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PROTEOPREP BLUE ALBUMIN DEPLETION KIT - Sigma

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PROTEOPREP BLUE ALBUMIN DEPLETION KIT - Sigma
〒140-0002 東京都品川区東品川 2-2-24 天王洲セントラルタワー4F
Tel: (03) 5796-7330 Fax: (03) 5796-7335 e-mail: [email protected]
ProteoPrep® Blue Albumin and IgG Depletion Kit
2D 電気泳動用
製品番号 PROTBA
保存温度 2~8 °C
TECHNICAL BULLETIN (使用説明書)
製品概要
ProteoPrep® Blue Albumin and IgG Depletion Kit は、2
次元 (2D) 電気泳動用に調製されるヒト血清 (25~100 μL)
25 サンプルから、アルブミンと IgG を特異的に除去するよ
うデザインされています。ProteoPrep Blue Albumin and
IgG Depletion Medium は、次の 2 つのメディウムの混合
物です。1) アガロースベースのマトリクスに結合した青色色
素、2) プロテイン G アガロース。
アルブミン (約 45 mg/mL) と IgG (約 10 mg/mL) は、血清
の 2 つの主要タンパク質成分で、 総血清中タンパク質のそ
れぞれ 60~70%、10~20%を占めています 1。 血清から
アルブミンと IgG を除去することで、1D または 2D の電気
泳動ゲル上の同じ場所に移動するタンパク質を可視化でき、
コピー数の少ないタンパク質の可視化が改善されるように
サンプルロード量を多くすることもできます (4~5 倍)。
構成
• ProteoPrep Blue Albumin and IgG Depletion
Medium (製品番号 P1120)。
60% 充填メディウムを含む懸濁液 10 mL として供給さ
れます。
• ProteoPrep Blue Equilibration Buffer (製品番号
P1245)。粉末として供給され、溶解後に最終液量 50
mL の低イオン強度のトリスバッファー尿素溶液、pH
7.8 となります。
• Protein Extraction Reagent Type 4 (製品番号
C0356)。粉末 1 瓶。溶解後に最終液量 23 mL で 7.0
M 尿素、2.0 M チオ尿素、1% C7BzO 界面活性剤、
および 40 mM Trizma®, pH 10.4 を含む溶液になりま
す。
• Spin Column 25 本
• Collection Tube 75 本
注意事項と免責事項
本製品は試験研究用のみを目的として販売されています。
医薬品、家庭用その他試験研究以外の用途には使用でき
ません。危険性や安全な取り扱いに関しては化学物質安全
データシート (MSDS) をご覧ください。
他にご用意いただく試薬および装置
• トリブチルホスフィン (製品番号 T7567)、
ヨードアセトアミド (製品番号 A3221) または
ProteoPrep Reduction and Alkylation Kit (製品番号
PROTRA)
• 高純水 (製品番号 W4502)
• 30 °C のウォーターバス
• マイクロピペット
• メスシリンダー
• マイクロ遠心機 (12,000 rpm まで)
• Laemmli 2X Sample Buffer (製品番号 S3401)
使用前の準備
ProteoPrep Blue Albumin and IgG Depletion Medium は、
60% 充填メディウムを含み、75 mM NaCl を加えた 25%
(v/v) エタノール中にスラリーとして供給されます。瓶中のメ
ディウムを完全に再懸濁してからご使用ください。
注意点: 次の溶液は冷たくなりますので、完全に溶かすた
めには 20~25 °Cまで温めてください。 材料の溶解には
30 °Cのウォーターバスが有用です。溶液の温度が 30 °C
になると、タンパク質に悪影響となるシアン酸塩が形成され
始めますので、この温度以上にしないでください。未使用の
溶液は 1~2 mLに分注し、 −20 °Cで冷凍して 6 ヵ月まで
保存できます。
ProteoPrep Blue Equilibration Buffer の容器に高純水 40
mL を加えます。最終液量は 50 mL です。
Protein Extraction Reagent Type 4 の容器に高純水 15
mL を加えます。 最終液量は 23 mL です。
保存/安定性
本キットの構成品は未開封で少なくとも 1 年間は安定して
います。
2
手順
