の順位
(県内63市町村中)
順位
市町名・増加率
順位
市町名・増加率
1
鶴ヶ島市
54.9%
59
長瀞町
9.9%
2
吉川市
53.7%
60
皆野町
8.1%
3
滑川町
52.4%
61
小鹿野町
6.5%
4
伊奈町
49.4%
62
秩父市
5.6%
5
三郷市
47.9%
63
東秩父村
5.4%
埼玉県:34.8%
平成22年国勢調査を基準人口として過去のトレン
団塊世代の多さと高齢者人口の増加率の相関
ドに基づき、出生・死亡に加え、人口移動を勘案した
係数(※文末参照)をみると、埼玉県内63市町村で0.93
将来人口推計を、平成25年3月推計(中位)
として
(全国47都道府県:0.79)
と、強い正の相関を示し
ており、仮説1はその通りといえる。
公表している
(以下、将来人口推計とする)が、
これ
埼玉県内の状況を前号で分類した地域ごとにみ
により仮説1∼3が都道府県と埼玉県内の市町村に
ると、以下のように、団塊世代の多い地域(A、
B)
は
当てはまるか、前号での分類を利用して検証する。
2010-2025年の高齢者人口の増加率が高い。団
以 下 、平 成 2 2( 2 0 1 0 )年 の 国 勢 調 査 結 果と
100
∼ 歳
分の100歳までと100歳以上の21区分に各人口比率に按分した計数を利用)
。
①
300
0
独立行政法人国立社会保障・人口問題研究所は、
2040年までの5年刻みで、都道府県、市町村ごとに
5∼9歳
対的なもの、軸は全国平均
(2010年の国勢調査に基づき、年齢不詳は5歳区
②
④
0∼4歳
多寡は、団塊ジュニア世代は団塊世代、子どもは団塊ジュニア世代に対する相
ただし、仮説1∼3は、地域間の人口移動の影響
3つの仮説
400
Ⅱ 団塊ジュニア世代は Ⅲ 団塊ジュニア世代が
考えられる。
を考慮していないので、人口移動を勘案したより実
500
(23市町村)
全国的に、生産年齢人口の減少が予測されてい
嵐山町、鳩山町、宮代町、杉戸町
600
Ⅰ 団塊ジュニア世代が
埼玉りそな経済情報 2013.8
松伏町、(上里町)
(千人)
少ない←団塊ジュニア世代→多い
少ない
(19市町)
(15歳未満とする)が団塊ジュニア世代と比較し
層の多さを示す棒は右に動いていく。
●団塊ジュニア世代と子ども
少なく、かつ子どもが
羽生市、深谷市、越生町、小川町、川島町、
坂戸市、幸手市、鶴ヶ島市、日高市、毛呂山町、
ない、
との観点から埼玉県内の市町村を分類した。
産年齢(15∼64歳)人口は減りにくいと考えられる。
【 仮説3:現在、団塊ジュニア世代の子どもたち
桶川市、久喜市、北本市、三郷市、蓮田市、
Ⅱ
(19)
②が高齢期に移行しても、②より③が高いほど、生
熊谷市、行田市、飯能市、加須市、本庄市、
吉見町、ときがわ町、美里町、神川町、寄居町、
約709万人(24.0%)増加する。団塊世代が多い埼
ど高齢者(65歳以上)人口が増加すると考えられる。
が小さい】
市町村名
2010年から2025年までに全国で高齢者人口は
玉県、千葉県、神奈川県では、30%以上の高齢者
世代が多いほど、将来の生産年齢人口の減少率
区分
歳未満人口)が団塊ジュニア世代に対して多い・少
●団塊世代と団塊ジュニア世代
て多い地域は、将来の高齢者人口の増加率が大
グラフ上では、右に移行する②の部分が高いほ
【仮説2:現在、団塊世代に比較して団塊ジュニア
●埼玉県内の区分
上人口)に対して多い・少ない、団塊ジュニア世代
5
ほど、将来の高齢者人口の増加率が大きい】
主席研究員
60∼64歳の層と仮定)が高齢者人口(同、65歳以
(同、35∼39歳人口と仮定)が団塊世代に対して多
【仮説1 現在、団塊世代が高齢者人口に比較し
きい】
6つの区分の中に県内各市町村が当てはまるが、
本年度の地域研究レポートは、少子・高齢化、人
多い
↑
子ども
↓
少ない
グラフの形から、将来の人口について、以下のよ
塊世代の高齢化の影響の大きさがわかる。
2025年の将来人口推計を比較する。
埼玉りそな経済情報 2013.8
6
地域研究レポート
シリーズ
人口減少
(少子・高齢化)
の埼玉県を考える
埼玉県の現在の
人口構成と将来の姿
はじめに
うな仮説が立てられる。
口減少が、埼玉県・県内市町村に与える影響とそれ
に対応する政策等を中心に考察していく。
前号では、埼玉県の人口構成の特徴をみるため、
全国平均を軸に、団塊世代(平成22年国勢調査で
【仮説1
:現在、団塊世代が高齢者に比較して多い
萩原 淳司
次の4つにまとめることができる。
い・少ない、団塊ジュニア世代の子どもたち
(同、15
さいたま市、川越市、川口市、所沢市、上尾市、
草加市、越谷市、蕨市、戸田市、朝霞市、志木市、
A
Ⅲ
(21) (21)
和光市、新座市、八潮市、富士見市、吉川市、
ふじみ野市、白岡市、伊奈町、三芳町、滑川町
Ⅰ
(17)
人口の増加が見込まれる。東京都は全国平均と同
じ24.0%、下位の和歌山県、山形県、高知県、島根
B
(36)
C
(6)
少ない←団塊世代→多い
A 団塊世代が多く、
かつ団塊ジュニア世代
多い
も多い
(21市町)
↑
団塊ジュニア世代
↓
C 団塊世代が少なく、 B 団塊世代が多いが、
少ない
かつ団塊ジュニア世代
団塊ジュニア世代が
も少ない
(6市町村)
少ない
(36市町)
て多い地域は、将来の生産年齢人口の減少率が
東松山市、春日部市、狭山市、鴻巣市、入間市、
小さい】
Ⅰ
(6)
少ないが、子どもは多い
るが、③に比べて④が多いほど、④が生産年齢に移
秩父市、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、
行することで生産年齢人口の減少が抑えられると
東秩父村
上里町は、団塊ジュニア世代が団塊世代と比較し全国平均を若干上回るがⅠに
分類した。各分類内は全国地方公共団体コード順。
多いが、子どもは少ない
(21市町)
態に近い推計で検証する必要がある。
22年国勢調査、男女合計、
5歳区分、単位:人)
で表
仮説の検証
埼玉県の人口構成は以下のようなグラフ
(平成
わされるが、時間が経過するにしたがって各人口階
700
③
200
14 19 24 29 34 39 44 49 54 59 64 69 74 79 84 89 94 99
歳以上
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
∼ 歳
10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100
県などは10%前後の増加率である。
●高齢者人口増加率の順位
(47都道府県中)
順位
都道府県名・増加率
順位
都道府県名・増加率
1
沖縄県
45.7%
43
山口県
11.2%
2
埼玉県
34.8%
44
和歌山県
10.5%
3
千葉県
34.2%
45
秋田県
9.8%
4
神奈川県
33.8%
46
高知県
9.6%
5
滋賀県
31.8%
47
島根県
8.4%
全国:24.0%
県内市町村では、鶴ヶ島市、吉川市、三郷市、伊
奈町などの団塊世代の比率が高い市町が50%以
上の高い増加率を示す。
●高齢者人口増加率の順位
(県内63市町村中)
順位
市町名・増加率
順位
市町名・増加率
1
鶴ヶ島市
54.9%
59
長瀞町
9.9%
2
吉川市
53.7%
60
皆野町
8.1%
3
滑川町
52.4%
61
小鹿野町
6.5%
4
伊奈町
49.4%
62
秩父市
5.6%
5
三郷市
47.9%
63
東秩父村
5.4%
埼玉県:34.8%
平成22年国勢調査を基準人口として過去のトレン
団塊世代の多さと高齢者人口の増加率の相関
ドに基づき、出生・死亡に加え、人口移動を勘案した
係数(※文末参照)をみると、埼玉県内63市町村で0.93
将来人口推計を、平成25年3月推計(中位)
として
(全国47都道府県:0.79)
と、強い正の相関を示し
ており、仮説1はその通りといえる。
公表している
(以下、将来人口推計とする)が、
これ
埼玉県内の状況を前号で分類した地域ごとにみ
により仮説1∼3が都道府県と埼玉県内の市町村に
ると、以下のように、団塊世代の多い地域(A、
B)
は
当てはまるか、前号での分類を利用して検証する。
2010-2025年の高齢者人口の増加率が高い。団
以 下 、平 成 2 2( 2 0 1 0 )年 の 国 勢 調 査 結 果と
100
∼ 歳
分の100歳までと100歳以上の21区分に各人口比率に按分した計数を利用)
。
①
300
0
独立行政法人国立社会保障・人口問題研究所は、
2040年までの5年刻みで、都道府県、市町村ごとに
5∼9歳
対的なもの、軸は全国平均
(2010年の国勢調査に基づき、年齢不詳は5歳区
②
④
0∼4歳
多寡は、団塊ジュニア世代は団塊世代、子どもは団塊ジュニア世代に対する相
ただし、仮説1∼3は、地域間の人口移動の影響
3つの仮説
400
Ⅱ 団塊ジュニア世代は Ⅲ 団塊ジュニア世代が
考えられる。
を考慮していないので、人口移動を勘案したより実
500
(23市町村)
全国的に、生産年齢人口の減少が予測されてい
嵐山町、鳩山町、宮代町、杉戸町
600
Ⅰ 団塊ジュニア世代が
埼玉りそな経済情報 2013.8
松伏町、(上里町)
(千人)
少ない←団塊ジュニア世代→多い
少ない
(19市町)
(15歳未満とする)が団塊ジュニア世代と比較し
層の多さを示す棒は右に動いていく。
●団塊ジュニア世代と子ども
少なく、かつ子どもが
羽生市、深谷市、越生町、小川町、川島町、
坂戸市、幸手市、鶴ヶ島市、日高市、毛呂山町、
ない、
との観点から埼玉県内の市町村を分類した。
産年齢(15∼64歳)人口は減りにくいと考えられる。
【 仮説3:現在、団塊ジュニア世代の子どもたち
桶川市、久喜市、北本市、三郷市、蓮田市、
Ⅱ
(19)
②が高齢期に移行しても、②より③が高いほど、生
熊谷市、行田市、飯能市、加須市、本庄市、
吉見町、ときがわ町、美里町、神川町、寄居町、
約709万人(24.0%)増加する。団塊世代が多い埼
ど高齢者(65歳以上)人口が増加すると考えられる。
が小さい】
市町村名
2010年から2025年までに全国で高齢者人口は
玉県、千葉県、神奈川県では、30%以上の高齢者
世代が多いほど、将来の生産年齢人口の減少率
区分
歳未満人口)が団塊ジュニア世代に対して多い・少
●団塊世代と団塊ジュニア世代
て多い地域は、将来の高齢者人口の増加率が大
グラフ上では、右に移行する②の部分が高いほ
【仮説2:現在、団塊世代に比較して団塊ジュニア
●埼玉県内の区分
上人口)に対して多い・少ない、団塊ジュニア世代
5
ほど、将来の高齢者人口の増加率が大きい】
主席研究員
60∼64歳の層と仮定)が高齢者人口(同、65歳以
(同、35∼39歳人口と仮定)が団塊世代に対して多
【仮説1 現在、団塊世代が高齢者人口に比較し
きい】
6つの区分の中に県内各市町村が当てはまるが、
本年度の地域研究レポートは、少子・高齢化、人
多い
↑
子ども
↓
少ない
グラフの形から、将来の人口について、以下のよ
塊世代の高齢化の影響の大きさがわかる。
2025年の将来人口推計を比較する。
埼玉りそな経済情報 2013.8
6
●2010-2025年の高齢者人口の増加率
(埼玉県内)
少ない←団塊世代→多い
多い
↑
団塊ジュニア世代
↓
少ない
A
C
+6.7%
B
●生産年齢人口増減率の順位
(県内63市町村中)
順位
+34.5%
+36.9%
市町名・増加率
順位
全国:24.0%、埼玉県:34.8%
【仮説2 現在、団塊世代に比較して団塊ジュニア
高齢者人口増加率は高い(歴史的な背景が異な
塊ジュニア世代に比較して多いほど、将来の生産
る沖縄県を除けば全国1位)、生産年齢人口の減少
年齢人口の減少率が小さくなるのではなく、逆によ
率は少ない
(少ない方から全国6位)。現在の子ども
▲37.3%
り大きくなるという関係がみられる。また、全国47都
(2010年に15歳未満)
が流入してくる地域である。
▲42.3%
道府県で同じ相関係数を求めると▲0.46となり、埼
1
伊奈町
4.4%
59
吉見町
▲31.6%
2
滑川町
2.3%
60
ときがわ町
▲36.5%
3
吉川市
2.0%
61
鳩山町
▲37.0%
4
戸田市
1.5%
62
小川町
5
和光市
1.0%
63
東秩父村
玉県内と同じ関係となる。
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県は、団塊ジュ
①高齢者人口の増加率は高いが、生産年齢人口
をみると埼玉県内63市町村
ニア世代は多いが子どもは少なく、その一方で、将
の減少が少ない地域(A−Ⅲ)、②高齢者人口の増
来の生産年齢人口の減少率は小さい。
加率が高く、生産年齢人口の減少が激しい地域(B
率の相関係数
(※文末参照)
で0.90(全国47都道府県:0.92)
と強い正の相関を
が小さい】
示しており、仮説2もその通りといえる。
県内でも、伊奈町、滑川町、吉川市、戸田市、和光
−Ⅰ、
B−Ⅱ)、③高齢者人口の増加率は少ないが、生
市は、子どもが少ない地域に属するが、将来の生産
産年齢人口の減少が激しい地域(C−Ⅰ)の3つに分
年齢人口は増加する。
かれる。
2010年から2025年までに全国で生産年齢人口
県内の地域ごとにみると、高齢化により生産年齢
の減少が約1,089万人(▲13.3%)見込まれている
人口から抜けていく団塊世代が多くても、団塊ジュ
が、団塊ジュニア世代の多い地域である東京都は
ニア世代が多い地域(A)が生産年齢人口の減少
現在、子どもが多い地域は、将来的には外部に流
▲5.0%、神奈川県は▲7.5%、埼玉県は▲11.0%
率が少ない。団塊ジュニア世代が多いことが、生産
出し、その地域の生産年齢人口は増えず、むしろ減
(全国6位)、千葉県は▲13.0%
(同9位)
に減少が
年齢人口を維持することにつながることがうかがわ
少するという傾向が、全国にも県内にもあるというこ
れる。
とが考えられる。一方、現在、子どもが少ない地域に
一方、団塊ジュニア世代が少ない秋田県、青森
また、仮説1の検証と合わせて考えると、団塊世
は外部から流入があり、生産年齢人口の減少を抑
県、高知県、岩手県などは、20%以上の生産年齢
代が少なく、団塊ジュニア世代も少ない地域(C)
は、
制する傾向がみられ、全国の中では埼玉県はその
人口の減少が見込まれる。
高齢者人口の増加率は小さいが、生産年齢人口の
ような位置にある。
●生産年齢人口増減率の順位
(47都道府県中)
順位
都道府県名・増加率
順位
都道府県名・増加率
1
東京都
▲5.0%
43
山形県
▲22.3%
2
沖縄県
▲6.1%
44
岩手県
▲22.5%
3
愛知県
▲6.9%
45
高知県
▲23.0%
4
神奈川県
▲7.5%
46
青森県
▲24.9%
5
滋賀県
▲7.9%
47
秋田県
▲28.2%
全国:▲13.3%
埼玉県内市町村では、団塊ジュニア世代の多い
伊奈町、滑川町、吉川市、戸田市、和光市が、生産
年齢人口が増加する。減少が大きいのは、団塊ジュ
ニア世代が少ない東秩父村、小川町、鳩山町、
とき
がわ町、吉見町、小鹿野町であり、30%以上の減少
となっている。
減少率が大きい。団塊世代が多く、団塊ジュニア世
県内の地域ごとにみると、団塊ジュニア世代が多
代も少ない地域(B)の地域は、高齢者人口の増加
く、子どもが少ない地域(Ⅲ)が、生産年齢人口の減
率と生産年齢人口の減少率がどちらも大きいという
少率が最も小さい。
状況が予想される。
子どもの多い地域(Ⅰ)が、少ない地域(Ⅱ、
Ⅲ)
より
●2010-2025年の生産年齢人口の増減
(埼玉県内)
少ない←団塊世代→多い
多い
↑
団塊ジュニア世代
↓
少ない
A
C
▲26.1%
B
▲19.2%
全国:▲13.3%、埼玉県:▲11.0%
【仮説3 現在、団塊ジュニア世代の子どもたちが
団塊ジュニア世代と比較して多いほど、将来の生
2010年の団塊ジュニア世代に対する子どもの多
さと、2010-2025年の生産年齢人口の増減率の
相関係数
を求めると、埼玉県内63市町村
(※文末参照)
埼玉りそな経済情報 2013.8
も、生産年齢人口の減少率が大きい。
●2010-2025年の生産年齢人口の増減
(埼玉県内)
少ない←団塊ジュニア世代→多い
▲5.8%
産年齢人口の減少率が小さい】
7
【埼玉県内の市町村】
団塊ジュニア世代の多さと生産年齢人口の増減
世代が多いほど、将来の生産年齢人口の減少率
とどまる。
【埼玉県】
なわち、現在、団塊ジュニア世代の子どもたちが団
市町名・増加率
埼玉県:▲11.0%
各地域ごとの該当人口を合計して算出
(以下、同じ)
では▲0.56と中程度の逆相関を示している。す
多い
↑
子ども
↓
少ない
Ⅰ
Ⅱ
▲20.9%
▲18.5%
現在、子どもが多い地域ほど、将来の生産年齢
人口が減る現象がみられる
(C−Ⅰに顕著)。
●埼玉県内の区分
区分
高齢者人口増減率
生産年齢人口増減率
A
Ⅲ
(21) (21)
+34.5%
▲5.8%
B
(36)
C
(6)
Ⅰ
(17)
+33.1%
Ⅱ
(19)
+39.3%
▲20.4%
+36.9%
Ⅰ
(6)
▲19.2%
▲18.5%
+6.7%
▲26.1%
埼玉県
+34.8%
▲11.0%
全国
+24.0%
▲13.3%
これらは、あくまで過去の出生・死亡、人口移動の
トレンドに沿って、各地域の将来人口を推計した結
果からみられるものであり、今後、各地域で予想さ
Ⅲ
れる人口動態に政策で対応することにより、将来の
▲5.8%
全国:▲13.3%、埼玉県:▲11.0%
まとめ
以上の人口の動向から、埼玉県の地域について
は、以下のようにまとめられる。現在を2010年とし
て、2025年との増減を比較する。
姿は変えることが可能である。その対応について、
次回考察したい。
(※)
相関係数
2組の数値からなるデータ列(xi, yi)(i=1,2,.....,n)が
あたえられたとき、相関係数は以下のように求められる。
n
n
Σ (xi–x–)(yi–y–)
i=1
n
Σ (xi–x–)2 i=1
Σ (yi–y–)2
i=1
x,yの関わりの強さを示し、
1に近いほど強く比例、
−1に近いほど強く反比例
した関係がある。関係がない場合は0に近くなる。
±0.4∼±0.7で中程度の
相関があり、
±0.7∼±1.0で強い相関があるとされる。
埼玉りそな経済情報 2013.8
8
●2010-2025年の高齢者人口の増加率
(埼玉県内)
少ない←団塊世代→多い
多い
↑
団塊ジュニア世代
↓
少ない
A
C
+6.7%
