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地域活動のヒント集

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地域活動のヒント集
地域コミュニティ活性化計画
別冊
『地域活動のヒント集』
(Vol.1)
平成25年3月
中 山 町
目
次
1
コミュニティって何だろう? ····················· 1
2
どうしてコミュニティの活性化が必要なの? ·············· 1
3
このヒント集の活用方法 ······················· 3
4
こんな時どうしよう?(地域活動FAQ) ··············· 5
(A-生活編)
① 中山町に引っ越してきた。(近所に引っ越してきた人がいる。) ···
② 自分の住んでいる地域の行政区長さんが分からない。 ·······
③ 近所に住む人の顔と名前が分からない。 ·············
④ 万が一のときの助けが欲しい。 ·················
⑤ 役場への要望やお願いがある。 ·················
5
5
6
6
6
(B-学習編)
① 中山町の歴史、風土、文化を知りたい。 ·············
② 郷土料理を勉強したい。 ····················
③ 農業体験をしてみたい。 ····················
④ 地域内で勉強会や講習会を開催したい。 ·············
⑤ 様々な世代が一緒になって学習したい。 ·············
7
7
8
8
8
(C-チャレンジ編)
① 消防団の活動を知りたい。(または消防団に入りたい。) ······ 9
② 環境美化活動に興味がある。(または参加したい。) ········ 9
③ 地域のための新しい団体を作りたい。 ············· 10
④ 新たな行事、イベントを立ち上げたい。 ············ 10
⑤ 退職後の充実した人生を考えている。 ············· 10
5
(D-地域・行政区の運営編)
① 行事への若い人の参加が少ない。 ···············
② 地域内で自由な話し合いがしたい。 ··············
③ 若い人の意見を取り入れたい。 ················
④ 他の地区・行政区の取組を参考にしたい。 ···········
⑤ 役員の成り手がいない。 ···················
⑥ 自分たちの行っている活動を知ってもらいたい。(広めたい。) ··
⑦ 団体運営のための資金がない。(足りない。) ··········
⑧ 会議を開催しても人が集まらない。 ··············
⑨ どんなことをしてよいか分からない。 ·············
⑩ 地域、行政区の運営で大切なことを知りたい。 ·········
11
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13
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地域活動の参考事例集 ·······················
参考事例① 「助け合い・支え合いシートの作成」 ·········
参考事例② 「地域で祝う!新成人との交流会」 ··········
参考事例③ 「新たな「中山町発」を創りだそう!」 ········
参考事例④ 「地域活動新聞「大好き!○○地区」」 ········
16
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1
コミュニティって何だろう?
生活をしていく中で、人との助け合い・支え合いは、必要不可欠なものです。
人と話し、共に笑い、共に泣き、共に汗をかきながら、共に地域で暮らしてい
くことは、みなさんの生活に豊かさや安心感など、幸せな気持ち与えてくれます。
そのため、このヒント集においては、人と人とがつながりを多く持つことすべて
を「コミュニティ」と呼ぶものです。
コミュニティ
みんなで
話し合う
お茶の
み
2
インターネットで
の情報交換
共に笑う
共に泣く
ボラン
ティア
活動
町内会
活動
地域で暮ら
す
夏祭り
の実施
共に汗をか
く
どうしてコミュニティの活性化が必要なの?
