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モバイル端末で実際の触感を実現するテクノロジーに

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モバイル端末で実際の触感を実現するテクノロジーに
IBM 5 in 5 – 触覚
ファクト・
・シート
ファクト
将来、モバイル端末で実際の触感を実現するテクノロジーにより、多くのアプリケーシ
ョンで仮想体験と現実体験が融合されるでしょう。最も早く実現されるのはオンライ
ン・ショッピングです。
この構想の中心にあるのは、触覚や赤外線や圧力センサー技術の使用です。今日、こう
した技術は振動によって感触を再現しており、モバイル端末やゲーム・コンソールで使
用されています。これにより、プレイヤーは車のレースでの衝突や、ガタガタした道路
を運転する感覚を体験できます。触覚のフィードバックは、特定の出来事が発生したり、
ユーザーが画面に触れることで起きる振動の種類と頻度を組み合わせた一連のパターン
を利用して触感を再現します。
小売業界へのサポートとしては、レキシコン(目録)、あるいは質感に関する辞書を作
成することで、オンライン・ショッピング体験で提供される製品の物理的な質感と対応
づけることができます。これらの質感は製品情報データベースに格納でき、また、メー
カーや小売業者、あるいは顧客がこれらの質感を供給することも可能です。利用者がシ
ルクのシャツのオンライン画像に触れると、振動の種類と頻度のパターンを対象物と対
応づけることで、利用者のデバイスの画面があるパターンで振動します。人は脳内で、
その振動を柔らかく滑らかなシルクの手触りと解釈するのです。
将来、オンラインでセーターを買いたい時は、電話の表面をなでれば、質感、布地、重
さ、織り方、そして自分が着たらどのようになるかを体験できるようになるでしょう。
現在のテクノロジーの多くは、夢中になれる体験ではなく、単なる気晴らしにすぎませ
ん。場合によっては、人は目の前の認識から意識をそらすためにモバイル・テクノロジ
ーを利用しています。ゲーム業界で現在使用されている触覚およびグラフィック・テク
ノロジーは、エンドユーザーにシミュレーション環境を提供しています。ここでの機会
と課題は、人々の目の前にあるテクノロジーや人々を取り巻くテクノロジーを組み合わ
せて、いつでもどこでも誰もが利用できるようにし、日々の経験に溶け込ませることで
す。そうすることで、テクノロジーは私たちの生活においてより大きな意味合いを持つ
ことになるでしょう。このイノベーションにより、電話のようなテクノロジー・デバイ
スはただの通話手段ではなく、自然かつ直観的な環境との対話を実現するツールになる
でしょう。
時間と共にコグニティブ・システムが体験を蓄積し、より多くの質感を学習すれば、視
覚画像と振動出力から得たそれらの相互関係を統合・調整して、質感を再現できるよう
になるはずです。たとえば、この技術を使用すると、医師は離れた場所にいる患者の傷
に触れることで、より迅速な診断ができるようになるかもしれません。農業従事者は、
モバイル端末に触れて作物がいつ収穫できるかを判断するなど、作物の健康状態を把握
できるようになるでしょう。
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