B
●生産年齢人口増減率の順位
(県内63市町村中)
順位
+34.5%
+36.9%
市町名・増加率
順位
全国:24.0%、埼玉県:34.8%
【仮説2 現在、団塊世代に比較して団塊ジュニア
高齢者人口増加率は高い(歴史的な背景が異な
塊ジュニア世代に比較して多いほど、将来の生産
る沖縄県を除けば全国1位)、生産年齢人口の減少
年齢人口の減少率が小さくなるのではなく、逆によ
率は少ない
(少ない方から全国6位)。現在の子ども
▲37.3%
り大きくなるという関係がみられる。また、全国47都
(2010年に15歳未満)
が流入してくる地域である。
▲42.3%
道府県で同じ相関係数を求めると▲0.46となり、埼
1
伊奈町
4.4%
59
吉見町
▲31.6%
2
滑川町
2.3%
60
ときがわ町
▲36.5%
3
吉川市
2.0%
61
鳩山町
▲37.0%
4
戸田市
1.5%
62
小川町
5
和光市
1.0%
63
東秩父村
玉県内と同じ関係となる。
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県は、団塊ジュ
①高齢者人口の増加率は高いが、生産年齢人口
をみると埼玉県内63市町村
ニア世代は多いが子どもは少なく、その一方で、将
の減少が少ない地域(A−Ⅲ)、②高齢者人口の増
来の生産年齢人口の減少率は小さい。
加率が高く、生産年齢人口の減少が激しい地域(B
率の相関係数
(※文末参照)
で0.90(全国47都道府県:0.92)
と強い正の相関を
が小さい】
示しており、仮説2もその通りといえる。
県内でも、伊奈町、滑川町、吉川市、戸田市、和光
−Ⅰ、
B−Ⅱ)、③高齢者人口の増加率は少ないが、生
市は、子どもが少ない地域に属するが、将来の生産
産年齢人口の減少が激しい地域(C−Ⅰ)の3つに分
年齢人口は増加する。
かれる。
2010年から2025年までに全国で生産年齢人口
県内の地域ごとにみると、高齢化により生産年齢
の減少が約1,089万人(▲13.3%)見込まれている
人口から抜けていく団塊世代が多くても、団塊ジュ
が、団塊ジュニア世代の多い地域である東京都は
ニア世代が多い地域(A)が生産年齢人口の減少
現在、子どもが多い地域は、将来的には外部に流
▲5.0%、神奈川県は▲7.5%、埼玉県は▲11.0%
率が少ない。団塊ジュニア世代が多いことが、生産
出し、その地域の生産年齢人口は増えず、むしろ減
(全国6位)、千葉県は▲13.0%
(同9位)
に減少が
年齢人口を維持することにつながることがうかがわ
少するという傾向が、全国にも県内にもあるというこ
れる。
とが考えられる。一方、現在、子どもが少ない地域に
一方、団塊ジュニア世代が少ない秋田県、青森
また、仮説1の検証と合わせて考えると、団塊世
は外部から流入があり、生産年齢人口の減少を抑
県、高知県、岩手県などは、20%以上の生産年齢
代が少なく、団塊ジュニア世代も少ない地域(C)
は、
制する傾向がみられ、全国の中では埼玉県はその
人口の減少が見込まれる。
高齢者人口の増加率は小さいが、生産年齢人口の
ような位置にある。
●生産年齢人口増減率の順位
(47都道府県中)
順位
都道府県名・増加率
順位
都道府県名・増加率
1
東京都
▲5.0%
43
山形県
▲22.3%
2
沖縄県
▲6.1%
44
岩手県
▲22.5%
3
愛知県
▲6.9%
45
高知県
▲23.0%
4
神奈川県
▲7.5%
46
青森県
▲24.9%
5
滋賀県
▲7.9%
47
秋田県
▲28.2%
全国:▲13.3%
埼玉県内市町村では、団塊ジュニア世代の多い
伊奈町、滑川町、吉川市、戸田市、和光市が、生産
年齢人口が増加する。減少が大きいのは、団塊ジュ
ニア世代が少ない東秩父村、小川町、鳩山町、
とき
がわ町、吉見町、小鹿野町であり、30%以上の減少
となっている。
減少率が大きい。団塊世代が多く、団塊ジュニア世
県内の地域ごとにみると、団塊ジュニア世代が多
代も少ない地域(B)の地域は、高齢者人口の増加
く、子どもが少ない地域(Ⅲ)が、生産年齢人口の減
率と生産年齢人口の減少率がどちらも大きいという
少率が最も小さい。
状況が予想される。
子どもの多い地域(Ⅰ)が、少ない地域(Ⅱ、
Ⅲ)
より
●2010-2025年の生産年齢人口の増減
(埼玉県内)
少ない←団塊世代→多い
多い
↑
団塊ジュニア世代
↓
少ない
A
C
▲26.1%
B
▲19.2%
全国:▲13.3%、埼玉県:▲11.0%
【仮説3 現在、団塊ジュニア世代の子どもたちが
団塊ジュニア世代と比較して多いほど、将来の生
2010年の団塊ジュニア世代に対する子どもの多
さと、2010-2025年の生産年齢人口の増減率の
相関係数
を求めると、埼玉県内63市町村
(※文末参照)
埼玉りそな経済情報 2013.8
も、生産年齢人口の減少率が大きい。
●2010-2025年の生産年齢人口の増減
(埼玉県内)
少ない←団塊ジュニア世代→多い
▲5.8%
産年齢人口の減少率が小さい】
7
【埼玉県内の市町村】
団塊ジュニア世代の多さと生産年齢人口の増減
世代が多いほど、将来の生産年齢人口の減少率
とどまる。
【埼玉県】
なわち、現在、団塊ジュニア世代の子どもたちが団
市町名・増加率
埼玉県:▲11.0%
各地域ごとの該当人口を合計して算出
(以下、同じ)
では▲0.56と中程度の逆相関を示している。す
多い
↑
子ども
↓
少ない
Ⅰ
Ⅱ
▲20.9%
▲18.5%
現在、子どもが多い地域ほど、将来の生産年齢
人口が減る現象がみられる
(C−Ⅰに顕著)。
●埼玉県内の区分
区分
高齢者人口増減率
生産年齢人口増減率
A
Ⅲ
(21) (21)
+34.5%
▲5.8%
B
(36)
C
(6)
Ⅰ
(17)
+33.1%
Ⅱ
(19)
+39.3%
▲20.4%
+36.9%
Ⅰ
(6)
▲19.2%
▲18.5%
+6.7%
▲26.1%
埼玉県
+34.8%
▲11.0%
全国
+24.0%
▲13.3%
これらは、あくまで過去の出生・死亡、人口移動の
トレンドに沿って、各地域の将来人口を推計した結
果からみられるものであり、今後、各地域で予想さ
Ⅲ
れる人口動態に政策で対応することにより、将来の
▲5.8%
全国:▲13.3%、埼玉県:▲11.0%
まとめ
以上の人口の動向から、埼玉県の地域について
は、以下のようにまとめられる。現在を2010年とし
て、2025年との増減を比較する。
姿は変えることが可能である。その対応について、
次回考察したい。
(※)
相関係数
2組の数値からなるデータ列(xi, yi)(i=1,2,.....,n)が
あたえられたとき、相関係数は以下のように求められる。
n
n
Σ (xi–x–)(yi–y–)
i=1
n
Σ (xi–x–)2 i=1
Σ (yi–y–)2
i=1
x,yの関わりの強さを示し、
1に近いほど強く比例、
−1に近いほど強く反比例
した関係がある。関係がない場合は0に近くなる。
±0.4∼±0.7で中程度の
相関があり、
±0.7∼±1.0で強い相関があるとされる。
埼玉りそな経済情報 2013.8
8
調査①
Research
埼玉県における交通事故の動向
交通事故死者数は逓減傾向、高齢者・自転車乗用中の事故割合が増加
違反に起因する交通事故によって、多くの尊い命が
はじめに
平成元年以降の推移をやや詳しくみると、平成元
犠牲になっていること、
などが挙げられる。
超え、過去最高の51.3%に至っている。
集団登校中の児童等が多数死傷するなど、社会
やや長期的に、交通事故の推移をみてみる。交通
的反響の大きい重大な交通事故が多発している。
し
事故が問題化したのは、昭和30年代のわが国の急
に再び1万人を下回った。その後は減少傾向をたどり、
歳以下は微減傾向が、16∼64歳は減少傾向がみられ
かし、交通事故死者数は、平成13年以降一貫して減
速な経済復興を果たす中で、道路交通需要が増加し
平成21年には5千人を下回って推移している。
る一方、高齢者(65歳以上)
は増加傾向がみられる。
少している。その要因としては、
「シートベルト着用者
事故が多発した
(第1次交通戦争)。特徴としては、当
その要因としては、①シートベルト着用者率が向上
率の向上」
「高速で走行する車両の事故の減少」な
時の道路整備状況は量的にも質的にもきわめて不
し、事故の被害が軽減されていること、②高速で走行
どが挙げられている。
十分であったため、車と歩行者や自転車乗用中の人
する車両の事故が減少していること、③悪質・危険性
また、高齢者の死者数構成比を状態別にみると、歩
との事故の割合が高かったことである。
の高い事故が減少していること、④歩行者の法令違
行中が49.0%と半数近くを占めている。次いで、
自動車
反が減少していること、
などが挙げられる。
乗車中が26.1%、
自転車乗用中が16.1%と続いている。
こうした現状を踏まえ、警察庁交通局「平成24年
年∼平成7年までは1万人以上であったが、平成8年
中の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締
昭和40年代に入ると、わが国は高度経済成長を
り状況について」、埼玉県警察本部交通部交通企画
続ける中で、交通事故死者数は昭和45年に16,765
シートベルトについては、着用者の割合は平成5年
課「交通安全のために ∼平成24年中の交通事故
人とピークを迎えた。その後、道路インフラの整備が
以降向上し、平成20年以降は90%台で推移してい
から∼」を基に、全国と埼玉県における交通事故の動
実施され、死者数は昭和54年の8,466人とピーク比
る。このことが、交通事故の被害軽減に寄与し、自動
向をまとめた。
半減まで減少した。 車乗車中の死者数減少の一因である。なお、非着用
しかし、自家用車の本格的な普及とともに再び交
平成24年の交通事故死者数は12年連続で減少
平成24年中の全国の交通事故死者数(交通事故
から24時以内で死亡した者)
は、4,411人(前年比▲
5.4%)
で、12年連続して減少となった。ピーク時(昭
和45年:16,765人)
との比較では、
3割以下の水準
者の致死率は、着用者の約14倍である。
争)。特徴としては、車相互の事故が増加したことで
ある。その後、平成4年の11,452人から逓減傾向と
全 国
(人)
平成元年
11,086
2年
3年
埼玉県
前年比(%)
(人)
前年比(%)
死者数に占める高齢者の割合が過去最高
3.9
485
1.3
4年
11,452
3.1
494
1.9
5年
10,945
▲ 4.4
488
▲ 1.2
6年
10,653
▲ 2.7
448
▲ 8.2
7年
10,684
0.3
458
2.2
8年
9,943
▲ 6.9
403
▲ 12.0
9年
9,642
▲ 3.0
351
▲ 12.9
10年
9,214
▲ 4.4
369
5.1
11年
9,012
▲ 2.2
410
11.1
12年
9,073
0.7
389
▲ 5.1
会的反響の大きい交通事故が発生していること、②
13年
8,757
▲ 3.5
378
▲ 2.8
単 位
交通事故死者数に占める65歳以上の高齢者の占め
14年
8,396
▲ 4.1
343
▲ 9.3
15年
7,768
▲ 7.5
369
16年
7,425
▲ 4.4
305
17年
6,927
▲ 6.7
322
18年
6,403
▲ 7.6
19年
5,782
20年
る比率が依然として高いこと、③飲酒運転等の悪質
●全国の交通事故の発生状況
(平成24年)
発生件数
(前年比、
%)
件
665,138
▲ 3.9
件
4,280
▲ 5.6
死者数
人
4,411
▲ 5.4
負傷者数
人
825,396
▲ 3.4
うち死亡事故
資料:警察庁
埼玉りそな経済情報 2013.8
ている。 都圏第1位と高い。以下、神奈川県(4.09)、千葉県
479
等が多数死傷する重大な交通事故を始めとする、社
件)、埼玉県(35,600件)、千葉県(22,931件)
と続い
年以降毎年減少してきた。
1.3
▲ 1.1
最近の交通事故の特徴は、①集団登校中の児童
最も多く、以下、人口の多い順に、神奈川県(37,049
り4.94人)
と、全国(5.22)
より下回っているものの、首
11,109
万件を下回った。
首都圏での交通事故発生状況(平成24年)
をみる
年(3,241人)
をピークにおおむね横ばいで推移し、14
11,227
して減少し、発生件数は平成4年以来19年ぶりに70
首都圏の交通事故死者数の動向
ただ、発生率は、埼玉県が4.94(人口1,000人当た
▲ 0.6
及び負傷者数(825.396人、同▲3.4%)
も8年連続
75歳以上が増加傾向を示している。 伴って、昭和50年代前半から増加傾向となり、平成7
461
交通事故発生件数(665,138件、前年比▲3.9%)
高齢者のなかでも、65∼74歳は逓増傾向であるが、
たりする事故)件数は、第1位が東京都(47,429件)
と
高齢者の交通事故死者数は、高齢者人口の増加に
●交通事故死者数の推移
交通事故死者数を、年齢層別構成比でみると、15
と、人身事故(交通事故などで、人が負傷したり死亡し
通事故死者数は増加傾向となった(第2次交通戦
7.2
まで低下している。
9
率23.3%
(平成23年10月1日現在推計人口)の2倍を
なっている。
死者数に占める高齢者の構成比は、年々増加し平
成15年に初めて4割を超え、平成24年には人口構成
(3.70)、東京都(3.58)
と続いている。
死者数では、第1位は埼玉県200人で、43時間55分
●年齢層別交通事故死者数の推移
合 計
16∼64歳
15歳以下
65歳以上
うち65∼74歳
構成比
構成比
構成比
うち75歳以上
構成比
構成比
(人)
(人)
(%)
(人)
(%)
(人)
(%)
(人)
(%)
(人)
(%)
平成14年
8,396
264
3.1
4,969
59.2
3,163
37.7
1,417
16.9
1,746
20.8
7.6
15年
7,768
226
2.9
4,402
56.7
3,140
40.4
1,401
18.0
1,739
22.4
▲ 17.3
16年
7,425
226
3.0
4,128
55.6
3,071
41.4
1,323
17.8
1,748
23.5
5.6
17年
6,927
184
2.7
3,792
54.7
2,951
42.6
1,250
18.0
1,701
24.6
265
▲ 17.7
18年
6,403
158
2.5
3,411
53.3
2,834
44.3
1,160
18.1
1,674
26.1
▲ 9.7
228
▲ 14.0
19年
5,782
134
2.3
2,906
50.3
2,742
47.4
1,101
19.0
1,641
28.4
5,197
▲ 10.1
232
1.8
20年
5,197
127
2.4
2,553
49.1
2,517
48.4
987
19.0
1,530
29.4
21年
4,968
▲ 4.4
207
▲ 10.8
21年
4,968
112
2.3
2,377
47.8
2,479
49.9
929
18.7
1,550
31.2
22年
4,922
▲ 0.9
198
▲ 4.3
22年
4,922
113
2.3
2,333
47.4
2,476
50.3
916
18.6
1,560
31.7
23年
4,663
▲ 5.3
207
4.5
23年
4,663
114
2.4
2,258
48.4
2,291
49.1
811
17.4
1,480
31.7
24年
4,411
▲ 5.4
200
▲ 3.4
24年
4,411
92
2.1
2,055
46.6
2,264
51.3
776
17.6
1,488
33.7
資料:警察庁、埼玉県警察本部
資料:警察庁
埼玉りそな経済情報 2013.8
10
調査①
Research
埼玉県における交通事故の動向
交通事故死者数は逓減傾向、高齢者・自転車乗用中の事故割合が増加
違反に起因する交通事故によって、多くの尊い命が
はじめに
平成元年以降の推移をやや詳しくみると、平成元
犠牲になっていること、
などが挙げられる。
超え、過去最高の51.3%に至っている。
集団登校中の児童等が多数死傷するなど、社会
やや長期的に、交通事故の推移をみてみる。交通
的反響の大きい重大な交通事故が多発している。
し
事故が問題化したのは、昭和30年代のわが国の急
に再び1万人を下回った。その後は減少傾向をたどり、
歳以下は微減傾向が、16∼64歳は減少傾向がみられ
かし、交通事故死者数は、平成13年以降一貫して減
速な経済復興を果たす中で、道路交通需要が増加し
平成21年には5千人を下回って推移している。
る一方、高齢者(65歳以上)
は増加傾向がみられる。
少している。その要因としては、
「シートベルト着用者
事故が多発した
(第1次交通戦争)。特徴としては、当
その要因としては、①シートベルト着用者率が向上
率の向上」
「高速で走行する車両の事故の減少」な
時の道路整備状況は量的にも質的にもきわめて不
し、事故の被害が軽減されていること、②高速で走行
どが挙げられている。
十分であったため、車と歩行者や自転車乗用中の人
する車両の事故が減少していること、③悪質・危険性
また、高齢者の死者数構成比を状態別にみると、歩
との事故の割合が高かったことである。
の高い事故が減少していること、④歩行者の法令違
行中が49.0%と半数近くを占めている。次いで、
自動車
反が減少していること、
などが挙げられる。
乗車中が26.1%、
自転車乗用中が16.1%と続いている。
こうした現状を踏まえ、警察庁交通局「平成24年
年∼平成7年までは1万人以上であったが、平成8年
中の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締
昭和40年代に入ると、わが国は高度経済成長を
り状況について」、埼玉県警察本部交通部交通企画
続ける中で、交通事故死者数は昭和45年に16,765
シートベルトについては、着用者の割合は平成5年
課「交通安全のために ∼平成24年中の交通事故
人とピークを迎えた。その後、道路インフラの整備が
以降向上し、平成20年以降は90%台で推移してい
から∼」を基に、全国と埼玉県における交通事故の動
実施され、死者数は昭和54年の8,466人とピーク比
る。このことが、交通事故の被害軽減に寄与し、自動
向をまとめた。
半減まで減少した。 車乗車中の死者数減少の一因である。なお、非着用
しかし、自家用車の本格的な普及とともに再び交