子どもが減り、一人暮らしや二人暮らしのお年寄りが増え、共働きの家族も増
えている状況の中で、地域の行事や活動への参加が少なくなり、昔に比べると、
地域のコミュニティは、薄くなっていると言われています。
コミュニティが薄くなると、お年寄りの孤独死が増えたり、災害時に助け合い
ができないという問題が発生し、逆に、コミュニティが充実してくると、地域で
の生活が豊かになります。
自分の暮らす地域に誇りや愛着を持ち「ふるさと」と思えるようになることは
とても素晴らしいことです。
※コミュニティが薄くなった場合とコミュニティが充実していった場合の
イメージは裏面のイメージ図のとおりです。
-1-
コミュニティが薄くなっていくと・・・
<孤独死の不安>
<災害時の不安>
<防犯上の不安>
など様々な不安が発生してしまいます。
コミュニティが充実していくと・・・
<孤独死の防止>
<災害時の助け合い>
<子どもの安全>
など安心で豊かな地域になっていきます。
-2-
3
このヒント集の目的と活用方法
(1)目的
町民のみなさんが普段、地域での生活をおくる中で、
「こんなときどうしよう?」
と悩んだり、疑問を持ったりすることはよくあると思います。
このヒント集は、そんなコミュニティに関する「こんな時どうしよう?」を解
決する参考書として作成しましたので、ぜひ普段の地域での生活、活動の際に活
用していただければと思います。
(2)活用方法
町民のみなさんが地域活動を行っていく中で、良い事例があった場合は、それを
新たなヒントとして、ヒント集(地域活動の参考事例)に追加していきます。
そうすることで、年数を経過するごとに地域活動のヒントが増えていき、より一
層使い勝手の良い「実効性のあるヒント集」としてどんどん進化していきます。
-3-
<地域活動ヒント集の活用フロー図>
地域コミュニティ活性化計画
計画書
ヒント集
「住んで良かった!」と言いたくなる町を一緒に創っていこうという共通の想い
実行
役場
地域
計画に基づき、地域活動を支援し
ていきます
ヒント集を参考に、地域活動を実
施していきます
効果
活発な活動、課題の解決など、地域による良い取組みが行えた!!
更新
その取組みをヒント集に追加
地域コミュニティ活性化計画
計画書
ヒント集(地域活動の参考事例)
活用できるヒント(参考事例)が増えていき、どんどん進化
追加されたヒントを参考に新たな取組みを実施
※このヒント集は「地域コミュニティ活性化計画書」の別冊となっています。
-4-
4
こんな時どうしよう!?(地域活動FAQ)
ここでは、地域で生活をする中での「こんなときどうしよう?」を生活編、学習
編、チャレンジ編、地域・各種団体編に分け、その参考となる解答(ヒント)を掲
載しています。
(A-生活編)
①中山町に引っ越してきた。(近所に引越してきた人がいる。)
⇒気軽に「あいさつ」をしてみましょう!(声をかけましょう!)
(説明)
中山町の町民の方々は、とても親切で穏やかな人が多い町です。
新たな土地で暮らしを始めるのは、とても不安なことですが、気軽にあいさ
つしてみましょう。
新たに引っ越してきた方は、新しい生活の場として中山町を選び、これから
仲間になっていく大切な人ですので、迎える側は、新たな生活をスタートさせ
る新住民を温かい目で見守り、「何か困っていることがあったら言ってね」と
いう大きな気持ちで包むことが必要です。
②自分の住んでいる地域の行政区長さんが分からない。
⇒ご近所の方(区長さんを知っている方)と一緒に区長さんにあいさつをし
にいってみましょう!
(説明)
行政区長さんは、役場と地域を結ぶ役割を持った地域には欠かせない存在で
すので、万が一の際には、区長さんの顔を知らないと困ることもあるかもしれ
ません。
区長さんの顔を知らないのは1人だけではありませんので、恥ずかしがらず
に、隣近所の方と一緒に「こんにちは、〇〇に住んでいる〇〇と言います。よ
ろしくお願いします」と区長さんに一言あいさつしてみましょう。
自分の顔も知ってもらっておいたほうがいい場合もあるはずです。
-5-
③近所に住む人の顔と名前が分からない。
⇒地域の行事に積極的に参加したり、地域ぐるみで楽しく顔と名前を覚えられ
る方法を考えてみましょう。
(説明)
共働きによる昼間の留守、休日の余暇活動の変化などにより、近所に住んで
いても「顔が分からない」という状況があります。
しかし、治安上の問題や災害時の助け合いや喜びを分かち合うなど、地域で
の人と人とのつながりは、皆さんの暮らしを豊かにするものです。
一気に顔と名前を覚えるのは大変ですので、自分の住む地区などの行事に積
極的に参加したり、定期的にお茶飲み会を行ったり、地域として家族紹介の新
聞などを創ってみることなども、楽しくみんなの顔と名前を覚えられる良い方
法かもしれません。ぜひ、地域のみなさんで一緒に取り組んでみましょう。
④万が一のときの助けが欲しい。
⇒普段から助け合いの関係を築いていきましょう。
(説明)
現在、地区の防災組織等も設置されていますが、災害時の際は、ご近所同士
の助け合いが最も重要になってきます。
1人暮らしの高齢者、高齢者2人だけの世帯、赤ちゃんがいる世帯、障害を
持っている方などは特に、地域の助けが必要になりますので、日頃から助け合
いの関係を築いていくことが大切です。
助けが必要な方は「災害時などの時はご迷惑かけますがよろしくお願いしま
す。」と素直にお願いし、地域は「任せておいて」と快く引き受けましょう。
普段から助け合いができていれば、災害時はもちろん、普段の生活における
防犯や万が一のときにも安心できるでしょう。
⑤
役場への要望やお願いがある。
⇒地域に関する要望は、まずは地域で話し合ってみましょう。
(地域でできること、地域でできないことを話し合ってみましょう。)
(説明)
役場への要望やお願いなどは、役場ではそれらの話をきちんと聞きますので
お気軽にご相談下さい。
ただし、その要望やお願いの内容が「個人」ではなく「地域全体」に関する
ものの場合は、まずは地域で話し合いを行い、地域としての要望やお願いとし
てご相談下さい。
まずは、「地域でできること、地域でできないこと」を話し合ってみること
が重要です。
-6-
(B-学習編)
①中山町の歴史、風土、文化を知りたい。
⇒ご近所のお年寄りに話を聞かせてもらいましょう。
(興味をもたれた方は、中山町の「語り部」になってみませんか?)
