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資源関連株の下落について
2012年5月11日 楽読 (ラクヨミ) Vol.518 資源関連株の下落について ~懸念される欧州経済と景気先行指数の改善 足元の世界株式市場は、フランス大統領選やギリシャ総選挙の結果などから、欧州債務問題に対する懸念が拡 がり、投資家のリスク回避姿勢が強まったことなどから軟調な動きとなっています。中でも、エネルギーや素材と いった資源関連株の下落が目立っています。この背景には、世界経済、特に新興国経済の減速懸念の強まりな どを受けて、国際商品相場が下落していることが影響しているとみられます。欧州債務問題の長期化により、欧 州経済が減速傾向にある影響を受け、資源の需要国である中国をはじめとする新興国の経済が減速し、原油や 銅などの資源需要が後退するとの懸念が強まっています。 しかしながら、5月10日に発表された2012年3月のOECD世界景気先行指数は、前月比で5ヵ月連続の改善とな り、世界景気が緩やかに拡大していることを示すものとなりました。国・地域別の景気先行指数をみると、注目さ れるユーロ圏では、域内経済を主導するドイツの景気がこれまでよりも若干改善したことから、前月に続く改善と なりました また 新興国が総じて改善傾向にある中 特に中国では これまでの趨勢を上回る成長となる可能性 なりました。また、新興国が総じて改善傾向にある中、特に中国では、これまでの趨勢を上回る成長となる可能性 が示されました。 欧州債務問題は早期に解決するものではないことから、世界景気に及ぼす影響を今後も注視していく必要があ りますが、今回の景気先行指数の改善は、金融市場において世界景気の回復に対する投資家の自信を強める ことにつながるとみられます。そうした中、中長期的な観点からはエネルギーや素材などの需要拡大が続くとみら れることから、市場の落ち着きとともに、資源関連株を選好する動きが活発化していくものと期待されます。 株価指数と景気先行指数の推移 <2011年1月3日 2012年5月10日(注)> <2011年1月3日~2012年5月10日 120 (注)景気先行指数は月次の現データを6ヵ月先行させて表示 ※各株価指数は2011年1月3日を100として指数化 102.0 エネルギー株(左軸) 110 101.5 世界株式(左軸) 100 101 0 101.0 90 100.5 素材株(左軸) 100.0 80 70 OECD(経済協力開発機構)の 発表する景気先行指数は、一般 に景気の動きに 4~8ヵ月程度先 行して動くとされています。 60 11年1月 99.5 世界の景気先行指数(6ヵ月先行)(右軸) 中国の景気先行指数(6ヵ月先行)(右軸) 99.0 11年4月 11年7月 11年10月 12年1月 12年4月 12年7月 *エネルギー株、素材株は、MSCI AC ワールド・インデックスの各業種別インデックスを、世界株式は、MSCI AC ワールド・ インデックスを使用しています。 (OECDおよび信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成) ※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。 ■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資 料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成 時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。 投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご 覧ください。 1/1