平成24年の交通事故死者数は12年連続で減少
平成24年中の全国の交通事故死者数(交通事故
から24時以内で死亡した者)
は、4,411人(前年比▲
5.4%)
で、12年連続して減少となった。ピーク時(昭
和45年:16,765人)
との比較では、
3割以下の水準
者の致死率は、着用者の約14倍である。
争)。特徴としては、車相互の事故が増加したことで
ある。その後、平成4年の11,452人から逓減傾向と
全 国
(人)
平成元年
11,086
2年
3年
埼玉県
前年比(%)
(人)
前年比(%)
死者数に占める高齢者の割合が過去最高
3.9
485
1.3
4年
11,452
3.1
494
1.9
5年
10,945
▲ 4.4
488
▲ 1.2
6年
10,653
▲ 2.7
448
▲ 8.2
7年
10,684
0.3
458
2.2
8年
9,943
▲ 6.9
403
▲ 12.0
9年
9,642
▲ 3.0
351
▲ 12.9
10年
9,214
▲ 4.4
369
5.1
11年
9,012
▲ 2.2
410
11.1
12年
9,073
0.7
389
▲ 5.1
会的反響の大きい交通事故が発生していること、②
13年
8,757
▲ 3.5
378
▲ 2.8
単 位
交通事故死者数に占める65歳以上の高齢者の占め
14年
8,396
▲ 4.1
343
▲ 9.3
15年
7,768
▲ 7.5
369
16年
7,425
▲ 4.4
305
17年
6,927
▲ 6.7
322
18年
6,403
▲ 7.6
19年
5,782
20年
る比率が依然として高いこと、③飲酒運転等の悪質
●全国の交通事故の発生状況
(平成24年)
発生件数
(前年比、
%)
件
665,138
▲ 3.9
件
4,280
▲ 5.6
死者数
人
4,411
▲ 5.4
負傷者数
人
825,396
▲ 3.4
うち死亡事故
資料:警察庁
埼玉りそな経済情報 2013.8
ている。 都圏第1位と高い。以下、神奈川県(4.09)、千葉県
479
等が多数死傷する重大な交通事故を始めとする、社
件)、埼玉県(35,600件)、千葉県(22,931件)
と続い
年以降毎年減少してきた。
1.3
▲ 1.1
最近の交通事故の特徴は、①集団登校中の児童
最も多く、以下、人口の多い順に、神奈川県(37,049
り4.94人)
と、全国(5.22)
より下回っているものの、首
11,109
万件を下回った。
首都圏での交通事故発生状況(平成24年)
をみる
年(3,241人)
をピークにおおむね横ばいで推移し、14
11,227
して減少し、発生件数は平成4年以来19年ぶりに70
首都圏の交通事故死者数の動向
ただ、発生率は、埼玉県が4.94(人口1,000人当た
▲ 0.6
及び負傷者数(825.396人、同▲3.4%)
も8年連続
75歳以上が増加傾向を示している。 伴って、昭和50年代前半から増加傾向となり、平成7
461
交通事故発生件数(665,138件、前年比▲3.9%)
高齢者のなかでも、65∼74歳は逓増傾向であるが、
たりする事故)件数は、第1位が東京都(47,429件)
と
高齢者の交通事故死者数は、高齢者人口の増加に
●交通事故死者数の推移
交通事故死者数を、年齢層別構成比でみると、15
と、人身事故(交通事故などで、人が負傷したり死亡し
通事故死者数は増加傾向となった(第2次交通戦
7.2
まで低下している。
9
率23.3%
(平成23年10月1日現在推計人口)の2倍を
なっている。
死者数に占める高齢者の構成比は、年々増加し平
成15年に初めて4割を超え、平成24年には人口構成
(3.70)、東京都(3.58)
と続いている。
死者数では、第1位は埼玉県200人で、43時間55分
●年齢層別交通事故死者数の推移
合 計
16∼64歳
15歳以下
65歳以上
うち65∼74歳
構成比
構成比
構成比
うち75歳以上
構成比
構成比
(人)
(人)
(%)
(人)
(%)
(人)
(%)
(人)
(%)
(人)
(%)
平成14年
8,396
264
3.1
4,969
59.2
3,163
37.7
1,417
16.9
1,746
20.8
7.6
15年
7,768
226
2.9
4,402
56.7
3,140
40.4
1,401
18.0
1,739
22.4
▲ 17.3
16年
7,425
226
3.0
4,128
55.6
3,071
41.4
1,323
17.8
1,748
23.5
5.6
17年
6,927
184
2.7
3,792
54.7
2,951
42.6
1,250
18.0
1,701
24.6
265
▲ 17.7
18年
6,403
158
2.5
3,411
53.3
2,834
44.3
1,160
18.1
1,674
26.1
▲ 9.7
228
▲ 14.0
19年
5,782
134
2.3
2,906
50.3
2,742
47.4
1,101
19.0
1,641
28.4
5,197
▲ 10.1
232
1.8
20年
5,197
127
2.4
2,553
49.1
2,517
48.4
987
19.0
1,530
29.4
21年
4,968
▲ 4.4
207
▲ 10.8
21年
4,968
112
2.3
2,377
47.8
2,479
49.9
929
18.7
1,550
31.2
22年
4,922
▲ 0.9
198
▲ 4.3
22年
4,922
113
2.3
2,333
47.4
2,476
50.3
916
18.6
1,560
31.7
23年
4,663
▲ 5.3
207
4.5
23年
4,663
114
2.4
2,258
48.4
2,291
49.1
811
17.4
1,480
31.7
24年
4,411
▲ 5.4
200
▲ 3.4
24年
4,411
92
2.1
2,055
46.6
2,264
51.3
776
17.6
1,488
33.7
資料:警察庁、埼玉県警察本部
資料:警察庁
埼玉りそな経済情報 2013.8
10
Research
12秒で死者1人が発生している割合であった。次いで、
東京都183人で48時間、神奈川県179人で49時間4分
順位 都道府県
交通事故死者数
(人)
平成24年 前年比(%) 平成23年
▲ 14.9
276
235
21秒、千葉県175人で50時間11分39秒となっている。
1
愛知県
負傷者数は、人身事故件数とほぼ同様の動きとなっ
2
埼玉県
200
2
北海道
4
東京都
5
ている。埼玉県は、発生率が6.03で、12分7秒で負傷
者1人が発生している。以下、神奈川県(4.87)、千葉
県(4.61)、東京都(4.14)
となっている。埼玉県は、首
都圏内では発生率が高いものの、全国(6.47)
と比べ
ると下回っている。
区分
都県名
推計人口
(千人)
人身事故
死者数
負傷者数
(件)
発生率
(人)
発生率
(人)
発生率
埼玉県
▲ 3.4
207
200
5.3
183
▲ 14.9
大阪府
182
6
神奈川県
6
兵庫県
8
9
10
推計人口
人口
(千人) 順位
7,427
4
7,212
5
190
5,460
8
215
13,230
1
▲ 7.6
197
8,856
3
179
▲ 0.6
180
9,067
2
179
▲ 9.6
198
5,571
7
千葉県
175
0.0
175
6,195
6
福岡県
161
2.5
157
5,085
9
静岡県
155
▲ 5.5
164
3,735
10
資料:埼玉県警察本部、総務省
「推計人口」
(注)推計人口は、平成24年10月1日
●首都圏における交通事故の発生状況
(平成24年)
東京都
神奈川県
千葉県
全国
7,212
13,230
9,067
6,195 127,515
35,600
47,429
37,049
22,931 665,138
4.94
3.58
4.09
3.70
5.22
200
183
179
175
4,411
0.028
0.014
0.020
0.028
0.035
43,519
54,837
44,135
6.03
4.14
4.87
28,558 825,396
4.61
6.47
資料:埼玉県警察本部、総務省
「推計人口」
(注)
1.推計人口は、平成24年10月1日 2.発生率は、人口1,000人当たりの件、人
埼玉県の交通事故死者数は全国第2位
都道府県別の交通事故死者数(平成24年)
をみる
と、第1位は愛知県の235人、
2位が埼玉県と北海道
の200人で、
この3都道府県が200人を超えている。
続いて4位東京都183人、
5位大阪府182人と続き、
以下、神奈川県と兵庫県となっている。
また、交通事故死者数ワースト10位の都道府県は、
り、
このところ200人前後で足踏み状態が続いている。
このように、県内の交通事故死者数は、昭和45年
高齢者の事故が相変わらず多い。その対策としては、
200人と四分の一以下の水準となった。
ドライバーに対して、高齢者の特性を踏まえた安全教
埼玉県における交通事故死者数の200人のうち、
など、自ら身を守ることの重要性を再認識できる機会
その他2人となっている。また、高齢者は96人、自転車
を提供することが必要である。
乗用中は42人となっている。
埼玉県における死亡事故の特徴は、全国と同様に
の事故」が多いことである。以下、高齢者と自転車乗
較的人口が少ない都道府県であることがわかる。ちな
用中に絞り、対策等を整理する。
推計人口
人口
(千人)
順位
989
39
発生率
1
香川県
8.17
2
高知県
6.99
752
45
3
島根県
6.32
707
46
4
岩手県
6.32
1,303
32
5
岐阜県
5.84
2,061
17
6
岡山県
5.77
1,936
21
7
滋賀県
5.59
1,415
26
8
佐賀県
5.43
843
42
9
群馬県
5.30
1,992
18
10
三重県
5.14
1,840
22
42
埼玉県
2.78
7,212
5
資料:埼玉県警察本部、総務省
「推計人口」
(注)1.発生率は、人口10万人当たり 2.推計人口は、平成24年10月1日
埼玉県における交通事故死者数の推移
自転車王国・埼玉県の自転車利用推進構想
自転車乗用中の交通事故死者数は、平成19年以
降39∼48人とほぼ横ばいで推移している。平成22年
以降をみると、
3年連続して40人台となり、交通事故死
みに、埼玉県の発生率は、2.78、全国42位である。
都道府県
育・啓発を行う。一方、高齢者自身には、反射板の着用
交差点(交差点付近を含む)
で120人、単路では78人、
上位の10都道府県は、人口規模が210万人以下と比
順位
転車乗用中の高齢者が、薄暮時や夜間など時間帯に
の845人をピークとして着実に減少し、平成24年は
「高齢者の事故」
「自転車・歩行者の事故」
「交差点
●交通事故死者発生率のワースト順位と推計人口(平成24年)
第2当事者(被害者)
となるケースでは、歩行中や自
埼玉県における高齢者の交通事故の対策
者数の構成比は20%を超えている。
自転車発祥の地と言われる埼玉県は、自転車保有
高齢者死者数は、平成18年の99人から逓減し、平
率が全国1位、自転車出荷額が2位、大規模自転車道
成22年、23年は80人台となったものの、平成24年は
延長が4位など、自転車王国といえるほど自転車利用
96人と再び増加した。分母となる死亡者数が減少し
が盛んな県である。
ているため、高齢者の構成比は上昇傾向にあり、交通
事故死者数の半数近くが高齢者で占められている。
●埼玉県の年齢層別・状態別交通事故死者数の推移
高齢者
構成比(%)
37.4
自転車乗用中
人
構成比(%)
64
24.2
死者数
人
265
平成18年
人
99
平成19年
95
41.7
45
19.7
228
平成20年
98
42.2
39
16.8
232
平成21年
98
47.3
39
18.8
207
平成22年
83
41.9
48
24.2
198
平成23年
85
41.1
44
21.3
207
平成24年
96
48.0
42
21.0
200
自転車は手軽な乗り物として利用されている一方、
その多くの運転者は自動車運転未経験者であること
から、交通ルールの遵守意識が希薄となりがちである。
そのため、無責任・身勝手な行動が周囲に与える影響
などを理解させる機会を積極的に設ける必要がある。
近年、健康志向や環境問題への関心の高まりから、
自転車を活用する機運が高まってきている。そこで埼
玉県では、全県の自転車道ネットワークを形成し、自転
人口が多い10都道府県と順位は異なるものの、都道
埼玉県における交通事故死者数の推移を、平成元
府県は一致している。概ね、人口が多い都道府県で交
年以降についてやや詳しくみると、全国と同様に平成
通事故件数が多い傾向がみられる。東京都や大阪府、
4年が494人とピークとなり、その後、逓減傾向となっ
高齢者の死亡交通事故として、
2通りがある。
て推進している。
この構想は、
自転車で県内を巡ろうと
神奈川県などは他の交通機関も充実しており、交通事
ている
(P9の表を参照)。
高齢者が第1当事者(加害者)
となる場合で、加齢
するもので、サイクリングロードなどを中心に、既存の
資料:埼玉県警察本部
(注)構成比とは、死者数に対する割合
車の交通安全、地域の活性化、県民の健康増進を図
る、
「ぐるっと埼玉サイクルネットワーク構想」を策定し
故死者数は人口に対してはやや少ない。一方、自動車
平成9年に400人を割り込んだものの、平成11年に
による心身の機能低下が主因であることが多く、特に
国道、県道、市町村道をつなぎ、全県の自転車道ネット
の生産が多い愛知県や、自動車が主要交通機関と
再び400人を超えた。
しかし、その翌年の平成12年に
75歳以上の高齢者に顕著である。高齢者は、自らの
ワークを形成する計画である。
なっている北海道が上位を占めている。
は再び300人台へ、平成18年には200人台となり、減
心身機能の低下を認識し、長年の運転経験から生じ
このように、様々な機会を通じて、
「人優先」の交通
少傾向が続いている。
る慣れや、過信による交通事故を正しく理解できる機
安全思想を、県民の理解と協力のもと、国、県、市町村、
会を、運転免許更新時以外にもある程度定期的に提
関係機関・団体が緊密な連携を図り、強力に推進して
供することが必要である。
いくことが求められている。 (山口祐次)
人口10万人当たりの死者数の順位は、第1位は香
川県が8.17人、
2位は高知県が6.99人、
3位は島根県
が6.32人と続き、以下、岩手県、岐阜県と続いている。
11
●交通事故死者数ワースト順位
埼玉りそな経済情報 2013.8
ただ、
この3年間は、平成22年に198人と200人を割り
込んだものの、23年には増加し、平成24年は200人とな
埼玉りそな経済情報 2013.8
12
Research
12秒で死者1人が発生している割合であった。次いで、
東京都183人で48時間、神奈川県179人で49時間4分
順位 都道府県
交通事故死者数
(人)
平成24年 前年比(%) 平成23年
▲ 14.9
276
235
21秒、千葉県175人で50時間11分39秒となっている。
1
愛知県
負傷者数は、人身事故件数とほぼ同様の動きとなっ
2
埼玉県
200
2
北海道
4
東京都
5
ている。埼玉県は、発生率が6.03で、12分7秒で負傷
者1人が発生している。以下、神奈川県(4.87)、千葉
県(4.61)、東京都(4.14)
となっている。埼玉県は、首
都圏内では発生率が高いものの、全国(6.47)
と比べ
ると下回っている。
区分
都県名
推計人口
(千人)
人身事故
死者数
負傷者数
(件)
発生率
(人)
発生率
(人)
発生率
埼玉県
▲ 3.4
207
200
5.3
183
▲ 14.9
大阪府
182
6
神奈川県
6
兵庫県
8
9
10
推計人口
人口
(千人) 順位
7,427
4
7,212
5
190
5,460
8
215
13,230
1
▲ 7.6
197
8,856
3
179
▲ 0.6
180
9,067
2
179
▲ 9.6
198
5,571
7
千葉県
175
0.0
175
6,195
6
福岡県
161
2.5
157
5,085
9
静岡県
155
▲ 5.5
164
3,735
10
資料:埼玉県警察本部、総務省
「推計人口」
(注)推計人口は、平成24年10月1日
●首都圏における交通事故の発生状況
(平成24年)
東京都
神奈川県
千葉県
全国
7,212
13,230
9,067
6,195 127,515
35,600
47,429
37,049
22,931 665,138
4.94
3.58
4.09
3.70
5.22
200
183
179
175
4,411
0.028
0.014
0.020
0.028
0.035
43,519
54,837
44,135
6.03
4.14
4.87
28,558 825,396
4.61
6.47
資料:埼玉県警察本部、総務省
「推計人口」
(注)
1.推計人口は、平成24年10月1日 2.発生率は、人口1,000人当たりの件、人
埼玉県の交通事故死者数は全国第2位
都道府県別の交通事故死者数(平成24年)
をみる
と、第1位は愛知県の235人、
2位が埼玉県と北海道
の200人で、
この3都道府県が200人を超えている。
続いて4位東京都183人、
5位大阪府182人と続き、
以下、神奈川県と兵庫県となっている。
また、交通事故死者数ワースト10位の都道府県は、
り、
このところ200人前後で足踏み状態が続いている。
このように、県内の交通事故死者数は、昭和45年
高齢者の事故が相変わらず多い。その対策としては、
200人と四分の一以下の水準となった。
ドライバーに対して、高齢者の特性を踏まえた安全教
埼玉県における交通事故死者数の200人のうち、
など、自ら身を守ることの重要性を再認識できる機会
その他2人となっている。また、高齢者は96人、自転車
を提供することが必要である。
乗用中は42人となっている。
埼玉県における死亡事故の特徴は、全国と同様に
の事故」が多いことである。以下、高齢者と自転車乗
較的人口が少ない都道府県であることがわかる。ちな
用中に絞り、対策等を整理する。
推計人口
人口
(千人)
順位
989
39
発生率
1
香川県
8.17
2
高知県
6.99
752
45
3
島根県
6.32
707
46
4
岩手県
6.32
1,303
32
5