(説明)
地域の歴史、風土、文化を知ることは、とても素晴らしいことです。
観光地などではその地域の歴史・文化・民話などを紹介する「語り部」と呼
ばれる方がいます。
現在、中山町には、その「語り部」はいませんが、中山町に長く住んできた
お年寄りの方は、中山町の歴史、風土、文化について色々と知っているはずで
すので、ご近所のお年寄りの方に話を聞かせてもらいましょう。
また、そこからさらに興味を持ったときには、色々な資料を読むなど知識を
高め、あなたが中山町の「語り部」になってみませんか?
次世代に歴史や文化を語り継ぐという誇らしいことです。
②郷土料理を勉強したい。
⇒おばあちゃん世代から孫世代まで一緒に郷土料理を作ってみましょう。
(説明)
地域それぞれに、風土にあった又は採れる食材にあった郷土料理を学習する
ことはとても重要なことです。
近年では、「食育」という食を通した教育も行われるほど「食」はとても大
切なものであり、郷土料理はひとつの文化でもあります。
その文化でもある郷土料理を祖母から母親へ、母親から次の世代へと受け継
いでいくために、おばあちゃん世代から孫世代が一緒になって、ワイワイ楽し
みながら郷土料理を作ってみることもよいでしょう。
また、町内には「食生活改善推進協議会」という団体もありますので、興味
のある方は、お問い合わせください。
-7-
③農業体験をしてみたい。
⇒町内の農家のお宅でお手伝いしてみましょう。
(説明)
サラリーマンの方や退職後の生活をしている方の中には、
「さくらんぼ狩り」
のような観光的な農業体験ではなく、もう少し深い農業体験をしたいという方
もいるでしょう。
しかし、いきなり自分で農地を持つことは難しく、農業の専門的な知識を学
ぶ機会も少ないと思いますので、一度、町内の農家のお宅でお手伝いしてみて
はいかがでしょうか。
もちろん、農家の方は仕事の時間を割くことになるので、少しばかり負担に
なるかもしれませんが、中山町の農業を次の世代に受け継いでいく重要なこと
ですので、農家の方もぜひ快く受け入れましょう。
④地域内で勉強会や講習会を開催したい。
⇒何について学習したいのかなどについて、きちんと地域で話し合ってみま
しょう。
(説明)
地域内で勉強会などを開催することはとても素晴らしいことです。
勉強会の開催にあたっては、まず、みんなが何について学習したいか、どの
程度の知識向上を求めているのかをきちんと把握すること(みんなで話し合っ
て決めること)が重要です。
そして、その勉強会に講師などを呼ぶ場合には、その学びたい内容をきちん
と伝えておくことが大切です。なお、講師などについては、地域住民の方のつ
ながりで呼んでも構いませんし、全くつながりが見つからない場合は、一度、
役場に相談してみてください。
⑤様々な世代が一緒になって学習したい。
⇒同世代だけの集まりでは学べないことも学べるとても良いことですので、
地域で協力してどんどん実施しましょう。
(説明)
様々な世代が一緒に学習することはとても素晴らしいことです。
老若男女問わず、同じような興味関心を持つことを一緒に学んだり、体験す
ることは、単に知識を向上させるばかりではなく、同じ地域に住む人の顔や名
前を覚えたり、一体感を作り上げたりといった付加価値も生まれます。
また、学習に限らず、様々な世代が一緒になって行うことは、「同世代だけ
の集まりでは学べないこと」も学べるとても貴重な機会ですので、様々な世代
が交流できる行事を地域で考えることが大切です。
-8-
(C-チャレンジ編)
①消防団の活動を知りたい。(または消防団に入りたい。)
⇒地域に貢献できる名誉あることですので、役場担当にお問い合わせくださ
い。
(説明)
現在、消防団については、仕事との両立の難しさや世代間の交流の薄さから
敬遠されがちになっていますが、消防団というのは、町民のみなさんの命、財
産を守るという、地域にとって大切で、とても誇れる存在です。
よって、消防団に興味を持つことは大変素晴らしいことですし、入団した場
合には地域に貢献できるとても名誉あることです。
ぜひ役場に問合せのうえ、地域が誇れる人材になってください。
地域のみなさんは、消防団・消防団員に対し、常に感謝の念を持つことが必
要です。