ProteoPrep Blue Albumin and IgG Depletion Kit のメディ
ウムスラリー0.4 mL によって、血清サンプル 75 μL から
85%以上のアルブミンと 70%以上の IgG が除去されたこと
が ELISA で測定されました。これより少量の血清サンプル
(25~50 μL) を使うときは、サンプルとメディウムの比率が
低いために、さらに高いアルブミンと IgG 除去率が期待で
きます。アルブミンと IgG に対するメディウムの親和性が高
いことから、多量 (50~100 μL) の血清サンプルを用いたと
き、結合部位がアルブミンで飽和されるために、目的タンパ
ク質 (非アルブミンと非 IgG) のより低い結合が期待されま
す。
本キットは、ProteoPrep Blue Albumin and IgG Depletion
Medium 0.4 mL あたり 25~100 μL の血清を用いるよう設
計されています。 25 回分のサンプルの解析に十分な量の
メディウムが提供されています。血清の量が 25 μL 未満の
場合は、懸濁したメディウムスラリー0.2 mL をご使用にな
ることをお勧めします。ただし、キットにはスピンカラムが 25
本しか含まれていません。 追加のスピンカラム (製品番号
SC1000) をご購入ください。
カラムの平衡化
1. 瓶を上下転倒したとき底にメディウムが残らないように、
メディウムを攪拌してゆっくりと再懸濁し、均一な懸濁
液を作成します。
2. 懸濁したメディウムスラリー0.4 mL をスピンカラムに移
します。
注意点: それぞれのスピンカラムについてメディウムの
沈澱を防ぐために、分注の直前にメディウムを攪拌して
ください。
3. 2 mL collection tube 内においたスピンカラムを
10,000 rpm (8,000 x g) で 5~10 秒遠心して、保存液
を除去します。
4. Equilibration Buffer 0.4 mL をスピンカラム内のメディ
ウムに加え、10,000 rpm (8,000 x g) で 5~10 秒間遠
心します。 Collection tube 内のバッファーを捨て、スピ
ンカラムを同じ collection tube 内に戻します。
5. 別の Equilibration Buffer 0.4 mL をスピンカラム内の
メディウムに加え、10,000 rpm (8,000 x g) で 20~40
秒間遠心します。 Collection tube 内のバッファーを捨
て、スピンカラムを新しい collection tube 内におきます。
アルブミンとIgGの血清からの除去
1. 充填メディウムベッドのトップに血清サンプル (25–100
μL) を加え、室温で 5~10 分間インキュベートします。
サンプルはメディウムに直ちに吸着するため、結合が
効率的に行われ、サンプルの希釈が最小限となります。
2. スピンカラムと collection tube を 10,000~12,000
rpm (8,000~12,000 x g) で 60 秒間遠心します。
3. Collection tube 内の溶出液を再度メディウムベッドの
トップにおきます。5~10 分間インキュベートします。こ
のステップによってさらに 5%のアルブミンが除去され
ます。
4. 同じ collection tube 内で、前述と同様に 60 秒間遠心
します。
5. 最高のタンパク質回収を得るためには、この「2 回除去
した」血清を collection tube 内におき、初回洗浄ステッ
プ (ステップ 6) の液とプールしてください。
6. メディウムベッドのトップに Equilibration Buffer 100 μL
を加え、スピンカラムから残っている非結合タンパク質
を洗い流し、 60 秒間遠心して、ステップ 4 のフロース
ルーとプールします。非結合タンパク質の大半 (>
95%) は、この除去後血清のプール中に含まれます。
7. オプション - カラムを 2 回洗浄し、SDS-PAGEで解析
することをお勧めします。一般的には、2 回目の洗浄液
中には微量のアルブミンとIgGが含まれると思われま
す。非結合タンパク質が多量に 2 回目洗浄液に含まれ
ない限り、ステップ 6 からの除去後血清と、2 回目の洗
浄液をプールすることはお勧めしません。2 回目の洗
浄液とステップ 3~6 の除去後血清をプールすることで、
除去後血清が不必要に希釈されてしまうことがありま
す。カラム平衡化に使用したcollection tube中にスピン
カラムをおきます。充填メディウムのトップに
Equilibration Buffer 0.15 mLを加え、10,000~12,000
rpm (8,000~12,000 x g) で 60 秒間遠心します。
8. ステップ 3~6 のアルブミン/IgG 除去血清は、−20 °C
で長期間保存することができます。
3
結合タンパク質の溶出 (オプション)
メディウムにはアルブミンや IgG 以外の少数のタンパク質