岐阜県
5.84
2,061
17
6
岡山県
5.77
1,936
21
7
滋賀県
5.59
1,415
26
8
佐賀県
5.43
843
42
9
群馬県
5.30
1,992
18
10
三重県
5.14
1,840
22
42
埼玉県
2.78
7,212
5
資料:埼玉県警察本部、総務省
「推計人口」
(注)1.発生率は、人口10万人当たり 2.推計人口は、平成24年10月1日
埼玉県における交通事故死者数の推移
自転車王国・埼玉県の自転車利用推進構想
自転車乗用中の交通事故死者数は、平成19年以
降39∼48人とほぼ横ばいで推移している。平成22年
以降をみると、
3年連続して40人台となり、交通事故死
みに、埼玉県の発生率は、2.78、全国42位である。
都道府県
育・啓発を行う。一方、高齢者自身には、反射板の着用
交差点(交差点付近を含む)
で120人、単路では78人、
上位の10都道府県は、人口規模が210万人以下と比
順位
転車乗用中の高齢者が、薄暮時や夜間など時間帯に
の845人をピークとして着実に減少し、平成24年は
「高齢者の事故」
「自転車・歩行者の事故」
「交差点
●交通事故死者発生率のワースト順位と推計人口(平成24年)
第2当事者(被害者)
となるケースでは、歩行中や自
埼玉県における高齢者の交通事故の対策
者数の構成比は20%を超えている。
自転車発祥の地と言われる埼玉県は、自転車保有
高齢者死者数は、平成18年の99人から逓減し、平
率が全国1位、自転車出荷額が2位、大規模自転車道
成22年、23年は80人台となったものの、平成24年は
延長が4位など、自転車王国といえるほど自転車利用
96人と再び増加した。分母となる死亡者数が減少し
が盛んな県である。
ているため、高齢者の構成比は上昇傾向にあり、交通
事故死者数の半数近くが高齢者で占められている。
●埼玉県の年齢層別・状態別交通事故死者数の推移
高齢者
構成比(%)
37.4
自転車乗用中
人
構成比(%)
64
24.2
死者数
人
265
平成18年
人
99
平成19年
95
41.7
45
19.7
228
平成20年
98
42.2
39
16.8
232
平成21年
98
47.3
39
18.8
207
平成22年
83
41.9
48
24.2
198
平成23年
85
41.1
44
21.3
207
平成24年
96
48.0
42
21.0
200
自転車は手軽な乗り物として利用されている一方、
その多くの運転者は自動車運転未経験者であること
から、交通ルールの遵守意識が希薄となりがちである。
そのため、無責任・身勝手な行動が周囲に与える影響
などを理解させる機会を積極的に設ける必要がある。
近年、健康志向や環境問題への関心の高まりから、
自転車を活用する機運が高まってきている。そこで埼
玉県では、全県の自転車道ネットワークを形成し、自転
人口が多い10都道府県と順位は異なるものの、都道
埼玉県における交通事故死者数の推移を、平成元
府県は一致している。概ね、人口が多い都道府県で交
年以降についてやや詳しくみると、全国と同様に平成
通事故件数が多い傾向がみられる。東京都や大阪府、
4年が494人とピークとなり、その後、逓減傾向となっ
高齢者の死亡交通事故として、
2通りがある。
て推進している。
この構想は、
自転車で県内を巡ろうと
神奈川県などは他の交通機関も充実しており、交通事
ている
(P9の表を参照)。
高齢者が第1当事者(加害者)
となる場合で、加齢
するもので、サイクリングロードなどを中心に、既存の
資料:埼玉県警察本部
(注)構成比とは、死者数に対する割合
車の交通安全、地域の活性化、県民の健康増進を図
る、
「ぐるっと埼玉サイクルネットワーク構想」を策定し
故死者数は人口に対してはやや少ない。一方、自動車
平成9年に400人を割り込んだものの、平成11年に
による心身の機能低下が主因であることが多く、特に
国道、県道、市町村道をつなぎ、全県の自転車道ネット
の生産が多い愛知県や、自動車が主要交通機関と
再び400人を超えた。
しかし、その翌年の平成12年に
75歳以上の高齢者に顕著である。高齢者は、自らの
ワークを形成する計画である。
なっている北海道が上位を占めている。
は再び300人台へ、平成18年には200人台となり、減
心身機能の低下を認識し、長年の運転経験から生じ
このように、様々な機会を通じて、
「人優先」の交通
少傾向が続いている。
る慣れや、過信による交通事故を正しく理解できる機
安全思想を、県民の理解と協力のもと、国、県、市町村、
会を、運転免許更新時以外にもある程度定期的に提
関係機関・団体が緊密な連携を図り、強力に推進して
供することが必要である。
いくことが求められている。 (山口祐次)
人口10万人当たりの死者数の順位は、第1位は香
川県が8.17人、
2位は高知県が6.99人、
3位は島根県
が6.32人と続き、以下、岩手県、岐阜県と続いている。
11
●交通事故死者数ワースト順位
埼玉りそな経済情報 2013.8
ただ、
この3年間は、平成22年に198人と200人を割り
込んだものの、23年には増加し、平成24年は200人とな
埼玉りそな経済情報 2013.8
12
Research
調査②
統計からみる埼玉県の賃金、雇用の動向(Ⅱ)
前号では埼玉県の賃金、雇用の動向を2012年の
を表している。
このため、時系列での変動は景気変動
賃金の全国比較、前年比の増減、労働者数の増減
による賃金の増減だけではなく、就業形態の構成や、
等について検討した。本号では2000年以降の埼玉
業種構成の変化によっても影響を受ける。
県の賃金、雇用の動向についてみていく。
景気変動と賃金の推移
毎月勤労統計調査により埼玉県の賃金の推移に
ついてみると、賃金指数は2008年に104.7と2000
年以降のピークとなっている。賃金は「所定内給与」、
時間外手当などの「超過労働給与」、
ボーナスなどの
「特別に支払われた給与」からなる。
埼玉県の賃金指数の動きをみると、緩やかな景気
上昇が続いた2002年∼2008年の間はおおむね「超
過労働給与」、やや遅れて「特別に支払われた給与」
の増加により賃金全体の上昇がみられる。また、
リー
マンショックの影響などから景気が急速に悪化した
09年には「特別に支払われた給与」の大幅な減少に
よる賃金の減少がみられる。
直近の景気の山08年、谷09年についてみると、
08年の賃金指数は前年比1.8ポイントの上昇。賃金
の内訳毎の指数がないこととパート比率変動の影響
を除くため、一般労働者の賃金の実数でみると、給
齢階層で労働力率が上昇したことがあげられる。
また、
率が上昇したことにより埼玉県の賃金は00年から12
男 性についてみると、6 0∼6 4 歳 の 労 働 力 率 が
年の間で9.8%低下したと試算される。
74.8%から81.5%へ6.7ポイント上昇(他の年齢階層
また、同様に試算すると、パート比率が1ポイント上
昇すると、賃金はおおむね1%低下する。先に景気動
また同期間にパートタイム比率が上昇しており、同
分され、それぞれの12年の賃金は393,155円、
減においてもこの影響は大きい。01年、06年、12年
期間の常用雇用指数10.7ポイントの増加のうち、一
98,143円とほぼ4倍の差がある。埼玉県の就業形態
はパート比率がそれぞれ3.0、2.0、2.9ポイント上昇し
般労働者の寄与は▲2.4ポイント、パートタイム労働
別の推移をみると、常用労働者に占めるパートタイム
ており、
それぞれ同程度賃金を引下げる要因となって
者が13.1ポイントである。
労働者の比率は00年28.4%から12年には38.3%と
いる。
増加は、女性および高齢者の労働力化、パートタイム
相対的に賃金の低い労働者の比率が上昇すると、
賃金は低下する。他の条件を一定として、00年から
12年までの一般労働者の平均賃金とパートタイム労
●賃金指数の推移
(埼玉県)
107
106
105
104
103
102
101
100
99
98
97
2010年=100
106.2
104.7
102.9
101.8
101.9
101.0 100.8
100.6
2000 01
02
03
04
102.9
100.9
100.8
100.0
05
06
07
08
09
10
98.1
11
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
12
年
●超過労働給与、特別に支払われた給与の推移(埼玉県、一般労働者)
90,000
円/月
超過労働給与 特別に支払われた給与
80,000
ら12年には98.7と▲7.0ポイント、同様に建設業は▲
10. 7ポイント増加している。
4.4ポイント低下したのに対し、医療・福祉は同28.2
この間について、男女別にみると、常用労働者に占
ポイント、卸・小売りは10.2ポイント上昇している。そ
める女性の比率は42.9%から46.9%へ上昇している。
れぞれの業種の女性労働者の比率をみると、雇用指
常用雇用指数と男女別構成比の関係から同期間の
数の低下がみられる製造業は29.1%、建設業は
常用雇用指数10.7ポイントの増加は男性の寄与が
15.4%と低く、同指数の上昇がみられる医療・福祉は
2.0ポイント、女性が同8.7ポイントで女性の寄与が大
76.3%、卸売・小売業は56.3と高い。
きい。女性の労働者数が増えた要因としては、各年
104
給与」は6.7%の増加で、給与全体を1.2%
(寄与度)
40,000
引き上げる要因となっている。
20,000
48
就業形態の変化と賃金の推移
40
36
賃金指数は労働者個々人の賃金の増減等を表す
32
埼玉りそな経済情報 2013.8
92
05
06
07
08
09
10
11
12
年
●常用労働者に占める女性、パートタイムの比率
(埼玉県)
44
ものではなく、埼玉県内の企業で働く者全体の平均
94
28
女性の比率
%
パートタイムの比率
44.0
46.9 46.4
42.9 43.3 43.3 44.1 43.0 43.1
31.4 31.9
32.7
34.2 34.3
45.4
101.2
98.3
46.9
46.0 46.3
38.3
36.3 36.5 36.3
91.4
92.2
2000 01
93.5
02
99.6
102.1
100.0
03
93.3
05
06
07
08
09
10
11
12
年
●年齢区分別労働力率
(埼玉県、女性)
%
00年
115
80
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
50
0
製造業
建設業
100
95
20
12
年
卸・小売り
105
60
90
10
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
医療・福祉
2010年=100
110
70
30
35.3 35.4
(吉嶺暢嗣)
●業種別常用雇用指数の推移
(埼玉県)
10年
40
33.9
今後もこうした傾向が続くとみられ、生産年齢人口
の整備の必要性が増してくるものと考えられる。 91.7 91.3
04
が高く、女性の労働力率化の高まりと対応している。
の減少も続く中、一層の女性、高齢者等の雇用環境
95.3
93.0
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
90
28.4
2000 01
90
労働力の需要が増加している業種では女性の比率
2010年=100
96
社会、経済状況の変化などにより、労働力の需給
も業種により変化している。男女別の点からみると、
●常用雇用指数の推移
(埼玉県)
98
0 2000 01 02 03 04
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
比較が可能な05年以降)、製造業は05年の105.7か
ると、12年は102.1であり、00年の91.4と比べると、
50,000
10,000
常用雇用指数の業種別の推移をみると
(業種別の
埼玉県の雇用の動向を常用雇用指数の推移でみ
与総額は1.2%の増加、
このうち「特別に支払われた
30,000
労働者の増加によるものであると判断される。
常用労働者数の推移
100
▲3.6%
(寄与度)
引き下げる要因となっている。
こうしたことからすると、00年以降の労働者数の
9.9ポイント上昇している。
102
支払われた給与」は▲18.9%の減少で給与全体を
より高齢者の雇用が増えている。
向と賃金の推移についてみたが、短期的な賃金の増
60,000
一般労働者の給与総額は▲6.2%の減少、
「特別に
ではほとんど変化がない)
しており、継続雇用などに
就業形態は一般労働者とパートタイム労働者に区
70,000
09年は賃金指数が▲3.8ポイントの低下、同様に
13
働者の平均賃金を用いて試算すると、パートタイム比
15∼19
20∼24 25∼29 30∼34 35∼39 40∼44 45∼49 50∼54 55∼59 60∼64
資料:総務省
「国勢調査」
(注)
労働力率=労働力人口/
(労働力人口+非労働力人口)
とした
65以上
年齢
85
2005
06
07
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
08
09
10
11
12
年
埼玉りそな経済情報 2013.8
14
Research
調査②
統計からみる埼玉県の賃金、雇用の動向(Ⅱ)
前号では埼玉県の賃金、雇用の動向を2012年の
を表している。
このため、時系列での変動は景気変動
賃金の全国比較、前年比の増減、労働者数の増減
による賃金の増減だけではなく、就業形態の構成や、
等について検討した。本号では2000年以降の埼玉
業種構成の変化によっても影響を受ける。
県の賃金、雇用の動向についてみていく。
景気変動と賃金の推移
毎月勤労統計調査により埼玉県の賃金の推移に
ついてみると、賃金指数は2008年に104.7と2000
年以降のピークとなっている。賃金は「所定内給与」、
時間外手当などの「超過労働給与」、
ボーナスなどの
「特別に支払われた給与」からなる。
埼玉県の賃金指数の動きをみると、緩やかな景気
上昇が続いた2002年∼2008年の間はおおむね「超
過労働給与」、やや遅れて「特別に支払われた給与」
の増加により賃金全体の上昇がみられる。また、
リー
マンショックの影響などから景気が急速に悪化した
09年には「特別に支払われた給与」の大幅な減少に
よる賃金の減少がみられる。
直近の景気の山08年、谷09年についてみると、
08年の賃金指数は前年比1.8ポイントの上昇。賃金
の内訳毎の指数がないこととパート比率変動の影響
を除くため、一般労働者の賃金の実数でみると、給
齢階層で労働力率が上昇したことがあげられる。
また、
率が上昇したことにより埼玉県の賃金は00年から12
男 性についてみると、6 0∼6 4 歳 の 労 働 力 率 が
年の間で9.8%低下したと試算される。
74.8%から81.5%へ6.7ポイント上昇(他の年齢階層
また、同様に試算すると、パート比率が1ポイント上
昇すると、賃金はおおむね1%低下する。先に景気動
また同期間にパートタイム比率が上昇しており、同
分され、それぞれの12年の賃金は393,155円、
減においてもこの影響は大きい。01年、06年、12年
期間の常用雇用指数10.7ポイントの増加のうち、一
98,143円とほぼ4倍の差がある。埼玉県の就業形態
はパート比率がそれぞれ3.0、2.0、2.9ポイント上昇し
般労働者の寄与は▲2.4ポイント、パートタイム労働
別の推移をみると、常用労働者に占めるパートタイム
ており、
それぞれ同程度賃金を引下げる要因となって
者が13.1ポイントである。
労働者の比率は00年28.4%から12年には38.3%と
いる。
増加は、女性および高齢者の労働力化、パートタイム
相対的に賃金の低い労働者の比率が上昇すると、
賃金は低下する。他の条件を一定として、00年から
12年までの一般労働者の平均賃金とパートタイム労
●賃金指数の推移
(埼玉県)
107
106
105
104
103
102
101
100
99
98
97
2010年=100
106.2
104.7
102.9
101.8
101.9
101.0 100.8
100.6
2000 01
02
03
04
102.9
100.9
100.8
100.0
05
06
07
08
09
10
98.1
11
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
12
年
●超過労働給与、特別に支払われた給与の推移(埼玉県、一般労働者)
90,000
円/月
超過労働給与 特別に支払われた給与
80,000
ら12年には98.7と▲7.0ポイント、同様に建設業は▲
10. 7ポイント増加している。
4.4ポイント低下したのに対し、医療・福祉は同28.2
この間について、男女別にみると、常用労働者に占
ポイント、卸・小売りは10.2ポイント上昇している。そ
める女性の比率は42.9%から46.9%へ上昇している。
れぞれの業種の女性労働者の比率をみると、雇用指
常用雇用指数と男女別構成比の関係から同期間の
数の低下がみられる製造業は29.1%、建設業は
常用雇用指数10.7ポイントの増加は男性の寄与が
15.4%と低く、同指数の上昇がみられる医療・福祉は
2.0ポイント、女性が同8.7ポイントで女性の寄与が大
76.3%、卸売・小売業は56.3と高い。
きい。女性の労働者数が増えた要因としては、各年
104
給与」は6.7%の増加で、給与全体を1.2%
(寄与度)
40,000
引き上げる要因となっている。
20,000
48
就業形態の変化と賃金の推移
40
36
賃金指数は労働者個々人の賃金の増減等を表す
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埼玉りそな経済情報 2013.8
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05
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12
年
●常用労働者に占める女性、パートタイムの比率
(埼玉県)
44
ものではなく、埼玉県内の企業で働く者全体の平均
94
28
女性の比率
%
パートタイムの比率
44.0
46.9 46.4
42.9 43.3 43.3 44.1 43.0 43.1