(総務企画課情報防災グループ℡662-4899)
②環境美化活動に興味がある。(または参加したい。)
⇒中山町の豊かな自然環境を次の世代に残していくためにも大切なことです
ので、役場担当にお問い合わせください。
(説明)
中山町の豊かな緑に囲まれた自然環境は、とても誇れるものです。
自ら積極的にその環境美化活動へ関心を持つことは大変素晴らしいことで
すし、その活動は中山町の自然環境を次の世代に残していくためにも大変重要
なことです。
また、みんなで一緒に環境美化活動を行うことによって、一体感や連帯感な
ど、人と人とのつながりを作ることができます。
興味があったり、参加したい場合はぜひ問合せのうえ、活動してみましょう。
自分で故郷を守り、自慢できる町にしてみませんか。
(住民税務課住民グループ℡662-2113)
-9-
③地域のための新しい団体を作りたい。
⇒地域のための団体を作ることを役場でも応援しています(資金面の支援も
できる場合があります)ので、ご相談下さい。
(説明)
地域を良くするため、みんなを楽しませるためなど、地域のために新しい団
体を作り活動することは、とても素晴らしいことであり、結果として、地域で
過ごす自分の人生も豊かにしてくれるでしょう。
役場でも、町民のみなさんが自分達の生活・福祉・環境等を向上させるため
に新しい団体を作ることを応援します。
資金面の支援もできる場合もありますので、何を目的として、どういった活
動を行い、どういった効果を考えているかなど、一度、役場にお話しください。
④新たな行事、イベントを立ち上げたい。
⇒地域の方々や自分のアイデアに賛同してくれる方々と一緒になり、それを
実現してみましょう。(役場でも応援しますので、一度ご相談下さい。)
(説明)
地域の行事が無くなったり、規模が小さくなったりしている状況の中で、自
分達が楽しめ、多くの人の参加が期待できる行事・イベントのアイデアをお持
ちの方は、地域の方々や自分のアイデアに賛同してくれる方々と一緒になり、
それを実現してみましょう。
行事・イベントの開催には、資金、開催場所、用具等いろいろな物が必要に
なりますし、役場として資金面での支援もできる場合もありますので、一度、
ご相談ください。
皆さんの気持ちを尊重しながら、開催内容のPRなどについても、できる限
りの支援を行います。
⑤退職後の充実した人生を考えている。
⇒退職後の生きがいとして「地域活動」をしてみましょう。
(説明)
いわゆる「団塊の世代」の方々の退職の時期を迎え、退職後の生きがいを見
つけ出そうとしている方が多くなってきています。
退職後の生きがいとして「地域活動」を選択してみてはいかがでしょうか。
会計事務や書類作成などは、自治会や各種団体にとっては大変な業務です
が、退職されるまでみなさんが培った技術や経験は、地域がこれらの業務を行
うための大きな力となるでしょう。
もちろん、地域の業務をひとりで背負う必要はありません。
業務の分担化、効率化などの仕組み作りについても、その経験を存分に発揮
して、より良い地域活動となるよう協力しましょう。
- 10 -
(D-地域・各種団体編)
①行事への若い人の参加が少ない。
⇒若い人の声に耳を傾け、参加が少ない原因を話し合いましょう。
(説明)
地域の事情、人間関係、行事の内容、開催時間など様々な理由により、地域
行事への若者の参加が減少しています。
若者の参加を呼び掛けるためには、行事のマンネリ化や魅力不足の問題点が
ないかなど、一度、その原因を地域全体で話合ってみる必要があります。
その場合に最も重要となることは、どういった行事やイベントが魅力的かな
ど、若者の声に耳を傾けることです。
若者の柔軟な発想やアイデアを取り入れて、みんなが楽しく、地域の一体感
が生まれるような行事を作り出しましょう。
②地域内で自由な話し合いがしたい。
⇒自由に発言できる場の雰囲気が大切です。
(スムーズな話し合いができる手法を学ぶのも良いでしょう。)
(説明)
近年、地域のことを地域住民自らが話し合い、地域の意見をまとめる動きが
各地で見られます。
この話し合いで重要なことは、年齢や性別に限らず、自由に発言できる”場
の雰囲気”を作ることです。
話し合いは勝負の場ではありませんので、みんなの意見にみんなが耳を傾