も結合する可能性があります。初めて ProteoPrep Blue
Albumin and IgG Depletion Kit をお使いになる際は、この
ような結合タンパク質も解析し、目的とするタンパク質が結
合していないことを確認することをお勧めします。Protein
Extraction Reagent Type 4 で抽出した結合タンパク質は
2D 電気泳動に使用できます。 SDS-PAGE の場合、別売
りの 2X Laemmli Sample Buffer (製品番号 S3401) を使
って次のステップを実施してください。
1. カラムを付属の新しい collection tube に移し換えてく
ださい。
2. 150 μL の Protein Extraction Reagent Type 4 を充填
メディウムのトップに加え、 60 秒間遠心します。
3. 別の 150 μL の Protein Extraction Reagent Type 4
を充填メディウムのトップに加え、60 秒間遠心します。
前のステップからのサンプル 150 μL と合せてプールし
ます。プールした 300 μL の抽出液には結合タンパク
質 (アルブミンと IgG) の 95%以上が含まれています。
4. 結合タンパク質の一部を SDS-PAGE 用また 2D 電気
泳動用に直ちに希釈し、−20 °C で保存します。濃縮さ
れた結合タンパク質抽出液を凍結させるとタンパク質
(アルブミン) が沈降する可能性があるため、残りの結
合タンパク質抽出液は、2~8 °C で保存してください。
2 次元電気泳動用サンプルの調製
1. 2D 電気泳動用の適切なサンプル量は、どのゲル染色
にどの方法を使用するかで決まります (Coomassie®
ブリリアントブルーまたは銀染色)。Coomassie 染色ゲ
ルの場合、元の血清 5~20 μL に相当する除去後血
清の割合が推奨されます。銀染色ゲルの場合、元の血
清 0.5~2 μL に相当する除去後血清の割合が推奨さ
れます。
2. 除去後血清または結合タンパク質画分の一部を
Protein Extraction Reagent Type 4 で希釈し、ストリッ
プのメーカーが推奨する IPG ストリップ再水和量にして
ください。
これは一般的に 7 cm ストリップに対して 125 μL、11
cm ストリップに対して 200 μL、18 cm ストリップに対し
て 300 μL です。タンパク質の可溶化が電気泳動に十
分であるよう、除去後血清の量は最終希釈量の 25%
以下となるようにします。
3. 一次元泳動 (IPG ストリップ) 前にサンプルを還元して
アルキル化することをお勧めします。このステップは
ProteoPrep Reduction and Alkylation Kit (製品番号
PROTRA) を用いて行うことができます。
代替的に、次の方法を用いることができます。
製品番号 T7567 (0.2 M) を用いた 5 mM トリブチルホ
スフィンによる還元の場合、希釈サンプル 40 μL あたり
1 μL を加え、室温で 30~60 分間インキュベートします。
還元後、製品番号 A3221 (0.5 M) を用いた 15 mM ヨ
ードアセトアミドによるアルキル化には、希釈サンプル
30 μL あたり 1 μL を加え、室温で 30~60 分間インキ
ュベートします。
4. 還元とアルキル化後に、サンプルはIPGストリップ再水
和に使用できます。 血清サンプルの場合、3~10 また
は 4~7 の pH 範囲の IPG ストリップをお勧めします。
タンパク質の大半は pH4~7 の範囲内で泳動します。
トラブルシューティングガイド
問題
アルブミン
や IgG の
抽出量が
少ない。
非特異的
結合が多
い。
考えられる原因
血清のロード量が
多い。
血清とメディウムの
インキュベーション
時間が不十分であ
る。
血清ロード量が少
ない。
メディウムの平衡化
が不十分である。
対策
血清の量を減らしてく
ださい。
メディウム上で血清を
5 分以上インキュベー
トしてください。
血清の量を増やしてく
ださい。
メディウムを遠心し、2
回以上平衡化させてく
ださい。
参考文献
1. Rengarajan, K., et al., Removal of albumin from
multiple human serum samples. Biotechniques, 20,
30-32 (1996).
Coomassie は Imperial Chemical Industries, PLC.の登
録商標です。
MDS,MAM 08/05-1
Sigma ブランド製品は Sigma-Aldrich, Inc.を通じて販売されています。
Sigma-Aldrich, Inc.は同社製品がこの文書およびその他の Sigma-Aldrich 発行文書に含まれる情報に合致していることを保証します。お客様の個別の
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