31.4 31.9
32.7
34.2 34.3
45.4
101.2
98.3
46.9
46.0 46.3
38.3
36.3 36.5 36.3
91.4
92.2
2000 01
93.5
02
99.6
102.1
100.0
03
93.3
05
06
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10
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12
年
●年齢区分別労働力率
(埼玉県、女性)
%
00年
115
80
02
03
04
05
06
07
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09
10
11
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0
製造業
建設業
100
95
20
12
年
卸・小売り
105
60
90
10
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
医療・福祉
2010年=100
110
70
30
35.3 35.4
(吉嶺暢嗣)
●業種別常用雇用指数の推移
(埼玉県)
10年
40
33.9
今後もこうした傾向が続くとみられ、生産年齢人口
の整備の必要性が増してくるものと考えられる。 91.7 91.3
04
が高く、女性の労働力率化の高まりと対応している。
の減少も続く中、一層の女性、高齢者等の雇用環境
95.3
93.0
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
90
28.4
2000 01
90
労働力の需要が増加している業種では女性の比率
2010年=100
96
社会、経済状況の変化などにより、労働力の需給
も業種により変化している。男女別の点からみると、
●常用雇用指数の推移
(埼玉県)
98
0 2000 01 02 03 04
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
比較が可能な05年以降)、製造業は05年の105.7か
ると、12年は102.1であり、00年の91.4と比べると、
50,000
10,000
常用雇用指数の業種別の推移をみると
(業種別の
埼玉県の雇用の動向を常用雇用指数の推移でみ
与総額は1.2%の増加、
このうち「特別に支払われた
30,000
労働者の増加によるものであると判断される。
常用労働者数の推移
100
▲3.6%
(寄与度)
引き下げる要因となっている。
こうしたことからすると、00年以降の労働者数の
9.9ポイント上昇している。
102
支払われた給与」は▲18.9%の減少で給与全体を
より高齢者の雇用が増えている。
向と賃金の推移についてみたが、短期的な賃金の増
60,000
一般労働者の給与総額は▲6.2%の減少、
「特別に
ではほとんど変化がない)
しており、継続雇用などに
就業形態は一般労働者とパートタイム労働者に区
70,000
09年は賃金指数が▲3.8ポイントの低下、同様に
13
働者の平均賃金を用いて試算すると、パートタイム比
15∼19
20∼24 25∼29 30∼34 35∼39 40∼44 45∼49 50∼54 55∼59 60∼64
資料:総務省
「国勢調査」
(注)
労働力率=労働力人口/
(労働力人口+非労働力人口)
とした
65以上
年齢
85
2005
06
07
資料:埼玉県
「毎月勤労統計調査」
08
09
10
11
12
年
埼玉りそな経済情報 2013.8
14
アンケート調査
2013年度の埼玉県の賃上げ 状況について
2013年度の賃上げ状況について、県内企業へのア
ンケート調査を実施した。
賃上げの決定にあたり重視すること
(複数回答)
アップは廃止し、別の賃金決定方法を実施する」が
ころは13.5%、
「年俸制などの賃金制度を採っており、
答)、
「企業業績」が最も多く85.8%、以下「世間相場」
56.6%となっている。前年調査では業績が回復すれば
一律の賃上げは行っていない」が7.2%、
「現在未定」が
28.6%、
「労働力の確保定着」24.2%、
「例年の賃上げ
賃上げを行うとしたところは、40.9%であったのと比べ
19.1%となった。前年調査と比べると「定昇、ベースアップ
実績」22.0%、
「労使関係の安定」9.7%、
「物価動向」
ると、業績の改善を賃金に反映しようとするところが多
とも実施しない」とするところは3.4ポイント減少している。
7.9%の順となった。
くなっている。
ト増えている。ただ、引き続き定昇のみとするところが多
く、ベースアップを行うところは少ない。
対象企業数1,026社。回答企業数322社。
一方、
「定昇、ベースアップとも実施しない」とすると
回答率31.4%。2013年4月中旬実施。
新政権の賃金引上げ要請について
今年度春季労使交渉に先立ち、新政権はデフレ脱却、
景気回復のため、業績の改善した企業から賃金を引き
上げるよう要請した。
今回調査でこの要請についてたずねたところ、
「要請
業種別にみると、
「定昇、ベースアップとも実施する」
業種別では、
「企業業績」を重視するところが製造業
が製造業で14.6%と非製造業での11.2%に比べ高く、
で若干多く、
「世間相場」を重視するところが非製造業
「定昇、ベースアップとも実施しない」は非製造業で
を考慮し給与引き上げに反映させた」とするところが
15.8%と製造業での9.8%に比べ高くなっている。
14.2%、
「要請を考慮し給与引き上げでなくボーナスに
●正社員の賃上げの実施状況
反映させる予定」は19.6%と、合わせて要請を受け給
与やボーナスに反映するとしたところは33.8%となった。
一方、
「要請は考慮したが、給与、ボーナス等へ反映さ
せる予定はない」としたところは26.8%、
「要請を考慮
しない、
またはできない」は32.2%、
「その他」7.3%と
なった。
非製造業
14.6
11.2
定昇のみ実施する
39.2
38.8
40.8
5.6
4.1
6.6
(上記3つの合計)
賃上げを実施する
定昇、ベースアップとも実施しない
一律の賃上げは行っていない
(57.3)
(55.3)
(58.6)
13.5
9.8
15.8
7.2
4.9
8.7
19.1
26.0
14.8
2.8
4.1
2.0
(%)
全産業
製造業
非製造業
14.2
15.6
13.3
要請を考慮し給与引き上げでなく
ボーナスに反映させる予定
19.6
18.0
20.5
(33.8)
(33.6)
(33.8)
要請は考慮したが、給与、
ボーナス
等へ反映させる予定はない
26.8
27.9
26.2
要請を考慮しない、
またはできない
32.2
31.1
32.8
7.3
7.4
7.2
その他
製造業
12.5
その他
要請を考慮し給与引き上げに反映させた
(上記2つの合計)
要請を反映させる
(%)
全産業
ベースアップのみ実施する
2013年度の賃上げ実施状況
2013年度の賃上げ実施状況をたずねたところ、
「定
昇、ベースアップとも実施する」と答えた企業は12.5%、
「定昇のみ実施する」とした企業は39.2%、
「ベース
アップのみ実施する」とした企業は5.6%となり、
「何ら
で若干多い結果となった。
●賃上げの決定にあたり重視すること
(2つまで)
定昇、ベースアップとも実施する
現在未定
●新政権による報酬の引き上げ要請について
賃上げ決定にあたり重視することとしては(複数回
(%)
来 年 度 業 績 が 回 復 すれば 賃 上げを行う企 業は
業況が回復した場合に重視する配分
(複数回答)
今後、業況が回復した場合どのような配分を重視
するのかについては、
「従業員の報酬を引き上げる」
全産業
製造業
非製造業
企業業績
85.8
87.8
84.6
世間相場
28.6
26.8
29.7
労働力の確保定着
24.2
22.8
25.1
拡充する」45.8%、
「設備投資を拡充する」38.9%、
例年の賃上げ実績
22.0
22.0
22.1
労使関係の安定
9.7
9.8
9.7
「 借 入 金 の 返 済 等を優 先し財 務 内 容を改 善する」
物価動向
7.9
8.1
7.7
その他
2.5
3.3
2.1
が59.2%と最も多く、次いで「将来に備え内部留保を
37.3%、
「株主への配当を充実させる」5.0%などと
なった。
「従業員の報酬を引き上げる」が6割近くとなってお
来年度の賃上げについて
り、今後業況が回復した場合、賃金の引き上げにより
今年度賃上げを「実施しない」とした企業に来年度
2013年度賃上げ率、賃上げ額
2.0%となった。
デフレ脱却、景気回復に向けた動きも期待される。
の賃上げについてたずねたところ、
「業績が回復すれ
なお、業種別では「従業員の報酬を引き上げる」は
ば、定昇、ベースアップともに実施する」としたところが
ほぼ同じ割合。
「将来に備え内部留保を拡充する」は
たずねたところ、賃上げ率は1.9%
(前年調査1.8%)、賃
29.3%、
「業績が回復すれば、定昇は実施するが、
非製造業48.0%で製造業42.3%に比べ多く、
「設備
上げ額は4,858円(同4,527円)
となった
(それぞれ単
ベースアップは実施しない」が27.3%、
「業績の回復
投資を拡充する」は製造業42.3%で非製造業36.7%
純平均)。前年調査と比べると、賃上げ率、額とも微増と
分は一時金等で対応する」が32.3%、
「定昇、ベース
に比べ多い結果となった。 (吉嶺暢嗣)
●来年度以降の賃上げの実施について
●業況が回復した場合重視する配分
(2つまで)
賃上げを「実施する」企業に、賃上げ率と賃上げ額を
なっている。業種別にみると、製造業では賃上げ率
1.7%、賃上げ額4,537円、非製造業では賃上げ率
2.0%、賃上げ額5,042円で賃上げ率、額ともにでは非
製造業でやや高い結果となった。
●2013年度賃上げ率・賃上げ額
(%、円)
全産業
製造業
非製造業
かの賃上げを行う」ところは57.3%となった。前年調査
賃上げ率
1.9
(1.8)
1.7
(1.9)
2.0
(1.7)
と比べると「何らかの賃上げを行う」ところが5.0ポイン
賃上げ額
4,858
(4,527)
4,537
(4,480)
5,042
(4,567)
(%)
全産業
製造業
非製造業
業績が回復すれば、定昇、ベースアップ
ともに実施する
29.3
26.2
31.6
業績が回復すれば、定昇は実施するが、
ベースアップは実施しない
27.3
38.1
19.3
(上記2つの合計)
賃上げを実施する
(56.6)
(64.3)
(50.9)
32.3
28.6
35.1
定昇、ベースアップは廃止し、
別の賃金決定法方を実施する
2.0
2.4
1.8
その他
9.1
4.8
12.3
業績の回復分は一時金等で対応する
(%)
全産業
製造業
非製造業
従業員の報酬を引き上げる
59.2
59.3
59.2
将来に備え内部留保を拡充する
45.8
42.3
48.0
設備投資を拡充する
38.9
42.3
36.7
借入金の返済等を優先し財務内容を改善する
37.3
39.8
35.7
株主への配当を充実させる
5.0
4.1
5.6
その他
0.6
0.8
0.5
( )
内は前年調査
15
埼玉りそな経済情報 2013.8
埼玉りそな経済情報 2013.8
16
アンケート調査
2013年度の埼玉県の賃上げ 状況について
2013年度の賃上げ状況について、県内企業へのア
ンケート調査を実施した。
賃上げの決定にあたり重視すること
(複数回答)
アップは廃止し、別の賃金決定方法を実施する」が
ころは13.5%、
「年俸制などの賃金制度を採っており、
答)、
「企業業績」が最も多く85.8%、以下「世間相場」
56.6%となっている。前年調査では業績が回復すれば
一律の賃上げは行っていない」が7.2%、
「現在未定」が
28.6%、
「労働力の確保定着」24.2%、
「例年の賃上げ
賃上げを行うとしたところは、40.9%であったのと比べ
19.1%となった。前年調査と比べると「定昇、ベースアップ
実績」22.0%、
「労使関係の安定」9.7%、
「物価動向」
ると、業績の改善を賃金に反映しようとするところが多
とも実施しない」とするところは3.4ポイント減少している。
7.9%の順となった。
くなっている。
ト増えている。ただ、引き続き定昇のみとするところが多
く、ベースアップを行うところは少ない。
対象企業数1,026社。回答企業数322社。
一方、
「定昇、ベースアップとも実施しない」とすると
回答率31.4%。2013年4月中旬実施。
新政権の賃金引上げ要請について
今年度春季労使交渉に先立ち、新政権はデフレ脱却、
景気回復のため、業績の改善した企業から賃金を引き
上げるよう要請した。
今回調査でこの要請についてたずねたところ、
「要請
業種別にみると、
「定昇、ベースアップとも実施する」
業種別では、
「企業業績」を重視するところが製造業
が製造業で14.6%と非製造業での11.2%に比べ高く、
で若干多く、
「世間相場」を重視するところが非製造業
「定昇、ベースアップとも実施しない」は非製造業で
を考慮し給与引き上げに反映させた」とするところが
15.8%と製造業での9.8%に比べ高くなっている。
14.2%、
「要請を考慮し給与引き上げでなくボーナスに
●正社員の賃上げの実施状況
反映させる予定」は19.6%と、合わせて要請を受け給
与やボーナスに反映するとしたところは33.8%となった。
一方、
「要請は考慮したが、給与、ボーナス等へ反映さ
せる予定はない」としたところは26.8%、
「要請を考慮
しない、
またはできない」は32.2%、
「その他」7.3%と
なった。
非製造業
14.6
11.2
定昇のみ実施する
39.2
38.8
40.8
5.6
4.1
6.6
(上記3つの合計)
賃上げを実施する
定昇、ベースアップとも実施しない
一律の賃上げは行っていない
(57.3)
(55.3)
(58.6)
13.5
9.8
15.8
7.2
4.9
8.7
19.1
26.0
14.8
2.8
4.1
2.0
(%)
全産業
製造業
非製造業
14.2
15.6
13.3
要請を考慮し給与引き上げでなく
ボーナスに反映させる予定
19.6
18.0
20.5
(33.8)
(33.6)
(33.8)
要請は考慮したが、給与、
ボーナス
等へ反映させる予定はない
26.8
27.9
26.2
要請を考慮しない、
またはできない
32.2
31.1
32.8
7.3
7.4
7.2
その他
製造業
12.5
その他
要請を考慮し給与引き上げに反映させた
(上記2つの合計)
要請を反映させる
(%)
全産業
ベースアップのみ実施する
2013年度の賃上げ実施状況
2013年度の賃上げ実施状況をたずねたところ、
「定
昇、ベースアップとも実施する」と答えた企業は12.5%、
「定昇のみ実施する」とした企業は39.2%、
「ベース
アップのみ実施する」とした企業は5.6%となり、
「何ら
で若干多い結果となった。
●賃上げの決定にあたり重視すること
(2つまで)
定昇、ベースアップとも実施する
現在未定
●新政権による報酬の引き上げ要請について
賃上げ決定にあたり重視することとしては(複数回
(%)
来 年 度 業 績 が 回 復 すれば 賃 上げを行う企 業は
業況が回復した場合に重視する配分
(複数回答)
今後、業況が回復した場合どのような配分を重視
するのかについては、
「従業員の報酬を引き上げる」
全産業
製造業
非製造業
企業業績
85.8
87.8
84.6
世間相場
28.6
26.8
29.7
労働力の確保定着
24.2
22.8
25.1
拡充する」45.8%、
「設備投資を拡充する」38.9%、
例年の賃上げ実績
22.0
22.0
22.1
労使関係の安定
9.7
9.8
9.7
「 借 入 金 の 返 済 等を優 先し財 務 内 容を改 善する」
物価動向
7.9
8.1
7.7
その他
2.5
3.3
2.1
が59.2%と最も多く、次いで「将来に備え内部留保を
37.3%、
「株主への配当を充実させる」5.0%などと
なった。
「従業員の報酬を引き上げる」が6割近くとなってお
来年度の賃上げについて
り、今後業況が回復した場合、賃金の引き上げにより
今年度賃上げを「実施しない」とした企業に来年度
2013年度賃上げ率、賃上げ額
2.0%となった。
デフレ脱却、景気回復に向けた動きも期待される。
の賃上げについてたずねたところ、
「業績が回復すれ
なお、業種別では「従業員の報酬を引き上げる」は
ば、定昇、ベースアップともに実施する」としたところが
ほぼ同じ割合。
「将来に備え内部留保を拡充する」は
たずねたところ、賃上げ率は1.9%
(前年調査1.8%)、賃
29.3%、
「業績が回復すれば、定昇は実施するが、
非製造業48.0%で製造業42.3%に比べ多く、
「設備
上げ額は4,858円(同4,527円)
となった
(それぞれ単
ベースアップは実施しない」が27.3%、
「業績の回復
投資を拡充する」は製造業42.3%で非製造業36.7%
純平均)。前年調査と比べると、賃上げ率、額とも微増と
分は一時金等で対応する」が32.3%、
「定昇、ベース
に比べ多い結果となった。 (吉嶺暢嗣)
●来年度以降の賃上げの実施について
●業況が回復した場合重視する配分
(2つまで)
賃上げを「実施する」企業に、賃上げ率と賃上げ額を
なっている。業種別にみると、製造業では賃上げ率
1.7%、賃上げ額4,537円、非製造業では賃上げ率
2.0%、賃上げ額5,042円で賃上げ率、額ともにでは非
製造業でやや高い結果となった。
●2013年度賃上げ率・賃上げ額
(%、円)
全産業
製造業
非製造業
かの賃上げを行う」ところは57.3%となった。前年調査
賃上げ率
1.9
(1.8)
1.7
(1.9)
2.0
(1.7)
と比べると「何らかの賃上げを行う」ところが5.0ポイン
賃上げ額
4,858
(4,527)
4,537
(4,480)
5,042
(4,567)
(%)
全産業
製造業
非製造業
業績が回復すれば、定昇、ベースアップ
ともに実施する
29.3
26.2
31.6
業績が回復すれば、定昇は実施するが、
ベースアップは実施しない
27.3
38.1
19.3
(上記2つの合計)
賃上げを実施する
(56.6)
(64.3)
(50.9)
32.3
28.6
35.1