け、ひとつの発言をキッカケに、みんなでそれを膨らませ、みんなの気持ちを
ひとつにまとめることが大切です。
よって、一度の話し合いでまとまらない場合は、継続して何度も話し合うこ
とが必要となります。
また、話し合いをより良くスムーズに進めるための手法について、話し合い
の手法に長けた講師などを迎えて、地域のみなさんで学習するのも良いでしょ
う。
- 11 -
③若い人の意見を取り入れたい。
⇒若い人が話し合いに参加できる工夫と意見の尊重が大切です。
(「それはできない」ではなく「何ができるか」を考えましょう。)
(説明)
若者の意見を取り入れるためには、若い人が参加しやすい時間帯に話し合い
を開催したり、話し合いの前に若者同士だけで話し合いをしてもらったりする
などの工夫が必要になります。
また、若い人の柔軟な発想、斬新なアイデアを「それはできない」と潰すの
ではなく、そのアイデアの中で「何ができるか」を一緒に考えてみましょう。
頭から若い人の意見を潰すことによって、その次世代の人材・才能を失うこ
とは大きな損失です。世代によって価値観や考え方に違いがあるのは当然です
ので、それぞれの世代の意見をきちんと尊重することが大切です。
④他の地区・行政区の取組みを参考にしたい。
⇒他の地区の方の話を聞く機会を作りましょう。
(説明)
地域での活動を行うときに「他の地区はどうしているのだろう」、
「何から始
めよう」と悩むことがあるはずです。
そんなときは、実際に他の地区の方を講師に迎えて、みんなで素直に話を聞
いてみましょう。他の地区から学ぶことは恥ずかしいことではないですし、講
師になる方も自信をもって、話しましょう。
もちろん、それぞれの地区に合った方法がありますので、他の地区の活動を
批判したりせずに、「その中で自分たちの地域でもできることは何か」を話し
合い、実践してみましょう。次は自分達が講師になる番かもしれません。
⑤役員のなり手がいない。
⇒負担を減らし「やりがい」を生み出しましょう。
(「役員=負担」を「役員=やりがい」に変えましょう。)
(説明)
地区の役員の担い手がいないという問題は、若者の減少、ライフスタイルの
変化、仕事の多忙化など様々な理由がありますが、もっとも大きな理由として、
「役員=負担」というイメージがあることでしょう。
そこで、役員の担い手をつくっていくためには、この「負担」を「やりがい」
に変えていくことが必要です。
まず「負担」を少なくするには、例えば、思い切って役員の人数を増やして、
役員一人ひとりが負担する仕事の量を軽くしてはどうでしょう。
みんなで協力すれば間違いなく負担は減ります。
また「やりがい」を生み出すためには、「地域に貢献している」という「誇
り」を持ち、楽しみながら活動していくことが大切です。
- 12 -
⑥自分たちの活動を知ってもらいたい。(広めたい。)
⇒インターネットの活用や手づくりの新聞による発信などの工夫をしましょ
う。(役場でも情報発信に協力しますので情報を提供ください。)
(説明)
自分たちの活動に対する協力者を求めたり、活動に対する評価を受けること
は、その活動を継続していくために大切なことです。
インターネットの活用や手づくりの新聞を作るなどの工夫をして、自分たち
の活動を広く発信してみましょう。
さらに、役場でも、「みんながやらないことをしています」、「地域のために
頑張っています」、
「みんなを楽しませたくてしています」などの素晴らしい活
動については、その活動を広める支援をしますので、ぜひ情報を提供ください。
様々な地域において「やる気」が芽生え、育ち、実を結び、さらに芽を増や
していけば、地域の活性化につながっていくはずです。
⑦団体活動のための資金がない。(足りない。)
⇒町の補助金を活用しよう。(それでも足りないときは他の団体と連携しよ
う。)
(説明)
役場では、みなさんの「活動したい!」という気持ちは、資金以上の価値が
あるものだと考えています。
地域での活動に対しては「まちづくり推進事業補助金」というメニューによ
り、補助を受けられる可能性がありますので、一度役場にご相談下さい。書類
の記載方法などについても丁寧にお教えいたします。
また、その補助金でも足りない場合については、町内の他の地区と連携した