定昇、ベースアップは廃止し、
別の賃金決定法方を実施する
2.0
2.4
1.8
その他
9.1
4.8
12.3
業績の回復分は一時金等で対応する
(%)
全産業
製造業
非製造業
従業員の報酬を引き上げる
59.2
59.3
59.2
将来に備え内部留保を拡充する
45.8
42.3
48.0
設備投資を拡充する
38.9
42.3
36.7
借入金の返済等を優先し財務内容を改善する
37.3
39.8
35.7
株主への配当を充実させる
5.0
4.1
5.6
その他
0.6
0.8
0.5
( )
内は前年調査
15
埼玉りそな経済情報 2013.8
埼玉りそな経済情報 2013.8
16
概況 埼玉県経済は、一部に持ち直しの動きがみられる。
景気動向指数
景気は下げ止まり
4月のCI
(コンポジット・インデックス)は、先行指
数:65.2(前月比+1.0ポイント)、一致指数:59.7(同
+1.8ポイント)、遅行指数:73.2(同+0.2ポイント)
と
なった。
先行指数は6カ月連続の上昇となった。
一致指数は3カ月連続の上昇となった。基調判断
となる3カ月後方移動平均は、前月比+2.44ポイント
と、3カ月連続で上昇した。埼玉県は、景気の基調判
断を上方修正し、
「下げ止まり」としている。
遅行指数は5カ月ぶりの上昇となった。
景気動向指数の推移
120
公共工事
2005年=100
先行指数
一致指数
遅行指数
110
100
90
80
70
60
50
40
30
2007
08
09
10
11
12
年月
13
強含みで推移
6月の公 共 工 事の前 払保 証に対する請負額は
455億円(前年比+32.3%)、件数も723件(同+
10.9%)
と増加した。期初に当たる4∼6月累計では、
請負額は1,306億円(同+38.7%)
と、前年水準を
大幅に上回った。
発注者別では、国(前年比+273.6%)、独立行政
法人等(同+63.5%)、埼玉県(同+26.6%)、市町
村(同+15.5%)が増加した。
公共工事は、今年度予算が順調に執行されてい
ることから、強含みで推移するとみられる。
新車販売10カ月連続で減少
5月の大型小売店販売額は868億円、前年比▲
2.5%
(既存店)
と14カ月連続で減少した。品目別で
は衣 料 品が減 少した。業 態 別では百 貨 店( 同 ▲
1.4%)、
スーパー
(同▲2.9%)
とも減少した。新設店
を含む全店ベースの販売額は同+1.9%と2カ月ぶ
りに増加した。
6月の新車販売台数(乗用車)
は13,018台、前年
比▲13.9%と10カ月連続で減少した。車種別では
普通乗用車が6,663台(同▲5.6%)、小型乗用車
は6,355台(同▲21.1%)
だった。
個人消費の推移
%
80
%
新車販売台数(乗用車)
・
12
前年比(左目盛)
10
大型小売店販売額(全店)
・
8
前年比(右目盛)
6
60
40
4
20
2
0
0
-2
-20
-4
-6
-40
-60
大型小売店販売額(既存店)
・
前年比(右目盛)
2012/5 6
7
8
9
10 11 12 13/1 2
-8
3
4
5
6
生 産
緩やかな持ち直し
4月の鉱工業生産指数(季節調整値:2005年=
100)
をみると、生産指数は84.1(前月比+3.2%)
と
3カ月連続して増加し、緩やかに持ち直している。
業種別では、電気機械、印刷などが減少したもの
の、輸送機械、化学などが増加した。
在庫指数は前月比▲3.0%の64.2と、輸送機械、
一般機械などが減少した。
今後は、輸出環境の改善や、各種の経済対策の
効果などから、緩やかな持ち直しが期待されている。
持ち直しの動き
新設住宅着工戸数の推移
戸
7,000
前年比
(右目盛)
埼玉りそな経済情報 2013.8
20
給与
10
貸家
0
分譲
-10
-20
持家
資料:国土交通省
17
%
40
30
2012/5 6
7
8
9
60
500
40
400
20
300
0
200
-20
100
-40
0
2012/6 7
8
9
10 11 12 13/1
2
3
4
5
6
-60
年月
10 11 12 13/1
2
3
4
-30
5 年月
鉱工業指数の推移
110
埼玉県:2005年=100、全国:2010年=100、季節調整済
100
90
(予測)
80
生産指数
(埼玉)
在庫指数
(埼玉)
生産指数
(全国)
70
2012/4 5
6
7
8
9 10 11 12 13/1 2
3
4
5
6
7 年月
資料:経済産業省、埼玉県(注)予測は、鉱工業生産指数(全国)
を製造工業生産予測指数で換算したもの。
雇 用
有効求人倍率は0.59倍
5月の有効求人倍率(季節調整値)
は、
3カ月連続
で同水準の0.59倍となった。 有効求職者数が117,156人(前年比▲4.4%)
と、36カ月連続で前年を下回るなか、有効求人数も
61,813人(同▲1.8%)
と、
5カ月連続で前年を下
回った。新規求人倍率(季節調整値)は、前月から
0.02ポイント下降の0.94倍となっている。
有効求人倍率は、横ばいで推移しており、県内の
雇用情勢は、依然として厳しい状況が続いていると
みられる。
有効求人倍率の推移
万人
15
埼玉県
(右目盛)
倍
1.0
全国
(右目盛)
0.9
0.8
10
0.7
5
0
0.6
有効求職者数
有効求人数
5月の新設住宅着工戸数は4,565戸、前年比+
0.4%と増加し、
2カ月連続して前年を上回り、持ち 6,000
直しの動きがみられる
5,000
利 用 関 係 別では、持 家 が 1 , 4 4 3 戸( 前 年 比 ▲
2.2%)、貸家が1,259戸(同▲19.4%)
と減少したも 4,000
のの、分譲住宅が1,863戸(同+28.9%)
と増加した。 3,000
分譲住宅は、戸建が1,104戸(前年比▲2.6%)
と
2,000
減少したものの、マンションが759戸(同+143.3%)
1,000
と増加した。
今後、消費税引き上げ前の駆け込み需要が見込
0
まれ、持ち直しの動きが続くとみられる。
埼玉県前年比
(右目盛)
関東前年比
(右目盛)
600
60
-10
年月
資料:関東経済産業局・日本自動車販売協会連合会
住 宅
%
80
資料:東日本建設業保証 関東:埼玉、東京、神奈川、千葉、茨城、群馬
資料:埼玉県(注)
網掛け部分は埼玉県の景気後退期
個人消費
前払保証に対する請負額の推移
億円
700
2012/5 6
0.5
7
8
9
10 11 12 13/1
2
3
4
0.4
5 年月
資料:埼玉労働局
埼玉りそな経済情報 2013.8
18
概況 埼玉県経済は、一部に持ち直しの動きがみられる。
景気動向指数
景気は下げ止まり
4月のCI
(コンポジット・インデックス)は、先行指
数:65.2(前月比+1.0ポイント)、一致指数:59.7(同
+1.8ポイント)、遅行指数:73.2(同+0.2ポイント)
と
なった。
先行指数は6カ月連続の上昇となった。
一致指数は3カ月連続の上昇となった。基調判断
となる3カ月後方移動平均は、前月比+2.44ポイント
と、3カ月連続で上昇した。埼玉県は、景気の基調判
断を上方修正し、
「下げ止まり」としている。
遅行指数は5カ月ぶりの上昇となった。
景気動向指数の推移
120
公共工事
2005年=100
先行指数
一致指数
遅行指数
110
100
90
80
70
60
50
40
30
2007
08
09
10
11
12
年月
13
強含みで推移
6月の公 共 工 事の前 払保 証に対する請負額は
455億円(前年比+32.3%)、件数も723件(同+
10.9%)
と増加した。期初に当たる4∼6月累計では、
請負額は1,306億円(同+38.7%)
と、前年水準を
大幅に上回った。
発注者別では、国(前年比+273.6%)、独立行政
法人等(同+63.5%)、埼玉県(同+26.6%)、市町
村(同+15.5%)が増加した。
公共工事は、今年度予算が順調に執行されてい
ることから、強含みで推移するとみられる。
新車販売10カ月連続で減少
5月の大型小売店販売額は868億円、前年比▲
2.5%
(既存店)
と14カ月連続で減少した。品目別で
は衣 料 品が減 少した。業 態 別では百 貨 店( 同 ▲
1.4%)、
スーパー
(同▲2.9%)
とも減少した。新設店
を含む全店ベースの販売額は同+1.9%と2カ月ぶ
りに増加した。
6月の新車販売台数(乗用車)
は13,018台、前年
比▲13.9%と10カ月連続で減少した。車種別では
普通乗用車が6,663台(同▲5.6%)、小型乗用車
は6,355台(同▲21.1%)
だった。
個人消費の推移
%
80
%
新車販売台数(乗用車)
・
12
前年比(左目盛)
10
大型小売店販売額(全店)
・
8
前年比(右目盛)
6
60
40
4
20
2
0
0
-2
-20
-4
-6
-40
-60
大型小売店販売額(既存店)
・
前年比(右目盛)
2012/5 6
7
8
9
10 11 12 13/1 2
-8
3
4
5
6
生 産
緩やかな持ち直し
4月の鉱工業生産指数(季節調整値:2005年=
100)
をみると、生産指数は84.1(前月比+3.2%)
と
3カ月連続して増加し、緩やかに持ち直している。
業種別では、電気機械、印刷などが減少したもの
の、輸送機械、化学などが増加した。
在庫指数は前月比▲3.0%の64.2と、輸送機械、
一般機械などが減少した。
今後は、輸出環境の改善や、各種の経済対策の
効果などから、緩やかな持ち直しが期待されている。
持ち直しの動き
新設住宅着工戸数の推移
戸
7,000
前年比
(右目盛)
埼玉りそな経済情報 2013.8
20
給与
10
貸家
0
分譲
-10
-20
持家
資料:国土交通省
17
%
40
30
2012/5 6
7
8
9
60
500
40
400
20
300
0
200
-20
100
-40
0
2012/6 7
8
9
10 11 12 13/1
2
3
4
5
6
-60
年月
10 11 12 13/1
2
3
4
-30
5 年月
鉱工業指数の推移
110
埼玉県:2005年=100、全国:2010年=100、季節調整済
100
90
(予測)
80
生産指数
(埼玉)
在庫指数
(埼玉)
生産指数
(全国)
70
2012/4 5
6
7
8
9 10 11 12 13/1 2
3
4
5
6
7 年月
資料:経済産業省、埼玉県(注)予測は、鉱工業生産指数(全国)
を製造工業生産予測指数で換算したもの。
雇 用
有効求人倍率は0.59倍
5月の有効求人倍率(季節調整値)
は、
3カ月連続
で同水準の0.59倍となった。 有効求職者数が117,156人(前年比▲4.4%)
と、36カ月連続で前年を下回るなか、有効求人数も
61,813人(同▲1.8%)
と、
5カ月連続で前年を下
回った。新規求人倍率(季節調整値)は、前月から
0.02ポイント下降の0.94倍となっている。
有効求人倍率は、横ばいで推移しており、県内の
雇用情勢は、依然として厳しい状況が続いていると
みられる。
有効求人倍率の推移
万人
15
埼玉県
(右目盛)
倍
1.0
全国
(右目盛)
0.9
0.8
10
0.7
5
0
0.6
有効求職者数
有効求人数
5月の新設住宅着工戸数は4,565戸、前年比+
0.4%と増加し、
2カ月連続して前年を上回り、持ち 6,000
直しの動きがみられる
5,000
利 用 関 係 別では、持 家 が 1 , 4 4 3 戸( 前 年 比 ▲
2.2%)、貸家が1,259戸(同▲19.4%)
と減少したも 4,000
のの、分譲住宅が1,863戸(同+28.9%)
と増加した。 3,000
分譲住宅は、戸建が1,104戸(前年比▲2.6%)
と
2,000
減少したものの、マンションが759戸(同+143.3%)
1,000
と増加した。
今後、消費税引き上げ前の駆け込み需要が見込
0
まれ、持ち直しの動きが続くとみられる。
埼玉県前年比
(右目盛)
関東前年比
(右目盛)
600
60
-10
年月
資料:関東経済産業局・日本自動車販売協会連合会
住 宅
%
80
資料:東日本建設業保証 関東:埼玉、東京、神奈川、千葉、茨城、群馬
資料:埼玉県(注)
網掛け部分は埼玉県の景気後退期
個人消費
前払保証に対する請負額の推移
億円
700
2012/5 6
0.5
7
8
9
10 11 12 13/1
2
3
4
0.4
5 年月
資料:埼玉労働局
埼玉りそな経済情報 2013.8
18
月次経済指標
月次経済指標
鉱工業生産指数
(季調値)
埼玉県
鉱工業在庫指数
(季調値)
全国
埼玉県
有効求人倍率
(季調値)
建築着工非居住用
(床面積)
全国
埼玉県
全国
2005年=100 前月比(%) 2010年=100 前月比(%) 2005年=100 前月比(%) 2010年=100 前月比(%) 1,000㎡ 前年比(%) 1,000㎡ 前年比(%)
2009年
78.6
▲ 22.3
2010年
91.5
16.4
100.0
15.6
88.1
31.9
102.9
2.4
2,042
18.6
2011年
89.0
▲ 2.7
97.2
▲ 2.8
64.8
▲ 26.4
105.0
2.0
2,166
6.1
2012年
9.0
▲ 89.9
97.8
0.6
105.5
62.8
110.5
5.2
2,705
12年 4月
95.8
0.3
100.6
▲ 0.5
85.6
▲ 7.6
111.9
2.1
5月
91.6
▲ 4.4
98.8
▲ 1.8
86.9
1.5
110.0
▲ 1.7
6月
84.1
▲ 8.2
98.0
▲ 0.8
90.4
4.0
110.2
0.2
7月
87.4
3.9
97.5
▲ 0.5
94.5
4.5
111.8
1.5
8月
85.9
▲ 1.7
96.1
▲ 1.4
95.6
1.2
112.2
9月
81.3
▲ 5.4
94.0
▲ 2.2
98.8
3.3
112.2
10月
84.4
3.8
94.3
0.3
104.6
5.9
112.2
11月
81.5
▲ 3.4
93.4
▲ 1.0
106.2
1.5
111.8
▲ 0.4
296
84.0
12月
83.5
2.5
94.7
1.4
99.5
▲ 6.3
110.4
▲ 1.3
144
▲ 28.3
13年 1月
80.0
▲ 4.2
94.1
▲ 0.6
94.4
▲ 5.1
108.6
▲ 1.6
263
17.0
2月
80.1
0.1
94.9
0.9
80.9
▲ 14.3
107.3
▲ 1.2
236
80.7
3月
81.5
1.7
95.0
0.1
66.2
▲ 18.2
106.6
▲ 0.7
448
4月
84.1
3.2
95.9
0.9
64.2
▲ 3.0
107.4
0.8
292
97.7
1.9
107.0
▲ 0.4
261
86.5
5月
▲ 21.9
66.8
▲ 39.3
100.5
全国
倍
倍
全国
前年比
(%)
2009年
0.40
0.47
18,536
44,521
3.7
2010年
0.41
0.52
47,254
6.1
2011年
0.51
0.65
24.9
50,184
6.2
2012年
0.57
139
▲ 19.8
4,011
▲ 8.0
12年 4月
335
50.4
4,036
5.1
5月
424
96.2
4,523
2.5
288
▲ 1.2
4,208
▲ 3.0
0.4
153
▲ 4.3
4,447
0.0
241
76.2
4,700
0.0
133
▲ 13.8
4,545
1,722
大型小売店販売額
埼玉県
人
▲ 29.6
▲ 17.6
千人
▲ 26.8
523
19,633
5.9
22,517
14.7
0.80
23,604
0.57
0.79
0.58
0.80
6月
0.59
7月
0.59
▲ 0.6
8月
33.6
9月
15.0
4,107
4,540
埼玉県
前年比
(%)
億円
全国
前年比
(%)
億円
前年比
(%)
▲ 23.0
10,416
▲ 6.1
197,758
▲ 7.0
571
9.3
10,440
▲ 2.3
195,791
▲ 2.6
655
14.7
10,459
▲ 1.8
195,933
▲ 1.8
4.8
737
12.5
10,428
▲ 2.0
195,916
▲ 0.8
22,356
▲ 3.6
708
14.2
839
▲ 2.2
15,664
▲ 0.6
23,275
15.0
727
24.5
852
▲ 2.3
15,755
▲ 0.8
0.81
22,765
10.5
717
12.1
846
▲ 4.1
15,682
▲ 2.6
0.81
23,367
3.6
732
12.8
889
▲ 6.2
17,123
▲ 4.4
0.58
0.81
23,794
3.6
751
10.5
818
▲ 2.2
15,568
▲ 0.9
0.57
0.81
22,568
▲ 3.5
739
5.3
792
▲ 2.1
14,700
▲ 1.1
10月
0.57
0.81
25,684
1.4
819
13.8
837
▲ 4.8
15,672
▲ 3.2
7.3
11月
0.58
0.82
23,307
▲ 0.4
742
8.4
886
▲ 1.3
16,630
0.8
21.7
12月
0.59
0.83
19,519
▲ 2.4
628
5.2
1,115
▲ 2.3
21,048
0.1
3,890
0.2
13年 1月
0.57
0.85
25,962
▲ 1.9
814
9.4
871
▲ 7.1
16,872
▲ 3.5
4,324
23.2
2月
0.58
0.85
25,349
▲ 3.4
809
4.7
760
▲ 6.3
14,239
▲ 3.7
126.6
4,701
27.9
3月
0.59
0.86
22,853
▲ 4.3
793
3.6
905
▲ 0.9
16,598
2.5
110.1
5,050
25.9
4月
0.59
0.89
22,738
1.7
782
10.5
834
▲ 5.4
15,508
▲ 2.3
▲ 22.2
4,614
14.3
5月
0.59
0.90
32,804
▲ 2.0
774
6.5
868
▲ 2.5
15,889
▲ 0.4
埼玉労働局
厚生労働省
▲ 49.8
42,947
6月
資料出所
埼玉県
新規求人数
6月
埼玉県
経済産業省
埼玉県
経済産業省
資料出所
国土交通省
●鉱工業在庫指数の年の数値は年末値
新設住宅着工戸数
埼玉県
戸
所定外労働時間
(製造業)
全国
前年比
(%)
埼玉労働局
厚生労働省
関東経済産業局
経済産業省
●大型小売店販売額の前年比は既存店ベース
戸
埼玉県
前年比
(%)
時間
前年比
(%)
時間
新車販売
(乗用車)
台数
常用雇用指数
全国
埼玉県
埼玉県
全国
前年比
(%) 2010年=100 2010年=100
2009年
54,198
▲ 24.0
788,410
▲ 27.9
11.0
▲ 35.5
11.7
▲ 32.6
100.7
2010年
55,368
2.2
813,126
3.1
14.1
27.4
15.4
31.7
2011年
57,767
4.3
834,117
2.6
13.1
▲ 6.4
15.4
2012年
59,605
3.2
882,797
5.8
13.8
5.7
15.8
12年 4月
4,105
▲ 11.0
73,647
10.3
15.1
27.1
5月
4,549
12.3
69,638
9.3
13.6
6月
4,642
▲ 6.6
72,566
▲ 0.2
13.5
7月
4,582
▲ 26.1
75,421
▲ 9.6
8月
6,072
18.0
77,500
▲ 5.5
前年比(%)
台
企業倒産
全国
台
消費者物価指数
埼玉県
全国
埼玉県
全国
前年比(%) 件数
(件) 負債額(百万円) 件数
(件) 負債額(百万円) 2010年=100 前年比(%) 2010年=100 前年比(%)
100.2
2009年 146,611
▲ 8.0 2,640,312
▲ 5.7
636 153,345
15,480 6,930,074
101.0
▲ 1.1
100.7
▲ 1.4
100.0
100.0
2010年 161,858
10.4 2,927,602
10.9
573 111,207
13,321 7,160,773
100.0
▲ 1.0
100.0
▲ 0.7
▲ 0.5
102.3
100.0
2011年 129,169
▲ 20.2 2,386,036
▲ 18.5
563
70,551
12,734 3,592,920
99.9
▲ 0.1
99.7
▲ 0.3
0.2
102.5
99.7
2012年 165,110
27.8 3,014,651
26.3
543
69,848
12,124 3,834,563
100.3
0.4
99.7
0.0
16.5
16.6
102.6
100.1
12年 4月
9,873
100.0
187,036
92.6
51
5,300
1,004
228,959
100.6
0.8
100.4
0.4
18.3
15.3
11.3
102.6
100.3
5月
11,764
56.4
210,818
64.0
51
3,186
1,148
282,558
100.4
0.5
100.1
0.2
10.8
16.0
3.8
103.5
100.2
6月
15,113
44.9
282,804
39.8
48
7,893
975
181,601
100.0
0.1
99.6
▲ 0.2
13.2
2.5
16.0
▲ 1.5
102.9
100.1
7月
15,872
48.8
295,581
37.3
51
2,884
1,026
724,100
99.9
▲ 0.3
99.3
▲ 0.4
13.4
2.7
15.3
▲ 2.8
102.6
99.8
8月
11,088
10.6
205,012
8.7
36
4,870
967
216,634
99.9
▲ 0.5
99.4
▲ 0.4
13.5
5.7
15.5
▲ 6.6
102.7
99.7
9月
13,700
▲ 11.3
252,187
▲ 10.1
51
5,951
931
174,626
100.1
▲ 0.1
99.6
▲ 0.3
10,863
▲ 9.8
196,466
▲ 10.8
53
8,135
1,035
239,354
100.3
▲ 0.2
99.6
▲ 0.4
▲ 6.9
213,762
▲ 3.3
38
7,144
964
263,836
100.0
0.4
99.2
▲ 0.2
9月
5,427
23.9
74,176
15.5
10月
5,587
7.3
84,251
25.2
13.0
▲ 6.7
15.5
▲ 8.9
100.8
99.6
10月
11月
4,324
▲ 17.3
80,145
10.3
13.9
▲ 2.3
15.5
▲ 7.9
102.8
99.5
11月
11,686
12月
5,828
12.9
75,944
10.0
13.4
▲ 8.4
15.8
▲ 8.0
102.8
99.6
12月
10,336
▲ 4.6
186,360
▲ 4.1
31
2,259
890
208,346
100.2
0.4
99.3
▲ 0.1
13年 1月
5,071
8.9
69,289
5.0
12.5
▲ 2.3
14.1
▲ 6.7
102.5
99.0
13年 1月
12,022
▲ 16.7
206,545
▲ 13.6
45
9,190
934
224,615
100.2
▲ 0.1
99.3
▲ 0.3
2月
5,486
8.7
68,969
3.0
13.4
▲ 10.6
15.7
▲ 6.0
101.8
98.7
2月
15,021
▲ 13.1
261,619
▲ 13.3
49
4,568
916
171,971
99.9
▲ 0.6
99.2
▲ 0.7
3月
4,427
▲ 7.4
71,456
7.3
14.1
▲ 6.7
16.2
▲ 3.6
101.2
98.1
3月
19,207
▲ 16.9
369,703
▲ 16.7
39
4,795
929
159,110
100.0
▲ 0.9
99.4
▲ 0.9
4月
4,922
19.9
77,894
5.8
15.1
0.0
16.3
▲ 1.2
102.4
5月
4,565
0.4
79,751
14.5
15.2
▲ 0.7
99.7
4月
9,649
▲ 2.3
187,619
0.3
30
5,836
899
685,987
100.4
▲ 0.2
99.7
▲ 0.7
100.0
5月
10,843
▲ 7.8
191,976
▲ 8.9
49
8,617
1,045
173,330
100.5
0.1
99.8
▲ 0.3
6月
13,018
▲ 13.9
233,176
▲ 17.5
27
2,064
897
383,704
厚生労働省
資料出所
6月
資料出所
国土交通省
埼玉県
厚生労働省
埼玉県
日本自動車販売協会連合会
東京商工リサーチ
埼玉県
総務省
●所定外労働時間、常用雇用指数はいずれも規模30人以上
19
埼玉りそな経済情報 2013.8
埼玉りそな経済情報 2013.8
20
月次経済指標
月次経済指標
鉱工業生産指数
(季調値)
埼玉県
鉱工業在庫指数
(季調値)
全国
埼玉県
有効求人倍率
(季調値)
建築着工非居住用
(床面積)
全国
埼玉県
全国
2005年=100 前月比(%) 2010年=100 前月比(%) 2005年=100 前月比(%) 2010年=100 前月比(%) 1,000㎡ 前年比(%) 1,000㎡ 前年比(%)
2009年
78.6
▲ 22.3
2010年
91.5
16.4
100.0
15.6
88.1
31.9
102.9
2.4
2,042
18.6
2011年
89.0
▲ 2.7
97.2
▲ 2.8
64.8
▲ 26.4
105.0
2.0
2,166
6.1
2012年
9.0
▲ 89.9
97.8
0.6
105.5
62.8
110.5
5.2
2,705
12年 4月
95.8
0.3
100.6
▲ 0.5
85.6
▲ 7.6
111.9
2.1
5月
91.6
▲ 4.4
98.8
▲ 1.8
86.9
1.5
110.0
▲ 1.7
6月
84.1
▲ 8.2
98.0
▲ 0.8
90.4
4.0
110.2
0.2
7月
87.4
3.9
97.5
▲ 0.5
94.5
4.5
111.8
1.5
8月
85.9
▲ 1.7
96.1
▲ 1.4
95.6
1.2
112.2
9月
81.3
▲ 5.4
94.0
▲ 2.2
98.8
3.3
112.2
10月
84.4
3.8
94.3
0.3
104.6
5.9
112.2
11月
81.5
▲ 3.4
93.4
▲ 1.0
106.2
1.5
111.8
▲ 0.4
296
84.0
12月
83.5
2.5
94.7
1.4
99.5
▲ 6.3
110.4
▲ 1.3
144
▲ 28.3
13年 1月
80.0
▲ 4.2
94.1
▲ 0.6
94.4
▲ 5.1
108.6
▲ 1.6
263
17.0
2月
80.1
0.1
94.9
0.9
80.9
▲ 14.3
107.3
▲ 1.2
236
80.7
3月
81.5
1.7
95.0
0.1
66.2
▲ 18.2
106.6
▲ 0.7
448
4月
84.1
3.2
95.9
0.9
64.2
▲ 3.0
107.4
0.8
292
97.7
1.9
107.0
▲ 0.4
261
86.5
5月
▲ 21.9
66.8
▲ 39.3
100.5
全国
倍
倍
全国
前年比
(%)
2009年
0.40
0.47
18,536
44,521
3.7
2010年
0.41
0.52
47,254
6.1
2011年
0.51
0.65
24.9
50,184
6.2
2012年
0.57
139
▲ 19.8
4,011
▲ 8.0
12年 4月
335
50.4
4,036
5.1
5月
424
96.2
4,523
2.5
288
▲ 1.2
4,208
▲ 3.0
0.4
153
▲ 4.3
4,447
0.0
241
76.2
4,700
0.0
133
▲ 13.8
4,545
1,722
大型小売店販売額
埼玉県
人
▲ 29.6
▲ 17.6
千人
▲ 26.8
523
19,633
5.9
22,517
14.7
0.80
23,604
0.57
0.79
0.58
0.80
6月
0.59
7月
0.59
▲ 0.6
8月
33.6
9月
15.0
4,107
4,540
埼玉県
前年比
(%)
億円
全国
前年比
(%)
億円
前年比
(%)
▲ 23.0
10,416
▲ 6.1
197,758
▲ 7.0
571
9.3
10,440
▲ 2.3
195,791
▲ 2.6
655
14.7
10,459
▲ 1.8
195,933
▲ 1.8
4.8
737
12.5
10,428
▲ 2.0
195,916
▲ 0.8
22,356
▲ 3.6
708
14.2
839
▲ 2.2
15,664
▲ 0.6
23,275
15.0
727
24.5
852
▲ 2.3
15,755
▲ 0.8
0.81
22,765
10.5
717
12.1
846
▲ 4.1
15,682
▲ 2.6
0.81
23,367
3.6
732
12.8
889
▲ 6.2
17,123
▲ 4.4
0.58
0.81
23,794
3.6
751
10.5
818
▲ 2.2
15,568
▲ 0.9
0.57
0.81
22,568
▲ 3.5
739
5.3
792
▲ 2.1
14,700
▲ 1.1
10月
0.57
0.81
25,684
1.4
819
13.8
837
▲ 4.8
15,672
▲ 3.2
7.3
11月
0.58
0.82
23,307
▲ 0.4
742
8.4
886
▲ 1.3
16,630
0.8
21.7
12月
0.59
0.83
19,519
▲ 2.4
628
5.2
1,115
▲ 2.3
21,048
0.1
3,890
0.2
13年 1月
0.57
0.85
25,962
▲ 1.9
814
9.4
871
▲ 7.1
16,872
▲ 3.5
4,324
23.2
2月
0.58
0.85
25,349
▲ 3.4
809
4.7
760
▲ 6.3
14,239
▲ 3.7
126.6
4,701
27.9
3月
0.59
0.86
22,853
▲ 4.3
793
3.6
905
▲ 0.9
16,598
2.5
110.1
5,050
25.9
4月
0.59
0.89
22,738
1.7
782
10.5
834
▲ 5.4
15,508
▲ 2.3
▲ 22.2
4,614
14.3
5月
0.59
0.90
32,804
▲ 2.0
774
6.5
868
▲ 2.5
15,889
▲ 0.4
埼玉労働局
厚生労働省
▲ 49.8
42,947
6月
資料出所
埼玉県
新規求人数
6月
埼玉県
経済産業省
埼玉県
経済産業省
資料出所
国土交通省
●鉱工業在庫指数の年の数値は年末値
新設住宅着工戸数
埼玉県
戸
所定外労働時間
(製造業)
全国
前年比
(%)
埼玉労働局
厚生労働省
関東経済産業局
経済産業省
●大型小売店販売額の前年比は既存店ベース
戸
埼玉県
前年比
(%)
時間
前年比
(%)
時間
新車販売
(乗用車)
台数
常用雇用指数
全国
埼玉県
埼玉県
全国
前年比
(%) 2010年=100 2010年=100
2009年
54,198
▲ 24.0
788,410
▲ 27.9
11.0
▲ 35.5
11.7
▲ 32.6
100.7
2010年
55,368
2.2
813,126
3.1
14.1
27.4
15.4
31.7
2011年
57,767
4.3
834,117
2.6
13.1
▲ 6.4
15.4
2012年
59,605
3.2
882,797
5.8
13.8
5.7
15.8
12年 4月
4,105
▲ 11.0
73,647
10.3
15.1
27.1
5月
4,549
12.3
69,638
9.3
13.6
6月
4,642
▲ 6.6
72,566
▲ 0.2
13.5
7月
4,582
▲ 26.1
75,421
▲ 9.6
8月
6,072
18.0
77,500
▲ 5.5
前年比(%)
台
企業倒産
全国
台
消費者物価指数
埼玉県
全国
埼玉県
全国
前年比(%) 件数
(件) 負債額(百万円) 件数
(件) 負債額(百万円) 2010年=100 前年比(%) 2010年=100 前年比(%)
100.2
2009年 146,611
▲ 8.0 2,640,312
▲ 5.7
636 153,345
15,480 6,930,074
101.0
▲ 1.1
100.7
▲ 1.4
100.0
100.0
2010年 161,858
10.4 2,927,602
10.9
573 111,207
13,321 7,160,773
100.0
▲ 1.0
100.0
▲ 0.7
▲ 0.5
102.3
100.0
2011年 129,169
▲ 20.2 2,386,036
▲ 18.5
563
70,551
12,734 3,592,920
99.9
▲ 0.1
99.7
▲ 0.3
0.2
102.5
99.7
2012年 165,110
27.8 3,014,651
26.3
543
69,848
12,124 3,834,563
100.3
0.4
99.7
0.0
16.5
16.6
102.6
100.1
12年 4月
9,873
100.0
187,036
92.6
51
5,300
1,004
228,959
100.6
0.8
100.4
0.4
18.3
15.3
11.3
102.6
100.3
5月
11,764
56.4
210,818
64.0
51
3,186
1,148
282,558
100.4
0.5
100.1
0.2
10.8
16.0
3.8
103.5
100.2
6月
15,113
44.9
282,804
39.8
48
7,893
975
181,601
100.0
0.1
99.6
▲ 0.2
13.2
2.5
16.0
▲ 1.5
102.9
100.1
7月
15,872
48.8
295,581
37.3
51
2,884
1,026
724,100
99.9
▲ 0.3
99.3
▲ 0.4
13.4
2.7
15.3
▲ 2.8
102.6
99.8
8月
11,088
10.6
205,012
8.7
36
4,870
967
216,634
99.9
▲ 0.5
99.4
▲ 0.4
13.5
5.7
15.5
▲ 6.6
102.7
99.7
9月
13,700
▲ 11.3
252,187
▲ 10.1
51
5,951
931
174,626
100.1
▲ 0.1
99.6
▲ 0.3
10,863
▲ 9.8
196,466
▲ 10.8
53
8,135
1,035
239,354
100.3
▲ 0.2
99.6
▲ 0.4
▲ 6.9
213,762
▲ 3.3
38
7,144
964
263,836
100.0
0.4
99.2
▲ 0.2
9月
5,427
23.9
74,176
15.5
10月
5,587
7.3
84,251
25.2
13.0
▲ 6.7
15.5
▲ 8.9
100.8
99.6
10月
11月
4,324
▲ 17.3
80,145
10.3
13.9
▲ 2.3
15.5
▲ 7.9
102.8
99.5
11月
11,686
12月
5,828
12.9
75,944
10.0
13.4
▲ 8.4
15.8
▲ 8.0
102.8
99.6
12月
10,336
▲ 4.6
186,360
▲ 4.1
31
2,259
890
208,346
100.2
0.4
99.3
▲ 0.1
13年 1月
5,071
8.9
69,289
5.0
12.5
▲ 2.3
14.1
▲ 6.7
102.5
99.0
13年 1月
12,022
▲ 16.7
206,545
▲ 13.6
45
9,190
934
224,615
100.2
▲ 0.1
99.3
▲ 0.3
2月
5,486
8.7
68,969
3.0
13.4
▲ 10.6
15.7
▲ 6.0
101.8
98.7
2月
15,021
▲ 13.1
261,619
▲ 13.3
49
4,568
916
171,971
99.9
▲ 0.6
99.2
▲ 0.7
3月
4,427
▲ 7.4
71,456
7.3
14.1
▲ 6.7
16.2
▲ 3.6
101.2
98.1
3月
19,207
▲ 16.9
369,703
▲ 16.7
39
4,795
929
159,110
100.0
▲ 0.9
99.4
▲ 0.9
4月
4,922
19.9
77,894
5.8
15.1
0.0
16.3
▲ 1.2
102.4
5月
4,565
0.4
79,751
14.5
15.2
▲ 0.7
99.7