り、さらには、民間企業や大学など町内町外関わらず、他の団体と連携するこ
とも重要です。
- 13 -
⑧会議を開催しても人が集まらない。
⇒会議、話し合いの方法などを見つめ直しましょう。(今後の話し合いの仕方
をみんなで考えてみましょう。)
(説明)
その会議や話し合いについて、次のことを見つめ直してみましょう。
・決定する事柄は明確に決まっていますか。あいまいになっていませんか。
・少数意見について、尊重する雰囲気になっていますか。
・誰かの独演会のような場になっていませんか。
・始まりの時間と終わりの時間を守るようにしていますか。
・みんなが参加しやすい時間や場所で開催されていますか。
・中立な立場の議長や会長が、その役割を守っていますか。
ここに挙げた他にも参加しやすい会議、話し合いを行う方法はありますの
で、一度、
「今後の会議・話し合いの仕方」をみんなで一緒に話し合ってみて
はいかがでしょうか。
また、会議や話し合いの進行に関する講師の方を迎えて、お話を聞くのもひ
とつの良い方法です。
⑨どんなことをしたら良いか分からない。
⇒みんなのアイデアを集めるために、話し合いを重ねましょう。(地域活動に
参加する「きっかけ」を作れるような行事、イベントも良いでしょう。)
(説明)
「どんなことをしたら良いか分からない。」と考えること自体が、中山町の
「地域コミュニティ活性化」の萌芽を表すと思います。
「どんなことをしたら良いのか?」を地域のみなさんで一緒に考えながら、
その意識を高めていくことが大切です。
町民のみなさんの中には地域活動を行うための「きっかけ」を待っている人
が多いので、まずは「きっかけ」を作るような行事やイベントを行うことも良
いでしょう。
そして、「なんで、どうやって、このくらいの規模で、〇〇を目指して」と
より具体的な内容になるまで、みんなが分かるように話し合いをすることが大
切です。
それでも良いアイデアがない場合は、他の地区の活動を参考にしたり、他の
団体と連携してみることもひとつの方法です。
- 14 -
⑩地域・行政区の運営で大切なことを知りたい。
⇒地域のことをもう一度見つめ直してみましょう。
(説明)
地域の運営をすることは、苦労することもありますが、それ以上にやりがい
や誇りを持てることです。
より良い運営を行っていくために、自分たちの地域の活動について、次のこ
とを見つめ直してみましょう。
<運営・会計に関して>
・地域のみなさんがどんな地域にしたいと思っているか把握していますか。
・地域で活動している団体の活動内容を把握していますか。
・地域活動の予算、決算などはきちんと地域のみなさんに説明し、納得して
もらっていますか。
<行事、イベントに関して>
・世代間の交流が考えられていますか。
・若者が参加できるような行事、イベントは考えられていますか。
・ただ毎年同じことをやっているだけではありませんか。
<会議、話し合いに関して>
・決定する事柄は明確に決まっていますか。あいまいになっていませんか。
・少数意見について、尊重する雰囲気になっていますか。
・誰かの独演会のような場になっていませんか。
・始まりの時間と終わりの時間を守るようにしていますか。
・みんなが参加しやすい時間や場所で開催されていますか。
・中立な立場の議長や会長が、その役割を守っていますか。
<その他>
・地域のみなさんは、自分の地域の好きなところを言えますか。
・地域のみなさんは、自分の地域に住む人たちの顔と名前がわかりますか。
・地域のみなさんは、自分の地域に誇りと愛着を持っていますか。
地域の運営は、役員だけで行うものではありません。
地域のみなさんが一緒になって、より良い地域を創っていきましょう。
- 15 -
5
地域活動の参考事例
参考事例①
事例名
助け合い・支え合いシートの作成
目的
住民同士の関係を密にするために「助け合いシート」を利用し、
住民同士の助け合い・支え合いによる安全・安心な生活を確保す
る。
内容
地域の中に、一人暮らしの高齢者、高齢者だけの世帯、赤ちゃ
んがいる世帯、体に障害を持っている方など、非常時に他の人の
助けが必要な人がいる場合は、助ける人、助けられる人、緊急連
絡先などを記入したシートを共に作成し、お互いに持ち合う。
活動にあたって
のポイント!
・助けられる人は、感謝の気持ちを忘れずに。
・助ける人は、将来、自分も反対の立場になるということをよく
考えましょう。
・交換したシートは、いたずらに使用しないこと。
・助ける人も自分の勤務状態などの制限は、事前に教え、理解を
得ることも必要です。
・家族同士の結びつきであることから、家族同士の信頼を増すこ
とにつながります。
・孤独死、孤立死などの悲惨な状況の防止を図れます。
想定される効果
・核家族にあっては、子どもと高齢者との交流が生まれます。
・「命」を守る精神を育みます。
・防犯上の安心につながることも期待されます。
- 16 -
参考事例②
事例名
地域で祝う!新成人との交流会
目的
成人式を迎えた若者を地域でお祝いすることで、若者が「地域
に認められている」という地元意識の高揚を促すとともに、地域
の世代間の交流を図る。
内容
成人を迎えた若者を地域でお祝いする機会を設ける。
(お酒を飲みながらお祝いするとともに、世代間の交流を図る。)
・若者が参加しやすい場とするため、同世代の若者に企画・運営
させる方法も考えられます。
・お祝いの場を利用して、若者からの様々な意見の引き出しにも
活動にあたって
役立つかもしれません。
のポイント!
・重要なことは、「一人の大人」として接することと、意見を尊
重することです。
・ただ説教する場になってはいけません。
想定される効果
・若者の地域への溶け込みに対する抵抗感を和らげます。
・地域住民同士の集まりの場を作れます。
・次世代の担い手の発掘につながります。
- 17 -
参考事例③
事例名
新たな「中山町発」を創りだそう!
目的
同じ趣味、同じ職業、同年代、同地域等の団体によって、より
内容の濃い新しい主催行事を開催する。
内容
同じ趣味を持つ人、同じ職業の仲間、同年代の住民が、そ
の知識、ネットワーク、用具等を活かし、「〇〇祭り」、「〇
〇の夕べ」等を開催する。
(例。トラクター祭り、星空見学会、団塊の世代の夕べなど)
活動にあたって
のポイント!
・新たな「中山町発」を生み出すよう趣向を凝らしましょ
う。
・その場だけの「オリジナル名刺」を作成し、交換することも面
白いでしょう。
・広報・周知について、役場の協力ももらいましょう。
想定される効果
・関係する住民同士のつながりが強くなります。
・町外へのPR効果
・仲間を増やしたり、新たなネットワークを築くなど、さらなる
価値を見出せます。
- 18 -
参考事例④
事例名
地域活動新聞「大好き!○○地区」
目的
地域の活動や主に地域内で活動している団体の活動内容を広
く周知することで、活動の意欲を高めるとともに、新たな仲間を
増やしていく。
内容
「活動新聞」、
「活動のお知らせ」、
「活動ニュース」など地域の
活動の内容を定期的に作成、発行し、周知する。
・それぞれの団体に「広報委員」のような存在を設けて、活動の
際の取材等を行ってもいいでしょう。
活動にあたって ・その団体に対しての地域住民からの声を記事にすると、さらに
のポイント!
充実するかもしれません。
・多くの人が目を引くような「タイトル」や「デザイン」も大切
です。
想定される効果
・地域に貢献している姿を、町民にPRできます。
・活動内容が理解されることによって、団体活動への協力者
が現れることも期待されます。
・団体が周囲から評価されることによって、更なる「やる気」
が高まることによって、継続的で発展的な活動へとつなが
ります。
・町民の新たな活動への潜在的な機運を呼び起こします。
・他の団体への刺激につながります。
- 19 -
Fly UP