4月
9,649
▲ 2.3
187,619
0.3
30
5,836
899
685,987
100.4
▲ 0.2
99.7
▲ 0.7
100.0
5月
10,843
▲ 7.8
191,976
▲ 8.9
49
8,617
1,045
173,330
100.5
0.1
99.8
▲ 0.3
6月
13,018
▲ 13.9
233,176
▲ 17.5
27
2,064
897
383,704
厚生労働省
資料出所
6月
資料出所
国土交通省
埼玉県
厚生労働省
埼玉県
日本自動車販売協会連合会
東京商工リサーチ
埼玉県
総務省
●所定外労働時間、常用雇用指数はいずれも規模30人以上
19
埼玉りそな経済情報 2013.8
埼玉りそな経済情報 2013.8
20
Town Scape
タウンスケープ
ときがわ町
人と自然の優しさにふれるまち ときがわ
世帯数
(同上)
4,724世帯
製造業事業所数
(経済センサス統計)
製造品出荷額等
(同上)
日帰り温泉施設、食文化を体験できる交流施設、旬の味覚が並ぶ農林産物直売所、そ
卸小売業事業所数
(商業統計)
れるまちです。
特に森林資源を活用したときがわ産材による木の学校づくり、生活に欠かすことの
できない道路やバス路線の整備、子育て支援などを推進し、町民の皆さん一人ひとり
商品販売
(同上)
舗装率
ときがわ町は、首 都 圏から北 西 約 6 0 ㎞ 、埼 玉
県 のほぼ 中 央に位 置し、東を嵐 山 町と鳩 山 町 、
86所
さいたま市
飯能市
445.7億円
124店
60.7億円
35.5%
資料
「埼玉県市町村勢概要(平成25年3月)」
ほか
とくに学 校 施 設 の内 装 木 質 化は、子どもたち
交通機関を再編することは課題となっていた。
が日々生活する校舎にぬくもりと癒しの効果をも
平 成 2 2 年 1 0月に、いわゆるハブ・アンド・ス
たらし、校 内の 雰 囲 気が落ち着き、教 育 再 生 の
ポーク方式を導入し、乗り換えを前提としたバス
一助となっている。
路線への再編を実施した。
北を小 川 町と東 秩 父 村 、西を秩 父 市と横 瀬 町 、
地 域 産 木 材による内 装 木 質 化と耐 震 改 修に
ハブ&スポーク方 式とは、
「ハブ」は車 輪の中
南を飯 能 市と越 生 町に接している。町 域には、
よる教 育 環 境の整 備は、
「ときがわ方 式 」として
心部、
「スポーク」は車輪のタイヤ方向に延びて
町 名 の由 来となっている都 幾 川をはじめとする
全国的に高く評価をされている。
いる輻のことで、バスを同時刻に中心地に集め、
や
幾 筋もの清 流が流れ、水と緑に囲まれた豊かな
乗り換えが完了したら、一 斉に各 方 面 へ 向けて
自然環境に恵まれている。
発車させる方法である。
鉄 道はJR八 高 線が、道 路は県 道 1 7 2 号 線や
「 公 共 交 通 空白地 帯 」解 消のため、再 編にあ
同30号線などが町域を走っているほか、関越自
わせて、山 間 地 域から乗り換え地 点となるせせ
動車道東松山ICに近接している。
らぎバスセンターまでの 間を運 行する、予 約 制
の「デマンドバス」を導 入した。山 間 地 域から小
ときがわ産材を活用した
「木の学校づくり」
川町駅、武蔵嵐山駅、越生駅など多方向への移
動が可 能となり、乗 降 客 数は再 編 前と比 べて3
木質化された廊下と階段
ときがわ町では、町 面 積( 5 5 . 7 7 ㎢ )の約7割
が山林で、地域産木材を活用する「公共施設の
内装木質化」に平成12年度から取り組んでいる。
町では安全面を考慮しつつ経費を抑えた改修
方 法として、
「 耐 震 補 強 」と「 外 壁 の 塗 替え」、
「 屋 上 の 防 水 加 工 」を実 施 、同 時に「 内 装 木 質
化」をする手法を用いている。
ハブ&スポーク方式の
公共交通システムを導入
割増加した。少ない経費で利用者の利便性の向
上を図り、利用者の増加を実現している「ときが
わモデル」は、全国から注目を浴びている。
主な交通機関
●JR八高線 明覚駅
●関越自動車道 東松山ICから町役場まで約10km
きない「公共交通空白地帯」が存在するなど、お
いコストで 新 築 同 様 の 公 共 施 設 が 取り戻 せる
年寄りが住み慣れた地域で生活し、高校生が学
校に通う足を確 保 するという観 点からも、公 共
と共同で、
「わずかなことから始めよう!」を合 言
葉に、町民の健康づくり運動としてスモールチェ
ンジ活動に取り組んでいる。スモールチェンジ活
動とは、日常生活を大きく変えることなく、簡単に
実践できる健康行動を継続することで生活習慣
病を予防し、健康的な生活を維持する健康増進
活動のことである。
「 1日1 万 歩く」などと高い目標を設 定しても、
続けないことには効果が薄い。
「近くの店に車で
買い物に行っていたのを徒 歩にする」
「食事の
時は野 菜から食 べ 始 める」
「 草 むしりや 家 事も
運動と考え積極的に行う」など、特別なことでは
なく、できることを継続することがポイントだ。
今年度、
ときがわ町は「スモール チェンジ ポ
イント キャンペーン」を4月1日から実施している。
づくりに取り組 めるよう、スモールチェンジの目
標を立てて、町有施設や協賛店から特典を受け
家用車や路線バスを使って利用する住民が多い。
を良 化し、山 林 の活 性 化が促 進され、併 せて低
ときがわ町では、平成21年度から早稲田大学
り多くの人に実 践してもらい、楽しみながら健 康
本 数が少なく、隣 接する東 武 鉄 道の各 駅まで自
町の西部の山間地域では、路線バスを利用で
スモールチェンジ活動で町民の健康づくり
このキャンペーンは、スモールチェンジ活 動をよ
町には明 覚 駅 があるが 、J R 八 高 線は列 車 の
地 域 産 木 材 の 活 用が 伐 採と植 林 のサイクル
埼玉りそな経済情報 2013.8
ときがわ町
鳩山町
越生町
が
「住んで良かった」
と思えるまちづくりを進めています。
はじめに
「一石三鳥」の取組である。
小川町
48.9歳
55.77k㎡
幾川が西から東に流れ、国宝の法華経一品経を有する
「慈光寺」
、天然温泉を利用した
して、関東平野が一望できる
「堂平天文台」
などがあり、四季折々の山里の魅力があふ
21
12,360人
面積
ときがわ町は、平成18年2月に合併して7年が経過しました。町名の由来である都
定男氏
人口
(平成25年6月1日現在)
平均年齢
(平成24年10月1日現在)
町長のメッセージ
ときがわ町長 関口
ときがわ町概要
たり、健 康 診 断や健 康づくり事 業 、ボランティア
活動等に参加し、集めたポイントで景品が貰える
など、実 践 活 動の拡 大と更な
る活 動の裾 野を広げることが
デマンドバス in せせらぎバスセンター
目的である。
(山口祐次)
スモールチェンジ活動の
ロゴマーク
埼玉りそな経済情報 2013.8
22
Town Scape
タウンスケープ
ときがわ町
人と自然の優しさにふれるまち ときがわ
世帯数
(同上)
4,724世帯
製造業事業所数
(経済センサス統計)
製造品出荷額等
(同上)
日帰り温泉施設、食文化を体験できる交流施設、旬の味覚が並ぶ農林産物直売所、そ
卸小売業事業所数
(商業統計)
れるまちです。
特に森林資源を活用したときがわ産材による木の学校づくり、生活に欠かすことの
できない道路やバス路線の整備、子育て支援などを推進し、町民の皆さん一人ひとり
商品販売
(同上)
舗装率
ときがわ町は、首 都 圏から北 西 約 6 0 ㎞ 、埼 玉
県 のほぼ 中 央に位 置し、東を嵐 山 町と鳩 山 町 、
86所
さいたま市
飯能市
445.7億円
124店
60.7億円
35.5%
資料
「埼玉県市町村勢概要(平成25年3月)」
ほか
とくに学 校 施 設 の内 装 木 質 化は、子どもたち
交通機関を再編することは課題となっていた。
が日々生活する校舎にぬくもりと癒しの効果をも
平 成 2 2 年 1 0月に、いわゆるハブ・アンド・ス
たらし、校 内の 雰 囲 気が落ち着き、教 育 再 生 の
ポーク方式を導入し、乗り換えを前提としたバス
一助となっている。
路線への再編を実施した。
北を小 川 町と東 秩 父 村 、西を秩 父 市と横 瀬 町 、
地 域 産 木 材による内 装 木 質 化と耐 震 改 修に
ハブ&スポーク方 式とは、
「ハブ」は車 輪の中
南を飯 能 市と越 生 町に接している。町 域には、
よる教 育 環 境の整 備は、
「ときがわ方 式 」として
心部、
「スポーク」は車輪のタイヤ方向に延びて
町 名 の由 来となっている都 幾 川をはじめとする
全国的に高く評価をされている。
いる輻のことで、バスを同時刻に中心地に集め、
や
幾 筋もの清 流が流れ、水と緑に囲まれた豊かな
乗り換えが完了したら、一 斉に各 方 面 へ 向けて
自然環境に恵まれている。
発車させる方法である。
鉄 道はJR八 高 線が、道 路は県 道 1 7 2 号 線や
「 公 共 交 通 空白地 帯 」解 消のため、再 編にあ
同30号線などが町域を走っているほか、関越自
わせて、山 間 地 域から乗り換え地 点となるせせ
動車道東松山ICに近接している。
らぎバスセンターまでの 間を運 行する、予 約 制
の「デマンドバス」を導 入した。山 間 地 域から小
ときがわ産材を活用した
「木の学校づくり」
川町駅、武蔵嵐山駅、越生駅など多方向への移
動が可 能となり、乗 降 客 数は再 編 前と比 べて3
木質化された廊下と階段
ときがわ町では、町 面 積( 5 5 . 7 7 ㎢ )の約7割
が山林で、地域産木材を活用する「公共施設の
内装木質化」に平成12年度から取り組んでいる。
町では安全面を考慮しつつ経費を抑えた改修
方 法として、
「 耐 震 補 強 」と「 外 壁 の 塗 替え」、
「 屋 上 の 防 水 加 工 」を実 施 、同 時に「 内 装 木 質
化」をする手法を用いている。
ハブ&スポーク方式の
公共交通システムを導入
割増加した。少ない経費で利用者の利便性の向
上を図り、利用者の増加を実現している「ときが
わモデル」は、全国から注目を浴びている。
主な交通機関
●JR八高線 明覚駅
●関越自動車道 東松山ICから町役場まで約10km
きない「公共交通空白地帯」が存在するなど、お
いコストで 新 築 同 様 の 公 共 施 設 が 取り戻 せる
年寄りが住み慣れた地域で生活し、高校生が学
校に通う足を確 保 するという観 点からも、公 共
と共同で、
「わずかなことから始めよう!」を合 言
葉に、町民の健康づくり運動としてスモールチェ
ンジ活動に取り組んでいる。スモールチェンジ活
動とは、日常生活を大きく変えることなく、簡単に
実践できる健康行動を継続することで生活習慣
病を予防し、健康的な生活を維持する健康増進
活動のことである。
「 1日1 万 歩く」などと高い目標を設 定しても、
続けないことには効果が薄い。
「近くの店に車で
買い物に行っていたのを徒 歩にする」
「食事の
時は野 菜から食 べ 始 める」
「 草 むしりや 家 事も
運動と考え積極的に行う」など、特別なことでは
なく、できることを継続することがポイントだ。
今年度、
ときがわ町は「スモール チェンジ ポ
イント キャンペーン」を4月1日から実施している。
づくりに取り組 めるよう、スモールチェンジの目
標を立てて、町有施設や協賛店から特典を受け
家用車や路線バスを使って利用する住民が多い。
を良 化し、山 林 の活 性 化が促 進され、併 せて低
ときがわ町では、平成21年度から早稲田大学
り多くの人に実 践してもらい、楽しみながら健 康
本 数が少なく、隣 接する東 武 鉄 道の各 駅まで自
町の西部の山間地域では、路線バスを利用で
スモールチェンジ活動で町民の健康づくり
このキャンペーンは、スモールチェンジ活 動をよ
町には明 覚 駅 があるが 、J R 八 高 線は列 車 の
地 域 産 木 材 の 活 用が 伐 採と植 林 のサイクル
埼玉りそな経済情報 2013.8
ときがわ町
鳩山町
越生町
が
「住んで良かった」
と思えるまちづくりを進めています。
はじめに
「一石三鳥」の取組である。
小川町
48.9歳
55.77k㎡
幾川が西から東に流れ、国宝の法華経一品経を有する
「慈光寺」
、天然温泉を利用した
して、関東平野が一望できる
「堂平天文台」
などがあり、四季折々の山里の魅力があふ
21
12,360人
面積
ときがわ町は、平成18年2月に合併して7年が経過しました。町名の由来である都
定男氏
人口
(平成25年6月1日現在)
平均年齢
(平成24年10月1日現在)
町長のメッセージ
ときがわ町長 関口
ときがわ町概要
たり、健 康 診 断や健 康づくり事 業 、ボランティア
活動等に参加し、集めたポイントで景品が貰える
など、実 践 活 動の拡 大と更な
る活 動の裾 野を広げることが
デマンドバス in せせらぎバスセンター
目的である。
(山口祐次)
スモールチェンジ活動の
ロゴマーク
埼玉りそな経済情報 2013.8
22
平均年齢
市町村名
(平成25年1月1日現在)
平均年齢
(歳) 順位
男
(歳) 女
(歳)
市町村名
平均年齢
(歳) 順位
男
(歳) 女
(歳)
市町村名
平均年齢
(歳) 順位
男
(歳) 女
(歳)
9
42.1
44.2
朝 霞 市
41.4
4
40.6
42.2
越 生 町
47.9
56
46.5
49.3
川 越 市
44.2
19
43.1
45.2
志 木 市
43.5
12
42.6
44.4
滑 川 町
42.3
6
41.2
43.4
熊 谷 市
45.4
34
44.0
46.7
和 光 市
40.3
2
39.6
41.1
嵐 山 町
47.1
51
45.9
48.3
川 口 市
43.1
8
42.2
44.0
新 座 市
43.7
16
42.8
44.6
小 川 町
48.9
57
47.4
50.3
行 田 市
46.1
43
44.7
47.5
桶 川 市
45.3
32
44.3
46.3
川 島 町
46.8
48
45.6
48.0
秩 父 市
47.6
55
45.9
49.2
久 喜 市
45.4
37
44.5
46.4
吉 見 町
46.7
47
45.5
47.8
所 沢 市
44.3
22
43.4
45.3
北 本 市
45.7
39
44.9
46.5
鳩 山 町
50.5
62
49.4
51.6
飯 能 市
46.4
45
45.2
47.6
八 潮 市
42.7
7
42.1
43.3
ときがわ町
49.6
61
48.0
51.1
加 須 市
45.3
33
44.2
46.5
富士見市
43.6
14
42.8
44.4
横 瀬 町
47.2
53
45.7
48.7
本 庄 市
45.2
31
43.9
46.6
三 郷 市
44.2
20
43.5
44.8
皆 野 町
49.3
58
47.5
50.9
東松山市
45.1
29
44.1
46.1
蓮 田 市
46.2
44
45.1
47.2
長
町
49.6
60
47.6
51.4
春日部市
45.4
35
44.4
46.4
坂 戸 市
44.5
25
43.6
45.5
小鹿野町
49.4
59
47.3
51.4
狭 山 市
45.7
40
44.6
46.9
幸 手 市
46.8
49
45.8
47.8
東秩父村
51.5
63
50.4
52.5
羽 生 市
45.8
42
44.4
47.2
鶴ヶ島 市
43.6
15
42.9
44.2
美 里 町
46.9
50
45.1
48.7
鴻 巣 市
45.1
30
44.1
46.0
日 高 市
45.4
36
44.5
46.4
神 川 町
45.5
38
44.2
46.8
深 谷 市
44.9
28
43.6
46.1
吉 川 市
41.9
5
41.2
42.7
上 里 町
43.4
11
42.1
44.6
上 尾 市
44.2
21
43.3
45.2
ふじみ野市
43.9
18
42.9
45.0
寄 居 町
47.1
52
45.9
48.4
草 加 市
43.3
10
42.5
44.2
白 岡 市
44.7
27
43.7
45.7
宮 代 町
47.2
54
46.1
48.4
越 谷 市
43.5
13
42.6
44.3
市
計
44.0
̶
43.0
45.0
杉 戸 町
45.7
41
44.7
46.8
蕨
市
44.5
24
43.1
45.9
伊 奈 町
41.1
3
40.2
42.0
松 伏 町
43.9
17
42.9
44.9
戸 田 市
39.6
1
39.1
40.1
三 芳 町
44.4
23
43.4
45.3
町 村 計
46.0
̶
44.8
47.3
入 間 市
44.6
26
43.6
45.6
毛呂山町
46.6
46
45.7
47.5
市町村計
44.1
̶
43.1
45.2
資料:埼玉県
「町
(丁)
字別人口調査」
埼玉りそな経済情報 8月号 No.116
2013年8月1日発行
発
行
企画・編集
株式会社 埼玉りそな銀行
公益財団法人 埼玉りそな産業経済振興財団
〒330-0063 さいたま市浦和区高砂2−9−15
Tel:048-824-1475 FAX:048-824-7821
ホームページアドレス http://www.sarfic.or.jp/
この冊子は FSC® 認証用紙および環境調和型の植物性インキを使用しています。
発行・株式会社埼玉りそな銀行 ●平成25年8月1日発行(毎月1回1日発行・通巻116号)
43.1
8月号
さいたま市
埼玉りそな経済情報
市町村経済データ
埼玉りそな
経済情報
8月号
August 2013 No.116
山中融 氏
1
彩論 埼玉県産業労働部長
2
ズームアップ
5
地域研究レポート
9
調査①
埼玉県における交通事故の動向
13
調査②
統計からみる埼玉県の賃金、雇用の動向(Ⅱ)
15
アンケート調査
17
県内経済の動き
19
月次経済指標
21
タウンスケープ
大森機械工業株式会社
シリーズ
人口減少
(少子・高齢化)
の埼玉県を考える
埼玉県の現在の人口構成と将来の姿
交通事故死者数は逓減傾向、高齢者・自転車乗用中の事故割合が増加
2013年度の埼玉県の賃上げ状況について
ときがわ町
人と自然の優しさにふれるまち ときがわ
裏表紙
市町村経済データ
堂平天文台
(ときがわ町)
企画
編集
公益財団法人
埼玉りそな産業経済振興財団
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